Coolier - 新生・東方創想話

霖之助の異常だった一日

2007/06/24 12:40:32
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結構なカオス分or無理矢理を含んでおります。御察しください。
この作品は私のミニの作品をくっつけたものです。期待しないでください。


























































僕は森近 霖之助、幻想郷の魔法の森の香霖堂の店主。
いつものように魔理沙がすっ飛んできたり霊夢に食料を取られそうになったりと…
これが僕の大体の一日だ。たまに常識外れな事件も起こったりする。
今日も一日が終わって一段落ついて夜遅くに寝る、というまさに普通な生活を送っていた。

それで次の日の朝起きたら違和感があった。

視点が低い

いつもは窓の上のほうに顔が届くが今は半分も届かない。

それで布団をしまう時も何故か布団が重い…というより持っても引きずるようになる。
服もなんかすんごい合わなくなってる

「…ああ、そうか…」

このくらいでは驚かない。何せいつも不可思議な事件を色々体験した。このくらいで驚いていちゃ…





「…うおおおおぉぉぉぉおおおおおおおおおおおお!?」





まて、落ち着け、落ち着くんだ霖之助。素数を数えて落ち着くんだ。2,3,5,7,11,13,17…
なんだこの顔は。どこぞの幼女だ、明らかに萃香というあの鬼ぐらいの幼女顔じゃないか!
幼くなるならまだ分かる、あのスキマ妖怪がよく悪戯でやってくる。しかし元の体と同じところが銀髪だけだと!?声まで違う!
前に例のスキマ妖怪に女装をさせられそうになったこともあった。『エルダー』やらそんな感じのことを言っていたが…
こんどはなんだ?幼くなったうえ容姿完全無視で女体化ですか?どこぞのかしましですか?いや、かしましは少し残ってたような。
とにかくこんなことできるのはあいつだけだ、そう、スキマ妖怪だけだ。
あいつは何を考えてるんだ、いや、何の意味があってこうしたんだ?

…メガネを掛けなくてもよく見えるのはいいが…

いいや、ちょっとまて、本当にまて。
大体何故…(ry

「よぉ、こーりん」

不味い。なんか色々蟲などを入れた闇鍋の汁より不味い。よりによって魔理沙がこんな朝早く来るとは、なんたる不覚。

「…どうした?居ないのか?」

まずばれると思うが、とりあえず壷の中にとっさに隠れてみる。
…元の身長だったら入れなかったな…ここ。案外落ち着く。

「本当に居ないみたいだな…しょうがない、帰るか」

第一難問意外と簡単に突破、やってみるものだ。なにやらガタッと音がしてたが。
魔理沙が飛んでいったのをチラッっと確認して警戒態勢で壷から脱出。



まず問題は姿ではない。
服だ。素っ裸じゃどこぞの狐と同じ趣味に思われそうだ。
一応予備の霊夢の巫女装束が…

自分が小さくて合いませんでした、本当に幼女です。本当に(ry

とりあえず倉庫をチェックしたら小さい服があったので着てみたらピッタリだった。
そこ、僕は変態じゃない、趣味で集めてるんじゃないんだ。商品だ商品。
とりあえず一安心…



なわけない



2-2で残り5分の時にペナルティエリア内からシュ○イ○ーがネオファイヤー撃ってきた時ぐらいパニックだ。
そういえば今は朝だからまだ人は…



いつも壁に掛けていた時計が無い。ついでに愛読していた本も。

あはは~魔理沙~こんどから火炉壊しても直さないぞ~あはは~


どうすーんの、俺。どうすーんだよ!?
○○フカー○!続く!


じゃねぇよ
本当に不味い。時間が判らない。大体店に来る人の時間帯はメモってるからいいんだ…時計が無い…
…日時計でもやってみるか?何も試さないよりはいいだろう。

いざ!出陣!
僕はドンッ!と店のドアを力強く開けた。

そういえばここ。魔法の森だったね。入り口だけど日が全然当たらないやあはは。

…もうどうでもよくなった。普通に店で読書でも…
愛読の本は無いんだったな…しょうがない、最近仕入れた『漫画』でも読むとするか。
『漫画』は幻想郷の外の本らしいが絵があり、中々面白くて暇つぶしにはいい。僕は小説が好きなんだけどね…。

いつも居る場所で黙々と『漫画』、小説などを読む。この時間が一番落ち着く時間である。

少し経ってからドアが開く音がした。とっさに時間帯をメモってある手帳を見る。

―――――――――――――――――――――――――
お客様のだいたいの時間帯(この時間以外もよくある)
咲夜さん 8:00~9:00 15:00~16:00 珍しい物だと買ってくれる。失礼だけど泥棒候補(能力的に)

永琳さん 10:00~11:00 21:00~22:00 薬草等の薬になりそうな物は買ってくれる。

慧音さん 5:00~7:30 いい人。物を見る目もなかなか。

スキマ妖怪 0:00~23:59 ←睡眠中に入るのは勘弁。ブラックリスト

霊夢 5:30~6:00 11:00~12:00 18:00~19:00 ←食料返せ。ブラックリスト

魔理沙 11:00~19:00 店を直してから帰ってくれ。ブラックリスト

チルノ 9:00~10:00 冬は勘弁 夏は大歓迎

藍さん 14:00~15:00 中々来ないが同情できる人。苦労人。

美鈴さん 5:00~6:30 22:00~23:00 同情できる人その2。苦労人その2。恐ろしいほど優しい。すぐ帰ってしまうのが残念

妖夢さん 10:00~11:00 同情できる人その3。苦労人その3。剣は怖い。

アリスさん 20:00~21:00 糸など人形作りの材料を買ってくれる。優しい。
―――――――――――――――――――――――――

…長々しくって読むのが面倒な手帳だ…
起きたのが5時ぐらいだったし…美鈴さんだろうか。

「おはようございますー」

当たり。だが、この姿をどうするか。

「…あれ…?」

真っ先に異変に気づく彼女
そりゃそうだ。昨日までにはいつもここに居た偏屈な性格の男性が見知らぬ銀髪の幼女だからね。

「…あれ、あの、え…?」

もの凄く戸惑ってる。声をかけてみようか?

   行動しないと始まらない。声をかける
ヒア 少し様子を見てみる
   攻撃開(中止

ピッ

まずは様子見。こっちもかける言葉が浮かび上がらない

「………」

黙ってしまった、店の中に沈黙が走る。

「あ…あの…」

向こうから声をかけられた。

「何?」

何をしたらいいか判らないからとりあえず返事をしてみた。もっと良い返事はあるはずなんだが…

「ここ、香霖堂ですよね?」

「そうですよ」

「じゃあ…霖之助さん居ますかね…?」

どうする、どうるすんだ霖之助。

ここはあえて本当のことを言ってしまうか?

ヒア 優しい彼女だから言ってしまう
   待て!これは孔明の罠だ!
   言えない。本心は非情である。

ピッ

「僕が霖之助ですが」

「………」

一瞬、店内の空気が時が止まったかのように思えた。痛々しい。

「…ぇーと、紫さん…ですかね?犯人」

さすが美鈴さん。御察しが早い。

「それは僕も分かりませんが、大体はスキマ妖怪でしょう」

「ですよ…ね…」

「まぁ、もうどうでもいいのですので。ゆっくりとしてください」

「ありがとうございます。今日は休日をもらえましたので、夜までここに居ていいですかね?」

「勿論。貴女なら悩みを聞いてくれそうで大歓迎ですよ」

実際、今この状況が分かっているのは彼女だけ(スキマ妖怪は分からない)である。居るだけで気が楽だ。

「そうですか。では、ちょっと店内を…」

そう言うと彼女は店内の商品を見始めた。

気が楽になって、また読書をしようとしたら、お腹が鳴った
…そういえばまだ朝御飯を食べていない…
いつもは自分で作ってるが。今日は災難なことにこの体だ。
彼女に頼むという選択肢があるが、今は興味津々で商品などを見ている。呼ぶのは少し後にしよう。

…おや、お客様か…?
…まさか…

「霖之助。居るか?」

慧音さんか、時間的に霊夢かと思って少し警戒態勢でいたよ。

「居ますよ」

「…その高い声に幼い容姿は霖之助ではないな。あいつならもっと渋い声だ。」

「あの、ちょっと事情がありましてね…」

「霖之助はどこだ?」

聞いちゃいない。慧音さんは常識人でいいんだが、こういうところは少し…ね

「その人が霖之助さんですよ」

「む?美鈴ではないか。本当にこの子が霖之助なのか?」

「そうですよ。たぶん紫さんにこうされたのではないかと」

美鈴さん。ナイスフォロー

「むぅ、そうか。」

「『幻想郷はどんなに不思議なことが起きてもそれが普通だ』って言ったのは慧音さんでしょう」

「それはそうなのだが、さすがに男性が幼女に変わるのは正直信じられなくてな…」

「そういうことを可能にするスキマ妖怪がいるだろう」

「…分かった、とりあえず状況は分かった」

彼女も理解したようだ。これで状況が理解した人&(妖怪)は2人。

「…っと忘れそうになったな。これを渡しに来たんだった」

彼女が渡してきたのは…握り飯。

「おお、ありがとう」

「いやいや、あの巫女に食料が食い尽くされているっていう噂があったのでな」

食料は残ってるがあながち間違いではない。

「では、私は帰るぞ」

「渡しに来ただけか?もうちょっとゆっくりしていかないのかい?」

「村の人が待ってるのでな。皆で畑を耕す約束をしてるんだ」

噂どうり、村人に愛されているらしい。

「なら早く帰ったほうがいいな」

「ああ、また今度に」

そういうと彼女は店を出ていった。
…足速っ、もう見えなくなった…
っと、よし、握り飯をいただこうかな

「慧音さんは堅苦しい感じがしてもやっぱり愛されてる人ですねー」

「ああ、そうだな。ところで」

「はい?」

「美鈴さんも一緒に食べますか?握り飯」

「いいんですなら」

「勿論」

彼女が手作りと思われる握り飯は美味しかった。


















こっそりと神社に行って残った握り飯を置いたら霊夢が萃香と戦っていた。





朝のお客は美鈴さん(現在一緒にのんびり中)と慧音さんだけだった。まぁまぁだ。
今の自分の状態にも慣れてきたのか、すっかり普通の日常的になっている。

「のんびりするのはいいですねぇ~」

「ですね。こういう暇な時間でもなぜか安らげる…」

「ところで、霖之助さんはいつも何をしているのですか?」

「何をしている…って言われても香霖堂でお客が来るのを読書をしながら待っている…ぐらいですかね」

「自由気ままに。ですか」

「そうですね」

「いいですねー、そういう生活」

世間話はする人によって違うものだ
前に魔理沙と話したのだが会話が成り立たなかった、全くと言っていいほど
どれくらい成り立たなかったのか。円周率を100ケタ覚えてる奴とπ=3という○とりな人ぐらいの成り立たなさだ。

「おや?誰か来ましたね」

言われなくても分かっていますけどね。この冷気はチルノだな

「こーりんー、暇だから来たぞー!」

相変わらず元気な妖精だな。今は春だから涼しくしてもらおうか少し迷う…

「って…こーりんはどこだ!」

ぁぁ、そうだった。今の姿はまったくもって霖之助ではないか。

「チルノちゃんもここに来るのですかー」

「あ、めーりんだ!ってどうして居る!」

「今日は門番はお休みだから一日香霖堂でのんびりしてるの」

ここらへんで条件反射でいつの間にか身を隠していた自分に気づく

「へぇー…でそこのチビは?」

手のひらに乗れるぐらいの大きさの妖精に言われたくないな、それは。

「あー…言っても信じないから教えない♪」

美鈴さん、判断が上手いですね。さすが紅魔館の保母…ってあれ?違うな。

「えー、ま、いっか」

それでいいのか、チルノ。馬鹿伝説がさらに強まるぞ。

「こーりんが居ないなら用は無いわ!」

チルノはそう言い、猛スピードで飛んでいった
…幻想郷って速いのが多いな。

「って立て続けにまたお客さんですよ」

「なんだって?夜になってないのにお客の合計人数が4人だと?」

「…いつもは全然来ないのですね…」

「下手したら1人も来ない場合があるね」

「…頑張ってくださいね」

なんかそんなかわいそう人を励ますような目で見ないでください。
で。こんどのお客は…咲夜か

「すみません。いつもの紅茶の葉を…って美鈴、こんなところにいたのね」

「ここが結構落ち着きますので」

「ところで…霖之助は?」

「…えーと…」

咲夜も常識人だし…言ってもいいのか?
でもなんか怪しい感じがしそうで嫌だな…まぁ、いいや

(美鈴さん、言ってもいいですよ)

小声で彼女にそう言った。そしたら小さく頷き

「霖之助さんは…この子です」

「……………嘘でしょ?」

「いや、僕が霖之助だが」

「…………」

不味い。こんどは粉末の青汁をそのまま口に入れたような不味さだ。

「…ふふふ…」

「?」「?」

咲夜の様子がおかしい。というより、立ったまま痙攣してるように見える。マジで。



その時の咲夜の頭の中
――――――――――
ぇ?ちょっと?何、私のストライクゾーンど真ん中…!いや、落ち着くのよ、咲夜。私はお嬢様以外には…!
ああ、でも銀髪・ロリ=お嬢様という構成がっ!どうしたらいいの!しかもボクっ子!完璧だわ、完璧すぎる。
お…お嬢様より可愛いかm…ダメよダメよ咲夜、お嬢様以外には絶対に…!
ぇ、ちょっと何よ。心配そうに上目遣いは…上目遣いはらめぇ、そんなことされたら神経がおかslk
ひゃぁあああああdsgふぁsがsロードローラーだっ!!WRYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!

そういえば霖之助は…アレを…アレを持ってるはずだ!
――――――――――




「…ちょっと、いいかしら?」

立ち震えながら言われるとなんかキレてるように見えて怖いんだが。

「な…なんだい…?」

「貴方…眼鏡を持ってたわよね…ちょっと掛けてみて…そしてこっちを向いて上目遣いをして」

「咲夜さん…怖いですよ…」

「黙りなさい」

眼鏡なんて今の姿だと必要無いんだが…怖い、怖いって咲夜。
とりあえず断ったら何されるかわからないので

「わ…わかった…」

命令を聞くことにする。
眼鏡は…あったあった、さっそく掛けるか…ってすんごいボヤける!

「これでどうだ…?」

命令どおり、眼鏡を掛け、上目遣いをする。


咲夜の頭の中
――――――――――

…フィニッシュゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!










             萌えたわ…   萌え尽きたわ…   真っ白にね…









――――――――――

「………」

咲夜の鼻から赤い血が出る

「ど…どうした…?」

「最高よ…」

彼女はそう言い、親指を立て。倒れた、とても綺麗に。

「咲夜さん…」

とりあえず美鈴さんは紅魔館からメイドを呼び出し、彼女を紅魔館へ運んでいった。






「……」「……」

さっきの事件は言葉が出なかった…いや、本当に。

「昼御飯…作ります?」

「作りましょうか…」

今日の咲夜は異常だった。働き過ぎなのだろうか、だったら是非休暇をもらったほうがいいと思う。






彼女が作る御飯は最高だった。というより料理店を開いたら絶対に行列ができる。間違いない。
ただ…問題があった

「食料の残りが危ないですねぇ…」

「…おかしい」

「へ?」

「昨日は5日ぐらい大丈夫なほど食料があったんだが…」

「それが…?」

「もうあと3食作ったら無くなるほど減ってるんだ!」

「なんですってぇ!?」

犯人は解ってる、盗み食いなど、2人しかいない。それに昼にあいつが起きてるはずが無い。
そう…あいつだ…あいつしかいないんだ…

「霊夢めぇ…」


この姿で村に行くのもなんだけど、買出しに行くにはそうするしかない。

「厚着をしてばれないようにすればいいんですよー」

「…そうしか…ないな。今は」

春だからちょっと暑いが、我慢するしかない。バレたら困るうえに魔理沙に噂を流される。
というよりこんなに子供服があったのか…自分の店なのに驚きだ。

「危ないときは私がフォローしますよ」

魔理沙にそれを言われたら絶対に信頼できないけど彼女のは絶対に信用できる。これはあながち間違いではない。

「まぁ…食料を買うだけだし、大丈夫…だろう」

不安が少しあるが、気にせずに、2人で村に出かけた。
























一方そのころ













「おーい、こーりん。まだ居ないのかぁー?」

大声は虚しく香霖堂の中に響いた

「…またか。タイミングが悪すぎるぜ」

「しょうがない、これとこれをもらっていくか」



魔理沙は普通に商品を取っていった。
安物の上に霖之助が全然興味を示して無い物なのでどうでもいいのか全然気づかれなかった。







しかし暑い。

厚着はちょっと春でもきつかった。というよりとにかく暑い。
今日は春にしては少し気温が高かったらしく、村のみんなは半袖などを着ていた。
今、僕が着ているローブという衣服は顔まですっぽり隠せれるのでいいんだが、なかなか風に当たらない。
幻想郷の外の服らしいのだが、風に当たらないようにする場所なんてあるのか…?

「それで、何を買いますかー?」

「まず米、それと…」

関係無いのだが。身長が低いと伸長差が。いつもこんな視線なのか、レミリアとか言う吸血鬼とか。
それと暑い。

「…まぁ、それぐらいか。だけど問題がある」

「へ?」

…誰もが思うだろう。香霖堂の売り上げは悲惨だと。

「…あ…そ、そうですね…」

何も言って無いんだが、分かってくれたか…美鈴さん。

「なるべく安い店を探さないと…」

「あ、安い店なら知ってますよー」

なんと都合が良い。

「じゃあ場所を教えてくれるかな」

「勿論ですよ。霖之助さん、私と同じような感じがしますし」

…被害が魔理沙ばっかりってことか?いや、それは今は忘れよう。
今日はマスタースパークを撃ってこないだけよかったと思う。




…そして彼女に紹介された店に到着した。
中に入ってみると人が結構居た。畜生、僕の店の売り上げの100倍の売り上げなんか余裕そうだ。
しかし…

(なぜ阿求やら鈴仙がいるんだ?おまけに藍やアリスまで居るじゃないか…)

(しょうがないですよ。ここ品揃えが良い店で評判だし、これでまだお客は少ない方ですよ)

10人で少ないだと。忌々しい、ああ忌々しい、忌々しい。
まぁ、品揃えの良さと、商品の安さは認めよう。認めるしかない。
…っと、さっそく藍がこっちに気づいたな

「おおっ、美鈴ではないか!」

「藍さん、こんにちわ」

「うむ、こんにちわ」

まるでいつも会ってるような会話の始め方だな。
苦労人は苦労人同士、話が合うのか、二人とも笑顔である。

「ところで…その子は?」

ギクッ

「あー…あのー…えーっと…」

(一応こう言っておいてくれ…コソコソ…)

「あ、私はこの子の買い物の手伝いです」

「そうかそうか、で、その子の名前は?」

ピンチ。
それを言うとは思わなかったよ、藍。

「ぅ…あの…その…」

美鈴さん、無理しなくていいですよ。

「霖之助だが?」

声は藍だけに聞こえるようにしただけなので大丈夫。ついでにこの店広いし。

「なっ…!?」

「藍、お願いがあるんだが」

「な…なんだ…?」

「スキマ妖怪にちょっと僕のことを聞いてきてくれ、このことができるのはあいつしかいない」

それ以外に誰が居るんだtt…ああ、永琳がいたか。

「む…分かった…じゃあ少し待ってくれ」

まて、今から聞きに行くのか。
って速っ!?ってちょっとー!藍ー!老人が風で飛んでいったぞー!
…幻想郷は人外が多いな。改めて考えると。
しかし、なぜこっちを見たとたんに鼻を押さえて震えるんだ。まるで咲夜みたいだ。

数分後


「聞いてきた…」

「早いな…」

「早い…ですかね?」

ちょっとまて、それは『私から見たら…』だろう。その言い方は。

「『私はさっきまで寝てたわよ、一週間ほど。だから無理だわー。』と言っていた」

寝すぎ。ってか起こす気は無いのか。
あと、なぜ鼻を押さえる。そこが疑問だ。

「…そうか、じゃあこのことは誰にも言わないでくれ…。後、そのことをスキマ妖怪に注意してくれるか?」

「分かった。お前は同情できるからな、色々と」

…それは同感だね。美鈴さんも頷いてるし。

「じゃあ私はこれにて。早く帰って紫様を黙らせn…いや、注意しないとな」

「ああ、それじゃあまた明日」

…やっぱり足が速いな…一瞬で見えなく…

「って買い物を済ませないと…!」

「ああ、そうだった」


この店は中々よかった。安いし、品質も良い。今度からここで買っていくかな。






「やっぱここが落ち着きますねー」

貴女が言っても無意味ですが…

今は…12時か(時計があるのは店で小型の安物の時計を買った)

12時…まさか!

「美鈴さん、ちょっと台所を見に行きますか」

「え?」

僕の店はちゃんと生活するペースがある。台所だってあるさ。
12時と言ったらあいつが昼に来る最終時間だ。
抜き足差し足で台所を見に行く。食料が入れてある「冷蔵庫」と言う物の前にあいつが居た

「…………私はあんな人にやられたのですか…」

「…………ああ…」

そう。霊夢だ。

「中々美味しいわね、この白菜」

確認してみると。食料はほぼ無くなっていた。畜生。

「……ちょっとここで待ってくださいね」

「?」

彼女が徐々に霊夢に近づいていく。それよりも、気づけ、貧乏巫女。
そんな奴に負けたのか…と色んな人が悲しむぞ。

「むぐむぐ…む!」

やっと気づいたのか、彼女の方に振り向く

「殺kkグフッ!」

…霊夢が振り向いた途端に彼女の拳が霊夢の鳩尾にめり込んでた。あれは痛い。

「ふー…どうします?コレ」

いきなりコレ扱いですか。いや、今の霊夢の状況と姿を見たら『コレ』で済む。

「…とりあえず置いておこうか…」

とりあえず仕返しのために霊夢が何か持ってるか調べた…というより調べさせた。美鈴さんに。

「ぇーと…28円しか持ってませんね…」

泣ける金額だ。村の子供より酷い。というかあの神社の賽銭箱はなんのためにあるんだ。飾りか?

「…ん?」

「どうしました?」

「いや…音がした、入り口のほうに」

お客か?と思って確認してみた。勿論隠れながら。

「霊夢が言ってた場所はここかー」

萃香だ、何しに来たんだ?

「霖之助が居ないのなら、ゆっくりと食べ物を頂戴していくか!」

…どうやら霊夢と同じ犯罪を犯す気満々だ。しかし、相手は鬼だ。どうすればいいのやら。

(まかせてください。霖之助さん)

ぇ、貴女、鬼と戦えるんですか?ちょっと無理しないほうがいいですよ。いや、本当に。
門番である彼女が鬼と戦うなんてちょっと無謀だと思ったが、彼女は自信満々だった。
…こっちにできることは祈ることしかない…





祈りながら待っていたら彼女と萃香が一緒にこっちへ来た

「すみません、もうしません。まさか負けるなんて思っても…」

え、勝ったの!?マジで!?ちょっと文さん呼ばないといけませんね。これは…
って自分も取材させられるからこの発想は3秒で考えるのをやめた。

「じゃあ謝罪として、コレを持って帰ること」

美鈴さん。カッコイイですよ。

「ちぇ…霊夢、重いんだよなー」

そんな情報があったのか。メモっておこう。
…ペンがある場所に手が届かない…

「うー…こんどこそは負けないぞ!ほんめいりん!」

「こんどはもっと広いところで戦いましょうね」

さすがに僕の店の近くだと狭かったんだろうか。
どうやって勝ったのか彼女に聞こうと思ったが、やめといた。
そういえば、彼女が力を入れて地面を一踏みしたとこを見たことがある。
それで地面が割れそうになった。なんとも恐ろしい力。

「さ、昼食作りましょうか」

「僕は手伝いしかできませんが」





































「紫様~起きてください…てのうわっ!?」

「む~…?」

「橙~!!大変だ~!紫様がああああああああああ」





「幼女にぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」

「あらあら。もう騙されて…」

「…へ…?」

「私が幼女なるわけないでしょ。ただ外観を幼女にしただけだわ」

「ぁー…吃驚しましたよ、本当に」

「幼女なのか幼女のフリなのかをもっと見極めるべきねぇ~」

「まったく…紫様は…」

「ところで、霖之助さんの姿を戻してもらえないでしょうか?」

「どうして私?」

「紫様ぐらいしか戻せないでしょうがっ!」

「まぁ、そのうち戻すわ~…戻せたらね」

「し…信頼性が無い…」













そろそろ夕方だ。美鈴さんは何時まで居るんだろう。聞いてみることにする。

「ぇ?何時まで居るって?最初に言ったじゃないですか」

「ああ、たしかそうだったね…今日一日…」

「じゃなくて。とりあえず居れるだけ?」

…ナンデスト?ちょっと待ってくださいよ。

「なんかねー…お嬢様からいきなり『クビよ』っていう手紙が…」

あれ?紅魔館ってそんなに厳しかったっけ。休暇はもらったはずなんじゃ…

「どうやら門番隊の皆が間違えて私に休暇を与えたようですね。素で。」

…紅魔館の門番隊はほぼドジっ子…っと。メモってもあまり意味は無いけどね。
あと、それで納得するのはどうかと思いますよ。美鈴さん。

「それでお嬢様がちょっとキレて…と」

「へ…へぇ…」

「まぁ、でも。辛い仕事でヒィヒィ言ってるより、こういう場所でのんびりしたほうがいいですー」

「…そ…そうか」

…なんかとんでもない話になったけどとりあえずお客が来るまで待つか…









しばらく経って。ドアが開く音がする。しかも勢い良く。

「おや、咲夜じゃないか」

なぜか咲夜は顔を下に向けながらブツブツ何かを言っている

「……美鈴がクビって……そんな……なぜ……まさか……」

「あのー?咲夜さーん?」

「何かの手違いだわよね!?ねぇ?ねぇ!?」

「………」

「ありえないわ、美鈴がクビだなんて。お嬢様は何を考えてあmkgふぁfs」

「お…落ち着け、咲夜」

「…すみまsん。いtものこうちチャの葉をくださk」

「落ち着いて無いですよ…」

……僕の第六感が最終判断を下している。これが最善なことだと

「…永琳のところに運んでもらおうか?」

「誰にですか?」

「…紅魔館のメイド」

「じゃあさっそく呼んできます!」

…速い。速過ぎるよ美鈴さん…
走りに関しては幻想郷はほぼ人外らしい。いや、足が速いと確認した人はほとんど人外だが。

「あははうふふ、あなたは迷える子羊?いいえ、私はオオカミです」

咲夜はもはや崩壊寸前だ。いや、もう手遅れだ。何を言ってるのかわからない。

「連れてきましたっ!」

さすが、早い。3分ほどしか経ってないのだが。

「ああ…これが幻想郷なのね…お嬢様が(自主規制)だわ…」

「あー…これはもう一週間ほど安静にしてないどダメですね…またこんなことになって」

誰が見たってそう思うだろう。って『また』?『また』なのか?咲夜。











咲夜は永琳のところへ運ばれた。
あいつはそろそろ落ち着くということを知らなければいけないな。

「…そういえばお客さん。今日何人来ましたっけー?」

「4人…かな、大体良い方だ」

「4人で良い方…」

「いつもは少ないんだし、まだ夜になってない。」

「…大変ですねぇー」

「…飢え死にしそうなときがあったな…」

「…あー…私もあったような…」

「…………」

「…………」

「お互い似てますねぇー…」

「似てますなぁ…」

なんだこの悲しい空間。不運な人同士が居るとこんな空気ができるものなのか…

「今の霖之助さん、声が高いですけど男性口調ですね。もう慣れましたけど…」

「なんでこんな姿になったんだろう…」

まぁ、子供の姿で居るのも悪くない。体が軽いし、眼鏡掛けなくても見えるし。
…だが姿は幼女…違和感が凄くある。だから棚の上の物に手が届かないって…ああ~
と。そんなことをしていると、ドアが開く音がした。普通は一日3,4回しか聞けない音だ。

「おや。お客さんですよー」

「今日は繁盛だな。もう6人目か」

6人なんて最高記録だ…まぁ、まともに買ってくれる人は居なかったが(一人は現在ココにいる)

「すみませんー、髪飾りありますかー?」

妖夢か。ようやく商品を買ってくれるまともなお客が来た…ちょっと泣けてくる。

「ああ、髪飾りならここに」

…あれ、何普通にやってるんだ。自分。

「…ええと。誰ですか、あなたは?」

「信じられませんけど、霖之助さんですよー」

「ええっ!?嘘!?」

おー、驚いてる驚いてる。って反応を普通に楽しんでいる自分はなんなんだ。

「……まさか…」

「あのスキマ妖怪じゃないらしいんだ」

「じゃあ誰がやったんですか?」

「それは分からないけど、とりあえずこの姿のままでいるよ」

「だ…大丈夫ですかね?」

「大丈夫大丈夫」

「霖之助さん。そのままのほうが可愛いですよー」

「こやつめ、ハハハ!」

「ハハハ!」

妖夢、少し心配そうにしているが。まず自分の主人のための食料の心配をしたほうがいい。
そんなことは置いといて。

「ところで。どの髪飾りにするかい?」

髪飾りは3つ

花で作った髪飾り。布で作った髪飾り。それと…これは…髪飾りというのか…?

「………」

「………」

「………」

気まずい。本日2度目の空気だ。

「…これは…なんで…すかね?」

「…さぁ…なんで…しょう?」

「…これは…なんですか…ね?」

それは髪飾りというには余りにも大きすぎた。タライに入らない大きさってなんなんだよ、いったい!
何の形をしてるのかは言わないでおこう。自分のためにも。
とにかく。この気まずい空気を直すためにこの物質は捨てた。大きいのに異常に軽かった。

「…じゃあ花の髪飾りをもらえます?」

「はい…じゃあ代金を」

「お金は無いのですが…これはどうでしょう?」

妖夢はどこに隠し持ってたか分からないが、鉄の塊みたいなのを持っている。…大きい。

「うーん…めずらしい物だね…うん、これでいいよ。交換ということで」

「はいっ!ありがとうございます!」

「幽々子様、よろこびますかなー」

妖夢は駆け足で帰っていった。…だから速いってば…もう慣れたけど…
お礼とかはいい返事でいいなぁ。こういう人(人…?)が沢山居る世界が良い世界なんだ。
…何を考えてる自分。というより、大きくて重いな。これ。

「ところで、妖夢さんと交換したこれはなんでしょう?」

「ん~。僕の能力を使ってもわからないなー」

少し悩む。すると、またドアの音が。

「何か掘り出し物ありますかー?」

へにょ耳。これだけで分かる。鈴仙だ。

「珍しいな、君が来るなんて」

…まーた普通に対応しちゃったよ。自分。
もういっそ幼女のままで居ようかなー…

「…貴女、声高いし…霖之助さんじゃないですよ…ね?幼女だし」

「ところがどっこい、霖之助さんです」

「うーわー…」

何ジロジロ見ている。目線がきになる、きになるってば。

「…それで、掘り出し物は無いんだが。仕入れて無いし」

「そっかぁ…無駄足だぁー…」

鈴仙はそう言いながらハァと溜息をつく。
…そういえば彼女は『銃』と言う物を扱っているんだったな。
さっきもらったこの鉄の塊が『銃』とよく似ているし、聞いてみるか

「ところで、これは何だか知ってるかい?」

彼女に『銃』らしき鉄の塊を見せる。

「嘘…これ…ライサンダーZじゃないですか!」

急に彼女の目が光る。そんなに珍しい物なのか…

「いくらですか!?というよりもらってもいいですか!?」

「まぁ…落ち着いて…」

「あ、はい…」

「僕には使用方法が(なぜか)分からないし、倉庫にも似たような鉄の塊が大量にあるんだ。それも見てみるかい?」

「是非!」

そんなに顔を近づけないでくれ…
僕は鈴仙を倉庫に案内した










「ぇぇ、何これ!?まさしく宝庫じゃないですか!」

「ま…まぁ、欲しい物があるなら持っててくれ、全部」

「いいんですか!?」

「うむ、持って行ってもいいさ」

「わぁ…」






――――――――――
わぁ、ボルケーノ6Wがあるー!こっちにはリヴァイアサン!?
ずっと探していたハーキュリーも!
まさか…secret武器全部あるの……?
だけどさすがにジェノサイド砲は無いかぁ…
あ!でもルフィシェルSはある!

うわぁーうわぁー!!!
――――――――――





数十分後






鈴仙はでっかい風呂敷に『銃』を大量に積んで持っている。

「本当にもらっていいんですか?」

「もう…それ14回目だよ。いいよ、欲しいならもらっていって」

「ありがとうございます!それでは!」

…速い…たまには遅い走りが見たく…なるわけないか。










「そろそろ暗くなってきますねー」

「ああ、そうだな」

「……ちょっと私は寝ますねー」

「どうぞどうぞ」



…あー…疲れた…





































「もう紫様には騙されないぞ。橙~橙~どこだー?」

「どうかしましたか?藍様」

「いっ!!!??」

「誰かあああああああああああ誰かあああああああああああああああああ」




















「橙が大人にぃぃいい言い言いいいいいいいいい!!!!!!!!!??」

「橙…まさか紫様が!?」

「あ、これ私がやったんですよ。藍様」

「なにィ!!?」

「背が高いと色々視点が変わっていいですねー」

「あ…ああ、そうだな、橙………うぐ…」

藍の現在の考え事
――――――――――
…胸がでかい…私より…というより、橙!元の姿の服を着るなぁ!胸が強調されとるだろ!
ああもうスッパより破壊力があるぞ!これはぁあああああ!ぱっつんぱっつんじゃないかぁああ!
あ、ちょ。その格好で上目遣いはっ!胸の谷間がっ谷間がぁぁあ!
コロス気か…コロス気なんだな?私を萌えコロス気なんだな?橙!誘っているんだな!?
いいさ。さぁこい!(自主規制)がからだのどこかにあたってくれー!
うふふh…アーッハッハッハッハ!!!!
――――――――――

「…理性を保つのは無理だ…わが一生に一片の悔い無し…グフッ」

「藍様~!?藍さまぁ~!?」


八雲 藍の名言
『小さいのは最高だが、大きいのも最高だ』







































月明かりがあっても、夜は暗い。当たり前だ。
だが、お客が一番来るのは夜なのだ。何故か。一番来ると言ってもいつも0~2人なんだが。
暗いのでランプを点けようとしたが…重い。転びそうになったがなんとかセーフ。
今は美鈴さんは寝てる。…夜中寝られなくなるぞ…
まぁ…夜はお客が一番来るんだ。何故か。とにかく待とう。
さっき自分で料理作って(身長がアレなんで作りにくかった)食べたから、本でも読むか。

「さぁて、誰が来るかな」

ドアが開く音。さっそくですか。今日は誰かが仕込んだみたいに客が多い。

「しつれいしま………あら、可愛いわね、誰か知らないけど」

アリスか。まだ8時ぐらいか…

「…もしかして霖之助さん?まさか魔理沙に変な物を食べさせられたかしら?」

お、美鈴さんより御察しが早い。だが、それは間違いだ。

「もちろん、霖之助だけど。今日は何を買っていきますか?」

「その姿でよく慌てない…わね…」

「起きた時からこの姿だ…もう嫌でも慣れる」

「…それはそうね…」

慣れないとL5発症を起こしそうだよ。
いや、自らの意思では起こしたくないが。

「じゃあ、いつもの糸を」

「はい、では少し待っててください」

糸は確かここに…あれ?どこだ…たしか…
………来る回数が多い客のために無くすといけないからどこかの箱にしまったんだっけ…
どこだー、どこだー?ってあったあった。
ん?なんか本もあるな…
(能力高速使用中)
魔法関係の本か。いらないからアリスにおまけであげよう。

「はい、糸。それとこれはおまけ」

「へー…何の本なんですか?」

「名前が分からなかったけど、魔法関係の本らしいからもらって」

「じゃあもらうわ。あと、糸の代金、置いとくわ」

「毎度」

「じゃあ用は済んだし、家に帰って人形作りの続き…っと」

………そろそろ移動速度が遅い人が見てみたいなぁ…
感覚が鈍りそうだよ…あの天狗で『とてつもなく速い』から『速い』程度になりそうだ…



この客が帰った後の空気が少し寂しいんだな、これが。
…今ふと気づいたが、今は幼女だ。なのにずっと男性口調…ちょっと違和感ありすぎるな。
次の客で普通の幼女みたいに話してみようか…?
別に姿がアレだし…と思ったが無理だ。バレたらこっちが恥をかきそうだな。
しかし今日は客と売り上げの差がつりあわないな…
なんか外は巨大生物がなんたらかんたらとか、かすかに聞こえるのが少し不快だ。
窓を覗くと普段は何も見えないけど。今は何かが猛烈に光ってて外で騒いでる人が普通に見えた。
あれはサーチライトと言う物か。何かは分からないが。何故あるんだろう。
だが…鈴仙が見えたのは気のせいだろう。ああ、きっと気のせいだ。
鈴仙がなんかでっかい蟻や蜘蛛を蹴散らしているのが見えたなんてきっと気のせいだ。

お、どうこう考えてるうちにお客だ。



「霖之助さ~ん?うちの鈴仙、どこに居るか…って」

永琳…だな。服装で一目瞭然。あんな服装をしてるのは幻想郷で彼女だけだ…
って思うとほとんどの特殊な人間は他人が着ないような服装だ。…咲夜は違うが。

「やぁ、永琳」

「あら、霖之助さん。そんな姿で…大変ですねぇ」

一瞬で判断するなんて貴女が始めてだ。

「大変とかもう慣れたから知りませんよ」

「でも、そのままのほうが、声も姿も可愛いわね。…フフ…」

…ちょっと待ってください、一瞬目が獣でしたよ。貴女。

「あー…最近鈴仙をいじめてないから溜まってるんだわ…」

本当に待ってください。何言ってるんですか。なんか背筋が震えるんですけど。

「……そしてここにとても可愛い幼女が一人…」

ちょっと、え、何言ってるんですか?貴女。
あの、目がアブない。目がアブないって。そんでなんで手をワキワキさせてるんですか?
『ハァハァ』言ってて何か異様な怖さを出してますよ。ねぇ。
ぇ?ターゲットは僕?ハハハ何を…

「ちょ、近づかないでください。近づかないでくださいってば。近づかないで。近づくなぁああああ!!」

身の危険MAX。これはもう終わった。
とりあえず僕が今できることは祈ることだ。
さようなら。色々な物。

「何、霖之助ちゃんに変なことしようとしてるのですかぁ!!」

掛け声と同時に永琳がいきなり横へ吹っ飛んだ。
それはもう華麗に。吹っ飛びコンテストなら審査員全員10.0が出るぐらい。








さっきは美鈴さんが起きた直後で助かった。命の恩人だ。

「まったく…何しようとしたんですか…」

「ちょっと心の欲望に従っただけよ」

何言ってるんだ永琳よ。
そして美鈴さん。たしか跳び蹴りするとき僕のこと『ちゃん』て呼びましたよね?
もう幼女決定ですか。僕は。

「そんなこと私がした…じゃなくて許しませんよ」

…僕は今、一歩間違えれば危ないという状況に居るような…気がした。
美鈴さんだからあのようなことはしないだろう…うん。きっと。

「もう…せっかくいいのがあったのに…」

「貴女の気持ちは分かりますがね…少し欲望を抑えることを…」

この会話は僕には関係無い。絶対関係無いぞ。

「そのことは置いといて。何か薬草あります?」

「ぁぁ…何も無いよ」

「残念だわね。じゃあ用は無いわ」

早く帰ってください。何か今日の貴女は怖いです。

「それじゃあね…いつか…ウフフフ…」

……誰かあの人を監視してください。アブないです。







10時か…客が多かったから疲れて猛烈に眠くなってきんだな…今日は。
幼女になったからもう眠いというかもしれんが。幼女でも10時は遅いと思うが。
まぁ、もう客は来ないだろう。…たぶんだが。
ということで

「ふぅ…今日はもう寝るか」

「寝るんだったら見張りでもしてますよー」

「おや?もう寝なくていいのかい?」

「睡眠時間は少なくても大丈夫ですっ!」

さすが門番。

「じゃあ任せていいかな?まぁ。誰も来ないと思うけど」

「泥棒が入るかもしれませんか」

一理ある。
関係無いが僕の店は目の前で盗んでいく『強盗』ならよくあるんだが。『泥棒』は全然無い。

「…それじゃあ任せていいかな?」

「勿論っ!」

安心する掛け声だ…なんだろう…他の人と違って信頼性がかなりある。

「じゃあ、僕は寝るよ。眠いし…」

「安心して寝てくださいー」


布団を敷くのに苦戦した。Luna並に。
敷いた後は…そうだ。服だ。このままじゃあ寝難い。
服が置いてある場所は…
……なぜ小さい服が結構あるんだ。まさか美鈴さん…ってまさかぁ…
まぁ。都合がいいから良しとしよう。

寝やすい服があったからそれに着替え布団へ入る。
…幼女のままでいいかな…もう








布団が重い。






































夜中12時

「おーい!こーりん!起きろー!遅いが来てやったぞー!」

魔理沙は香霖堂のドアを叩くが反応が無い。

「起きろー!」

さらに強くドアを叩く。すると横から何かの気配がした

「うるさぁぁぁい!!!」

「へぶっ!?」

高速移動してきた美鈴の蹴りが決まった。そして1発KO。

「…あら?」

美鈴は自分が蹴った人を確認して少し戸惑った。

「…まぁ…アリスさんの家なら知ってるし…送りましょうか」





アリス宅

「まったく…この人形難しくて終わらないわね…」

難しい構造の人形を作っているアリス。少し休憩しようとするとドアを叩く音が。

「あら?こんな夜中に誰かしら?」

アリスはなんも疑いも無くドアを開く。幻想郷なら夜中にも妖怪とかが普通に来る。

「って美鈴さ…って魔理沙!?」

アリスは魔理沙を見て驚く。というよりなんか心配している。

「どうしたのよ!魔理沙は!」

「ぇーと…訳ありで気絶しているので…アリスさんの家で魔理沙さんを寝かせてください」

それを聞いてアリスは顔を真っ赤にする

「ま、ま、ま、魔理沙をわ…私の家で!?」

「…?」

「いや、いいのよ。いいわ、寝かせてあげても」

(むしろ大歓迎よ…そんなこと)

「じゃあ…ベットはどこですか?運びますので…」

「私が運ぶわ」

アリスは断言した。正確に言えば美鈴が『運びま』と言ったところでそう言った

「え?いいんですか?」

「いいわよ」

「じゃあ、魔理沙さんはまかせました。私はすぐに戻らないといけないので」

「わかったわ、それじゃあ、がんばってね」

「はい!ではっ」

美鈴は猛特急で走っていった。きちんとドアを閉めて。
アリスは鍵を閉め魔理沙をベットへ運び

「うふ…うふふふふふ」

壊れた。

「うふふ、魔理沙…貴女は気絶している。私は何をしても…まずは…」



(自主規制におよび。カット)








































魔理沙が大慌てするのは霖之助が幼女になった日の次の朝であり。
その日に霖之助が幼女になっているのを知った。

ちなみに霖之助を普通の男性に戻そうとした紫曰く『なぜか私の能力でも戻せれないわねー』
と言っており霖之助は少しガッカリしていた。本当に少し。

永琳が元に戻る薬を作ればいいと鈴仙は考えたのだが、何故か2人ともそれを拒否した。
何故拒否したのかは不明。とのことである。

橙が霖之助を小さくしたという可能性もあるが
橙曰く『私は自分の姿しか変えれません~』と証言している。

つまり、霖之助が幼女になったことは不明である。しかし霖之助は普通に生活している。

このことをまとめて我々(射命丸 文)が出した結論は



















別にこのままでもいいだろう。
幼女化とか大人化はMyジャスティス。
藍様と咲夜の思考は大体自分の思考です。
アリスは違いますが。



どうも 名前が(ry です。ミニじゃないほうでは初めてです。
ミニでシリーズ的に作ってみた作品ですが…
つなげてみてみれば自分的にカオス。というより無茶苦茶すぎる。
ネタは分かる人が分かります。分からない人はそのままで。
なんか色々書いてて楽しくなってきましたよ。
これがタミフルというのですかね、今なら空を飛べそうです。


ぇー…最後に反省。

やっぱり自分はもうちょっと構成を考えろと。
名前が在る程度の能力
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コメント



0.1230簡易評価
5.80名前が無い程度の能力削除
ぅゎ、ょぅι゛ょっょぃ
6.90名前が無い程度の能力削除
別にこのままでO.K.
むしろこのままのほうg
10.90彼岸削除
いいぞもっとやれ
13.70あべこべ削除
幼女は兎も角、何で巨大昆虫撃退武器が此処にあるの!?
まだあれは幻想入りしていないはず・・。
やっぱジェノサイド砲はマスタースパーク並の威力なんだろうか?
17.100名前が無い程度の能力削除
<別にこのままでもいいだろう。
超OKです!