Coolier - 新生・東方創想話

無題(霊の現れた夜には。)

2008/07/25 21:41:31
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私が歩んだ歴史。

人が歩んだ道が過去となり残るものだが、
それは同様に私が歩んだ道、ということなのだ。

私が道を歩く事が、人の道を切り開く。
しかし、道を歩むことで道を切り開くといった矛盾には、歴代の王族も含め誰も気づかない。


そういうものなのであるけれども。
私とて、気に留めることもない。
在るというのだから、それで良いではないか。
殆どの者はその存在までもを問う者は居ないのだからね。




「実は幽霊などというものは何処にでも在る、という事…にはならないだろうに。」

というのも、先ほどから家に幽霊がとり着いているのだ。
はあ、とため息をついているうちに、それは供えてあった団子をほいほいと手に取っていく。

「実にその通りね。」
「お前が居るのは一体どういう了見なのだよ。」
「無粋なことは聞かないで頂戴な。」


「全く、亡霊に無粋も何もないだろう。」

ぼやき声は、夜の縁側をするりと抜けていった。




ああ、
ゆらりゆらり。
たゆたう霊魂は一時期あちらこちらに氾濫したが、普段はそれほど見るものではない。
眼前の頭上、星は瞬く。
一説、空気の動きがそうさせるのだという。
ゆらりゆらり、霊はどの流動の中につられていく。

人の世の移ろいは、歴史という流動の先に在るのだろう。




「慧音さんっ!幽々子様はまだ在りますか?」
「今日は来客が多いな。いや、ついさっき、ふらりとどこかに行ってしまったようだ。」

文字通りである。
つい先ほど、去っていくところの姿をふと見ただけである。
礼儀がなっていないものだ。

「はぁ…そうですか。それでは私は追いかけますのでこれで!」
「お勤めご苦労様。」

気まぐれな上司、いや主人を持ったものは大変である。うん。




私としては、神出鬼没等というものは認めがたい存在である。
だが困ったことに、この幻想郷にはそんなものが数えるほどに存在している。

「そうとは思わないか?」
「ミステリアスって女には褒め言葉よね。」
「断じて褒めてないが。」
「無粋ねぇ。」

またいつのまにやら戻ってきて、何食わぬ素振りで座っているその気まぐれ女主人は、否、団子を食っている。

「…新しい箸でも買っておいたほうがいいのだろうか。」
「あらいやだわ。私には帰る家があるもの。」
「寧ろ帰ってくれ…。」

今の私は、柳の下を通るより確実に縁起でもない。




「そんなにため息をついて、どうしたんですか?」
「ああ…阿求、悪いが箸を買いたいんだ。」
「えぇっ?いきなり、どうしたんですか?」
「いや、他意はないよ。ほら、箸が折れたんだ。」
「あらら…きれいに真っ二つですね。」
「私が選んだらすぐ折れそうな気運だ。」
「そういうことなら。さあ、私も一緒に選びますから、行きましょうよ。」
「そうか。それは嬉しい。」

さあ次は、茶碗か湯飲みか墓石か。




ただ、外の世界よりは、少しだけ、存在が多いだけ。
私とて、否定することもない。
それが私の紡ぐ歴史であるならば。
こんにちは。はしっていくよー。さようなら。

相変わらず慧音先生リスペクトで軽く書いていました。
取り合えず、片っ端から幻想郷の人達を出現させるべく頑張ります。

幽々子様現る。
今回は自分としては筋書き通りにいけたと思います。計画的ィに書けるのは凡そこのくらいのようです。
但し、今回もマイジャスティス炸裂の文章を送信するのには100万馬力の勇気が要るようです。
そんなときは誰かが僕をテッテレーしてくれると思っています。

(前回コメントを頂きました皆様には深く御礼申し上げます。)

それでは、4度目のさようなら。
蒼歌
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