Coolier - 新生・東方創想話

メディとメーさん

2005/10/13 09:23:36
最終更新
サイズ
4.93KB
ページ数
1
閲覧数
334
評価数
3/30
POINT
1250
Rate
8.23
 私、誰かにだっこされてる……
「……、………」
「―――――、――」
 私を抱いてる小さな誰かと、大きな誰かが話し合ってる。
 誰だっけ……
 忘れちゃったけど、とても懐かしい感じがする……
 懐かしいけど、これ以上はなんだか嫌な予感がする……
 私を抱いてる小さな誰かが、私を見て、私の名前を呼ぶ。
「……、……」
 あ、なに、なに?
 ……どうしてそんなに悲しい顔をするの?
「――。―、―――」
 大きな誰かが、激しい口調で何かを言った。
「……、…」
 小さい誰かは小さく呟くと、私をゆっくりと降ろす。
 あ……、ねぇ、いつもみたいに遊ばないの?
「――」
「……」
 どこに……いくの?
 二人が、私を置いたまま去ってゆく。
 ねぇ、まってよ……、置いてかないで……

 私を、独りに、しないでッ



 ――ガバッ
「―――ッ、はぁ、はぁ、……夢?」
 なぜだかとても寂しくて、悲しくて飛び起きてしまった。
 目の端にはうっすらと涙の跡ができていた。 

 鈴蘭畑の近くにある大きな樹。
 その樹の幹の空洞を改造した場所が、彼女――メディスンの住処だった。

 嫌な夢をみた。
 とても不安になる夢。
 私は、少しだけ怯えながら傍らを見る。
「……ふぅ、よかった、居てくれて……」
 となりで身を屈めて寝ている、小さな人形。
 私は彼女を起こさないように気をつけながらその寝顔を見る。


 ――あれは、いつの事だっけ……


 私は動けなかった。
 だから、待つしかなかった。
 もう一度、あの人が来てくれるのを。
 ずっと、ずっと、ずっと、ずっと
 雨の日も、風の日も、日差しの強い日も、雪の日も
 きっと迎えに来てくれる。
 きっと、また抱いてくれる。
 きっと、きっと……

 そう思いながら、私は待った。
 鈴蘭のお花畑で、ずっと、待ってた。


 何回、花が枯れただろう?
 私の周りには、同じような仲間が増えていた。
 手が無い子や、頭が無い子、焦げた跡のある子や、新品同様の子。
 みんな、私と同じように待っていた。
 迎えが来るのを
 ずっと、ずっと……


 あれから何回、花が咲いただろう?
 いつしか私は、動けるようになっていた。
 既に、此処にいる理由は……忘れた。
 何かがあったと思うけど、詳しくは思い出せない。
 ただ、ニンゲンが憎かった。
 許せなかった。


「……私以外に動ける子は、いないのかな?」
 私には時間があった。
 限りが無いほど、時間があった。
 だから探した。
 鈴蘭のお花畑を探し回った。


 探す間に、鈴蘭畑にイキモノが入ってきたけど、私は頑張って追い払ったんだよ。
 鈴蘭のスーさんが沢山咲いてる時は楽勝だけど、枯れてる時はちょっと辛いね。
 でも、動けない子ばっかりだから、私が頑張らないと!


 探し続けていたある日、花畑の中で、そこの鈴蘭だけが風に逆らって動いていた。
「ぁ……、見つけた!」
 見に行くと、小さな人形が鈴蘭を掻き分けて歩いていた。
「こんにちは、あなたはどこへいくの?」
 その子は、突然現れた私をじっと見上げる。
 その表情は、どこか憂鬱な感じがした。
「もしかして……、まだしゃべれない?」
 クキッと首をかしげる。
 なんだか可愛く思えたので、その子を思わず抱き上げてしまった。
 突然持ち上げられても人形は慌てることなく、私をじっと見つめる。
「よいしょ……、あなたも捨てられたの?」
 コクリ
 人形がうなずく。
「私と一緒だね……、あ、自己紹介がまだだったね」
 私は人形に自己紹介をしようとして
「私の名前は……」
 詰まってしまう。
 思い出せ、自分の名前を。
 たしか……、遠い昔、名前を呼ばれてたような……
「名前は……、ぁ……うん、そうだ、思い出した」
 一度言葉を区切る。
「メディスン、私の名前はメディスンよ」
 そう、メディスンって呼ばれてた。
「あなたには名前はあるの?」
 人形は、暫く私を見つめるとフルフルと首を横に振った。
「そう、……それじゃあ、私があなたに名前をつけてあげる!」
 憂鬱だった人形が何だか明るくなった様な気がした。
「んー……そうねぇ」
 まずは冗談で……
「げろしゃぶ、ってどうかしら?」
 コクコクコクコク
「……あら?」
 予想に反して、目をキラキラと輝かせて頷き続ける
「ご、ごめん……、冗談なの……」
 ガーン!
 ショックを受けたらしく、カクンと首を下げる。
「えっと、……最初に見たあなたの顔が憂鬱そうだったから……」
 コクコク
「メランコリー、メランコリーのメーさんよ!」
 メーさんは両手で頬を押える。
 どうやら喜んでるみたいね……えへへ……
「そうだメーさん、私たちを捨てた人間に復讐しましょう!」
 メーさんが首をかしげる
「人間への復讐! そして人形の解放よ!」
 抱いていたメランコリーを空に高々と掲げる。
「きっと、みんなも嬉しいはずだよ……ね、メーさん」
 掲げられたメランコリーが、メディスンの真似をして両手を挙げた。
「うん、頑張ろうね、メーさん」
 コクッ



 それが、隣で寝る人形――メランコリーとの出会いだった。
 ピクッと身震いしたと思うと、メランコリーが目を擦りながらムクリと起きる。
「ぁ……、おこしちゃった?」
 メランコリーはフルフルと首を振る。
「そう……、まだ朝じゃないから、寝よっか」
 メーさんの頭を撫でてあげる。
 嬉しそうにコクリと頷くと、横になって目をつぶる。
 私も同じように横になった。
「……」
 じっと、メーさんの寝顔を見つめる。

 昔は感情表現の手段が乏しかったけど、今ではイロイロバリエーションがでてきた。
 怒ると私をポカポカ叩くし、眠いと今みたいに目を擦る。
 よく、私の真似をするけど……アレで表現方法を増やしてるのかな?
 相変わらず喋れないみたいだけど……
 はやく喋れるようになってね、メーさん
 それで、いっぱいおしゃべりしようね

「おやすみ、メーさん……」


 私はもう、独りじゃない。
メディスンな話ばかりですいません。

mixiで突然思いついてネタだししてましたが、カタチにったので投下~

スーさんは鈴蘭。
じゃあ、人形は?
と、ここから妄想しはじめて、
メディスン・メランコリーの名前は、
メディスンと、メランコリーと二人分の名前と幻視するに至りました。
そして、メランコリーだから、メーさん。


きっと、メーさんは喋れない。
で、表現方法を獲得するために、メディの真似っこしてると思います。
いや、してるはず!11

ラストに一文を追加。


>私信
皆さん、イロイロと名前の愛称を考えてくれてありがとうございます
と、この場で(も?)お礼申し上げます
あと、メールくれればmixi誘いますよ~
EXAM
exam0@hotmail.co.jp
http://homepage3.nifty.com/exam-library/
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.1040簡易評価
2.70名前もない削除
げろしゃぶとはいい趣味をしているw
3.70ABYSS削除
メディスン可愛いよメディスン。
恐らく東方のなかで一番純粋な彼女を応援したいと思います。
二人で一人。いいですね。可愛いです。可愛いは正義!(ぉ
14.70名前が無い程度の能力削除
あまりにも 二人が かわいい です
例えば、変な名前をそうと認識できず貰えた事を無邪気にはしゃぎ
その後で」 ̄|○してるトコとか