Coolier - 新生・東方創想話

蓬莱山 Lovin' Song

2007/01/03 20:19:45
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「人気が欲しいわ。目指せバラ色の日々よ!」

 私、蓬莱山輝夜は吼えた。
 地味だ地味だと言われる日々に、終わりを告げようと思ったのである。
「はぁ。で、具体的にはどうなさるおつもりなんですか?」
 聞いてくるのは菫色の長髪を持つ月の兎の妖怪変化、イナバである。
 本名は鈴仙・優曇華院・イナバというので呼び名は鈴仙あたりが妥当なのだが、「イナバ」は私が名付けたのでイナバ。
 何ら問題無い。ちなみに他の兎がいてもどちらもイナバ。こちらも何ら問題無い。多分。

「まずはあなたの人気の秘密を教えなさい」
 このイナバ、実は結構な人気を保持している。されば秘訣などを聞くのは、人気獲得への近道であろう。
「んー、でも私元々人気あったんですよね」
「は?」
「月民的アイドルだったんですよ、月にいた頃は」
 絶句。いきなり何を言い出すかと思ったら理由が『月民的アイドル』? 頭が沸いているのではないだろうか。
「い、イナバにしてはナイスジョークよ。うんナイス」
「いや、嘘じゃないですよ? レイセンフリークって人たちも大勢いましたし」
「……は?」
「『は?』はヒドイです。いくら姫相手でも、過去の華々しい経歴を疑うとなれば怒りますよ……?」
 いつもへにょっている耳が、今はピーンと立っているところを見るにどうやら本気である。

「でもほら、戦争に参加しろって波動が来たじゃない? それでてっきり軍属だと思ってたのよ」
「あぁ、軍の広告塔として利用されてたんですよ。菫色の専用機もらってその手の上でライブしたり、結構色々やってました」
「それで地球人が攻め込んだときに、真っ先に逃がしてもらった訳ね。シンボルを失ったとなれば、士気も下がるものね」
「それ実は嘘でして」
「……嘘?」
「はい。今だから言いますが、広告塔として使われてるのが嫌になったんです。なので、攻め込まれたのを口実に、受動的ではなく能動的に逃げてきたんです。作戦は成功。さらに姫と師匠にまで会えて、自分でも幸運だと思ってます」
 なんという強かさだろうか。
 イナバはさらりと言ったが、月から地球に来る為には、手続きは複雑、移動も大変という二重苦。
 しかも軍を動かす程ということは、人気の高さは本人の言う通りかなりのものだったのだろう。
「ほら、『命からがら逃げて~』とか言えば誰もが助けたくなるじゃないですか。今思えばお茶目な嘘ですよね」
「つまり我が身可愛さ最優先だった、と」
「当然ですね」
 輝く笑顔と白い歯をこちらに向けながら親指などを突き立てている。なんだろう、あまりの虚脱感に怒りも沸かない。
 というかこの兎、強かというより――、
「腹黒いわね」
「えへへー」
「……で、元月民的アイドルの腹黒兎さん。いくらなんでも何らかの努力とかはしたんでしょう? それを教えなさいな」
「そうですね。まずは耳をつけました。人じゃなく兎だよっていうアピールですね。これで印象もレアリティもアップです」
「……それ、付け耳だったの?」
「そうです、波動も受信できる優れもの。ちなみに、しっぽはスカートが捲れるので付けませんでした」
 そういえば、イナバは幻想郷では珍しいミニスカートを穿いている。思えば以前着ていたブレザーもここでは珍しい。
「ん。服装にも気を使ってるわよね。私たちとは一線を画してる気がするわ」
「姫たちとは過ごした時代が違いますからね。より機能的かつ魅力的なファッションをしていて当然です」
「ちょっと気になる言い方ね」
「はっきり言って姫は地味ですもん」
 痛恨である。先ほどから強気な感じを受けていたが、まさかここまで重い言葉を発してくるとは。
 衝撃を受ける私に気づいたかは分からないが、イナバは尚も言葉を紡ぐ。
「永遠亭に来てからも……ほら、この間まで着ていたブレザーの襟元にも、月を模したアクセがあったじゃないですか? あれも地上じゃなく月の兎っていうアピールです。ここでもやっぱり大事なレアリティ、出来る限りのことはしませんと」
 面と向かっての『地味』の衝撃は大きかったが、凹んでいる場合ではない。
 そうだ、このまま調子に乗ってベラベラ人気の秘訣を吐露してくれれば、一旦の目標は達成されるのだ。
 ならばどんな衝撃も平然と受け止め、方策を立てる糧にすべきである。

「大事な大事なレアリティ。姫の場合は月人や不老不死にあたるのでしょうが、師匠や妹紅と被ってるから微妙なんですよね」
「!?」
「しかも、相手はほぼ同列のラスボスにEXボス。力関係から言ってもやっぱり微妙です」
「な、ななな」
 何ということだろうか。秘訣を吐露するどころか流れるような追い討ち。今日のイナバは本当に強気だ。正直怖くなってきた。
「あはは。姫がどもってるどもってる」
「ここは怒るべき所かし――」
「と、いうわけで。個性が没してることは置いておいて、ここはファッションで差をつけましょうそうしましょう」
「流したわね」
「何のことやら。では、とりあえずこれを読んでみてください」
 そう言ってイナバが差し出したのは一冊のファッション雑誌。
「ふーん。物が手に入るかどうかは別として、これは役に立ちそうね」
「先物ですよ先物。後から追従するのはミーハーのすることです」
 一理ある。うまく流行の先端を征ければ、一時的であれど相応の人気を得るに違いない。
 さらに、常に最先端を征ければ継続的な人気へと繋がる可能性もあるだろう。
「ふむふむ。えーっと、『キャムキャム』? 面白い名前ね」
「ッ!?」
 雑誌名を言った瞬間イナバが盛大に噴きだした。何かおかしなことを言っただろうか?
 確かにおかしな名前ではあるが、イナバの所持品なのだから馴染んだものであるだろうに。
 笑い続けるイナバを見ながら、私はここが反撃どころだと、はたと思い当たった。


「はぁ……そんな恥じらいも無く笑うなんて、アイドルが聞いて呆れるわね」
「あははっ。この人自分のこと棚に上げて、ホント面白いこと言うなぁ。かぐや姫も草葉の陰で泣いてるよ」
「タメ口っ!? しかもそれのモデル私っ!」
「あらら。不老不死なのに余裕失ってるよこの人」
「失ってない! 大体さっきから態度でかいのよ、この穀潰しの兎風情がっ!」
「わー。生きる竹取ニート物語が怒ったー。久しぶりのリアル会話で抑えが利かないのかしら?」
「誰が竹取ニートよ! あーもー、こうなったら弾幕よ弾幕。弾幕ごっこで白黒つけてやるわっ!」
「残念。折角の台詞も、既に『白黒はっきりつける程度の能力』の人がいるので空振りでーす。それではまた来週」
「逃がすかっ!」
「もー。エクスクラメーションマーク使いすぎだって。草葉の陰でエクスクラメーション伯爵も泣いてるよ」
「知らないわよそんな人!」
「そりゃ今適当に作ったし?」
「ブチ殺すぞラビット」
「うわー。完全に余裕失っ輝夜。あ、ちなみにこれは『輝夜』はどう読んでもてる――」
「殺す」

 ややあって。

「んー。ま、これ以上は堂々巡りになりそうですし、受けて立ちましょう。難易度はどうします?」
「ルナティックよルナティック。起源が月にあるもの同士なんだから、当然ルナティック……っと」
「はい、選択を確認。それじゃあ、廊下に出ましょうか」
「そうね。あぁ、一応のリスクとして、敗者は永琳が帰ってくるまで勝者の言うことを何でも聞く、ってことでいいかしら?」
「構いませんよ。師匠はまだまだ帰ってきませんが、お楽しみの時間は長いほうがいいので、とっとと白黒つけましょうそうしましょう」
「残念。折角の台詞も――」
「はいはい二番煎じ二番煎じ」
「くっ、今に見てなさい……!」
 そう言いながら廊下に出ると、既に無限回廊とも言うべき空間になっていた。そこはイナバのステージ。
 私にとってはアウェーであるが、そもそもの実力が違うのだから勝機はこちらにある。
 先ほどまでの弄舌の代償、ノシをつけて返してくれる。
「さ、始めるとしましょうか♪」
「随分ご機嫌ね。その自信がハッタリじゃないことを祈るわ」

「…………姫こそ、兎なんかに負けないで下さいね」

 え? 今の呟き。まさかこの弾幕ごっこを受けたのは、不人気に泣く私に自信をつけさせる為だとでも言うのだろうか?
 ならばイナバ、いや、鈴仙。
 お前の気持ちを受け止めた上であなたを負かし、飼い主としての威厳を取り戻した姿を拝ませようではないか。
 そんなしばしの逡巡の後、所定位置へと移動してからコインを落とす。これが地面に落ちたらスタートだ。
 目測。5秒、4秒、3、2、1……。

「先手必勝!」

 そう言って私の手から放たれた華麗な弾幕が……弾幕が……弾幕?
 どう見ても幕ではなく、単に五色の楔がただただ一直線に隙間無く飛んでいくだけである。
 あぁ、対戦といえば対戦なのだし、きっと話に聞いた花映塚バージョンとやらなのだろう。
 華麗な弾幕とは離れるが、公平な勝負となればこちらの方が都合が良い。
 やれやれ、どうやら時間がかかりそうね。
 そう思いながら顔を上げると、無数のうねる赤と菫の弾丸が眼前に展開していた。
 その中に安地はパッとは見当たらず、代わりに目垂り顔を浮かべる鈴仙の姿が目に入った。

「ポーズよポーズ! 何よこれ? あんたは弾幕なのに、私は連射ってどういうことよ?」
「大丈夫ですよ。フルパワーになれば五色から七色、しかも5WAY+変則2WAYになりますから」
「そういう意味じゃないのは分かってるわよね?」
「ま、まさか姫……かわいいかわいい兎たちからPアイテムを強奪したいとでもっ!? この鬼畜プリンセス苛愚邪っ!」
「変な当て字と人聞きの悪いこと言うんじゃないわよ! 全く。少ない求心力がさらに落ちたらどうしてくれるのよ……」
「あ、自覚してたんですね」
「やかましい!」
「やれやれ。大人しく普段の口調に戻ってみれば、すぐつけ上がるんだから手に負えないわ」
「あら。ペットの手に負えるような主に飼われたいの?」
「いえいえ、是非とも私に勝って、クイーンオブ手に負えない飼い主になってくださいな」
「いいわ。お望み通り、今すぐなってやるわよ!」
「はい、承諾完了ってことでポーズ解除。Pアイテムを一つも取らずに、ルナティックな5面ボスとご対面でーす♪」
「難題を出すだけじゃなく解けるって所を見せてあげるわ!」
「姫。あなたは良い飼い主だったけど、私より人気を得ようとしたのがいけないのよ。怨むなら自分の地味さを怨みなさい。
 そして――」

「私の世界へ、ようこそ……」



「一つ言わせてもらっていいでしょうか」
「えぇ、構わなくてよ」
「明日の紅魔館の賄いは兎鍋になるで……」
「パクってもバレなきゃいいのよバレなきゃね。それよりあなた……」
「そうそう。外の世界ではフィギュアスケートが流行ってるらしいですよ」
「あら、あなたの口から流行や9文字もの横文字が出てくるとは驚きね」
「……ありがとうございます」
 現在、敗者となった私は「立場と口調の逆転」という只中に居り、皮肉を交えながらイナバの髪を梳いている。
 そう、私は負けたのである。飼い犬に手を噛まれるとはこの事だろうか? 噛むどころか撃ち抜いてきたのは兎だが。
 低速移動がマシなものなら良かったのだが、日頃の運動不足が祟ってか細かい制御が利かず、結局一分と経たずに被弾。
 刻符も少ないためラストスペルが間に合わずそのまま終了。残機が無いことに気付かなかった自分に絶望。
 ラスボスの時なら轟沈とも言い換えるところだが、そうは言えない単なるピチューンであったのがまた悲しい。
 いやそれより、私はこんな傲慢な口調だっただろうか? もしそうなら正していくべき課題だ。
「はぁ……スタート前のあの呟きは何だったのかしら……」
「当然、嘘よ」
「よくもまぁ抜け抜けと仰ってくれますね」
「精神的な揺さぶりをかけるのは常套手段。千年以上も生きてきたのだから分かるでしょう? ま、それでも先手必勝に出たのは誉めてあげるわ」
 そう言いながら両掌を天に向け肩をすくめるイナバ。
 実に腹立たしいことこの上ないが、私自身が未熟なればこその敗北、そして屈辱。

 それを認めた瞬間視界がブラックアウト。途方も無い己の闇へと飲み込まれる。
 この不人気という闇を抜け、輝かしいバラ色の日々を掴むことを考える。
 が、まるで茨が絡みついているように思考が働かず、思い描くバラ色の日々は指と指の間をすり抜けていく。
 ならば単純な言葉を並べよう。

 力が欲しい。イナバを上回る強かさが。
 花が欲しい。イナバを凌ぐ華やかさが。
 未来が欲しい。輝くバラ色の日々が。
 歓喜が欲しい。心の底からの喜びが。

 はたと思い出した。私は夢追い人なのだ。
 この姿勢こそが永遠を生きる糧となっていたにも関わらず、例の一件で紅白巫女から夢想封印などという、大人から子供までみんなの夢を奪って捨てる極悪非道極まり無いスペルカードを喰らったせいで、今の今まですっかり忘れてしまっていたようだ。
 夢を取り戻した今の私には力がある。瑞々しい花がある。
 自信が募って行く内、自身の中に力を感じた。内から外へと向かう奔流。それはやがて掌へと収束して形を成し……。

 突如視界が回復。放心状態だったのだろう、私を揺さぶるイナバが見える。
「大丈夫ですか姫!」
「ん? あぁ、イナバ。ごめんなさい、ちょっと意識が飛んでいたわ……」
「もう、心配させないで下さいよ」
 そう言い終わると抱きついてきた。こうしていれば可愛いものである。
 先ほどまでの黒さが微塵も感じられないところを見るに、本気で心配してくれていたのだ。今は素直にありがたいと思う。
 イナバの頭を撫でながら、ふと手元を見やると掴んでいたのは一枚のスペルカード。

「占符『カズヨ・ザ・テラー』……?」
「!? カズヨのテラーは怖いのテラー!!」
 記された文字を読んだ途端、急にイナバが絶叫。尋常ではない様子である。
「えーっと。ねぇイナバ、このスペルカードのこと知ってるの?」
「知ってるも何も……ああああ、口に出すのも恐ろしいっ!」
 そう言ってぶんぶん頭を振るイナバ。こらこら。そんなに振るとバターになるぞと思いながら、名前だけでイナバをここまで追い詰めた無意識の産物に再度目をやる。
 そのまましばし考えを巡らせはしたものの、明確な答えの出ない考えに意味は無い。
 それなら、と好奇心の赴くままに発動させてみる。
 今度はホワイトアウト。気づくと、一度目とは正反対の照明が眩しい部屋へと移動していた。



「あなた、死ぬわよ」

 正面にいる、初老を過ぎたふくよかな女性が口にしたのはそんな一言だった。
 いきなり死ぬとか言われても困るのだが、いや、不老不死なので言われても困らない。
 そんなことよりまずは確認である。
「えーっと、カズヨ……さん?」
「そうです」
 抑揚無く即座に答える。どうやら先ほどのスペルカードは、この人を召喚するためのものであったらしい。
「あなたは不人気に泣いているようですが、このままだと、加えて早い死が訪れます」
 死ぬかどうかは置いておくとして、不人気が継続することを宣告されると身が竦む。
 これから先も続く永い人生、常に不人気の象徴として歩んでいかなければならないのだろうか?
 そんなことは嫌である。
「あ、あの。不人気を打開する方法はあるのでしょうか?」
「あります」
 断言。どうやらアタリのようである。きっと未来には歓喜が満ちるであろう。
「その方法とはズバリ?」
「改名です」
「は?」
「改名。それ以外に運気を呼び込む手立てはありません」
 予測不可能な返答。千年以上もこの名前でやってきたのに今更変えろとは……。
「私のアドバイスで改名した人たちの人気は、鰻も18ノットで逃げ出す上りよう。これを機に変えない手はない」
「!?」
 何という事実。さすがスペルカードが喚び出すほどの占い師、その力は計り知れない。
 私はゴクリと唾を飲み、一拍置いて先を促す。
「そ、それで。改名はどのようにしたら……?」
「簡単です。今から私が言う名前を、あなたはただ受け入れなさい」
「は、はい!」
 不思議な力を感じる。有無を言わせぬ強い言動、先を見据えるその視線は私の首を縦に振らせ、肯定の言葉を発させた。
 これならイナバが怖いというのも頷けるが、今の私にとっては頼もしい。そう、思わず敬語になる程に頼もしいのだ。

 私が返事をしてから数分の沈黙の後、カズヨはこちらを見据えゆっくりと口を開き、

「では言いますよ。あなたの新しい名前は――――」





 姫が件のスペルカードを発動させてから50分程が経過。
 私の経験上そろそろ起きる時間ではあるが、スペシャルの可能性もあるのであと一時間は起きないかもしれない。
 ともあれ、もうすぐ帰宅するであろう師匠とてゐへの説明と言い訳をもう一度まとめよう……。
 そう思った瞬間姫がやおら起き上がり、

「今から私の名前は『蓬莱山ロビンソン』。メロディアスデスメタルで幻想郷を熱狂の渦に巻き込む女よ!」

 あまりの狂気に堪らず瞳を逸らすと、襖を開いた状態で唖然としている師匠。
 その後ろというか足元には、興味をそそられたのか瞳を輝かせるてゐを見つけた。
 せっかく考えた言葉が泡になってしまうが、この惨状の前にはどんな説明も言い訳も意味を持たないだろう。

「私がリードボーカルとギター、メロデスだから勿論デス声ね。
 永琳、あなたはバスギターよ。弓で鍛えた弦捌き、期待してるわ!
 次にイナバ、あなたはキーボードとコーラス。本能のまま狂気を振り撒いてやりなさい!
 あ、そっちのイナバはマネージャーをお願いね! よし、これでジャンルとひとまずのメンバーは決定!」

 まさに青天の霹靂。フジヤマもびっくりのボルケーノっぷりである。
 コーラスはもちろん、キーボードも問題ないが、この人の仲間だとは思われたくない。全力で。

 一緒に止めてくれるかもと期待した師匠。
 今は私の手を強く握りながら「師弟で素敵なケミカルサウンドを奏でましょうね!」などと言っている。
 見た感じ不安が無さそうなので弾けるのだろうが、お願いだから年甲斐も無くはしゃがないで欲しい。

 てゐはてゐで既に瞳が$モード。
 いっそ分かりやすい詐欺でもしてさっさと解散の運びとなって欲しい所だが、この兎がバレる策など弄するハズが無い。

 当の姫は「妹紅をドラムに引き入れようかしら。灼熱のビートを刻んでくれるはずだものねっ!」などと叫んでいる。
 三回は焼かれてくるといい。

 そして私は、『THE MOON BIRDS』『魂華院』『eterniTwind』とバンド名に関して意見を闘わせる二人と一羽を視界の端に捕らえながら、「さっき調子に乗って脳天を撃ち抜いたのがいけなかったのかなぁ」などと独り言ちるのであった。


新年明けましておめでとうございます。
明けてから既に三日が経過していますが気にしない方向で。

尚、本筋はまだしも所々、特に最終パラグラフがコアなのは仕様です。愛ゆえに。
青ざめた緑茶
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コメント



0.870簡易評価
16.100nanashi削除
このてるよキスしたくなっちゃったw
20.無評価青ざめた緑茶削除
>このてるよキスしたくなっちゃったw
相当突飛なキャラ形成だったにも関わらず、気に入ってもらえて幸いです。
コメントありがとうございました。
24.80名前が無い程度の能力削除
最後の部分さえなければ100だったんですが…最後が濃すぎ(´・ω・`)