Coolier - 新生・東方創想話

東方恐々怖 ~弐日目前半~

2007/07/27 08:14:16
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注意:この作品は作品集41にある『東方恐々怖』の続きです
ホラーな内容が含まれています








悲劇の七日間 弐日目前半 ~Calm before the storm~

ここは霧雨家 魔法の森の奥にあるこの家は静かである
逆に主人はいつもは賑やかなのだが
今日は静かである

理由はただ一つ

友人でありライバルでもある博麗霊夢が血まみれになっているのを見てしまったからだ

静かな朝食を済ましていた彼女は紅茶を飲みながら
昨日の新聞を読んでいた


―――――――――――――――――――――――
文文。新聞(号外)


本日正午頃新聞記者の射命丸文さんが

美鈴大怪我の号外の配達途中に

何者かに襲われ大怪我を負った
(以下略、第一話参照)
―――――――――――――――――――――――

次に今日の朝刊を読む

―――――――――――――――――――――――
臨時天狗新聞


夕刊発行出来ず

昨日正午頃、射命丸文さんが何者かに襲われ大怪我を負ったため
文文。新聞(夕刊)の発行ができませんでした
予想外の出来事で烏天狗の方で混乱が起き、
新聞を発行するどころではありませんでした
読者の皆様には情報の伝達が行き渡らなかったことをお詫び申し上げます


謎の連続殺人(妖怪)未遂事件発生!

昨日の文文。新聞(号外)でも伝えた通り
紅美鈴が襲われた事件について
それ以前に博麗霊夢が犠牲になっており
友人や知り合いから驚きの声があがっている

また紅美鈴の事件の後
射命丸文、ミスティア・ローレライと
次々に犠牲になっているところから犯人は同一人物ではないかと思われる
歌手であるミスティア・ローレライさんは
明後日からプリズムリバー三姉妹との合同演奏会の予定だったが
怪我の状況から開幕は絶望的だと薬剤師の八意永琳は語る
犠牲者全員は永遠亭で治療をうけているが
紅美鈴さんは怪我の回復が早く今日には屋敷に戻れるという
それでもしばらくは門番を休み、怪我を完全に治すまでは復帰しないとのこと


新聞発行機盗まれる

昨日夕方異変気が付いた烏天狗の一人が
発行所を確認したところ
新聞発行機が一台盗まれていることがわかった
人一人が簡単に持ち運べるものではなく
強力な妖怪か、複数の人間による犯行だと思われている模様
犯人がわかった人は八雲紫まで

―――――――――――――――――――――――

魔理沙はあることに気づく
新聞を置き
出かける準備をする


準備が整い家を出るとどこからともなく声がした
「おはよう」
背中に冷たいものを感じ、恐る恐る振り向く
幽霊のお嬢様、幽々子がそこにいた
「なんだ、驚かすなよ、昨日あんなことがあったばっかりだからマスタースパーク撃ちそうになったぞ」
「あら、ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったのよ。」
「まぁもともとが幽霊だから仕方ない部分があるかも知れないが
 背筋をぞっとさせないでくれよ」
「それよりも妖夢見なかった?朝から見かけないんだけど・・・」
「見てないな・・・見かけたら探していることを伝えとくよ。」
「物騒みたいだから気をつけてね。」
「ああ、じゃあな。」

その様子を見ていたひとつの影があったが二人とも気が付いていなかった

数十分後・・・

紅魔館に降り立った魔理沙は五人の新米門番に囲まれた
「何者だ?」
五人の門番はすぐに弾幕が放てる状態である
へたに動くと花映塚ホワイトリリー五匹同時召喚状態になりかねない
素直にホールドアップをし要件を話す
「私は霧雨魔理沙、咲夜が私の事知ってるはずだからあわせてくれ」
すると門番の一人が屋敷に入り、しばらくすると戻ってきた
「許可が出た、入ってよろしい。」

紅魔館に入っていくとき、そっとつぶやく
「事務的なやつらだなぁ・・・」
「まだ仕事に慣れてないのよ」

玄関で咲夜が待っていった。
今のつぶやきを聞いていたらしい
「おう、咲夜、久しぶりだな」
「また本盗みにきたの?」
「ちがうぜ、私がそこまで悪だとおもうか?」
「うん」
「同感」
「うお!いつの間に横にいた美鈴!?」
いきなりの出現に驚く魔理沙
「紅美鈴、ただいま戻りました。」
「お帰り、美鈴」と向かえる咲夜
「もう平気なのか?」
「ええ、永琳の薬と妖怪の再生能力で完全にではないけど復活よ。」
「へぇ、永琳もすごいが妖怪って便利な体してんだな。」
「あ、ちょっと仕事があるから抜けるわね。食事も作らないといけないし」
そういうと咲夜は目の前でひゅっと音とともに消えていた
時間を操る能力はすごいと改めて実感する

「ちょっといい?」
声の音量を落とした美鈴が魔理沙に近づく
「霊夢たち、もしかしたら目を覚まさないかも知れないの」
「えっ!?」
思わず声をあげて驚く
「シーッ!!声大きいわよ。」
「すまん。でも永琳は大丈夫だっていってたが・・・」
「生物的には何も問題はないらしいんだけど、魂が抜かれてるから目を覚ませないんじゃないかって言ってるのよ」
「魂が抜かれてるって・・・犯人の仕業か?」
「わからないわ。幽々子が来て初めてそれがわかったらしいの」
「そういえば、あいつ妖夢をさがしてたな。」
「永琳たちもお手上げ状態だって、魂さえ元にもどればいいらしいんだけど」
「ところでおまえは誰に襲われたんだ?」
「ルーミアじゃないかな・・・暗闇に突然なっていつの間に被弾してたから
 そういえば、私が被弾した直後に『わはー、主人に報告しなきゃー』とかいってたのを聞いたような・・・」
「複数犯人がいるな・・・それが本当なら」
「ちょっと自室で休んでる。体調が万全なわけじゃないし。」
「おう、お大事な。」

魔理沙は図書館を目指す
そこで何が起こるか知らずに・・・

魔理沙は図書館の扉を静かに開ける
「あら?また本を盗みに来たの?」
この図書館の主パチュリー・ノーレッジがこちら見て喋る
「盗むなんて人聞き悪い。何冊か返しきたんだぜ。あと、おまえと喋りたいと思ってな」
「何?喋りたいことって?」
「新聞読んだか?」
「ええ、何人か犠牲になってるみたいね。」
「何かおかしいと思わないか?」
「あの号外でしょ?夕刊作る余裕もないのにあんなの発行出来るわけないじゃない」
当たり前でしょといわんばかりの顔である。
「やっぱり気が付いていたか」
「第一あの新聞自体矛盾してるじゃない。
 どこに自分が大怪我したことを発表する新聞があるのかしりたいわね。」
「あれ?喘息は平気なのか?」
いつもなら二、三回咳き込んでるところである
「今日は珍しくね・・・こういう日に限って私の身の回りでいろいろあるからなぁ・・・」
はぁとため息をつく

「そうだ、魂を抜く術って聞いたことあるか?」
「どこかで見たことあるわね・・・でもそれ使えるの一人で、もう地獄送りにされてるってどこかの本に書いてあったはずだけど」

本を探すパチュリー
さすがに広すぎる図書館で目当ての本を探すのに数十分掛かった

「あった、リット=ローラー、中世ヨーロッパにいた魔法使いで魂を操る術を発明した。
仲間にその術を危険視され、暗殺されてる。
  ちなみにその術は魂を持つものなら何でも操れ
  魂を抜くことも可能だった。」
「へぇ、魂を操る程度の能力ってか?。」
「魂を操る術は書物として残してないから、知ってるのはリット一人になるわ。彼が地獄からでも脱走しないと無理よ」
「じゃあ今回の騒動はいったい・・・?」

後ろで扉のきしむ音
  
振り返るときれいな銀髪と白い霊魂、二刀の太刀の持ち主、魂魄妖夢がそこにいた
「おお妖夢か、幽々子がおまえを探してたぞ。」

ズバッ

一瞬の出来事だった
「私の主人はもう、幽々子ではない。」
横一文字に切れた服とそこから見える血がその状況を物語っていた
バタッ
「金符『シルバードラゴ―――
すかさずスペルカードを取り出すパチュリー
「遅いっ!!」
しかしもう少しで唱え終わるところで妖夢のみねうちを食らい、倒れる
妖夢はパチュリーがか気絶してるのを確認し担ぎ上げた
そのまま図書館からでて紅魔館の出口に向かう


紅魔館廊下

紅美鈴が歩いている
向こうからくる気配を感じ、
その直後に妖夢が現れた。
美鈴にとって驚いたのはパチュリーが妖夢に抱えられていることだ。
服の破れている様子を見てすぐに妖夢がやったのだと気づく
「なにしてるの?」
「答える必要はない。」
そう答えると妖夢は黒い小型の箱のようなものを取り出した。
箱についている突起物を押しながら箱に向かって喋り始めた。
「聞こえているか?屋敷のものに見つかった。迎えに来てくれないか?」
すると箱の中から声が出てきた。美鈴にもはっきり聞き取れるくらいの声が
「そーなのかー、すぐいくよー。」
妖夢は箱をしまうと
「声でかいんだよ・・・」
とつぶやく
「それは何?」
美鈴は質問する。
「冥土の土産に教えてやろうか?無線通信機だそうだ。外の世界から流れてきたものらしい。二つないと意味がないんだがな。」
どうやら遠くの仲間と連絡の取れるものらしい
「私、まだ死ぬ気はないわよ?」
「だからといって、ただで通してくれるわけではないのだろう?」
「もちろん。」
「体調が悪そうだからって手加減はせぬぞ。」

互いの利害が衝突するとき、戦いは発生する。



弐日目前半 ~終~
なんかホラーというよりはミステリーになってきてるなぁ・・・

新聞の件ですが伏線をはってました。おかしいと思って正解です

次回はバトルがメインになりそうな予感(というかそうなります
ロクシン
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コメント



0.150簡易評価
5.無評価名前が無い程度の能力削除
すごい面白くなってきた!
続きにwktk