Coolier - 新生・東方創想話

とても……硬くて太くて熱いです……。

2009/05/10 06:44:32
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「マッチョで何が悪い」

その日のお嬢様はとても不機嫌でした。

「こうね、神社でね、腹筋を見せたわけよ」

そう言いながら上着を捲り上げるお嬢様、
するとその秘められた腹筋は見事に六つの塊を形成しているではないですか。

「そしたら、なんかこう……あんたのイメージに合わない、とか言われたわけよ」

お嬢様は上着を捲ったままぷっぷくぷぅと頬を膨らませる、ジャスティス。

「やんなっちゃうわ、吸血鬼の代名詞である『力』を追求したのが私という存在なのに」

そう話される間も、お嬢様の腹筋は見事なまでの造形を保っている、
それはこの腹筋が意識的に形作っているのではなく、自然的な産物であることを示していた。

「……触っても、いいのよ?」

お嬢様は、まるで聖女のような微笑と共に、私の束縛された心を中を見透かした、
嗚呼、ならば触りましょう、尊敬の念をこの全身に込めて。

「どう、硬いでしょう?」

私はそっとお嬢様の腹筋に指を添わせる、
その頂は力を込めても形を崩す事無く、私の指を震わせる。

「ん……くすぐったいわ」

お嬢様のその可愛い声が私の心を惑わせる、私は、自分が気付いた時には、
銀のナイフを突き立てたいと思った時には、すでに腹筋に向けてその刃を振るっていた。

「……無駄よ、槍でもなければ、私の腹筋は通らないわ」

銀の刃が爆ぜる、目の前で雪景色のごとく煌いて、
ぱらり、ぱらりと、紅色の絨毯の上に舞い散っていく。

「ちょっとだけ痛いけど……」

お嬢様の目は僅かに潤んでいた、それを見て、私はようやく己の愚かな大罪を自覚する、
目から溢れる涙など後回しに、私はお嬢様の腹筋に自らの舌を這わせる。

「あっ……咲夜、くすぐったいよぉ……」

お嬢様の自制を求める声も、私の耳には届かなかった、
腹筋に付いた僅かな痣を、罪の証を必死に拭い去ろうと、
己の舌で幾度も舐めた、それが唯一の罪滅ぼしと願って。

「お願い、もうやめてぇ……あっ……ああっ……!」

私が自我を取り戻したのは、自分でも驚くほどの時が過ぎてから、
お嬢様は全身をしっとりと湿らせたまま、緩みきった表情で安らかに眠っている、
時折、ひくりと身体を引きつらせているのは、良き夢をご覧になっておられるのでしょう。

「んにゅ……美鈴の筋肉……すごい……」

天啓、突如お嬢様の口から発せられた麗しき寝言は、まさしくそれでした、
私は乱れた衣服を正すと、右足で丁寧に扉を押し開け、正門へと駆け始める。

「鈴斗、天破の構え!」

私が疲れながらも門に辿り付いたかと思えば、当の美鈴は気楽に踊っていた、
罰として飛翔右膝頚椎一点撃を丁重に差し上げましょう。

「おふぅ……な、なんですか咲夜さん! きちんと門番やってましたよ!?」

上司に口答えをする部下とはいかがな物か、その内容に虚偽が混じっていれば情もいらない、
故に私は刃を抜いた、対美鈴専用刺した後に一々拭かなくても水で流すだけで綺麗になるよ君を。

「本当にすみませんでした、土下座して地面に額こすり付けますんでナイフは勘弁してください」

しかし美鈴の謝罪は時を止めている間の私よりも速かった、
本来ならばこの後は上司として頭を上から踏みつけるべきだと思うけど、
今はそれよりも重大な事を確認しなくてはいけない、だから脱衣を命ずる。

「えええ!? ぬぬぬ脱げってどういうことですか!?」

私は疑問に思う、目の前の生命体は人間と同等とはいかなくとも
それに準ずる程度の知能を持っている筈、なのに脱ぐという事柄の意味を理解できていない、
どうやら一から説明する必要がありそう。

「つまり、筋肉が見たいと仰るんですね? ……えっと、そこの物陰でいいでしょうか?」

物陰、その一言を聞くと何故か下半身に熱が篭る、気のせいね。

「んしょっ……と」

美鈴が上着を脱いで下着だけの姿になる、その悩ましい体が私の目の前に晒される、
神は卑怯だ、何故こんなにも私と彼女の美貌に差を付けたのか、死ねばいいのに。

「これが、私の普段の身体ですね」

普段とはどういうことだろう、夜はもっと悩ましい体なのだろうか。

「じゃあ力を込めまーす……破っ!!」

途端、美鈴の全身に筋肉の凹凸が現れる、
まるで先程まで脂肪だった物がすべて筋肉に変わったかのように。

「よい筋肉というのは柔らかい物なんです、それを極限まで追求すればもはや脂肪の如く」

美鈴は右腕の筋肉を柔らかくしたり、硬くしたりしながら私に説明してくれた、
普段脂肪のように見えていたのは全部筋肉だったとか、あなおそろしや。

「私の場合はそれに加えて武道の理想とも言える域まで鍛え上げてますから」

その身体に触れて確かめてみれば、美鈴の言う事がよく理解できる、
美鈴の身体が細身なのは、極限まで絞られているからそう見えるだけだと。

「……で、なんでおっぱいを揉んでるんです?」

ならこれは余分な脂肪のはず、武術とやらにこれは不必要なはず、
そもそもこれだけの大胸筋があって何故胸が飛び出るのかしら、
明日辺り秋の神を十字架に貼り付けて天に宣戦布告をする必要があるわね。

「妬ましいって、あっ……やめてください、そこは弱……あああんっ!」

それからかれこれ一刻ほど美鈴の胸と格闘したが、
一向に引きちぎれる気配がしない、諦めよう、全ては神が悪いのだから。

「はぁはぁ……あ、そういえば……パチュリー様も脱ぐと凄いそうですよ?」

直後、私は何故かパチュリー様の書斎にいた、自分でも驚いた。

「……脱げ?」

パチュリー様は困ったような顔で私に問い返してきた、
どうも体調を崩して思考力が落ちているようだ。

「待って! 脱ぐ! 脱ぐからその赤く発光する眼で見ないで!!」

そういわれてようやく私は自らのはしたなさに気付く、
ああ恥ずかしい、涎を拭くのを忘れるなんて。

「まったくもう……これでいいの?」

薄い明かりに照らされたパチュリー様の身体を見た時、私は息を呑んだ、
その身体は、まるで幽鬼のようにやせ細っていた。

「あまり見られたくないんだけど」

骨と皮だけ、その言葉がぴたりと当てはまるほどにやせ細ったその姿、
筋肉は、本当にごく僅かに、申し訳程度にしかついていない。

「私に食事はいらないの、まあその結果がこれだけど……」

嘘だ、私はそう叫んだ。

「……そういうことに、しておいてほしいわ」

パチュリー様がこのような身体になった理由はすぐに理解できた、
オーバートレーニング、筋肉が再生する前に破壊し続けてしまった結果だ、
だけれど、パチュリー様がそうならないようにする為の知識を持っていないはずが無い。

「普通の鍛え方では届かないのよ……レミリア・スカーレットにはね」

お嬢様の名が、私にはとても重く感じられた、
パチュリー様の目指した域とは、どれほどに遠く、高い場所なのでしょう。

「わかったら出て行……って、何よそのバケツは」

ならば、私に出来る事は手伝う事だけ、お嬢様と共に歩んできたパチュリー様の為に、
私の考えうる最高の手段を使ってその夢を後押しする、なぜなら私はメイド長だから。

「10リットルの水? ……に4キロの果糖? いや、飲めって言われても困るわよ」

衰弱しきった人に14リットルの砂糖水を飲ませると身体が未曾有の新陳代謝を起こし、
とてつもない超回復を起こす、そう美鈴から聞いたことがある。

「やめて! そんなの無――!!」

ただこれをパチュリー様が独力で飲み干すのは難しい、
私は細いホースをパチュリー様の食道にいれると、漏斗を使って砂糖水を丁寧に流し込んでいく。

「おごっ……ごっ……」

パチュリー様は必死に私の身体を掴んだり、叩いたりして抵抗の意思を示す、
しかしここは我慢していただきましょう、全てパチュリー様の為なのですから。

「おぶっ……」

やがてパチュリー様の身体から湯気が立ち上る、
これが超回復、これこそが生命の神秘。

「パチュリー様復活! パチュリー様復活! パチュリー様復活! パチュリー様復ぶっ!」

あと小悪魔うるさし。

「筋トレと滅びゆく肉体とのせめぎ合いの果て! 病弱を凌駕する例外の存在!!」

小悪魔の衣服を剥ぎ取ってその中を堪能しようとした時、
パチュリー様の地面を揺るがすような叫びが書斎中に響き、私の耳を貫く。

「日に30時間の鍛錬という矛盾のみを条件に存在する肉体!
 十数年その拷問に耐え! 私は今喘息を超えた!」

その身体は、その筋肉は、まるで金剛石のように美しく、光り輝いていた、
涙が溢れて止まらない、人工ではなしえない真の芸術を見てしまったのだから。

「レミリア・スカーレットの前に立つ!」

パチュリー様が書斎を飛び出した、間違いなくお嬢様の元へ向かうのだろう、
嗚呼、私も向かわなければ、筋肉と筋肉のワルツをこの目に焼き付ける為に、
全速力で駆け、階段を飛び、破壊された扉を潜り抜けて、特等席へと――。






わぁ、100%中の100%お嬢様だぁ。





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 ※本編で出番が無かったので
       .iヽ,-‐-‐ 、
   く|   </, ===' r   |>
  <>(   γ ノノハノノハ  /<>
   <>\ _ノルリ ゚ ヮ゚ノリ ノ<> <ずっと地下で鍛えていたわ、495年ぐらいね
   γ´⌒´--ヾvーヽ⌒ヽ
  /⌒  ィ    `i´  ); `ヽ
  /    ノ^ 、___¥__人  |
  !  ,,,ノ爻\_ _人 ノr;^ >  )
 (   <_ \ヘ、,, __,+、__rノ>
幻想と空想の混ぜ人
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コメント



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1.100名前が無い程度の能力削除
な、な、なんじゃこりゃアアアァァァ!?

お嬢様の腹筋想像してアンバランスさに不覚にもときめいたり
ジャック・ハンマーばりの過剰トレーニングパッチェさんに吹かされたり。
咲夜さんの肉体が大変な事になる日も近いのでしょうか・・・・。
2.100名前が無い程度の能力削除
なんだこれwwwwwwww
3.無評価名前が無い程度の能力削除
勇儀wwwwwww

勇儀タグで見た結果がこれだよ!
5.100名前が無い程度の能力削除
ずいぶん雄臭ぇ紅魔館だなw
7.100名前が無い程度の能力削除
テラアホスwwwwwww
8.100名前が無い程度の能力削除
テラ刃牙wwwwwww

こぁが烈なんですね、わかります。
15.100名前が無い程度の能力削除
うわぁ…なんと濃い紅魔館
17.100名前が無い程度の能力削除
ちょっwww紅魔館オワタwww

勇儀姐さんは『オーガ』ですね、わかりますww
20.100名前が無い程度の能力削除
いつまでも変態なアナタが大好きです。
21.100名前が無い程度の能力削除
イェェアアア!
23.90名前が無い程度の能力削除
ゆ、ユーギローの背中が見えた気がした。
24.100名前が無い程度の能力削除
なんかもう色々とだめだこれwww
てか後書きwww
26.100名前が無い程度の能力削除
「ちょうしこいてんじゃねェ小娘ェッ」
「ババァ…」

 ちょうしこかせてもらうぜ!!!

「おおお…ッッ」
「終わらせる気だ…ッッ」


むきゅ
29.100奇声を発する程度の能力削除
あwwとwwがwwきww
30.90名前が無い程度の能力削除
久々にワロタw
32.100名前ガの兎削除
グラップラーすぎるwww
33.100名前が無い程度の能力削除
たった一つのタグが想像力を掻き立てる!!
あな恐ろしや。
34.100名前が無い程度の能力削除
あとがきで完全に死にましたwwwwwwwwwwww
36.100名前が無い程度の能力削除
なんという範馬の世界wwww
39.100名前が無い程度の能力削除
面白すぎるwwwwwwwwww
てかタグとあとがきがwwwwwwwwwwwwwwwwwww
40.90名前が無い程度の能力削除
す……萃香は!?
つるぺったん幼女はッ!?
41.100名前が無い程度の能力削除
たしかにイメージとあわないwww
そしてタグに恐怖した
42.100名前が無い程度の能力削除
コレハ酷い。
もっと書いてくだされ。
43.100名前が無い程度の能力削除
フwwwwwwwwwwラwwwwwwwwwwwwwンwwwwwwwwww
44.100名前が無い程度の能力削除
ちょっwwww何このグラップラーの巣窟はwww
そしてタグwwww
49.100名前が無い程度の能力削除
これはひどい
51.100名前が無い程度の能力削除
ちょ,あとがきwwwwwwwwww
56.100無名削除
マチョリーが!マチョリーが増殖していく!
58.100謳魚削除
素直に言います。
続きが見たいです。
60.100名前が無い程度の能力削除
パチュリー様復活!

元ネタ思い出して、腹筋が鍛えられましたw
65.100名前が無い程度の能力削除
ま、負けた…
だが、我が生涯にいっぺんの悔い無し!!!

オリバとガイアとゲバルは誰になるんだろう…
海皇様はすk(ピチューン
69.100名前が無い程度の能力削除
フランちゃんのイメージがああああああ!
70.100名前が無い程度の能力削除
てめえ、タグ卑怯だぞwwww原人ルーミア編楽しみにしときますwww
71.100名前が無い程度の能力削除
うん
73.100名前が無い程度の能力削除
是非とも続きが見たい!!
79.80名前が無い程度の能力削除
パチュリー助けろよ、小悪魔w
81.100名前が無い程度の能力削除
なんだこれwwwwwあなおそろしやwwwww
82.90名前が無い程度の能力削除
勇儀がいねぇw
86.80名前が無い程度の能力削除
スマン!正直、想像もしたくないっっ!!
87.100名前が無い程度の能力削除
………なに……これ…?
89.100名前が無い程度の能力削除
くそ吹いたwwwwww
92.100名前が無い程度の能力削除
こんな紅魔館は嫌だ…だが文を読むと脳内に創造してしまったのだ!鮮明に!!
96.80名前が無い程度の能力削除
マチョリーじゃないか!
97.100名前が無い程度の能力削除
こいつはやべえw
106.100名前が無い程度の能力削除
恐るべしw
109.100名前が無い程度の能力削除
なんじゃこりゃあああああw
110.100名前が無い程度の能力削除
なんぞこれww
113.無評価名前が無い程度の能力削除
なんという瀟洒ッッッッ!!!
120.90名前が無い程度の能力削除
これはひどいwwwwww
126.80名前が無い程度の能力削除
ビューティフル……
146.100名前が無い程度の能力削除
吹いたw
これはひどいw
150.90名前が無い程度の能力削除
テラカオス
159.100名前が無い程度の能力削除
なんだこの筋肉紅魔館。
すごく、エロぅい。
167.100名前が無い程度の能力削除
紅魔館やべえw
笑った、もういやwww
171.100名前が無い程度の能力削除
マチョリwwwテラ刃牙wwww
177.100さわしみだいほん削除
サムネさw
いや、やーだ、見てみたいわいw