Coolier - 新生・東方創想話

結成! 「新」紅髪不幸同盟!  後編

2005/10/13 09:22:57
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 ガリガリと耳障りな音が響く。美鈴と映姫の弾幕が互いに弾け合って閃光を飛ばしていた。妖弾を囮にばらまいて、気を練り風に乗せて美鈴は針弾を飛ばす。だが先ほどからの気配どおり、映姫の幻視力は半端ではない。目以外に気を使ってより確実に避ける美鈴とは違い、映姫は全てを目で見てから回避している。それなのに、被弾率は極めて低かった。弾幕の隙間を完璧に見切り、踊るようにその間を縫ってゆく。風の中を舞うように、映姫は鮮やかに弾幕を展開していた。
「くっ……!」
 予想通りの弾幕能力と、予想以上の粘り強さに美鈴は舌打ちする。自分の周りに展開されるグレーの気も厄介だった。気で撃ち出される瞬間を予測できるからいいが、弾密度が高まってくると避けづらくなる。しかも連発してくるので、安易にスペルカードで対応するわけにもいかなかった。
(けど……いくしかない!)
 だがかといって黙っていてはジリ貧だった。美鈴は腹をくくる。弾密度の低いところに移動し、美鈴は懐からスペルカードを出した。
「華符『セラギネラ9』!!」
 パァン、と符が弾ける。光と共に、赤い尖った妖弾が波のように広がっていった。それと同時に、黄色の妖弾が華開く。花の咲き乱れる今の幻想郷に、もう1つの弾幕の花が咲く。赤と黄色の光が、ゆっくりと映姫に近づいていく。
「審判……『ラストジャッジメント』」
「げっ!」
 だが、映姫はそれを待っていたかのごとく冷静にスペルカードを返してきた。あっという間に美鈴の弾幕がかき消されてゆく。しかも美鈴のスペルカードの効果が打ち消されてしまった。
「ス、スペルリバーサルアタックなんて卑怯よ!」
 スペルカードの中には、相手の弾幕と持続時間を打ち消して攻撃してくる特殊なものがある。通常使われているスペルカードにはその効果がないため、美鈴のスペルはあっさりと破られてしまった。
 この特殊スペルは相手の攻撃を無効化できるという特性を持っているが、あまり一般的ではない。攻撃力が非常に低いからだ。1回あたりの弾密度に限界があるため、それほど派手にならない。魔力をチャージできれば連発が可能という長所もあるが、威力は高くないのだ。
 赤と青の光線を翼のように広げ、その中心から映姫が2色の交じり合った光線を放ってきた。周囲の妖弾に気を配りつつ、美鈴はそれを紙一重でかわす。予想外に光線が太く、危うく被弾しそうになった。気で空を蹴り、勢いをつけて映姫へと迫る。スペルリバースを使ってくる相手なら、弾幕よりも直接攻撃に訴えた方が早いような気がした。映姫の「弾幕裁判」が弾密度を上げるが、ギリギリでかすりつつ避けていく。
 音を立てて2発目の光線が展開される。美鈴はさらに飛び上がり、映姫の後ろを取った。
「もらった!! 螺光歩!!」
 瞬時に拳に気を溜め、美鈴は映姫に放つ。輝くオーラが、映姫を確実に捕らえた。

 少なくとも、美鈴にはそう見えた。






 映姫は拳に貫かれ、そして爆音と共に霧散した。






「な……幻影!?」
「隊長後ろー!!」
「美鈴上だー!!」
 呆然とする美鈴に、小悪魔と小町の叫びが響く。
 リバース可のスペルは使用者の幻影を生み出して攻撃する。あまりに唐突に、そして久しぶりに使われたため、美鈴はそのことを失念してしまっていた。
 気づいたときには、強烈な妖気が自分のすぐ背後に降り立っていた。
「しまっ……!」
 どんな攻撃だろうとこのタイミングでは避けられないと、美鈴は両腕でガードしつつ後ろを向いた。
 ガードの間から見えたのは、何かを大きく振りかぶっている映姫の姿だった。









「サイバニックソトバスマアアアアァァァァァッシュ!!」










 どごぉん、とおよそ木製の板らしからぬ音が戦場に轟いた。直後、映姫渾身のスマッシュヒットを食らって美鈴が湖に突っ込んでいく。派手な水しぶきが水面から跳ね上がった。
「あれだけやっといてなんで直接攻撃に出るんですか!?」
「い、いや。ただ単に打ち込みたかっただけだと思うけど……四季様は言うと本当にやるから……」
 ネーミングは酷いが、威力は本物のようだ。ぱっと見、スペルカードよりも強そうに思えた。美鈴のような肉体派には見えないのに、その一撃は美鈴をガードごと吹き飛ばす。侮りがたし、ヤマザナドゥ。

 こきこきと首を鳴らすと、映姫は何事もなかったかのように小悪魔と小町の前に降り立った。美鈴は水底に沈んだまま帰ってこない。
「……あなたも、抵抗するつもりですか?」
「……いえ」
 ああなるぞ、というような視線を小悪魔に向け、映姫は口を開いた。
「隊長が叶わない相手じゃ、私なんかはどうやっても勝てませんから」
「そうですか」
 実際、弾幕能力からいっても勝機はなかった。小悪魔は素直に交戦の意思がないことを示す。映姫は特に何も言わず、ただ一言そう返しただけだった。
「さ、小町行くわよ」
「あ、はい……。え、ええと……ごめんな」
 小悪魔の横を通り過ぎ、映姫は小町の前に立つ。先ほどの戦いを見て言い訳する気も失ったのか、小町も素直に映姫の言葉に従った。少し迷ったようだが、済まさそうな表情で小悪魔に謝ると小町は映姫の後についていく。
「ですが……」
 しかしいくら実力で敵わないと分かっても、小悪魔は引き下がるつもりはなかった。いずれにしろ小町は帰るのだが、映姫の主張を通したまま帰られるのは納得がいかない。小悪魔は映姫の背中に言葉をかける。

「あなたが言ったことは、私には正しいとは思えない」

 小悪魔の言葉に、映姫は立ち止まるとゆっくり振り返った。その目は怒りに満ちているのかどうかは分からないが、決して穏やかなものではなかった。だが小悪魔は目を逸らさない。
「妖怪としての誇りを持たないことは、そんなにも悪なんですか?」
 美鈴にプライドがないこと、それがひいては地獄に落とすことになると映姫は言った。しかし、それは美鈴が紅魔館の面々と楽しく暮らすうちで身についたものだ。たとえ意図的ではなかったにせよ美鈴の性格はそうなり、また今そうあることを望んでいる。
 ナイフは痛いけれど、それ以上に笑顔がある。それを、なぜ悪く言われなければならないのだろうか。
「……なるほど」
 しばらく小悪魔を見つめた後、映姫はため息をついて小悪魔と向かい合った。そして、最初にそう呟く。
「普通妖怪にそんな考えはできないものなのに……。でも、あなただからできるのね」
 思わせぶりに、映姫は微笑む。真面目に話そうとしている小悪魔をあざ笑うかのように。
「そう、あなたは自己が曖昧すぎる」
 受け答えになっていない、とは思えなかった。閻魔の名は伊達ではない。ただ1度見ただけで、相手の本質を見抜くことができるのだ。映姫の言葉は、美鈴と同じように確実に小悪魔を捕らえていた。黙れと言おうとして、口がそのときだけ動かなかった。
「常に周囲に合わせようとするその性格に加え、あなたは種族としても実に曖昧ね。本当に魔族かしら? それどころか、生命としても……」
「黙ってください」
 喋り始めた映姫を小悪魔は遮った。知らないうちに表情が険しくなっていたことに気づく。だがそれを緩めることなく、小悪魔は思い切り映姫を睨みつけた。
「私が言いたいのは美鈴隊長に言った言葉を取り消して欲しいということです。私のことなんかどうでもいい」
「……」
 狼狽する小町を置いて、映姫は小悪魔の方に1歩踏み出した。その目の色は先ほどと変わらない。しかし、身にまとう雰囲気が違っていた。
 幻想郷の裁判官は映姫1人。その権限ある言葉に反駁したことについて怒っているわけではないのは分かる。その役職上、私情を挟むことは許されないからだ。だから映姫が怒りを露にするのは、正しき行いをしようとしない者を前にしたときである。
「誇りを持たない者には芯がありません。芯のない者は強く生きられない。弱くあることは、他人とのつながりもおろそかにしてしまいがちなのです」
 映姫の言葉に、小悪魔は真っ向から対峙する。ヤマザナドゥは、実力はともかく肩書きとしては幻想郷の最高峰だ。そんな相手に小悪魔のような弱小妖怪が喧嘩を売るなど、無謀極まりない。
「それはあなたが見て、でしょう? 美鈴隊長は私たちみたいに、人をたくさんひきつけられる方です」
 だが売った。小悪魔もまた迷うことなく売り払った。弾幕ではなく言葉だけれど。その選択は、相手が閻魔であることを考えるとより一層不利としか思えないのだが。
 それでも、小悪魔は美鈴が間違っているとは思えない。
 彼女は、誇り高き紅魔館の門番なのだから。
「確かに、そう見受けられますね。ですが、それゆえに彼女は個が弱くなっている。全と個のバランスを保てなくては、何らかの形で崩壊を起こすことになりますよ」
「そうでしょうね。でも隊長は常に自然体で人と接しています。個は決して弱くない」
「内面を見ることのできないあなたはそう感じるのでしょう。しかし、彼女は本当に弱くなりかけているのです。いつか、絶望を感じたときに立ち直れなくなるくらいに……」
「……幸せが。今あるこの幸せが心に根付いているとしても?」
「無論です。むしろ、その幸せがあるがゆえに崩壊を起こすことはまれではない」
「…………」
 小悪魔はうつむいてしまった。悔しいことに、反論できなくなってしまったのだ。言えば言うほど、映姫が正しいことが分かってしまう。言えば言うほど、自分が惨めになるのが分かってしまった。
「幸せでありたいと思うのは誰でもそうです。ですから、彼女に言っておいてください」
 語気を緩めることなく、映姫はうつむいた小悪魔に伝える。
「自分をしっかり持つこと。それがあなたの積める善行だと……」
「……はい」
 うなずくしかできなかった。小悪魔はスカートをぎゅっと握り締める。ふがいなくて、視界が滲んできた。美鈴を庇おうとして逆に諭されてしまうなんて、本当に情けなかった。
「さて、それではあなたはどうなのですか?」
 小悪魔が地面に落ちる涙をこらえていると、不意に映姫が小悪魔に話しかけてきた。認めたくなくても美鈴のことについては決着がついてしまったので、自分に話がいくとは思っていなかった。小悪魔は反射的に顔を上げる。
「言ったでしょう。あなたは自己が曖昧すぎると」
 先ほどよりは幾分表情を緩め、映姫は小悪魔を見ていた。沈みかけた夕日を背に受け、形容できない雰囲気をたたえていた。
「それについて、何か言いたいことはあるかしら?」
「言ったら、即座に諭す気ですね」
 だがそれに気づいていないのか、映姫の言葉はその雰囲気を台無しにしてしまった。言葉よりも、その裏にある気持ちに気づいてしまったからなのだが。小悪魔はため息をついた。
「ありませんよ。私が何であるかなんて分かってるつもりですから。自分が曖昧と言われても、こればかりは根本的にどうしようもないんです。ほっといてください」
 最後は拗ねるようにして、小悪魔は肩をすくめた。
「それよりも、幸せを求めて今の自分でいること……認められませんか?」
「認められませんね」
 勝負にさえならなかったものの、美鈴の考えは捨てたくない。それに共感を持っているからこそ小悪魔はこだわるが、映姫はそれをあっさりと流してしまった。
「今の幸せがあれば地獄の苦しみも耐えられる? それは地獄をなめているわ。地獄とは……回想もできないほどに苦しい場所だというのに」
 吐き捨てるように映姫は言う。
「だから、それを逃れるためには生前の善い行いが必要になるのです。彼女は……あなたもそうですが、それを蔑ろにしているのですよ」
 言葉に重みがある。死と常に向かい合う生者だからこそそれが分かっているのだ。地獄に誰よりも嫌悪感を感じているのは、この閻魔なのだ。
「なるほど……。それで隊長には自分をしっかり持つことが善行だと。……ちなみに私は何ですか?」
「あなたは、嘘をつかないことね」
「……また、無理難題を」
 小悪魔は苦笑した。嘘なんてずっとつき続けている。ならばきっと、自分は地獄に落ちるのだろう。幸せを思い返すこともできない地獄というのは、おそらく1、2を争うほど行きたくないところだと思った。
「それでもあなたは、それをする気はないの?」
「ええ、ありません」
 分かっているが、小悪魔はしれっと答えを返した。今を変える気は、小悪魔の頭にはなかった。
「確かに、死後のことを蔑ろにするわけにはいきませんね。人生というものが死後を含むのなら、最後までよき生活でありたいですから」
「では、なぜそれをしないのです?」
「私たちは、生きてますから」
 話しながら、やはり言葉で閻魔に勝とうなどというのはおこがましいことだと小悪魔は思った。だがそれでも、これだけは言っておきたかった。たとえ認められなくても、自分の考えを吐き出しておきたかった。
 地獄に落ちても後悔のないように、笑って。
「生きて、生きて、この世から別れるときは、泣きたくなるくらいにたくさんの思い出を作っておく。それが、自分が生きたことの証になる」
 目を閉じ、自分の居場所を思い返す。
 埃っぽくて暗い、けれどどこよりも知識の詰まった仕事場。
 シビアな環境ながらも、笑顔の絶えないメイドたち。
 無愛想で偉大な魔女。
 高貴でわがままな吸血姫の姉妹。
 完全で瀟洒な従者。
 友人であり、頼れる姉のような存在でもある門番。
 この館で生きることは、数え切れないほどの思い出を作ること。
「死後の世界ですることは、地獄でも天国でも決まっているんでしょう? だから生者が自分で得られる幸せは、生前の世界にしかない。生きた証は、生きているときにしかつかめない」
 自分でできることは、今しかできない。死後の人生が強制ならば、今しか自由を持つことはできない。
 死後を蔑ろにするわけにはいかない。
 でも――。


「幸せでいては、いけませんか?」


 死後を恐れ、自由を手放すことは善行なのか。生前も死後も強制である「人生」に、幸せなんてあるのだろうか。
 幸せでいてはいけませんか。
「…………ふふ」
 黙って小悪魔の言葉を聞いていた映姫だったが、小悪魔が話し終えると頬を緩めて笑った。
「あなたが言っていることは彼女と同じ。それは、決して死後がよいものになるわけではないわ」
「だからといって、生前を蔑ろにしたくはないです」
 閻魔が死後を重んじるように、生者は生前を重んじる。生と死がつながった1つの人生の中で、自分で幸せを作れるのならば。
 ならば、今幸せでいい。死後の世界の選択は自分ではできないから、生前を大切にしたい。
 幸せでいては、いけませんか。
「……帰るわよ、小町」
「え? あ、はい」
 映姫は小悪魔に背を向け、小町の肩を叩いて促した。小町はちらちらと小悪魔の方を振り返っていたが、素直に映姫の後についていく。
「覚悟しておきなさい。あなたは、地獄行き」
「……でしょうね」
「それから、彼女もね」
「伝えておきます」
 互いにその顔を見ることなく、小悪魔と映姫は別れることとなった。小町はなんだかんだと明るく振舞って挨拶をしていったが、映姫はこれっきりとばかりに黙って空の彼方へと消えていった。
「……死んだときは、どうぞよろしくお願いします」
 無縁塚へと飛んでいった2人を見つめ、小悪魔はなんとなくその方向に頭を下げた。
 いつか死ぬのなら、幸せな記憶でいっぱいであることを願って。





「……。そ、そういえば隊長は!?」
 黄昏へと移行し始めている空を見つめていた小悪魔だったが、不意に美鈴が湖に落ちてから姿を見せていないことを思い出した。まさかあのまま浮上していないのだろうか。水の抵抗も無視して湖底に体がはまっているのだろうか。
 慌てて小悪魔は美鈴を探しにいこうとする。
「あれ?」
 しかし、その美鈴は門のそばにある木の陰に隠れていた。
「た、隊長? 何してるんです?」
 流石にずぶ濡れなのは逃れようがなかったらしく、空気が冷えかけているのに美鈴は服をほとんど脱ぎ捨ててしまっていた。早めに上がっていたのなら着替えてくればよかったのに、と小悪魔は思った。
「い、いやその……話に入りにくくって……」
 あはは、と美鈴は苦笑する。ということは、小悪魔の言葉も全部聞いていたことになる。
「あ、あはははは……」
 恥ずかしくて、顔から火が出そうだった。
「と、ともかく隊長、そのままじゃ風邪引きますから、着替えてきた方が……」
「う、うんそうね」
 気まずい笑顔でやりとりしながら、小悪魔と美鈴は一旦警備隊の詰め所に行こうとした。

 しかし、入ることはできなかった。
「あ……」
「えっとぉ……」
 気まずい笑顔のまま2人は凍る。詰め所の前には、メイド長が仁王立ちしていたのだ。
「外にいたのね。仕事に戻ってこないってパチュリー様が怒ってらしたわよ。後で覚悟しておけって」
「ひいぃ!」
「それから美鈴。あなたの部下に聞いたけれど、負けたんですって?」
「え、で、でも侵入はされてませんよ!?」
「侵入者じゃないでしょう? どっちにしても、負けたことが問題なの」
 ふらふらだというのに。神経をすり減らしたというのに。
 咲夜の言葉は、映姫の説教以上に2人に効いた。
「あなたは図書館に戻って火なり水なり食らってくることね。そして美鈴、あなたは今私のナイフを……」
「ちょ、ちょっとちょっと待ってー!!」
「まずはその目障りな饅頭を潰すこと! それがあなたの積める善行よ!!」
「いやぁー助けてぇー! 神様仏様閻魔様ぁー!!」
 今は幸せだけれど。
 でもほんのちょっと、手加減だけはして欲しいかなと2人は思った。















 一方その頃、無縁塚。
「さあ小町、さぼっていたのは事実だから、きっちりとお仕置きを受けてもらうわよ」
「さ、裁判苦卒塔婆強打撃ですか?」
「それはさっき打ったからいいわ。今回はシンプルに卒塔婆尻殴打撃(ソトバケツバット)を100回で」
「地獄ですよ! 四季様のは手首のスナップが効いててめちゃ痛いんですから!」
「その生意気な桃をひっぱたかれることがあなたの積める……」
「誰か助けてぇー!!」
 こちらも同じ状況になってた模様。
 彼女らの共通点は2つ。

 1つは髪が紅いこと。
 そしてもう1つは、3人とも不幸なことだった。


(土下座継続中……)

いやもう、ホントすいませんでした、天馬流星です。前回の感想を見るとえらくお待たせしてしまっていたらしく、申し訳ない気持ちで幾度となく土下座していました。
さて、「結成! 『新』紅髪不幸同盟!」お届けしましたが、いかがだったでしょうか? 小町と美鈴が全然活躍してませんが、これは小悪魔SSなので無問題です。

スペルリバースアタックという名称は適当です。花とそれ以外のスペルカードが同じ舞台に立った場合、こうでもしないとバランスが取れませんでした。実際、単発だと花のスペルは簡単ですしね。

また今回予定外だったのが、小悪魔が負けたことです。
美鈴が裁判苦卒塔婆強打撃で沈められた後小悪魔が口喧嘩で勝つはずだったのですが、書けば書くほど映姫様が有利になってしまい、最終的に小悪魔は押し負けてしまいました。だってどんどん三流悪役っぽくなってくんだもん……。
でも死後のために生前を蔑ろにしたくはないです。そりゃ見通しは立てたほうがいいですけどね。
幸せでいては、いけませんか。

さて。
次は長編になる予定ですので、投稿がまたしばらく空くことになるかと。
ふがいないですが、よろしくお願いします。


……ところで、もしも新作にまた紅髪キャラが出たら同盟の名前どうしましょうかね?
「結成! 紅髪不幸同盟大吟醸!」とかにでもしましょうか。
天馬流星
[email protected]
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コメント



0.2170簡易評価
7.70おやつ削除
卒塔婆を大切にすること……これが、今の貴女様に積める善行かと……
11.70アルファ~削除
まあ、花映塚では幽香以外は映姫の説教を受け入れてますし。
…忘れてたり理解してなかったりしてる奴もいましたが。
さらには紫ですら「逆らえない」らしいですし。
この結末がベストだと思いました。個人的には。
美鈴にしろ小悪魔にしろ、何らかの形で勝ってたらきっと納得いかなかった。
不幸な三名の今後の活躍に期待
16.無評価ALFE削除
「結成! 真(チェンジ)・紅髪不幸同盟」とかで。(阿呆

 咲夜さんも山田さんも、部下の部分にコンプレックス感じてるんでしょうねってうわなにをやめr(エターナルジャッジメント
17.70ALFE削除
はっはは、点数付け忘れました。ちょっと小町さんと叱られてきます orz
20.80てーる削除
待ち望んだ続きの結末に感謝~。

花映塚特有のスペルの表現や、映姫と子悪魔の問答など、とてもよかったです。

きっと流星さんの積める善行は よい子悪魔 を書くことなのでsy(ラストジャジメント
30.80名前が無い程度の能力削除
やっぱ閻魔様はこのタイプの口戦では強い・・・か
金属的肉体言語では無かったものの、言葉のナイフで心を抉られたような感じですね
紅髪三名は末永くがんばれ・・・死なない程度に

それにしても「裁判苦卒塔婆強打撃」とか「卒塔婆尻殴打撃」とかネーミングセンスが
素敵過ぎます・・・そして次回作タイトル案もナイス(「バトルマニア」ですよね?)
「帰ってきた」とか「~の逆襲」とか「ディスティニー」とか「Z」とか「GT」とか「R」とか
「アドヴァンス」とか「RETURNS」とか「Re.ACT」とか「#」とか「どっか~ん」とか「NEXT」とか
続編を表すものは色々あるのにあえてそれを持ってくるあたりセンスを感じました
31.70名無し毛玉削除
ちょっと鼻につく四季様ですな。
こんな裁判長相手なら私も言ってみたいものです…『絶対にノゥ!!!』と。
33.100まっぴー削除
私なら何とか戦えそうですね。

話聞かずにぶん殴ってこう言う訳ですよ。
「どうせあたしらは生きてるだけで罪なんだ、地獄逝きだってかまわない。
 だがな、あんたの言うこと守ってただ生きるなぁつまらないんだよ!
 大事なのは今を生きること!死後のことなんて後で考えりゃいいんだよ!」

……あれ?びみょんにへんだな?
ここら辺の強引さが足らないんですよね、小悪魔は。でもそこがカワイス。

サイバニックソトバスマッシュ…ソトバケツバット…吹きました。いろいろと。
34.90下っぱ削除
ここで逆転ホームラン!

立場上他人に叱られたり怒られたり迫られたりする事に慣れてなさそうなので
「もっと罵って! 踏んで! デッドエンドスクリーマーして!」等と迫れば
案外あっさり許してくれて上手くいけばそこから恋が芽生え(当局により削除されました)
41.80通りすがりの名無し削除
個人的な印象としては。
死後に閻魔の前にやって来た魂は、生前の行いによって裁くまでもなく判決が確定しており、閻魔はそれを適切な場所へと仕分けしているだけ。
現世で行われる映姫の裁きは、そこまでの罪科を一旦キャンセルし今後の道筋を示す事で、本来相手に下すべき判決を自ら覆そうとしている。
と、感じてたりしますので、小悪魔が弾幕裁判を受けなかったのはやや微妙な印象です。
事前に裁く必要がないくらい純粋だからなのか、或いは完全に見限られたのか……。
口頭弁論で勝たせなかった点は良かったのですけどね。勝ってたら多分、作者の不満をキャラに代弁させたような印象になってたでしょうし。

どちらにせよ一本の話としてはとても面白かったので、この点を入れさせて頂きます。
56.100名前が無い程度の能力削除
これは深い……。
じっくり考えさせられることになりました。