Coolier - 新生・東方創想話

居酒屋ミスチー 【第4話 after story】

2019/12/07 21:55:09
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「じゃ、女将さん私帰るわ」
「妹紅さん…ちょっとよろしいですか?」
珍しく女将が不老不死のことを止めた、不老不死も少しばかり驚き
また席に戻った
「ん?どうした?何かあったのか?」
「先程来ていた従者の方がいるじゃないですか」
「おぉ、紅魔館のメイドのやつだよな?」
「はい、あの方がお嬢様を連れてくると言っていましたよね?」
「紅魔館のお嬢様ったらレミリアのことじゃないか?」
「やっぱりそうですよねぇ…」
へたへた…と女将はその場でしゃがみこみ顔を手で塞いだ
「どうした?そんなに落ち込むことが?」
「妹紅さんは知らないと思いますがレミリアさんはワイン好きで
とても有名なんですよ?しかも好みのワインじゃないと
絶対に口をつけないそうです」
「そうなのか?ただのワガママじゃないか」
「逆にレミリアさんに認められた酒場はとても有名になるそうです」
「じゃあ、認めさせればいいじゃないか」
「ですが…うちの店に美味しいワインなんて…」
すると不老不死は女将の肩を優しく叩くとニヤッと笑顔になった
「それなら私にいい考えがある、明日私についてこい」

そうして次の日の昼頃、不老不死に連れてこられたのは
雪で白くなった妖怪の山だった、その白い雪の中ザクザクと
歩いて行き一つの小屋の前に着いた
その小屋の引き戸を開けるとそこには大きな酒樽が何個も
ズラーっと並んでいた、ほのかにブドウとアルコールの香りが
漂ってくる、すると奥の方から人影が見えた
「ちょっと勝手に貯蔵庫に入らないでよ!」
「まぁまぁ、落ち着けよ秋神さん、話があるんだよ」
「もう聞いてるわよ、で?ミスティアはどうするの?」
「ふぇ?私ですか?」
「当たり前でしょ、あんたがワインが欲しいって言ったんでしょ?」
「そ、そうですけど…」
「じゃあ、ここから選んでいきな、そのかわり自分で試飲して
あのおぜうさまを黙らせるワインを持っていけばいいよ
ま、ここに連れてきたバカは味の違いに気づかないと思うけど
あんたなら味利きできると思うよ」
「はぁ?誰がバカだ!私だって味利きくらい…」
「はいはい、黙ってビールでも飲んでな」
秋神と不老不死は喧嘩気味だったがそれをよそに女将は
さっそく一杯ずつ樽から注ぎ味利きし始めた
大事なのは香り、口で転がした際の風味と味、飲んだ時の
鼻通りと喉通り、全てが満足いくものでないといけない
しかしここまで飲むと味の違いがわからなくなってきていた
「ミスティア、ワインを美味しく飲むコツはワインにつける
一品料理も大事なのさ」
と、出されたのはクラッカーにチーズが乗り上から
メープルシロップがとろりとかけられた一品が出された
サクッと口に含むとクラッカーとチーズの塩気さと
それを引き立たせるかのようにメープルシロップの甘みが
続く、なるほどワインだけで飲むのではなく
ワインの旨味を最大限に引き出す脇役が必要なのか
そうするとさらに難しい、ワインの味を邪魔することなく
引き立たせるそんな一品が必要なのか、また悩み込んでしまう

「はぁ…結局悩むだけで終わってしまいました…」
「なぁに、女将さんがうまいと思うものを出せばいいんじゃね?」
「そんな簡単なことじゃないんですよ…」
「いつもお客を満足させてこれてるんだからちょっと有名な
奴が来るからって身構える必要は無いよ」
「そうなんですかね?」
「女将さんは自分で思っている以上にすごい人だからな
女将と見てもミスティアローレライと見ても」

「よし、気合い入れて頑張りますか!」
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コメント



0.10簡易評価
1.無評価名前が無い程度の能力削除
いい加減まとめて投稿するなりして欲しい
3.80名前が無い程度の能力削除
前の方の作品についたコメントとか気にせずにどんどんやってほしい
創作なんて結局のところ現実の切り抜き以上のものじゃないし
でもまとめて投稿してもらった方が読む分にはうれしいかも
話自体はほんわかしてて好きです
4.無評価名前が無い程度の能力削除
必至ですね
5.100終身削除
秋姉妹がワイン作ってるっていうのは有りそうで無かったような気がします もっと流行って欲しい 甘いメープルにクラッカーとかが合うとかの意外な小ネタが知れて良かったです