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永琳師匠のイケナイ日記~ウドンゲの知られざる生態~

2005/11/25 22:34:03
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(前書き――本作品は多少壊れネタになります。師匠と鈴仙のファンの皆様におかれましては、
それを重々ご承知の上でお読みいただければと思います)









■12月○△日 晴れ

 月も巡ってだいぶ寒さが強まってきた。こうなってくると、本格的に冬がきたのだと
毎年のように思う。
 それでも私の研究室は変わりなく稼動している。
 今日もウドンゲを助手に、新薬の調合をする。

 ウドンゲに声をかけて、近くの薬品を取ってくれと指示した。そのとき両手が
ふさがっているのが見えたから、あわてずゆっくりでいいわよ、と付け加えて。
 けれどあの子は、早口ではいただいまというと、言うが早いかすぐに私のそばに指示した
薬品を持ってきてくれた。
 顔を向けてありがとう、と言おうとして、私は固まった。


 ウドンゲが、その耳を使って薬品を手渡してきたのだから。


 いや、この場合手渡すと言っていいのだろうか? 手へ渡すなら手渡すでもいいのだろうけど、
譲渡人が使っているのは耳だから、いやしかし……と、あまりにもショッキングな光景に
不甲斐なく混乱してしまった。
 けれどそれも、『どうしたんですか師匠?』というあの子の言葉とともに、かろうじて
収まってくれた。じっと私を覗き込む澄んだ紅い瞳が、綺麗だった。
 そんな素直な性格が可愛い、愛弟子だと思う。






■12月○@日 曇り

 どんよりというほどではないにしても、雲の広がった冬の空はやや薄暗く、白い。
 木枯らしがやや強く吹いた。もうすっかり冬なのだと改めて認識。
 そんな寒い中だったけれど、用事のためにウドンゲをお使いにやることにした。
不満ひとつ言わず、屈託なく『はい』と答えると、あの子はすぐに支度してきた。
 その間の時間が妙に長く感じられたのを覚えている。

 先日の、ウドンゲが耳を使って薬品を(手)渡してきたこと――

 月兎というのは、耳をあたかも四肢のように器用に使うことができるのだろうか?
 永く生きてきたものの、そこまで記憶力が悪くなったとは思わない。が、いくら思い返して
みてもそんな因幡はいなかったと思う。
 地上兎にしても同じ、はずだ。
 だけれど、私があの時見たものは、紛れもない現実。夢を見ていたはずはない。あれは
確かに本当のことだった。

 そんなことを思うと、ふと想像してしまう。
 この冬空の下で半端な着込みでは風邪を引いてしまう。だからおそらくウドンゲはマフラーを
するのだろう。


 そのマフラーを、自分の耳で代用しないだろうか?


 ……ありえない話ではない。もとよりふわふわとした暖かそうな耳。それを首に巻けば、
確かに暖かそうではある。

 想像してみる。耳を器用に首周りに巻いたウドンゲ――
 …………いろいろと、嫌な想像になった。

 そんな意味不明なことを考えているうちに、あの子が自室から出てきた。
 いつもの黒いブレザーの内側に、紺色のセーターを着ていた。
 脚は短いスカートを補うために、黒のサイハイソックスをはいていた。
 そして、肝心の首周りには、チェック柄の、どこかの式を思い浮かべるような狐色をした
暖かそうなマフラー。甘い色合いをしたそのマフラーを首に巻いて、肩からたれ下げさせていた。

 うん、よかった。私の杞憂ですんだみたい。
 そうよね、私の可愛い愛弟子が、そんな奇天烈なことをするはずが――

 と、そのとき、ウドンゲの肩がぽんぽんと叩かれた。
 その手に人差し指が立っているのが見えた。こんないたずらをするのは、てゐ以外にありえない。
 そして、お約束どおり引っかかるわけで。
 ぷにっ、としたように見えた。ウドンゲのほっぺは、実はとてもやわらかいのかもしれない。
 ……後でほお擦りしてみようかしら。なんて、邪な考えが頭をよぎった。

 待ちなさいてゐ! と怒って追いかけるウドンゲ。
 捕まえてごらん、とへへんと笑って逃げるてゐ。
 成長しない二人ともいえるけれど、変わらない二人のやりとりは、見守っていてどこか
ほほえましい、そう思う。これも、ひとつの珠なのだと。

 そんなことを思ううちに、なかなかつかまらないてゐに、ウドンゲは何かを決意するかのように
表情を引き締める。

 次の瞬間。
 ウドンゲの耳が、まるで蛇のようにぐわっと伸びててゐに襲い掛かった。
 それも、左右両方の耳が、はさむ込むように。
 てゐの首がつかまる。締めてくる耳をつかんで苦しそうにじたばたと足を動かす。
 やがて観念したのかギブギブ、と虚空を叩くように手をはためかせると、その呪縛が解ける。
 苦しそうに息をするてゐに、腰に手を当てて、もうしない? とウドンゲは言った。
懲りた口調でてゐは答えうなずく。するとウドンゲは満足そうにして表情を和らげた。

 それを見届けると、私の意識がぐらっと闇へと落ちかける。
 驚いたウドンゲがあわてて支えてくれたのを、かろうじて覚えている――




■12月△○日 小雨

 しとしとと、雨ともいえないような雨が降り注ぐ。
 傘をさすほどでもないような、けれど冬の雨は冷たく、なんとも中途半端な天気だった。
 ふと因幡たちの部屋をのぞくと、ウドンゲとてゐがじゃんけんをしていた。
 何かの当番を決めるためなのだろうか。二人ともひどく真剣な表情をしていた。
 じゃんけん――! 二人が手を弾ませ、そして突き出す。
 お互いに出たのはグー。あいこだった。
 二人してむー、と唸ると、再び掛け声とともに手を弾ませて、そして突き出す。
 今度はお互いにパー。またあいこだった。
 意外にこの二人は思考パターンが一緒なのかもしれない。後でデータでも取ってみようかしら。
 そう思っていると、再び二人は掛け声とともに――

 次の瞬間、すさまじい音が響き、私の視界はブラックアウトするかのように暗転した。
 けれどその中で、はっきりと見た。


 ウドンゲとてゐ。お互いがその耳を以てクワガタのようにして相手を挟み込んだのを。


 げふぅっ、という声にならない声とともに息を漏らす二人。直後、にやっ、と永遠の
ライバル同士のように不敵に笑いあった。
 あれは、じゃんけんのチョキなのかしら……
 私は思わず自分の中の常識と知識に超高速で検索をかける。古今東西、どんなじゃんけんを
見ても、チョキで相手を挟み込んだ例はなかったはず。
 あまりのカルチャーショックに気が遠くなりかける。

 そしてお互いまた掛け声とともに手を弾ませる。
 二人を見るのをそこでやめ、ふらつく体を壁に手を着いて支えながら、私は何とか自室に
たどり着くことができた。その後のことは、よく覚えていない……




■12月△*日 晴れ

 兎はしょっちゅう子供を産む。
 その面倒を、老婆のようなところから見守るのはてゐの役目。あの子は外見はああ見えて、
実は深い母性の塊だったりする。伊達に長生きして兎のリーダーをやっていない。
 てゐに用事があって因幡の部屋を訪れると、今日も子守をしていた。
 まだ母親になったばかりの新米の兎の不器用な世話を見かねて、手を出したのだろう。
 けれどこうして伝わっていくもの。親から子へ、そして次の世代へと。
 今日はその場にウドンゲも居合わせた。不思議そうな、感慨深そうな表情をして、子守をする
てゐを見つめていた。
 あの子もいつかは母親になるのだろうか。そのときあの子は私の弟子でいるのだろうか、
それともすでに免許皆伝でも与えているのだろうか。
 でももし母親になるとしても、ウドンゲなら良い母親になれるだろうと思う。
 あの子のぬくもりは、冷たい珠の輝きに、陽だまりの暖かさを持たせてくれるほどなのだから。

 と、赤ん坊の一人が泣き出した。泣き止ませるのを、てゐはウドンゲにやってみるようにという。
 ためらいがちにウドンゲは手を伸ばして、ぎこちなくその子を抱き上げた。
 不器用によしよしと口に出してみたり、揺さぶってみたりするけれど、なかなか赤ん坊は
泣き止んでくれそうにない。てゐはやれやれという表情をしているけれど、決して手出しをしない。
 困り果てたウドンゲはどうしたらいいかと、泣く子を見つめながら考えているようだった。
 やがて何か思いついたのか、表情が冴え渡った。
 おもむろに気合を入れ、むん、と口に出した。


 ――すると。
 左右の耳が、根元近くで交差し、その接点が融合した。
 そしてその耳はくるくると水平に回転しだし、やがて蜂やトンボの羽のような速い回転と
なった。
 ほら、うさコプターだよお、と赤ん坊に言い聞かせてやると、きゃっきゃっ、と赤ん坊の
楽しげな、ピュアな声が響いた。
 てゐも感心したようにうなずいている。私も小さなころにやってもらったなぁ、とか。


 再びカルチャーショックに気が遠くなりそうになった。
 どうにも、妖怪兎の文化について再度考察する必要がありそうだ。慧音さんの力も借りて、
真剣に研究する必要が、それも早急にあるように思える。
 ……妖怪兎って、こんなだっただろうか。今までの知識や認識が、音を立てて崩れていくのを
感じる。



■12月△$日 快晴

 今日は気まぐれではじめた八意医院の営業日。
 もとよりめったなことでは患者は来ないし、むしろ急患で運ばれてくるケースが多いので、
たまにしか営業はしていない。
 ウドンゲとてゐを看護士に、辰の半ばぐらいから営業開始。
 てゐにカルテの整理を、ウドンゲに治療薬の整理を任せる。
 二人は清潔そうなワンピースの白衣に身を包み、脚は白いタイツで覆われていた。
 膝まであるすそは、歩くたびにゆらゆらと揺れる。
 ナースキャップはどうするべきか迷ったけれど、穴を開けて使用させることにした。

 そんなことをしているうちに、今日は珍しく患者がやってきた。
 患者はあの冥界の半人半霊・魂魄妖夢だった。
 以前の狂気の眼の後遺症でも残ったのだろうか。完璧に治療をしたはずなのだけれど。
 と、思って向き合ってみると、生傷がいたるところに見受けられた。
 どうしたのか、と聞くと、訓練という名の災いです、という答えが返ってきた。
 おそらくは主の弾幕にやられたか、それともどこぞの式に訓練という名目で試し切りでも
されたのか。
 憶測はそこまでにして、まずは患者の傷を治療することにした。

 特に骨や他の器官に異常はなさそうだったので、表面的な傷を消毒して包帯を巻くことにした。
 今日はウドンゲにやらせることにした。たまにはこうしてやらせてみるのもいいだろう。
 患者の妖夢は、てゐでないことにほっとしていたようだった。てゐにやらせれば、おおよそ
ぐるぐる巻きのミイラにされるのは目に見えている。
 包帯だって安いものでもないし、あまり無駄遣いをさせるわけにはいかないのだし。

 こういうとき、同性だけの診療所であるここは、妖夢にとっては利用しやすいのだろうと思う。
 立場上傷の耐えない妖夢だけれど、しかし人前で早々肌を晒すほど女の子をやめている
わけではない。私達の前であっても、やはり抵抗はあるように見受けられた。
 ウドンゲはしゃがみこんで、椅子に座ってじっとしている妖夢の傷を消毒していく。しみる
だろうに、一言も声をあげない。そんな様子に、ウドンゲは優しく微笑んでみせる。
 我慢強い子だな、と思う。さすがは娘といえども魂魄の士道をいくものというところか。
 単に、しみる痛みより羞恥のほうが大きいだけかもしれないけれど。
 消毒が終わると、後は包帯を巻く。数針縫ったけれど(そこは私がやってウドンゲに
アシスタントをさせた)、ひどい傷がないのは幸いだったろう。
 ありがとうございました、と深く礼をする妖夢に、お大事に、と声をかけてあげる。
 治療室を出た妖夢は、待合室で会計を済ませる。どこぞの巫女と違って、ツケになんてしない。
ありがたいことだ。
 ウドンゲがレジに立って――香霖堂から購入したらしい。店主にどこから仕入れたのか
問いただしてみると、八雲紫がスキマで見つけたものを改造して使えるようにしてたらしい。
なぜか月で使われていたものと同型だったのだが――手際よく清算をする。


 でも、そのときのあまりにも速いレジ捌きは。
 手でメモを取り金額計算をしていたウドンゲは、その耳で同時にレジうちをこなしていた。
 ズガガガガッと壊れるんじゃないかと思うほどの音が響く。いったいどれぐらいの力でレジを
打っているというのだろう。


 代金を『手で』受け取ると、レジの引き出しに入れて、しまう。しまうのはなぜか耳。
 そして診療所を出て行く妖夢を笑顔で見送っていた。
 しばらく呆然としていた私に気付くと、ウドンゲは、どうかしましたか? と私の顔を
のぞきこんで聞いてきた。
 その声で我に返った私は、いえなんでもないわ、と早口で、だけれどどもりながら言った。

 思えばツインテールのショップ店員の少女だって、耳でレジ打ちをしていたではないか。
 そうだ、うさみみを持つものにとっては、あれが普通なのだ。
 きっと手で打つより早いのだろう。単にそれだけのことなんだろう。
 そういえばあのキャラの中の人って、今(この日の日記はここから先はかすれてしまっている)




■12月△@日 晴れ

 だいぶ寒くなってきたのでコタツを出すことにした。
 冬は皆でコタツを囲み、静かに暖まるのがいい。そう、しみじみと思う。
 卓を囲んだそこには、別のぬくもりもあるのだから。
 今日はそのコタツを姫と私、それにウドンゲとてゐで囲んでいた。
 私は研究日誌をつけ、姫は売れない天狗の新聞を興味深げに読まれていて、てゐは寝そべって
本を読んでいた。小さな体が幸いして、向かいにいる私の足とぶつかったりはしない。
 そしてウドンゲは、どこか幸せそうな顔をしてぼうっとしていた。
 しばらくすると姫が、みかんが食べたいと言われた。確か棚にあったはず、私はそう答えながら
目をやると、確かにそこにはかごの中にみかんが山と積まれていた。
 ただ、棚とコタツまでの距離は少しあるので、取りに行くにはコタツを出なくてはならない。
 とってきます、と私が言うと、私がやりますよ、とウドンゲが言ってくれた。
 てゐなんて我関せず、という様子だった。そのくせみかんが手に届く範囲にくれば当然のように
むさぼるのだろうに。
 それに比べれば、ウドンゲは良い子だと思う。思わず、ほろり――


 ――という感動は一瞬のうちに驚愕へと叩き落された。
 ウドンゲの耳が驚異的な伸びを見せ、コタツから棚へとその身を届かせる。
 そして一瞬のうちにその身を引き戻すと、コトリ、と軽い音を立てて、卓の上にかごを置いた。
 それを見ても、妖怪兎であるてゐはともかく、姫は眉ひとつ動かされなかった。


 さすが、姫。同じ永遠の時を生きるものでありながら、私とは貫禄が違う――
 ――と、思ってもいいものかどうか、迷ってしまう。


 しかし、今日の衝撃はダブルパンチで襲い掛かってきた。
 一瞬の隙を突かれ、更なる衝撃を無防備で受けることになった。
 寝そべっているてゐの耳がのたうつように翻ると、かごのみかんへと伸びて。
 まるで象の鼻のようにみかんをつかむと、本を読んでいる手元へと持っていく。
 そしてウドンゲは。
 両の耳を器用に使って――いや、どう器用に使えばそうできるのかメカニズムはまったく
わからないけれど――みかんの皮を、むいていたのだ。
 ぺり、ぺり、と綺麗にむけていくみかん。中からオレンジ色の果肉が零れ出る。
 しかし耳は皮をむくのにとどまり、結局実は手で口に運んでいた。
 いや、それならむしろ、最初から手でむいたほうが早いんじゃないだろうかとかいろいろと
別の論点が生まれてくるけれどしかしそれは本質的な重大事からすれば瑣末なことに過ぎない。


 ともあれ、その現実を見て驚愕しているのは、少なくともその場では私だけのようだった。
 てゐもウドンゲも当然のようにそうしているし、姫は何も言われない。ただ、かわいらしく
上品な手つきでみかんの皮をむき、召し上がっているだけだった。
 これはつまり、私が異常なのだろうか?
 誰もがその事実について当然と認識しているのであれば、それは常識である。
 それをおかしいというのが少数派であれば、それは異端なのである。
 文化に違いはあるから、異なる文化に触れれば自分が多数派であるか少数派であるかは
その都度変わることはあるけれど、少なくとも目の前の現実について、他の三人の様子を
伺う限りでは、明らかに私『だけ』がそれを異常であると認識していた。

 だんだんと自我と理性が音を立てて崩壊しかけていくのを感じる。
 そういえばそうよね、兎って耳を四肢のように使うことができたじゃない。あれは
時に武器、時に防具、時に道具になる、兎だけが持ち合わせるスーパーアームだったのよ。
 って、確か以前訪れたヴワル図書館の本にも書いてあった気がしてきたわ。ええ、そうよね。
私がうっかり度忘れしていただけよね。永く生きるって嫌ね。
 ……それは違うでしょ! と心の中で叫ぶもう一人の自分の声は、ひどく弱弱しかった。

 なんとなく、瑣末と先ほど思った論点についてウドンゲにそれとなく聞いてみることにした。
 言うと、ウドンゲは苦笑しながら答えてくれた。
 いわく、耳の毛が果肉につくのがまずいから、らしい。
 妙に説得力のある回答に、なぜだかしっくりと来てしまう私がいた…………




■12月%#日 快晴

 コタツを出してから、入ったまま転寝してしまったウドンゲが風邪を引いて寝込んでしまった。
 そろそろ大掃除も近いので、早く治してもらわないと。
 付きっ切りで看病をすることにした。
 苦しそうに重い息を吐きながら、すいません、師匠、なんて声が聞こえてきた。
 弟子がこんな状態なのに、どうして放っておける師がいるもんですか。
 気にしないでいいのよ、と言うと、はい、という返事が返ってきた。弱弱しい声で。
 まずは病人の栄養からしっかりしないといけない。久々に厨房に立って、おかゆを作ってきた。
 レンゲですくってふぅ、と息を吹きかけてさまして、ウドンゲの口元へと運ぶ。
 口の中におかゆが吸い込まれていったとき、ちゅっ、という音がかすかにした。
 飲み込んだウドンゲは、おいしい、と小さな声で言ってくれた。良かった、と思う。
久しぶりで内心大丈夫かと思ったけれど、うれしそうに笑ってくれた。
 りんごも食べる? と聞いたら、いただきます、と返事した。
 大きな実を手に取り、皮をむこうとして、そこでふと思い立って手をとめた。
 まず十字に切って、それから皮をむく。
 召し上がれ、と出来上がったものをお皿に乗っけて差し出した。
 それを見たウドンゲは、ぁ…と小さく声を漏らした。
 りんごの皮が、兎の耳のようになっていたから。
 手にとってまじまじと見つめ、くすっ、と笑うと、小さくかじった。シャクシャクという音が
して、こくっとのどが鳴ってから、おいしいです、という言葉と一緒に笑顔が向けられた。
 それだけで、なぜだか胸がいっぱいになった。
 氷枕を取り替え、吹き出た汗をタオルでふき取っていく。苦しそうに呼吸をするウドンゲの
頬に手を当てる。いつもよりもずっと、熱かった。


 夜更けになっても私は休まなかった。
 この子のことを、見守っていたかったから。
 不老不死とて疲労しないわけではない。体が重いのは、わかっていた。
 いくら風邪を引いていたって、それのわからないほど鈍感なウドンゲではない。
 師匠、どうか休んでください。私は大丈夫ですから。
 碧い兎の小さな声が、私の耳へと届いた。
 だけれど、その震えを感じ取って、どうして放っておけるだろう。
 カーディガンを羽織った手でウドンゲの手を握ると、大丈夫よ、とだけ言った。
 でも…、とまだ何か言いたそうにして、だけれど何も言ってはこなかった。
 ふと、こうしていてはこの子も寝付けないのではないか、と思い当たった。
 だとすると、私も休んだほうがいいのだけれど、でもどうしても心配だった。
 気付けば汗でだいぶ布団も湿っていた。この布団のまま寝かせておくほうが不衛生だろう。

 それなら、私の部屋で一緒に寝ればいい。

 閃いた私は、その案をすぐに口にした。聞いたウドンゲはちょっと驚いた表情をして
考え込んでいたけれど、師匠さえよければ、とはにかむようにして答えた。


 服を着替えさせて、私の部屋までウドンゲを抱っこして連れて行った。
 一人で歩けますよ、と上擦った声がするけれど、病人はおとなしくしてなさい、と押さえつけた。
 廊下を歩いている途中、ウドンゲはずっとうつむいていた。


 布団を敷いて、一緒に入って床に就いた。
 すぐ間近に、ウドンゲの顔がある。
 彼女は私を 私は彼女を見つめている。
 ふと急に、ウドンゲは私の胸にぎゅっと抱きついてきた。
 私はそれを、そっと腕を回して包み込んだ。
 師匠は――
 胸の中から、そんな声が聞こえてくる。
 とっても、あったかいです。
 顔を上げたウドンゲが、はずかしそうに、だけれどうれしそうに、言った。
 まるで、母親にぬくもりを求める子供のように。
 そういえばこの子は、月でぬくもりに抱かれたことがあったのだろうか。
 まだ年端もいかないうちに戦争に巻き込まれ、強い才能ゆえに戦場に駆り出されたこの子は、
家族の暖かさを知っているのだろうか。
 思いを馳せると急に切なくなり、抱きしめる手にこめる力を強くした。
 師匠、いたいです……
 知らず知らずのうちにその力がとても強くなっていたのか、そんな声がした。すぐに力を抜いて
手を解いた。そうしつつ、ごめんなさいね、と申し訳なく言った。
 私の胸で、ふるふると首を振るウドンゲ。


 いいんです、いたかったけど、でも……うれしかったから。


 そんな言葉に、私もウドンゲも、ごく自然に笑みを浮かべた。笑みは月の雫のように闇に
零れ落ち、一輪の花を咲かせた。
 もう一度、ウドンゲは私の胸にすがりついてきた。
 もうすこし、このままでいさせてもらっても、いいですか?
 様子をうかがうように、ウドンゲは言った。私はくすっと笑うと、ええもちろん、と口に
しながら手をウドンゲの頬へとあて、ゆっくりと撫ぜた。
 気持ちよさそうな表情を浮かべていた。それとともに、とても幸せそうに。

 いつまでそうしていたのだろうか、気がつくとウドンゲはすやすやと静かに心地よさそうに
寝息を立てて、夢の中にいるようだった。
 それを、とても優しい気持ちで見守り、力を込めずにそっと抱きしめながら、私も目を閉じた。
 薄れ行く意識の中で、静かに願う。
 この子が、ぬくもりに満たされて時を過ごしていくことを。
 その時を、私と、姫と、てゐと、この永遠亭で、穏やかにすごしていくことを。
 永い時を、刹那の中でも、ともに、家族のように一緒に歩いていけることを……



 朝日が差し込んできた。冬のそれは強くはなく、しかし鋭く目覚めを喚起する。
 うっすらと目を開ける。眠りに着く前より、布団が広く感じられた。
 そばには誰もいなかった。
 ウドンゲ――
 無意識に、あの子の名前を口にしてしまう私がいる。
 零れ落ちていくかのような、そんな感覚が胸に迫った。
 なぜだかひどくせわしない気持ちになって、布団から起きだした。

「おはようございます、師匠!」

 障子が勢いよく開くと、いつも通りの服を着て、いつも通り元気いっぱいの、私の可愛い可愛い
愛弟子が立っていた。
 逆光を受けて輝くその姿は、あまりにもまぶしくて。
 ようやく目が慣れると、彼女の表情が、とてもピュアな笑顔をしていることに気付いた。
 もうすっかり、体が良くなったらしい。
「はい、おはよう、ウドンゲ。今日も良い天気ね」
「そうですね、洗濯物が良く乾きそうです……寒くなりそうですけど。
朝餉の支度ができています。姫もてゐも待ってますから、早く居間のほうへ来てくださいね」
「ええ、わかったわ」
 そう答えると、待ってますから、と言ってウドンゲは障子を閉めた。
 後姿を見送りながら、私は目を閉じて祈る。


 どうかこの代わり映えのしない珠の輝きが、永遠に色あせぬよう。
 それは、何物にも変えがたい幸せの夢なのだから。
 ここは永遠亭。
 月の姫のおわします、暖かい家族の住まう家。




おしまい。















========おまけ。========




<あふた~すと~り~その1>

 着替えを終えて居間のふすまを開ける。
「おはようございます」
 挨拶をすると、姫、ウドンゲ、てゐの三人が、三様の声で挨拶を返してきてくれる。
 いつもどおりの、さわやかな朝――

「ひ、姫!? それはいったい……」

 ――のはずが、それは音を立てて崩れ落ちた。
 勢い、盛大に足を滑らせかける。

「あら永琳、どうしたの朝からそんな素っ頓狂な声をあげて」
「い、いえ、その……」
 素で返されてしまい、口ごもりながらあらためて姫の姿を見直す。

 いつもどおりのお召し物。
 いつもどおりの綺麗な黒の御髪。
 芸術品という比喩も安っぽく感じるようなそのお顔は、いつもと決して変わりはない。

 ――ただ、頭についているそれをのぞけば。
「その……頭から飛び出ているその白いのは……」
「あらこれ? イナバたちは耳を第5、第6の四肢として便利に使ってるじゃない。
だから、私もつけてみることにしたの。もっとも、生えているわけじゃなくて、ヘアバンドに
うさみみをくっつけたものだけれどね」
 ころころと笑われる姫は、心底楽しそうに見えた。
 確かに幻想郷のほかの人妖に比べても、姫は頭に飾り物をつけておられない。それゆえに、
たまには何かをつけてみたいと思われたのかもしれない。
 だけれど、だからといって、兎のヘアバンドというのは……
「師匠――」
 と、ウドンゲの声がすぐ間近で響いた。気がつくと私のそばに寄り添っていた彼女は、
不安げな表情をして、私の顔をのぞきこんでいた。
「あ、うん、何かしらウドンゲ」
「その、とりあえず朝ごはんを食べましょう? さめちゃいますから」
 言って、席を促してくれる。そうだ、まずはしっかり食べて、それから考えよう。

 席について手を合わせて、そろって合唱するいただきますの挨拶。
 暖かいご飯にぬくもりを感じさせてくれるお味噌汁。焼き魚に、大根おろし。それから
お漬物や生野菜が少々。
 いつもと変わらない。そんな朝食のはずなのに。
「れーせんちゃん、お代わり」
「はいはい」
 空っぽになった茶碗を耳で差し出すてゐ。
「よいしょ、っと。はい、どうぞ」
「ありがとぅ」
 お釜のふたを耳であけるウドンゲ。
 もはや、耳を使った生活が、平常のこととなりつつあった。
 でも、それがこの二人だけなら、まだ何とか平静さを保てた。
「永琳、おしょうゆは?」
「あ、こちらのほうに。すぐにお持ちしま――」
「いいわ、自分でとるから」

 ――姫までもが。
 その耳で。生来のものではない、作り物であるはずのその耳で。
 しょうゆ瓶を、とっていった。
 しかも、その耳で大根おろしにしょうゆをかけていった。
 それが、連日のカルチャーショックで崩れかかっていた私の理性に、止めをさした。

「あら、どうしたの永琳? 顔色が悪いみたいだけど」
「師匠、大丈夫ですか? もしかして、私の風邪が……」
 姫が私の様子に気付いて声をかけ、ウドンゲが心配そうに、そして申し訳なさそうに私を
見つめてくる。
 だけれどそんな様子は、目だけが捉えていて、意識には届いていない。

「う……」
「師匠?」
 小さく呻いた私に、ウドンゲはより顔を近づけてくる。

「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」

 激しい絶叫をあげる。
 私はそのまま魔理沙も真っ青な速度で駆け出していった。
「ああっ、師匠!?」
 すさまじい風が吹き荒れ、姫やウドンゲの髪が舞い上がる。

 その風が収まった後、残されたもの――主にウドンゲは、呆然とその様を見つめていた。
 もちろんてゐも輝夜もそれを気にしている様子はない。
「ひ、姫、追いかけなくていいんですか!?」
「気にしなくても大丈夫よイナバ。どうせそのうち帰ってくるから」
「で、でも!?」
「いい、イナバ? これだけは覚えておきなさい」
 おもむろに茶碗を置いた輝夜は、妙に真剣な口調で語りだす。
「私と永琳こそね? 腐れ縁、っていうのよ。それこそ、切っても切れないほどにね」
 自信に満ちた目で、しかしくすっとおかしそうに笑った。


 果たしてその数時間後、何事もなかったかのように永琳は帰ってきた。




<あふた~すと~り~2>

 数日たったある晩、明かりを落とした私の部屋の障子がすっと開いた。
 差し込む月光の作るシルエットから、それがウドンゲであるとわかる。
「どうしたのウドンゲ。早く寝なさい?」
「その……師匠と一緒に、寝たいな、って」
 言うが早いか、枕を持ったウドンゲはすばやく私の布団にもぐりこんできた。
「もう……しょうがない子ねぇ」
 苦笑いにも似た、けれどどこか暖かい笑みを浮かべて、私はそれを受け入れた。

 あの時と同じようにそっとなでてあげていたら、いつの間にかウドンゲはすやすやと
寝息を立てていた。とても控えめな、かわいらしい寝息を。
 そんな姿がいとおしくて、いつまでも見つめていたくなる。

 ――ピクッ、ピクッ。

 よくよく目を凝らすと、耳がわずかに動いているのがわかる。まるで、本体とは無関係な
意志を持ち合わせているかのように。
 つんつんと突っついてみる。やっぱり、ピクピクと動いていた。
「それにしても、どうしてこの耳が動くのかしらねぇ……」
 そもそも気付くべき点を改めて思いなおし、一人ごちる。
 例えば人間にも耳を動かせるものはいるし、象のように大きく動かす生き物もいるけれど、
ここまで自在に、四肢のように動いたものは見たことがない。
「まさか生きてたりしてね? 耳さん耳さん」

∩ ∩:呼んだか?

 ……え?
 今、今の……声って……!?
「%&+*>”~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」
 形容しようのない絶叫が、真夜中の永遠亭に響き渡った。




<あふた~すと~り~ふぁいなる>

「これとこれを混ぜ合わせて、ビーカーに入れて暖めて、と……」
 独り言をつぶやきながら、私は調合作業を進めていた。
 両手がふさがった状態で、あるべき場所にビーカーがないことに気付く。
 らしくない、と思いながら辺りを見回すと、少し離れたテーブルにおいてあった。
 それを、一歩も動くことなく取り寄せる。
 ――頭のうさみみを使って。

 もはや永遠亭において唯一の異端となってしまった私は、いろいろなものに負けて、ついに
うさみみを着用することにした。
 もちろん、ただの飾り物ではない。ウドンゲやてゐのように、自在に動かして四肢のように
使うことのできる優れものである。
 とはいえ、私が自力で作ったこれを、姫がどこからどのようにして手に入れてきたのか
については未だに良くわかっていない。お尋ねしても笑顔でかわされてしまう。

 閑話休題、なれてみると案外自分にも似合う気がしてきた。
 もともと銀髪の私が白いうさみみをつければ、まるで雪兎、とも言えなくはない。
 そして何より、四肢としての機能が非常に秀逸だった。なるほど、これは便利だと思う。
 ……ただその代わり、常識とか理性とか言ったようなものを、全てどこかに置き去りに
してしまった気もするのだけれど。

「師匠」
 研究室のドアが開いて、ウドンゲが入ってきた。少しだけ、土にまみれて。
「お言いつけの薬草、全て集めてこのかごの中に入れておきました」
「どうもありがとう。 ……あら?」
 かごを受け取りつつ、報告に来たウドンゲの耳が、汚れてしまっていることに気付く。
そして、だいぶ傷んでいるような、そんな気もした。
「ウドンゲ、耳はちゃんと綺麗にしてる? 随分な状態みたいよ」
「あれ、そうですか」
「そうよ、見て御覧なさい」
 懐から小さな鏡を取り出して、ウドンゲの顔を映し出す。
 それを見て、あちゃー、と声を出しながら、しまったという表情を浮かべていた。
「すぐ手入れ『します』ね」
「いってらっしゃい」
 言って背を向けようとしたその瞬間、ウドンゲは自分の耳を手でつかんで――


 ぶちっ、ぶちっ。


 ゴトッ。
 かごが、床に盛大に落下した。
 私は、目の前の状況の異常さに、声も出ないほどだったから。
「ウ、ウドンゲ…何してるの!?」
「何って、手入れですよ?」
「手入れって、それで自分の耳を引っこ抜いてどうするの!? というか貴女、耳をひっこ抜いて
私の声が聞こえているの?」
「はい、全然問題ありませんよ?」
 自らの耳を引っこ抜いたウドンゲは、きょとんとして驚愕する私の問いかけに答えを返す。
 そんな何を当たり前のことを、といわんばかりに。
 あまりのことにわずかに残っていた理性や常識が吹き飛びかけながら、しかしそれはかろうじて
指一本がけにかかっていた。でも、何一つ声に出すことはできなかった。
 と、唐突に変な音がした。


 にょきにょき。


「あ、ほら。もう生えてきたみたいです」
 言いながらウドンゲが自分の頭を指差す。そこには確かに。
 確かに、新しい耳が、まるで植物が芽吹くかのように生えてきていた。


 それが、正真正銘の止めとなった。
 視界が消失していく。ブラックアウト。全てが真っ暗に。
 理性も常識もそんな名の火はすでに亡く、後に残ったのは現実だけ。
 その現実という名のすさまじい衝撃が、私の意識を刈り取っていく――

「ああっ、師匠!?」

 ウドンゲのその叫び声を最後に、私の意識は、途切れ――……




今度こそ、おしまい。
    ∩ ∩
|ウサギ小屋|ω・)
銀の夢
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コメント



0.10750簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
スゲえ・・・・・!
2.90名前が無い程度の能力削除
まさに狂気……! なんだこれ!?
4.90名前が無い程度の能力削除
狂気を見た……!
最初はうどんげだけかと思ったら他の面々まで…。
7.100P(大文字)削除
何だこの創話!?
8.80低速回線削除
何か知らんけど凄いな('A`)
狂気狂気。
9.90まんぼう削除
∩ ∩ に負けました。良くこんな事考えられるなぁ
10.70新角削除
おかしいですよ、(伏字)さん!!
12.90削除
この混沌とした狂気、突拍子もない発想、
あんたどこでこのネタを受信したんだw
14.100削除
うさコプターって・・
15.100名前が無い程度の能力削除
耳がしゃべった…
20.90名梨削除
なんだ…なんなんだこれ……!!
21.無評価空想と幻想の混ぜ人削除
エイリア(ピーーー
22.90空想と幻想の混ぜ人削除
点入れ忘れorz
26.90名前が無い程度の能力削除
基本的にはいい話・・・なんだけど、何かが決定的かつ致命的に狂ってる話ですね。
あと、ここまで狼狽して、絶叫してる師匠を見るのは初めてかも・・・。
27.100名無し参拝客削除
>ほら、うさコプターだよお
スヌー○ーかぁ!!!!!!!!!!!!!!!!
31.100名前が無い程度の能力削除
ショップの店員に吹きましたw
凄まじい狂気・・・・ご馳走様です
32.100月影 夜葬削除
うさコプター笑った。
思わず想像してしまった…
38.100紫音削除
この狂気のどこが『多少』壊れネタなんだ・・・いやこれを狂気と思っている時点で私の方がおかしいのか・・・?(狂気伝播中)
いやすごいの一言に尽きますよこの世界。正にるなてぃっく。
39.60ハッピー削除
あぁ、他の面々がまともなのに一人だけ狼狽してる師匠とかはじめて見た・・・。
41.80まー削除
とりあえずあず○んがのち○ちゃんの髪の毛と同じ要領と考えていいのかな?
43.100名前が無い程度の能力削除
いい人な師匠にいいなぁと思ったけど、それ以上に周りのカオスなところに吹きました。
ウサミミ…恐るべし
47.80名前が無い程度の能力削除
何この淡々としたステキ異空間。
48.80rock削除
ホラーか、ホラーなのか!?
50.60名前が無い程度の能力削除
これいいねー
56.70七式削除
good!!
58.70変身D削除
『奴らはいつも影で我々を見張っている』
そんな何処かの台詞を思い出してしまいましたw
59.90名前が無い程度の能力削除
うどんちゃんがすっごくかわいいのに…
N○VAうさぎみたいなことに…
師匠も凄くいい人なのに…
かわいそうなことに…
(笑いを)堪えられない、この狂気!
60.80ぐーん削除
うさみみを自力で作るえーりんは凄い。
今度は取れば生えてくるうさみみを作りそう。
63.80悪仏削除
うさ耳には無限の可能性があるとヴワル図書館に記j(検閲
64.90774削除
∩ ∩:どこまでもな
68.100名前もない削除
      (・×・)ウサー
70.70おやつ削除
笑いました。
いや……もう……いろいろと……まぁいいや。
師匠可愛いよ師匠!
72.80マーマリン削除
      ∩ ∩:俺が本体だ
78.100名前が無い程度の能力削除
うさこぷたもえ
85.100空欄削除
そしてうさみみが幻想郷で
ブレイクアウツ(或いはアウトブレイク)する日もそう遠くは無いのでした。
87.80削除
ウサー!
88.100名前が無い程度の能力削除
<○> <○>あなたの頭にも、ほら、うさみみが・・・
91.80名前が無い程度の能力削除
ああ、うさぎは手が4本あっていいなぁ・・・
俺にはなんで2本しかないんだろう。
92.60床間たろひ削除
「おまけ」に笑ったw

いやホントに不思議な雰囲気♪ 堪能させて頂きました♪
95.90都市制圧型ボン太君削除
うーん、千切った後も耳は喋ったりするんだろうか?
と言うかどう処分するのか!?
埋めたら何か生えてきそうだ・・・
96.100CCCC削除
良い話で日記が締め括られたと思ったら・・・w
期せずして異端となるのは本当に恐ろしい物です。つまり何が言いたいかというと、
 俺 も う さ 耳 が 欲 し い(ヲイ
97.90名前が無い程度の能力削除
うおぁ!
うさみみの底力を見た・・・のか?
101.70no削除
いや、これは・・・どう考えても・・・ホラー。
102.100蒼月削除
しゃべったーーーー!うさみみがしゃべったーーーーー!
106.80豆蔵削除
うわ、全てに理屈が無い! 何てシュール!
あるモノと言えば純粋な面白さ! こりゃ凄い。
降参デス。素直に楽しみました。
109.70名前が無い程度の能力削除
やばい、素で怖い。
邸内感染だけに留まらず、外にも波及しそうなこの勢い。
110.100名前が無い程度の能力削除
ひええ
116.80はむすた削除
これだけ狂気に満ちているのに、ほのぼの和んでしまう。
永琳先生、私も動く耳が欲しいです。
119.100irodnem削除
>>ツインテールのショップ店員の少女だって、耳でレジ打ちをしていたではないか
誰のことだろう?
120.90名前が無い程度の能力削除
きぃぃぃぃゃぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~
128.70ぎゃあ削除
SANチェッ~ク!
失敗? じゃあ、師匠はウサ耳フォビアね!
129.100名前が無い程度の能力削除
どう見てもうさ耳です。本当にありがとうございました。

いや、やっぱチガΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)
131.80ルドルフ削除
呼んでねぇよ
呼んでねぇよ
134.70スノゥ削除
あれ・・・とれるんだ。
それにしてもなんのためらいもなくチャームポイントを「ぶちっ」って千切っちゃっていいものなんですかね?
139.90とらねこ削除
 ほんわかしたお話ですね。便利なうさ耳、私もほしいです。
150.100てーる削除
・・だめだ・・笑いが止まらないw
151.80kt削除
常識と思っている事もそれがマイノリティであれば非常識として認識される。
悲しきかな。

それはそれとして師匠可愛い。
152.80ぎちょふ削除
突っ込みどころが多すぎてどこから突っ込めばいいのか分からない・・・!
153.100名前が無い程度の能力削除
つきのきょうき
つきのきょうき!
158.無評価銀の夢削除
……何かすごいことになってるー!?

というわけであらためて、後書き&感謝の言葉をば。
こんにちわ、銀の夢です。今宵の銀色の夢はいかがでしたか?

もともとROで30人近く集めてうさみみ祭なんてものを催す主催でしたので、ネタ自体は内包していたのです。
だから、読者の皆様が『狂気だ!』とおっしゃられていることが、作者である私には冗談抜きで理解できていなかったりします……
そんなおかしな作品ですが、たくさんの人に楽しんでいただけたようで幸い。
ありがたいコメントの数々、ありがとうございました!
というわけで――いってみようか、全レス!→<a href=http://sharood.exblog.jp/2279905#2279905_1>コチラ</a>
それから、9000点というすさまじい点数を突破したことと、1万点という大台へ乗ることを祈願して、感謝イラストを描いてみました→<a href=http://coolier.sytes.net:8080/th_up2/src/th2_0574.jpg>コチラ</a>
この後コメントをつけてくださる方にも、随時気付き次第レスをしていくつもりです。本当、皆様ありがとうございました!

それではまた、銀色の夢の中でお会いいたしましょう。
159.無評価銀の夢削除
……あれ、絵のほうがうまくリンクはれてないorz
あらためて、9000点突破感謝記念&1万点突破祈願の鈴仙×永琳のイラストはこちらになります~→<a href=http://coolier.sytes.net:8080/th_up2/src/th2_0574.jpg>コチラ</a>
160.無評価銀の夢削除
またミスした……orz
ttp://coolier.sytes.net:8080/th_up2/src/th2_0574.jpg
↑を、よろしかったらコピペしてあげてください……3つもコメントつかって申し訳ありませんでした……
162.100haruka削除
いつもこちらの作品にレスを下さっているお礼に。
私からも一言。

>うさみみゆえにナースキャップがかぶれないなら。
>穴 を 開 け れ ば い い じ ゃ な い 。

過去、私の作のレスにて述べたことを実行してくれるあなたは、
最 高 だ ! !
その魂、受け継がせてもらいます!(これ感想か?)
173.70Tz削除
二万円程度なら買います(素かよ
182.100ムク削除
狂ってる・・・何もかも・・・
190.100名前が無い程度の能力削除
寄生獣思い出した。
これなんてミミー?
194.90削除
波長が違うってこういうことだったんデスネ……!?
狂気としか思えない!
198.90名前が無い程度の能力削除
だめだ・・・、ウサがれてしまった・・・(謎
201.80アルファ削除
∩ ∩:うぬ(永琳)は己に負けたのだ・・・
215.100服部削除
読んでて次の永琳のリアクションが楽しみになるくらい
引き込まれる話でした!
すげぇ! すげぇよ!
227.100名前が無い程度の能力削除
堂々と見せる「隠し腕」?それとも改良型リ○アハンドでしょうか?    便利だなー

228.無評価名前が無い程度の能力削除
シュールで楽しかった。
・・・・・・だが笑えない。
242.無評価名前が無い程度の能力削除
他と比べても代わり映えしてないように思えるけど
て云うか似たようなののひとつな気がします。
246.70T.A削除
「ウドンゲは何で飛ぶのん?」
「うさぎですけどー」
248.100名前が無い程度の能力削除
∩ ∩:呼んだか? に撃沈wwwwwww
251.100自転車で流鏑馬削除
だめwwwwもうwwwしぬwwwwwwwwww
253.100名前が無い程度の能力削除
なにこれwww
255.100時空や空間を翔る程度の能力削除
いや、笑いました。
師匠もうさ耳を装着するのも
時間の問題でしょう。
278.100マイマイ削除
何だろう……。何だろうこの敗北感orz
280.100名前が無い程度の能力削除
夢オチかと思ったのに夢オチじゃなかった…!
292.100名前が無い程度の能力削除
うさ耳亭だなもはやw
301.100名前が無い程度の能力削除
ヤック デカルチャー!!