Coolier - 新生・東方創想話

「ちょっと、美鈴。門番さぼってまた寝ているの? 起きな、起こせないわ。これ」

2015/08/25 22:49:09
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「ねえ、美鈴。起きて!」

「……因幡?」

「寝言、言ってないで起きて!」

「……フランお嬢様?」

「おはよう? こんにちは?」

「こんばんはですね」

「太陽が高いのに?」

「フランお嬢様にとってはこんばんはの時間ですから」

「挨拶はどうでもいいから聞いて欲しいことがあるの」

「なんでしょうか?」

「私って、壊れているかな?」

「……フランお嬢様、こんな時間に外に出てきてはお体に触りますよ」

「たまには、日光浴とかも健康にいいってビタミンAが不足しているのが言って居たと思う」

「なるほど、それならば納得です。焦げない程度に私が影を作りましょう。存分にビタミンDを作って下さい」

「ありがとう。美鈴それでね。本題に戻るとして私って壊れているかな?」

「お身体の何処にも瑕疵は無いようですが?」

「それは、見た目でしょ? 私の内面はどう見えるの?」

「レミリアお嬢様がそう言っていました。なので、そうなのかもしれませんが、私にはそうは見えないです」

「物、壊しちゃうよ」

「魔理沙もこの門を何度も壊してます」

「生き物、壊しちゃうよ」

「私も蚊を潰します」

「……美鈴も壊しちゃうよ」

「生憎、それは困ります」

「だよね。だから、私は壊れているんだね。人が困ることしちゃうんだから」

「なら、修理されたらどうです?」

「修理?」

「この門も何度も魔理沙に破壊されていますが、その都度しています」

「私は門じゃないんだけど」

「なら、待ちましょう。蚊も冬になればいなくります。自然治癒です」

「私は待てない」

「それならばそうですね」

「何かいい手があるの?」

「それならば、私と寝て待ちませんか? お昼寝です。ここは南面でぽかぽかして暖かいですよ? 果報は寝て待てといいます。寝ながら私を壊すことは、得意ではないですよね」

「いつまでも昼じゃない」

「フランお嬢様にとっての夜に起きていれば辺りは昼で、太陽がおちて夜になれば辺りは昼でいつも昼になります」

「そうなの?」

「はい」

「昼と昼は足して答えは真昼です」

「そうね。そうかもしれない。それに、確かにそこは温かそうで、美鈴の隣はいつもぽかぽかしていて暖かそう」

「それでは、お隣にどうぞ」

「良いの?」

「どうぞどうぞ」

「じゃあ。……ここ本当に暖かい。これなら私は果報が待てそう」

「……お休みなさい、フランお嬢様」

「お休み、美鈴」


なお、この試みは五日後に雨天中止になった。
大根の根っこの部分というか先の方が甘く美味しいからと思っていて、二分の一サイズで売っていたのを買って来た咲夜が全部悪い話でした。
ギョウヘルインニ
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コメント



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1.100名前が無い程度の能力削除
原作っぽい!
3.80名前が無い程度の能力削除
テンポよく温かい話でした。
若干残念な咲夜さんもよかったです。
6.90奇声を発する程度の能力削除
雰囲気も良く面白かったです
14.100名前が無い程度の能力削除
前作っぽいの~
15.100名前が無い程度の能力削除
何気に30作品目おめでとう!
温かい作品で良かったです。
16.80名前が無い程度の能力削除
美鈴の不器用な励まし方が好き。
17.90名前が無い程度の能力削除
いいじゃない