Coolier - 新生・東方創想話

おれんじとあおのひ

2004/05/31 03:35:33
最終更新
サイズ
3.54KB
ページ数
1
閲覧数
882
評価数
5/46
POINT
1890
Rate
8.15
あついあついひるさがり。
青い空に白いせんたくもの。藍さま。
藍さまはぱたぱたと服をはたいて、ものほしざおの上にのっける。
そのくりかえし。

ぱたぱた、ぱたぱた。

きれいな緑色の森がそらにとけていく。

ぱたぱた、ぱたぱた。

その上を白いせんたくものがぬりつぶしていく。

「ふぅ……」

軽くひたいにうでをあてる。

すこしきょろきょろして、私に気づく。
そうしたら藍さま、ひょうじょうが明るくなった。

「お、橙、終わったか?」
「はい、藍さま。おそうじはおわりましたー。」
「そうかそうか、お疲れ、橙。」

なでなでしてくれた。私はうれしくなってにこっと笑う。
藍さまのかおも笑っているみたいだ。
もっとうれしい。




えんがわにすわった藍さまは、私がゆのみに入れたあついお茶を飲んでいる。
私はコップの中に入った冷たいお茶。

「藍さま、そんなあついもの飲んで汗かきませんか?」
「ん……?あぁ、慣れたからねぇ。」
「すごいなぁ……私なんてあついのほとんど飲めない……」
「あはは、まぁ橙は猫だからね……。」
「うー……」
「……大丈夫、きっと橙も飲めるようになる。」
「うー……」

私はコップとにらめっこ。
藍さまができることをできるようになりたい。
でもできない。
わたしはそのまま、コップに水がいっぱいついて、ぬるくなっちゃうまでにらめっこしてた。
藍さまはこまったように笑っていた。



空がオレンジ色にそまる。
私は藍さまのとなりにすわって、足を庭になげだしていた。
藍さまのかおも、すこしオレンジ色になる。
きれいだ。

「……どうした?」

藍さまがきづいた。
こっちを見て、ちょっとしんぱいそうにきいてきた。

「ううん、藍さま、きれいだなぁって……」

私は思ったことをすなおにいった。

「ふふ、そんな素直に言われるとうれしいな。」

また、なでてくれた。藍さまはすごくやさしい。

ぽふっ。
藍さまのひざにかおをうずめる。
さっきまでのせんたくもののせいか、すこしせっけんのかおりのする、藍さまのにおい。
すぅ、っとすいこむ。
きもちいい。

「こらこら、橙……」
「……もっとなでて、ください。」

わたしはすなおにいった。藍さまなら、きっとしてくれる。


「……」
「はぅ……」
「……」

ぼうしをとって、なでてくれた。
しあわせ。

「……」
「なぁ、橙。」
「はぃ……?」

藍さまは私のあたまをなでてくれているまま、つづけた。

「この空の色さ、橙っていうんだ、橙とおなじ漢字、橙。」
「……」
「さっきさ、綺麗って言ってくれただろ?夕焼け色。」
「はぃ……」
「橙は、そのおかげで私の綺麗さの数倍かわいかったぞ。」
「……」
「……さて、もうそろそろ、いいかな?」

藍さまはあたまをなでるのをやめようとする。

「……」

わたしはこたえないで、もっとかおをおしつけた。

「……駄目か?」
「……だめです。」

あきらめたようにふ、とため息をついて

「わかった、あと少しだけだからね。」

私はずーっと、ずーっとなでてもらっていた。



目がさめた。
藍さまのひざの上で、ねてしまっていたらしい。
むしのなきごえがひびく。そとはだいぶ暗くなってしまっていた。

かおのむきをはんたいにして、すぐ上にいるはずの藍さまのほうをむく。
すごく、かおがちかくにあった。

すぅすぅと藍さまはねいきを立てている。
私がねたあと、うごくにうごけなくなってしまったらしい。
すごくちかい、藍さまのねがお。
よるがすぐそこにある、きれいなふかい青にそまった、藍さまのねがお。
さっきよりずっときれいだった。

すごいきれいだったから、私はかおをもっとちかづけた。
そしたら、ちゅ、ってくちびるがあたった。
それといっしょにぱち、と藍さまの目が開いた。

「……?……!?」
「あ……藍さま、おこしちゃいました?」
「……ちょ、ちぇ……!?」
「……藍さま、ねちゃってごめんなさい。もう夜になっちゃいました……。ごめんなさい、私がねたせいで……」
「そ、そんなことより……い、い今……」

ゆうやけのときとと同じくらいまっかになった藍さま。

「?」
「い、いや、なんでもないよ……」

そのあとすこしのあいだ、藍さまは私の方をみて、かおをあかくしたりしていました。
はじめまして、みょうと申します。

テスト期間中にむくむくと湧いてきた妄想を文章にしたわけですが…(寝起き衝突キス)
書き方、とある方に凄く似ちゃいましたねorz
しかもすごいレベルの低い…;
あともうちょっと橙は思考レベルが高い気がする…;

これからも時々お邪魔するかと思います、そのときは軽くひっぱたいてやってください~。

ちなみに、題名は橙と藍の日、夕暮れと宵闇の日という意味です。わけわかりません(ぉ

>レスしてくれた方
つぅかもう意図どんぴしゃな感想ありがとうございます!
そして早速誤植がっ。orz
訂正しました~。


#落ち着いて読み直したら案の定漢字とひらがながごっちゃなので調整。
みょう
http://hebigawa.fc2web.com/index.html
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.1590簡易評価
1.40いち読者削除
文体から内容まで、思わずぐるにゃ~んとか言いながら藍のしっぽにごろごろふかふかしたくなるようなお話でした(謎)。
このお話ではむしろ、ついつい橙を甘やかしてしまったり、変に照れてしまったりする藍の方が、橙よりかわいいのかも知れませんね。

それから最初の方の会話の部分、
>「はい、藍さま。おそうじはお終わりましたー。」
「お」が1つ多いです。まあ、細かい事なんですが、一応。
12.50名前が無い程度の能力削除
あ~もう2人ともかわいすぎ
17.60名前が無い程度の能力削除
雰囲気がとってもいいです…。自分もこんな風に、ゆっくり、のんびりと生きていきたい…
40.70自転車で流鏑馬削除
かわええよう
41.80名前が無い程度の能力削除
破壊力たけぇw