Coolier - 新生・東方創想話

ノータッチ

2019/05/18 00:17:24
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 あいつは咲夜の逆鱗に触れたらしい。

 朝から(私には夜か)バタバタと鬱陶しい程に咲夜がイラついているのが分かる。
「お嬢様、おはようございます」
 ほら、やはりイラついている。
「咲夜、おはよう。そしてどうした? 瀟洒なメイドがそんなに怒っているだなんて」
「怒っていませんわ。さ、着替えてくださいませ」
 わーお、ものすごく怒っているな。笑いながらのオーラが既に怒りまくっているではないか。
 これ以上は聞かずに、あいつに聞いてみようじゃないか。

「美鈴。何故、咲夜があんなに怒っているんだ?」
 今日は夜なので美鈴の部屋にひょっこりとコウモリ姿で入り込んでヒョイと聞くのだ。
「あっ、お嬢様おはようございます。えーと、分かりますよね……」
 アハハと半笑いでポリポリと頬を掻く美鈴。
「えーと……私が悪いんですけどね……気がついたら咲夜さん怒ってて……ナイフでズタズタにされてから一言も話してくれないんです……」
 ほう。そう言われると美鈴の顔や腕は包帯だらけでは無いか。余程のことを言ったのか?
「謝ったのか?」
「いいえ、まだ謝れてません。一言も話してくれませんので……」
 余程、ご立腹の様子か。
「まあ、詳細は聞かん。だが仲直りしとけよ。こっちが居心地悪くて敵わん」
 それだけ言って私は開いている窓からヒョイと飛び降りながらコウモリへと変化して美鈴の部屋を去った。

 ***

 良き親友のいる大図書へ。
「パチェ、いるかい?」
「……ううん、何よ……小悪魔、本の整理お願い……」
「了解しました〜それではごゆっくり〜」
 パチェは少しウトウトとしていたようだ。小悪魔はいつも通りにニヤニヤしている。
「パチェ大丈夫か?」
「大丈夫よ……少し眠いだけよ……」
 珍しく本当にウトウトしているものだから心配になる。
「ベッドに入ってちゃんと寝るんだ」
「……何よ、そんなに命令口調じゃなくていいじゃない。私はもう少ししたいことがあるの。邪魔しないで」
 そんな言われ方をするとムッとしてしまうじゃないか。
「パチェが心配だから言うんだ。だから休んでおくれ?」
 心配だからだよ。だから無理しないでおくれ……
「邪魔しないでって言ったでしょ。今はここから出ていって!」
 キツい口調で言われてしまったため、私はトボトボと出ていった。パチェは怒ると何も聞かない。少し悪いことをしたか……
 私も美鈴のことを言えないではないか。友人を怒らせた。ああ、どうやって謝ろうか……

 ~*~*~

 小悪魔です。今日の紅魔館はとても良いですね。空気が澱んでいる感じがとても良いです。
 咲夜さんと美鈴さんが喧嘩をし、パチュリー様とお嬢様が喧嘩をされた。傍観するほど良いものはありませんね。
 しかしたまりませんねぇ〜戸惑いや不安な感情は。見ているだけで良いものです。
 でもまあ、パチュリー様がずっと怒っているのも面倒くさいので謝るように言っておきますかね。本当は見ていたいと思うけど。

 誰かの逆鱗に触れるのはやめときましょうね。
5月19日追記
利き小説会とても楽しませてもらいました!ありがとうございます!
ヘンプ
henpu.doku@gmail.com
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コメント



0.50簡易評価
2.100名前が無い程度の能力削除
小悪魔の意地悪さよ。良かったです。
3.100りんご削除
小悪魔が珍しく小悪魔していた
4.90奇声を発する程度の能力削除
小悪魔良い感じでした
6.100終身削除
展開からタイトル回収のオチまでトントンいい感じに進んでいって構成が綺麗にまとまっていたのでとても読みやすかったです 咲夜さんが怒ってる理由が謎なまま終わるのも深みがあってよかったなと思います
7.70保冷剤削除
距離が近くてあれこれ知ってる中でも、ついつい怒らせてしまうことってありますよね、仕方ないね。
そういう時にうまく人間関係を回すこぁーがいるのは実際貴重です。よい紅魔館でございました
8.90上条怜祇削除
さくさくっと読めて楽しかったです!
もっとこの紅魔館を見たい……!
9.90南条削除
面白かったです
タイトル回収が見事でした