Coolier - 新生・東方創想話

褌夜(前編)

2005/11/14 01:22:44
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てーるてーるょぼーず、てーるょぼーずー、あーした天気にしーておーくれー


「無理」
「黙れ」
「いやだから私を吊るしても意味は無いっていうか首が絞まってるっていうか窒息死は地味にヤバイっていうかっ!!」
「晴らしてくれたら髭書いてやるから頑張って。晴らさなかったらその首たたっ斬るわよ?」
「何その割に合わないのに程があり過ぎの交換条件はっ!!いやーっ!!たすゲフグ」















「…晴れたな」

香霖堂店主、森近霖之助は昨夜の嵐の面影が微塵もない青空を窓越しに見上げ、溜息をついた
だが、その裏では紅魔館のメイドによる暗躍があったことを
ついでに紅魔館メンバーによるハイキングのために生贄となった少女の犠牲があったことを彼は知らない
別に知らなくてもいいが

「いい天気だ。願わくば、今日は静かな『邪魔するぜーっ!!』分かってた、分かってたよコンチクショウ」

泣いてなんかいない。これは目から汁か出てるだけなんだ
なお、『客が来ない→平穏な日々→飢え死に』という現実を霖之助は認めていない















「よぅ、こーりん。お茶くれ」
「丁度良かった。この前健康にも美容にとても効くかもしれないというアバ茶なるものを「熱くて渋い緑茶をよこせ」……ちっ」

心底残念そうに急須からお茶を注ぐ

「…こーりん、私はとてもイイ笑顔で殺人兵器並のブツを差し出すお前がたまに怖くなるよ…」
「だったら奪うな買っていけ」
「そのうちな」

いつもの軽口を叩きあいながら持って来る。アバ茶でもこー茶でもないらしい。安心

「ずずっ…ところでこーりん」
「なんだ」
「知ってるか?輝夜がここ数日行方不明なんだとよ」
「へぇ…珍しいねぇ」
「ああ、自分の家と妹紅のところにしか現れないアイツがどっかに行くなんてなぁ」

正確には拉致されたのだが

「それじゃあ皆心配してるだろう」
「は?何言ってんだ?輝夜だぞ?」
「…ああ、それもそうか」
「妹紅は本気で喜んでるし、慧音もしきりにガッツポーズとってるし。
 永遠亭でもイナバ全員が涙流して宴会中だ。永琳くらいなもんだな。実験動物がいなくなって困るのは」
「…うーん、自業自得なんだろうが、少し悲しくなってくるなぁ」

人徳って大切だなぁと心から思う
だから金払え。お願いします

「しかし、困ったなぁ」
「ずずっ…何がだよ」
「いや、彼女がいないと新しい品物の安全性を確かめられないな…と」
「お前も相当外道だよな」
「…仕方ない、魔理沙、少し頼みg「ずずっ!お茶ごっそさんっ!じゃっ!!」待てやコラ」


がしっ


「は、離せっ!私は他人はどうなってもいいが自分だけは守ることにしてるんだっ!!」
「…さっきの言葉、そっくり返すぞ。安心しろ。命までは奪わん」
「嘘つけ―――っ!!お前、昔『身体にいいぞ、特に胸』とか言ってなんかドロッとした白いもん大量に飲ましたろ――っ!!」
「…僕はただ健康に良いかもしれないと言っただけだ。つかいきなり襲来してきて勝手に飲みまくったのは君だろうが」
「うっさいっ!!あの後ベタベタするわ変な味が残りまくるわで大変だったんだからなっ!!」
「もう一回言う。自業自得だそれは。僕のを自分から全体にかけまくった挙句変な味と評するか」

本当に貴重な練乳(かき氷用)だったんだぞ、あれは
それをあんなに使いまくって…そりゃ口の中が甘ったるくもなるだろう

「それとも何か?さっきのお茶返すか?」
「飲んじまったもんを返せるもんか」
「いやそうとは限らない」
「へっ?」
「そのうち排泄されるだろうそれを『魔理茶』と称して売り込めばすぐにウッハウハ…ごめんなさい嘘ですから箒を下ろ」





がすっ















『判決を下す』
『…ってなんなんだ、ここは。君は誰だ?』
『貴方は盗撮から盗聴までありとあらゆるエロを販売した罪により『掘りの刑』に処す』
『なんだその刑罰は…』
『それは私が説明しよう』
『む…あぁ、なんだ上白沢さんじゃないか。是非説明を……いやいいよく分かったからこっちに来ないでください』
『ふふ…遠慮するな…すぐに気持ちよくなる……』
『くっ……仕方が無い…この手は使いたくはなかったが…』
『ふ、何をする気か知らんが。この状態の私を簡単に倒せると思うな』
『…藤原妹紅嬢の隠し撮りは欲しくないかい?』
『この上白沢慧音になんなりとお申しつけ下さいませ』
『寝返り速っ!!』
『んじゃ、あそこの閻魔っぽい女の子を』
『御意』
『ひっ!?い、いやあぁっ!こっちに来るなってこらそこ写真撮るなあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』















「………ふっ、欲望に勝てる者などいないのだよ……」

「…なぁ、本当に大丈夫なのか?なんか腹黒い寝言いってるが」
「大丈夫よ。つかいつも腹黒いじゃない」
「確かにな…」

「……ん、んぅ………ここは……」

「あ、目覚めた」
「お帰りなさい」
「…あー…あれ?…くそっ、夢か。あれはいい商品になりそうだったのに」
「おお、良かった本当にこーりんだ」
「でしょ?」
「ん?なんで紫がここにいるんだ?」
「鈍いわねぇ…私はここにいる魔理沙が殺人を犯しちゃったからその手助けをしただけよ」
「違っ!?いや違わないがっ!!」
「……ついに、か」
「ついにってなんだオイコラっ!!」
「で、誰をだ?相手によっては僕も手伝うが」
「あらあら。被害者が加害者を手伝うの?」
「へ?」
「……あー、なんだ、こーりん。本気ですまん」
「…なんだ、魔理沙が素直に謝るなんて幻想郷が消滅するだろ……あ」

あー……そいえば、しこたま殴られたんだったな
う、思い出したら頭痛が……

「ほらほらじっとしてなさい。生き返らせたばかりなんだから」
「…待て、ボクは死んでたのか?」
「いえ、正確にはその手前ね。強いて言うなら幽々子に見つかった夜雀?」
「それ、手遅れじゃないか?」
「で、偶然にも一部始終を楽しく傍観してた私がちょちょいと治してあげたのよ。本当は幽々子の分野なんですけどね」
「そうか…」

危ないところを助けてもらったわけか

「じゃあ紫はボクの恩人というわけか」
「………」
「………」
「…待て、何故そこで目をそらす?」
「あら、もしかしてまだ気付いてない?」
「何をだ?」
「魔理沙ー、鏡ー」
「おお、ほらこーりん、落ち着いて見るんだぞ」
「だから何…を……」

そこに映っていたのは

「だから言ったじゃない。『手遅れだった』て」
「マジですまん、こーりんっ!」
「なにいぃぃぃぃぃぃいっ!?」

銀髪眼鏡のふてくされた顔が特徴的な『少女』だった















「…つまり、『生と死の境界』を弄る際に力を入れすぎて『男と女の境界』をも弄ってしまったと?」
「違うわよ。『褌と萌えの境界』よ」

どんな境界だ。そもそも境界があるのかその互点に
どうでもいいが輝夜と褌液はよく似ていると思う。気持ち悪っ!

「早く直してくれないか」
「別に直してもいいけど…でも」
「でも、なんだ…まさか、死ぬのか!?」
「ううん、つまらないだけ♪」
「直せよおい」

こんなんで第二の人生送りたくないのだが

「冗談よ。直したら本当に死んじゃうだけ」
「うわぁ本格的に何の解決にもなってないっていうかトドメな告白っ!?」
「まー、いいじゃない。可愛いんだから」
「そうだそうだ、良かったな」
「よくないっ!このままじゃボクのアイデンティティはどうなるっ!?」
「知らないわよ。どうせ褌だし」
「つか要らんだろ。どうせ褌だし」
「うわヒドイっ!ってそんなにボクは褌なのかっ!?」
「だってこの前着替えてるの覗いたら褌締めてたじゃない」
「…この女性しか居ない世界で男物の下着を手に入れる苦労なんて分かってたまるか。つか今さりげなく聞き逃せないこと言ったな?」
「あ、いきなり睡魔が襲ってきたからシーユーアゲン♪」
「あっ!こら待てっ!!せめて金払えっ!!」
「こーりん…傍から見てるとヤリ逃げされた売春少女みたいでなんかヤバいぜ」
「お前の発言もヤバいぞ魔理沙っ!…しかし、どうしたものか…」

一気に身体の力が抜けてきた…はぁ
だが放心している場合ではない。落ち着いて現状把握した上で解決への道を考えなくては

自分の体を改めて確認する
外見は魔理沙たちより少し年上に見えるかどうか…やはり全体的に柔和な感じになっている
顔もいつものしかめ面というより、拗ねたという表現が似合う
身体も縮んでしまったらしく、服はブカブカな状態になっている。つか油断したら脱げそうだ

「なぁ、着替えたほうがいいんじゃないか?」
「そうだな…しかし女物の服なんて……」
「……あるじゃないか、そこに(にやり)」
「(ぞくっ!?)……いや、それは店のモノで」






少女(うわこら止めr)強制的に(おら大人しくしろくっくっく)着替え(いやー犯さr)中






「…汚された…」
「人聞きが悪いぜ…つかどうやって手に入れたんだよその服」
「トップシークレットだ」
「…まぁ、大方中国の盗撮写真で咲夜あたりに交渉したんだろ?」
「バカ、そんなことしたら強奪された挙句湖に沈められるに決まっているだろうが」
「…犯罪大国かよ、幻想郷は」
「盗人の君が言う台詞ではないな」
「ポルノショップ一歩手前のお前もな」
「くっ…いや、これはボクではなく八意さんからの提案で」
「誰だよヤコゴロって」
「永琳さんのことだよ」
「あー、そーいや、んな名前だったな……それだっ!!」
「な、何がだっ!?」
「音速どころか光速も鈍いなこーりんはっ!永琳に男に戻る薬を作らせりゃいいんだよっ!」
「…そうか、その手があったか……しかしタダではしてくれなさそうだな」
「安心しろ、私に秘策がある」
「暴力か?」
「いきなりそれかよっ!…まぁ、見てなって」
「不安だ…不安だが……頼りにしているぞ魔理沙っ!」
「まかしときなっ!ほら、そうと決まれば乗りなっ!」

箒のエンジン(?)を即座にふかす魔理沙。おお、男らしい
幾人もの女性を魅惑するだけのことは……はっ!?

「ち、違うぞっ!?ボクはそんな想いなど抱いてはいないっ!」

第一女同士じゃないかっ!って元々は男なんだからいいのか…って違うっ!!

「…どうした、いきなり踊り狂って」
「い、いや、なんでもないぞっ!?」

しかし、まずいな……思考までもが女らしくなりつつあるらしい……
このままでは




『はーい、霖ちゃんのお店へよーこそー♪あら霊夢♪』
『へっへっへ』
『いやー、犯されるー』




「…一刻も早く行こう魔理沙っ!霊夢が来る前に!」
「よく分からんがお前が混乱状態になってるのは分かったっ!しっかり捕まってろよっ!」

「行くぜ、永遠亭へっ!!」







現在のこーりんの装備:メイド服・眼鏡・褌・ボクっ娘属性
リハビリ第二段でございます。奏空猫でございます。
まだなんかテンション出し切れてないなー…うーむ。
つか私の中での霊夢が完全に歪みました。やはり一回ぐらいゲームプレイしたほうがいいのか…

なお、女の子の褌姿は卑劣なほどに反則モノだと思うのです。良い意味で。
奏空猫
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コメント



0.2270簡易評価
5.無評価haze削除
ぜいしいおはしたわ
茶理魔
というポスターを幻視しました。
すいませーん,一杯いくらで(ファイナルスパーク
6.100haze削除
点数入れ忘れたorz
7.100まっぴー削除
…………(死亡確認

そんな、そんな……っ!

なんだろうこの複雑な気持ち……
11.70名乗らない削除
だれか さしえを かいてくれ >こーりん
12.90名前が無い程度の能力削除
……(;´Д`)フオォ
13.100ムク削除
 なぜ貴方はその手を禁忌に染めたがるのですか・・・
16.80名前が無い程度の能力削除
結局ヤマたんは掘られたのか?
19.100名前が無い程度の能力削除
僕も絵が見て見たいです。
しかしそんな境界まであるとは。。。
22.100nanasi削除
…………一瞬刻が見えましたぜ
27.80名前が無い程度の能力削除
ボクっ子なんて反則だこんちくしょー!!(訳:もっとやれ)
30.100CCCC削除
な、なんだその最強装備形態はっ!!俺も絵で見てえぇぇぇ!!
つ、続きを、速くっ!!!
31.無評価ハッピー削除
褌光臨(←こーりんとかけてます)キボンヌ
32.80ハッピー削除
うわ、点数忘れたw
すみません・・・。
36.90名前が無い程度の能力削除
だめだ、笑いが止まらんw
37.無評価床間たろひ削除
むーはっちゃけが足りない……
貴方の力はこんなもんじゃねぇ! と思うのは、貴方の作品群に惚れたせい
でしょうか。
魔理茶など小ネタは良いんだけど、総体としてのインパクトが……

愚者の戯言に過ぎませんが、今後も是非に頑張ってください。
心から期待しております。
38.90名前が無い程度の能力削除
なんだか、ビミョ~~~~~~・・・。
49.60名前が無い程度の能力削除
別に女しかいないわけじゃないんだが・・・
58.100なめ茸削除
いつも楽しく見せてもらってます、なめ茸といいます
最初にごめんなさい、事後報告になってしまいましたが少女香霖にぐっときたので絵板の方で描いてしまいました。まずかったら申し訳ないですがメールお願いします。削除しますので…てか、最初に許可取れよ自分……。

次も楽しみにしています~
60.100ちょこ削除
わ、笑える…クククw
魔術で、っていう手段ならあの天然引きこもり少女いいかm(うわーなにをするー…
次回楽しみにしていますっ
61.-10名前が無い程度の能力削除
正直後書きで台無しでした
63.無評価無為削除
くろがねさんが初出だった気がする女こーりん。
最萌で数枚描かれていたが本格的に文章になったのは初めてじゃなかろうか。

あと魔理茶はアリスとかパチェとかに高値で売れそうです。