Coolier - 新生・東方創想話

出発の始まり 1

2020/07/27 22:26:42
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 東風谷早苗 
 
 寂れた神社だった。
 境内は無造作に草が生えている。本殿の建物もところどころに腐りかけている。
 私は本殿に前にあるお賽銭の上に腰を降ろした。
 どことなくセミの音が聞こえた。
 季節は初夏になっていた。私は夏の制服だった。
 通ってる高校をサボった。
 
「学校に居場所ない」
 
 私は鞄から煙草とライターを取り出した。
 煙草を口にくわえて火をつける。
 煙草から白い煙がのぼる。
 私はその白い煙を目で追う。追う先には青い空と入道雲が見えた。
 
「こんな姿を見たら神奈子様と諏訪子様は怒るだろうな」
 
 入道雲を見ながら思った。
 この寂れた神社には二人の神がいた。八坂神奈子と洩矢諏訪子。小さい頃に私はこの神社に毎日、この二人の神と遊んでいた。
 しかし、年が進むつれにこの神社に来なくなった。その間に私は非行に走った。
 
「誰も理解してくれない。私を」
 
 常に自分の心の底にそれがあった。親や友人にいくら普通に接してもおかしく見られる。
 やがて私は非行に走る。そこには私と同じく理解されない人達がいた。しかし最初は受け入れてくれたが、やがて変と思われ遠ざかる。
 
「理解してくれない」
 
 少し前に警察沙汰を起こして停学受けた。
 
 両親からは
 
 あなたはわからないと、
 
 言われた。
 
 そっか、と思った。私はこの世界では誰も理解されない存在。
 そして停学中に家から抜け出して小さい頃に行った神社に行った。
 遅いと思ったけどあの二人に会えるかと思った。あの二人は私を理解してくれる。
しかし神社を見たのは寂れた神社だった。
 小さい頃、いつも行くと笑って迎えてくれた二人はいなかった。
 私はその神社で待っていた。二人が現れるのを、そして。
 
「今日も出てこないか」
 
 空に向かって漂う白い煙を見ながら言う。
 
「このままダメなのかな?」
 
 空を見るのをやめ、神社の入り口を見たときに黒髪が腰まである女性が立っていた。
 
「ここかー」
 
 女性はよくドラマに出てくるような会社の仕事をバリバリこなすような黒いパンツスーツを着ていた。
 女性は周りを見ながら草だらけの境内を進んでくる。
 
「えーと」
 
 私は突然に現れた女性に私は戸惑った。
 
「うん?」
 
 女性は私に気づいたようにこちらを見てきた。
 
「あなたここの風祝?」
「風祝?」
 
 風祝・この地方の神社の巫女の別称である。
 
「堂々と神社で煙草を吸ってる風祝もそういなわいわね」
「!!」
 
 私は吸っている煙草を口から離した。
 
「神社はあまり煙草はおすすめしないよ」
「うるさい」
 
 私は立ち上がる。
 
「セーラー服と言うことは不登校か不良かな」
「うるさい!!」
 
 私は大きな声を上げる。蝉の音が一瞬だけ消える。
 
「あなたに何が分かるの?」
 
 私は女性の前に向かう。
 
「そうね。初対面の人に分かると言うのも至難の技ね」
 
 彼女は涼しそうに言うのが私は腹を立てた。
 
「あんたー」
 
 私は女性の前に立つ。
 
「うーん。いい睨む目。霊夢もよくそんな目して向かってきたなー」
 
 霊夢?
 
 女性から発せらた名前に一瞬だけ反応した。
 
「でも、まー、今の貴女なら何もやっても駄目ねー」
「駄目じゃない」
 
 女性の言葉に私は女性の顔にビンタをしよとした。
 ビンタをしようとした手が掴まれた感覚がした。そこから記憶は無かった。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 木曽巴
 
 私の名前は木曽巴。
 
 私は不思議な力を持っていた。それは一般的には霊感と言う。
 昔から不思議な物が見えた。 
 普通ならいろいろ悩むと思うが私はお気楽なのか鈍感なのか、あまり深く考えなかった。
 
「そんなの、諏訪大明神のご利益よ」
 
 ある日、母親に言ったらそう言われた。母親に散々言われたことがあるが私の先祖である木曽家は源義仲と巴御前なのよ、と。
 
「そう」
 
と、私はそっけなく言った。
 
「そして諏訪大明神を守護する家系なのよ」
 
 諏訪に危機があれば尖兵となり戦う。熱心に語る母親の話を聞きながらメンドクサイ家系に産まれた思った。
 
「もし、諏訪大明神に危機があったら進んで戦って名誉の戦死を遂げなさい」
 
 あのー、実の子供にそんな事を言うのと思いながらも母親に熱意のある演説をうんうんと頷いた。
 戦うために躰道という武道を習った。しかし平和な時代に名誉な戦死を遂げる事もなく順調に進学して京都の大学に進んだ。
 しかしそこの大学である怪異に巻き込まれ胡散臭い八雲紫と出会い、
 
 幻想郷 
 
 という異世界みたいところに行った。
 
「うーん」
 
 寂れた神社の本殿に私は座っていた。横には女子高生を見る。
 
「うん。女子高生らしい寝顔」
 
 数年前まで私もセーラー服を着ていた。
 
「そーなんだよ。私も数年前までJKだったんだよ」
 
 昔の自分を思い出しながら、立ち上がり離れる。
 
「寂れた神社ね」
 
 私は神社を見回す。
 
 誰もいない神社
 
 しかし誰かはいる。人ではない二人が。
 
 私はその二人に呼ばれた。
 
「早苗を助けてくれと」
 
 私は見えない二人に導かれてここにたどり着いた。
 
「そーなると、二人はこの神社の神ということか。この女子高生は二人にとっては、」
 
 大切な人か
 
 私は寝ている女子高生の前まで来て、 
「早く起きろ」
 
 頬をツンツンとする。
 
私はなぜか左右を見て人がいないかを確認した。
 そして女子高生の顔に私の顔を近づける。
 女子高生の目が広がった。
 
「?」
 
 同時に唇に何かが触れた。
 ありがとうございます。
 今回は連載式で行こうと考えてます(不備などがあれば削除します)
 今回の話は早苗は煙草を吸う不良設定にしてます。
 博麗の先代巫女の木曽巴は巴御前がモデルです。(巴御前の兄が諏訪神社に祭られていたために使いました)
 長野県の木曽を治めていた木曽家の末裔ですが、その先祖は神奈子様になります。
 そのためにいろいろとネタを突っ込んで、博麗の巫女なのに守矢信者というカオスな設定になりました。
 (先代巫女が神奈子様の子孫・早苗が諏訪子の子孫。 ニ柱が裏で走り回る事確定(百合的に))
 
よろずや
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コメント



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1.100終身削除
諏訪大社と木曽に所縁があるというのは知りませんでした 年相応にやさぐれの入っていて影の見える感じの早苗さんもこれから先代と関わっていくうちに色々と成長が見えてきそうで良いなと思いました
2.90奇声を発する程度の能力削除
これからどうなるか楽しみです
3.100モブ削除
知識の混ぜ方がとても素晴らしいと思います。完成まで頑張ってください。応援しています。