Coolier - 新生・東方創想話

真相心理歩き

2014/08/10 00:37:17
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眼が醒めると私は見知らぬ土地にいた。
「ここはどこかしら」
「確か実験をしててその後…」
辺りを見回すとどこまでも広がっている大きな湖がありそして延々と砂浜が続いていて、湖の向かい側には飛んでも越えられそうにない壁が建っていた。
しばらくの間この広い空間について思案したが、一向に答えがでないのでここにいても仕方ないと思ったので砂浜を辿っていくため私は歩みだした。

行く宛もなく彷徨っていると、遠巻きに黒い塊が見えた。
不意に塊が気になって足早に塊に近づくと、見慣れたヒトが座り込んでいた。
「あら、魔理沙じゃない」
「あなたもここに迷ったのかしら?」
「ああ、お前か」
「迷ったと言えば迷ったな」
私が問いかけると魔理沙はこちらを向かないで喋りだした。
「私はあの水平線の向こうに行きたい」
「何を試してもダメだった」
「最初は箒に乗って行こうとした。そしたら水平線を越えるか越えないかのところで弾かれた」
「すこし考えて箒を棄てて飛んでみた。でも弾かれた」
「そこから色々試しても全部ダメだった。だから今迷ってる」reimu
魔理沙は私とは見当違いのところで迷っているらしかった。
「どうしたら越えられると思うの、貴女は?」
私が問うと、
「あそこを越えるには悟りを開くというか…諦観しないと駄目だと思う」
「心を無にして突っ込んだとき、体が半分ぐらい越えたんだ」
「それで確信した」
「だから私は諦観するまで座ってるぜ」
魔理沙の目は異変の時のように鋭かった。
「お前はどうする?」
「ここで私と一緒に居てもお前が欲しいモノは手に入らないと思うぞ」
「お前はあっち」
そう言いながら砂浜の向こうを指差した。
「そう、じゃあそうするわ」
「貴女ならきっと偉大な魔法使いになれるわ」
「次に会うときは神社の宴会かしらね?」
「それじゃあ、」
さようなら と続けようとしたが、何故かそうしたら魔理沙に永遠に会えなくなりそうで言うことができなかった。

私は魔理沙に言われた通り砂浜を進んだ。
魔理沙が見えなくなるほどに進むとふわふわと私の頭を少し越える位の高さに浮いたまま、なにかを探している霊夢と出会った。
「今度は貴女なの?貴女は何をお探しなのかしら?」
店の店員のように話しかけると霊夢はこちらを一瞥すると
「なにもないを探しているのよ」
「ここはありそうだけど探しても探しても砂と塩水ばかりね」
「ちょっと待って頂戴。塩水ってなんのことかしら」
霊夢は心底呆れたような顔をしてから
「カビの生えそうな部屋にこもって研究ばかりしてるから、ダメね」
「ここの湖は塩水なのよ」
「渇きを潤そうとすればよけいに渇く、工夫をしなければ身を滅ぼす」
「たぶん、考えることが大事なのよ。巫女の勘だけど」
霊夢の発言の真意はこの時わからなかったが、とにかく何か工夫をすればここから出る術を手に入れられることは解った。そして、霊夢に魔理沙の話をした。
霊夢はハッとした表情をした。
「やっと解ったわ。頭でなく心で。」
「何がわかったのかしら?」
「そんなこと教えるわけないじゃない。あんた自身で見つけないと意味がないのよ。」
「でも、ヒントはあげるわ。」
「あんたはこのまま進み続けるの。」
私は不思議と霊夢の言うことに従おうと思った。
「分かったわ。そうしてみる。」
「次の宴会はお酒持ってきなさいよ。それじゃあ、また会いましょう。」
そう言ってから霊夢は浮いたまま湖の中へ沈んでいった。
「人によって脱出の方法が違うのかしら?」

霊夢が湖に入った後、急に酒臭くなった。
「誰かと思えばあんたか」
鬼はつまらなそうに言った。
「酒臭いわ、いつもどおり」
私はこの鬼と関わっていい思いはしなかったので、皮肉混じりに返してやった。
「一人酒は寂しいねぇ」
鬼も負けじと返す。私のあまり言われたくないところだ。
「喧嘩売ってるのかしら?」
「喧嘩?じゃんじゃん売っちゃうよ」
「もういいわ」
「そうなの、残念」
残念とは言っているが表情はそうでもなかった。
しかし、このままこの鬼に付き合っているのは時間のムダである。
「そーいえばさー、さっき向こうに狗が居たよ」
「あっ、そう」
私は適当に答えながら、足早に立ち去った。
「つれないなぁ…あっそうだ」
「霧になってストーキングしてみるか」
萃香は能力を使って散り、後ろから追いかけた。

「狗って貴女のことだったの」
「失礼よ、貴女。バラバラにして海にばらまくわよ」
「言ってたのは鬼よ。それとウミってなんのことよ」
鬼の言う狗こと、咲夜は数分前の出会う前の鉄面皮を外し、ぷりぷり怒り始めた。
「まったく、あの鬼め…誰が宴会の食事を用意しているのか分かってるのかしら?」
グチグチとぼやくのが止まりそうにないので話を変えることにした。
「貴女は何を求めているの?」
すると、ぼやくのをやめると同時に
「自由よ」
はっきりとそう言った。
今までまともに何を求めているか回答してくれたヒトは居なかったのに加え、咲夜らしからぬ意外な回答に私は面食らってしまった。
「貴女…とうとう頭を病んでしまったのね…」
「あんなにお嬢様お嬢様言っていたのに」
私は少しおどけながら言った。
咲夜は真面目な顔をして
「お嬢様は確かに私の主よ。それだけで仕える理由になるのよ?」
「でも、本当に心の底から望むことはそうじゃない」
「さっき私に会ったわ。聞いていて呆れるようなことをくっちゃべってたから殺してやったわ」
そう言った咲夜の服をよく見ると目立たない程度だが所々破れていた。
「ドッペルゲンガーなんて殺しちゃって良かったのかしら」
「いいのよ。お嬢様に囚われるのはもう終わり」
彼女の眼には既に迷いはなかった。
「ここから帰れそうかしら?」
「感覚で解るわ。もう帰れるって」
「私からのプレゼントよ。よく聞きなさい。貴女の大切なものを少し先に見たわ」
「じゃあね」
気づいたときには咲夜は消えていた。
「結局ウミってなんのことかしら」
私は苦笑混じりに呟いた。

咲夜のプレゼントの通りに進んでいると、湖に氷が混じり始めた。
「氷?ここは寒くないのに」
そう思っていると急に周りの気温が下がり始めた。
そして、頭上に突如として巨大な氷塊が降ってきた。
「外したけど、やっぱりあたいったら最強ね!」
思い通りチルノだった。
「あなたはなんでここにいるのかしら?」
「確か…あれ?なんだっけ?まぁいいや」
「やい!おまえ!またあのだいだらぼっちを出してみろ!」
チルノの言っていることが一瞬分からず
「だいだらぼっち?」
と聞いた。
「忘れたの?あのおっきな剣を振り回してた」
合点がいった。私の造った中でも指折りの出来のアレのことだろう。
「思い出したわ。アレがあなたの求めるモノならこれのことでしょう?」
私がスペルカードを宣言するより速く、ゴリアテ人形が壁を切り裂いて現れた。
「あれま、思うだけで出てきちゃった」
「よーし、今度こそリベンジよ!」
チルノは昔ゴリアテ人形がのした時よりも数倍も強くなっていた。しかし、私も常に改装し手入れをしてベストコンディションになっているゴリアテ人形も負けず劣らずだった。
お互いに一歩も退かず真っ正面からぶつかっていた。
しかし、決着は一瞬だった。
ゴリアテ人形の攻撃から攻撃へのモーションの針のむしろのような隙を突いてチルノのマイナスKが炸裂し、ゴリアテ人形は行動不能になった。
チルノのリベンジ成功である。
「あたいの勝ちね。前みたいになんかならないのよ」
チルノは嬉しそうな顔をしてから、私に近付いて話しかけてきた。
「あんたのだいだらぼっち、やっぱりすっごく強かったわ。またあたいと戦ってくれるかしら?」
私は自分が誉められているような気がした。そしてチルノの提案を快く承諾した。
「また会いましょうね。次はもっと強いのと戦いたいわ!」
そう言うとチルノは溶けて消えてしまった。

そうして、チルノを見送った私は不意にゴリアテ人形が現れて出来た穴に興味を持った。
穴を覗くと中にはなんと今歩いている世界とまったく同じ世界が広がっていた。私は深呼吸をしてから、穴の向こうの世界に足を踏み入れた。
その途端、なぜか湖の中に落ちた。
急すぎる展開に私は訳がわからなくなったが、もっとこの湖の深くに行けば私の求めるモノがありそうな気がした。
自分の勘を信じて湖の奥に潜って行くと水底には見慣れた私の家があった。
家に入ると私自身が腰掛けていた。
「上でなにか解ったかしら?」
椅子の上の私が問う。
「ええ、私の夢の大事なところがね」
私は答える。
椅子に座っている私はにっこり微笑むと
「そうでなきゃここには来れないわ」
「おめでとう、私」
と、祝辞を述べた。
「目を閉じなさい。次に目を開けたら本当のあなたの家よ」
向こうの私に言われたことに従って私は目を閉じた。
パチンッと指を弾いた音が鳴ると瞬間、私の体が一気に持ち上げられたような感覚に襲われた。

目を開けると私は家の床に倒れていた。手元には、実験で作り出した薬の空の小瓶が握られていた。
私は小瓶を魔法で消し飛ばして、あの湖で解ったことを紙にまとめた。
私の夢、それは自立人形を完成させること。そのために必要なことは全てあそこで起きた出来事たちが教えてくれた。
永夜異変の時以来に、久しぶりに気分が高揚している。
こんな素晴らしい日には酒を呑もう。あそこで出会った人達と。
私は秘蔵のワインを持って博麗神社に向かった。



おまけ

「流石にこの中には入れないか」
先ほどまでアリスをストーキングしていた萃香は諦めたように呟いた。
「暇も潰せたし、そろそろ帰るかな」
「おぅい、紫やぁい!ここから出しておくれよぅ」
空に向かって叫ぶと空間にスキマが現れ、
「うるさい」
スキマから手がニュッと出てくると萃香の角を掴み中へ引っ張った。
「あっ、ちょい待って、瓢箪置いてきた、待って待って待って引っ張んないで あぁ~~れぇぇぇ~」

出歯亀には相応の報いがあるものである。

一年ぶりに帰って来ました。
本人ですら、何が何だか分かってないお話です。
思い返すに、深層心理は全て繋がっているということからひらめいてると思います。
お読みいただきありがとうございました。
不退転の阿呆
http://pixiv.me/hutaiten16
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コメント



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8.100dai削除
訳がわからなくて、好きです。