Coolier - 新生・東方創想話

THBBQ(前編) *若干バレあり

2004/09/02 09:55:14
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「そろそろ時間ね。」
「時間だぜ。行くか。」
「ところで魔理沙、ちょっといいかしら。」
「ん、どうした?」
「元々の話では、私と貴方、そして霊夢の3人で食べるって話じゃなかった?」
「いやいや妖夢。」
「……悪いけど、どこぞの亡霊嬢には似てないわよ。」
「こういうものは大人数で食うともっと美味しいものだ。」
「まぁ、そういうことだと思って、お嬢様達も呼んでおいたけどね。」
「流石だなメイド長。」

「着いたぜ。」
「お嬢様達はまだみたいね…と、早速一人来てるわね。」
「こんにちわはー。」
「こいつは妖怪のルーミア、話を聞いたら速攻食いついてきたぜ。で、こいつが咲夜、紅
魔館のメイド長だ。」
「よろしくお願いするわ(宵闇の妖怪か、うちに連れて行けばいろいろ役に立ちそう
ね)。」
「よろしくー(美味しいかな?)。」

「さてそろそろ集合10分前なわけだが。」
「そろそろ続々押しかけてきそうな予感ね。」
「とか言ってたら早速紅魔館組が到着したようだぜ。」
「咲夜、準備できてるかしら?」
「割と完了してますわ。」

「どんどん来るな、こんどは幽霊お嬢達だぜ。」
「お呼ばれに来たわよ~。」
「こっちがお呼ばれされるのは嫌だからな。」
「あら、呼ばなくても来るじゃない。」
「お呼ばれされずに行ってるぜ。まだ死にたくないしな。」
「あら、賑やかな歓迎は嫌いかしら。」
「死人に歓迎されるのはとても嫌だぜ。」
「あれ、私は半分生きてますよ。」
「お前は例外。」

「咲夜~、あれは何~?」
「ああ、アレはアリスっていう魔法使いです。」
「ん、呼んだかしら。」
「誰ともくっついてないみたいね。」
「知っているのは貴方とそこの白黒だけよ。」
「こちらが家のお嬢様、レミリア様ですわ。」
「レミリア=スカーレットよ。」
「アリス=マーガトロイド、魔法使いよ。」
「まぁ今日これから来る連中には、知った顔も居ると思うけど。今はうちの館のとでも会
話してなさいな。」
「へぇ、随分大所帯で来ているのね。」
「あの華人っぽいのが門番の美鈴、それからあそこで本を抱えてるのがお嬢様の友人で図
書館にいるパチュリー様。あとはフラン様……あれ?」
「おい咲夜、こいつをなんとかして欲しいぜ。」
「ねぇ魔理沙ぁ~、遊ぼうよぉ~」
「今は準備とかでいろいろ忙しいから勘弁して欲しいぜ。」
「フラン様、この七色魔女が遊んでくれるそうで。」
「え、そんなこと言ってな……」
「わーい、それじゃあっちでクランベリートラップー」
「ああもう……白黒もメイドも覚えてらっしゃい~」

「夏と言えばアウトドア。そして焼肉。」
「貴方はホタルの妖怪じゃなかったかしら。」
「夏だ~海だ~沖縄だ~」
「だから貴方は秋の風物詩の妖怪じゃないのかと。」
「夏でも秋でも焼肉は美味しい。」
「いや確かに今日は焼肉だけど。」
「甘い水も大好き。」
「そこらへんはホタルっぽいわね。」
「それなんか馬鹿にしているように聞こえるんだけど。」
「多分気の所為よ。」
「そこに居る水と氷の妖精はチルノだけど。」
「ん、なんか馬鹿にされたように聞こえるんだけど。」
「割と気の所為よ。」
「気が合いそうだ。」
「気が合いそうね。」
「貴方達は確かに気が合いそうね。」
「「やっぱり馬鹿にされてるような気が。」」
「間違いなく気の所為よ。」

「不思議ね。」
「何が?」
「貴方とは始めて会った気がしないわ。」
「そーなのかー」
「同じ闇を操るもの同士だし。と言うわけで、早速1曲。」
「わはー」
「オイオイそこの二人っつーか二匹、盛り上がるのはいいが暗くするのはやめてくれ。」
「を、さっそくネギが来た?」
「お前らの食うネギとか肉とかを準備してる最中なんだっつーの。」
「目の前のが食べられる肉?」
「……鉄板に火を入れる前にお前らを消し墨にしてやろうか。」
「「ごめんなさい」」

「あら素敵な歌、それじゃあわせて適当に1曲。」
「準備の邪魔だけはしないでね。」
「前菜まだ~?」
「狗肉、狗肉~」
「……肉を捌くついでにお前らも裁いてやろうか?」
「「「ごめんなさい」」」

「こんばんは、今日は月もいい頃合で。」
「来たな宇宙人とか宇宙兎とか。今日の月は本物だろうな?」
「本物よ。多分。」
「多分、ってねぇ。」
「あら、私達が嘘をついているとでも?」
「前科があるからな。」
「原住民、嘘つかない。」
「お前らは月から移住してきたんだろう。」
「私は地上の兎だけど。」
「お前は例外。」

「呼ばれたから来たわ。」
「あら、今日は人なのね。」
「満月は明後日、今日はまだ十三夜だ。」(*1)
「私の名前は覚えてるかしら。」
「十六夜 遡夜(*2)だろ。」
「へぇ、流石知識人。名乗った覚えもないのに知っているなんて。」
「で、家庭教師がどうこうって話はどうなったのだ。」
「それはまたどうでもいい話も覚えているのね。あっちよ。」
「あー咲夜、この魔法使い簡単にダウンしちゃった。つまんない。」
「そこで第二弾、上白沢 慧音先生が、弾幕で歴史を教えてくれますわ。」
「わぁ、避けるのは久しぶり~」
「ちょ、ちょっとまて、彼女は……?」
「お嬢様の妹のフランドール様よ。もちろん吸血鬼。と言うわけでお相手宜しく。」
「あーちょっと待ってくれ、そこのメイドー……しょうがない、義満クライシス!」

「を、肉好き人間が来たぜ。」
「誰が肉好きだ。」
「いや、肝好き人間の間違いだったかな。」
「それも微妙に違うぞ。」
「今日は地上の人間はお前合わせて4人と半分だから、貴重だぜ。」
「半分ってのは何だ。」
「半幽霊半人間っていうのが。」
「そいつの肝は?」
「半幽霊の癖に幽霊とか怪談が苦手。」
「それは不味そうだな。」
「……(どっちの意味だ?)」

「呼ばれて飛び出てー」
「あら、式の式。と言うことは、三人一緒ね。」
「こんばんは。集合時間の境界に参上したわ。」
「その境界は頼むからいじらないでくれ。」
「紫様、どう頑張って働いても私にはその境界は治せません。」
「時間は不可逆だぜ。」
「あら、でも私は操れるわよ。」
「お前は例外。」

「で、肝心の主犯の最後の一人はまだなのか?」
「さっきのスキマが境界をいじるまでもなく壊したのかしら。」
「割とありえるな、さわっただけで結界壊すような巫女だし。」
「全く遅いわね。何やってるのかしら、あの万年暇なはずの巫女は。」
「噂したら来たみたいだぜ。」
「ふぅふぅ、お待たせ……疲れた……」
「何で遅刻して走って来てるのよ。」
「多分食前運動で腹いっぱい肉を食うためだと思うぜ。」
「そんなにお賽銭はいってなくて生活が苦しいんだ。」
「いや、違うんだけど……」

「ともあれ、全員揃ったみたいだぜ。」
「食前運動でいい具合にお腹もすいたし、始めましょう。」
「やっぱりそれが目的だったのか。」
「いやまぁ、それはついでなんだけど……」
「私もスペル打って疲れた。そろそろ始めないか。」
「撃ったり避けたりで丁度いい腹具合~」
「あそこに一人、食べる気力も沸かないほどに疲れた馬鹿も居るみたいだぜ。」
「……。(魔理沙、覚えていらっしゃい)」

(前半戦終了。後編・焼肉争奪戦に続く。って争奪っつーのはオーバーだが)


(*1)今年(2004年)の8/28は旧暦の十三夜月。満月が30日。
(*2)朔(さく・さかのぼる)は新月のこと。読みは同じなので違和感は無いらしい。
 今回のテーマ「セリフだけで書く」
と言うわけでステップアップの5/15です。後半戦は途中で別のテーマを閃いたので、6/15
扱いに…してもいいよね(苦笑)

 本当は8/29こと焼肉の日にあわせてかいたつもりなのに、致命的なスランプもあって時
期を逸したりとかもう土下座するしか。
 本当の敵は、逃げる自分だった。前から分かっていたことなのに、今回も逃げてしまっ
ていた。とても恥ずかしい。
 駄目駄目とか思ってないで書いてしまえ。それに再び気づかせてくれたのは、SSを書
き始めて間もない友人だった。と言うより、俺が助言しているうちに、その状態に自分を
投影して気づいたんだが。と言うわけでスペシャルサンクス:Ace。

 実は書くときは改行をせず、アップ直前に80字改行をかけているのだが、今回その際の
入れ違いで一部訂正部分を消滅させるハプニングががが_| ̄|○
 他の人はどう書いてるんだろうなぁ。

 いろいろ言いたい事はあるかもしれないしこっちからも有るのだが、とりあえず一つだ
け。
こ れ は 言 う ま で も 無 く フ ィ ク シ ョ ン で す

肉もとい人を食ったような馬鹿:ほなみん
Honami.Y
[email protected]
http://www8.plala.or.jp/ganesh/
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コメント



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6.70Mr.モル削除
すごい…本当に全部台詞だけで構成されてるなんて!!
一見簡単そうに見えて、実は凄い難しい技術ですよねコレ……

台詞の主(喋ってる人・妖怪)が書かれていないのに
大体誰が喋っているのかが判るのも流石。
9.80名前は秘密削除
戯曲ですら若干の動作や効果が入るものなのに、台詞のみで
どのような状況が分るのが凄いです。
あと異なる登場人物(の組み合わせ)のやり取りが、
内容を少し変えて反復しているのも読んでて面白いです。
(↑技法の名前が思い出せませんでした)
内容面では、リグルとチルノの出る場面がなんか好きですw
10.40名無し削除
大体は判りますが時々誰だ喋っているか分からないのが気になりました。