Coolier - 新生・東方創想話

紅霧異変

2015/06/06 20:13:44
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私はここに、私の体験した不思議な体験を記そうと思う。
読者諸君はあの忌まわしき、紅霧を覚えているだろうか。
ある朝、何の前触れもなく、村を厚い紅い霧が包み、太陽の光を遮断した。
当時は、昼間でも薄暗く、提灯の光なしに外出することができなかった。
いや、どちらにしろ、村人のほとんどは気味悪がって外出しなかった。
朝は外に出るつもりなど毛頭も無かったが、昼ごろになると畑が気になって仕方がなく、妻の制止を振り切って、畑に出かけた。
提灯を片手に畑を回り、野菜の世話をした。
私は作業の合間、ふと空を仰ぎ見ると、厚い霧の中に七色の光が点滅するのを見た。
私は幻想的な光の点滅に心を奪われ、放心するようにそれを見ていた。
どれだけ時間がたったかは定かではない。
2,3分だったかもしれないし1時間だったかもしれない。
しかし、その幻想的な光景は突然の終わりを告げた。
厚い霧の中から、人間が落ちてきたのだ。
私はその人間に駆け寄った。
その人間は赤い長い髪の美しい女性だった。
独特の民族衣装のようなものを着ていたが、その端々は切れたり、焼き焦げたりしていた。
私が驚愕したのは、空から落ちて来たにも関わらず、その女性は意識があったということだ。
しかし、落ちた衝撃からか、その場から動けないようであった。
その女性は私に気づくと早く立ち去った方が良いと助言したが、私はその女性を放置して去るということができなかった。
突然、風向きが変わり、私は周囲に名状し難い匂いが充満していることに気が付いた。
私は異常な臭気と薄暗い霧の中、周囲の状況が理解することができず、恐怖に苛まれた。
しかし、この女性だけは守ろうと心に決めた。
その時、私の後ろから、「ぱしっ、ぱしっ」という音が聞こえ、私は反射的に振り返った。
そこには、赤白の奇妙な服装をした少女が立っていた。
あの衣装はおそらく博麗の巫女だろう。
博麗の巫女は私に注意を払う様子はなく、女性から10歩程度の間合いを取り、女性に言った。
「さて、約束よ。黒幕のところに案内してもらいましょうか」
後ろの女性が呻いた。
「そんな約束しましたっけ?」
「腕でもへし折れば素直になるかしら」
博麗の巫女は大幣の先端を女性に向け、サディスティックに微笑んだ。
「ちょっと待ってください。ジュネーブ条約を知らないんですか!?」
私は見ていられなくなり、女性と少女の間に割り込み、言った。
「これはどういう事情なんだ。彼女は怪我をしているじゃないか」
博麗の巫女は初めて私に気づいたように、一瞬驚いたような表情を見せた。
だが、次の瞬間には、私を親の仇のように睨みつけて言った。
「うるさいわ、私はイライラしているの。それに、死にたくなければさっさと村に戻りなさい」
博麗の巫女は面倒くさそうに袖に手を入れ、3本の針を取り出した。
「どきなさい」
「断る」
私は最大限の勇気を振り絞り言った。
少しの間、会話が途切れた。
博麗の巫女はあきれたような顔をして、次の言葉を紡ごうとした。
その瞬間、名状し難い匂いが急に吐き気を催すほど強まった。
そして博麗の巫女は最小限の動作で針を私に投擲した。
この距離では針を躱し様もなく、私は死を覚悟して目を固く瞑った。

私が目を覚ますと紅い霧は晴れ、あの名状し難い匂いも消え去っていた。
私は生きていた。
どうやら気絶していたらしい。
周囲を見回したが、あの女性と博麗の巫女の姿はなく、私には、あの女性が存在したのかさえわからなかった。
村からは、3時を告げる鐘の音が聞こえた。
私は倒れていた提灯を拾い上げ、村に戻った。
それから私は、あの女性にも、博麗の巫女にも会う機会はなかった。
私はあの女性の無事が気になったが、私にはそれを知る術はなかった。
なぜなら、私はこの事件の直後に、病で動けない身体になってしまったからだ。
体力は日に日に落ち、今ではもう、医者にも見放されている。
あの出来事の中で一度は死を覚悟した身だ。
死ぬのは構わない。
だが、私はあの女性の無事だけが知りたかった。
読者諸君がもしあの女性の無事を知ることができたのなら、私の墓前に報告をしてほしいと思う。
そのために、私はあの不思議な体験をここに記した。
あの幻想的な出来事が現実であることを信じて。


「何これ」
「紅霧異変のときの経験を書いた村人の手記だ。」
今日は魔理沙が短い手記を持って、うち(神社)に来た。
私は一通り目を通してから、先ほどの一言を発した。
「そう意味じゃないわ。どこから持ってきたの」
「村で病死した男の遺族からだよ。遺族が男の遺品を整理したときに引出しから出てきたらしい。この”博麗の巫女”はもちろん、お前で、”赤い長い髪の美しい女性”はおそらく美鈴だろ?」
「そうね」
「やっぱりか。お前、あの異変の時、村人まで襲ってたのか?」
魔理沙はにやにやしながら私に聞いた。本当にいつも楽しそうだ。
「違うわ」
「何が違うんだ」
「あれは助けようとしたのよ。ほらここ、名状し難い匂いって書いてあるでしょ。これは獣臭と腐敗臭が混ざった匂いね」
「どういうことだ」
私は魔理沙に当時の状況を説明してあげた。

私は上空で、美鈴を撃墜した。
美鈴はバランスを崩し、地上に落ちてしまった。
美鈴が意外と強いので手加減を間違えてしまったのだ。
仕方がないので美鈴を探しに地上に降りた。
私が地上に着くと獣の匂いがした。
おそらく妖怪になりかけの野犬か何かがあの霧の瘴気を吸って、調子に乗っているだろう。
正直、面倒なことになりそうだと思ったが、獣がうろついているのであれば尚更、美鈴を探さないわけにはいかなかった。
私はお祓い棒を手にたたきつけながら歩いた。
これは、癖みたいなものだ。
地上で捜索すると、すぐに美鈴を見つけることができた。
予想外だったのは、こんな日に村人がいたことだ。
私は内心舌打ちをした。
戦闘になった時に、相手が何か知らないが守り切れる保証はない。
美鈴と会話をしていると、急に風向きが変わり、急に獣の匂いが強まった。
獣は意外に私達の近くにいるらしい。
私は最悪のケースに備えて、針の準備をした。
案の定、会話が途切れた時に、獣が男に向かって飛びかかった。
美鈴も獣の存在を分かっていたため、獣が飛び出すと同時に男を押し倒して、私に攻撃のスペースを作ってくれた。
私は針を投擲し、最初の一匹を殺した。
私は2匹目以降の攻撃にも備えたが、次に攻撃してくる愚か者はいなかった。
あの程度なら男を守りながらでも皆殺しにすることは可能であったが、手間が省けたのは幸運だった。
獣の匂いが遠ざかったことを確認した後、私が男を見ると男は気絶していた。
もちろん、針は当ててない。
まあ、美鈴が押し倒した時に、頭をどこかにぶつけたのだろう。
後は、美鈴に適当に男を村の近くに移動して貰って、殺した獣を埋めて、それから、私たちは紅魔館に向かった。
ただ、それだけのことだ。

「なるほど、そういうことか」
言葉ではそういうが、魔理沙はまだ疑っているようだった。
それにしてもこの手記・・・。
「これって、読めば読むほど私が悪者じゃない?」
「完璧にそうだな」
魔理沙はいじわるそうに笑った。
「まあ、いいわ。これどうするの?」
「もちろん遺族に返すさ、写すんだったら今やってくれ」
「そんなのいいわ」
「じゃあ、私は紅魔館に行ってくるぜ」
「どうするの、美鈴に見せるの?」
「ああ、そんで、男の墓に連れてってやろうかと思ってな」
魔理沙がお節介なのはいつものことだ。
「勝手にしなさい」
「ああ、勝手にするぜ。霊夢も行かないか?」
「パスよ。悪者が行っても喜ばないわ」
「どうせ、死人は喜びやしないぜ」
「どちらにしろ、パスよ」
「そうか、じゃあ行ってくるぜ」
「ええ、気を付けて」
「ああ」
私は階段のところまで魔理沙を見送った。
そして、私はあの時の出来事を思い出した。
いくつかの異変を解決してきているが、守られた経験などない。
そう考えると役立たずな男ではあったが、守ってもらった美鈴が少し羨ましかった。
ここまで読んでいただき有難うございます。
今更、紅魔郷です。
読んでいただいてからで申し訳ありませんが私は美鈴が大好きです。
私のイメージは勤務に忠実な美鈴。
まぁ今回は表現できてませんが・・・。
毎回ご指摘ありがとうございます。
これからも通勤時等暇なときに読んでいただければ幸いです。
今後もご指導をよろしくお願いいたします。

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miniです。

コメントありがとうございます。
15番さんご指摘ありがとうございます。

ご指摘通り誤記修正をいたしました。

文章を膨らませて書く。
私の直近の課題ですね。
今後、留意して書かせていただきます。

以上、今後もご指導をよろしくお願いいたします。
mini
hayakawa.imo@hotmail.co.jp
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コメント



0.180簡易評価
2.10名前が無い程度の能力削除
何これ?話に脈絡が無さすぎるし説明が全く説明になってない。というか作者の紅魔郷への常識が通常とズレ過ぎて何を言ってるのかさっぱりわかりません。
3.60名前が無い程度の能力削除
※2が何を言いたいのか良くわからない。
「紅魔郷への常識」とやらが具体的にどのように齟齬があるか説明してあげないとニワカ作者も困るんじゃね?
そもそもリグルや椛を男性キャラとして扱うようなことさえまかり通る東方界隈で設定云々で難癖つけるのは今更無粋のようにも思えるけれど。
4.無評価名前が無い程度の能力削除
コメにコメするのは規約違反なのに何言ってんだコイツ?
5.無評価名前が無い程度の能力削除
作者が原作のプレイ履歴なんてどうでもいいと思う。
自分も初投稿の時は地霊殿しかプレイしてなかったし。
それ以上に、今更紅霧異変を書いて(何のアレンジもなく)喜ぶ読者がいるのか? 逆に誰かがこんな話を書いてて自分は楽しく読めるのか。
そこらへんをもう少ししっかりと考えた方がいいのでは?
9.70名前が無い程度の能力削除
美鈴は自分も好きだしこういうの嫌いじゃないです
10.60名前が無い程度の能力削除
なにか全体的に物足りなさを感じる。
庇われた村人がその後村に戻ってからどうしたか、とか霊夢が紅魔館でどんな悪行(笑)を働いたか、とかそういう方向に話を広げてみても良かったのでは無いだろうか?
このボリュームでこの内容だとどちらかというとまだジェネリック向けに思えた。
つまり評価するには中身が足りない。
文章は読みやすかったのでその分でポイントです。
13.無評価名前が無い程度の能力削除
後半のセリフラッシュで物足りない感がどうしても否めません。
お話自体は面白いと思います。
紅魔館は私も好きです。
次回に期待します
14.50名前が無い程度の能力削除
>静止をふりきって>制止
>体験をここに示した>記し の方が良いのでは?

全体的に作者さんはせっかちですね。そのせいでキャラクターの心情や行動、行動の繋ぎに滑らかさが足りない。書きたい結論を急がず、一つ一つの場面から文を膨らませて行けば潤滑油ともなる。