Coolier - 新生・東方創想話

アジサイ色の魔法

2009/02/07 21:22:59
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 ――1――



 迫り来る銀の一閃を私はすんでのところで避けた。
 閃光のように速い。
 視覚に対して鋭角的に突き出されるそれは、ほとんど点にしか見えなかった。しかも予備動作がなく、避けるのがやっとだ。
 単純な戦闘能力はあちらさんのほうが上らしい。
 視界は夜のため最悪に近く、しかも月明かりすらない闇夜だった。雲の中に顔を隠しているのだろう。一度逃げるべきか。いや、そんな消極的なことでどうする。
 私は請負人。なすべきことをなすまでだ。
 握り締めたレイピアを私は突き出す。大地は柔らかく、少し頼りない。しかしそれは相手も同じはず。
 スタンスを広めにとって、一点を狙う。
 すなわち顔。
 相手は後ろに下がって避けようとした。しかし――
 そこは死地。
 ぐらりと相手の体が傾く。
 柔らかすぎる場所だったのである。
――ここだ!
 私は心の中で叫び、レイピアを相手の胸に突き刺した。
 ぷにっ。
 相手はぐらりとその場で崩れ落ちる。
 勝利した。それとともに安堵した。相手の技量はすさまじく、鬼のような一閃は私の首筋を正確に射抜くところだった。
 相手は、まだ息がある。
 今回の対戦相手、上海人形だ。彼女は驚いたように何度か瞼を瞬かせた。
 私は彼女とたまに練習試合と称して戦闘訓練をおこなっている。訓練とはいえ、その闘いには生命をも賭けているといってもいい。しかし請負人という危険すぎる仕事に従事している私たちにとってはこれくらいは当たり前といえた。
『立てるか』
『負けちゃった。強くなったわね。蓬莱』
『相手に強さを悟られるようではまだまだだ』
 私は手を差し伸べる。上海はプライドがあるのか、私の手をとることはなく、そのまま自力で立ち上がった。
 そういう主義もある。
 たいしたことではない。
「こら!」
 大地が揺れた。
 いや、大地ではなく、私の雇い主であるアリス・マーガトロイド嬢だ。
 私と上海は仲良くアリスの手の中に捉えられた。珠のような素肌が私の体をぴっちりと固定している。スカイブルーの瞳は私を捉えて離さない。
 雲間から月が覗き、月明かりを帯びたアリスの瞳は金色がかっているようにも見える。
 月を呑みこむ瞳か。
 恐ろしいというよりも少女の不可思議さを感じた。
『君の瞳に乾杯』
 と私はさりげなく言ってみた。一応、褒め言葉のつもりだ。
 だが、すでに感情に支配されている彼女の怒りは収まらないようだった。
 なにしろ私達が今まさに死合っていた場所は、アリスの身体の上だったのである。
 彼女は就寝中だった。
 必然的に柔らかい場所というのは例の双丘のことである。弾力があり、ふよんとした反応がかえってくるあの場所である。
 ちなみに私と上海の場合は綺麗なフラットラインを描いている。
 もちろん、私は自らがどこで闘っているのか気づいていた。気づいていたからこそ、死地を利用できたのだ。しかし、上海は獲物を追うときに視野が狭くなる傾向にある。あれほどクレバーでいろと忠告しているのに、なかなか彼女には伝わらない。おそらく生来的な気質の差だろう。上海は優しすぎそして直情すぎるのだ。
 それにしてもタフなことになった。
 私は別にアリスを怒らせるつもりはなかったのだが、女は感情の生き物といったのは誰だったか。いま私はその言葉の意味を理解した。
 いや、理解したという言葉では生ぬるいだろう。
 痛感した。
「だめでしょう。上海も蓬莱も、お家の中でチャンバラごっこしちゃいけません。なに握ってるの? ん。これはどっかの誰かさんの新聞ね……」
 どこかの誰かさんの新聞(既読)をちぎって、丸めたレイピアである。殺傷能力は見ての通りだ。
 人形の肌がぷにっとなる程度の能力。
 あきれたようにアリスが私たちに視線をやっている。
 私と上海の身体は近い。アリスは私たちを抱えこむようにして掴んでいるので、ちょうど本のページのようにぴったりとくっついている状態だった。
 身をよじって逃げようとしてみるが、所詮人形の力なので敵うはずもない。
『そろそろ離してもらえるかな。お嬢さん』
「こら。逃げようとしないの。蓬莱」
 ぺちん。
 おでこをはじかれた。
 彼女とは契約関係を結んでいるが、暴行を受ける言われはない。私の仕事の成功率は90パーセント以上で、アリスにもそれなりに利潤を回しているはずである。あまりにも理不尽な状況に私はだまりこくるしかなかった。
『ごめんなさい。アリス』
 すぐ隣を見てみると、上海が胸のあたりで手を組んで、うるうるとした瞳で見つめていた。
 男なら一撃で幻惑が可能だろう。もっともアリスのような乙女であっても、そのかわいさには一瞬で篭絡されたらしい。瞳の奥に、ハートマークが刻まれているかのようだ。
 恋の色。あるいは、母親の子に対する想いに似ている。
 私が観察するに、親愛と母性の違いはそれほどないように思える。あるとすれば立場の違いに過ぎない。対象の頭をなでたくなる衝動に理由をつける必要もない。
 私にはとても出来そうにない芸当なので素直に感心するほかなかった。
「しかたない子たちね。遊ぶなら迷惑にならないように気をつけなさいね」
 私と上海は交互に頬をうりうりされた。
 この程度のおしおきで済むのなら安いものだ。



 ――2――



 ただ、一言だけ抗弁を言わせてもらいたい。
 私は何も考えなしに家の中で戦闘訓練をおこなっていたわけではない。戦闘訓練はいかなる場合でも行わなければならないので中止にすることはできなかったのだ。
 そして外は雨。
 ぱらぱらと小雨が降っていた。
 もう三日ほど降ったり止んだりが続いている。
 梅雨の季節だから当然だろう。じめっとした空気は私にとってはあまり愉快なものではないが、自然をどうこういっても始まらない。人が寒さを嫌うからといって冬をやめてはくれないし、それと同じく、雨が降るときは降る。為すように為す。まるで我侭な子猫のようなものだ。
 人形に過ぎない身の上では、雨は大敵。一応防水加工をしているが、清潔な服装を好む私としては雨の洗礼を受けるのはできれば避けておきたい。
 関節にとってもあまりよろしくないことになりそうである。
 雨は鑑賞する分には悪くない。
 窓の外にアジサイの花が見える。
 緑と紫のコントラスト。ところどころピンク色の花が混じっている。アジサイの色はピンクと青に分かれるが、どちらも種としては同じである。
 私は紙巻煙草(スモールサイズ)をふところから取り出した。
 火はつけない。吸うことが目的なのではなく、ある種のスタイルのようなもので、私が思考を落ち着けるための一種の儀式のようなものだ。
『蓬莱ってどうして煙草吸ってる真似してるの?』
 傍らにいた純真そうな和蘭が私に質問してきた。
 和蘭は太陽に焼けたような紅毛の髪色をしている。同業者の中ではわりと見分けがつきやすい。
 彼女は子どものような性格をしていて、時々思いもがけない伏兵になるときがある。思考のパターンを掴みづらいので私にとっては苦手なタイプということになるだろうか。
『特に理由はない。君は自分がどうして呼吸しているのか答えられるか?』
『哲学的だね』
『事実を言ったまでだ』
『あのさ。もしかするとだけど、赤ちゃんがおっぱい吸うのと同じ理由じゃない?』
『考えすぎだな。しかしそういう側面もあるだろう……』
 なにしろ請負人というのは孤独な職業だ。
 私は今たまたま同業者たちと仕事をする関係にあるが、結局多数の中にあっても独りで仕事をこなしているのと変わりない。それは協力的なことをしないという意味ではなく、究極的には自分のやったことの責任は自分に帰ってくるということだ。
 ゆえに、誰かに甘えたくなるときだってある。その弱さはいずれ完全に捨て去れなくてはならない類のものだろう。
『ねえ。私にも吸わせてよ』
『それはできない。欲しいなら自分で作ることだ』
『ケチ』
『誰かのために何かをすることがいつも優しいことだとは限らない』
『面倒くさいんだもん』
『仕方ないお嬢さんだ』
 私は懐から予備の紙巻を取り出して、それを和蘭に分け与えた。
 和蘭は嬉しそうに口にくわえた。ちゅぱちゅぱと飴玉でも舐めるように遊んでいる。
『食べると危険だ。気をつけたほうがいい』
『蓬莱って心配性だよねぇ』
『臆病なほうが長生きする。身を守るためには当然だ。たとえば、その紙巻に毒がしこまれていたらどうするつもりだった?』
『蓬莱はそんなことしないもん』
『たとえばの話だ』
『蓬莱はそんなことをしないって知っているから大丈夫なんだよ』
『私は君のようなヤツが死んでいくのを何度も見てきた』
『どこで?』
『映画の中だ』
『ふぅん。そうなんだ。死にそうになったら守ってね。蓬莱』
『自分の身は自分で守ることだな。和蘭』
『そんなこと言っても守ってくれるんでしょ?』
『私はそんなにお人よしではない』
 冷酷な請負人に人の良さを求めるほうが間違いだ。
 私は窓辺へと飛んでいく。ふわりと飛翔し、窓枠のあたりに落着する。外を見てみると、雲間から太陽が顔を覗かせていた。
 ようやく、晴れたようだ。

「蓬莱。和蘭。上海。晴れたから外に行くわよ。あとのみんなはお留守番」
 アリスが適当に目についた私たちを一人ずつ名前で呼んだ。私は自前の帽子をまぶかにかぶり、アリスのすぐ後ろをついていく。いざというときの護衛をするのは請負人の役目だ。上海は少しだけ嬉しそうに顔を上気させていた。外に出ること自体も嫌いではなさそうだが、それよりもアリスといっしょに外にでかけるという事実が嬉しいのだろう。
 上海はストレートの髪をかきあげて、アリスの肩のあたりに両の手をついている。のっぺりとくっついているわけではなく自前の羽で浮いている。どうやらお気に入りのポジションらしい。
 人を好きになるというのは、一種の魔法のような力が働くのだろう。そこには言葉にならないほどのエネルギーがくわえられている。出力された事象は、そういったエネルギーが漏れ出た部分であって、氷山の一角に過ぎないのかもしれない。
 私は視線を前へと移した。数メートル先には和蘭が先行している。単に子どものように先を急ぐ心境だとは思いたくないが、時々こちらを振り返って距離を確認する様子はまさに子どものそれだった。
 私はアリスからつかず離れず、一定の距離を保っていた。あまり離れすぎてもアリスをいざというときに守れないし、近すぎてもアリスに気を使わせてしまうだろう。しかし、アリスは私や同業者たちに甘い傾向があるから、身体的な接触には寛容的だ。
 湿潤の高い交わりに私は興味がない。できるなら乾いた関係が好ましい。だから彼女には悪いがそっけない態度をとらせてもらっている。
 雨があがったばかりの外は水蒸気で湿気が多く、私にとってはあまり好ましいとは言えなかった。
 ただ、雨上がりの自然美は私の心を癒してくれた。
 アリスの家を中心にして、同心円状にアジサイが咲き誇っている。
 雨から開放されて、露がアジサイの葉を滑り落ちた。一瞬で消えゆく雨露は私に儚い命を想起させた。
 アリスの家は魔法の森と呼ばれている場所にあり、いろいろと不思議な植物で周りが覆われているものの、周りを囲んでいるのは心安き普通の植物のようだ。アリスがなんらかの魔法を使ってそうしたのかもしれない。
『これなんだろう』
 和蘭が不意に声をあげてこちらに確認するように振り向いた。アリスは不思議そうにそちらに視線をやる。私も同様に和蘭のほうへと飛んでいった。
『どうした?』
『これ変な金属なの』
 和蘭はその場で屈みこみ、何かを手に取ったようだった。
 そのまま和蘭は両手で小さな銀色のお盆のようなものを持ってきた。表面にはアラビア数字で大きく【1】と刻まれている。
『わけがわからないものを不用意に触ると怪我をする』
『蓬莱、これ何か知らない?』
『どこかの硬貨だろう。アリスなら知っているかもしれないな』
 アリスのほうを仰ぎ見る。彼女は珍しそうに目を細めた。
「あらこんなところにもあるのね。1円玉。外の世界のお金よ」
『外の世界のお金じゃ使えないね』
 和蘭は無邪気そうに言った。確かにその通りだが、どこかで換金できる可能性はある。持っておいても損ではないだろう。1円ということはそれなりの価値がありそうだ。
『特に危険がなければ取っておくといい。仕事中に得たものは、君の取り分だ』
 と、アリスに言った。
「ん。取っておけと言いたいの?」
『無主物だ。落し物ですらない。だから見つけた君のものだろう』
『私のじゃないの?』
 和蘭が蛙のように大きな目玉を私に向けた。
『契約に従うべきだろう』
 たとえ見つけたものが金銀財宝であっても、1銭であっても、仕事に例外を設けてはならない。
 それが非情すぎるこの世界で危険率を下げる有効な手段だ。
『ん。そうだね。アリスが欲しいならアリスにあげる』
 和蘭はアリスのほうへと1円玉を差し出した。
「あら、くれるの?」
『うん♪』
「ありがとうね。でもそれ自体にはそんなに価値はないのよ。捨て置きなさい」
 アリスは和蘭の頭を撫でた。和蘭は自分の見つけたものがたいした価値がないと知り、少し残念そうな表情をしていた。
『アリスが欲しくないというのなら、君のものにすればいい』
『ん。そうだね。でもこれ持っていてもしょうがないし捨てるね』
 1円玉はその場に捨て置かれることになった。
 確かに使うことも換金もできないのなら意味がない。
 しかし、わずかながら疑問が残るところではある。こんなところに何故1円玉があるのだろう。魔法の森に幻想郷の外のものが落ちていることはそうそうない。基本的に外の世界のものが落ちてくる場所は決まっていると聞く。何事にも例外はあるということだろうか。
『上海、君はどう思う?』
『たいした理由じゃないわ』
『知っているような口ぶりだな』
『私のほうが先に生まれているから知っているというだけのことよ』
『教えてくれないか』
『教えて欲しいの?』
『ああ、情報はできるだけ持っていたほうがいい。この世界で生き抜くためだ』
『しかたないわね。あなたと私の仲だから教えてあげる。でも勘違いしないでね。情報を共有化していたほうが私にとっても有利だと思うからそうするのよ』
『わかっている。いずれ借りは返そう』

「あなたたちは相変わらず仲が良いわね」
 と、アリスは幾分優しげな調子で口を開いた。
 外面上は「シャンハーイ、ホラーイ」の掛け合いにしか聞こえないから仕方ないところだろう。
 二人仲良く頭を撫でられたところで、上海が教えてくれた話は以下のようなものだった。
 昔――
 といってもそれほど昔ではない。
 一年ほど前の同じ梅雨の季節のことだ。
 その日、私はまだ自意識に芽生えておらず、もっぱら上海だけが仕事に当たっていた。
 アリスの友人である魔理沙が遊びにきたらしい。遊びに来るのに理由はいらない。仕事や契約が理由ならアポイントもとるだろうが、魔理沙はそういった不自由さを嫌う傾向にあり、ふらりとやってきた。そしてアリスにとってはそれはあまり心良いことではないらしいが、それでも時折来る魔理沙に少なからずも想いを寄せているらしい。
 想いを言語化することほど無意味なことはない。アリスが魔理沙に寄せる想いは好きや嫌いといった二者択一的なものではなく、単純な好意ともまた違うように思える。他人の私がそれを評価することもまた一つのノイズだろう。
 だが、ひとつの換喩を許すとするならば――
 たまに見かける子猫がこちらに近寄ってきてくれるかもしれないといったような期待感。
 そういった類のものではないだろうか。
 わかりにくい表現になってしまったが、要するに、アリスは魔理沙に親愛の情を抱いていると評価してもさほど不都合ではない。少なくとも私の仕事を完遂するうえでは、その解釈で十分だ。
 魔理沙がアリスの家にやってくると、まず何かを欲しがる。これは私もよく確認している。
 本を貸してくれと言うことが多い。なんらかのマジックアイテムを堂々と盗んでいくところも何度か目撃した。
 ただ、その場に目についたものを取るといった場合ではなく、前もって欲しいものが決まっている場合、魔理沙の行動はわりとおとなしい。
「1円玉持ってないか」と、魔理沙は聞いたようだ。
 アリスはどうしてそれが欲しいのかを当然聞き返した。
 すると魔理沙はニヤニヤと笑いながら「ひとつ新しい魔法を思いついたんだ」とのことだった。
 アリスも魔法使いである以上、その言葉には興味が湧く。
 しかし、どういう魔法であるかは結局教えてもらえなかったらしい。
 上海は家の中に1円玉がないか探すことになったのだが、アリスはそこらのガラクタを集めるような趣味はない。たまに拾うといっても必ず魔法に必要なものを集める合理的なところがある。素直な性格なのだ。その性格類型は人形のなかでは上海に近いものがある。
 アリスはその場では無いということを告げたが、魔理沙は別にいいよと返した。
 どうせ沢山必要だから、皆から集めてまわるつもりとのことだった。
 再び魔理沙が現れたとき、人の良いアリスは結局1円玉を人形たちに集めさせることにしていたらしく、拾った1円玉を数十枚手渡した。
 じゃらじゃらをポケットから音がしていたから、わりとたまっていたらしい。
 換金することも使用することもできない1円玉。
 魔法に使う1円玉。
 気になるところだ。
 協力したのだから教えて欲しいとアリスは言った。
 魔理沙の答えは「いずれわかるぜ」とのことだった。

 ここまですべて上海からの伝聞である。
 伝聞供述であるからその信用性には一定の疑義がさしはさまれる余地がある。しかし、上海の性格が直情的で、今回特に嘘をつくような状況にないことも私は知っている。
 上記の事柄は実際にあったのだと思ってよいだろう。
 ただし、結局のところ謎の本質はあきらかになっていない。
 確かにアリスの家の近くに1円玉が落ちている理由ははっきりとしたものの、新たな疑問が生じてしまった。人形が一生にわかりえることは限られているから、すべての理由を追及することなどできはしないが、雇用主の友人のことぐらいは知っておきたいものだ。
 ただの好奇心ではない。
 魔理沙がアリスを狙っている場合も考えられるからだ。この世界では油断は死を意味する。友人だからといって心を許してはならない。
 アリスは人を疑うことをあまり知らないお嬢様だから、ここは私が代替的に魔理沙のことを調べる必要がある。
『アリス。少し調査をしたいのだが、自由時間をくれないか』
 私はアリスに提案した。アリスは私や同業者たちに自由を与えるのをあまり良しとしない独占的な性格である。この提案が受け入れられるかは五分五分といえた。
「外で遊びたいの? だめよ危ないわ」
『やれやれ困ったお嬢さんだ。君とは契約を交わしてはいるが、私の心はいつだって自由だ。縛ることなどできない』
 ふわりとその場で浮き上がり、アリスと距離をとる。
「こら! 待ちなさい」
 アリスも空を飛べるが必要以上に飛んだりはしない。だからアリスは腕を伸ばすだけにとどめている。私もまだ絶妙な距離を保っている。突然離れだしても無理に連れ戻される可能性があるからだ。
 これは私からのアピールだった。
 アリスの瞳が鋭く光り、そのまましばらく対峙する。
「本当に仕方ない子ね。今日は荷物持ちしてもらおうと思ったのに。上海。いっしょに行ってあげなさい。それと三時のおやつまでには帰ってきなさいよ」
『蓬莱のワガママにつきあう必要なんかないわ』
「蓬莱のことをお願いね」
『勝手にやらせとけばいいのに……』
 上海はアリスの懇願に弱い。結局、仕方ないと小さくつぶやいて私とともに調査に向かうことになった。
 私としては別に一人でも構わなかったが、上海の戦闘能力は同業者の中でもトップクラスなので心強い。



 ――3――



 私と上海は魔法の森を飛んでいる。
 瘴気に満ちた森は暗く澱んだ空気に満ちている。湿気が多いところはあまり好きではない。それは上海も同じなのだろう。少し後方を飛んでいる彼女の顔はすぐれない。無理やりつれてこられたと思っているのか、わずかばかり怒りの色が見える。しかし、彼女が間違っているのは、私が何かを強要しているわけではないということだ。
『どこに行くの?』
『魔理沙の家だ。アリスの身に危険が及ぶかもしれない。だから調べる』
『1円玉のことを気にしているの?』
『ああ。そうだ』
『もう一年も前の話よ。いまさら何も起こらないと思うけど』
『魔理沙の言葉が詐欺的であることは否定しようもないが、少なくとも人を騙すための嘘はあまりつかないように思える』
『そうかしらね。魔理沙は生まれも育ちも嘘つきよ』
『わざわざ1円玉を集めることに何も意味がないとも思えない』
『それはまあ、そうかもしれないけど……』
 魔理沙の家に到着した。
 見た目は普通の洋風建物である。アリスと趣味は似通っている部分がある。上海をその場で待機させて、私は窓へ近づき中をそっと覗きこんだ。
 私の美的センスに反するような状況だった。
 魔理沙は外貌こそ愛くるしい少女であるが、中身はかなりずさんな性格をしているらしい。
 床のあちこちに壷やら茸やらカードの類などよくわからないアイテムが転がっている。
 魔理沙は家の中にいないようだ。気配を感じない。
 私は空中で指をぐるぐるまわす。同業者たちの密かな手話で、意味は『集合せよ』だ。
 上海は無言のまま私に近づいた。
『窓を開ける』
『不法侵入よ』
『気づかれなければ問題ない』
『気乗りしないわ』
『雇用主の身の安全のためだ』
『アリスのためだとも思えないのだけど……』
 上海の語意が弱くなる。私は有無を言わせずたたみかけることにした。
『そっちを持ってくれ』
 上海はしぶしぶながらも私の言葉にしたがった。魔理沙の家の窓は引き上げて開けるタイプのようだ。面倒くさがりな性格らしく窓に鍵すらかけていない。
 バーベルを持ち上げるようにして、私と上海は家の中に侵入した。
 すぐに中をクリアリングする。クリアリングとは敵性生物がいないかを確認する作業のことだ。部屋の中は無人だった。窓から確認しているのでわかっていたことだが、万が一ということもある。それに今部屋の中は昼だというのに妙に薄暗い。ちょうど陽のあたらない角度になっているからだろう。
 私は視神経をフルに活用して、部屋の中を円状に飛ぶ。
『よし、誰もいないようだな』
『なにを探すつもりなの?』
『まずは1円玉がどこかにないのか探すべきだ』
『そうね。でも魔法に使った可能性もあるわけよね。もうどこにもないかもしれないわよ』
『だとしても、そうするしかないだろう』
 まずは今いるところから調べたほうがいい。部屋の中は大きなタンスが二つ。上海と協力して開けてみると、中には同じような黒白の服が何着かかけられていた。
 バッグかなにかがないかと探ってみたが、どこにも見当たらない。普通、魔理沙ぐらいの年代の少女はバッグを常備しているものだと思っていたが、そうではないらしい。
 そもそも魔理沙がそういったバッグの類を肩から提げているところを見たことはない。
 部屋の中を一通りみたが、ここは本来的な使い方しか使われてないらしいことが判明した。
『そんなの一目見たらわかるじゃない』
『地道な作業が必要なのは君にもわかるだろう』
 と、私は反論する。上海はプイと横を向いた。どうやら気分を害したらしかった。すぐに怒りを顔に出すのが上海の悪い癖だ。しかし、いちいち彼女を論難したところで無意味だろう。議論をしている暇があったらすぐに仕事にとりかかったほうがいい。時間は有限だ。
『次の部屋に行こう』
『そうね。魔理沙が帰ってくると厄介だわ』
 次の部屋もまたさらに薄暗かった。家の中心に位置しているから当然である。私と上海は再びクリアリングをする。
 夜目が効くわけでもないから、部屋のなかの様子がいまいちつかめない。
 状況的にはきわめて危険だ。肌の感覚に全神経を集中させる。上海との訓練を想起し、私は動くものの気配を感じるように努めた。
 ふっと。
 なにかがもぞもぞと動く感覚がした。
 地面だ!
 いや違う。
 地面だと思われたものは、布団か毛布のようなもので、中には誰かが隠れていた。
『逃げろ。上海』
『きゃっ』
 私の言葉が届く前に、そいつは上海の細い体をわしづかみにしていた。野獣のような速さで上海は捉えられた。
 ぽうっと、部屋の中が魔力の光で満たされる。
 魔理沙だった。完全なミッション失敗だ。上海は憔悴しきった視線でうなだれている。
「なんだ。なんだ。なにかと思ったらアリスの人形じゃないか」
 魔理沙は目をごしごしとこすっていた。昼に寝ていたらしい。魔法使いの生態について最初に考えるべき可能性を見過ごしていた。
『離してよ』
 じたばたともがく上海。
 しかし、人形の力では人間にすらかなわない。やがて、上海は抵抗することすらやめてしまった。
「なにしにきたんだ。アリスになにか用事でも頼まれたのか?」
『そうではない。ただ話を聞きにきただけだ』と私は言った。
「遊びにきたのか」
『ビジネスの話をしにきた』
「アリスがいないと、いまいちわかんねーんだよな。えーっと。お前が上海人形だったっけ?」
『呼称にそれほど意味はない。しかし、人は私を蓬莱と呼ぶ』
「あー、おまえが蓬莱人形ね。じゃあ、私の手の中にいるのが、上海人形か」
『それぐらいそろそろわかってよね』
『彼女の脳髄ではその程度が限界だろう』
『そのようね』
「なんだかいま、不意に殺意が湧いたぜ」
『ともかく、私たちは君に危害を加えるつもりはない。上海を離してやってくれないか』
「別にいいけどな。勝手に人の家に入るのは感心しないな」
『魔理沙だって勝手に人の家に入ってくるくせに』と上海。
『そういえば、勝手に人の物を盗んだりもしていたな』と私。
「あー、なんか言いたいことはわかったぜ。私とやりあいたいらしいな」
『そうじゃないと先ほどから言っている』
『そうよ。人の話ぐらいちゃんと聞いてほしいわね』
 上海が憤慨したように言った。しかし魔理沙は半ば私たちの話を聞いていないようだった。
 まじまじと上海の肢体を見つめている。どことなく邪悪な視線だ。
「よーく見ると、おまえって……」
『なによ』
「顔つきはアリスに似ているよな」
『当然でしょ。私はアリスに創られたんだから』
「そうかそうか」
 一見して明らかなほどの不穏な空気だった。魔理沙はやや首をかしげ気味に上海をじっと観察している。上海の方はというと、極度に緊張してガチガチに固まっていた。上海に限らず、同業者たちは場数が圧倒的に足りていない。あるいは覚悟が。
 仕事を請け負っている以上、このような事態も当然ありえることだった。
『離して。イヤ。離してよ』
「なんかするわけじゃないぜ。ちょっと試してみるだけだぜ」
『なにするつもりよ』
「接吻だ」
『魔理沙のバカ。変態。へちゃむくれ』
 そのように怒気を発したところで魔理沙を興奮させるだけだろう。上海はじたばたと手足をもがいてみせるが、がっちりと身体をホールドされていてはどうしようもない。巨像とアリほどとまでは言わないが、隙のない状況では逃げ出すことも難しい。
 魔理沙の顔がじわりじわりと上海に近づいていく。上海の顔が恐怖でひきつったものになる。きゅ、っという音が喉から漏れ、息を完全に殺している。魔理沙がいったいどういう動機にもとづいてそういう行為に及んだのかはわからないが、大方、少女らしい気まぐれな好奇心だろう。少女は砂糖のような甘さと猫のような好奇心で構成されているものだ。
 やたら嬉しそうな顔の魔理沙。
 そして目をつぶって半ば諦めている上海。誰かが助けてくれるとでも思っているのだろうか。だとすれば、彼女は請負人には向いていない。
 彼女のほうが早く生まれたのは確かだが、最大のピンチにも焦らず事に当たれるかは生来的な気質によるところが大きい。
 私は慌てず騒がず、魔理沙の桃色の唇が上海の顔の近くに迫るのを待った。
 勝負が決まるのは一瞬。
 今――
 気がつくと私は魔理沙と上海の間に割って入っていた。請負人としてできることは限られている。女や子どもに手を出さない主義の私は、魔理沙に暴力を振るうことはできなかったし、しかしながら上海がここで陵辱されるのを黙ってみているのも請負人としての評判に疵がつくだろう。ひいてはアリスに叱られてしまう。
 完全な打算だった。
 打算の結果、私は魔理沙とキスをすることになった。たいしたことではない。身体的な接触で私の心に侵入することはできないのだから。
「お。いきなり入ってくんなよ。びびったぜ」
『じゃれあいたいのなら、友人であるアリスとすることだな』
「おまえもしかして、上海とられそうになったから怒ってるのか」
『子どもの色恋には興味はない。上海は同業者であるから助けたまでだ』
「ちっ。なに言ってるかわからねーぜ」
 興がそがれたのか、魔理沙はポイと上海を投げ捨てるように離した。私は上海の軽い体を受け止める。
 上海は脅えて子兎のようにふるえており、いつもの威勢がなかった。
『死ぬかと思ったわ』
『キスぐらいアリスにいつもされているだろう』
 君はアリスの愛人なのではないかと思ったが、さすがにそれは請負人としてのプライドが傷つくであろうからやめておいた。
『アリス以外の人間にキスされるなんてイヤ』
『乙女のキスにかわりない』
『魔理沙なんて大嫌い』
 上海はぽろぽろと涙を流し始めた。そういう機能が上海についていたとは知らなかった。元来、性格が淡白で冷酷な私は涙を流したことがなかったし、そういう状況を見たこともなかったので、これはひとつの収穫といえた。
 まるで天然の雨のようだ。私は内心驚いていた。
「お、おい。なにも泣くことないじゃんか」
 魔理沙はしどろもどろといった様子だ。
 私は上海の身体を片手に抱きながら、つとめて冷静に事にあたることにした。
『とりあえず座ったらどうだろう』
「お。おう。いいぜ」
 私たちはその場に腰を下ろした。魔理沙はあぐらをかいてすわり、上海はいわゆるぺったんこ座り。私は正座だ。羽で飛べるから、たとえ魔理沙がいきなり飛び掛ってきても避ける自信はある。油断しているわけではない。
 上海は終始無言だが大分落ち着いてきたようだ。
『そろそろ用件を言おう』
「おお。用件な。なんだ?」
『君は1円玉を使って魔法を使う予定だったそうだが、そのことについて教えて欲しい』
「1円。1円。ああ、あのことか。すっかり忘れてたぜ」
『思い出したようだな』
「確かに一年前ぐらいに1円玉を使って魔法を完成させたな」
『完成? もう終わっているのか』
「ああ、一度完成したらあとはやることは特に無いんだなこれが」
 私はあごに手を当てて熟考した。魔法はすでに完成しているのか。しかしアリスに特に変わった様子はなかった。上海も何か異変を感知した様子はない。とすると、どこかで魔理沙の魔法は発動を待っているのか、あるいはすでに発動しているが誰も気づいていない可能性が考えられる。
『どういう魔法なのか聞いてもいいか』
 私はストレートに尋ねてみることにした。
「なんだ。アリスが気づいたからおまえたちを寄越したと思ったけど違うんだな」
 魔理沙はニヤニヤと笑いながら、私たちを交互に見つめている。
『残念ながらアリスは気づいていない。たとえ何かに気づいたとしても気づいたことを伝達するような性格でもないだろう』
「まああいつはそういうところが可愛いんだけどな」
『論点がずれている。教えてくれるのかくれないのかどっちだ』
「アリスが気づいてないなら教えてやることはできないな」
『いいだろう。話はこれで終りだ』
 私は気の抜けた風船のような上海を立たせ、手をつないで帰ることにした。
 ふわりと浮き上がったところで、魔理沙の声が背中にかかる。
「まあ待てよ。ヒントぐらいはやってもいいぜ」
 私は振り向いた。魔理沙はいたずら好きな兎のように笑っていた。
『くれるというのなら貰っておこう』
「アルミニウムだよ」
『アルミニウム?』
「1円玉の組成物質だ。幻想郷では創ることはまず無理だろうな。あー、河童の野郎なら創れるかもしれないが」
『アルミニウムが必要だったのだな。1円玉という物体ではなく』
「そういうこった」
『なるほど。だいたい理解した』
「へえ。こんなにすぐにわかっちまうもんなのか。やるなぁ。おまえ」
『なにも不思議なことではない。請負人だから当然だ』

 あとは実際にその通りであるかを見聞するだけだ。



 ――4――



 私はアリス宅へと戻った。上海はいつもの調子を取り戻している。同業者たちが安置された棚に戻ると私は紙巻を口にくわえた。
 確認はすでに済んでいる。どうやら魔法は発動していたらしい。
 顔をわずかにあげると上海が覗きこんでいた。そのまま彼女は腰を下ろす。
『ねえ。蓬莱』
『なんだ。上海』
『あなたはよかったの? 魔理沙にキスされて』
『別にどうも感じない。キスはただの肉体の接触に過ぎない。仕事のために必要があったから助けたまでだ』
『借りを返したってわけね』
『そういうことだ』
『でも、ありがとうね』
『気にしないことだ』
「みんな三時のおやつの時間よ」
 アリスの呼ぶ声が聞こえる。私は立ち上がった。そこで思いがけず上海が私の頬に軽い口づけをしてきた。
 彼女なりの感謝の気持ちなのだろう。
 キスのスピードは思ったよりも速い。私がまったく反応できなかったのだから。
「あなたたち外でなにかあったの?」
『あとで報告する。今は仕事の報酬をいただこうか』
「はいはい」
 アリスから仕事の報酬。星型をした魔力のかたまりを手渡しで受け取った。こんぺいとうのようなカリカリとした触感だ。
 私や同業者たちのエネルギー源である。これでまた一日生き延びることができた。
「ハムスターみたい」
 ぽんぽんと頭をなでる。食べている最中に頭を押すのはやめて欲しい。
 食べ終わったあと、私はおもむろに扉へと向かった。
「あら。またどこかへ行くつもり?」
『ちょっとそこまで付き合ってもらおうか』
「なーに?」
 私は扉を自力で押し開いて、アリスについてくるように促す。
「ついてこいって言ってるの?」
 優雅なアリスは特に理由がなければ飛行しない。そこが盲点だった。
 そして私たちにしても、アリスの家に帰還するときは高度を下げた。
 ゆえに誰も気づかなかった。
 家の外、アリスの家を真上にあがっていく。太陽の光をとりいれるように森の中でも開けたところにあり、遠方からアリスの家を俯瞰することが可能なのだ。
 そうすると――
『よく見るといい。これが魔理沙の魔法だ』
 私は下方を指差した。釣られるようにしてアリスが視線を向けた。そこには、唇のように桃色をしたアジサイがハートマークを描いていた。
「え、なにこれ?」
『言っただろう。魔理沙の魔法だよ。アジサイの花はアルミニウムを吸収すると青くなる。青くなければピンク色。つまり二者択一だ。想いは二者択一的ではないが、デジタルでアナログを表現しようとしたのだろう』
「つまり、魔理沙はアジサイの根元に1円玉を埋めたわけ? あれだけの量を」
『そういうことになるな』
 青い部分にアルミニウムを埋めていったということになると、かなりの量の1円玉を必要としたことがわかる。理論上は可能だが、その労力は賞賛に値する。
 しかし――
 これはやはり魔法としかいいようがないだろう。
 想いを伝達しようとするのは一種の魔法であるともいえるが、そういうファンタジックな思考を抜きにしても不思議であるとしかいいようがない。
 なぜなら、アルミニウムが吸収されれば確かに青くなりやすくはなるものの、必ずそうなるとは限らないからだ。むしろ土壌による要素のほうが大きいだろう。想像してみるとこの状況はかなり特異である。意に沿わない花をつみとってしまうのではなく、魔理沙は時間をかけて説得したからこそ、その期待に花が答えたのだろうか。
 あまりにもロマンティシズムに溢れた言い方になってしまった。感傷的な性格なのは私の弱点だ。
 アリスは口に両手をあてて感じ入っている様子だった。絶句しているのでアリスが何を想っているのかは伝わらない。
 だが想像することはできる。
 やがてアリスは私の華奢な身体を力いっぱい抱きしめた。
「蓬莱。教えてくれてありがとう」
『気にするな。報酬はすでにいただいている』
「ああ。でもどういうつもりなのかしらね。魔理沙ったら」
『解釈は無限だ。好きにすればいい』
 それに、言葉にするのも無粋というものではないか。
 花弁は雄弁に語る。事実だけが純粋な真実を私に伝えてくれる。
 そしてアリス。君の幸福に染まった顔は、アジサイのようだ。桃色か青色かは見るまでも無かった――。



余談であるが、アジサイは色が様々に変化することから七変化と呼ばれることもある。
そしてアリスの二つ名は『七色』。
超空気作家まるきゅー
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コメント



0.3380簡易評価
4.100名前が無い程度の能力削除
まさかまるきゅーさんのこんな真っ直ぐなジャスティスが読めるとは
15.100煉獄削除
ホンットに蓬莱が良い味出してますね。
この蓬莱、私はとっても大好きですよ。
人形たちの会話というのは新鮮でとても面白いし
上海との行動や、蓬莱の考え方など見所満載ですね。
面白かったですよ。
17.無評価名前が無い程度の能力削除
うん、面白いとは思うんですよ。
ただ読んでて楽しくない。
24.100名前が無い程度の能力削除
↑ツンデレ乙 蓬莱かっこいい!GJ
25.100名前が無い程度の能力削除
貴方の書く蓬莱人形はかっこいいなぁwww
ただ前作(魔理沙 の だが)を読んだ後だと若干物足りない感じがしますね。
上手く言えないんですけど前作は何気ない日常の水面下で全力でミッションをこなす蓬莱人形に腹筋崩壊させられたのですが、今回はさらりと読めた文章だったので前みたいなインパクトが無いなぁと感じました。
33.100名前が無い程度の能力削除
>>『私は君のようなヤツが死んでいくのを何度も見てきた』
>>『どこで?』
>>『映画の中だ』
相変わらずいい味出してるなあ蓬莱。
魔理沙とアリスの素直になれない愛情表現もツボでした。
40.90名前が無い程度の能力削除
このシリーズもっと続けてほしい
48.100名前が無い程度の能力削除
蓬莱…やはりかっこいいそして渋いww
前作も大好きでしたが今回も凄く良かったです。
そして魔理沙とアリスは一年以上お互い片想いだったかと思うともうね…
ニヤニヤするしかないじゃないですかb
51.90名前が無い程度の能力削除
いや、待て、ここは俺がマリサの接吻をいたd・・ギャー
54.100名前が無い程度の能力削除
アリスの人形視点の話は大好物です。
そしてこの話もすばらしい。
欲を言えば是非またこのネタで。
そんな期待を込めた思いと共にこの点をば。
55.100名前が無い程度の能力削除
相変らずいい仕事してるな
63.100名前が無い程度の能力削除
とっても固茹でなホーライが可愛いです。
74.100名前が無い程度の能力削除
このシリーズほんとに面白いなぁ。
76.90名前が無い程度の能力削除
>『映画の中だ』
微笑ましすぎて噴いた。
実にはぁどぼいるどで優しいお話でした。
84.100ばかのひ削除
わぁい第二弾!
これ大好きだ!