Coolier - 新生・東方創想話

不思議なメタルギアダンジョン4

2006/04/11 05:19:21
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これは不幸の手紙です。

この手紙を見たら、

これと同じ内容の手紙を友達全員に送らなければ

貴方は不幸になります。






これから始まる物語を読むと、
こういった手紙がポストに入っているかもしれません。

覚悟して読まないと命が危ないです。






















「―というプロジェクトを開いて記事にしようと思うのですが、
紫様!色々と手伝ってくれませんか?」

「あら、文は事実しか書かないのでは無くて?
それじゃただの作り話よ。」

「いえいえ、背景が作り物だとしても、
勇敢な天狗が仲間を作って、
悪の秘密組織に立ち向かう事に変わりはありません。」

「そう。別に後でどうなっても良いのなら手伝うわよ?」

「ありがとうございます!」

「そうそう、邪魔な人を排除するから
萃香に手伝って貰う必要があるわね。」

「ですね。関係無い人が来たら困りますね。
特に霊夢さんに妨害されたらたまりません。」

「後で萃香に酒樽を山一つ分あげるから手を貸して
って言っておくわ。」

「いいのですか?あの正直者にそんな事して?」

「良いの。面白そうだから。
こんな大がかりな事をするくらいなら、
最初からフィクションガセネタ新聞にすればどう?」

「そんな事をしたら真実では無くなるじゃないですか。」


















「何このシナリオとセリフは?リグル社長とかミスティア局長にルーミア博士。
どう見ても人格壊れてるわよ?
シリアスなのかコメディなのかはっきりしていないわ。」

「私が見たら違和感無いんですけどね…」

「それにストーリーもどうかと思うわよ。
出発した頃は目的がはっきりしていない。
これじゃ新聞の読者に伝えたい事が伝わらないわ。」

「そうですか、でも書き直す時間は無いのです。」

「まぁ、それは別に良いんだけど。
この三人が本当にこの台本通りに喋ってくれる訳?」

「社長は事前に話通していますし、局長には鳥籠を差し上げてます。
博士はちょっと頑固者でしたけど、元々の魔法抵抗力が低いから
意識を失わせて簡単な操り魔法で操る位は出来ると思いますよ。」

「ルーミア人形でも作る気?一人二役は負担が大きいわよ。」

「大丈夫です。単純な動作しかさせません。
ただ、途中で操り魔法の効力が切れたらピンチなんですけどね…」














「作戦実行直前に萃香に一部の人達を
適当な場所に移動させて貰う所までは別に問題無いわ。」

「と、なると問題があるのですか?」

「あの地下洞窟に決まってるじゃない。
あんな大きな物、すぐには作れないわ。」

「どこか適当な場所から持ってくればいいじゃないですか。
ほら、黄色いダチョウ村とかトラネコ洞窟とか旅する蓬莱人が挑む谷とか。」

「別に場所さえ判ればすぐ持って来るわよ?」

「場所なら、…ちょって待ってて下さい。
ここから一番近い場所にあるのは博霊神社の真下にある謎の地下迷宮です。」

「なんでそんな場所にそんな物があるのよ?」

「博霊賽銭怨念パワーですよ。」
















「博霊迷宮の地下100Fまでを図書館の真下に移動させたわ。
問題は100Fしか無いって事かしら?」

「そうですか、残りの20Fは適当な場所から持ってくるしか無いですね。」

「まだ洞窟が近くにある訳?」

「魔法の森のミステリーサークルから洞窟に行けますよ。
ただ、正確には洞窟って言いにくいです。
100Fまでは博霊の古い石壁で、新しく付け足す洞窟はつい最近作られた感じの場所です。」

「統一しなくていいのかしら?」

「いいのです。奥に進む程、悪の組織っぽくなりますから。」














「776番目の本棚の本を全てすり替えておいたわ。」

「これで一ヶ月間放置すれば、
パチェも最初からあの本があったと勘違いしますね。」

「あの魔女の事だもの。
重要じゃ無い本棚の本のタイトルなんか覚えて無いわ。」











「後は役者ね。敵役をする人居なさそうだし、
そこはどうするの?」

「人形を使います。アリスさんに頼んで
本物そっくり自立性人形を作って貰います。
この人形は自分の分身となる自立性人形をさらに作る事が出来るのです。」

「難しそうな物をそう簡単に作ってくれる訳?」

「大丈夫です。人形を二つ人質としてこっそり持って来ました。」

「意外と酷い事するわね。」

「それと、自立性人形は欠点があるのです。
自分を本物の妖怪だと勘違いします。
ついでに記憶も作り物なのです。」

「その人形の後片付けは誰がするの?
私は手伝わないわよ。」

「大丈夫です。そういう事も考えてます。
一応、確実に私が勝てる様に作られていて、
私や、そのお供に致命傷になる攻撃は絶対に当たらない様に設定されていますから。
それでも駄目だったら慧音さんに消して貰います。」

「あのハクタクも動いてくれるのかしら?」

「萃香さんと一緒に里の子供を連れ去っていますから、
子供と引き替えにやって下さいって言えば手伝ってくれますよ。」

「本当にどうなっても知らないわよ?」

「大丈夫、その時はどうにかなります。」

























不思議な地下迷宮106F



文:「あ!居ました居ました。チルノさん、お久しぶりです。」

チルノ:「待って!近づかないで!これは罠だよ!
どう見ても四方八方に青いタヌキが持ってるのと同じ鈴が散らばってるよ!」

文:「そうでしたか、助けるのは無理なので階段降りて早い所生ゴミ計画を中止して来ますね。」

チルノ:「そういう問題じゃない!近づかないで助けろ!」





ガガガガガガッ

ポチ


パチェ:「チルノ…なんて事だ!」

メイリン:「パチュリーさん…」

パチェ:「…文!それは罠だわ!
敵が誘い出す時に使う手よ!
貴方がチルノを助けるのを待っているんだわ!
ちょっと近づけば鈴が音を出して見つかってしまうわ!」

文:「でも、敵は一体どこでしょう?」

メイリン:「駄目だわ。強力な魔力によって魔道レーダーが妨害されているわ。」

パチェ:「そこから見えなくても、どこかに居るはずだわ。」

文:「大佐、チルノは必ず助けます。
でも、なんでチルノという小さな妖精にそんな熱くなるのです?」








パチェ:「…昔、チルノに助けられた事があったわ。
恐らく90年近く前の事よ。

私はまだ幻想郷に居なかった。
人の世界に居たわ。

自分がどうやって生まれたのかは知らない。

自分がどうして魔法が使えるのかは知らない。

自分がなんで人として扱われないのかも知らない。


やがて、私は世界から排除される事になった。

十字架に貼り付けられ、
火を付けられた。


…その時にチルノがやって来たわ。」






文:「そんな過去が…あったのですね。」

パチェ:「いえ、これは作り話よ。
本当は熱い夏に紅魔館に連れてきて図書館を冷やしただけよ。」

文:「それだけですか?」

パチェ:「だけです。
チルノが居なかったら今年の夏は辛いわ。」

文:「それじゃあ、後で暇な時に助けに行きますね。」

チルノ:「待て!置いてくな!」

パチェ:「別にチルノが居なくても私は魔法で涼む事が出来るわ。」

文:「あ!チルノさん!宙を飛んじゃったらその罠の意味が無いじゃないですか!」

チルノ:「助けないあんたが悪い!」




















リボルバー・アリスは完全に余裕だった。
地下120Fからずっと天狗と妖精の行動を見ていたからである。

人形を三体失ってはしまったが、
まだ何十という数が残っている。

サイコ・咲夜は特別な人形で十六夜咲夜をベースに限りなく本物に近づけて作った物だ。

但し、記憶は私が巧妙に作り上げた。


最初からサイコ・咲夜は悲しい過去も何も持っていなかった。


私がわざわざ、魔力を秘めた水晶を
頭に植え付けなければあんな力も使えなかった。




残りの二体の人形は量産型だ。

だが、魔法も何も使えない。

戦闘は全て武器と格闘に頼る事しか出来ない。


普段は制御装置が働いているが、
人形だから自らの腕が折れる程強い一撃を放つ事が出来る。

余りにも強い攻撃は、
その攻撃を繰り出した者が耐えきれないのである。

故に制御装置は付いている。


だが、使い捨て人形に気遣う必要は無い。

最初から外せば良かったが、
付いていて当たり前だと思っていた。

制御装置をわざわざ作った自分が馬鹿らしい。


また、この装置の副作用として、
攻撃の命中精度も低くなっている。

これでは実戦に使えない。



何故だか、その装置を作った記憶が無い。

一体誰が作ったのだ?


そんな事はどうでも良い。


私は過去を気にしない。

私は現在を生きている。


結論は人形の一体や二体無くなっても問題無い。

サイコ・咲夜の様な特殊な人形を除けば、
材料さえあればさらに新しく何百という数が作れる。




今、一体の人形が妖精を囮にして
天狗が助けに来るのを待っている。


その人形が持っている武器はシングル・アトラクション・アームだ。

遊園地のジェット・コースターで体をがっちりと固定するアレに似ている。


片腕を完全に一定の空間に固定する事によって
移動を妨害する事が出来る。


あれにかかれば素早い天狗も逃げる事すら出来ない。


















リボルバー・アリス4号:「何この武器!私が固定されてどうするの!
右腕が!右腕がああああァァァッ!!取れない取れない取れない!」









そして作戦は失敗に終わった。
















紫:「ねぇ藍。自立性人形って自分の意志を持っているのかしら?」

藍:「意志を持って無かったら、自立してるって言えませんね。」

紫:「雑魚人形は置いといて、あのアリスが作った
ボスクラスの人形は自分の事を妖怪だと思ってるみたいだし、
無駄に変な能力持ってるけど文はあれを倒せるのかしら?」

藍:「致命傷になる攻撃が当たらないって言っても、
自立してるから常識的に考え方を変えますね。」

紫:「適当に知識を詰め込んだボス人形が
文を倒して本当に生ゴミを発射したらどうなるかしら?」

藍:「それは…世界の崩壊です。」

紫:「今から紅魔館に人を集めようにも萃香が居ないと出来ないわ。
かといって萃香は先に酒寄こせって言いそうな気がするし。」

藍:「文さんの作戦成功を願うしか手段は無いですね。」

紫:「普通の人形なら文は確実に勝てると判っているから、
何も考えずに戦ってるけど、ボス人形が動作不良を起こして
文に危害を与える事が出来る様になったり、
量産型人形もそうなったりしたら危険だわ。」

















不思議な地下迷宮120F



このままでは生ゴミ計画が妨害されてしまう。


リボルバー・アリスは新たな作戦に出た。

今、手元には何十という人形がある。

私が七分に一体のペースで人形を作成しているからさらに数は増える。


数の多さを利用するしか無い。



武器の配給は無しで数をぶつければ天狗は息絶えるだろう。





天狗に向けてこの人形を送りつけてやろう。



















紫:「そこの本物の方のアリスさん。ちょっとお話良いかしら?」

アリス:「あら珍しい。何の用?」

紫:「人形の事よ。」

アリス:「蓬莱と上海ならもう返して貰ってるわ。」

紫:「いえ、そっちじゃ無いわ。
文が自立性人形を作ってくれって頼んだ筈わよ?」

アリス:「あれの事?あれがどうしたの?」

紫:「あの人形は本気で文を襲う事ってあるのかしら?」

アリス:「確かに文に致命傷を与えないまま負ける様に
設定してはいるけど、自我を持っているから
その設定を自分で変えるかもしれないわ。
…けど、それがどうしたの?」

紫:「そいつが暴走して紅魔館の地下120Fに立て籠もって、
幻想郷を滅ぼそうとしてる。って言ったらどうする?」

アリス:「地下120Fがあるのは初耳だけど、
私の作った人形だもの。私が壊しに行くわ。」

紫:「そうこなくちゃ。」
















不思議な地下迷宮107F


チルノ:「何これ!降りた瞬間にいきなり目の前に階段あるよ!」

文:「よく見て下さいよ。ほら、とても大きくて長い階段です。」




チルノ:「待って!階段の目の前にリボルバー・アリスがまた居るよ!」

文:「あ、本当だ。」

リボルバー・アリス5号:「かのアリストベレスは机の中から青タヌキ現象を解明し…」


チルノ:「いきなり目を輝かせて熱心に語らないで!
って危ないから!殴らないで!もう少しで当たる所だったから!」

文:「一応、当たりにくい様に、ダメージが大きくならない様に設定されては居るんですけどね。」

チルノ:「腕が壁にめり込むパンチだよ!どう見てもあたしの後ろの壁にでかい穴出来てるから!」

文:「あれ?素手でそんな強い攻撃が出来る様に設定されてはいませんよ?」

チルノ:「設定されてるされてないとかの問題じゃ無くて、
現に攻撃されてるから!これ当たったら死ぬから!」

文:「じゃあ、階段降りて逃げましょう。」







―何故でしょう?

なんで制御装置が外れてるのですか?


これじゃ私が本当にやられてゲームオーバーになりかねないですよ。


何も知らされて無いチルノさんはこんな極限状態を生きてたのですね。

これはとても凄いです。



しかし、本当に私が生ゴミ計画を阻止する英雄になってるじゃないですか。

これじゃいざって時に逃げれませんよ。


勝ち目のある戦いにしか自分から出向く気になりません。

とりあえず、冷静に判断してるフリをしようと思います。









ガガガガガガッ

ポチ


パチェ:「文!その先には大量のアリス人形が居るわ!
全速力で階段を降りながら振り切って!」

メイリン:「挟み打ちにはならない様にして!
左右が壁だから逃げ道は無いわ!」

文:「わかりました。」










チルノ:「痛い痛い!手を引っ張って高速ダッシュするな!」

文:「一気に走り抜けないと危険です!」

チルノ:「というか何だあれ!ストレッチマン?
このスピードに追いついてきてるよ!」

文:「ストレッチマンはどうでも良いけど、これじゃ速度が出ません!
私が風を作るからそれに乗って!」

チルノ:「いきなり手離さないで!しかも意外に浮いてるよ!
っていきなりスピード出過ぎ!下に降りてるから怖い怖い!
これじゃジェットコースターみたいだよ!」

文:「慣れてきたらもっと速度出しますからね!」

チルノ:「なにあれ!あのストレッチマンの足早いよ!
こんなに早く逃げてるに後ろを見たらすぐそこに居るよ!」

文:「大丈夫です。私達は宙を飛んでいるから、
もっと速度が出せば振り切る事が出来ますよ!」

チルノ:「アリス人形が一つ二つ、十、二十、三重、四重結界!」

文:「いくらなんでも多いですよ!」


パチェ:「相手は耐久力の無い人形よ!
ちょっと攻撃すれば怯むわ!」

チルノ:「よし!さっきこっそり拾ったスペルカードの出番だ!」

文:「そんなの拾ったなら拾った時に言ってくださいよ!」

チルノ:「そしたら取り上げられるに決まってるから!」
今度こそあたしが戦闘に参加するよ!


[たたかう]
>[まほう]
[どうぐ]
[にげれない]



>[まほう]

[くろまほう]
[しろまほう]
[魔砲]
[あかまほう]
[あおまほう]
      >[きゅうきょくまほう]








チルノ:「禿符:ハゲクロス!」

パチェ:「あれは…究極魔法ハゲクロス!」

文:「なんですかあの魔法!」

パチェ:「ハゲクロス。それは究極で完璧で絶対な攻撃力を持つ。
攻撃方法は画面外まで続く隙間の無い弾幕。逃れ様の無い攻撃だわ。」

文:「なんて恐ろしい…」

チルノ:「ほら、早い所下の階に行くよ!」

文:「なんですかあれは!アリス人形の髪が全部無くなってます!」

パチェ:「恐ろしいのはそれだけじゃ無いわ。相手の数が多い程、威力は増えるわ。
何故なら、頭から出てくる黄金に輝く光がお互いの眼を貫いて気絶させるわ。」

チルノ:「だから今のうちに行くよ!」

文:「ならちょっと速度上げますね。」

チルノ:「早い早い早い!今、どのくらいのスピードだよ!」

文:「時速100kmくらいですよ。まだまだ大丈夫でしょう?」

チルノ:「出口が見えてる!だからもう速度落として!」

文:「そうですか、ここからはそろそろ歩きましょう。
体力、魔力の消耗を抑えないと後が辛いですからね。」







不思議な地下迷宮115F



チルノ:「やっと…出れた。」

文:「長い階段でしたから、いくつもフロアをすっ飛ばしてますね。」



なぞのぎおん:「デレレロレレーン」

***:「モンスター ハウスだ」



チルノ:「ちょっと待った!ここ広すぎるよ!
ここのフロア全体が一つの部屋になってるよ!」



ガガガガガガッ

ポチ


パチェ:「安心して。そこのフロアの人形は貴方達が行動を取らない限り、
一切何も動かない仕掛けだわ。
その代わり、一歩でも進むと人形も一つ行動を取るわ。」

文:「じゃあ、冷静に考える時間がある訳ですね。
私は一歩も動きませんよ。」

チルノ:「よし、一歩動いてみよう。」

文:「あ!何も考えずに動かないで!」


***:「リボルバー・アリス72号の攻撃!リボルバー・アリス41号は8695のダメージを受けた!」



チルノ:「何、今の!」

パチェ:「気を付けて!遠距離攻撃が出来る武器を持っている人形が居るわ!
遠距離攻撃は貴方達に当たらないと、
味方にぶつかって相打ちするわ!」

チルノ:「いいじゃんその作戦!数減らせるよ!」

パチェ:「良くないわ!相打ちすると生き残った方が
レベルアップして手に負えなくなるわ!」

チルノ:「ちょっと待て!それ先に言え!」



文:「チルノさん!足踏みしないで!」


***:「リボルバー・アリス72号の攻撃!リボルバー・アリス41号は9021のダメージを受けた!
リボルバー・アリス41号は息絶えた!」

なぞのぎおん:「ヴワル・ワッハッハッハッハ」

***:「リボルバー・アリス72号はスナイパー・アリス72号にレベルアップした!」



チルノ:「待て!どうやったら武器が変わるんだ!
というか今の笑い声は何!?」

文:「だから!足踏みしないでください!」




なぞのぎおん:「ポチッ ドガーン!」

***:「リボルバー・アリス97号は大型地雷を踏んだ!
リボルバー・アリス97号は息絶えた!リボルバー・アリス54号は息絶えた!」

***:「スナイパー・アリス72号の攻撃!リボルバー・アリス51号は30691のダメージを受けた!
リボルバー・アリス51号は息絶えた!」


なぞのぎおん:「ヴワル・ワッハッハッハッハ」

***:「スナイパー・アリス72号はバルカン・アリス72号にレベルアップした!」

***:「リボルバー・アリス57号の攻撃!リボルバー・アリス61号は9219のダメージを受けた!

***:「リボルバー・アリス61号はとらばさみにかかった!」



チルノ:「あ!スペルカードが落ちてる!」

文:「待ってください!それは二歩進まないと取れませんよ!」

チルノ:「たったの二歩ならすぐ取れるよ!」


***:「バルカン・アリス72号の攻撃!リボルバー・アリス57号は96301のダメージを受けた!
リボルバー・アリス57号は息絶えた!」

なぞのぎおん:「ヴワル・ワッハッハッハッハ」

***:「バルカン・アリス72号はおばさんせんしゃ・アリス72号にレベルアップした!」

***:「リボルバー・アリス61号はとらばさみにかかってうごけない」



文:「いいですか!良く考えてください!
あんなのに勝ち目は無いですよ!
綺麗に洗濯されます!だから動かないでください!」

パチェ:「それは洗車よ。あれは戦車。」

チルノ:「別に後一歩だから問題無いよ。」
しかもだんだん老けてるから戦車婆さんになれば勝てるよ!
戦車って言っても見た目は木製の馬車みたいだし!
ってどう見ても足で歩いてるよあれ!」

文:「まぁ、確かに見た目は手作りの馬車ですけどね。
車輪が地面から離れてて、足で動いているのも、とてもユニークです。
でも今は緊急事態ですよ!大砲を両手で頑張ってこっちに向けてます!」

レティ:「チルノ。今はとても危険だ。
あいつはもう既に叔母さんまで進化している。
という事はガンコ、イッテツにも進化するかもしれん。」

文:「あの、叔母さんが頑固者になるって事は、
それは退化って言うのですよ。」



***:「おばさんせんしゃ・アリス72号の攻撃!リボルバー・アリス61号は320741のダメージを受けた!
リボルバー・アリス61号は息絶えた!」

なぞのぎおん:「ヴワル・ワッハッハッハッハ」

***:「おばさんせんしゃ・アリス72号はM1戦車・アリス72号にレベルアップした!」




チルノ:「ちょっと待て。どうやったらあんな劇的変化が起こるんだ!
木が鉄に変わってるよ!
というか本物の戦車だから!」

文:「だから!本当に勝ち目無いってさっきから言ってるでしょ!」




ガガガガガガッ

ポチ

レティ:「チルノ、気をつけろ。そのフロアのあちこちに大型地雷がセットされている。
地雷探知機を使うんだ。」

チルノ:「そんなの持って無いから!」


ガチャ










ガガガガガガッ

ポチ

パチェ:「文、敵の戦車砲は強力よ。
貴方の壁となっている人形の残りは一体よ。
人形が無くなれば遠距離攻撃が直撃するわ。」

メイリン:「次のターンが終わったら攻撃を防いでる最後の人形は無くなるわ。」

パチェ:「そうなれば、狙い撃ちされるわ!
何か方法があるはずよ。
そうだ、レティに聞いてみて。
彼女は兵器関係とサバイバル術に詳しいから。」




レティ:「あの人形は魔法を使えない。武器に頼っているだけだ。
M1戦車の電子装置、ペトロニクスは極めて性能が高い。
照準を一度ロックオンされたら自動追尾されるぞ。
主砲は3000メートルまで有効だ。
戦車を破壊するには電子装置を撹乱するしかない。
魔力弾をぶつけるんだ。所詮、人間の道具だから魔法に弱い。
電子装置を撹乱してその間に主砲の旋回範囲内に回るんだ。
そうすれば主砲は意味を成さなくなる。
いいか?もう一度言う。遠距離では魔力弾を使って電子装置を欺くんだ。」


文:「いえ、私はあれから逃げる方法が聞きたかったのですが…」

チルノ:「よっしゃ!やっとスペルカードが取れた!」

文:「って最後の一ターンを安易に使わないでください!
これで外れのレベル1ランクZのスペルカードだったらどうするんですか!」

チルノ:「ふっふっふ…、聞いて驚け。
このあたしが取ったスペルカードは究極のスペルカードだ。」

文:「それはまた一体どんな?」

チルノ:「還符:ロトミトだ!」





***:「おばさんせんしゃ・アリス72号の攻撃!リボルバー・アリス79号は1585471のダメージを受けた!
リボルバー・アリス79号は息絶えた!」








チルノ:「なんだ、もうレベルアップしないのか。
つまらない。」


文:「いい?あの戦車の攻撃を妨害してる人形は居ないのですよ。」

ガガガガガガッ

ポチ


パチェ:「凄いスペルカードを当てたわね!」

文:「何がどう凄いのですか?」

パチェ:「それを使えば近くの村に帰還するわ。」

文:「と、なるとチームを再編成して来る事も可能なのですか?」

パチェ:「ええそうよ。でも、今は時間が無いの。
一刻も早く生ゴミ計画を阻止しなきゃいけないわ。」



チルノ:「さっそく使うよ!還符:ロトミト!」

文:「待って!一人でどっか行かないで!
今はあの戦車が私達を狙ってるターンでしょう!」



***:「チルノのからだが あおじろいひかりに つつまれ」




***:「なにも おきなかった」



パチェ:「言い忘れたけど、ロトミトで帰還出来る確率は
六億分の一よ。」

文:「そりゃロトですしね。
でも、それどころじゃ無いですよ!
今のって”行動した”に分類されてます?」


パチェ:「そりゃ使ったんだし、行動した事になるわよ。」

メイリン:「…気をつけて!戦車の攻撃が来るわ!」

文:「待って!私のHPは最大値でもきっと5くらいしか無いよ!
もう本当に絶体絶命だから!」

























紫:「さぁ、本物の方のアリスさん。
この隙間が今、文が死闘を繰り広げている場所に通じているわ。」

アリス:「ええ。準備は完璧よ。いつでも行けるわ。」

紫:「さぁ、行ってらっしゃい。
私からの助言だけど、そのお二人を先に行かせた方が良いと思うわ。」

アリス:「なんでまた?」

紫:「貴方は命が一つしか無いのよ?
先に自分の人形を行かせた方が良いと思うわよ。」

アリス:「まぁ、それもそうね。」



















M1戦車・アリス72号は1号と限りなく同じ思考を持っている。


それはすなわち、完璧で余裕を持った作戦が頭脳にあるのである。

ついさっき、自らの身体能力を極限まで進化させる事に成功した。

邪魔な人形は蹴散らした。


レーダーによれば、
天狗はここから真正面に800m先に居る。

その間には誰も居ない。

邪魔する者は誰も居ない。


まさに完璧と言えよう。



狙いは定めてロックオンした。

後は主砲を撃つだけだ。





レーダーに奇妙な物体が映った。

―なんだあれは!


危険99,9!警告!危険!危険!

騒音が戦車内部に鳴り響く。


斜め左後ろに影が一つ、二つある。

主砲をそちらに向けるにも時間が無い。


恐ろしいスピードでこちらに近づいている。


仕方が無い。
私が戦車から顔を出して直接攻撃するしか手段は無い。



ハッチを開けて身を出したら清々しい空気が吸えた。


眼に入ったのは小さな人形は二つ。

強力な魔力を備えている様だ。



今の私のレベルなら武器も魔法も必要無い。

この素手だけで十分だ。


さぁ、かかって来い!









***:「上海人形は大型地雷を踏んだ!
上海人形は息絶えた!蓬莱人形は息絶えた!
M1戦車・アリス72号は息絶えた!」

















チルノ:「…まぁ、そういう事で。
助かったから問題無し!」

文:「良くない良くないですよ!あの正体不明の何かに助けて貰わなかったら、
後少しで私達は吹っ飛ばされてましたよ!」


レティ:「その通りだ。まだ敵は何十、いや何百と居る。
対処法を考えるんだ。」



チルノ:「ところで、最初から気になってたんだけど、
そこにあるスペルカードは何?」

文:「あ、これですか?足元にあって気づきせんでした。
白紙符ですね。何も書いてませんよ。」



パチェ:「それは白紙符!生きているうちに見れるなんて素晴らしいわ!」

文:「この白紙のスペルカードに一体どんな効果があるのです?」


パチェ:「例えばそのスペルカードに”不夜城レッド”って書けば、
本物の不夜城レッドと同じ効果が出るわ。」

文:「そうですか、なら私はこう書きますね。」


チルノ:「なんて書くんだ?有効に使ってよ?」














私は人形から、
本気で攻撃されるとは思わなかった。

人形は敵役を演じているだけ。


あくまでもこれは芝居劇だった。

私が必ず勝利を収めて世界を救うというストーリー。


そのストーリーが狂い始めている。

敵は本気で生ゴミを発射しようとしている。


中途半端に戦って勝てる相手じゃ無い。

これは戦争だ。


本当の戦争になっている。


芝居劇の枠を越えて本当に幻想郷の手が私にかかっている。



今でも絶対に自分の身が安全だという錯覚している。

それで私は冷静を保っているのかもしれない。


けど、それはただの妄想であって現実では無い。

現実では本当に殺されるかもしれない。


それが未だに信じられない。



ついさっきまで制御装置が働いていたのに、

突然なんでストップしたのかが判らない。


大きな要因も見当たらない。




そして今、私の手の中には、
スペルカードに変化する事の出来る白紙符がある。

これが心を支えてくれた。


絶対の身の安全が妄想から現実に変わった。


ペンを急いで走らせ、
自分の知りうるスペルで最も強力な物を書き込んだ。







文:「滅符:ぜんめつ」

チルノ:「ちょっと待て。書き直せ。」

文:「無理です。もう消せません。
既にスペルカードが発動していますし。」


レティ:「説明しよう。”滅符:ぜんめつ”とは、
倉庫を使わずに蓬莱人が挑む谷をクリアしなければ使えないアイテムだ。
並の妖怪や人間が白紙符にその名を刻んでも使いこなす事は出来ない。」



***:「リボルバー・アリス41号は時空の彼方へ消え去った。」

***:「リボルバー・アリス42号は時空の彼方へ消え去った。」

***:「リボルバー・アリス43号は時空の彼方へ消え去った。」

***:「リボルバー・アリス44号は時空の彼方へ消え去った。」

***:「以下中略」

***:「ヒロシは時空の彼方へ消え去った。」

***:「リボルバー・アリス99号は時空の彼方へ消え去った。」

***:「リボルバー・アリス100号は時空の彼方へ消え去った。」


チルノ:「しかも使いこなせるのかよ!
凄いよ!蓬莱人が挑む谷を倉庫を使わずにクリアしてるなんて!
というか誰だよヒロシって!」

文:「それじゃ階段降りましょう。」















アリス:「なんで?私も行かせて!隙間をもう一度出して!」

紫:「いい?行かせるのはあの人形だけよ。」

アリス:「どうして!あの二人だけじゃ心配だわ!」

紫:「貴方は何もわかっちゃいないわ。
あの場所は地雷原なのよ。
爆破されても作り直せる物しか行かせないわ。
最初から人形だけ行かせろと言っても貴方は動かなかったわ。」

アリス:「紫!最初から仕組んでいたわね!
…話の途中で逃げるなあああああ!!」














不思議な地下迷宮116F


文:「もうすぐ最下層ですね。」

パチェ:「これからはもっと強い敵が来るかもしれないわ。
気を引き締めて進んで。」

チルノ:「あの位なら余裕余裕!」

文:「全然余裕じゃ無いですよ!
とりあえず、ここはやっと安全地帯ですね。」


メイリン:「その近くにエレベーターがあるはずよ。
120Fまで直行出来るから探してみて。」

文:「もう120Fですか。なんか早いですね。」

パチェ:「起爆コードは二つとも知られているから、
出来るだけ急がなきゃ駄目だわ。」

文:「リボルバー・アリスを止めなければ、
やはりスカーレット・ギアを破壊するしか無いのですか?」

パチェ:「破壊しか手段は無いわね。」















紫:「藍、ちょっと疑問に思った事があるの。」

藍:「紫様、なんでしょう?」

紫:「あのストーリーだと文はスカーレット・ギアと真正面から戦う事になるわ。」

藍:「やはりスカーレット・ギア相手に勝ち目は無いのですか?」

紫:「まさか、とは思ったけど、スカーレット・ギアのコードネームは、
”フランドール”よ。あいつが役者に設定されてたら、
手加減無しに攻撃されてゲームオーバーよ。」

藍:「人を呼ぶしか手段は無いと思います。」

紫:「萃香が徹底的に紅魔館から人を遠ざけてるから、
私がいくら説得しても無駄だわ。
無理矢理連れて行ける位、弱い人だと戦力にもならないわ。」

藍:「いえ、萃香さんの能力から逃れた者が一人居ます。」













不思議な地下迷宮116F「エレベーター内」


文:「おかしいです。重量オーバーの警告が鳴りやみません。」

チルノ:「まさか…他に誰か居るのか!?」

文:「やっぱり、このダンベルの山を片付けるべきでしたね。」

チルノ:「そういうのは先に片付けて!」














魔理沙:「アリスめ!絶対アリスの仕業だ!」

紫:「そこの魔法使いさん。ちょっと良いかしら?」

魔理沙:「なんだ?私は借金なんかしてないぜ。」

紫:「そんなんじゃ無いわよ。憎きアリスに復讐したくは無い?」


















不思議な地下迷宮120F


リボルバー・アリス:「よく来たな…文!」

文:「どうもお久しぶりです。
って何挨拶してるんだ私!」

チルノ:「先手必勝で攻めさせて貰うよ!
爆符:シオ!」

文:「またこっそり拾ってたのですか!」



ガガガガガガッ

ポチ


パチェ:「待って!それはただのシオよ!
シオナスンの様な効果は無いわ!」


リボルバー・アリス:「無駄だ。私に大量の塩をかけても何の変わりも無い。」

チルノ:「それはどう?」

文:「あの、どう考えても無駄ですよね。」

リボルバー・アリス:「その通り。私にはこのシングル・アクション・アーミーがある。
これは世界で最も高貴な銃だ。
お前達に勝ち目は…無い!」



文:「大変です!この距離じゃ銃弾なんて避けられませんよ!」

パチェ:「さっきは何食わぬ顔で避けてたじゃない。
今回もそうして戦って。」

文:「いえ、避けれたのは全て偶然ですよ。」













リボルバー・アリス:「最後に言い残す事は無いか!」


ルーミア:「食欲をもてあます。」




リボルバー・アリス:「え?それ、どういう意味?」











文:「ルーミア博士!食べちゃ駄目です!
って操り魔法の効果がさりげなく切れてます!
いくら塩がかかってると言っても食べ物じゃありません!」












リボルバー・アリスは完全に余裕では無くなった。



目の前の殺人鬼は闇を出し始めた。


部屋全体が暗闇で何も見えない。


闇雲に攻撃しても当たらない。



私の背後は壁しか無い。


逃げ道は殺人鬼と天狗が居る方向しか無い。



対処法!

この危機を乗り越える手段が無い!



どうすれば良い?




私は必死で自らの知識から対処法を探した。




人形は全て消費してしまった。

私の援護をする者は居ない。



―そうか。

闇を身に纏っているという事は私も闇に身を隠せば良い。


やっと完璧で余裕を残せる。





私は闇に身を潜めた。


敵を見つける事は出来ないが、私も見つかる事は無い。













紫:「ほら魔理沙。あの闇の中にアリスは居るわ。」

魔理沙:「よし!久々に行くぜ!
恋符:マスタースパーク!!」













闇の中に隠れた所までは良かった。

しかし、強烈な光が闇を吹き飛ばして私が丸見えになってしまった。


いや、ただの光じゃ無い。


強力なレーザー。

魔砲だ。



全身に力が入らない。



最後にスカーレット・ギアを起動して生ゴミを発射せねば…


駄目だ…


体に…力が入らない…



起動するには二つのパスワードが必要だ…



それは合計で原稿用紙六十枚近くに渡る…


無理だ…




いや…手段は残っている…







最後の…手段が…















魔理沙:「あー、すっきりしたぜ。」

紫:「それじゃ、帰るわよ。」













紫:「藍、ボス人形を廃棄処分してきたわ。」

藍:「あ!お疲れ様です。これで世界平和が訪れますね。」

紫:「最後の一撃は魔理沙がやっちゃったけどね。」















文:「いやー、意外とあっけなかったですね。」

チルノ:「よし!お宝探して帰るよ!」




ガガガガガガッ

ポチ


パチェ:「文、お疲れ様。これで世界の平和が救われたわ。」

メイリン:「スカーレット・ギアはもう動く事は無いわ。」

文:「これでやっと新聞が書けますよ。」













リボルバー・アリスは余裕は無くしていた。


しかし、完璧な作戦は残っていた。


本体がやられる直前に残っていた最後の一体に自らの意識を飛ばしたのだ。



人形は全て天狗に破壊されてしまったが、

一つだけ残っていたのだ。


4号だけ完全に壊れてはいない。

ただし、右腕がもげて、そこから糸が出ている。


それでも、
スカーレット・ギアを起動するには全く問題無い。



この戦場を生き延びた唯一の人形はこれだけだ。

今、私の意識を持っている人形が壊れれば全ての計画は終わってしまう。



この人形が生き延びていたのは理由があった。

隠れていたのでは無い。


シングル・アトラクション・アームによって腕をロックされていたのだ。

これにより、天狗に見つかる事も無く生き延びていた。



この人形が秘めている最大限の力を発揮して地下120Fへと向かった。


いや、こんな事をする必要は無い。

2~10号までの人形には本体の元へ瞬間移動する能力が備わっている。


これに頼るしか無い。



そして、スカーレット・ギアを起動する。
















チルノ:「お宝お宝ー。って何あれ!まだリボルバー・アリスが居るよ!」

文:「なんか殺意に満ちてますね。」


リボルバー・アリス4号:「フランよ!外に出してやるぞ!おやつもあげよう!
フランよ!外に出してやるぞ!おやつもあげよう!」





ガガガガガガッ

ポチ


パチェ:「その暗号は…」

メイリン:「まさか!スカーレット・ギアが動き出してしまうわ!」

文:「なんですかあの適当なパスワードは!」









パスワードは極めて単純であり、とても難しい。
スカーレット・ギアを起動させる為に同じ言葉を何度も言わなくてはならない。

しかし、この部屋は音が共鳴する。

これによって一回叫んだだけで数回分の暗号を唱えた事になる。



ついに部屋の床に割れ目が出来た。


小さな爆発が起こり、大きく穴が開いた。


そこから小さな手が一つ出てきて、

体がゆっくりと出てきた。



その体からは強力な魔力が常に放出されている。


今、私が操っている人形は量産型だ。

強力な魔力には弱い。


私がやるべき事は生ゴミ発射だが、
スカーレット・ギアを起動するだけでも十分だ。

これで世界は滅びる。


後はこの意識を終了させるだけだ。





任務完了。

作戦を終了します。















チルノ:「何あれ!歩く度に衝撃波が出て床が壊れるよ!」


文:「こちら文!生ゴミ発射は食い止めたけど、
スカーレット・ギアが暴走を始めたわ!」

パチェ:「破壊するしか無いわ!」

文:「でも、破壊方法を知っているルーミア博士が行方不明ですよ!」

メイリン:「あれをどうにかしないと逃げる事も出来ないわ!」

パチェ:「いい?まず破壊を最優先に考えて、それが無理なら逃げて。」






「…こんばんは、天狗のお嬢さん。」

文:「貴方は…?レミリアさん!お久しぶりです。」

レミリア:「挨拶してる場合じゃ無いでしょう?貴方は逃げなさい。
私がフランドールを食い止めるわ。」

文:「レミリアさん一人にそんな事させる訳にも行きませんよ。」

レミリア:「いいから逃げなさい!」


文:「…判りました。」




パチェ:「文!レミィがどうにかしている間に逃げて!」


文:「そうします。チルノさん!また私が風を作りますから、
それに乗ってください!」

チルノ:「待て!直線通路じゃ無いよ!ぶつかったらどうするんだ!」

文:「大丈夫です。ちゃんと道は把握していますし、
風は出口の方向にしか吹きませんよ。」

チルノ:「いきなり半強制的に浮かせるな!そして早すぎ!」

文:「今度こそ最高速を出しますね!」







ヴワル大図書館「地下迷宮前の階段」


パチェ:「文、大丈夫だった?」

文:「ご覧の通り、怪我は無いです。」

チルノ:「うっ、…目が回って…気分は最低…うぐがはっ!」


パチェ:「チルノ!応答しろ!チルノ!チルノー!」

文:「十分もすれば起きますよ。
それは、さておき。」

パチェ:「スカーレット・ギアはどうなったの?」

文:「レミリアさんが一人で戦ってます。」

パチェ:「レミィが?そんな、無茶よ!」

メイリン:「レミリア様だとしても、相手はとても強力だわ!」




なぞのぎおん:「ポチッ ドガーン」

***「レミリアは大型地雷を踏んだ。
レミリアのHPが1になった!フランドールは息絶えた!」




文:「勝ちました!レミリアさんが勝ちました!」

メイリン:「いいの?今の勝ち方。」

パチェ:「勝ちは勝ちよ。今はレミィの救出が最優先よ!」

レミリア:「私ならもう戻ってるわよ?」

文:「レミリアさん!フランドールはどうなりました?」

レミリア:「フランなら、地下で昼寝してるわ。
私は疲れたの。部屋で休めて貰うわ。」





















後日、私はこの事を細かく新聞に書き留めた。

もちろん、最初は芝居劇だったとかいう事は伏せて。


とりあえず世界は救われた事になった。



だけど一つだけ重要な事を忘れている気がする。



何か恐ろしい悪魔を一人だけ、生かした記憶がある。

たった一人だけ。


まぁ、どうにかなるや。












私は最後に未完成のシナリオ手帳にペンを走らせた。

所々、空白になっていた場所があった。



出演者くらいはしっかり書いておきたい。






「出演者リスト」



射命丸 文:地下迷宮に潜入した英雄。

チルノ:そのお供。

パチュリー:大佐。

メイリン:魔道レーダーと遠距離会話魔法の開発者。

リグル ナイトバグ:ナイトバグ社 社長。

ミスティア ローレライ:ミスティア局長。

ルーミア:博士。

量産型人形:リボルバー・アリスによって作られた謎のザコ敵。

サイコ・咲夜:作り物の記憶を持った作り物の人形。

リボルバー・アリス:悪の黒幕。自分の事を人形だと気づいていない。本物のアリスとは別人。

リボルバー・アリス4号:本体がやられた時に意識を転送させた人形。本物の咲夜さんとは別人。

ストレッチマン:本名は量産型人形。足が早いからストレッチマンと呼ばれた。

フランドール・スカーレット:新型兵器、スカーレット・ギア。生ゴミ発射は阻止されても破壊活動は出来る。

レミリア・スカーレット:スカーレット・ギアを破壊した凄い人。

ヒロシ:トラップ設置担当。”滅符:ぜんめつ”に巻き込まれた哀れな人類。

***:ナレーター役。本名はヤマダ・ヨシオ。

なぞのぎおん:効果音担当。本名はエドヴァルト・ハンク。あらゆる効果音が口から出せる。

アリスト・ベレス:偉い人。

青いタヌキ:未来の世界で作られた殺戮機械。でもタイムマシンは無いからこっちに来れない。












文:「ところで、あの地下迷宮はどうしました?」

パチェ:「あれなら埋めたわ。また悲劇が起きては困るわ。」

なぞのぎおん:「ポチッ ドガーン」


文:「…776番目の本棚って埋めましたよね?
普通は爆発しませんよね?」

パチェ:「ええ、埋めたわ。」

文:「じゃあ、爆発しませんよね?」

パチェ:「私は知らない。何も知らない。
小悪魔!後は頼んだわ!」

小悪魔:「パチュリー様!置いてかないで!」

文:「待ってください!」


やっぱり、悪魔を一人だけ生かしておいたのが駄目だった。



文:「咲夜さん!本物の方の咲夜さん!助けてください!
なんで?なんで咲夜さんも一目瞭然に逃げるのですか!?」






















ルーミア:「食欲をもてあます。」












文:「咲夜さん!ドアを開けてください!
…こうなったら!私も本気を出しますよ!」






[たたかっても かちめがない]
[MPがたりない]
[どうぐ]
>[しょうかん]
[にげれない]




>[しょうかん]

[ひろし]
[よしお]
[あおいたぬき]
>[ちるの]









チルノ:「いやー、この前は大変だった…
ってあれ?ここはどこ?あたしはチルノ。」
















文:「こんにちは。」


チルノ:「ちょっと待て。断りもなくいきなり召喚するな!」















ルーミア:「食欲をもてあます。」












チルノ:「なにあの化け物!妖怪とかの次元じゃなくて悪魔だよ!」















ルーミア:「食欲をもてあます。」
















チルノ:「文はどこに消えた!ってこの為に召喚したのか!」








ルーミア:「食欲をもてあます。」





チルノ:「怖いから。本当に怖いから!」



ルーミア:「食欲をもてあます。」


チルノ:「待って!あたしは食えないよ!」

ルーミア:「食欲をもてあます。」


チルノ:「助けて!誰か!誰でもいいから!
文!応答しろ!文!そこに隠れてるんだろ!助けて!」

ルーミア:「食欲をもてあます。」

文:「食欲をもてあます。」





チルノ:「ちょっと待て!さりげなく一緒に食おうとするな!」












ルーミア:「食欲をもてあます。」

文:「食欲をもてあます。」

パチェ:「食欲をもてあます。」

咲夜:「食欲をもてあます。」

メイリン:「食欲をもてあます。」

レミリア:「食欲をもてあます。」



チルノ:「なにこの状況!これ以上増えないで!
ストレッチマンでもいいから!助けて!」























レティ:「チルノ!応答しろ!チルノ!チルノー!!」
サイコ・咲夜:「私にはお前の心が読める。-30点に手を伸ばしているだろう。」
あががが
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コメント



0.730簡易評価
16.90名前が無い程度の能力削除
………………。

(返事がない 笑い死んでしまったようだ)
17.70ま~れお削除
いや、普通に面白いんですがw
自分の感性が間違っているとは……思わない。
なんだか物凄い陰謀でしたね、流石天狗だw
戦闘中、文が淡々としていたのは絶対に勝てるように仕組まれていたからだと。激しく裏切ったな大佐ーっ!
後日談は色々と狂ってますな、食欲をもてあます。

しかし、前々から思っていましたがタイトルから既にパワーのある作品だw
24.100削除
チルノーッ!!
27.90名前が無い程度の能力削除
食欲パワー
37.100無を有に変える程度の能力削除
謎の擬音のせいで腹痛いwwww
38.100無を有に変える程度の能力削除
>>***:「おばさんせんしゃ・アリス72号の攻撃!リボルバー・アリス79号は1585471のダメージを受けた!
リボルバー・アリス79号は息絶えた!」

ここでは既にM1戦車になってる筈では?

それはともかく効果音がつぼったwww