Coolier - 新生・東方創想話

東方昔話 『姥捨て山』

2006/12/27 09:42:20
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むか~しむかし、ある国に、一人のお殿様がおりました。

    チルノ「あーはっはっはっは!これであたいも一国一畳の主ってわけね!」

このお殿様は大変乱暴で、お世辞にも頭の良い人ではありませんでした。
世間ではバカ殿様と呼ばれておりますが、本人が知る由もありません。
そんなこと言ったら殺されてしまいます。

    チルノ「くしゅん!あ~風邪引いたかな?G!G!風邪薬持ってきなさい!G!」
    リグル「Gとか言うなバカ!せめて爺って言え~!」
    チルノ「バ………バカぁ!?ジーのくせに生意気よ!叩っ斬ってやるわ!」
    リグル「なに~!やれるもんならやってみろ~!」

ある日バカ殿様は、こんな感じでご家老様と喧嘩してしまいました。

    チルノ「よおし見てろ~!皆のもの!むはんじゃ!出あえ出あえ!」
    リグル「ええ!?」
    レティ「ふあ~あ……。秋眠から覚めたばっかりなんだから…もうちょっと静かにしてよね。」
      文「あと、『むはん』じゃなくて、『むほん』ですよ、『謀反』。」
    チルノ「う、うるさい!そんなことより、さっさと片付けてしまいなさい!」
    リグル「ちょ、ちょっと!これあんたの力じゃないでしょ!卑怯だってば!」
    チルノ「家来のものはあたいの物!家来の力はあたいの力よ!さあ、やってしまいなさい!」
    レティ「まぁ恨みは無いけど、秋眠ボケ解消には丁度いいかしら?」
      文「折角だから、この散り様は新聞にさせて貰います。だから面白おかしく斬られて下さいね。」
    リグル「ひ、ひえぇええええ!!?」

ご家老様は、謀反を起こしたとして成敗されてしまいました。

    レティ「あら、一瞬で片付けられちゃったわね。」
      文「これじゃ新聞にもならないわね。」
    リグル「うう……ひ、ひどい……。」
    チルノ「見たか!これがあたいの力よ!」

そんなことがあって以来、バカ殿様は、お年寄りが大嫌いになりました。

    チルノ「よおし!ここはあたいの力もっとを見せ付けるべきね!手始めに、
        何か長生きしてそーな妖怪とか人間とか、とにかく山に捨ててやるのよ!」
    レティ「ちょっとちょっと、そんなことして大丈夫なの?」
    チルノ「大丈夫に決まってんじゃん!あたいはお殿様だからね!てことで、宣伝よろしくね!」
      文「心得ました。(まぁ、私は捨てられないように…)」

バカ殿様は、領内のお年寄りを山に捨てるよう、領内の人々に命じたのです。
これを無視した人は、捕まえられて牢に入れられたり、死刑にされたりしてしまいます。
領内の人々は泣く泣く、年老いた自分の親たちを、山に捨てたのでした。

     霊夢「はい、あんたも年寄りの内よ。さようなら。」
     萃香「放してよ~!ああ、お酒は取らないで~。」
     霊夢「あ~、若いっていいわね~。」
     萃香「うう……若造の分際で~……。」

やがて、領内からお年寄りの姿は、さっぱり消えてなくなりました。

    チルノ「やっぱりあたいってば、最強の殿様よね!」
    レティ「最強ねえ。」
      文「まぁ、最強ですねぇ。ある意味で。」

さて、とある村に、とても親孝行な若者がおりました。
この若者もまた、お殿様の命令で、母親を山に捨てなければなりませんでした。

     四季「さて、誰が年老いた母親なのやら。」
     小町「あ~、いや、私に言われましても……。」

お殿様の命令に逆らえば、若者は死刑にされてしまいます。
仕方なく若者は、足腰の弱った母親を背負って、山に登りました。

     小町「ううむ、辛気臭い森だなぁ……。」

山の中は薄暗く不気味で、妖怪でも出そうな雰囲気でした。

  ミスティア「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ~♪昼~はお山で合唱会♪」
     小町「うわ、出た!?」
  ミスティア「五月蝿いな♪五月蝿いな♪雀にゃ脳みそも~♪頭脳も何にも無い♪」
     四季「落ち着きなさい。ただの鳥の囀りよ。」
     小町「こんなんが囀りですか?」
  
妖怪が出た、と思いましたが、鳥が鳴いただけのようです。
こんな調子で山を登っているうちに若者は、山の中腹にある、谷まで来ました。

     小町「う~ん、ここから突き落としたら、いくら四季様でも死んじゃうよなぁ。」
     四季「こら。縁起でもないこと言わない。」

谷はとても深く、落ちたらどんな人でも死んでしまうことでしょう。
若者は、谷の底を覗いてみました。

    幽々子「粗茶ですが。」
      紫「いただきますわ。」
     輝夜「いただきます。」
    幽々子「どうぞどうぞ。」
     輝夜「がはっ!」
     妹紅「うわ、血吐いた!何入れたのよ?」
      紫「結構なお手前で。」
    幽々子「御粗末様でした。」
     妹紅「…何であんたは平気なのよ?」
      紫「女には秘密が多いのよ。」
     幽香「毒を持って毒を制す。鈴蘭、彼岸花、トリカブト~。」
     輝夜「んぐんぐ……。」
     萃香「そして酒は百薬の長~。さあ、飲みねえ飲みねえ。」
     輝夜「んぐ……ぷは~っ。あ、おはよう。」
     妹紅「…お早い復活で。」
     輝夜「この、天にも昇る気分。最高ね。」
    幽々子「貴方もいかがかしら?」
     妹紅「要らない。」

谷の底には、どういうことかお年寄りが沢山集まっていました。

     小町「四季さ……母上様。あれは、もしや……。」
     四季「この山に捨てられた、お年寄りの霊でしょうね。」
     小町「やはり、怨霊の類ですか。」

そう、若者の目に映ったお年寄りは、この山に捨てられて死んだ、お年寄り達の怨霊だったのです。

    幽々子「怨霊なんて、酷いわね~。」
      紫「それにお年寄りですって。失礼しちゃうわ。」
     輝夜「まったくね。私たちは、いわゆるピチピチギャルってやつなのに。」
     妹紅「表現が古臭いわね。そんなんだから、年寄り扱いされるのよ。」
     
みんな、この谷にお年寄りを突き落として、殺してしまったのでしょう。
どろどろとドス黒い念が渦巻いています。

     小町「母上様……。」
     四季「気にしなくていいのよ?この場で私を殺さなければ、貴方は罰せられてしまう。」
     小町「そしてこの場で突き落としたりしたら、後でこっ酷いお仕置きが待っている……。」
     四季「あら、分かってるじゃない。いい子いい子。」
     小町「えへへ、褒められた。……じゃなくて、さて、どうしたものやら。」

ここに母親を捨てていかなければ、若者は罰せられてしまいます。
しかし、母親思いの若者には、そんなことはとても出来ません。

  ミスティア「す~ず~め~の学校は~♪も~り~の~中~♪」
     小町「どわっ!?…って、何だ、またか。」
  ミスティア「そ~っと覗いて見てごらん♪そ~っと覗いて見てごらん♪」

悩んでるところに、また小鳥の囀りが聴こえてきました。
突然のことだったので、若者は少しびっくりしてしまいました。
でも所詮は小鳥の囀りですので、すぐに気にもならなくなりました。
しかし…

  ミスティア「……え?きゃー!きゃ~!覗きよ~!痴漢!変態!誰か!誰か~~!!
        先生!変質者です!変質者がいます~!先生~!!せんせぇ~~!!!」

小鳥の囀りが突如として、不吉な叫び声へと変貌しました。

     妹紅「うん?」
     萃香「え、何?覗き?」
    幽々子「痴漢よ!変態よ!犯人は何処?」
      紫「あ、あそこに居たわ!」
     幽香「それっ!花手裏剣!花手裏剣!」

小鳥の叫びによって活性化された怨霊たちの怨念が、物理的な力となって若者を襲います。

     小町「うわ!いたたたた!こら物投げるな!痛いってば!」
     輝夜「とっておきの……ブディストダイアモンド!」


 ごち~ん!!


     小町「ぎゃん!!」

とっておきと言わんばかりの、強力な力が、若者の頭を直撃しました。

     小町「ぬぐ……人が大人しくしてればつけ上がって……もう許さん!」


 ガシッ!


     四季「……ん?小町、何をし……?」
     小町「これでも………」
     四季「こ、こら小町!待ちなさ……!」
     小町「くらえぇえええええええ!!!」

 ブンッ!


     四季「あ~~~~~~!!!!」
     小町「ん……って、うわ~~~!!四季さまぁあああ~~~!!」

怨霊達の攻撃で冷静さを失ってしまった若者は、何と母親を、怨霊達の所へ投げてしまったのです!
気づいたときには既に遅く、母親は深い深い谷の底へと落ちて行ってしまいました。

      紫「ようこそ、楽園へ。」
    幽々子「粗茶かっこ毒入りかっこ閉じるですが、まぁどうぞ。」
     四季「小町いぃぃ~~!!」
     小町「あわわ、済みません!済みません四季様!わざとじゃないんです!ええ、ほんとに。
        日ごろから『きゃん』とか言わされているから仕返ししちゃおうなんて思ってないです!
        私は四季様のことを尊敬しています!決して説教ババアとか何とか思ったりしてないです!
        助けたいのは山々ですがこっからではちょっと無理があるのでさようなら成仏して下さい!」

助けたくても、もうどうしようもありません。
後ろめたさを振り払うようにして、若者はその場から走り去って行きました。

     四季「こら!待ちなさい小町!」
     萃香「まぁまぁ。一杯呑んで落ち着きなって~。」
     四季「ングッ!ング……!」
    幽々子「あら、私のお茶が無視されちゃった。」
     輝夜「じゃあ、こっちに飲ませましょ。」
     妹紅「飲まないから、飲まないングっっ……!」
     幽香「ふ~。ああ、普通のお茶が美味しいわ。」

母親は、怨念蠢く谷底へと消えてゆきました……。
 ・
 ・
 ・

若者は、逃げるように山を降りて、村へ戻り、家に帰りました。

     小町「はぁ…はぁ……。あ~、ただいま~。」
     四季「おかえりなさい。」

若者はその足で、仏壇へと向かいました。

     小町「四季様。今日も何事もなく、無事に一日を過ごすことが出来ました。
        私はこの通り、元気でやっております。真面目に仕事もしています。
        ですから、何の心配もしなくて良いです。あの世でのんびり暮らしてください。」
     四季「ええ、ほんとうに。のんびり出来たらいいのだけれど…ヒック。」
     小町「いやいや、心配ご無用。大丈夫、のんびりやってくだ………え?」
     四季「こ~んなグータラな娘が居るんじゃ、まだまだ死ぬわけにはいかないわね…ヒック。」
     小町「………。」

後ろから声がしたので、若者はゆっくりと後ろを向きました。
すると、そこには……

     小町「どわぁああああ!?し、四季さまぁああ!?」
     四季「親切な妖怪がヒック助けてくれてね。ついでに、ここまで送り届けてくれたのよヒック。」
     小町「あ、あわわ……し、四季様、お酒臭い……。」

何と、崖から落ちたはずの、母親が居たのです。
無論、幽霊なんかではありません。

     四季「で?誰がヒック説教ババアですって?はてさてヒック誰に仕返ししたいですって?」
     小町「あ~、いや~あはは~。それはその~、事故と言いますか不可抗力と言いまぐぎゃっ!」
     四季「ふふふ。人の話を聞く時はヒックこちらを向いて聞きなさいと言ったでしょう~?」
     小町「し、四季さま首捻らないで、首が痛い痛いうぎッ!痛いですほんとに痛いですから!
        90度越えましたから!もう無理ですってばみぎゃあぁ!あ~は、はははははは、
        まだ意識があるぅ~。いやぁ、結構いけるもんですねもう180度回ってますよ~。
        私ってばほら、アレですか?司馬仲達みたいな~。そんな有能な部下をむざむざと
        殺したりはしませぐぎゃッ!あはは~そろそろヤバいです首が折れるてか折れてる死んじゃ……。」

ゴキッ!と言う音とともに、若者は意識を失ってしまいました。


 ・
 ・
 ・


若者は、母親を家に隠したまま、生活することにしました。
バカ殿様に知られれば、若者は捕まってしまいます。
で、そんな命令を出したバカ殿様は今、困っていました。

    チルノ「……で、どうすんのよ?」
    レティ「どうしたもんかしらねぇ。」
      文「どうしたもんですかねぇ。」

バカ殿様は、家来の人たちと一緒に悩んでいました。
と、言うのも、隣国のお殿様が、

   レミリア「あんたみたいなのが私と同じような立場に居るのがムカつくから、今から攻めに行くわね。」

などと言う物ですから、困っていたのです。

    チルノ「なにをー!やれるもんならやってみろー!」
    
…いや、別に困ってません。
むしろやる気満々です。

      文「とりあえず戦力分析すると、圧倒的にうちが不利なのでさっさと降参した方がいいですよ。」
    チルノ「何い~!家来のクセに生意気よ!あんたから成敗しぐふっ!」
    レティ「はいはい、ちょっと黙っててね。」

とはいえ、隣の国はものすごく大きく、お殿様は武芸に優れ、軍隊もとーっても強いのです。
一国一畳、しかも主がバカ殿様であるこの国なんて、あっと言う間に滅ぼされてしまうでしょう。
そう思った家来の人たちは、慌ててバカ殿様を止めました。

      文「ええと、降伏しますので勘弁してください。」
   レミリア「あら、あんた態度を取っておいて、降伏を許すと思って?……でも、そうね。」
  パチュリー「灰で結った縄と、曲がりくねった竹に縄を通したものと、叩かなくても音の鳴る太鼓。」
   レミリア「を持ってきなさい。そしたら許して…って、パチェ。そんなの何に使うの?」
  パチュリー「新しい魔法の開発に。」
   レミリア「そう。まあ、それを持ってきたら、攻めるのはやめてあげるわ。」

隣の国のお殿様は、何とも無茶な要求を突きつけてきたのです。
バカ殿様が考えても考えても、いっこうに良い案が浮かびません。
   
    チルノ「あんたたちが、あそこで余計なことしなけりゃ、悩まなくて済んだのに……まったく。」
    レティ「(まぁ、確かに。)」
      文「(そうですけど、ねぇ。)」
    チルノ「ちょっと、新しい爺、何かいいアイデアは無いの?」
     てゐ「降伏一直線が、幸せになる秘訣よー。」
    チルノ「降伏なんかしないわよ!むしろこっちがボコボコにしてやるわ!」
    レティ「はいはい、却下。」
      文「で、どうしましょうか?」
     てゐ「そうねえ、ちょっと待ってね。」

新しいご家老様は座禅を組むと、指を舐め、その指を頭の上で三回くらい回し、そして瞑想を始めました。

     てゐ「……………。」

どこからともなく、ポクポクポクポク……という音が聞こえてきそうな姿です。
少しして、


 チーン!


ご家老様の目が、開きました。

    レティ「おお、ご家老の目が開いたわ……。」
     てゐ「私は、自らの視覚を封じることによって、何やら得体の知れない力を高めることが出来るの。」
      文「その得体の知れない力で、何か思いつきましたか?」
     てゐ「もちろん。私はみんなから、神にもっとも近いウサギと呼ばれて……」
    チルノ「ゴタクはいいから、さっさと聞かせてよ!さっきから何言ってんのかよくわかんないわ!」
     てゐ「じゃあ、殿様に質問。三人寄れば文殊の知恵。じゃあ、百人寄れば……どうなる?」
    チルノ「え?えーと………………………文殊が三百人?」
     てゐ「第一感、剥奪!」


 ぶすっ!


    チルノ「ぎゃあ~~~!!目がぁ~~~~!!」

ご家老様は、バカ殿様に対して目潰しを喰らわせました。

    チルノ「目がぁ~!目がぁ~……!」
    レティ「まぁ、バカ殿はほっといて…。百人で、文殊三十三人と人間一人?」
     てゐ「ちがうちがう。百人寄れば船頭多すぎて船沈んじゃうのよ。」
      文「寄らないように、適当にバラけさせればいいんですね?」
     てゐ「そうそう。つまり、そこいらの村からアイデアを募集すればいいのよ。」
    レティ「結局、具体的な解決策は思い浮かばなかったのね。」
     てゐ「いいじゃん別に。どっちにせよ、この国に未来は無いしー。」
      文「じゃあ、そういう風にお触れを出しておきますね。」

もうどうしようも無くなったバカ殿様と家来達は、要求された物を持ってくれば、何でも褒美を取らす、
という内容のお触れを、領内全ての村に出しました。
そのお触れは、あの親孝行な若者の目にも止まりました。

     小町「あ~、何々?以下の物を持ってきた者には何でも褒美を取らす?」

このことを若者は、隠れ住んでいる母親に伝えました。

     四季「ふむ……これは、いいチャンスね。」
     小町「そりゃまあ、そうですけど……。でも、こんな滅茶苦茶なもん、どうやって用意するんです?」
     四季「私に考えがあるわ。かくかくしかじか……。」
     小町「ふむふむ……。って、そんなんで大丈夫なんですかー?」
     四季「いいから。貴方は黙ってお城へ行くこと。いいわね?」
     小町「はあ……。」

母親に命じられて、若者はお城へと向かいました。

    チルノ「で、あんたが、何かいい方法知ってるって言う一般人?」
     小町「ははー、左様でございます。」
    チルノ「あんまり頭よさそうに見えないなぁ。」
     小町「あんたに言われたかムグムグ…!」
      文「気持ちは痛いほどわかりますけど、お殿様の御前ですよ。」
     小町「ぷはっ!…は、はは、失礼をしました。」

母親を捨てろと命じたお殿様に、恨み言の一つでも言おうとしましたが、
若者はぐっとこらえて、頭を下げました。

    チルノ「じゃあ早速見せてもらおうかしら。」
     小町「はは、それではまず、縄を通した竹筒から。」

さっそく若者は、母親から言われた事を実践しました。

     小町「さてここに、竹筒と縄があります。」
    チルノ「あるわね。それくらいわかるわよ。」
     小町「そして、もう一つ、今年のミス鬼っ子と花っ子を用意します。」
     萃香「え~、いやいや、ミス鬼っ子だなんてー。ていうか、いつ決まったの?」
     幽香「花っ子ってネーミングはいただけないわねえ。芸名みたいで。」
     小町「そして鬼っ子の方を……砕きます。」
     幽香「ていっ!」
     萃香「ふぎゃ!」

  ぱかーん!


     萃香「ちょっとー!もう少し手加減してくれてもいいじゃないのよー!
     幽香「あら、ごめんなさい。西瓜割りと思ってつい力が入っちゃったわ。」
     小町「とまあ寸劇は置いといて。さてこの、うん十万に分裂した鬼っ子に、
        縄を持たせて、曲がりくねった竹筒をくぐらせると…。」
     萃香「よいしょ、と。はい、終わったわよ。」
     小町「この通り、竹筒に縄が通ってしまいましたー、はい拍手ー。」

何と若者はバカ殿様の目の前で、竹筒に縄を通してしまいました。

    チルノ「……あんまり凄くないわね。」
    レティ「ていうか、貴方の力じゃないし。」
     小町「い、いや、考えたのはあたいだよ?いや、ほんと…。」
     てゐ「嘘はよくないと思うなー。」
     小町「あんたに言われたか無いわ!」
    チルノ「まあいいわ。次行って頂戴。」
     小町「はは、では、灰で編んだ縄を…。」

次は、灰で編んだ縄です。

     小町「これ、入ってきなさい。」

若者がパンパンと手を鳴らすと、誰かが入ってきました。

     妹紅「ちわー、何でも屋の焼き鳥屋さんだよー。はい、ご注文の縄。」

自称、何でも屋の焼き鳥屋さんが持ってきたものは、紛れも無く灰で出来た縄でした。

     小町「ああ、ご苦労さん。料金は閻魔様宛てでよろしく。」
     妹紅「はいよ、それじゃあね。」
    チルノ「確かに灰に見える気がするけど…どうやって作ったのよ?」
     小町「え?あ、い、いや……その……。」
      文「知らないんですね?」
     小町「……いえす。」
     てゐ「あ、待って、ここに成分表があるよ。」
     小町「何だって?」
    チルノ「読んでみて。」
     てゐ「ええと、やさしさ∞に普通の灰80%、特製の薬15%、蓬莱人の灰4%……。」
    レティ「怪しい成分ばっかりねえ。」
     てゐ「極大爆発製物質1%。一グラムで山が半分吹き飛ぶ……。」
     小町「おわーー!危ないってばそれ!」
     てゐ「えーと、衝撃を与えたら爆発するってさ。」
    チルノ「何でそんなのが入ってるのよー!」
     てゐ「おおっと、ついつい足腰がふらふらに……。」
     小町「やめい!あたいらを吹き飛ばす気か!」
    チルノ「ちょ、ちょっと!誰か危ないからどっかに片付けておきなさい!」
     てゐ「じゃあ私が…。」
    チルノ「却下却下大却下!そこの黒いの、あんたが片付けなさい!」
      文「私だっていやですってば!ここはやっぱり持ってきた本人が!」
     小町「いやいやいや!ここはお殿様が度量を見せ付けるべきかと!」
    チルノ「絶対いやだってば!!こら家来一号、あんたが行きなさい!」
    レティ「やだわよ!私だってまだ死にたくないわ!」
     てゐ「あ、落とした。」
      文「だ、脱出!」
    チルノ「わーー!!」
     小町「わーー!!」
    レティ「わーー!!」

何やかんやと押し付けあってるうちにご家老様は、
爆発物含有の灰の縄を落としてしまいました。

    チルノ「………?」
     小町「……ん?」
    レティ「…爆発……しない?」

しかし、縄は爆発しませんでした。

     てゐ「やだなー、そんな成分入ってるわけないじゃん。」

どうやら、ご家老様のお茶目な冗談だったようです。

     小町「な、なーんだ……。はあ~~~~…。」
    レティ「あ~、びっくりしたわー……。」
    チルノ「ちょっと新しい爺!びっくりさせないでよ!」
     てゐ「若者が自分の知恵で作ったもんじゃないって知ってついやってしまいました反省。」
     小町「ぜんっぜん反省しとらんなこの兎。」
      文「まあまあ、何にせよ、二つ目の品も手に入ったことですし、ここは寛大に。」
    チルノ「一人だけ逃げた奴が言うなー!」
    レティ「まあまあ、ここで許してこそ、殿様の威厳が際立つってもんよ。」
    チルノ「ぐ、そ、そうね。よし、気を取り直して……それじゃあ最後の品を持ってきなさい!」
     小町「ははー。」

最後は、叩かなくても音の出る太鼓です。

     小町「よっこらしょ……っと。ほい、これが太鼓だ。」

     
 ドンドンドン


若者が運んで来た太鼓は、誰も触れていないのに音が鳴っています。

    チルノ「わあ、これは凄いわ!」
    レティ「へえ~、これは凄いわねえ。」
      文「うーん、中々のネタになりそうですね。」     
     小町「ふーん、これは凄いなあ。」
     てゐ「って、あんたが感心してどうするの?」
     小町「え?あ、いやー……何度見ても凄いなぁって。」
     てゐ「はぁーーーー……。こりゃ生まれながらの大嘘吐きだわ。」
     小町「もう文句言う気も失せたよ。後で四季さまにチクっとくわ。」
     てゐ「ええ!それは勘弁してー。」

これにはバカ殿様もご家老様も、持ってきた若者本人でさえ驚いています。
驚く一同を尻目に、太鼓はなおも鳴り続けます。


 ドンドンドン


 ドンドンドン


    チルノ「で、でも何か気味悪いわね……ちょっと、あんた、調べてみなさい!」
      文「わかりました。」

感心しつつも不審に思ったバカ殿様は、どんな仕掛けがあるのかご家老様に調べさせました。

      文「ふむふむ……見たところ、何の変哲もない太鼓だけど…。」
     ??「……てぇ~……出…てぇ~……!」
      文「うん?」     


 ドンドンドン


      文「今、何か聞こえて……。」
     ??「…し…ぇ……出してぇ~…。」


 ドンドンドン


      文「……?」
     妖夢「暗いよぉ!狭いよぉ!怖いよぉ!誰か出してぇ~!」
      文「わ!中に何か居ますよ、これ。」

何と、太鼓の中には、何やら生き物が入っていたのです!
その生き物が中で暴れて太鼓にぶつかるので、音が鳴っているのです。

     妖夢「出してぇ~!出してよぉ~!」

外へ出たいのでしょうか?
中の生き物は、太鼓の中で暴れまわっています。

      文「も、もしもし、誰か居ますか?」
     妖夢「え?だ、誰か居るの?お願いします、ここから出してください!」


 ドンドンドン


        あらあら、いけない子ねえ。これは罰なのに。

      文「え、今度はどこから……?」
     妖夢「幽々子さまぁ!私はなにもやってないでしょうー!」

今度は、何か聞こえてはいけないような声が聞こえてきました。
     
        そうだったかしらー。よく覚えてないわ。

     妖夢「覚えてないって言うかほんとにやってませんってばー!そ、それよりここから出して下さい!」

        うーん、そんなに出たいなら……

     妖夢「え、ほ、ほんとですか?」

        紫ー。
        はいはい。

     妖夢「あ、スキマが開い……。」
  ミスティア「太鼓のなっかっにっはー半人半霊ひっとりー♪」
     妖夢「わーーーーー!!な、何!何が起こったのー!?」
  ミスティア「太鼓をたったっくっとー雀が一匹増っえったー♪」
     妖夢「うわーん!何も見えないよー!怖いよー!」

        あら、うっかり小鳥を入れちゃったわ。
        もう、ドジねえ紫は。でも面白いからしばらくこのままで。
        幽々子がそう言うならもうちょっと見てるわ。うふふ。
        うふふ。


 ドンドンドン!!


 ドンドンドン!!


太鼓の音が、より一層激しく鳴り始めました。

      文「………殿。」
    チルノ「何?」
      文「多分、中に蜂でも入ってるものと思います。五月蝿いので片付けておきますね。」
    チルノ「あ、あー、なるほどね。じゃ、片付けは任せたわよ。」

家来の人が太鼓のカラクリを見破った後、さっさと太鼓を片付けてしまいました。

    チルノ「さて、気を取り直して……こほん。若者よ、よくやったわね!」
     小町「ははー。ありがたき幸せ。」
    チルノ「何でも褒美をとらせてあげるわ!何がいい?あたいはお殿様だから何でもできるわよ!」
     小町「はっ。それでは、有給休暇を一ヶ月ほど……。」
     ??「その願い、ちょっと待ちなさい!」


 どんどんばたん!!


突然、凄い勢いで戸が破られました。

    チルノ「な、何!?何なの!?」
     小町「げえ、母上様!」
     四季「小町!そこは、これまでのことは母親による知恵であり、お年寄りは身体は弱くとも知恵がある。
        それゆえ、お殿様にお年寄りを捨てるのをやめるようにと、説得ところでしょう!
        それを勝手に、私的な欲望のために使うんじゃありません!休暇が欲しいなら私に直接言いなさい!」
     小町「だってぇ……言ったってお休みくれないじゃないですかぁ。」
     四季「それは貴方がサボってばかりだからでしょうに。…後でみっちり説教してやる必要があるわね。」
     小町「え、そ、それだけは勘弁して下さい!」
     四季「聞く耳持ちません。ちょっと隅っこの方で大人しくしてなさい!」
     小町「そんなぁ……。」

乱入してきた母親は、若者を隅っこの方に追いやってしまいました。

    チルノ「ち、ちょっとちょっと!あたいをほっておいて何なのよ!」

突然の乱入に腹を立てたバカ殿様が、母親を怒鳴りました。
母親は動じることなく、バカ殿様の方を向きます。

     四季「ああ、そうでした。実は、お殿様に申し上げたいことがありまして。」
    チルノ「ふん!いきなり乱入してきて、あたいの見せ場を奪った奴の言う事なんか誰が聞くもんか!」
     四季「聞いて貰わなくても結構です。どっちにせよ……。」


 どかーーーーーん!!


母親が何かを言いかけたとき、突如どこかで爆発音が聞こえました。

    チルノ「え?ええ!?こ、今度は何よ!?」
     四季「おいたが過ぎた貴方には、今すぐに罰を受けて貰います!」
    チルノ「何でよ!あたい何もやってないじゃん!」
     四季「家来に命令して、ご家老を殺し、年寄りたちを山に捨てさせました。
        家来の力は殿様の力、家来の物は殿様の物…そして家来の罪は殿様の罪!
        貴方には、数の暴力がどんなものかを味わって貰います。出でよ!」

 
 どかーーーーーーーーん!!!


    チルノ「わーーーーー!!!」


また、爆発が起こりました。
しかも今度は、バカ殿様の目の前でです。
バカ殿様はびっくりして、腰を抜かしてしまいました。

    チルノ「な、な、なな……?」
     輝夜「うーん、流石に永琳特性のニトロ爆弾は効果絶大ねー。」
     妹紅「けほけほ……こら、さっきそれ、私に向かって投げなかった?死ぬかと思ったわ…。」
    幽々子「ほんとにねー。私も死ぬかと思ったわ。」
      紫「藍、まかせたわ。」
      藍「そっちのは死なないし、幽々子様はもう死んでます。
        って、わざわざツッコミさせるためだけに呼ばないで下さい。」

何と、母親の後ろには、沢山のお年寄りたちが集まっていました!
そう、これは横暴なバカ殿様に対する、一揆なのです!

    チルノ「あ、あ、あんたたち!あたいに逆らって、タダで済むと……。」
     萃香「タダで済まなきゃどうなるのかな~?」
    チルノ「だ、大体、たったそんだけでどうしようってのよ!?あたいは殿様よ!?」
     幽香「あら、その気になれば一揆なんて、鎌があれば一人で起こせるのよ?でも竹槍は勘弁ね。」

お年寄りたちは、ジリジリとバカ殿様に詰め寄っています。

    チルノ「え、ええい!誰か、そこの無礼者たちを成敗しなさい!」    
    レティ「殿。今年は暖冬でまだ暖かいから、もうちょっと寝るのでお暇を頂きますさようなら。」
    チルノ「あ、こら!まて逃げるな~!」
     てゐ「トゥル、トゥルルルルガチャ。あ、もしもしお師匠さま?え、はいはい。今帰りますねー。」
    チルノ「ちょっと!誰と話してんのよ!て言うか帰るなー!!」
      文「ちなみに私は、何を隠そう一揆の一員なのでこちらにつきますね。」
    チルノ「ええ!?な、何よそれぇ~~~!!」

ある者は逃げ、ある者は帰り、またある者は一揆に加担しました。
バカ殿様を守ろうという家来は、最早一人もいません。

    チルノ「あ、あわわわわ……。」
     四季「さて、覚悟は良いですね。では……。」
    チルノ「ゆ、許し……。」
     四季「まずは全員で、百叩きならぬ百くすぐりの刑!突撃!」
    チルノ「わーーーーーあひゃひゃひゃひゃひゃはははっははははは!!!!」

一揆軍が一斉に、バカ殿様に襲いかかりました!

     幽香「次は傘の上でいつもより多く回っておりますの刑。それくるくるくる~。」
    チルノ「ひゃぁぁぁあああああ!!目、目が回るぅーー…!」
     妹紅「それじゃ、次は私と輝夜とで我慢比べの刑だ。」
     輝夜「火鼠の皮を着て、と。さあ、始めましょうか。」
    チルノ「熱い!熱いってば溶けるってば!やめて、出してってば!」
      紫「じゃあ次は、お腹をすかせた幽々子と密室タイマンの刑。」
    幽々子「カキ氷に氷菓子に氷砂糖ー。色々選べるから幸せねー。」
    チルノ「ぎゃああああああ!!こっち来るなーーー!!」
     萃香「次は私と呑み比べの刑ー。ほら、さっさと呑みなさい。」
    チルノ「うぷ……も、もう駄目……がくっ。」
      文「バカ殿様、良い様に弄ばれる……と。今度の新聞のネタはバッチリね。」

一揆軍は、バカ殿様を追い出すことに成功しました。

     四季「みんな、よくやってくれました。これでこの国は平和になるでしょう。」

そうしてこの国は、バカ殿様を追い出したお年寄りたちが治めるようになりました。
知恵のある人たちが国を治めるのですから、とても良い国になることでしょう。
また、隣の国には、言われた通りの物を送りつけて、攻めてこないよう約束を取り付けました。
こうして、バカ殿様の時とは打って変わって、国は豊かに、そして平和になりましたとさ。

     小町「…て言うかさぁ。この話って、元々あたいが主役だったんじゃなかったっけ?」
     妖夢「………。」
     小町「それがさ、バカ殿の方が目立つわ、美味しい所を四季さまがかっぱらってくわ…
        あたいの存在価値って何だったんだろうね?首折られるだけ?は~あ、仕事休みたい。」
     妖夢「…………。」
   レミリア「物持ってきたんなら愚痴ってないでさっさと帰りなさい。邪魔だから。」
     小町「……世間の風は冷たいなぁ。」
     妖夢「……それより、ここから出して下さいよぅ……。しくしく……。」



 おしまい






 キャスト

若者     ・・・ 小野塚 小町
母親     ・・・ 四季映姫・ヤマザナドゥ
バカ殿様   ・・・ チルノ
ご家老    ・・・ リグル・ナイトバグ
ご家老2   ・・・ 因幡 てゐ
家来の人たち ・・・ レティ・ホワイトロック、射命丸 文
怨霊     ・・・ 八雲 紫、西行寺 幽々子、蓬莱山 輝夜、藤原 妹紅、伊吹 萃香、風見 幽香
太鼓の中の蜂?・・・ 魂魄 妖夢
隣国のお殿様 ・・・ レミリア・スカーレット
その家来   ・・・ パチュリー・ノーレッジ
『木炭』と『もこたん』は名前が良く似ており、燃えるという面においても同じですが、その性質はまったく違います。木炭は誰かが火をつけなきゃ燃えませんが、もこたんは自分で燃えることが出来ます。何よりの違いは、木炭は木の死骸ですが、もこたんは生きています。生きているもこたんは大切にしましょう。


いっってゐーーさーーーん!!

 みすちー「うそつきうそつきうそっつきー♪だーまーしてーるー♪うそつきうそつきうそっつきー♪いってゐーさん♪」


という感じで、そろそろあけますのでおめでとうございます、Pikoです。就職してから、中々筆が進みませんでしたが、仕事と生活にも慣れてちょっとだけ余裕が出てきましたし、年が明ける前に一本出さなきゃ年が越せんなぁと思ったので、がんばって仕上げました。

このお話の主役は、若者こと小町が主役…のはずですが、どう考えてもバカ殿様の方が目立ってます。映姫さま捨てに行くまではちゃんと主役してたはずなのに。紅妖永三作の主従は、こう、何かと横暴な主人のせいで部下が酷い目に遭うという感じがですが、この主従(ていうか職場の上下関係?)は、部下のせいで上が酷い目に遭って、そのおしおきで部下がもっと酷い目に遭う、と言う立ち回りがぴったりだと思ったりしています。

結構、無駄に沢山、擬音を使ってしまって、ちょっと見難く(というか醜く)なってしまったかもしれません。擬音を多用せず、見やすくかつテンポよくお話を展開できるよう、もっと上手くなりたいです。

隣の国の殿様が要求してくるものは色々ありますが、今回はこの三つを採用しました。太鼓はすぐに決まったんですが、後の二つは悩みました。あとの二つは…うーん、無理矢理くさいと言うか、突拍子も無いと言うか…。もっと発想力も欲しいところです。妖夢に、久々に閉所暗所恐怖症追加。記憶の限りでは花さか爺さん以来だったかと。みょんは可愛いなぁみょんは。

みすちー大盤振る舞いの三曲披露。それなりにメジャーな曲が元なはずです。メダカのにしろスズメのにしろ、部外者が学校をそっと覗いたら変質者と間違われるに決まってます。みなさん、そういう行為はやってはいけませんよ。鬼とか鴉とかも。

鎌は普通に強いと思います。竹やりは弱いです。でも竹やりで敵倒したら、スコア多目に貰えます。

来年は……今年以上に投稿が少なくなるかと思われます。でも、良いと思うのが出来たら投稿しようとは考えていますので、見かけたら読んでいただけたらと思います。それでは、読んでくれた皆様、よいお年をば。

 みすちー「お師匠さまー♪お元気でーすかーぁー♪」
Piko
[email protected]
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コメント



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>みすちー「お師匠さまー♪お元気でーすかーぁー♪」
ああ・・・次は師弟鍋だ・・・
12.70銀の夢削除
Pikoさんの東方昔話は文字通り今昔変わらずこのノリだなぁ。
しかし小町哀れなり。
それにしても谷の底はある意味でエリュシオンだと思いました。
23.90蝦蟇口咬平削除
東方キャラで有名映画って無理ですか?
26.無評価Piko削除
うーん、私は映画には疎いからちょっと…。風見谷の幽シ香なんて、考えたこともありませんで…。
29.80名前が無い程度の能力削除
ふふ面白い