Coolier - 新生・東方創想話

HAKUREI GEAR SOLID ~TWIN MIKO~ 【2】

2008/06/17 20:41:01
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  ※ここからは稚拙な文章が続きます、それでもいいと言う方は下へ。






  ―― 一日目 PM1:00 紅魔館内 紅 美鈴視点

  蜂起後、美鈴は悩んでいた。

  悩んでいる内容はいつものような、お昼ごはんの内容やメイド長のおしおきなどではなく。

  身内、つまり咲夜を含む紅魔館メイド達の蜂起の理由と様子にあった。

  メイド長とメイド達が蜂起した時の事をもう一回思い返す。





  回想開始。


  美鈴は主人であるレミリア・スカーレットの部屋で部屋主と紅茶を飲んでいた。

  美鈴が呼ばれることは稀なので、何のご用でしょうか、と問う事にした。

  「あの、何のご用でしょうか?」

  「中国」

  「はい」

  私は紅美鈴だ、中国じゃない。心の中で絶叫した。

  「暇だから、何か芸でもやりなさい」

  これはひどい。  

  「急に言われても何もできませんよ」

  「できないの?使えない門番ね」

  それはそうだろう。門番は芸人じゃない。

  「本当に何も出来ないの?」

  「隠し芸なら何個かもってますよ」

  「じゃ、それをやりなさい」

  甘い、甘すぎる、MAXコーヒー並みだ。

  「お嬢様、恐れながら言わせていただきますと」

  レミリアは視線で言葉の先を催促する。

  「誰かに見せたら隠し芸にならないじゃないですか」

  「…」

  レミリアの左手に魔力が集中する。

  「ごめんなさい、調子に乗ってました!!」

  美鈴は即座に土下座する。

  「次、下らない事をやったら消すわよ?」

  「肝に銘じます」

  「いいからさっさとやりなさい」

  紅茶に手をつけながら言い放つ

  「では…」

  気を集中させる。本気でやったら館を半壊させる威力の隠し芸なのだが責任はお嬢様に取って貰おう。

  「ハッ!!!」

  気の放出と共に床を思い切り踏みつける。

  その瞬間、紅魔館全体が震度5程度の震動に包まれて、家具が倒れ、メイド長がすっ転んだ。

  「いかがでしたかお嬢さm…」

  美鈴は固まった。

  自分のやった隠し芸で紅茶を顔面に浴びて俯いている主がいれば誰でも固まるだろう。

  「…」

  「熱い紅茶だけにあちゃーなんて…?」

  レミリアの左手におぞましい程の魔力が集まる。

  「あぁ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」

  その時、扉を開けて誰かが入ってきた、メシアかそれともザミエルか。

  「ご無事ですか?お嬢様」

  ザミエルだった。死んだ。

  「おじょう…さ…ま?」

  咲夜は固まった。

  目の前に服が濡れて涙目で美鈴を睨みつけるレミリアがいた。

  咲夜は一瞬である考えに至る。




  『こんなかわいいお嬢様を他人に見られてたまるか!!!』



  このメイド長はもうだめかもしれない。

  こんな時、彼女の能力は便利かもしれない。

  彼女はスペルカードを宣言する。愛するお嬢様の為に、私利私欲の為に。





  『時符・プライベートスクウェア!!』





  そして彼女の為に時は止まる。

  まず、愛するお嬢様を迅速かつ丁寧に拘束して、自室に閉じ込める。

  その後、美鈴に感謝の手紙を書き、ロードローラーに付けて美鈴の頭上にセット。

  仕上げに幻想郷中の従者達に『主達の生活習慣改善の為の蜂起』をそそのかす手紙を目の前に置く。お嬢様死守の為の手駒である。

  最後のは墓穴な気がする。そんなちょっと抜けたところもあわせて幻想郷一の従者なのであろう。

  そして時は動き出す。



  レミリアは気がついたら、何が起こったのか訳も分からずに咲夜の私室に拘束されていた。

  分かったのは門番が悲鳴を上げた事だけだった。


  回想終了。





  
  ―― 一日目 PM2:29 紅魔館庭 紅美鈴視点

  その後、美鈴は妖怪の意地と気功で回復、咲夜に尋問に行ったのだが、まともな会話にならなかった。

  完全で瀟洒なメイドは反省や公開という文字を知らないらしい。

  美鈴は色々な事に対してため息を吐いた。

  頭上の膨大な妖力に対してでもある。

  魔理沙かどっかの暇人と見当をつけて上空に向かう。

  「こんにちは」

  そこに居たのは境界の大妖怪であった。冗談じゃない、と思いながらも挨拶を返す。

  「こんにちは、何の御用件でじょうか?」

  分かり切っているが一応問う。

  「私ねぇ、暇ですの」

  明らかに彼女が纏う妖気の量が跳ね上がった

  「そうですか」  

  全身に冷や汗を掻きながら表情は平静を保つ。

  「だ・か・ら」

  殺気も膨れ上がる。

  「相手して下さらない?」

  「どうせ拒否権はないんですよね」

  「あたりまえでしょ♪」

  美鈴はため息を吐き、スペルカードを出しながら言い放つ

  「せめて面白くおねがいしますよ!」

  「了解♪」

  美鈴は何度目であるかわからないため息を吐いた。








  ―― 一日目 PM2:33紅魔館東館食堂裏口 東風谷 早苗視点

  早苗は言われたとおり、迅速に食堂裏口に向かっていた。

  裏口の前に人(?)影をみつける。

  「お、きたきた」

  「貴女がてゐ?」

  「そうだよ~」

  紅魔館側の支給品であろうメイド服、握り心地が良さそうな長い耳。

  どう見てもウサミミメイドにしか見えなかった。

  「…」

  「どうしたの?」

  「いえ、なんでもないです」

  「それならいいけど」

  「いいんです。」

  「一応確認しておくけど、あなたが紫の言ってた幸薄巫女だよね?」  

  ◆SMAAAAAAAASH!!!

  ◆さなえのこころに336ダメージ

  ◆さなえはなみだがとまらなくなった

  「どうして泣いてるの?」

  「なんでもありません、それより仕事の話を」

  「りょーかい、ここが裏口、今は私以外に人はいないよ、紫がうまくやったみたいだね」

  早苗は相槌にこくこくと頷く。

  「んでレミリアが捕まってるのがメイド長の私室、東館の4階だね。拡声器は今、本館の内部にあるわ、質問は?」

  「いえ、ありません」

  「そう。じゃ、私かえるね~」

  「はい」

  てゐは満面の笑みからいきなり真面目な顔になる。

  「御武運をお祈りしておりゐます」

  「了解」

  敬礼し合う一人と一羽。

  「じゃ~ね~」

  てゐは手を振りながら、突然足元に開いたスキマでどこかへ行った。

  「よし…!」

  早苗は気合を入れなおした。






  ―― 一日目PM2:35 紅魔館上空 紅美鈴視点

  うん、無理。そう美鈴は思った。

  こっちは満身創痍、相手は余裕。勝てる要素が無い。

  「そろそろ済んだかしらね…」

  「じゃ、私はこれで。ば~はは~い」

  「ちょっと!待ちなさい!」

  何が済んだのか問いただす時間も与えず、八雲紫はスキマで帰って行った。

  残されたのは、半壊した門と満身創痍の美鈴だけ。

  「なんなのよぉ…」

  ため息を吐く。ため息を吐くと幸せが逃げる、とどこぞのう詐欺が言っていた気がする。

  逃げる幸せも持っていない、と門番は嘆いた。




  
  
 これは自分ごときに書き終わるSSなのだろうか。頑張ろう。うん。
 どうも、ルーインです。4回目?の全力です。
 まだ全文の五分の一行ってない事に本気で泣いた。
 投稿が遅れましたのは一回書いて、投稿しようと思いましたら無線がブツン。終わった。
 残り少なく見積もっても6話、全力で頑張ります。(ギアス発動
 
 >レミリアの居場所
 東館が抜けてました。正しくは東館四階です。申し訳ありません。


 
ルーイン
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コメント



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2.60煉獄削除
え~! レミリアの拘束はこういうのが理由ですか!?
美鈴もそんなことしなければ良かったのに・・・。
さて、これからどうなっていくんでしょうね?
楽しみにしています。