Coolier - 新生・東方創想話

革命前夜

2018/05/14 21:40:22
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私がそいつに会ったのは、逆さまの城の中だった。

城の最下層に位置する天守閣。
広くて狭い檻の中で、そいつは本を読んでいた。

そいつは牢の中から血まみれのわたしを見つけても、驚く様子もなく再度、視線を本へと落とした。

そいつの名前は少名針妙丸。
小槌の魔力に溺れた、忌まわしき小人族の末裔。無知で愚かな小人族の、唯一の生き残り。

わたしはそいつを姫と呼んだ。

牢の鍵を開けてやると、少名針妙丸は流石に驚いた様子でわたしの目的を訪ねてきた。

計画の「一部」を聞かせてやると、少名針妙丸は瞳を輝かせて言うのだった。

お前の計画に協力したい。

そうして、少名針妙丸は、わたしを「せーじゃ」と呼んだ。


「せーじゃ?せーじゃってば、聞いてんのかよー」
そう呼びかける小人の声で我に帰る。
「ああ姫、すみません。少し、姫と出会ったときのことを思い出していました」
針妙丸とわたしは森の隠れ家の中にいた。
素晴らしき革命を明日に控えた幻想郷の視察のためだ。
しかし、既に空は黒く染まり、そこには大きな丸い月と、小さい星の屑がチカチカと疎らに散らばっているのみだった。

ところで、わたしは天邪鬼だからって常に嘘しか言わないわけではない。そんなの、頭がこんがらがって仕方ないし、なにより嘘を相手に信じ込ませるには、程よく正直でいるのが一番だ。

「そうやって、またすぐ嘘ついて。天邪鬼ってみんなそーなの?」

しかし、先入観というのは恐ろしいもので、天邪鬼であるわたしの言葉を信じる者は少なかった。

木々の立ち並ぶ森の中、重なり合う枝葉の隙間から青白い月明かりが漏れ出して、微かな虫のざわめきが、穏やかな夜を縁取っている。

「せーじゃ、また壁の中から音がしたんだ。これはもう間違いないよ」

わたしたちの住まうそれは隠れ家とはいっても、森の中でとりわけ大きな木の「うろ」をみつけて、それを簡単に掃除をしただけの空間だった。針妙丸は初めこそ「虫が出る」などと言って嫌がっていたが、わたしがそこらへんから拾ってきた防虫剤を設置すると、信じられないものを見るような目でわたしを凝視したが、そのことについてそれ以降は何も言わなくなった。

「間違いない、とは?」
そんなの、虫に決まってるだろう。
「虫に決まってるだろ!やつら、やっぱり私が眠るのを待ってるんだよ。間違いないね。おいせーじゃ、このままじゃ計画実行を前にして、私は虫に食われてしまうよ」
針妙丸とわたしは輝針城を出て直ぐに幻想郷の視察を始めた。計画を実行するにあたって、使えそうな〝道具〟を探すためだった。
もちろん針妙丸には他の理由を用意した。
あれ?
あのとき、わたしはなんて説明したっけな。
どうにも思い出せないが、それは思い出せないほど下らない理由だからだろう。
兎も角、それから三ヶ月程の日々を視察に費やした。ちなみに、この隠れ家をみつけたのも、視察を始めてすぐのことだった。

そんな中で、少名針妙丸という小人が、案外冗談の通じることが分かった。
「差し上げた防虫剤が、あなたを絶対にお守りしますよ。だから今日くらいは針などは手離し、安心して眠ってください。姫には明日が控えてるんですから」
例えば、わたしが防虫剤を設置したにもかかわらず、針妙丸はこの隠れ家で眠る際、自らの武器である針を手放すことはなかった。
「お前が川で汲んできたただの水に防虫の効果があるとは、到底思えないんだなぁ。わたしには」
正直、気が合うと感じていた。
「何を仰いますか。姫さまがご存知ないのは仕方ないかもしれませんが、どうやらこの世界には〝ぷらせぼえふぇくと〟という法則が存在しているらしいんですよ。なんでも、たとえ、その水に防虫の作用が無かったとしてもですね、姫自身がその水の防虫の作用を信じていれば、その、なんの変哲も無い水は確かに防虫の効果を発揮すると、そういう話らしいですよ」
似た話で〝引き寄せの法則〟なるものがあるらしいが、わたしはどちらも信じていない。なぜなら、針妙丸が虫と戦うところをどうしても見たかったわたしは、この三ヶ月間眠る前には必ず、針妙丸の寝床に虫が現れることを願って眠ったのだが、結局今の今まで何も起きていないからである。
それは、この世界にそんな法則の存在を否定してること他ならなかった。

仮に法則が存在していたとするならば、小人族は虫も寄らないほどに忌み嫌われているという事になるだろう。
それは、天邪鬼にも同じことが云えるが。

そもそも、そんな〝願えば叶う〟ような法則が存在しているのなら、わたしは逆さ城から針妙丸を解放しようなどとは考えない。

「そんな法則が存在していたら、せーじゃとわたしの〝弱者が虐げられることのない平和な世界〟って目標はとっくに叶っているはずだろ?欲するだけで手に入るなんて、そんな都合の良い話あるわけないよ。欲しいものを手に入れるなら、対価を払わなきゃ」
小人族のように。と、続くかと思われたが、針妙丸の言葉がそれ以上続く様子はなかった。

針妙丸は、何時も一切の皮肉を口にする事はない。防虫剤の話にしたってそうだ。わたしが、防虫剤を半ばただの水であることを認めても、その嘘について言及することはなかった。嘘か本当かわからない言葉に対して懐疑的な姿勢を示すことはあれど、確実に嘘だとわかるものについては徹底的なまでに言及しなかった。
恐らく針妙丸は、そういった数々の言葉の裏を〝敢えて〟無視している。
自己防衛の一種か何かは知らないが、言葉の裏の意味に気づいた上で、針妙丸はそれを無視しているようだった。
何度か分かりやすい嘘を吐いて試してみたが、やはり絶対的な嘘に対して針妙丸の姿勢は頑なだった。

そういった針妙丸のある種一貫性のある態度は、わたしに或る事を確信させた。

少名針妙丸は、わたしの本当の目的に気付いている。

「対価ですか。いやあ、さすが。小人族らしいお言葉ですね」

「……どういう意味だよー!まったく!せーじゃはたまにズレた返し方するよなーほんと!」
ほら、やっぱり。
針妙丸の表情が一種曇るのを、わたしは見逃さなかった。

「ははは。ちょっとズレてましたか?やっぱりなー。わたしもズレてるかなーとは思ってはいたんですけどね。ははは」

かつて一人の小人が、小人族全体の繁栄を願った。小槌が一人の小人に求めた対価は、小人族全体の衰退だった。
ははは。

「あーもういいよ!やっぱりさ、今日は寝ないでさ、こないだ呑んだ人里の居酒屋に行こうよ。そうして朝まで飲み明かすんだ。前祝いだよ、前祝い。なー?行こうぜせーじゃー」

あー、そんなこともあったな。
「姫、それはなりません。何度も言うように、姫には明日大事な役目があるのです。それに、あの店にはもう出入りできないじゃありませんか。姫のせいで」


針妙丸が珍しく視察しておかなきゃならない場所があるなんて言うから、そのときは感心したんだが、わたしが連れて行かれたのは居酒屋だった。

針妙丸曰く、情報を集めるなら酒場が一番、とのことだったが、わたしは正直ピンとこないまま店に入った。

しかし、そこで思わぬ収穫があった。
店の中には妖怪が二体。人間に紛れ、愚痴を肴に酒を飲み交わしていたのである。
わたしはそいつらの会話に耳を澄ましてみた。
「だいたいさー、なんで人間よりも何倍強い私たちがさ、金なぞ支払わきゃならんのかなー。酒飲むために働いてまでさー」
「わかるわー。ばんきちゃんなんて、人間たちにおせきちゃん、なんて馴れ馴れしい呼ばれ方されてるのよね。なーにがおせきちゃんですか、喰らうぞこらって感じよねー」
「まあ、ばんきちゃんもおせきちゃんも、呼び方としては大差ないと思うんだけどな。呼び方はともかくとしてさ、馴れ馴れしいんだよ、人間風情がさー。博麗さえいなければなー。そうしたら今頃、酒なぞ飲まなくても人喰って満足できてるだろうに」
「でも、ばんきちゃん。私ね、人間の作る麦酒だいすき。もはやこれがないと生きていけないわ。ある種私はもう既に、人間に支配されちゃってるのよ。こわいわー人間こわいわー」
「たしかに。人間の作る酒はやめられないな、私も。あーあ。妖怪に管理されてるはずの人間たちに管理されちゃってるんだなー、私たちって。あの紅白もなまら強いらしいし、なんか、情けなくなってきたなー自分が。これはもう、やっぱりあれだな」
「うんうん。呑むしかないよ、ばんきちゃん」
なんだか情けないやつらだが、計画の駒としては十分な思想を持っていた。
「そういや外の看板みた?なにあれ〝妖怪と思しき方の飲み放題の注文は拒否させていただきます〟って、あまりにも差別が過ぎるよなー」
「あー、なんかここで蟒蛇って奴が飲み放題で元を取るほど飲み散らかしたって話よ」
「あー、あいつか。馬鹿だなーあいつ。ほんとあほ」
「ねー。しかもその蟒蛇ってやつ、妖怪だってことが店にばれた直後、博麗に割られたらしいわ」
「なんだよ割られたって。え、なんだろ、割る?わかんないけどおそろしーな。影狼、私たちも気をつけようなー」
「ほんと。おそろしーわ、人間。あーあ」

暮れも早々にして酒を飲みクダを巻く妖怪たちの会話を聞き飽きた頃、酒に顔を赤らめた針妙丸が私に訪ねてきた。
「なあせーじゃ、蟒蛇ってやつが悪いのに、なんで全ての妖怪から飲み放題注文の権利を奪う必要があるんだ?」
「妖怪ってのは基本大酒飲みですからね。それを見越しての対策なんじゃないですか?人間なりの」
「ふーん。じゃあ、せーじゃも結構呑めるってわけだ?」
針妙丸が何やら挑発的な表情をするので、わたしは少し、こいつをいじめてやりたい気分になった。
「もちろんですとも。わたしはこれでも鬼の端くれですからね。そんじょそこらの妖怪の呑む量の倍は軽いもんですよ。まして、体の小さな小人族なんて比にならないでしょうね」
針妙丸はカチンときた様子で喋り出す。
「言うじゃないか。これはもうアレだな、アレしかないよ」

「飲み比べをしようじゃないか」

単純なやつだな、と、わたしは思った。


「あれは私のせいじゃないだろ!お前が酔っ払って、店の中で演説を始めるからいけないんだ。そのせい関係ないあの妖怪たちまでまで出入り禁止になったんだから。反省しろよなー」
演説なんてしただろうか。記憶にない。
そもそも飲み比べを始めてから店を出るまでの記憶は曖昧だった。
店を追い出されたことは記憶にあるのだが。わかってはいたが、どうにも、わたしはあまり呑めないたちだった。

「酒は進めた方にも責任があるんですよ、姫。下戸にあんな量の酒を飲ませた姫がいけないんです。反省してくださいね。あ、でも帰り道の川で吐いたゲロの量はわたしの方が断然上でしたね」
針妙丸は驚愕、といった表情を浮かべて私を睨んだ。
わたしを睨むこの目が、例の〝信じられないものを見るような〟目である。
やっぱり面白いな、こいつ。
「当たり前だろ。せーじゃと私じゃ、飲める絶対量が違うんだから。しかも、飲み比べは呑める量を競うものであって、吐いた量は関係ないだろ。きたないよ、はなしが。だいたい、弱いなら弱いって、正直に言えよな。まったく「天邪鬼ですから」

声を被せてやると、またしても針妙丸が眉を潜め、わたしを睨む。
微妙な表情だ。
これがなかなか癖になる顔で、わたしはこれを見たいがために、必要以上に針妙丸をからかってしまうのだった。

「はぁ。お前と話してるとますます眠気が遠のいていく気がするよ。もう、あの店じゃなくてもいいから何処か行こうよ。そうだ、前に見た湖に行こう!あそこなら、ここからそんなに離れてないし。ね、そうしようよ」

えー、行きたくない。面倒だ。
それに明日はいよいよ満願成就の日だというのに、どんだけ眠りたくないんだこの小人は。

「あー、二日酔いの朝に姫に無理やり連れていかれた湖ですか。うーん、姫もあそこは微妙だって仰ってたじゃないですか。陽が反射して眩しいわ、いきなりどっかから氷の塊が飛んでくるわで、散々でしたし。それに、あそこってここからそんなに近くでしたっけ。わたしは相当歩いたような気がしますけど」

「近いよ近い!せーじゃは二日酔いで歩くのが辛かったからそう感じるだけだよ。それに、上に登れば、ここからだって見えるんだよ。付いてきてみてよ」

そうか、二日酔いのせいで距離を長く感じたのか。そういえば湖につくなり吐いたのを思い出せるな。
しかし、上に登ればとはどういうことだろう。わたしたちが隠れ家としているこの木のうろの中に、上へ登るための機構があるとは思えない。

針妙丸はうろの外へ出るが早いか、樹皮をつかみ、樹木の大きな根に足をかけるのだった。
あー、やっぱり、登るのか。
こういうとき、なんで飛ばないのかな、こいつ。
器用に樹木を登っていく針妙丸を眺めていると、針妙丸が振り向いてこちらを見やった。
「せーじゃ、なにしてる。はやく来いってば」
そう捲し立てる針妙丸の表情は、何やら充実感に満ちた爽やかな笑顔だった。
妖怪や人間の中には自分の筋肉に負荷をかけては喜ぶ輩がいるが、負荷をかけている最中、奴らはちょうどあんな感じの笑みを浮かべる。馬鹿のする表情だ。あれは。
なんで、こういうとき飛ばないのかな、あいつ。
再三再四同じような疑問が過ったが、針妙丸を姫と呼んでいる手前、わたしも同じように木登りせざるを得なかった。
なんで、飛ばないんだろ、こいつ。
わたしはとりわけ丈夫そうな樹皮に、手をかけた。

「ね?思ったより近くでしょ。ここからでも、よく見えるんだから」
針妙丸の言う通り、湖は思ったより近くに在った。というより、目の前だった。背丈の低い針妙丸はともかく、わたしの足なら五分もかからず到着するだろう。

木々に囲まれた広い湖は、月の光に照らされて、深い夜の闇の中に美しく浮かび上がっていた。黒く透き通る水面の上に、青白い小さな光が無数に踊っている。
「日中行った時はなんとも思わなかったけど、夜に見ると綺麗だね。なんだろ、あのキラキラしてる青白いのは」
必死になってやっと木を登り終えたわたしをよそに、針妙丸は樹木の枝に腰をかけ、涼しげな顔で湖を眺めている。
太い枝に腰をかけ、わたしはやっと、大きく一息をつくに至った。
「あれは姫の嫌いな虫ですよ、虫。おそらく蛍でしょうね」
わたしをさておいてスイスイと木を登っていきやがった針妙丸への報復に、少し意地の悪い返答の仕方をする。
「ふーん。ほたるか。本で読んだのより、ずっと綺麗だな。ねぇ、せーじゃはどう思う?」
針妙丸は目の前の景色に夢中になっているせいか、いつもより少ない数の言葉を訥々と述べる。
針妙丸に感想を求められたので、わたしは改めてまじまじと湖を眺めた。
「わたしは別に、景色なんて。眺めても、特別なにか、思うことは」
視界に映る湖は、悔しいけれど、綺麗だった。

森に吹く緩い風が、水面の月をゆらゆらと揺らす。

「ねえ、せーじゃ。私ね、思ったんだけどさ」
針妙丸は、湖を眺めながら口を開いた。
「私はね、虫が苦手なんだけど。いま、ほたるは綺麗だなーって、思ったの」
わたしも湖に見惚れながら、針妙丸の声に耳を傾ける。
「でもさ、あの湖には、ほたる以外にも、たくさんの虫がいると思うんだ。私はさ、多分、その虫たちを、綺麗だとは思わないんだろうな、って」
青白い小さな光は、よく見るとそれぞれ大きさが異なっていて、他より少しだけ大きな光や、他より少しだけ小さな光があった。その中でも、一際小さな光を中空の端の方に見つけ、わたしはその、一際小さな光をなんとなく眺めていた。
「ほたるのなかにもさ、大きいやつとか、小さいやつがいて、私達の目にはあんまり違わないけど、小さいやつは大きいやつに憧れたり、大きいやつは小さいやつに憧れたり、してるんだろうね。ねえ、せーじゃは今、どのあたりをみてるの?」
小さな光を追いながら答えた。
「あの、中空の左端の方ですよ。見えるかな、一際小さいやつがいましてね。特別強く光を放ってるわけでもないんですけど、群れから外れて一匹で飛んでるものだから、なんとなく気になって」
針妙丸はこちらをみるともなく答える。
「へえ。寂しくないのかな、そいつ」
「さあ、わかりませんが。でも、勇敢なやつですよ、どんどん、群れから一匹、離れていきます。あれは自分を他と比べること自体、していないのかもしれませんね」
「ふーん。自分と周りを比べることをしないなんて、大したやつだなあ。それじゃあきっと、欲しいものもなくてさ、自分さえいれば生きていけるやつなんだろうね」
「案外そうでもないかもしれませんよ。もしかしたらあいつ、みんなが付いてきてくれると思って飛んでるのかもしれません。そうして振り向くと、誰もいなくて、びっくりしたりして。それか、森の中で意中の相手と待ち合わせているのかも。なんにせよ、後悔しますよ、あとあと」

「あー、ほら。もう森の中に入っていって、見えなくなってしまいましたよ。うーん。じゃあ、姫は今どの辺りを見てるんですか?」
消えてしまった小さな光の代わりになるような箇所がないかと思い、針妙丸に尋ねた。
「私はね、一番でっかいやつ」
「というと、どの辺りですか?」
「えっとね、一番上の方かな」
わたしは、針妙丸の言う通りに蛍の群れの上の方、ちょうど月と湖の間あたりを探してみたが、特に際立って大きな光を放つ蛍は見当たらない。
「一番上の方って、どこらへんを……あぁ、あれのことですか」
「そう、あれのこと」
針妙丸は月を見ていた。
瞳に月を映した針妙丸の表情は、どこか遠くを見ているようだった。
まあ、月は遠いもんな、あたりまえだけど。
「私はね。小さい頃、蛍と違ってさ、自分と比べる相手がいなかったんだ。でも、人も妖怪もさ、相手にあって自分にないものだったり、自分の手が届かないものを欲しがるものでしょ。私にはそれがなかったんだ。檻の中のものは手を伸ばせば当然届いたし、檻の外にはなんにもないし。他人なんて、私を閉じ込めてる奴らしかいなかった。あんな奴らに憧れる要素なんてちっともなかったね。まぁ、三食くれたり、たまに本をくれたりしたことには感謝してるけどさ」
閉じ込めてる奴らか。
あいつらが、針妙丸に三食を与えたのは小槌を振らせるためだろう。
本をくれたのは、輝針城から出たことのない針妙丸に対する嫌がらせの一種だ。
全員、わたしが殺した。
「だからね、私の手が届かなくて、憧れられるものなんて、窓から見える月くらいしかなかったってわけ。丸くなったり、かけていったりしながらも、雲に隠れてたってそこにあるのが分かるくらいに、光ってて。そんな月を見ててさ、なんとなく思ったんだ。私が大人になったら、きっと、あれに手が届くくらい大きくなるんだ、って」
「でも、段々とさ、分かったんだ。自分は小人族で、大人になったって、月には手が届かないって。それからずっと、悔しかったよ。なんで自分は小人なんだろうって。なんで、欲しいものが手に入らないんだろうってさ」
夜空に浮かぶ薄い雲が、少し欠けた月を覆った。
「でもね、最近になって、ようやく気にならなくなってきたんだよね、あはは。ねぇ、せーじゃ、なんでだと思う?」
何も、思い浮かばない。
「さあ。大人になって、諦めでもついたんですか?」
針妙丸は、あはは、と笑った。
「私はまだまだ大人って年じゃないよー!まあ、小人族って大人になってもあんまり変わらないらしいから、他のやつらにはわかんないかもしれないけど。でも全然、私はまだまだ子供なんだよ。とにかくね。諦めたっていうよりさ、ようやく、受け入れられた、っていうのかな。小人族であること、月に手が届かないこと……他にも、いろいろ」
針妙丸はそういってまた少しだけ笑うと、今度は眉を潜めて俯いた。

緩やかな風の音が、静寂を縁取る。

「あのね、せーじゃ。私はね」
雲に覆われた月がまた、ゆっくりと顔を出す。青白い光は、針妙丸の顔を少しだけ照らした。
「ううん、やっぱりなんでもないや」
気がつくと、蛍が減っている。
「いよいよ明日だね、せーじゃ。眠れない、なんて言ってる場合じゃないや!明日に備えて、もうそろそろ眠らなきゃ」
蛍の光が、消灯時間を告げるように、一つまた一つと、消えていく。
「明日!私、頑張るからね。せーじゃも応援してよねー!……二人でさ、平等で優しい世界を作るんだもんね」
一つまた一つ、消えていく。
「せーじゃ、私は先に戻るね。じゃあ、おやすみ」

「……ああ、おやすみ。針妙丸」
蛍の光が途絶えた水面を、静かな月明かりだけが照らしていた。

なんか、変だったな。あいつ。
小人族であることを受け入れた、なんていってたけど、そんな風には見えなかったな。
笑ってたけど、なんか楽しくなさそうなんだよなあ。
まあ、そうだよな。
やられっぱなしのまんまじゃ、悔しくて、心の底から笑えるわけ、ないよな。
計画の準備は万端だ。
明日になれば全てが変わる。

わたしを虐げてきたやつらを殺して。
わたしを無視してきたやつらを殺して。
わたしを軽んじてきたやつらを殺して。
お前を虐げてきたやつらも殺して。
お前を無視してきたやつらも殺して。
お前を軽んじてきたやつらも殺して。
あいつも殺して、こいつも殺して。
どいつもこいつも殺してさ。
みんな、こわしてやるから。
力も無いくせに一丁前に権利を主張する人間どもも、人間を管理した気になってる妖怪どもも、その上に胡座かいてる神格どもも、みんなひっくり返してさ。
こんな世界、こわしてやるから。

そうすれば、わたしは楽しいよ。
そうすれば、わたしも笑えるよ。
お前だってそうだろ?針妙丸。

そうしたら一緒に、地面に這いつくばる奴らを指差して、笑ってやろうじゃないか。
ざまあみろってさ。

少しだけ欠けた夜空の月は、針妙丸の透明な笑顔によく似ていて。
ああ、わたしの願いが叶ったら、あいつはどんな対価を払うのかな。

延々と続く夜の闇は、次第に白んでいった。

「さあ、姫」
慄える針妙丸の手に、わたしは自分の手を添えた。
「うん」
そうして、わたしたちは世界に小槌を叩きつけたのだった。


……。

「いやぁ皆様方!少しだけ、わたしの話に耳を貸していただきたい。今からするのは、わたしと、そして皆様方ご自身のお話です。まずは自己紹介をさせていただきましょうか」
「わたしは鬼人正邪と申します。種族は天邪鬼。えー、こんな種族で生きてきたものですから、それはもう様々な辛酸を舐めてきました。酒席ですから、詳しい話は省きますが。あー、そうですね、一つ、そこまで暗くないもので印象に残っているのがあります」
「わたしはその日どうにも腹が痛みまして、どうにかならないものかと腹を押さえながら妖怪たちの集落のような場所をふらついていました。すると、なんの妖怪かまではわかりませんが、角を生やした妖怪の子が腹を押さえたわたしをみつけるなり指を指して云うんです『ああ、天邪鬼が腹を隠して歩いてら!わかりやすい天邪鬼もいたもんだ!腹なぞ隠さなくても、お前ら天邪鬼の腹の色は知れ渡ってるってのに!』なんて。わたしはそれを聞いて、腹痛はさておき。ああ、言われてみるとその通りだなぁと、妙に感心してしまいましてね。それから、なんとなく腹に手を添えるのが癖になって、それがどうも落ち着くようになってきたんです」
「今お話ししたのはほんの一例ですが、わたしはこのように、お前は天邪鬼だから〝こう〟なのだろう、といった偏見の眼差しを受けてきました。しかしながら、それは、皆様全員にも同じことが言えるでしょう。心当たりはありませんか?恐らく〝お前はこうだから、こうなのだろう〟そんな風に決め付けられて、思うように主張が、会話が、出来なくなってしまったことがあるでしょう。少なからず、そこにいる妖怪のお二方は身に覚えがあるかと存じます。えっ、盗み聞き?いやいやとんでもない、お二人の声が大きくて、自然に聞こえてきただけのことですよう。えっ、よくも妖怪だとバラしたな?これは失礼しました」
「さぁ、人間の皆さんはこのお二方が妖怪だと聞いて騒めき始めましたね。ほうほう、酒がまずくなる?こんなところには恐ろしくていられない?はい。わたしが言いたいのはまさにそれです。あなた方人間は、妖怪の存在を見つけると、逃げ出したり、罵声を浴びせたり、攻撃を始めたりします。それは一体なぜでしょう?妖怪が憎いから?恐ろしいから?そうではありません。それは、あなた方が人間だからです」
「人間は、この幻想郷に生まれた以上は被食者という、ヒエラルキーの下層に位置します。ヒエラルキーの頂点には、もちろん妖怪やら神格やらが位置しています。幻想郷に生まれた以上、それを知らずに生きていくのは不可能でしょうね。だからこそ、あなた方人間は、人ならざるものを見つけ次第に逃げ出したり、恐れたり、攻撃を仕掛けたりするのです。ときに、下を向いて歩いていると、わたしの足音に気付いた蟻達が一目散に逃げているのを見つけました。それが、ヒエラルキーの下層に位置するものの正常な行動なのです。しかし、わたしはそれが嘆かわしい!踏み潰される蟻の恐怖や憤りを考えると、とてもじゃないがまともではいられません」
「なので、わたしは人を食べたことは一度としてありません。えっ?あ、あぁ、少し腹が痛みましてね。こほん。しかしながら、わたしとて潔白ではいられないのです。人を食べずとも、管理された家畜たちの肉を食べています。道を歩けば、気付かぬうちに蟻も潰して歩いているでしょう。それは悲しいことではありますが、食べられる為だけに生まれる命も、気付かぬままに踏み躙られる虫達も、人一人が生きていくための仕方のない尊い犠牲というほかないでしょう」
「物言わぬ彼らについては、それで済ませる他ないのかもしれません。ですが、あなた方はそうではない!あなた方は、気付かれぬままに踏み潰される蟻ですか?あなた方は、食われるためだけに管理される家畜ですか?もちろん、違います。人間にも妖怪にも、同じように意思があります。ならば、人間と妖怪、どこに差があるというのでしょう。いくら能力に差があるとはいえ……同じ自由意志を持つ……あれ?」

「そういえば、皆様はどうしてわたしが天邪鬼と名乗った時、何事もないかのように振舞っていたんです?天邪鬼を知らないなんてこと、ないでしょうに」

「え?そんな小さい子供に飲み比べで負けるような妖怪は怖くない?いやいや、何を仰いますか、そもそもこいつも妖怪みたいなもので……いや、そのまえに、負けてませんから、飲み比べ。ほら、まったくをもって呂律も理路も整然としているじゃありませんか」

「ええ?結局なんの話か、と?……あれぇ、ええと、なんでしたっけね。ははは」

「いやぁすみません……。どうも今日は楽しくて……あはは。……いい店ですね、ここは」

……。

暮れ。
計画の実行から一週間が経ち、私は次々とやって来る追っ手から逃げ回る日々を送っていた。

計画は失敗した。
わたしの計画は半ば未遂で幕を閉じたが、結果、わたしは指名手配を受ける身となった。
たった今も、緑の髪をした巫女を撒いたばかりで、わたしは枯れた木の陰に隠れて、乱れた呼吸を整えている。

どいつもこいつも、楽しそうに人を追いかけやがって。どうやらやつら、誰がわたしを一番に捕らえられるかで賭けているようだ。

今は防戦一方だが、いずれは攻勢に打って出てやる。

そうして、木陰で気力を回復させていると、ふいに、空から声が響いた。

「おい!」

もう次の追っ手がきたか。
わたしは即座に木陰から逃げ出した。

「おい、待つんだ!」

背後からする声に脇目も振らず、一目散に駆ける。

「おいせーじゃ!もうやめにしよう!」
あぁ、誰かと思えば。

「これはこれは。誰かと思えば、姫じゃありませんか。こんなところで油を売っている暇があったら、あの紅白の人間に胡麻でも擂ってきたらいかがですか」

計画の主犯であるわたしに利用されていた針妙丸は、一応共犯者であることには相違ないとのことで、わたしが逃げ回っている間、その身は博麗の巫女の預かりになっていた。
その針妙丸が、いまさらわたしに何の用があるというのだろう。

「まだ私を姫だなんて!計画は終わったんだよ。せーじゃ、お前だってわかってるだろう。お前の願いは、ここでは叶わないよ」

わたしが、何をわかってるというのだろう。
針妙丸、計画が一度失敗しただけでそんな風に諦められるお前に、わたしの何がわかるというんだろうな。
お前のいうことの何一つ、わたしにはわからないね。

「何を仰いますか姫。計画が終わった?たかだか一つ失敗しただけではありませんか。尤も、小槌の力はもう使えませんが、わたしは至って健全ですよ。心に諦めのあの字も浮かばないほどにはね。見ていてください。あなたの協力を得られずとも、きっとこんな世界はひっくり返してみせますよ」

針妙丸の眉間が歪む。

「どうしてお前はそこまで計画に執着するんだ!」

どうして?何を、今更。
嘘つきめ。
お前だって復讐がしたかったんだ。
お前だって、わたしたちを種族という理由だけで虐げ、無視してきた奴らを。小槌欲しさに集ってくる現金な悪党どもを、殺したかったんだろう。それを今更、どうしてだって?
お前が小槌を振ったらどうなるか、何もかもわかっていながら協力しておいて、何を今更!

「どうしてって、楽しいからに決まってるじゃないですか。わたしはね、それをすると、楽しいんですよ。ははは」

「違う。せーじゃはそんな風に思ってない」
針妙丸の声は震えていた。それが怒りによるものなのかどうかは、わたしにはわからない。

「姫、あなたにわたしの何がわかるというんです」

「わかるよ。せーじゃは、私と同じだろう?」

そうだな。
「違いますね」

「お前は寂しかったんだ。自分を、天邪鬼だからという理由だけで虐げられて、無視されて、決め付けられて、寂しかったんだ。許せなかったんだ。それでもお前はお前を無視する世界に認められたかった。天邪鬼である自分を肯定して欲しかったんだ」

きっと、そうなんだろうな。
「違う」

「私だってそうだ!だから、お前が私を輝針城に私を解放しにきてくれたとき、血にまみれたお前を見ても何も感じなかった!輝針城から出るとき、私を幽閉していた奴らの亡骸を見て心が踊ったさ!ざまあみろって!だから、私はお前に協力しようって決めたんだ。私を小人というだけで私を無視してきた、虐げてきた世界をめちゃくちゃに壊してやりたかったから!」

ああ、なんだろう。
なんだか腹が痛むなぁ。

「でも、お前といた三ヶ月間、楽しかったんだ。初めて見た広い空も、生い茂る木々も、でっかい木のうろも、虫も、賑やかな人里も、酒場でクダを巻く妖怪たちも、二人で川を汚したことも、夜の湖も、全部。全部、楽しかったんだ。お前が私をからかって笑ったり、怒ったり、たまに、嘘かもしれないけど、褒めてくれたり、嘘かもしれないけど、優しくしてくれたり」

チクチクと痛む腹に、わたしは手を添えた。

「楽しかったんだよ。だから、お前と一緒に過ごせるなら、わたしを無視してきたこんな世界も許せるんじゃないかって、思えてきてさ。そんな風に思えるなんて、夢みたいだったよ。ほんとは、計画なんて、その時にはもうどうでもよかったんだ」

なのにお前は、小槌を振ったじゃないか。
「それでも私は、小槌を振った。……不安だったんだ。そうしないと、お前は私を置いてどこかへ消えてしまうんじゃないか、って」

そんなこと
「それは尤もでしょうねぇ。小槌を振らない小人族に好んで付き合う者はいませんよ」

わたしの口は勝手に動く。
わたしはわたしに、不可逆的に復讐を課したがっている。引き返せないところまで、行きたがっている。
ああ、でもそんなことをしたら、また一人になってしまう。

針妙丸は、わたしの言葉を無視して続ける。
「それでも私はね、私やお前を無視してきた汚い世界が、めちゃくちゃになるように願って小槌を振ったんだ。でも、失敗した」

「私はね、やっぱりか。って思ったよ。汚い世界をめちゃくちゃに壊したい、なんて願い、叶うはずないよなって。だって、三ヶ月、お前と一緒に過ごした幻想郷は、涙が出るほど綺麗だったから」

「私はね、わかったよ。輝針城から出た時のように、自分から一歩踏み出せば、幻想郷は私たちを受け入れてくれる、って。ここが、この綺麗な幻想郷が、私たちの生きていく世界なんだ、って」

そう語る針妙丸は、わたしの嫌いな表情をしている。
わたしのことを無視してきたやつらと、同じ表情。真っ直ぐで、瞳は希望に満ちていて、わたしのことなんて視界に映してくれないあいつらと、同じ。

ああ、もう既に一人だったのか。わたしは。
お前に、そんな表情をさせた奴が憎い。
殺してやりたいよ。
そいつのせいでわたしはまた
「ねえせーじゃ、降伏してよ。せーじゃが逃げ回ってる間、せーじゃのことを許してくれるようにいっぱい謝ったんだ。けど、やっぱり本人にその意思がないとダメだって言われた。それって、本人が謝れば許してくれるってことだろう?今ならきっと、まだ間に合うよ」

ここを越えれば、わたしはもう
「お願い。私はこの綺麗な幻想郷に、お前と一緒にいたいんだよ」
「私も一緒に頭下げるからさ、ね?二人ならきっと楽しくやれるよ」
「だからさ、お願い。お前と一緒じゃなきゃ、つまんないんだよ。お願いだよ、せーじゃ。降伏、しようよ」

こんなこと言ったら、どうなるかな。

「わざわざそんなことを聞かせにきてくれるなんて、光栄ですよ。姫」

針妙丸は一瞬の間逡巡したが、意外なほどにあっさりと、口を開いた。
「……わかったよ。もう、お前のことは諦める」

ははは。
こうなるよな、やっぱり。

「ご理解いただけたようで何よりです、姫。それで、どうする針妙丸。わたしを捕まえるのか?尤も、小槌なしのお前にそれができるとは思えないが」

これでわたしは、ようやく引き返せないところまで。

「それも諦めるよ。悪いけど、お前はここに置いていく。あぁ、やっぱり、手に負えないな。私には」

でも、もしもう一度やり直せるなら。
今度は、上手くやるよ。
わたしたちを無視してきた奴らを殺して。
お前にそんな風に変えた奴も殺してさ。
上手くやるから。
その時はどうかまた
「逃してくれるってわけだ。そりゃありがたいねぇ針妙丸。ただ一つ、わたしがお前に置いて行かれる?違うね。わたしがお前を置いていくんだ。お前の顔なんて、二度と見たくないね。それじゃ、またな」

「……」

黙って俯いたままの針妙丸に背を向け、わたしは歩き始めた。

数歩歩くと、わたしはなんだか視界にチラチラと映る赤い前髪が気になって、それを指先で弄っていた。
すると、ふいに後頭部に強い衝撃が走るのを感じた。その直後、わたしは意識を手放したのだった。

……。

「またな、って、お前は次、いつどこで私と会うつもりだったんだよ」
枯れた木のそば、落ち葉が疎らに敷かれた地面の上、針妙丸が横たわる正邪に寄り添い、少し切なげな笑顔を浮かべている。
「痛かったろう。ごめんな、不意打ちなんて卑怯な真似して」
正邪の頭を優しく撫でながら、針妙丸は尚も正邪に語りかける。
「正面からやりあったって、お前に勝てないことなんて分かってたんだもん」
そこは少し冷たい風が吹いていたが、肌寒さを感じるほどではない気温だった。
「だからちょっと嘘ついたんだ。お前を置いて、一人でいけるわけないじゃないか」
空に浮かぶ雲は薄く、今にも消えてしまいそうだ。
「でもお前は、卑怯なことが好きな鬼だろう まぁ、きっと、お前は正直者だから、許してはくれないんだろうけどさ」

沈みかけの太陽は鈍く橙色に輝いて、少し照れたような優しい笑顔を浮かべる針妙丸と、遊び疲れた子供のように眠る正邪を、煌々と照らし続けた。

三日後、暫しの眠りから目覚めた正邪を待ち受けていたのは、後頭部に刻まれた全治三ヶ月の傷と、包帯。そして、賑やかで緩やかな、更生の日々の始まりだった。
こんな感じのがみたいなーと思って書きました。精進します。
kodai
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