お茶くみ上海人形作者: ぺ天使Ｂ

「上海、お茶を入れてちょうだい」

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

私は上海人形。アリスの人形。

アリスの魔法のお手伝いをするのが、私のおしごと。

でも、アリスの家に来たお客様にお茶を出すのも、私のおしごと。

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「おお、気が利いてるな。家に一体欲しいぜ」

今日のお客様は、近所の黒白魔法使い。私の頭をクシャクシャなでる。

せっかくアリスにセットしてもらった髪の毛が…。ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがと。でも私は緑茶の方がいいんだけどね」

今日のお客様は、紅白の巫女さん。文句を言いながらもおいしそうに飲んでくれる。

よくわからない。ﾊﾃﾅ?

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ふむ、人形の入れたお茶…。お茶を入れる人形…。興味深いわね」

今日のお客様は、紫色の体調の悪そうな魔女さん。ジッと私を見ている。

なんだか怖い。ﾋﾞｸﾋﾞｸ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「わ、ありがと。かわいい人形さん」

今日のお客様は、悪魔っぽい図書館の司書さん。うれしそうにしっぽが揺れてた。

追っかけてたら、目が回った。ｸﾞﾙｸﾞﾙ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがと。…やっぱりかわいいわね。うちの妖精メイドと交換してくれないかしら…」

今日のお客様は、銀色のメイドさん。なんだか愚痴を言いながらなでてくれた。

でも、さらわれないかちょっと心配。ﾋﾞｸﾋﾞｸ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ふふ、変わったもてなしね」

今日のお客様は、紅い吸血鬼さん。優雅に頭をなでてくれた。

なんとなくかっこよかった。ｶﾘｽﾏ?

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「うわー！かわいいー！ありがとー！」

今日のお客様は、虹色の吸血鬼さん。とっても元気がよかった。

けど、もうちょっとゆっくりなでて欲しい。ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがとうございます。いい子ですね」

今日のお客様は、紅い髪の門番さん。

門番さんの頭なでなではとっても温かい。ﾎﾟｶﾎﾟｶ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あなたは食べてもいい人形？」

今日のお客様は、宵闇の妖怪さん。私は食べもいい人形じゃないよ。

頭のリボンは触れないみたい。ｿｰﾅﾉｶｰ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「わわっ！私にも…。ありがとうございます」

今日のお客様は、湖の妖精さん。

羽が透き通ってきれいだった。ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ふ、ふん。あたいだってお茶ぐらい入れれるんだから！」

今日のお客様は、氷の妖精さん。

お茶を持って行っただけなのに…。ｲｯﾊﾟｲｲｯﾊﾟｲ?

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あら、ありがとう。でも私は冷えている方が好きなのよね…」

今日のお客様は、冬の妖怪さん。熱い物は苦手みたい。

冬の妖怪さんのなでなでは、ちょっと冷たい。ﾋﾝﾔﾘ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがとー。…熱っ！！」

今日のお客様は、二本しっぽがある猫さん。

猫舌だったみたい。ｺﾞﾒﾝﾅｻｲ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「　　…どうも。　　…ありがとう」

今日のお客様は、バイオリンの騒霊さん。とっても静か。

バイオリンの騒霊さんのなでなでは、とっても落ち着く。ｼｯﾄﾘ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あはははは！ありがとね！」

今日のお客様は、ラッパの騒霊さん。とっても明るい。

けど、突然部屋の中でラッパを鳴らさないで欲しい。ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「お。ありがとう。便利だね～」

今日のお客様は、ピアニカの騒霊さん。…ピアニカじゃないの？

お茶のお礼に、一曲弾いてくれた。ｳｯﾄﾘ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あ、ありがとうございます！」

今日のお客様は、幽霊を連れた剣士さん。あんまりなでなでしたこと無いのかな？

こーだよーと教えてあげたら喜んでくれた。ﾔｯﾀﾈ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「人形…。人形焼き…。帰ったら妖夢に作ってもらおうかしら？」

今日のお客様は、桜色の幽霊さん。お洋服は水色。

なんだかよくわからなかったけど、とても怖かった。ﾋﾞｸﾋﾞｸ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「おおう、ありがとう。ん、しっぽが気になるかい？」

今日のお客様は、たくさんしっぽがある狐さん。しっぽはふさふさだった。

しっぽをさわらしてもらった。ﾓﾌﾓﾌ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「式とはまた違ったアプローチよね…」

今日のお客様は、すきま妖怪さん。なんだかよくわからない事を呟きながら、なでてくれた。

この人もよくわからない。ﾊﾃﾅ?

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがと、お人形さん。あ、ちょっと！ひええ～、触覚を触らないで～」

今日のお客様は、蛍の妖怪さん。頭に何かぶら下がっていた。

ピコピコ動いてて気になったので、触ったら、嫌がられた。ｺﾞﾒﾝﾅｻｲ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ちんち～ん♪ありがとね～♪」

今日のお客様は、雀の妖怪さん。お歌が上手。

私も歌えるかな。ﾗﾗﾗｰ♪

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ほう、よくできた人形だ。ありがとう」

今日のお客様は、寺子屋の先生さん。帽子が気になる。

お茶を持って行ったら、ほめられた。ｴｯﾍﾝ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「おお！人形が…。これを使えば一儲け…」

今日のお客様は、白？ウサギさん。

お耳がピコピコ動いていた。ｳｻｳｻ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「すごい、すごい！ありがとう、人形さん」

今日のお客様は、月のウサギさん。私がお茶を持って行ったら驚いてた。

赤いおめめを見ていたら目が回ってきた。ｸﾞﾙｸﾞﾙ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あらあら、ありがとう。ふふふ、かわいいわね」

今日のお客様は、竹林の薬屋さん。

この人のなでなでも温かい。ﾎﾟｶﾎﾟｶ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「『新難題　お茶を入れる人形』。…なんてね」

今日のお客様は、竹林のお姫様。お礼に貝を見せてもらった。

でもよくわからなかった。ﾊﾃﾅ?

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「お、あんがと。かわいい人形さん」

今日のお客様は、不死鳥さん。ﾎﾗｰｲの関係者さん？

不死鳥さんのなでなではちょっと熱い。ﾎｶﾎｶ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あやややや、これはどうも。…記事にするにはインパクトが欠けますね」

今日のお客様は、天狗の記者さん。出したお茶がいつの間にか、空になっていた。

せっかく入れたのにもっと味わって欲しい。ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あら、ありがとう。クスクス」

今日のお客様は、お花の妖怪さん。怖かったけど、お礼にお花をくれた。

ほんとは優しい？ﾊﾃﾅ?

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「コンパロー。ありがとー」

今日のお客様は、スズラン畑の人形さん。自由に動けるのはうらやましい。

ｱﾘｽのために、私もいつか！ｶﾞﾝﾊﾞﾙ!

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「春ですよ～～～」

今日のお客様は、春の妖精さん。とっても陽気。

でも、もう春じゃないよ？ﾅﾂﾃﾞｽﾖｰ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「…春だよ」

今日のお客様は、黒い方の春の妖精さん。ちょっと静か。

やっぱり、春は過ぎてるよ？ﾅﾂﾃﾞｽﾖｰ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「お、ありがとさん。働き者だねぇ」

今日のお客様は、大きな鎌を背負った死神さん。

ガシガシって頭をなでる。せっかくアリスに…。ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがとうございます。小町もこれくらい…」

今日のお客様は、閻魔様。なんだかとても疲れているみたい。

私は応援しているよー。ｶﾞﾝﾊﾞﾚ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「にゃはは～。人形さん、お酌はしてくれないの？」

今日のお客様は、酔っぱらった鬼さん。

角が気になったので、触ってたら、引っかかっちゃった。ﾀｽｹﾃ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「………（ペコリ）」

今日のお客様は、紅葉の神様。とっても無口。

お茶のお礼に、紅い葉っぱを一枚もらった。ｱﾔﾔﾔﾔ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「わ、上手。秋の匂いに負けないくらい、いい香りね」

今日のお客様は、お芋の神様。帽子はブドウみたい。

お芋の香りがするらしいけど、私は匂いがわからない。ｻﾞﾝﾈﾝ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あなたは、流し雛には向かなさそうね」

今日のお客様は厄神様。私は泳げないの。

お茶のお礼に横回転を教わった。ｸﾞﾙｸﾞﾙ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「おおお！動く人形だ！！…ふふふ。創作意欲が湧いてきたわ」

今日のお客様は河童さん。背中のかばんには何が入っているのかな？

なんだか私を見る目がとっても怖かった。ﾋﾞｸﾋﾞｸ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「忝ない。拙者にはちょっと香りがきつめでござるが…」

今日のお客様は、犬の天狗さん。紅茶がちょっと苦手みたい。

でも、おいしいっていってくれた。ｱﾘｶﾞﾄｰ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがとうございます。…かわいいなぁ。他にはどんなことができるの？」

今日のお客様は、青い方の巫女さん。紅白の巫女さんより礼儀正しい。

踊ってあげたら喜んでくれた。ﾔｯﾀﾈ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「おや、ありがとう。人形にお茶を入れてもらうなんて、なかなかできない体験だねぇ」

今日のお客様は、柱の神様。でも、今日は柱はなかった。

とってもかっこよかった。ﾄﾞｯｼﾘ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「あーうー。ありがとね。人形さん」

今日のお客様は、蛙の神様。

帽子のおめめはちょっと怖い。ｱｰｳｰ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ありがとうございます。…あなたには地震の忠告は必要なさそうね」

今日のお客様は、お魚の天女さん。ピンク色のお洋服がとっても綺麗。

お茶のお礼にポーズを教わった。ﾌｨｰﾊﾞｰ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「わわ！かわいい！ねえ、あなた天界に来ない？」

今日のお客様は、桃の天人さん。今日は石は無いみたい。

私はｱﾘｽの人形だよって断った。ｷｯﾊﾟﾘ

「ｼｬﾝﾊｰｲ」

「ふふ。ご苦労様、上海。いつもありがとう」

いろんな人がいるけど、やっぱりｱﾘｽが一番！

なでなでも一番！ﾀﾞｲｽｷ