Coolier - 新生・東方創想話

東方昔話 『鶴のおんがえし』

2004/03/05 08:38:48
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※最初に・・・・
 絵板、176を見てきてください・・・・。
 勝手に使ってごめんなさい・・・・。




むかしむかし、あるところに、じいさんとばあさんが住んでいました。
じいさんとばあさんは、二人暮しでした。
ある冬の日、じいさんが薪をとっていると、どこかで鳥の鳴き声が聞こえます。

    霊夢「はて?どこから聞こえてくるのやら。」

じいさんは、声が聞こえてくる方向へと向かいました。
すると、一羽の鳥が、罠にかかっているのを発見しました。

    怪鳥「た、助けてください。」
    霊夢「・・・・・・・・・じゃ、さよなら。」
    怪鳥「ま、待って~!」
    霊夢「五月蝿いわね。助ければいいんでしょ。」

じいさんは、謎の鳥を解放してあげました。

    怪鳥「ありがとうございました。このご恩は忘れません。」
    霊夢「忘れていいわよ。私も忘れたいくらいだから。」

鳥は、大空へはばたいて行きました。

    霊夢「今晩、夢に出てきそうね・・・・。」

じいさんは、家に帰ってゆきました。

 ・
 ・
 ・
    
じいさんは、ばあさんに今日の出来事を話しました。

    霊夢「・・・・・・と、いうわけなの。」

ちーん・・・

もとい、じいさんは仏壇に向かって、今日の出来事を話しました。
どうやら、ばあさんは亡くなっていたようです。

    霊夢「ナンマイダナンマイダ・・・。」
   幽々子「何してるの?」
    霊夢「ばあさんに手を合わせているの。」
   幽々子「じゃあ、仏壇なんかより、直接私を拝んだ方が早いわ。」

ばあさんが現われました。

   幽々子「そもそも、私は生きてるんだから、仏壇なんて必要ないんじゃない?縁起の悪い。」
    霊夢「死んでるじゃない。そもそも、何で私が仏壇拝まなきゃいけないのよ?巫女なのに。」
   幽々子「いいの。細かいことを気にしちゃ、お話は成り立たないわ。」
    霊夢「う~ん・・・。」

細かいことは、気にしてはいけないらしいです。 
とにかく、二人はみょんな話で盛り上がっていました。
そのときです。

 コンコン

玄関の戸を叩く音が聞こえました。

    霊夢「・・・こんな時間に、誰かしら?」
   幽々子「ほんとね。神社と大差ないみょんなところに、、誰でしょうね?」
    霊夢「一言余計だ。」

じいさんは不思議に思いつつも、玄関をあけました。

 ガラッ

するとそこには、一人の美しい娘が立っていました。

    妖夢「あの、すみません・・・・。」
    霊夢「・・・・・・・・・・。」
    妖夢「私、旅をしている者なのですが・・・。」
    霊夢「・・・・・・・・・・。」
    妖夢「道に迷ってしまって・・・・・・。」

 ピシャ!

じいさんは、玄関の戸を閉めました。

    妖夢「ちょっと~!何で閉めるのよ~!?」

 ドンドン!

   幽々子「どうしたの?」
    霊夢「・・・・・・・寝る。」
   幽々子「そう?おやすみなさい。」

じいさんは、床につきました。

 ・
 ・
 ・

    霊夢「う~ん・・・・・。鳥が~、鳥が~・・・・・・。」

じいさん、悪夢にうなされています。

    霊夢「わ~!!」
 
 ガバッ!!

じいさんは飛び起きました。

    霊夢「・・・・あ~、ほんとに夢に出てきたわ・・・・・・・。」

仕方なく布団を這い出たじいさんは、居間に向かいます。

   幽々子「あ、おはよう。」

そこには、ばあさんと、

    妖夢「おはようございます。」

昨日の娘がおりました。

    霊夢「・・・・・・・・・・何で、ここにいるのよ。」
    妖夢「何で、って・・・・。」
   幽々子「私が入れたのよ。ほら、外は寒いし。」

娘は、ばあさんによって、ここに招かれたようです。

    霊夢「・・・・・・・・・。」
    妖夢「・・・・・・・・?」
    霊夢「・・・・・どっかで会った?」
    妖夢「いいえ?」
    霊夢「ふ~ん・・・・・・。」

じいさんは、疑心にかられています。

   幽々子「で、ものは相談なんだけど。」
    霊夢「何よ?」
   幽々子「この子、うちに置かない?」
    霊夢「ぶっ!」

ばあさんの突然の申し出に、じいさんは飲んでいたお茶を吹き出してしまいました。

    霊夢「な、何を言ってるのよ・・・・。」
   幽々子「だって、私たちには子供もいないし、二人だけじゃあ寂しいじゃない。」
    霊夢「そうは言っても・・・・・。」
   幽々子「ねえ。あなたさえよければ、うちで暮らさない?」
    妖夢「いいんですか?」
    霊夢「駄目。」
   幽々子「いいわよ。」
    妖夢「わ~、ありがとうございます。」
    霊夢「人の話を聞きなさいって・・・・。」

こうして娘は、家に住むことになりました。
二人は娘を、実の娘のように、大切にしました。

    霊夢「いやいや、そんなことは・・・・・。」

で、そんなある日のこと。

    妖夢「ただいま~。」

出掛けていた娘が、帰って来ました。

   幽々子「おかえり。」
    霊夢「帰ったか、ごくつぶしめ。」

二人は、暖かく出迎えます。

    妖夢「はい、これ。」

娘は、二人に何かを渡しました。

    霊夢「これは・・・、お金じゃないの。」
   幽々子「どうしたの、これ?」 
    妖夢「世話になってばっかりじゃ、あれだから、お礼にって思って・・・・。」
   幽々子「そんなに、気を使わなくてもいいのに。」
    霊夢「あ~、いやいや。貰えるものは、ありがたく貰っておこうじゃない。」
   幽々子「ん~、それもそうね。」   

二人はお金を受け取りましたが、一つの疑問が浮かびました。

   幽々子「ねえ?」
    妖夢「はい?」
   幽々子「このお金、どうやって稼いだの?」
    妖夢「趣味で。」
    霊夢「趣味?」
    妖夢「はい。」
    霊夢「趣味、ねえ・・・。」

娘は、どうやら趣味でお金を稼いだようです。
そして次の日のこと。

    妖夢「ただいま~。」
   
出掛けていた娘が、帰って来ました。

   幽々子「おかえり。」
    霊夢「おかえり。それじゃ、今日の稼ぎを貰おうかしら?」

二人は、暖かく出迎えます。

    妖夢「はい、今日の分。」
    霊夢「ご苦労ご苦労。」
   幽々子「・・・・あれ?」

ばあさんは、何かに気付きました。
 
   幽々子「顔に、赤いのがついてるわよ?」
    妖夢「え?ああ、ちょっと、失敗して・・・・。」
   幽々子「失敗?」
    妖夢「失敗です。」
 
娘は何かに失敗して、顔に赤い染みをつけていました。

   幽々子「・・・・ねえ、あの子が何やってるのか、気にならない?」
    霊夢「別に。」
   幽々子「あの子に何かあったら、お金が手に入らなくなるわよ?」
    霊夢「・・・・・それはちょっと困る。」

仕方ないので、様子を見に行くことに決めたじいさんとばあさん。
さて次の日、二人は娘のあとをつけていました。

    霊夢「ええと、ここらへんに行ったはずなんだけど・・・・・。」

 ぎゃ~・・・・・・

突然、悲鳴が聞こえてきました。

   幽々子「何・・・・?」
    霊夢「行くわよ。」

二人は急ぎ、悲鳴がした方へむかいました。
そして、二人が目にしたものは、

     橙「わ~!!痛い痛い!!」
     藍「な、何するだぁ~!?」
    妖夢「・・・・・・・。」

 ざしゅ!
 ざしゅ!

辻斬りをとも追い剥ぎともとれる行為をしている、娘の姿でした。

   幽々子「あ、あの子・・・・・。あんなことやって、お金稼いでたのね・・・・・。」
    霊夢「・・・・・・・・。」
   幽々子「止めなきゃ・・・・、って、じいさん?」

ばあさんはふと、じいさんの様子がおかしいことに気付きました。

    霊夢「・・・・・・血が、騒ぐわねえ。ケヒ、ケヒヒ・・・・。」
   幽々子「じいさん?」
    霊夢「ケヒヒヒヒ!!私も混ぜろ~!!」

 ダダダダダダダ!!

じいさんは、猛スピードで辻斬りの現場へと走っていきました。

    妖夢「じいさん?」
     藍「うわ~!?なんなんだぁ~!!」 
    霊夢「ケヒ~!身ぐるみ頂戴!!」
     橙「あ~れ~・・・・・・・・。」

そして娘と一緒に、略奪を働くのでした。

 めでたし めでたし

 ・
 ・
 ・

    妖夢「え、駄目ですか?」
   幽々子「そうよ。あんな終わり方で、みんなが納得すると思ってるの?」
    霊夢「私は満足よ。」
   幽々子「あなたの価値観に、同意を求めるつもりは無いわ。」
    霊夢「つれないわねえ・・・。」
   幽々子「とにかく、辻斬りはもうだめ。もっとマシな終わり方にしなさい。」
    妖夢「残念。」
    霊夢「ちっ。」

と、こんな会話があった数日後のことです。
ふと、娘が部屋から出てきました。   
その手には、

    霊夢「何それ?布団?」
   幽々子「家に、そんなのあったかしら?」

立派な、羽毛布団がありました。
    
    妖夢「私が作りました。それを売れば、多少はお金になるでしょう。」
    霊夢「それより、家で使うわ。これで冬が越せる。」
   幽々子「でも、こんなのどうやって作ったの?」
    妖夢「それは、言えません。」
    霊夢「何で?」
    妖夢「何でもです。あと、私が作業しているところを、決して見てはいけませんよ。」
   
娘は、二人にそう言うと、部屋に戻っていきました。

   幽々子「・・・・・見るなって言われると。」
    霊夢「見たくなるものよね。」

そんなわけで二人は早速、娘の部屋の前にいきました。
障子の向こうでは、娘が何やら作業をしています。

   幽々子「そ~っと・・・・・。」
    霊夢「どれ・・・・。」

そっと障子を開け、中を覗く二人。
そして、二人が見たものは、

    怪鳥「・・・・・・・。」

世にも珍しい怪鳥。

    霊夢「・・・・・・・・(ふら~・・・)。」

 ばった~ん!

じいさん、ショックで倒れてしまいました。

   幽々子「じいさん!?」

じいさんが倒れたことにびっくりするばあさん。
と、そのとき、

    怪鳥「見て、しまったんですね・・・・。」
   
怪鳥が話しかけてきました。

    怪鳥「私は、以前じいさんに助けてもらった者です。その恩返しにと思って、こんなことをしていたのですが・・・。」
   幽々子「・・・・・。」
    怪鳥「バレてしまったのでは、もうここには居れません。」

怪鳥は窓の方を向き、
 
    怪鳥「さようなら・・・・・・・。」

 ばさ!ばさ!ばさ!

飛び去っていってしまいました。
残されたばあさんは、

   幽々子「・・・・とりあえず、紅白一名、冥界にご案内?」

ぶっ倒れたじいさんを、どっかに連れて行ってしまったそうな・・・・・。


  おしまい

 きゃすと

じいさん   博麗 霊夢
ばあさん   西行寺 幽々子
鳥(娘)    魂魄 妖夢 (及び絵板No176)
襲われてる人 八雲 藍、橙
    
    

   
 ほんっとーに久々の昔話。第十二弾になります。
 
 絵板併用推奨っていう、非常に危ない橋を渡ってしまった・・・・・。妖夢福でもやってしまったけど、いいのかなあ・・・・。
 ・・・・・・そろそろ、ケヒヒは控えときます。
Piko
[email protected]
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コメント



0.1030簡易評価
12.70絵利華削除
久しぶりの昔話、楽しませていただきました
14.70名前が無い程度の能力削除
キャストに橙と藍がいない・・・。