Coolier - 新生・東方創想話

幻想郷のサンタクロース 突撃編

2005/12/24 23:23:06
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※幻想郷のサンタクロース 計画編 の続きとなっております


これまでのあらすじ


「サンタクロースって居るんだよねっ!?ねっ!?」

船は自分の重さに耐え切れず、真っ二つになってしまったようだ。クライマックスは近い

「・・・いやぁ・・・アレだけは・・・・生・・・ぬるぬるして・・・やぁ・・・」
「えっ!?なっ!ちょっ!無理です無理ですってぐぶふぉあっっっ!!」
「人を知的好奇心だけで襲うなぁっ!」

騒霊と亡霊は違うだの、輝夜は従者を省みないだの、ミスティアの羽は魔力を奪うだの

「おそらく出所は別でしょうね。大丈夫だとは思うけど、念のため用心はしておいてね」

   泣け!叫べ!そして逝ってしまえぇぇぇぇ!!          ちんちーん!!!

      ('(゚∀゚∩ なおるよ!







良く分かった所で本編をお楽しみください











~ クリスマスイヴ深夜 慧音宅 ~

「さて、そろそろ時間のはずだが・・・」

慧音は一人、ぽつりと呟く
約束の時間にはまだ少々早いが、慧音の準備は大体終わっていた
と言っても、服を着替えたくらいなのだが

今現在の慧音の服装は普段着ているワンピースを冬用に厚手にし、長袖にして紅白にしたような・・・
まぁ簡単に言えば一般的な女性が着ている女性用サンタ服に、それのスカートの裾を長くしたような物だ
帽子もいつもの物から紅白の三角帽子。一般的にサンタ帽と呼ばれるものに変えている
引き受けたからには最善を尽くす。彼女の性格が表れている気合の入れ様だ

数十分経つ。時間だと言うのに永琳もルナサも家には現れなかった


これは陰謀か?私に対する嫌がらせか?
慧音がそう思い始めたとき、何か妙な違和感に襲われた
ふと後ろを振り向いてみる




とりあえず壁ごと撃ち抜く事にした




「うぅー、いきなりスペルカード使わなくても・・・」
「何か異論でも?」
「ゴメンナサイ・・・」



とりあえず壁を壊したと言う歴史を食べて、何事も無かったかのようにする
日光をたっぷりと浴びた草と肥えた土をブレンドした様な味がしたかは定かではない

「全く、一体何時の間に人の家の壁に埋まっていたんだか」
「貴女がが『たまには思い切ってミニスカートにしてみようか、いやだがしかし・・・』って葛藤し始めたあたりかしら」
「ただちに忘れてくれ」

そんな他愛もない雑談をする
程なくして、演奏会の最終チェックを終えたルナサもやってきた

「遅れてすまない、最後の音合わせが予想以上に長引いてしまって」
「大丈夫だ、まだ時間には余裕がある」
「それにしても、もうちょっとマシな格好にならなかったのかしら?」
「ん・・・変だったかな?」

ルナサの格好はぱっと見では普段とあまり変わらない
一応服の裾やら袖の所に白い毛が付けられているが、それが無かったら「微妙に服変えた?」と聞かれる程度だろう
と言うか何故毛なのだろうか。何故白い生地では駄目だったのだろうか
そしてサンタ帽も一応被っているが、何故か白黒だ
胸元には申し訳無さそうに鈴の付いたリースが付けられていた

「まぁ確かにサンタとしては少しかけ離れている感じがするな」
「せめて紅白にできなかったの?」
「どうにも時間が練り出せなくてね。とりあえず永琳さんだけには変と言われたく無い」
「あら、私は誰もがサンタと思うほどのサンタの格好よ?」

そう言う永琳の服は、何と言うか色々と間違っていた
本来、サンタ服と言うのは『赤8割白2割』くらいの比率であり、白は服の裾や袖にちょっと使われる程度である
永琳の服装はその比率を覆し、『赤5割白5割』のセンター分けになっていた
つまりは普段の赤黒の服の黒の部分を白に変えただけである

「まぁ良いじゃない、本質は大して変わらないんだから」
「・・・とりあえず本人が良ければ良いんだろう。この話は終わらせよう」
「むー・・・」






「それで、今回の作戦の一番重要な所は誰にも見つからない事。所謂スニーキングミッションってやつね」

永琳が二人に対して注意事項を説明していく
物音は立てない、間違っても寝てる相手を起こさない、仕事は素早く的確に
これだけ聞くとまるで今から泥棒をするようにも思える

「これがプレゼントを運ぶ袋よ。今夜限りの制約を付けて空間を弄ったから、自分の渡したい物が自動で選ばれるわ」

そう言って白い袋を渡す
中を覗いてみると、真っ暗になっていてどうなっているかは分からなかった

「この袋一つに命運が掛かっていると思って構わないわ。絶対に無くしたり奪われたりなんてことはないように」
「了解した」
「・・・善処はする」

二人の返事に満足げに頷く永琳
準備は全て整った


「それじゃあ各自、健闘を祈るわ」
「何とかやってみるさ。二人も気を抜かないでくれ」
「成功させよう、わたし達の手で」

互いに激励を飛ばすと、少女達は三方向へと飛び立っていった










~ その頃、マヨイガでは ~


夜も更け、月が優しく照らす中。マヨイガの一軒家に黄色い影が浮かび上がった
その一軒家の主の式神であり、幻想郷苦労人ベスト5に堂々ノミネートされるほどの苦労人。もとい苦労式

九尾の天狐 ─ 八雲 藍 ─ である

包装された何かを片手に持ち、寝室へと忍び足で向かっていく
音を立てずに戸を開けると、二つ敷かれた布団の片方に自分の式が寝息を立てていた

(フフ、幸せそうに眠っているな。一体どんな夢を見ているのやら・・・)

そんな幸せそうに眠っている式を起こさないように、そっと包みを枕元に置いてやる
暫くその寝顔を見ていたが、自分も寝間着に着替え布団に潜り込む事にした
ふと、昔の事を思い出す


『紫様、この包みは一体・・・?』
『ふふ、開けて御覧なさいな』
『これは・・・帽子ですか』
『ええ。あなたの為に頑張って手作りしたのよ。・・・って。ちょっと藍、どうしたの?急に泣いたりして』
『いえ・・・何でも・・・・。お心遣い、痛み入ります』
『頑張った甲斐があったわ。ね、ちょっと被って見せてもらえないかしら?』
『はいっ!・・・ど、どうですか?』
『とっても似合うわよ、藍』


かなり昔に、数えるほどしか貰った事の無い手作りのプレゼントの一つ
その帽子は、今でも修繕を加えながら大事に被っている

(あの頃は私も紫様も、今よりずっと若かったな・・・)

思い出と共に、藍の意識はまどろみに沈んでいった


ガォォォン!!


そんな音がしたかどうかは定かではないが、藍の寝室にスキマが展開する
そのスキマからひょっこりと上半身を出し、 二人、いやさ二匹か が寝静まっているのを確認する
この一軒家の主であるスキマ妖怪 ─ 八雲 紫 ─
ゆっくり、静かに、自分の式と式の式の枕元に包みを一つずつ置いていく

(今でも貴女は、私から見れば若いままよ)

式の寝顔を見て、そんな事を思う
置くものも置いたので、出していた上半身をスキマの中に引っ込める
無意識のうちに一言
「いつもありがとう・・・」
そう呟いていた

それが聞こえたのかどうかは分からないが、藍の顔が微笑んだ気がした










~ 永遠亭 ~


「さて、それじゃあ始めるとしましょうか」

袋を持って意気揚々とイナバ達の部屋へと乗り込んでいく永琳
僅かな音にも注意を払い、ゆっくりとふすまを開けた
永遠亭のイナバ達は一人一部屋ではなく、4~6人で一部屋としている
本人達曰く、一人だと寂しくて死んでしまうらしいが信憑性は比較的薄い
ちなみに、てゐ、鈴仙、永琳については個室を使っていた
こっそりと中へと入る永琳。枕元を見ると

『美味しい人参が食べたい』

と書かれた紙が置いてあった
これではまるで七夕の願い事である
とりあえず袋の中から、人参を3本ずつ取り出して枕元に置く

(この部屋は後二人ね。どんなプレゼントをご所望かしらね)

残った二人の枕元に向かい、置かれた紙を見る


『プレゼントはいらないので、姫に名前を覚えて貰いたいです』
『永琳様からの愛が欲しいです ハァハァ』

(・・・・・・)


永琳はその紙と共に二人の枕元に『出不精の輝夜人形』と『薬師永琳人形』をそっと置いてあげた
ちなみにこの二つの人形の製作者及び命名者は勿論あの人形遣いである
とりあえず先程の紙を見なかった事にして、永琳は次々と部屋を周って行った

「えーと次の部屋は・・・てゐの部屋ね」

ふすまを開けようとして止まる
以前てゐに用事があり、この部屋に入ったときの事だ
ふすまを開けた瞬間、白い物が飛んできて顔に炸裂した
後で知ったことだが、この物体は外の世界で笑いを取るためによく使われる代物なのだそうだ
それ以降、てゐの部屋に入るのがちょっとだけトラウマになっていたりする
悩む事数分、意を決してふすまを開ける。とりあえず何も飛んでこなガゴォンッッ!!

「ーーーーーーっ!」

頭を抱えて蹲る永琳。隣に転がっている大きなタライ
どうやら安心して気を抜いた所に落ちてきて、カドが頭に直撃したらしい
涙目で頭を擦りながら部屋の中を見てみると、てゐは何処にも居なかった
体中に駆け巡る脱力感。結局タライを落とされ損である
危うく泣きそうになるのを必死に堪え、永琳は次の部屋へ向かう

「ぐすん。次はウドンゲの部屋ね・・・」

ゆっくりとふすまを開けて入る
中は布団が一つと日常に最低限使う物だけが揃えられており、こざっぱりとした印象を受ける
その布団だが・・・大きい
別に胸にあたる部分だけとかそういうレベルの問題ではなく、全体的に兎に角大きい
そっと布団の中身を確認する。納得した
すやすやと寝息を立てる鈴仙、それにしがみ付くようにてゐが眠っていた
こうしてみると、まるで仲の良い姉妹に見えてくる。永琳は静かに微笑んだ

(さて、この子達は何をおねだりしてくれるのかしら・・・?)

枕元に置かれた紙が二つ、まずは片方を読む

『幻想郷が欲しい』

何も言わず、幻想郷の地図を置いてあげた
そしてもう片方

『みんなの笑顔    鈴仙・U・イナバ               P.S ししょー、頑張ってください』

この子も七夕と勘違いしてるのかしら。少しだけそう思う
だがおそらく、鈴仙は心からこれを望んでいるのだろう



月から鈴仙が逃げ、この永遠亭に流れ着いた当時、鈴仙は一度も笑うことが無かった
深層心理から余計な感情を完全に消されていたのである。最初は常に無表情だった
しかし輝夜、永琳、てゐ、他、色々な兎が感情を取り戻させる事に尽力した

まず思い出したのは『怒』。自分より格下であるはずのてゐと戦わせ、何度も負けさせた
他人をあざ笑うような幾重にも亘る罠。それにより、鈴仙は他人に、そして自分に対する怒りを思い出す

次に思い出したのは『楽』。輝夜により幾度と無く出された難題。勿論生半可に達成できるものではない
ある日、酒宴の席で輝夜が無理矢理お酒を飲ませた時、その話をツマミにみんなで楽しそうに語った

次に思い出したのは『喜』。永琳の弟子とし、主に薬学の修行をさせる。最初は間違いばかりしていた
何度失敗をしても、永琳は鈴仙に調合をさせた。初めて調合に成功した時、苦労に見合った喜びを思い出した

最後に思い出したのは『哀』。ある日イナバ達の間に悪い病が流行った。永琳も鈴仙も必死に治療をした
病気の者に対して治療者は二人。間に合うはずも無く、イナバは大勢死んでしまった。
その中には鈴仙と仲の良かった者も居た。自分の無力を嘆き、呪い、思い詰め、哀しさを思い出した



そんな鈴仙だからこそ、彼女は感情の大切さを知っていた
この様なプレゼントを望んだのも、その大切さを理解して貰いたかったからかもしれない
もしかしたら別の理由なのかもしれない
真実はは鈴仙の心の中である

永琳はそっと、小さな箱を置く
少しはだけていた布団をかけ直し、永琳はそっと部屋を出て行く
鈴仙の寝顔は、とても幸せそうに見えた










~ その頃 魔法の森では ~


森の中、空を見上げる一人の少女が居た
その周りを二体の人形がフラフラと舞っている

「今日は何時にも増して綺麗な夜空ね・・・」

夜空に向かって ─ アリス・マーガトロイド ─ はポツリと呟く
空は雲一つ無く、月明かりを万物に対し平等に照らしている
一言で言い表すならば、良い夜であった

「知ってる?寒気は夜空の星々達を引き立てる力を持っているのよ」

アリスの後ろから声が聞こえてくる
その声の主 ─ レティ・ホワイトロック ─ が、木の枝に腰掛けていた

「それじゃあ他の季節は何が夜空を引き立ててくれるのかしら?」
「さぁ?私は冬の妖怪だから、他の季節のことは分からないわ」

アリスの口から白い吐息が吐き出され、夜空へと消えてゆく
少し間を空けて、レティが口を開いた

「一体私たちは、何時まで今の景色が見れるのかしら」
「あら、今の景色は今しか見れないと思うけど?」
「そこまで複雑な話の方ではないわ」

レティが夜空から目を離し、森の先を見る
その方角にあるのは・・・紅魔館である

「それじゃあ貴方は、一体何が言いたいわけ?」
「寿命。種族が違えば、自ずと寿命は違ってくるわ。それは仕方の無い事
 でも寿命が長い者と短い者では、時間の流れが全く違う。
 周りの親しい者や愛しい者が居なくなった時、同じ主観でこの景色を見ることはできるのかしら」
「確かに私はそうかもしれない。けれど、貴方達は違うのかしら?」
「いいえ、私とチルノもそう。チルノは妖精で私は妖。自然に近い存在の妖精はとても寿命は長い
 でも私は所詮一介の妖に過ぎないわ。想定外の出来事が起きない限り、私はあの子よりは生きられない」


冷たい風が通り抜ける
必然である別れ
もし、未来に自分だけが取り残された時、自分の目に景色はどう写っているのだろうか?

「そう・・・ね、確かに誰か知っている者が居なくなったら景色は変わるかもしれないわ
 でも多分、本質としては変わらないわ。そいつとの思い出が自分の中で生き続けている限りね
 そうやって思いが自分の中で色褪せないのが、知恵と有限の時間を持った者の特権じゃないかしら?」
「それが貴方の答えなのね?」
「ええ。何か不満でもおありかしら?」
「いえ・・・良い答えだと思うわ」

二人は視線を空へと戻す
先程と変わらない夜空が広がっている
そんな二人の目に、一筋の流れ星が目に入った










~ 人間の里 ~


「ふぅ、これでやっと半分か」

慧音が手に持った紙に判を押していく
人里は広い。それを慧音一人で配るのだから、休んでいる暇はほとんど無い
配る予定の家を書き出し、それに判を押すことで二度手間を無くし
区域ごとにそれが纏められているそのリストが無ければ、もっと遅くなっただろう

「さて、次は『は-四』の辺りか・・・」

慧音が次の区域に移動をしようと空を飛ぼうとした直後、後ろから何かを感じ取る
即座に離陸を止め、横に飛び込む。それまで自分の居た場所は黒く焦げ、煙を出していた

「動くと撃つ。いや動かなくても撃つが」

慧音が声のした場所を向く
そこには白黒のエプロンドレスを着た少女 ─ 霧雨 魔理沙 ─ が月を隠すように飛んでいた

「いきなり後ろから不意打ちとはやってくれるな。危うくやられる所だ」
「あースマン、あれは誤射だ。で、いきなりで何だがその持ってる袋を渡して貰おうか」

魔理沙が慧音の持っている袋を指差す

「プレゼントをねだるなら可愛げもあるが、袋ごと貰って行くと言うのは関心できないな」
「あー、別にプレゼントだけ置いていってもいいぜ?用があるのは袋だけだしな」
「どう言う事だ?」

慧音が訝しげな顔をする
それを見ると魔理沙は説明をはじめた

「つまりだ、前々から思っていたんだが一晩で配ると言っても相当な量になるはずだ
 だがそれだけの量をサンタは一度に運ぶって言うらしいじゃないか。取りに戻る事も無さそうだしな
 となると袋を調べたくなるのが人情ってものだぜ」
「なるほど・・・。だが、この袋を渡すわけにはいかないな」

まだ配る家は結構な量がある。今ここで渡してしまえば不公平な分配になってしまうだろう
それ以前にいきなり攻撃する様な輩に渡すものなど何もないが

(しかしこれは困った事になったな)

今回重要な事は見つからないように行動する『スニーキングミッション』である
なので、念のために持ってきたスペルカードが一枚あるが、威力と弾幕量を抑えた最低レベルの一枚であった
これを狙ってきたとしても精々それくらいのスペルでも対処できる輩だと思っていた
しかし、今目の前に居るのは過去に自分が敗れた相手の一人である魔理沙だ
どう考えても通常弾幕や弱いスペルカードで押し切れるとは思えない

そこまで考えた慧音の行動は早かった
まず牽制として小型弾を軽くばら撒く
それに合わせて相手の視界を遮るため、大型弾を放つ
大きい攻撃は逆に隙を作るので、下手にスペルカードを使う訳にはいかない
そのまま180度転進し、逃走を図る


甘かった。そう心の中で呟いた
マジックミサイルが慧音の頬をかすめて前方に着弾する。魔理沙は既に弾幕を抜けていた

「この程度じゃ私を撒く事なんてできないぜ。さ、袋を渡して貰おうか」

魔理沙が少しずつ近づいてくる
万事休すか・・・。そう思った時である



「そこまでよ!白黒!」

不意に声がし、同時に弾が放たれる
魔理沙が声をした方を見ると、そこに居たのは

「貴方に恨みは無いけれど、渡世の義理ってやつで相手になってもらうわ!」
─ ミスティア・ローレライ ─

「ガタガタガタガチガチブルブルブル」
─ リグル・ナイトバグ ─

の二人だった

「慧音、ここは私達が引き受けるから早く!」
「何故来たのかは良く分からないが・・・とりあえず頼んだ!」

慧音が急いで飛び立って行く
魔理沙は追いかけようとしたが、できなかった
目の前に敵が居るのに後ろを見せる事は即ち、自分から決定的な隙を作ってしまう事になる

「やれやれ、お陰で見失ってしまったじゃないか」
「ガクガクブルブル」
「それが目的で来たんだから、全く問題はないわね」
「ガクガクブルブル」
「私の前に立つって事は・・・・それなりの・・・・・覚悟・・・が・・・・・」
「ガタガタガチガチ」
「勝算も無いのに立ちはだかる・・・訳が無い・・・じゃな・・・い・・・」
「ぷるぷるカチカチ」
「・・・」
「・・・」

それなりにシリアスな展開をしていた魔理沙とミスティア
それを遮るかのようにリグルの震えた声がしていた

「あー、リグル。悪い事は言わんからもう帰っておけ」
「ほら、私は一人で大丈夫だから。ね?だから冬眠しとこう?」

リグルはコクコクと首を縦に振ると、何処かへと飛び去っていった

「と言うか何であいつまで連れてきたんだ?季節外れもいい所だぜ」
「どうしても行くって聞かなくて・・・。出たときは元気だったんだけどね・・・」
「じゃあ気を取り直して」

魔理沙がコホンと咳払いをする


「年末の特別妖怪退治週間だ。妖怪はさっさと私の目の前から居なくなるのが大吉だと出てるぜ」
「夜は人狩りサービスタイムと決まっているのよ。安心して鳥目になっちゃいなさい」

二つの影が交錯した










~ その頃 紅魔館では ~


何時にも増して灯りが灯されている紅魔館
ここでは今この館の主、レミリア・スカーレットの主催でパーティが開かれていた
と言っても。この日は身内のメイド達だけを集めた前夜祭なので、あまり騒がしさは感じない
そこのメイド長 ─ 十六夜 咲夜 ─
彼女もこの日ばかりは仕事の事をあまり考えず、滅多に飲まないワインを飲んでいた
メイド達が誰かとお喋りをしていたり、食事に手をつけていたり、飲み比べなんかをしていたりする
その光景は正に、平和そのものだった
そんな光景を見遣ると、咲夜は外へと出て行った


中庭へと出てみる。一面は雪に覆われ、それを月明かりが照らしている
それはどこか、幻想の中に更に幻想を作り出したような、神秘的なような
その風景の中に一つ、紅い花が咲いていた
その紅い花 ─ 紅 美鈴 ─ は咲夜に気が付くと、声をかけてきた

「あ、咲夜さん。酔い醒ましですか?」
「ええ、半分はそうね。もう半分はこんな寒い中外に座っている誰かさんに労いでも」
「それはもしかして呆れに近いんじゃないですか?」
「あら、分かってるなら話は早いわね。で、何を考えていたの?」

美鈴は空を見上げながら、少し間を置いて話す

「ちょっと、自分の存在について考えてみたんです」
「自分の・・・存在・・・?」

咲夜は美鈴の隣に腰掛ける
雪はその冷たさを伝えていた

「私は物心付いた時から、この姿で、この館の門番でした。何時、何処で生まれたかも分かりません
 妖怪にもある程度の幼少期みたいなのがあると聞きますが、私にはその記憶が全く無いんです
 どうして私が生まれたのか、私は何の妖怪なのか、何でここで門番をする事になったのか」
「・・・・・」
「人も、妖怪も、動物も、幽霊や妖精達も、何かしら過去を持ち合わせているからこそ存在しているんです
 でも、私は過去が分からない。だから時々、『自分』って物が曖昧に思えてきちゃうんです」

「はぁー・・・」

咲夜は深く、溜め息を付いた

「うわ、溜め息付くほどつまらなかったですか」
「違うわよ。貴方に対して呆れているの、二倍で」
「うぅ、仕方ないじゃないですかぁ。私にとっては重大な悩みなんですよ?」

ブーたれる美鈴の頭に、ポンと手が乗せられる
その手の主を見ると、その主は笑顔だった

「貴方は今、この場所に居る。それは確かな事よ。それでいいじゃない
 『過去』は終わった事の吹き溜まり。そんな事に拘ってどうするの?」
「咲夜さん・・・」
「貴方も、私も、見るべき物は『過去』じゃない。私達が見なきゃならないのは『未来』なのよ
 だからもう、そんな事で悩んだりしない事。いいわね?」
「は、はいっ!」
「良い返事ね。ま、もしまた何か悩んだりしたら私に相談しなさい。悪い事は言わないから、多分」
「多分じゃ駄目じゃないですかぁ」
「あら、絶対なんてあると思っているのかしら?それこそ絶対ないわよ」

二人はどちらとも無く、笑い始める
社交辞令等に作られた笑顔ではなく、心から
その光景は銀世界に溶け込み、一枚の絵画の様にも思えた










~ 冥界 ~


白玉楼から出てくる一つの黒い影があった

「これで冥界は粗方配り終えたな・・・と言ってもここくらいしか配る場所はない、か」

その影はルナサだった
どうやら霊たちへのプレゼントは無事に済んだらしい
幽霊って何を欲しがるんだ?と思うかもしれないがスルーしてもらいたい
強いて一部だけを抜粋するなら
『美味しい食べ物』
『高枝斬りバサミとか言う道具』
あえて所望した霊の名前は明かさない

そんな訳で、ルナサは白玉楼を出てある場所へ向かっていた


数分後、目的の場所に辿り着く
自分と二人の妹が住むプリズムリバー邸である
ルナサに割り当てられたのは『霊』へのクリスマスプレゼントである
そして自分達は『騒霊』である。『霊』という文字が使われている以上含まれるに違いない
そんな方便はともかく、自分達が末妹に生み出されて以来、こういう事は毎年ルナサの仕事になっている
余談だが毎年プレゼントを置いてくれるのがルナサだと知っているのはメルランだけであり
リリカは意外とサンタの存在を信じている

「さて、最初はメルランだな・・・」

特に順番は関係無いのだが、何となくメルランから渡す事にする
音を立てないように廊下を歩いて行くルナサ
騒霊なのに音を殺すと言うのはどうなのだろうかと一瞬頭によぎったが、毎年の事なので気にしない
扉を開けてみるとメルランは・・・

「すー、すー・・・」

寝息を立てていた。それだけなら普通だ
何と言うか表現しがたいソレは、まるで未知の生物としか言いようが無い


空中で手足の生えた布団が蠢いていた


ルナサはとりあえず、浮いている布団をベッドへと戻してやる
そして今見たことを即座に忘れる事にした。親しき仲にもプライベートあり、である
プレゼントを置いてやると、そっと部屋を出て行った

続いて、リリカの部屋へと入り込む
リリカは布団ではなく、机に突っ伏すように眠っていた
腕の下を見てみると一枚の紙が敷かれてあった

『サンタさん感謝計画』

そう書かれていた
どうやら毎年プレゼントを運んでくれるサンタクロースに何かしようと思っていたらしい
色々考えているうちに何時の間にか眠ってしまったといった所だろうか

(全く、この子は・・・)

騒霊と言えど、風邪を拗らす時は拗らす
寝ているリリカを起こさないように、俗に言うお姫様ダッコでベッドへと運んでいく

(一体何時まで純粋な心のままでいてくれるのかな・・・)

そんな事を考えながらベッドにリリカを降ろす
布団をかけてあげると、枕元に一つの包みを置いた
これで自分の配る予定のプレゼントは全て配り終えた
後は集合場所に戻るだけだ

「メリークリスマス、二人とも」

ルナサはそう言い残すと、プリズムリバー邸を後にした
明日は紅魔館で演奏会である
良い夢を見れるようにという意味も込めたその一言は、冬の夜空へと消えていった










~ その頃 無縁塚では ~


普段は大鎌を持ち、三途の川の渡し守をしている死神 ─ 小野塚 小町 ─
彼女は今、重大な任務を背負っていた

「これより四季様の部屋へ向かう。これは極秘任務だ失敗は許されない。OVER」

別に誰かが居るわけでもないが、自分で適当に士気を高める
その片手には大きな包み
これをこっそりと自分の上司の所へ輸送、設置し、無事帰還する事が小町の任務だった
まぁ自分で今即興で作った任務だが
壁にそって、中腰になりながら慎重に進んでいく小町
すると、曲がり角に差し掛かる
ゆっくりと角から顔を覗かせる。次の瞬間

チュッ

口に何か暖かいものが触れた。目の前を見る、近すぎて分からない
分からないけど、何となく誰だか分かった



それは偶然だった
その人 ─ 四季映姫 ─ は何だかんだで仕事を頑張っている小町に聖夜の贈り物をしてあげよう
そう考えて小さな包みを小脇に抱えて彼女の部屋へこっそりと向かっていた
見つかっては台無しになってしまうので壁伝いにすり足で進んでいく
曲がり角に差し掛かり、様子を見ようと顔を覗かせた瞬間だった

チュッ

何か暖かくて、柔らかいものが口に触れた
目の前には贈り物をあげようとした当人が居た
それを認識した途端、おそらく彼女の顔は真っ赤になっただろう



「えー、あー、四季様?」
「えっ、こっ、こまっこまっ、まっ」
「あー、動揺する気持ちは分からんでもないですが少し落ち着きませんか?」

その言葉を受け、映姫は何度も深呼吸をする
頭の片隅に(なっ、何故小町は動揺していないのっ!?)とか考えが浮かんだりしたが
今はとりあえず置いておく事にした
少しして、映姫が口を開く

「ふぅ・・・。それで、どうして貴女がここに居るのかしら?」
「いやぁ実はですね、四季様にプレゼントを贈ろうと部屋まで行く所だったんすよ」
「そう言う事は普通内緒にしておくものではないの?」
「いえ、内緒にしようと言い訳もちゃんと考えてきたんですけどね?
 こんなプレゼントを貰っておいて内緒にするのも気が引けるんで言っちまえと」

そう言いながらニヤニヤと自分の唇に手をやる小町
それを見た映姫の顔は再び真っ赤になった

「ところで四季様は・・・って、ああ。あたいと同じ事考えてたんすね」

映姫の中で何かが弾けた

「こっ!小町っ!そこに直りなさい!直れ!なおれったらなおれぇー!!」

顔を茹蛸のようにしながら怒り始める映姫
それを見た小町の行動は・・・

「ハハハ、今回あたいは何もしてませんからね。全力で逃げさせて貰いますよ」

笑いながら逃げた

「あっ!まちなさい!こまちーー!!」

それを泣きながら必死に追いかける映姫
まるで仲の良い姉妹である


その追いかけっこは、映姫が本気で泣き始め、それを小町が必死に慰め
今日は一緒の床に入ろうと約束するまで続いた










~ 慧音宅 ~


「二人とも、今日は本当に感謝するわ」
「疲れた・・・」
「まぁ妹達に渡すついでようなものだ、気にするな」

幻想郷に現れた三人のサンタは今、再び丸い卓袱台を囲うように座っている
その顔には達成感と疲労に満ち足りていた

「さて、それじゃあ約束の報酬を・・・あら?」

永琳が袋の中に手を突っ込む。が、何かが変だ

「おかしいわね、ちゃんと貴方達の分が残るようにしておいたのに」
「ああ・・・すまん・・・白黒に二つほど獲られた・・・」

ぐったりとした慧音が言う
結局あの後、ミスティアの足止めのお陰で大分配れたが最後の一軒という所で捕まり
プレゼントを餌にして配り逃げたのである

「そう、それは困ったわね。他に用意なんて・・・」
「いや・・・いいんだ・・・人間達の笑顔が見れれば・・・」
「そう言う事だ。物欲に駆られたプレゼントなんて誰も喜ばないだろうからな」
「貴方達・・・」

二人は軽く笑みを浮かべる
一つの友情が今、ここに生まれた瞬間だった



「ところで先程から気になっていたんだが」
「ん・・・?何だ・・・?」
「あそこにぽつんと置かれた三つの箱は何なんだ?」
「えっ!?」

ルナサが指差した先には三つの箱が置かれていた
三人は箱に近寄っていく

「これは何文字かしら。分かる?慧音」
「んー、悪いが私は外来語は苦手なんだ」
「『メリー・クリスマス アンド ハッピーニューイヤー』と書かれているな」
「えっ・・・。てことは・・・」
「もしや・・・」



















「「「本物のサンタクロース!!?」」」




















~ 一夜限りの ~



「藍さまー、起きてくださいー」
「ん・・・どうしたんだ・・・ちぇん・・・」
「朝起きたら枕元に包みが置いてあって。あけてみたらこんなものが入っていたんですよ!」

橙を見ると彼女は嬉しそうに、毛糸のマフラーと手袋を付けてクルクル回っていた

「藍さま、似合ってますか?」
「ああ、とても良く似合っているよ」
「わーい!」

ふと見ると、自分の枕元にも一つの包みが

(・・・紫様?)

開けてみると自分の式とは違った色のマフラーが入っていた
それには自らの式の無事を願う主の願いが込められていた












~ 聖夜の夜 ~



「何で地図何かもらわなきゃならないのよ!理不尽だわ!」
「どう考えてもてゐが悪いと思うけど・・・。無理でしょあんなの」
「うぅ・・・それはそうだけどさぁ・・・。ちゃんとマジメに書けば良かったぁ・・・」
「私のは何だろうなぁ」

小さな包みを開ける鈴仙。そこから出てきたのは

「これは・・・オルゴール?」
「いいなぁウドンゲは、ちゃんとしたの貰えて・・・」

蓋を開けてみる
そこから流れた静かなメロディーは
どこか懐かしさを思い出させるものがあった














~ 人々の幻想は ~


「さぁって、仕上げにかかりましょうか!上海、26番の布地を取ってきて。蓬莱は68番の飾りをお願いね」

自らの作った二つの人形が部屋から布と飾りを探し出し、自分のそばへと持ってくる

「ん、ありがと、二人とも」

二つの人形の頭を軽く撫でてあげる
嬉しそうに体を捩じらせていた
新しく作っている人形は形はできている。後は服を作ってあげるだけ
針に糸を通すと、手馴れた様に縫い始めていく

「コレが完成したら、そうね・・・。『夜空の恋星人形』って名前にしてあげようかしら」

そう呟きながらアリスは、いつも全力疾走している人間の魔女の姿を思い浮かべた

「これをあげたら喜んでくれるかしら・・・?」













~ 幻想から真実へ ~


「やれやれ、まさか夜雀なんかに負けるとは。私も腕が落ちたもんだぜ」
「あんたが慧音を気にしないで戦ってれば私の負けよ」

一人の人間と一匹の妖怪が森の中で寝そべっていた

「結局袋の秘密は探れず終い、か」
「そもそもサンタクロースの袋を狙う何て外道が居るなんて聞いたことないわ」
「見たことはあるじゃないか、今ここで」
「はぁ・・・」
「さて、それじゃあそろそろ・・・」

魔理沙が箒を片手に立ち上がる

「そろそろ私はお暇するぜ。何か袋もどーでも良くなってきたし」
「それなら襲うなーっ!!」
「はっはっは、それじゃあな」

箒が浮かび、一筋の流星が飛んでいった

















~ 真実となったそれは ~


「さぁ!今日はパーティー本番よ!一斑は窓の飾りつけ、二班は料理の用意を!三班は・・・」

紅魔館にメイド長の張り切った声が鳴り響く
今日は人妖参加自由の大きなパーティーである
きっと忙しくなるのだろう
美鈴は門の前で深く溜め息をつく

「咲夜さん、体を壊さなければいいけど・・・」

しかし、自分が呟いた所で何かが変わることは無い
自分は自分の務めを果たすだけだ

「まぁ、出席帳なんて務めって程の仕事でも無いんですけどねぇ」

美鈴は少し苦笑しながら、誰に聞かせるでもなく言った











~ いつまでも人妖達の心に ~


「あら、どうしたのリリカ。そんな『ちぃくしょーぅ!』みたいな顔をして」
「うー、せっかくサンタさん待ってたのに寝ちゃったー・・・」
「ああ、なるほどね・・・」

何処から出したのかハンカチを噛んで引き伸ばしながら悔しい悔しいと呟くリリカ
メルランはそれを微笑ましげに見ていた

「ところでそのハンカチ、サンタさんに貰ったものじゃないの?」
「え・・・・?ああーっ!!!」

そこにあったのはリリカの唾液やら歯型やらがついたハンカチだった

「後悔後先立たず・・・ね」
「あぅぅ・・・」












~ 残っていく事だろう ~


「んー、ねむ・・・」

小町が気だるそうに体を起こそうとすると、なにやら体に違和感が

「こまちー・・・・・」
「あれ?・・・あー、そういえばそうだっけ」

どうやら昨日は映姫と一緒に寝たのをすっかり忘れていたようだ
当の映姫はと言うと小町を逃がさないかのようにガッシリと体を掴んでスヤスヤ眠っている

(そろそろ仕事だけど・・・どうしようか)

結局、映姫が起きて「おはよう、小町」と屈託の無い笑顔をされて我に返るまで、小町の思案は続いていた

























~ 永遠に ~







幻想郷のサンタクロース    Fin

うぅぉかきぅぉゎっつぁゆぉぉぉおおおお!!(やや錯乱気味)
なんとかイヴの夜までには完成させようと無い頭絞りきったARBです
何と言うか今まで書いた物に比べると読み味が濃く、そして長くなっている気がします
いえ別に「アリスとレティの絡み」が書きたかっただけとかじゃないですよ?
できる限りはくどくない様には書きましたが、くどかったらごめんなさい

とりあえず何かもう言いたい事は作中で全部吐き出した感がするので、コメントはこのへんでw

では最後になりましたが

ゆかりんは加齢臭じゃねえ!少女臭だっつってんだろ!ダーラズ~♪
(訳:ここまで読んでいただき、有難う御座いました。お客様は神様です)
ARB
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コメント



0.4260簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
ぐっじょおぉぉぉぉぉぶ!
7.100ぐい井戸・御簾田削除
ディ・モールト(非常に)・ベネ(良し)!!
9.100名前が無い程度の能力削除
ああ・・・心温まる話しだ・・・
12.100名前ガの兎削除
すばらしいっ
14.100名前が無い程度の能力削除
GJ!
18.100名前が無い程度の能力削除
優しいお話で、ぐっときました。
個人的に純情リリカがツボでした。
19.100no削除
うどんげ!うどんげ!ゆかりさまー!
22.100名前が無い程度の能力削除
リグルに爆笑した
23.90名前が無い程度の能力削除
リグルワロス
26.100名前が無い程度の能力削除
いるもん!
・・・いい。
31.100名前が無い程度の能力削除
えらいぞミスティア!
38.1007削除
みすちー良くやった! 感動した!!
40.100名前が無い程度の能力削除
こっそりみすちーに惚れ直してみたり。
45.100名前が無い程度の能力削除
なおるよ!まで入ってるあらすじにいきなり吹いた。
魔理沙空気読んでないよ魔理沙。しかしみすちーが勝ったので後味も悪くなく。
可愛い映姫様が見れてとっても和みました。
49.100名前が無い程度の能力削除
NEETは悪い子だったんだ!?(なんだってー!?
52.100irodnem削除
こまっこまっ、 で吹いた
54.100名前が無い程度の能力削除
いや、あったかい事は良い事です。はい
59.90rock削除
ぐーっど!ぐーっどだよ!
60.90HK削除
みんな良ゐこですっ……、グッときました。
62.100名前が無い程度の能力削除
やっべ、四季様が可愛すぎる!
64.100ry削除
冬眠は大事だ
72.90名前が無い程度の能力削除
とりあえずあらすじで吹いた
73.100名前を名乗らない程度の能力削除
こっそりみすちーとリグルんに惚れなおした
81.100名前が無い程度の能力削除
輝夜のプレゼントは??
82.100名前が無い程度の能力削除
素敵なお話をありがとう・・・!!
90.90計画的通りすがり削除
ルナサ姉さんいいなぁ。
91.100名前が無い程度の能力削除
ば、馬鹿なっ
ゆかりんが式思いのはずが・・・ハッ。ナニヲスルキサマー
94.100名前が無い程度の能力削除
山田様かわえぇ・・・
118.90名前が無い程度の能力削除
全体的にいいね!