Coolier - 新生・東方創想話

終わる?終わらない?

2007/07/06 16:27:33
最終更新
サイズ
3.94KB
ページ数
1
閲覧数
480
評価数
0/22
POINT
970
Rate
8.65
注意:時の概念、生と死等を拒絶または嫌な方はプラウザの戻るをおねがいいたします。
   大丈夫な方はお進みください。   


















朝、目覚め境内を軽く掃除
「ふぅ…」

最近よく眠れないせいか身体が重く感じる…
箒で落ち葉を集めていると聞こえてくるいつもの声
「おーい」
「あら、魔理沙いらっしゃい」
「暇つぶしに来た」
「暇潰しねぇ」

私が頭をため息をつき、頭を抱えると
魔理沙がしゃがみ込み私に目を合わせてくる。
「だいじょうぶかー?」
「だいじょうぶ」
「歳か?」
「なわけないでしょ」


「あんたは200くらいまで生きてそうよね」
「200だろうが300だろうが生きてやるよ」
「ほら、さっさと帰りなさい」
「なんだよ、つまらないな」
魔理沙は文句を言いながら腕を組みムっとする。
そんな魔理沙を片手でしっしっと手ではらう。
結局頬を膨らましつつ魔理沙は姿を消していく。

「ふぅ、おわった…」
境内を見渡せば完全とは言わずもそれなりに奇麗になっている。
今日は調子が悪いしさっさと寝よう。


「…あはは」
「まてー」
「ひぇぇ」
「三人とも落ち着いて…」
寝ようと布団を敷いたときに外からの騒がしい声
しかたなく境内の方へと足を進めると、声は少しずつ大きくなってくる。
境内を見るとそこには妖怪三匹と妖精一匹が飛ばすに走り回っていた。

「ほら、アンタ達なにをしてるの」
「やば、紅白だ」
「きたー」
「たすかった…」
「早く逃げようよ、つかまったら退治されるって」
そう言うと四匹は境内を左右に走り回る。
逃げているにも関わらず彼女達の顔は笑顔で危機感などまったくない。
各々が楽しみ声を出して笑っている。

軽く札でも投げて退治しようと思ったけれど
これじゃあ退治する気も失せてしまう。
「アンタ達、好きに遊んでていいわよ」
「本当に?」
「わーい、リグルまてー」
「ひぇぇっ!!」
「不気味だし、こんど八つ目鰻焼きでも持って来よう…」

「ただし、境内を荒さないでね」
彼女達の遊びを見つつ、賽銭箱の前に腰をかけ
四匹の騒ぎを眺める。

少しの時間が経つと
四匹は遊び疲れ、飛びながら帰っていく
私は再度布団の場所に戻り横になる。
なんだか今日はゆっくりと眠れそう…



-------

おい、霊夢…

-------




「よく眠れた…」
誰かに呼ばれた感じがしたから起きたのに
辺りを見回しても誰もいない。




-------

あらあら、時間は恐いわね…
予想外でしたね幽々子様…

-------



「まだお昼か…」
空を眺めると雲ひとつない晴れ
すきとおり、吸い込まれそうな程だ



-------

金集めしてるから渡し賃は十分…

-------



「暇ね…」
誰の声も聞こえないとこうも暇と感じるなんて
あの四匹を留めておけばよかった。



-------

妖怪退治も十分、貴方は善行を積みました…

-------


「気分は爽快…」
布団から出て思いっきり背伸びをする。
誰もいないのは不満だけれども…


-------




 神社の鳥居に初老の女性が座り、隣に若い男性が座っている。
「昨日まで普通に会話できていたんだぜ」
「そうか…」
「妖怪共に聞いたらいつもどおりだったって」
「魔理沙…」

魔理沙は俯く、それはいつも気丈に振舞っていた彼女では無かった。
そこに居るものは心の折れた女性であった。

香霖が魔理沙の肩に掌を乗せ励ましていると
「彼女の顔を見なくていいの?」
「そんな気分じゃない…」
「僕は見て来るよ」


 彼は立ち上がり神社の中へと歩いて行った。
その後、アリスが魔理沙の隣に座る。
「いつもどおりの顔をしてるわよ」
「?」
「無愛想で、すまし顔、それに我関係なしって顔」
「なんだそれは…」

魔理沙が顔を上げアリスを見る。
彼女の顔には涙の後が少しだけ見えていて、睨んでいる。
「そのままの意味よ」
「…」

魔理沙は頭上に顔を向け、アリスも魔理沙につられて頭上を眺める。
「アリスは死ぬの恐くないのか?」
「私は昔は恐がっていた、精神擦り切れそうなくらい」
「そうか…」
「で、彼女を見に行くの?行かないの?」
「…行くかな」

二人は立ち上がり、神社へと歩いて行く。
アリスが隣を除くと魔理沙は前をちゃんと向き歩いていた。
「アイツがさ」
「?」
「私は200まで生きるってさ」
「あなたなら300まで行きそうじゃない?」
「そうか?」
「そうよ」

彼女達の頭上は…








雲一つ無い空か…
「ちょっと飛んでみるかな…」

誰も居ないし此処にいても暇なだけ
「限界まで飛ぶと何処まで飛べるか…」

やってみる価値なんて無いだろうけど
飛ぶだけ飛んでもいいと思う。
私の気まぐれなんだから…



立ち上がった少女の眺める先
そこには青く澄んだ空が存在した。
こちらだと投稿二回目になる梨です。
プチの方にはちょくちょくギャグ風味なんかで出してますけど…


話は変わりますけど七夕ですね。
後で七夕を絡めてなにかつくろうかな…

しょうもない作者コメント読んで、ありがとうございました。
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.970簡易評価
0. コメントなし