Coolier - 新生・東方創想話

ナンチャッテナルシシズム

2008/11/22 22:30:49
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 時こそ今は陽春の候。ぽかぽかと降り注ぐ春の日差しに照らされて、神社の巫女、博麗霊夢とその友人の魔法使い、霧雨魔理沙はのんべんだらりと縁側で茶をしばいていた。
「暇だ暇だぜ、暇くて死ぬぜ」
 すでにごろごろとだらけモードに入っている魔理沙の言葉を聞いて、霊夢はあごに手を当てて神妙につぶやく。
「退屈で人は死ぬとも言うし、死なないとも言うわよね。どっちなのかしら。せっかくだから試してみる気はない?」
「それは暗に私に死ねといっているのか、否か。それが問題だ」
 その光景は、いつも見る光景であった。幻想郷に見る日常そのものであった。
 それがいつまでも続くのであれば。
 ただ、この日はこうだらだらと日々を過ごす彼女らの元に、一つのイレギュラーが舞い込んで来た。
「異変よ~。異変なのよ~」
 妙に間延びした声が神社を包む。見れば、蒼い着物を纏い、三角布に燦然とDCマークを輝かせた亡霊が、こっちにふよふよと飛んできていた。
「おお、真昼に亡霊とは珍しい」
「というか幽々子が神社までやってくるのが珍しいわね」
 言葉も動きもふよふよとした雰囲気に包まれるその亡霊の名は西行寺幽々子。冥界の魂を管理する白玉楼の主であるはずなのだが、なぜそれが現世の博麗神社にまでやってきたのだろうか。
「ああ霊夢、魔理沙も。大変よ。異変なのよ~」
「どうしたの。何が起きてものんびりしてそうなあなたが真っ先に騒ぐなんて、ただ事じゃなさそうじゃない」
 面倒なことになりそうだなと予感しつつも、幽々子が騒ぐという珍しい事態に少なからず興味を引かれ、それを尋ねた。
 尋ねられた幽々子は、困惑しきりの顔で告げたのである。
「妖夢が、妖夢がナルシストになっちゃったのよ~!」
 と。
 霊夢と魔理沙はしばしの間をおいて顔を見合わせた後、
『な、なんだってー!』
 と声をそろえて、叫んだ。


 そもそも魂魄妖夢とは西行寺幽々子の庭師兼剣術指南役であり、半人半霊の剣士である。
 半人前と言われるも、立派な剣士足らんという自負にあふれ、色恋沙汰などの軟弱なものとは縁遠い……。
 そんなイメージを持っていたもので、いきなりナルシストになったと聞いてにわかに信じられるものではなかった。
 百聞は一見に如かずと言うことで白玉楼までやってきた霊夢と魔理沙。
 そしてそこには、元気に半霊と戯れる妖夢の姿が!
「えへへへ……私かわいいよ私」
「うーわ、駄目だこいつ」
「こんな変わり果てた姿、とても電波には載せられないわ」
 霊夢や魔理沙が来たことにも気づかず、半霊を抱いて部屋をごろごろしている妖夢を見て、二人はくっとつらそうに目を背ける。背けたくなる。
「今朝からこの調子なのよ~。いったいどうしちゃったのかしら」
 幽々子が直々に異変を伝えに来るのも納得できた感じだった。
「えへへへ……あっ、霊夢さん魔理沙さん、いらしてたんですか!? や、やだなぁ、見せ付けちゃった……えへへへ……」
「なんでこんなになるまで放っておいたんだ!」
「落ち着いて魔理沙。彼女は今朝からと言ってるわ」
 はやる魔理沙を霊夢が羽交い絞めにして押しとどめる。しかし、確かにこの事態が今朝ではないもっと前からのものであれば、霊夢も同じ台詞を吐いていたかもしれない。
 それくらいの事態ではあった。
「すまない……少し平静を失ってたみたいだ……。しかし霊夢、幽々子、聞いてくれ。私にはどうにも気になる点が一つあるんだ」
「何?」
 指を一本立てて言った魔理沙の言葉に、霊夢と幽々子は耳を寄せる。そうして聴覚に意識を集中させると、後ろからえへえへと妖夢の声が入ってきて、多大なるジレンマである。
「そもそもこの場合、ナルシストという言葉は当てはまるのか、否か。それが問題だ」
「あー」
「あ~」
 霧雨魔理沙の提言は、なんとか曲解されることなく二人へと伝わった。
 すなわち、ナルシストとは一般的に自身の容姿等に陶酔する人物として理解されるが、この場合半人の妖夢が半霊の妖夢を愛でているわけで、そもそも半人妖夢と半霊妖夢の定義とはなんぞやという根源的な問いであった。
「どうでもいいわね」
「そうね~」
「くっ、お前ら……!」
 現実社会の冷たさに魔理沙が膝を地につけているところ、霊夢もまた一つの疑問を口にしていた。
「しかしまぁ、幽々子。これ異変は異変かもしれないけど、なんで私たちのところに来たの? 医者とかに見せたほうがいいんじゃ?」
 もっともな意見だった。が、しかし、幽々子は渋い顔で言い返す。
「え~、主のニートも治せないような医者に~?」
「……それもそうね」
 のどごしスッキリ幽々子の反論を飲み込む霊夢。魔理沙も加わって、朗らかな笑いがあたりを包む。
「ひ、ひどい……」
 その中、室内の端から震えるような声が聞こえた。具体的には床の間に飾られた鎧武者の置物から。
「何者!?」
 白玉楼の主である幽々子がそう叫んだということは、内部のものでないという証明である。その不審鎧武者はすくっと立ち上がると、ゆらゆらとこちらへと歩いてくる。ある意味、その様はここのどの幽霊よりも幽霊らしかった。
「あれは、姫が、姫が……姫が特殊なだけなのよっ!」
 そしてそう叫ぶと、自らの面あてをバリッとはがした。その顔を見て、魔理沙と霊夢が動作を無意味にシンクロさせながら指をさす。
「ああっ、お前は!」
「もしかしなくても八意永琳!」
 鎧を纏っていたのは、幽霊とは真逆の存在。『蓬莱の薬屋さん』こと、八意永琳だった。
「なんで締まらないほうの二つ名で紹介するかな……」
 永琳はお気に召さないようだった。鎧兜のままうなだれる永琳を前に、魔理沙と霊夢が会話を交わす。
「武者永琳、新しいな。他の奴にも鎧を着せてみたくなるような感じだ」
「そうね。なんだか武者ガンダムみたいな感じになりそうよね」
「それは暗に設定が浮きすぎるからやらないほうが無難だよという警告なのか、否か。それが問題だ」
「……今はそれを論じている場合ではないのではなくて?」
 永琳の出現で言葉が間延びしなくなった幽々子が、二人の会話に水を差す。差されて会話の熱は萎み、興味は再び永琳へと回帰する。
「八意永琳。なぜあなたがここに? 妖夢のために買った五月人形に潜んでいるのかしら」
「ちょーっ! 端午の節句は男の子の祭りでしょう!」
 だが結局話はそれるのであった。
「いい? 霊夢。端午の節句は元々女性の節句であったのよ。鎧武者とか出てくる前は」
「どちらにしろ駄目じゃない!」
「あうう~私かわいいよ私……」
「あ、ここぞとばかりに台詞を挟んできやがったぜ。やるじゃないか」
「……そろそろ私喋っていいですか?」
 永琳がおずおずと手を上げたことで、なんとか騒ぎは収まり、話は元の鞘に収まってくる。永琳は鎧を着たのは失敗だったかなと思った。
 改めて幽々子が問う。
「それで、何であなたがこの部屋に潜んでいたのかしら」
「ふっ、助けてえーりんと呼ぶ声あらば、私はどこにでも駆けつける。そしてそのためにはあらゆる場面で登場できるよう努力しなければならない……それだけのことよ」
「つまりストーカーか」
「ストーカーね」
「……」
「それで永……じゃなくてストーカーさん。妖夢がこうなった原因はわかるの?」
「だからストーカーって言うなー!」


「失礼、取り乱してしまったわね」
「なんかお前弟子みたいになってたぞ」
「しっ、これ以上ややこしくしてどーすんの!」
 なんとか仕切りなおし、である。
「ちょっと失礼するわ」
 永琳は妖夢に近づいて様子を伺い始めた。しかし、妖夢は先ほどからメイクラブしようとするそばで騒がれ続けたので、気が立っている様子。そして、真逆の存在(まぁ、妖夢の場合真逆というわけでもないが)である永琳に対して本能的に危機を感じたのもあるかもしれない。
 ともあれ、妖夢は剣を抜いて抗戦する構えを見せてきた。
「な、なんですか。私と私の仲を引き裂くつもりなんですか。そうはいきませんよ! 行くよ私! 私たちの愛の力なら、どんな障害でも乗り越えられる!」
「これはひどい」
 さすが年季が違うらしく、妖夢の攻撃は永琳になかなか当たらない。しばらく永琳はそんな調子で妖夢の攻撃をかわしていたが、このままではラチがあかないと思ったか、一瞬の隙を見逃さず妖夢に接近し、こめかみあたりを指で一突き。
「ああ、ともに行こう、私……甘美なる眠りの世界に……」
 妖夢はそれまでうるさかったのがウソのように、倒れてすうすうと寝息を立て始めた。
「眠りの秘孔を突かせてもらったわ」
「さすがは永琳ね。そんなものを知っているとは」
「ええ、私は天才ですから」
「それ失敗フラグだぞ」
 魔理沙に心配されながらも、別に妖夢が苦しんでいる感じではないので、『んー、間違ったかな』ということはとりあえずなさそうである。とりあえずは。
「それはともかく……原因がわかったわ」
「ほ、本当なの!?」
 たったあれだけで見抜くとは。幽々子も驚きである。さすが蓬莱ストーカーの名に偽りはない。……ん? 間違ったかな。
「その原因とは……y」
「あ、言っとくけど欲求不満とか言ってネチョルートに入るのはナシだからな」
「……」
「……」
 ネチョ界。それはとりあえずネチョいことをすればどんな問題でも解決してしまうという素晴らしい世界である。
「そ、そんなこと言うわけないじゃないですかぁ~☆」
 永琳はとても良い笑顔で答えた。


「自罰意識?」
「まぁ、正確には行き過ぎた自戒と言ったほうがいいのかもしれないけど」
 曰く、魂魄妖夢は立派な剣士足らんという自負に押しつぶされていたのだと。自分を押さえつけていた意識が、何らかのきっかけで反転し、こんな状態になっているのだと。
「うーん、半死人だとは思っていたが、まさか妖夢が三角頭だったとはな」
「わかりにくい例えを……」
 魔理沙と霊夢の掛け合いをよそに、永琳は一つため息をつき、額に指を当てる。
「問題は何のきっかけでこうなったのかということだけれど……」
「え? スキマじゃないの?」
 あらゆる境界を操るスキマ妖怪、八雲紫。能力と悪戯心に恵まれた彼女ならやりかねない。というか彼女以外誰がやるんだといった感じだが。
「紫ではないと思うわ~」
 紫の友人でもある亡霊少女、幽々子がそれに待ったをかける。
「この前遊びに行ったときに、『なんでもかんでも私のせいにしやがって! 孔明やゴルゴムの気持ちが今! 「言葉」でなく「心」で理解できたッ! このダラズ! ダホマ!』とか言いながら不貞寝してたから、しばらく自粛してるか、そうでなくても寝てるわよ」
「うーん、あのスキマにも案外ナイーブなところがあったんだな」
「でもネチョでも紫でもないとしたら、何でこんなになったのよ」
 困惑する魔理沙と霊夢を手で制し、八意永琳が一歩前に出る。
「聞かせてもらえませんか、亡霊の少女。一体昨日、何があったのか」
 西行寺幽々子は困惑する。無論、鎧武者のままシリアスにすごんでいる八意永琳に。
 しかし、ふぅ、と一つため息をつくと、諦めたように話し出した。
「あれは昨日、ふと思いついたことだったわ。春度を桜餅に練りこんだらおいしいんじゃないかって……。だから妖夢に春度を集めてきてもらって、桜餅を作ってもらったの。そこまではよかった。でも、私はそこで一生の不覚を取ることになったわ。生きてないけど」
 幽々子がそこで言葉を一旦切り、三人がごくりとつばを飲み込む。別に桜餅に釣られているわけではない。断じて。
「そう、私は……寝過ごしてしまったのよ! ああ、一生の不覚だわ。生きてないけど」
 まさに春眠暁を覚えず。仕方のないこととはいえ、霊夢たちはコケた。
「気がつけば桜餅はほとんどなくなっていたわ。妖夢が食べたんでしょうね。一晩置いたらカタくなってしまってもったいないと思ったのか……。まぁ、昨日あったのはそれだけよ」
 永琳がいち早くよろめき状態から立ち直り、頷く。
「なるほど、こうなった原因は春度の取りすぎね。春の亡霊たるあなたならともかく、妖夢に春度はあまり合わない代物ですもの」
 原因ははっきりした。次なる問題は、いかにして春度を取り除くか。クリアの先には新たな問題が潜んでいる。
 霊夢が頭をひねる。
「春度を抜くなら、春でなくすればいいんじゃないかしら。夏の気分にするとか」
「おお、ならば蚊取り線香がおススメだぜ。あれこそ夏の風物詩だ」
「もっと浪漫のあるものにできないの? 魔理沙。 ……とはいえそれが一番お手軽かもね」
「ならとりあえず蚊取り線香を探そうぜ。おい幽々子。ここには蚊取り線香はないのか?」
「蚊取り線香はあるわ」
 ゆっくりと、幽々子は三角布のDCマークを指差す。
「ここにあるわ」
「それ蚊取り線香だったの!?」
 霊夢に電流走る。
「確かにぐるぐるしてるとは思ってたが……」
「じ、じゃあ幽々子、その蚊取り線香をいただけるかしら」
「渡せないわ」
 そう言った幽々子の周りに、静かにカリスマが舞い、集まる。
「そうよ私は春の亡霊。夏の気分を味わいたければ、まずは私を振り切りなさい」
「何無意味にカリスマ出してるのよ。渡してくれれば良いじゃない」
 予想外の幽々子の抵抗に、霊夢が苦い顔でツッコミを入れる。そして、それに対する幽々子の返答は、衝撃的なものだった。
「え~、せっかくの異変だしラスボスがいたほうが締まるかなと思って」
「そんなもん無理にやらなくていいわよ」
「だが断るわ。悠久の春を彷徨うがいい、蓬莱のストーカー!」
「なんで私に振るの!? あとその呼び方やめてったら!」


 そして無意味に激しい戦いの末、三人は幽々子を打ち倒し、蚊取り線香を手に入れることができた。
「お、おのれ~。だがいずれ第二第三の私が~」
「出なくていい出なくていい」
「出たら夜雀が涙目だな」
「ともかくこの蚊取り線香を妖夢に処方しないと……って、いない!?」
 永琳が妖夢のほうに向き直ると、寝ていたはずの妖夢の姿がなかった。そして、永琳は首筋に何か冷たいものが当てられるのを感じた。
「……あら。それが私に対して牽制になると思っているのかしら」
「いかに蓬莱人といえど、首をはねればただではすまないでしょう?」
 妖夢はいつの間にか永琳の背後に回り、楼観剣を永琳に突きつけていた。その表情には、いつもは見ない憤怒の色が濃く出ている。
「なぜ私の邪魔をするのです? 私を好きになって何が悪いのです? 私はただ私と幸せに暮らしていたいだけだというのに」
 そして、ついにそれは堰を切り、妖夢の口からあふれ出した。
「忌々しい、ああ忌々しい! 私と私の仲を裂こうとするやつらは、みんなまとめて斬り潰してやる!」
「……お前さん、少し両極端すぎるぜ」
 妖夢の激昂に臆せずに進み出たのは白黒の魔法使い、霧雨魔理沙だった。
「お前さんがお前さんをかわいがるのは一向にかまわんが、だからといって斬り潰される筋合いはないぜ。私はただ心配しているだけなんだよ。お前さんが自分をかわいがるあまり、周りを嫌いになってしまわないかってことをな」
「どういうことなの……」
 妖夢は魔理沙の様子に困惑し、パチクリと大きくまばたきをする。
 魔理沙は妖夢のそういった様子を見て取ると、再び悠々と話し始めた。
「私も私が大好きだが、他のみんなと同じくらい大好きなつもりだ。……お前さんが自分を想う気持ちに自信があるというのなら、まぁ、せめて春を越してみろ」
 魔理沙のその言葉とともに、何かの香りが妖夢の鼻腔をくすぐる。それは夏の香り、蚊取り線香の煙だった。
 魔理沙に気を取られている隙に、永琳が火をつけていたのだ。
「寿命の長い奴らにはわからんのかもしれんが、一年てのは意外に長いんだ」
「し、しまっ……」
 よろめく妖夢に、魔理沙はぴしゃりと言い放つ。
「春も越せない恋は、弱いぜ」
 魔理沙の言葉を聞き届け、魂魄妖夢は、ゆっくりと崩れ落ちた。


「すみませんでした……。なんだかすごい迷惑をかけてしまって……」
 春度が飛んで正気に戻った妖夢がぺこぺこと頭を下げ、それを受けて魔理沙がふんぞり返っていた。
「なーに、いいってことよ」
「まったく、魔理沙ったら目立ってなかったくせに最後にいいとこ取っていくんだから」
 霊夢が口をへの字に曲げて悪態をつく。魔理沙はそんな霊夢の機嫌など気にも留めずに、豪放な様子で笑っていた。
「なぁに、日ごろの行いって奴だ。おぉ、そうだ妖夢」
「はい、な、なんでしょう」
 妖夢がぴくりと姿勢を正す。魔理沙はそんな彼女の肩に、ぽんと手を置いた。
「正気に戻ったお前には、さっきと真逆の言葉を贈っておくぜ。『周りをかわいがるあまり、自分を嫌いになるんじゃないぞ』ってな。夏の暑さも秋の寂しさも、冬の寒さも一緒に過ごす相方なんだから」
「魔理沙さん……。は、はい。肝に銘じておきます!」
 そうやってぺこりと頭を下げる姿はまだまだだったが……まぁ今はそれでいい。一年は、意外と長いのだから。


「そう、一年は本当に色々なことがあるものね。夏は西瓜、秋はお芋、冬は……蜜柑かしら」
「食べ物ばっかりじゃない」
「何はともあれ一件落着、かしらね」
 幽々子と霊夢のやり取りを背後に、永琳はやりきった顔で額の汗をぬぐっていた。
 武者姿で。


 時こそ今は陽春の候。ぽかぽかと降り注ぐ春の日差しに照らされて、神社の巫女、博麗霊夢とその友人の魔法使い、霧雨魔理沙は、やっぱりのんべんだらりと縁側で茶をしばいていた。
「暇だ暇だぜ、暇くて死ぬぜ」
「死ねば?」
「なんだか霊夢が直球になってきた。どうしよう」
 その光景はやはりいつも見る光景であった、が。
「異変よー。異変なのよー」
 今日もまた鳴り響く異変の声。やってきたのは永遠の無職姫、蓬莱山輝夜だった。
「どうしたの。引きこもりのあなたがこんなところまでやってくるなんて」
 霊夢が不思議そうに尋ねると、輝夜はやっぱり困惑しきりの顔で告げた。
「永琳が、永琳が鎧武者になっちゃったのよー!」
「……知ってるわ。というかまだ着てたんだ」
「なぁ、もしかしなくてもエクストラボスはあの蓬莱ストーカーなのか?」
「……あぁ、面倒だわ」
 霊夢はそうやるせなく、天を仰いで嘆息する。
 そんなこんなで今日もまた、幻想郷は平和なのであった。


 ナンチャッテナルシシズム――fin
初めまして。ナルスフと申します。

もしも妖夢がナルシストだったらややこしいんじゃないかな、という意味のわからない思いつきから話が膨らんでしまったのですが、結局当の妖夢があまり書けずにちょっとしょんぼりです。

東方のキャラクターは個性が強いので、そう何人も出したらカオスになっちまいますねぇ。

ともあれ、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
あと、妖夢、永琳、ごめn(ここで記述は途切れている)

 ※11/24 追記
>超細かい指摘をさせて戴くと、走るのは「電撃」ではなく「電流」だったり。
私に電流走る――!

私としたことがネタのミスをしてしまうとは……。ご指摘ありがとうございました。
誤用の修正のほか、ちょっとした加筆修正を行いました。
ナルスフ
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コメント



0.2360簡易評価
2.90名前が無い程度の能力削除
なにこの春度ならぬネタ度過剰摂取w
とりあえずMG武者永琳の発売日の開示を求む!
7.60名前が無い程度の能力削除
ネタらしき台詞がちりばめられてて、それがちょっと残念。
少し見苦しい感じがしました。
話としてはそれなりに面白いものでしたが・・・。
11.90GUNモドキ削除
良い・・・・・・・・・こんな作品を待っていたっ・・・・・・!
ここまでツボに入る作品があるなんてっ・・・・・・!
こういう掛け合い、大好きです。
惜しむらくは、短いことか・・・・・・。
点数はこれですけど、正直95、999点くらいです。
19.80名前が無い程度の能力削除
読んでる途中で何度もニヤリとさせられました。
知る人ぞ知る小ネタがちりばめられてて面白かったですよ。
テンポが、ちょっと性急だったような気もしますが、それが逆に、いい効果を出しているようでした。
永琳をオチに持ってきたのも良かったです。
内容が詰まっているので、話の短さもあまり気にならず、むしろちょうど良かったです。
次の作品も楽しみにしてます^^
24.90名前が無い程度の能力削除
ジョジョとかアカギとかのネタがあって面白かったですw
超細かい指摘をさせて戴くと、走るのは「電撃」ではなく「電流」だったり。
ではでは。
28.80名前が無い程度の能力削除
とりあえず魔理沙がいいこと言ったwww
29.無評価名前が無い程度の能力削除
春度が原因なら自罰云々は余計かな、と。
それと、幽々子のカリスマに緑茶噴いた。かっこよすぎw
30.6029削除
↑クラムチャウダー!!
32.80名前が無い程度の能力削除
小ネタの量が半端ないwwwww
三角頭さまは映画で拝見して惚れましたね!
あと、確かにゆかりんは何でも自分のせいにされてかわいそうだと思います!
普通の人ならもう拗ねちゃってますね!!!
例えるなら、可愛い彼女がいる人に対して、事ある毎に「おまえの彼女かわいいもんなwww」
とか言う感じでしょうか!
35.80名前が無い程度の能力削除
小ネタの元ネタはほとんど解りませんでしたが、
問題なく楽しめました。
特に妖夢がツボを突かれた時のセリフで一気に笑ってしまいました。
情景を一度でも想像してしまうと……w
51.60桜田ぴよこ削除
小ネタはほとんどわからなかったですが、流れるような会話の応酬が小気味よく読めて良かったです。