Coolier - 新生・東方創想話

forgotten~中立と中立~

2008/04/30 02:38:06
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 ※とあるSSに触発されたSS
  無駄に弾幕バトルが入っていたり(そして表現がおかしかったり)
 
 
 
 ~???~
「なぜ彼女だけが・・・」
「あれでいいのか!」
「不公平だ!」
 ・・・こんな声を聴いてしまったのが、全ての始まりだったのかもしれない。
 
 
 ~博麗神社~
「・・・うわぁ、きついわ」
 二日前の宴会の酔いがまだ残っていたようだ。
 痛む頭を抑えながら、私は布団から起き上がる。
 ・・・とりあえず、記憶の確認だ。
「うぅ・・・一昨日宴会があって酔いつぶれて、昨日は一日ダウン、、そして今起きた、と」
 よし、問題は無い。
 博麗の巫女が酔いつぶれて記憶喪失なんて笑い話にもなりはしない。
 ・・・巫女が酔いつぶれることに問題はない、ないはずだ。
「にしても・・・見舞いにぐらい来なさいよ~」
 昨日は一日中布団に横になっていた。つまり、誰も訪ねに来なかったということ。
 まったく、来なくていい時には来るくせに、酔いつぶれた人間一人見舞いに来ないのだから。
 ・・・巫女を見舞う妖怪、うん、何ら問題はない、ないはずだ。
「レミリアに紫、それどころか魔理沙も来ないなんて・・・」
 頭痛も治まってきたので、着替えることにする。
 どうせ同じ巫女服だが、さすがに三日同じ服装は辛いものがある。
「あとで押しかけてやろう、うん」
 そんな決意表明をしながら、私はこれから訪れる事態を何ら予想していなかった。
 
 
 ~魔法の森.霧雨邸~
 木々を掠めながら私は飛んでいた。
 向かうは魔理沙の家。
「まったく、いつものことだけど陰鬱ね」
 たまに魔理沙やアリスに誘われてこっちに来ることはあるが、この森はいでも陰鬱だ。一度魔理沙にそう指摘したら、
「魔法使いが住むにはもってこいじゃないか」
 なんて返された。やっぱりあいつは普通じゃないと思う。
「魔理沙の家は・・・あ、あったあった」
 たまに来る森ではあるが、魔力の流れがおかしいのか結界でも張ってあるのかたまに迷う森でもある。並大抵の結界なら幾らでも破れるが。
 とりあえず、怪我をしないようにゆっくりと着地する。
 うん、満点だ。
「さぁて、おやつでも奢ってもらおうかしらね」
 嗜好が魔法使いと似ている気もするが、そこはどうでもいい。
 今考えるのは、お見舞いにも来なかった魔法使いをどう苛めてやろうかというただ一点。
 扉の前に立ち、深呼吸。
 ・・・ちょっと頭痛がぶり返した。
「うぅ・・・」
 頭を振って痛みを追い出し、扉を叩く。
「アリスかぁ? 待ってくれ、いま開ける~」
 残念、扉を開けたらそこには紅白よ、魔理沙。
「よぉ、どちら―――」
「久し振りね、魔理沙」
 そこまで久方というわけでもないのだが、扉を開けて出てきた魔理沙に私はそう挨拶した。
 魔理沙はそんな私の顔を怪訝そうに見つめて、
 
「誰だ、お前?」
 そう、言った。
 
 その言葉の衝撃は意外と重かった。
「な、何言ってるのよ魔理沙、私よ私、霊夢よ」
「レイム・・・あぁ、すまん、香霖の知り合いか?」
「ちょっと・・・冗談でも怒るわよ」
 そう、これは悪い冗談だ。そうでなければ―――
「だからぁ、誰なんだ?」
 ―――そうでなければ
「ああもう! とにかく家に入れさせて!」
「ちょ、なんだ急になんなんだ!?」
 思わず魔理沙の腕を掴んで家に引きずり込んでいた。
 そうでなければ、動けそうになかったから。
 
 魔理沙の家はいつも通りだった。
 辛うじて足の踏み場だけが確保されているといったような部屋。机の上にはランプと開かれた本がある辺り、どうやら彼女は徹夜していたようだ。
「おいおいほんとに何なんだ?」
「良いから座って!」
 勝手しったるなんとやら、とりあえず魔理沙を座らせ、私はガラクタの山の中から来客用の椅子を引っ張り出した。
 これからする質問の答え次第では、これは異変だ。
「まず、私は博麗霊夢よ。覚えはない?」
「んぅ~、無いな」
 さっきの返答からこれは予想できた。
 だが、それにしても胸が痛い。
「じゃあ、貴方と紅い霧の事件を解決したのは誰?」
「あの事件か、あの時一緒に居たのは・・・あれ、誰だったっけ?」
 うん、事件のことは覚えているようだ。
 他の事件のことについても聞いたが、やはり覚えていた。
 だけど―――私に関することだけ、記憶から抜け落ちている。
「じゃあ、一昨日博麗神社で宴会があったのは覚えてる?」
「宴会・・・そんなのあったか?」
 やはり、やはり宴会を境にこの異変は起きている。
 だから、昨日誰もお見舞いに来なかったのだ。
 ・・・それはつまり、この異変は魔理沙だけのものではないということ。
「なぁ、お前本当に誰なんだ?」
 異変について考えていると、また魔理沙が怪訝そうにそう聞いた。
「友達よ、魔理沙のね」
「友達? 本当に?」
 答えてやったのに、やはり覚えてないとくる。
 何となくむかついたから、私は一気に捲くし立てることにした。
「霧雨魔理沙、自称“普通の魔法使い”」
「お、おう、それがどうした?」
 構わずに続ける。
「曲がったことが大っ嫌いでいつも真っ直ぐ、そのくせ本泥棒の前科あり、現在進行中。茸に関してはやけに詳しい。
 どう、これで信用した?」
「・・・まだまだだぜ」
 私の言葉に、ニヤリと魔理沙が笑った。
 何となくだが、その笑みに私は安心した。
「その程度のこと、友達じゃなくても分かるさ。決定的な証拠が足りないぜ」
「しょうがないわね・・・これは言いたくなかったなんだけど、」
 いつもの、魔理沙の笑み。
 それを崩したくはないが、仕方が無い。
 
「見せてあげるわ、私の切り札!」
「見せてみろ、お前の切り札!」
 
 
「昔の口癖は“うふふふ・・・」
「すんませんまじ勘弁してください」
 それはそれは見事な土下座だった。
 
 
「というわけで、信じてもらえた?」
「ああ・・・私のHPを引き換えに信用したぜ」
 その言葉通り、少々魔理沙の顔は蒼ざめていた。
 まぁこれも異変解決のため、というより私のため、勘弁してもらおう。
「つまり、お前の話をまとめると・・・ハクレイレイムは博麗神社の巫女で、幻想郷の統括者にしてシンボル、ヒロインでもあるということだな?」
「ええ、そうよ」
 エイプリルフールはとっくに過ぎているが、まぁ誇張は嘘には入らないだろう。
「・・・やっぱり覚えがないな。だが・・・お前、いやレイムが私の親友なのはきっと真実なんだろう、きっと・・・・・・」
「断言できないなら、もう一度口癖を―――」
「いやまじで勘弁してください」
 二度目の見事な土下座、それと同時に間の悪い声が響いた。
「魔理沙? 鍵開いてたけどどうし―――」
 そこに居たのは、アリス。
 状況:私に土下座している魔理沙
「あ・・・こ、こんにちはアリス」
 いつもなら笑って終わる話だが、もしこの異変が魔理沙だけでないとしたら
 
 
「魔理沙ぁ! 誰、その女誰よ!」
「いや、その覚えがないんだが―――」
「覚えがないぃ?! やっぱり私とは遊びだったのね!」
「違う! 断じてそうじゃない! ・・・その前に私達付き合ってたか?」
「ああもう勘弁ならない! 『アーティフル―――」
「むそーふーいん」
 目の前の昼メロ的展開が鬱陶しかったので叩き伏せた。
 今日の発見:棒読みでも発動はしてくれる
 
「・・・えぇと、つまりレイムは私が魔界に居た頃からの知り合い?」
「ん~、まぁそうね。魔界に魔理沙が侵入した時のことよ」
「―――私も、覚えが無いわね」
 魔理沙と全く同じような流れで、なんとかアリスにも事情を理解してもらえた。
 だが、やはりショックだ。親友ともいえる二人が、私のことを忘れているなんて。
 ・・・黒幕が居たらぶっ飛ばそう、うん。
「やっぱりお前も覚えがないか」
「ええ」
 とりあえず、三人でお茶を飲みながらくつろぐ。
 こうしていると、何も異変なんて起きて居なさそうなのに、異変は確かに目の前にある。
 ・・・どこか落ち着かない様子の二人の視線が、痛い。
「まぁ、現状は理解できたわ」
 だから私は立ち上がった。
「・・・もう行くのか?」
「えぇ、異変解決は巫女の仕事よ」
「そうか・・・」
 それは嘘。
「じゃあ、解決したらまた来てくれ」
「分かったわ、その時までに片付けといてね」
「・・・それは保障できん、アリス、手伝ってくれ」
「なんで私が・・・しょうがないわね」
 真実は簡単。
「じゃあね二人とも」
「おう、またな」
「またね」
 私の記憶が無くても何も変わらない二人を、これ以上見ていたくなかっただけ。
 
「なんか今なら泣けそうね」
 魔法の森は遥か下、高空を飛びながら私はそう呟く。
 でも、何故か涙は出てこなかった。まだ余裕はあるらしい。
「さて、こんなことが出来そうな人間といえば―――」
 人里の半獣・・・こんなことをするとは思えない。
 どこぞの鬼・・・上に同じ。
 胡散臭い年増・・・、胡散臭い・・・、
「やっぱアイツよね」
 とは言いながらも、私は半信半疑だった。
 今回のことは、いつもの悪戯らしくない。
 ・・・まぁいい、叩きのめしてから理由は聞こう。
「あいつの家は―――完璧に不定よね」
 いくら私でもアイツの居場所は特定できない。
 ならば・・・どうする?
「・・・お嬢様のところ、行ってみるか」
 
 ~白玉楼~
「・・・ほんと長い階段よね」
 歩いて登る必要もないが、視覚としてはやはり疲れる。
 一度、数えながら登ってみるのも面白いかもしれない。
 ―――疲れるからやらないが。
「そういえば、あの異変の時も登ったわね」
 やはりあの時も飛んで、だったが。
 意味も無く懐かしくなってしまう。
「あの時は―――」
「生者がここに何か用か?」
 そう、こんな風に彼女が現われた。
「幽々子に会いに来たんだけど、通してくれない?」
 そう正直に答えた私の前で妖夢が消える。
「っ!」
 そして次の瞬間、私の前に現われた。握った刀を私の喉元に突きつけて。
「っ?!」 
 だが、この程度予測していたこと、私もまた右手の針を彼女の心の臓に突きつける。
「私の速さについてこれるとは・・・やはりお嬢様に会わせる訳にはいかない」
 やはり、私のことは覚えていないようだ。苦々しい顔でそう言われた。
 私が彼女の性格を熟知していなければ、反撃すら許さず斬られていたかもしれない。
 そんな状況でも、驚くほどに私は冷静だった。
「いやいやここは感嘆して刀を下ろすところじゃない?」
「生憎と敵を前に刀を下ろすつもりはない」
 敵、か・・・本当に、何でこんなことになってしまったんだろう。
「まぁまぁ、ここは私の速さに免じて道を開けてみない?」
「笑わせるな、お嬢様に危害を加えるかもしれない人間を通す訳にはいかない」
 やはり押し問答にしかならなかった。
 一触即発の状況だが、私は溜め息を吐かずにはいられなかった。
 弾幕ごっこなら、“覚えている”私と“覚えていない”妖夢とでは天と地ほどの差がある。
 だが、彼女は今私を敵としか認識していない。それも前とは違う。
 彼女が博麗のことを覚えていない。つまりは、殺すつもりで来るということ。
「はぁ・・・」
 もう一度溜め息をはく。
 さてどうしようか、このままではお互いに無傷では済まないだろう。
 そんなことを考えている私に、意外なところから助けはやってきた。
「あらあら妖夢、お客さんにそんなものを突きつけるなんて、どうしたの?」
 そう言いながら現われたのは、幽々子だった。
「幽々子様? 正体不明の賊をお客様とは言いませんよ」
「正体不明って、霊夢のことを忘れたの?」
 ―――今、幽々子は何といった?
「レイム、ですか? すみません、幽々子様の知り合いとは知りませんでした」
 そう言って妖夢は刀を下ろす。私もまた針をしまう。
「・・・霊夢、話は奥で」
「分かったわ」
 厳しい顔つきになった幽々子の言葉に、私はおとなしく従うことにした。
 
 通された和室で、幽々子と共に茶を啜る。
 そのお茶を淹れてくれた妖夢は、すぐ隣の部屋に居るようだ。
 やはり、幽々子のことが心配なのだろう。
「全く、ここまでさっぱり忘れられるなんて」
「ほんとね、貴方そんなに存在感薄かったかしら?」
 思わず漏らした私の愚痴に、幽々子が失礼なことを返す。
 何の他愛もないが、何故かほっとする。
 ―――私のことを覚えていてくれたからだろうか。
「ねぇ、幽々子」
「何かしら?」
 くつろいでいるところだが、私には用事がある。
 大事な用事が。
「紫の居場所、知らないかしら?」
 思えば、幽々子が私のことを覚えていたということは、友人である幽々子の
境界まではいじらなかったということだろうか。
「・・・紫、ね」
 切り出した本題に、幽々子は目を閉じる。
 考え込んでいる様子に、私はお茶を啜って待った。
 少し温くなっていた。
「ねぇ、霊夢」
「何かしら」
「紫はね、悩んでいたのよ」
 そんなこと、言われなくても予想はつく。
 だが、私は幽々子の言葉の続きを待った。
「貴方の、いえ、博麗に関して紫は悩んでいたわ。私にも相談をしてくれた。
 でも、それがこんなことになるとは思わなかったわ」
「何を悩んでいたのかは知らないけど、こっちにしては良い迷惑ね」
「ほんとね、同情するわ」
 細めた目だけで、幽々子は笑っていた。
「で、紫が何を悩んでいたのかは教えてくれるのかしら?」
「それは本人に聞いてちょうだい」
「だから居場所を教えてって―――」
 私の言葉を無視して、幽々子は着物に手を突っ込んでいた。
 抜き出された手にあるのは、小さな封筒。
「実はね、呼び出しておいたのよ。場所は、この中よ」
 私の目的を果たすための封筒。
 それが目の前にある。
「あるなら最初から出してよね」
 手を伸ばす。
 逃げる封筒。
「・・・どういうつもり?」
 私の手を避けるように幽々子の手が動いていた。
「紫に会って、どうするの?」
 そう問い掛けてくる幽々子の目は、純粋に友人を心配しているもの。
 今の私が失ったもの。
「簡単よ。問い詰めて叩きのめして元に戻してもらうわ」
 だから私はいつも通りに、正直に答えた。
 その答えに満足したのか、幽々子がこちらに封筒を渡してくれた。
「あまり暴れないようにね」
「それは紫に言ってちょうだい。お暇させてもらうわ」
 用事は済んだ。お茶も頂いたことだし、そろそろ行かせてもらうとしよう。
 立ち上がる私を幽々子は止めようとしない。だが、そんな彼女に背を向けたところで、声がかかった。
「そうだわ。こんなものはいかが?」
 振り向いた私の目に、また着物から取り出された物が映る。
 今回は、一枚の札だった。
 私の目から見ても分かるほどに霊力が込められた物。
「それは?」
「結構有名な札らしいわ。どんな妖怪でも動けなくする、とかなんとか」
「それをどうしろと?」
 聞くまでもない答えだが、それでも一応聞いておこう。
「あらあら、紫を懲らしめるんじゃないのかしら?」
 ・・・全く、喰えないお嬢様だ。
「成仏したりしないでしょうね」
「私じゃあるまいし、大丈夫よ。せいぜい動けなくなる程度」
「ほんと、都合の良い物があるのね」
 そう、都合の良すぎる状況。
 呼び出されている紫に、用意された札。
 もしかすると幽々子は―――
「有り難く受け取っておくわ」
「御代は・・・今度お茶菓子を持ってきて頂戴」
「お嬢様のお口に合うか分からないわよ?」
「構いはしないわ」
 親友を止めるつもりだったのだろうか。
 
「・・・まだ時間はあるわね」
 白玉楼を後にし、封筒を開いてみたはいいのだが待ち合わせの時間は夜だった。
 現在、夕方。
「でも、なんでこんな場所に呼び出してるのよ」
 場所、魔法の森。
 その奥に位置する空き地。
「ほんと、都合が良いわよね」
 
 魔理沙の家が見えてきた。
 紫との待ち合わせ場所に行く前に寄ろうかと思ったのだ。
 だが、近づくにつれ飛行速度は落ちていく。
「・・・・・・」
 あと少し、あと少しで着くというところで、私は空中に静止した。
「・・・・・・やめとこ」
 記憶を失くしている二人。
 そんな二人の姿を見るのは、胸が痛すぎる。
「飛び回ってればすぐ夜よね」
 私のことは忘れ、二人だけで完結した世界。
 一人が忘れられても、何も変わらない二人の世界。
「・・・ほんと、面倒よね」
 陽は沈もうとしていた。
 私は、再び飛び上がる。
 待ち合わせの場所へと。
 
「ん?」
「どうしたの?」
「いや・・・気のせいかな」
 
 
 
 ~魔法の森・空き地~
「・・・居るわね」
 上空を飛行していて、私はすぐに気がついた。
 空き地の周りが結界で囲まれている。並の妖怪なら近づくことすら敵わないであろう類のものだ。
 それは見慣れた結界。
 私は、高度を落とした。
 だが。
 そんな私の前に影が飛び出す。
「・・・・・・」
「藍・・・」
 紫の式であり妖狐。
 これまた並の妖怪では太刀打ちすらできない存在。
「霊夢、やはり来たか」
 幸いなことに、彼女からも私の存在は消されていなかったようだ。
 だが、紫の命令を受けているということは私を通さないつもりなのだろう。
 正直、楽に勝てる相手ではない。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
 お互いに無言のまま、見つめあう。
 風が流れる音だけが、耳に届いていた。
「紫様は、」
 そんな沈黙を破ったのは藍だった。
「悩んでおられた。こんなことをして良いのかと、ずっと悩んでおられた」
「・・・・・・・」
 私は黙ったまま、彼女の言葉を聞く。
「紫様の命令は絶対だ、そして霊夢、お前を通すことは許されていない」
 だが、と藍は続ける。
「私もまた、悩んでいた。だから霊夢―――」
 そう言って藍はあらぬ方向を向いた。
「私はお前の接近に気付けなかった」
 そう言って、黙りこくる。
 私もそのまま静止し続け、ようやく藍の言葉の真意に気付いた。
「それって・・・」
 私の言葉に、彼女は反応しない。
 ただあらぬ方向を見つめ続けている。
「・・・・・・ありがと」
 だから私は、礼を言って通り抜けた。
 
 結界の中、彼女の気配だけが存在していた。
 この幻想郷を管理する絶対の強者。
 その服装に似つかわしくなく、彼女は切り株に腰かけていた。
 そんなところに、現れる気配。
「やっぱり、来たのね」
「ええ、来させてもらったわ」
 ここに、紫と霊夢が対峙した。
 
「聞きたいことは二つよ、この異変は起こしたのはあんたか、そうであるなら何故こんなことをしたか」
 私の言葉に、紫はただいつもの扇子で口元を隠して目だけで微笑んでいた。
 いつもと変わらないその様子に、何となく拍子ぬけする。
「一つ目の質問はイエスよ」
 そんな私に構わず、紫はそう答えた。
「なら、二つ目は?」
 続けた質問に、紫は空を見上げる。
「ねぇ、霊夢。博麗の巫女に必要な物は何だと思う?」
 問い掛けを無視して、紫はそう話す。
 私は、答える。
「何事に対しても中立であること」
「そうよ、故に今代まで博麗は中立であった。そしてこれからもあり続ける、はずだった」
「それは・・・どういうことかしら」
「今の状況を見てみなさい。三日あけばそこらの妖怪が宴会に集うようなこの神社、相手が宵闇であろうと夜の王であろうと貴方は付き合う」
 確かにそうだ。
 ルーミアだろうとレミリアだろうと、私は差別したりなんかしない。
 皆とお酒を飲んで、楽しくやっているだけ。
 何を当たり前のことを言ってるんだと言いたげな表情の私に気づいてか、紫は溜め息を吐いた。
「ねぇ霊夢、これで貴方は中立と言えるの?」
「・・・質問の意図が分からないわね」
 そう、分からない。
「いろんな妖怪が貴方を慕う。そんな状況で、貴方は本当に中立だといえるの? 博麗の巫女だと―――」
 そこで紫は空を見上げる。
 何時の間にか、星が綺麗な夜空になっていた。
「喋りすぎたわね。これが、私がこんなことをした理由よ」
「つまり―――」
 
「まずは貴方の境界を弄くろうとしたわ。でも出来なかった、博麗は絶対不可侵、それは私でも例外ではなかったのよ」
 
「だから、一昨日の宴会を利用させてもらったの」
 
「貴方を酔わせ、自らの境界をあやふやにさせると同時に参加者の境界を弄くって『博麗』という認識をあやふやにさせた」
 
「その上で貴方自身の境界を弄くろうとした」
 
 
「それが―――この異変よ」
 
「だからって、こんなことを・・・」
「博麗の巫女は孤高であり孤独、それこそが中立を保つための掟よ」
 私の言葉は、彼女に届いていない。
「霊夢、貴方はどうなの?」
 ならば―――届かせる。
 
 ~同時刻・結界外~
 今頃、中では紫さまが霊夢に真相を話している頃だろう。
 さて、彼女ならどうするだろうか。
 もちろん、弾幕であろう。それもごっこではないレベルの。
「はぁ・・・」
 大丈夫、だろうか。
 いくら霊夢が歴代の巫女より強い存在とはいえ、紫様に敵うはずもない。
 そう、結界も弾幕も何もかもが、主の方が強いのだ。
 恐らく、このままでは霊夢は負ける。
「さて、どうしたものか」
 霊夢を通したとはいえ、これ以上主に逆らう訳にもいかない。
 故に私は手助けが出来ない。
「・・・ん?」
 悩んでいる私の感覚器官が、二つの存在を告げる。
「・・・・・・まさか」
 
 ~結界内~
 
 
 生暖かい風が肌にまとわりつく。
 紫の独白に、私は怒りがわいてこなかった。
 ただ、悲しかった。
「でも、私は私のままよ。何も変って無いわ」
「そうよ。他者の認識は時にその者の境界すら揺らがせる。なのに―――貴方の境界は弄くれなかった。―――さて、」
 紫が、両手を広げた。
「私は自白したわ。今回の黒幕が私だって。さぁ、どうするの?
 『博麗の巫女』である貴方は、どうするの?」
 紫は、私と争う覚悟すら決めていたのだろう。
 さぁ、どうするか? 今の紫に、言葉で通じるとは思えない。
 だから私は、懐に手をやった。
 ソレを握り締める。
「やるのね、弾幕勝負」
「当たり前よ、巫女にちょっかい出しといて無傷で済ませようなんて甘いわよ」
 だが・・・私が紫に敵うのだろうか。
 否、敵うはずなんてない。
「ならば・・・しょうがないわね」
 紫が宙に飛ぶ。
 そして、結界が形成された。
 それはこの場を閉鎖している結界とは別物。
 狭い範囲で、自らの身を護るためだけに張られた結界。
 ただの結界なのに―――その力は強大。
(やっぱ敵わないわよねぇ)
 そんな状況だというのに、私の心は穏やかだった。
 これで負けたらどうなるだろう?
 おそらく適当に中身を弄くられて品行方正な博麗の巫女になっているのだろう。
 そして、それを皆が当然だと感じる世界。
(なんかやだなぁ・・・)
 思い浮かぶのは、二人。
 いつも真っ直ぐで意地っ張りな魔法使いに、
 他者と壁を作るくせして素直じゃない正確な人形遣い。
「これなら、会っとけば良かったわね」
 それは敗北を覚悟しての言葉。
 
「あぁ? 誰に会いたかったんだ?」
「死ぬ前に閻魔様にでも懺悔したかったんじゃない?」
 
 だから、嬉しかった。
「な、なんであんた達がここに・・・」
 一本の箒にまたがっているのは、魔法使いに人形遣い。
 だが、何故この二人がここに来ている?
 見てみれば、紫もまた驚いているようだ。
「まさか―――記憶が戻った、とか?」
「んん? いんや、全然さっぱりだぜ」
「私も同じくね」
 ならば・・・何故? 今の私は、彼女達にとって赤の他人も同然だというのに。
「いやぁ、困ってる巫女を見かけたら助けろ、が家の家訓でさ」
「私は、困ってる巫女を見かけたら手篭めにしろ、だったわね」
 いつも通りの軽口で、今は聞けないと思っていた軽口。
 何となく、涙が出てきそうだった。
「それは冗談として、ただ・・・れ、レイムが訪ねてきたような気がしてさ、気になってたんだ」
「それで外に出てみたら、妙な結界が張られてる場所を見つけてね、来たわけよ」
 単純な、そんな単純な理由。
 だが、それが今の私にとっては最高の幸せ。
「まったく、本当に面白いわね、貴方達は」
 紫がそんなことを言った。
 そうだ、今は彼女を倒すのが先だ。
「二人とも、黒幕はこいつ。今から倒す。他に質問は?」
「この隙間妖怪、倒しても良いのか?」
「あとあと面倒にならない?」
 どうやら紫の恐ろしさまでは忘れていないようだ。
 だから私は最高の笑顔で言う。
「無問題っ!」
 
 弾幕勝負、開始
 
 
 
 それは僅か数分間にも満たない出来事。 
 だが、爪痕はすさまじい。
「はっ・・・はぁ、ほんとに、厄介ね」
 早くも疲労に満ちた体を引きずりながら私は飛ぶ。
 迫る高速弾を身を捻ってかわし、
 曲線を描く追尾弾は引きつけてかわす。
 それだけの動作を何回続けただろうか。
「自然破壊もいいところね」
 木は倒れ地面は抉れ土は掘り返され、
 そんな状況を生み出しているのはもちろん紫の弾幕。
「ふぅ・・・良いご身分よね全く」
 そんな本人は微動だにしていない。
 宙に浮かび結界を張り弾幕を生み出す。
 自らは一寸も動いていないというのに、私はもう息絶え絶え。
「魔理沙とアリスは―――」
 心配になって辺りを見回すと、高速機動で弾幕から逃げる魔理沙と計算された動きで避け切るアリスの姿が見えた。
 どうやら無事らしい。
「よっ、とっ、埒がっ、あかないわね」
 驚くべきは、これだけの弾幕を生み出していながら紫はスペルカードを使っていないというところか。
 これだけの弾幕が、ただの通常弾幕。
 これぞ、強者。
「―――舐められてるわね」
 だが、強者の余裕こそ時に絶対の牙城を突き崩す隙となる。
 ならば、紫に一撃を食らわせられるのは、今しかない。
「魔理沙! アリス!」
 とりあえずこのままでは埒があかないのは確かだ。
 一時下がって、作戦会議としゃれ込むしかないだろう。
「おう、大丈夫か?」
「私は大丈夫よ、アリスは?」
「お気に入りの服だったのに・・・」
 損害報告。
 どうやらアリスの服が少し破れたらしい。ご愁傷様。
「よっ、と。そんな服着てくるからだぜ」
「そんなこと、はっ、言わないでよね」
 下がっているとはいえ、紫の弾幕は容赦なく私達を狙ってくる。
 私達は何とかそれを避け続けている。
「このままじゃ埒があかないわ。何か良い作戦はない?」
 頼れるのはこの二人。
 息が合ったコンビであるこの二人なら、きっと良い作戦を出してくれるはずだ。
 それが、私の狙い。
「とはいってもなぁ、作戦なんて一つしか思い浮かばなかったぜ」
「あら、聞かせてくれるかしら?」
「ああ、作戦は―――」
 
 
「良いわねそれ。早速やりましょう」
 魔理沙が発案した作戦に、アリスは既に乗り気のようだ。
 だが・・・
「よし、準備は各自でやってくれよ・・・どうした、レイム?」
 だが、その作戦では―――
「本気なの?」
「何がだ、レイム?」
 その作戦では、二人が―――
「本気でこんな作戦、やるっていうの!?」
「本気も本気、今しかないならこれしかないぜ」
 確かに、そろそろ紫の弾幕がおかしな具合になってきている。
 今は私が張った結界で三人とも囲っているが、すぐにそれも破られるだろう。
「アリス、貴方も本気?」
「えぇ、本気以外の何物でもないわね」
 ―――本気、か。
「なんでよ・・・」
「れ、レイム?」
「どうしたのよ」
 なんで、なんでこの二人は・・・
「私との記憶をなくしてるくせに、何でそんな無茶が出来るのよ!」
 こんなにも、優しいのだろう。
「うぅん、涙目の女の子にそう言われてもな、困るぜ」
 魔理沙が頭を掻きながら言う。
 言われて気がついた、きっと私は今にも涙を零しそうになっているだろう。
「だ、だからってこんな作戦―――」
「私達はね、レイム、貴方のことを信じた、ただそれだけよ」
 追い討ちをかけるように、アリスの言葉。
 いつもなら好き好んで本気を出さない人形遣いのくせに。
「・・・貴方達、馬鹿よ」
「頭脳馬鹿は確かに居るな」
「直情型思考の馬鹿も、隣に居るわね」
 ああ、馬鹿だ。
 みんなみんな馬鹿だ。
 愛おしい―――馬鹿だ。
「分かったわ、ならその作戦―――乗る」
「おう、そうこなくっちゃ!」
 
 
「なかなか、粘るわね」
 そう、紫は一人ごちた。
 思いがけない援軍の登場ではあったが、その程度で慌てるような彼女ではない。
 未だにスペルカードを使用していないこともまた、余裕の表れである。
 自らの周囲に防御用の結界を張り、通常弾幕のみで猛攻をかける。
「でも、ここまでよ」
 現在、三人は霊夢の張る結界の中に閉じこもっている。
 だが、その結界もすでにボロボロ。あと数発もたないだろう。
「私は、勝つ―――」
 余裕からか決心のためか紫がそう呟いた時―――
 状況は動いた。
 霊夢の張った結界が耐え切れずに四散。だがその中に居た三人に弾幕が命中することはなかった。
 四散と同時に三人が散らばったからだ。
 霊夢は上空へ、魔法使いは少し離れて、人形遣いはこちらに接近してくる。
「・・・まさか」
「恋符―――」
 紫の呟きと重なるように魔理沙の宣言。
 ミニ八卦路を全面に押し出し、魔力を集中させるそのスペカは
「マスタースパーク!」
 凶悪な魔砲となる
「くっ!」
 紫が呻く。
 彼女の結界はマスタースパーク程度で破れる代物ではない。
 だが、圧倒的な破壊力は確実に結界へダメージを蓄積させる。
 何よりマスタースパークは
 眩い
「魔符―――」
 その眩さに隠れて急速接近したアリスが大量の人形を展開する。
 だが、その量は尋常ではない。加えてアリスの位置は―――
「貴方まさか―――!」
「アーティフルサクリファイス!」
 爆散
 無数の爆発がアリスと紫を巻き込み、大量の爆風が視界を遮る。
 その爆風が過ぎ去った時―――
 アリスは地面へと落下していた。
 そして紫の結界は、耐え切っていた。
「玉砕覚悟の攻撃、そして次は―――」
「恋符―――」
 紫の状況把握より早く、その魔法使いは接近していた。
 爆風を目くらましにすることによる急速接近。
 それは二段構えの波状攻撃。
 彼女の魔砲は
「マスタースパーク!」
 ワンチャージ・ツーショット
「甘いわ!」
 だが紫ともあろうものがこの状況を予測していなかったはずがない。
 すぐさま超高速弾を展開し魔理沙へと向かわせる。
 光の奔流を避けるように展開された弾幕は無防備な魔理沙へと向かう。
 だが、既に魔砲は結界まで届いていた。
 結界の軋みが大きくなり―――
 
 光が、消えた
 同時に結界が四散する
 
「手駒を最大限に使った攻撃―――」
 アリスと同じ運命を辿ろうとしている魔理沙に、紫は目もくれない。
「今までのが全てチェックだとしたら、」
 それよりも対処すべき問題が今まさに迫ってきている。
「メイトの駒は―――っ!」
 紫は見上げる、空を。
 星空の下、墜ちてくる影。
「霊夢!」
 今までの攻撃全てが紫の結界を破るため、そして紫の注意を逸らすためのもの。
 王手の駒は、博麗霊夢。
「まだ、まだよ!」
 だが紫も諦めてはいない。
 最大限の弾幕が、まるで発狂したような弾幕が、展開される。
 それでも霊夢は墜ちてくる。
 自らの意思で墜ちてくる!
「れぇぇぇぇぇいぃぃいぃむぅぅぅうぅ!」
 ただ博麗の巫女として、彼女は墜ちてくる。
 
 発狂した弾幕より早く自由落下する彼女はそのままのスピードで紫に接近し、
 そのまま彼女に符を叩きつけた。
 
 そしてすべてがおわった
 
 ~異変の終わり~
「ほんと・・・大変よね」
 弾幕は消え、結界も霧散し、辺りは静けさを取り戻した。
 空き地の真ん中では、人形遣いと魔法使いが倒れている。
 駆け寄った巫女は、二人が軽い寝息を立てていることにほっと安堵した。
「あとは・・・」
 そして、彼女へと歩み寄った。
 
 倒れたまま、紫は考えていた。
 叩きつけられた符のせいか、彼女の力は一気に零まで落ちていた。
 幸い意識はしっかりしている。だから彼女は考えていた。
 
「なぜ彼女だけが・・・」
「あれでいいのか!」
「不公平だ!」
 ・・・こんな声を聴いてしまったのが、全ての始まりだったのかもしれない。
 夢と現の隙間、これまでの博麗の巫女たちの嘆き。
 ―――思えば、彼女達は孤高により中立となっていた。
 寂しさゆえの中立、嘆きゆえの中立。
 だが、霊夢は違った。
 だから、あんな声を聞いてしまったのかもしれない。
  
 足音が聞こえる。
 
 でも、分かっていたことだ。
 彼女の境界を弄くれなかった時点で、分かっていたことなのだ。
 
 足音が、近くで止まった。
「霊夢・・・」
「紫、今までの博麗の巫女が孤高ゆえの中立であったとしても―――」
 
「私は、皆と対等に付き合うゆえの中立よ」
 そう、彼女もやはり博麗の巫女。
 
 
 紫の姿は小さく見えた。
 全てを諦めたような表情。
 今にも泣き出しそうなそれを見たくなかったから、私は更に言葉を続けた。
「紫、あんたにはそれ相応の罰が必要よね」
 そう言っても彼女は反応しない。
 退治されたとしても文句は言わないのかもしれない。
「だから―――」
 でも、そんなことはしない。
「これから神社持ちの宴会、あんたが払ってよね」
 その言葉に、彼女の表情が驚きに変わる。
 そんなことでいいのか、とその目は語っていた。
「じゃ、あとは狐にでも連れてかえってもらいなさい」
 踵を返す。
 あとは、時間が解決してくれるだろう。笑い話の一つにでもなるかもしれない。
 だが、私はもう一つ言い忘れていた。
「そうそう紫」
「・・・何かしら?」
「今度、幽々子に謝っときなさい」
「・・・・・・分かったわ」
 
 紫の結界が解けたということは、恐らく今回の異変も解決していることだろう。
 あの符の威力は、本当に凄まじかったようだ。
「ま、それを当てられたのは―――」
 仲良く眠っている二人の親友に、私は目を向ける。
「―――あんたたちのおかげよね」
 
 
 二人が起きたら、何を言おうか。
 
 ・・・・・・まずは、私の名前を聞こう。
 
 それが、この異変の本当の終わりなのだから。
 
前作にコメント・評価をしてくださった方々、ありがとうございます。
 
今回のSSは・・・単に弾幕ごっこ(というよりバトル)だけが書きたかったようで、
出来上がってみればそれぐらいしか見所がなかったり。
本当は、とある方のSSで「霊夢が消失」するという内容に感銘を受けて思い至った内容なのですが、
結局は紫と霊夢達を戦わせるための口実にしかなりませんでした。
もちろんですが、感銘を受けたSSとは全く別物の内容ですよ、あしからず。
 
次回作は・・・「レミリアとパチュリーの出会い」SSを書こうかと。
気長にお待ちください、ほんと。
RYO
[email protected]
http://book.geocities.jp/kanadesimono/ryoseisakuzyo-iriguti.html
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コメント



0.580簡易評価
4.100名前が無い程度の能力削除
>「な、なんであんた達がここに・・・」

ジャ○プとかでありがちな助っ人登場が燃えたw
5.70名前が無い程度の能力削除
中々良いと思いますが少し薄味というか展開が速いかと
素材と腕はありますから、もっと深めた作品でもよかったかな~と
7.70名前が無い程度の能力削除
なるほど、冒頭のセリフは歴代の博麗の巫女たちのものでしたか。
てっきり名無しの妖怪や妖精かと思ってました。
特に違和感を覚えるような部分はありませんでしたが、紫は叫ばないだろうなぁ、と思いました。
8.30名前が無い程度の能力削除
良くも悪くも無難
強いて違和感を言えば、紫が驚くほど浅慮

後、元ネタの作品ほど
9.無評価名前が無い程度の能力削除
↓ キーミス…
元ネタの作品であろう作品に心当たりがありますが
アレほどの空気には、まだ…って感じですね。
これからのご精進に期待します
10.70☆月柳☆削除
記憶喪失という言葉にどっきりな自分です。
元ネタ作品に関しては、恐らく結構な方が読んでるような気がしますね。
かくいう自分もその作品は読んでいて100点を入れてますし、ということはその作品と見比べてしまうという罠が……。
でも、他の作品と比べるのではなく、この作品を見て感じたことを書きますと、弾幕バトルが見所という割には、ちょっともの足りなかったかなぁと。
とは書きつつ、面白かったと思います。
12.60名前が無い程度の能力削除
とりあえずお茶してしまう三人に和んだ。
書きたかったというわりには戦闘シーンが淡白に感じました。もっと筆を費やしてもよかったんじゃ。
13.60名前が無い程度の能力削除
言いたい事は↓の方々と同じですので…

16.60名前が無い程度の能力削除
最後の方が少々ダレテしまった感がありましたが、良い作品でした。