Coolier - 新生・東方創想話

ふと思い出した

2007/12/12 01:44:05
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幻想郷

人間と妖怪が存在する『国』のような場所

されどどこにあるか誰もが知らず

外からで訪れることはは出来ず

『誰』かの気まぐれによる悪戯で訪れる機会ありし所

故に

楽園とそう呼ばれる






ここは薄暗い山道
周囲には天を覆い隠さんとするほどの太い木が立ち並ぶ
昼間であれど挿す光はわずかで
薄暗い

その薄暗い中を1人の少女が歩いている

凛としたその姿勢を崩さず
口元わずかに微笑み髪を靡かせ
結んだリボンや装飾品が優雅に舞う

赤と黒で彩られた服装に身を包みし少女はゆっくりと山道を歩く

途中『何か』に気付いた少女は歩むのを止め
『何か』を見つめゆっくりと腰を下ろし
手を合わせる

「こんなところで朽ちて…」

目を閉じ供養する
少女の目の前にある『何か』
『人間』だった『何か』
ただただ今は木に寄りかかり白い色をしている

少女を腰を上げると

「あなたの厄、取れなくて残念」

そう言い放つと再度歩む

薄暗い山道を一定の速度で歩む
深く暗い山道
彼女だけでなく異形の者や妖精の類の姿も見える
時たま少女に視線を送るものが居るがすぐに視線を逸らす
見かけは少女
人間と変わらない少女
ただ
周囲に薄暗い『何か』を抱えている少女
その『何か』は恐らく平凡な人間にも見えるほどの物
恐らく彼女が本気を出せば一生『それら』に取り付かれ苦しみ悶え死ぬことになる
故に誰も彼女を襲おうとはしない

少女は歩むのを止めない
長い長い
暗い暗い
わすかな光が差す森の中を歩む

河が近くにあるのか水の流れる音が響く
少女は河の方向を目指し歩む
河が一望できる拓けた場所に出る
少女は河の中心の岩で座っている少女を見る
座っている少女が視線に気付き彼女を見上げる
双方視線を合わせると互いに微笑む
山から来た少女は背を向け再度山道へ戻る

薄暗い中を歩む
少女は歩む

「…あ」

ふと立ち止まり何かを思い出したような表情をする少女

「…」

少し考え込むと体を浮かせ薄暗い世界から出る
そして『ある場所』を目指し飛ぶ

彼女は人間のような容姿をしているが
人間ではない

少女は目的の場所に着き地に足をつく
目的の場所

人間がいつ建てたか分からないがそこに『在るもの』

少女は建物を見据え
大きく息を吸う
そして








「厄もらいに来たわ」







静かな敷地に声が響く
間髪入れず





「余計なお世話よ」




別の少女の声響く




程なくして『神社』と呼ばれる場所で
美しく空を彩る弾幕が飛び散った































































彼女は神
厄をため込む神

鍵山 雛
この作品こそ厄
幻想郷の牛乳
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