Coolier - 新生・東方創想話

怪霊「夢想封印 食」

2007/01/22 05:15:49
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*環境とキャラの破壊が深刻になっています。













○月×日
今日のご飯
にぼし、玄米ご飯
久しぶりの動物性たんぱく質、味わわないと。
○月△日
今日のご飯
赤味噌、玄米ご飯
にぼしが尽きた、仕方ないので味噌をおかずにする。
○月□日
今日のご飯
玄米ご飯
とうとうおかずがなくなった。
○月○日
今日のご飯

もう三日も何も食べてない
妖怪って食べられるのかな~



博麗神社日誌より抜粋



「霊夢~遊びに来たぜええええぇぇぇ???」
まあるい太陽が昇るぽかぽかとした昼下がり。
どどどぉっ、と空を飛びながら倒れ込みつつ驚くという難易度の高い技をやってのけたのが、
我らが白黒、霧雨魔理沙である。
まあ無理もない、なんせ目の前では博麗霊夢が茶色く干物化しているのだから。
「・・・とうとう・・・とうとう餓死したのか、何で私にひとこと言ってくれなかったんだ!!」
いくら叫ぼうとも霊夢(干物)は答えない。
「飯くらい・・・いつでも食わせてやったのに・・・わ~ん!!」
悲しみにくれ、感情のままに霊夢(干物)を揺さぶり泣き続ける。
彼女がここまで泣き続けても霊夢(干物)は答えない、なんと言っても干物だ。
「ぇぐ・・・うん?」
異変に気づいたのはまさに偶然だった。
涙の落ちた部分がわずかだが潤いを取り戻し肌色に戻ってきているのだ。
試しに涙をすり込んでみる、更に肌に潤いが戻った。
「まさか!!」
ブンヤの天狗も真っ青なスピード(約マッハ1.2)で自宅に帰還、衝撃波で屋根の取れかけた
自宅から食塩の大袋を発掘し大きめのバケツに入れる。
そのまま急加速し(トップスピードまで加速所要時間約1秒そのままマッハ1.2へ)神社へと直行する。
屋根がソニックブームで吹き飛んだり境内が瓦礫だらけになったりしたが気にはしなかった。
それどころではないのだから。
「暖めた方がいいだろうな」
神社にある井戸の付近に着地し、その場でバケツに水を汲み魔力弾(通常時威力95%減)
を放り込み一瞬で沸騰させ塩を叩き込む。
神社にあった金だらいにぶちまけ、更に水を放り込む。
ぬるま湯程度の温度になったところで霊夢(干物)の元へ。
金だらいに霊夢(干物)を放り込んだ。



約三分経過



「う~ん、生き返ったわ~」
「カップ麺かよ~~~~!!」
霧雨魔理沙会心のツッコミである。
しかし霊夢(生)は気にとめた様子もなく。
「おなかへった~」
といってそのまま倒れた。
「こりゃあまずいな」
霊夢(生)を抱きかかえ何とか箒にまたがる。
「辛抱してくれよ、飛ばすぜ!!」
その日、幻想卿中に空飛ぶ火の玉が目撃された。
ブンヤであり幻想卿最速を自負していた射命丸 文はショックで寝込みリベンジ?を誓ったという。
空気抵抗で炎が出るほどの速度は魔理沙だけが知っています。



森の中にある霧雨邸、珍しいこともあるもので完全に片付いている。
どれくらいかと言うと床に寝転がってゴロゴロと転げまわってもほこりがつき
そうにないくらいに。(そもそも平常時は床が見えることすらない)
そして片付いた食堂とリビングを兼ねる部屋に霊夢(飢)はいた。
「ま~り~さ~、まだなの~?」
「もう出来るから待て、ああやめろ!!机をかじるんじゃない!!」
ほんわかと料理の香りがしていても食べられない状態は今の
霊夢(飢)にとっては地獄以外の何でもなかった。
ついつい机をかじってしまうのはきっと仕方がないことなのだ。
そうでも思わないと哀れだ、その一身で魔理沙はそう思い込みながら調理に没頭していた。
「できたぜ!!魔理沙様特製味噌汁だ、具沢山だから食べ応えもあるぜ!!よく噛めよ」
「ありがと~」
ふらふら~と台所まで入ってきた霊夢(飢)は鍋を掴んだ。
「・・・おい、まさか?」
がぼっと鍋に首を突っ込んだ次の瞬間、
「おかわり!!もう二杯分!!」
満面の笑みを浮かべおかわりを要求する霊夢(飢)、霊夢さんおかわりは普通皿単位ですよ、
鍋単位でしないでください。
「はぇ?」
何が起こったのかわからずに妙な声を上げる魔理沙。
恐る恐る鍋を覗き込めばまるで洗い立てのようにツルツルである、具のカケラ一つ残っていません!!
「嘘だろう!!!!」
「お~か~わ~り~!!!!」
がく然とする魔理沙とまるで駄々っ子のようにおかわりをせがむ霊夢(飢)が
なんとも微笑ましい光景を描いている。
手足をばたばたさせ「おかわり」を連呼している。
外野から見れば魔理沙に霊夢が甘えているように見えるのだが今の霊夢は食欲の塊である。
下手をすれば椅子とテーブルを含む四本足に加え二本足すら食べかねない。
ミスティアで焼き鳥や慧音でステーキくらいやりそうだ。
「いいぜ霊夢、全部食わせてやるよ。お前の食欲がおさまるまでなあ!!」
「お~か~わ~り~!!!!!」
霧雨魔理沙の料理(たたかい)が始まる。





「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ」
どれほど時間がたったかは定かではない。
魔理沙は力尽きる寸前なのに霊夢(飢)の腹はいまだに満たされていなかった。
「お~か~わ~り~むぅ~~~~!!」
チンチンと箸で茶碗をたたきながらおかわりを催促しているさまは大変微笑ましい。
目が異様なほどにギラギラしていなければ。
「まて、もうないぞ食料庫の中は空っぽだ!!」
「うが~~~!!」
バリン、ガァリ、ガァリ!!
「うぉ~まて~皿を食うな、机を飲み込むな~!!」
ボォリ、ボォリ、ゴックン!!
「おいし~~~!!」
なんと食器はおろか机や椅子までが数瞬のうちに飲み込まれてしまった。
「もっと、もっと~」
ガリッという音と共に床に穴が開いた、穴の開いた箇所から一気に食べ始める様子はまるで
大きなチーズを与えられたネズミだ。
「くそう、シロアリじゃあるまいし、正気に戻れ!!」
精神を集中させ、優しくミニ八卦炉に呪文をかける。
ターゲットに狙いを定め、全力で放つ!!
『魔砲「ファイナルマスタースパーク」!!』
宣言と同時に幻想郷を揺るがす程のエネルギーがミニ八卦炉に集中し爆ぜる。
爆流と化したエネルギーは霧雨邸と蒐集品の一部を巻き込みながら霊夢へ直進した。
「いただきま~す」
その瞬間、手品のようにファイナルマスタースパークとともにミニ八卦炉が消え失せた。
「へ?」
魔理沙は状況が飲み込めずにいた。
「ラストスペルだぞ、最後の手段だぞ、被弾したはずなのにディゾルブスペルも発動しないのはどういうことだ!!」
しかし、両手にミニ八卦炉はない。
「歯ごたえがあって美味しいわぁ」
なんと霊夢はエネルギーの爆流も何のその、ファイナルマスタースパークごとミニ八卦炉を丸呑みにしたのだ。

Spell Card Bonus!
+2500000

「こんなの認められるか~!!」
人里の半獣に頼んでなかった事にしてもらおうかなどと魔理沙が考えていた間にも霊夢は食べ続ける。
「一気にいくわぁ~」
ついに床にとどまらず壁、天井、柱、蒐集品と見境無しに食べ始めた。
「やめろぉ!!それは貴重な魔道書なんだ!!」
「え? なに珍味?」
「ぜんぜんちがあああああう!!」


五分後


「ゴックン、おいし~」
「私の家がああああ!!」
霧雨邸は消滅した、霊夢の胃袋へ。
阻止のためにはなったスペルカードもその全てが無駄に終わった。
スターダストレヴァリエは金平糖扱いされ、ノンディレクショナルはつるつるとした
喉越しがいいと言われミルキーウェイは甘すぎると酷評された。
「はは・・・文字通りもう何も残っちゃいないさ、霊夢満足したか?」
なかばやけくそ気味に魔理沙は笑った。
それに対し霊夢は、
「もうすこしだけほ~し~い~」
駄々っ子モード絶賛発動中だ。
「そうか、ならくれてやる」
掲げるは最後のスペルカード、ラストワードと言う名の霧雨魔理沙の奥義。
「ブレイジングスター!!」
イタチの最後っ屁よろしく、箒にまたがり極限まで高めた魔力をまとい全速力で突進した。
「バフンッ、ゴックン!! ごちそ~さまでした!!」



七色の魔法使いアリス・マーガトロイドは困惑していた。
「ここだったはずなんだけど」
なんとなく暇なので霧雨邸を訪れてみたのだが、
目的地にはただの荒地が広がっていた。
「魔砲でも暴発したのかしら?」
と、さして気にもとめずに帰っていった。
真相は胃の中である。



どうも、これで投稿三本目になります、草な木です。
タイトルに特に意味はないです。
アリス・マーガトロイドで魔砲「ファイナルマスタースパーク」の取得記念で書いてみました。
それにしてはファイナルマスタースパークの扱いがひどい、
ミニ八卦炉ごと食われてるし。
しかし、この長さだったらプチなのかな。
草な木
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コメント



0.1130簡易評価
5.無評価名前が無い程度の能力削除
魔理沙ぁーーー!
7.70名前が無い程度の能力削除
なんかよく判らんうちに読み終わってた
10.無評価名前が無い程度の能力削除
勢いだけは優秀すぎるwwwww
11.60りんご削除
笑えました、いくらなんでも家まで食べる霊夢なんて初めて見た。
13.40名前が無い程度の能力削除
この霊夢ならピンクのまんまるとも渡り合えるに違いない
17.無評価名前が無い程度の能力削除
ベ○スターといい勝負かもしれんwwwww
23.70名前が無い程度の能力削除
凄い勢いだwww
28.無評価名前が無い程度の能力削除
ついに幽々さまを超えたか。
31.70カンナ削除
Spell Card Bonus!に煎餅吹いたwww
32.無評価草な木削除
あわわ、いつの間にか点数が大変な事に
>一番目の名無しさん
この後おそらく誰かが救助してくれるはずです
>二番目の名無しさん
さら~と読んでいただければ幸いです。
>三番目の名無しさん・六番目の名無しさん
それが一応とりえです
>りんごさん・四番目の名無しさん・七番目の名無しさん
(飢)じゃなければ普通なんです、食欲と書いた人(俺か)が悪いんです。
>五番目の名無しさん
学がないせいか伏字にされるとわかりません(汗
>カンナさん
ボーナス点合ってるかちょっと不安です
>ほかにも点数くれた方々
ありがとうございました、精進します
45.90ミスターX削除
魔理沙「さて、霊夢の体内に乗り込んで蒐集品を回収したのはいいが、どうやって脱出するかな…」