Coolier - 新生・東方創想話

二人合わせて百面相

2014/05/26 23:05:03
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 夜涼みは柳の下に限る。
 よい人間は眠る、妖怪の時間。
 人間にまぎれて暮らす赤蛮奇という妖怪には、夜は静かに自分一人で過ごせる良い時間だった。
 斜に構え、誰と付き合うのも煩わしく思うこのろくろ首にとって、妖怪であれる夜の方が、静かで好きだった。
 特に、人里の川沿いにある大柳。その場所はことさらに静かで、柔らかな葉がしゃらしゃらと涼しげに揺れるのも愛おしい。
 そして、柳の下の常として、幽霊が漂っている。気質の具現でしかない幽霊には何も気兼ねする必要はないし、何より実際に涼しい。
 赤蛮奇はそうして、いつもの定位置へと足を運んだのだが。

「……むぅ」

 いつもは誰もいないはずのその場所に、今日は誰かが佇んでいた。
 涼しい穴場であるのだから、発見した誰かが気に入ってしまうというのもありうることだろう。だが、だとしたら面倒なことになった。
 とりあえず引き下がる理由もないし、赤蛮奇はつかつかと柳の下に歩み寄る。
 すると、柳の下の人影は、こちらに気づいて振り返った。
 赤蛮奇は、しばしその目に引き込まれるように動けなくなってしまった。
 何の感情もない空虚な目と、その表情。
 自分がちっぽけにさえ思えるその異様な雰囲気に、赤蛮奇は一瞬飲まれてしまっていた。
 だからこそ。

「……知っているか? 柳の下にはな」

 その空虚な少女が発した意外な言葉に、赤蛮奇は反応せざるを得なかった。

「ドジョウが埋まっているんだぞ」
「……そんなわけがあるかいっ!!」




「混ざってんのよ! 柳の下でドジョウを獲る話と、桜の木の下に死体が埋まってる話が!!」
「そうだったのかー!」

 少女はその無表情のまま、眼前に驚きの大飛出の面を浮かせながら感情たっぷりな声で驚いて見せる。

「おおうおおう、せっかく最近蓄積した無駄知識をひけらかす良い機会だと思ったのにぃ……っはぁ! いいじゃないかよ細けぇこたぁ!」

 悲しみの姥の面でがっくりしたかと思いきや、怒りの般若の面であらぶり始める。
 その様子を見て、赤蛮奇は一瞬でも引き込まれたのが屈辱にさえ思えた。

「……なによ、あんたよく見たら」

 特徴的な薄紫の長髪、ふわっとした洋服。そして何より周囲に浮かぶ数多の能面。
 天狗がばら撒いてた新聞で見たことがある。
 間違いない。この間あった宗教家どものバカみたいなお祭り騒ぎ。そこの中心ではしゃいでいた面霊気。

「秦こころじゃないの」

 赤蛮奇としては昨今軽蔑していた、最たる存在だった。

「むぅ、私のことを知ってくれている? さては君、私のファンか? いやん、照れちゃう♪」
「寝言は寝て言いなさいよ」

 楽の感情を司る火男面ではしゃぐこころに、赤蛮奇はぴしゃりと冷たく言葉を叩きつける。

「ここは私の場所なのよ。あんたはこんなところに来なくたって、もっと賑やかな場所にでも行ってればいいでしょ」
「えー、なんで。っはっはー、たまにはいいじゃないか! 私も一緒に涼ませてくれませんかねぇぇ……お願いしますぅぅ……」
「断る。即刻去りなさい。もう一度言う。ここは私の場所よ」

 無表情なままのこころのテンションの変化にどっと疲れを感じながら、赤蛮奇はしっしっと追い払う動作を行う。
 こんな奴と一緒に涼むなど、想像するだけでイライラしてくる。

「なんだいなんだい。ずっと仏頂面だね、あなた。もしかして感情がない系の人?」
「バカにすんじゃないわよ!」

 こころの一言にカッとなり、蛮奇はどすんと右足を踏み鳴らした。

「わっほ、怒ったぁ♪ ほーらほら、怒ってないで笑えよコラァ!」

 蛮奇の反応にこころはますますはしゃぎ、無茶苦茶なことを言いながら突如として、喜びを司る福の神の面を飛ばしてきた。

「っ、何すんのよ!!」

 赤蛮奇はそれに対してとっさに自らの首の複製を作り出し、その面へとぶつける。

「おおう!?」

 こころが無表情で驚いた次の瞬間には、飛ばした蛮奇の首に、喜びの面ががっぽりと被さっていた。
 そうしてこころは恐る恐るといった感じでそれに近寄ると、そっと喜びの面を外す。
 そして次の瞬間には、その面を燦然と自分の眼前に浮かべた。

「おー! かわいい!」

 こころはそのまま蛮奇の首を回転させ、蛮奇本体に見えるように顔を向ける。
 そこには、満面の笑みを浮かべる赤蛮奇の顔があった。

「なっ……!」
「ほらー! ちゃんと笑えるじゃーん? 笑うとこんなにかわいいんだから、ほぉら、笑ってぇ♪」
「ふざけんじゃねえ!」

 バカみたいにハシャぐこころも、アホみたいに笑う自分の顔も。
 何もかもが腹が立つ。
 蛮奇は笑う顔を消し去ると、自分の本当の頭を勢いよく宙に飛ばし、更に分身させた。

「フン……そう来なくてはな……」

 蛮奇の攻撃姿勢の意味を察し、いつの間にやら狐の面を被って大物ぶっているこころ。
 このふざけた妖怪をぶちのめすべく、蛮奇は啖呵を切った。

「もう笑えない茶番は結構! どかないというなら力ずくでどいてもらうわ! そこは、私の場所よ!」
「しかし、今は私の場所だ。奪い返せばよい」

 そしてこころもまた、戦いの口上を返す。

「……できるものなら!!」

 瞬間、パァンと、こころの周りの面がはじける様に舞い上がる。
 そしてそれは一つ一つ青い霊気を纏って、蛮奇へと突進し始めた。

 ――憂符『憂き世は憂しの小車』

「はんっ、なめないでよね!」

 ――飛頭『ナインズヘッド』

 それに対して蛮奇は、分身した九つの頭から引っ切り無しに光線を浴びせかけ、こころの面を迎撃した。

「ウオー、スゲェ!」

 自ら驚きの面を浮かべ驚いている間に、次々に打ち落とされていくこころの面。

「ざまぁないわね!」

 そしてその様をせせら笑う蛮奇の首たち。
 だが、その弾幕に紛れて、一つ縫うように、鮮烈な動きでもって一つのお面が蛮奇たちの懐へと突入してきた。

 そして、吸い込まれるように――中央の首へと覆いかぶさる。

「!?」

 そしてこころは得意気に火男の面を浮かべると共に、蛮奇の頭から面をどける。
 再び蛮奇のその頭には、満面の笑みが張り付いていた。

「ほーら、笑ったぁー!」
「……何を遊んでるのよ、あんたは」
「だって面白いんだもん。そんなにいっぱい顔を増やせるなんて!」

 言う間に、こころの面が残り八つの頭にばしりと張り付き、それが取れたときには、あるものは微笑み、あるものは泣き、あるものは驚き、さまざまな表情の展覧会のごとき様相を呈していた。

「あははー、まさに百面相だね!」
「人の頭で遊んでんじゃないわよっ!」

 そして九つの頭は、次の瞬間には再び一様に憤怒の表情を浮かべてこころをねめつけた。
 蛮奇としては真剣にやっているのに、こうも茶化されては余計に腹が立つ。

(だが)

 しかし蛮奇は内心ほくそ笑んだ。
 自分の本体はあくまでこの体。首のほうにご執心なのでは、万に一つもこころに勝ち目はあるまい。

「とっとと沈みなさい!」

 ――飛頭『デュラハンナイト』

 蛮奇はそうして首だけではなく本体からも、相手の動きを制限する光弾を放つ。
 更に蛮奇は、ナインズヘッドで増えた首を引っ込めなかった。そのまま全て縦横無尽に動かしながらこころに向けて目からビームを叩き込む。
 容赦のない全力攻撃。
 蛮奇は今、熱くなっていた。
 あの逆さ城の異変の夜のように。

「さぁ! さぁ! さぁ! さっきまでの威勢はどうしたの!?」

 身を守るように縮こまっているこころに気を良くし、蛮奇は九つの首をこころへと踊りかからせる。
 だが次の瞬間。
 何かを解放するように、こころが両手両足を広げて飛び上がった。

「っはぁーーーーーっ!」

――憑依『喜怒哀楽ポゼッション』

「いいねえ、いいねえ! 乗ってきたよぉー!」
「なっ!?」

 こころから放たれた波動に、踊りかからんとした九つの首が巻き込まれる。
 混ざり混ざった感情の波動を受け、首たちはめまぐるしく表情を変え、コントロールを失っていく。
 そして波動の余波は本体をも襲い、その体を覆った。

「っ!? 何これ!?」

 揺り起こされる感情。
 喜びが、悲しみが、怒りが、自分の中で次々と浮かび、そして消えていく。
 踊りだしたい気持ちにも駆られ、人目をはばからず泣き喚きたい気持ちにもなり、あたりかまわず怒鳴り散らしたい気持ちがとどめられない。
 仕舞い込んだ情熱が顔を出す。
 そう、これはあの夜以来、もう感じることはないだろうと思っていた、感情。

「ああ――楽しい」

「だろう! さぁ舞え! こころのままに!!」

 広げたこころの両手に、ポンと青白い扇子が現出される。
 そうしてこころは、弾幕の飛ぶ戦場を、舞い始めた。
 その様を、赤蛮奇は陶酔した18の目で、呆然と見ていた。
 洗練された流れるような動きに見とれていた。飛び交う弾幕でさえ、彼女の舞を映えさせる舞台演出であるかのよう。
 ただただ、美しかった――

 ――そうして、赤蛮奇が次に我に返った時には、こころは目の前で、扇子をぱちんと畳んでいた。
 しまった、と攻撃態勢を整えようとするよりも先に、こころの手に青白い薙刀が握られる。

「せいやぁ!」

 次の一撃で、赤蛮奇はなすすべもなく――倒れ伏してしまったのだった。





 次の日の朝、憮然とした表情で赤蛮奇は起床した。
 昨夜の百面相が嘘であるかのような、前にも増して深く眉間にしわが寄った表情。

「くそっ、忌々しい」

 蛮奇はぎりりと爪を噛んだ。
 あのバカに完全に踊らされてしまった。
 あっさり完敗したばかりか、こころとの戦いが楽しいと、こころの舞を美しいとさえ思ってしまった自分に腹が立つ。

「……くだらないわ」

 そう吐き捨てながら、蛮奇は昨日のこころを思い出す。

『ここは私の場所だ。だけど、お前の場所だ』

 無表情に喜びの面を浮かべながら、倒れた自分に手を差し出してきた妖怪。
 蛮奇はそれを払いのけて、逃げるように家へと帰ったのだ。

「あんなやつのこと、考えるだけ思考の無駄よ……」

 こぽこぽとお茶をいれ、一息つく。

「……そろそろ、仕事を探さなきゃね」




 赤蛮奇は人間に紛れて暮らしている妖怪だ。ゆえに、昼間は人間としての顔も持っている。
 彼女は人を襲うというよりは、人を驚かせるタイプの妖怪。
 もちろん妖怪としての基本的な糧は、人を驚かせて得ている。
 だが、そうして食費は必要ないにしても、人間に紛れている以上、こまごまとしたお金は必要になる。
 だから彼女はたまに日雇いの仕事を探して、お金を稼ぐ必要があった。

「あー、めんどくさ」

 人里を歩きながら、赤蛮奇は誰に言うともなく呟いた。
 往来する人々、仕事に没頭する人々、楽しげに談笑する人々。
 流行りものに流され、日々が楽しいと錯覚して生きている人々。
 赤蛮奇には全てがくだらなく見えた。

 彼女は、吸血鬼異変以前の風潮を今に受け継ぐ、気力のない妖怪だった。
 何をやったって仕方ない。吸血鬼のごとき不条理が、ちっぽけな自分を踏み潰す日がいつかはやってくる。
 今はスペルカードルールだなんだと騒いでいるが、所詮は上手くいっているという錯覚だ。

 いつかきっと、誰もが無気力に戻る日が来る。

「あのときなんかは、もうそうなったのかと驚いたもんだけど」

 思い出すのは人気取り合戦で騒いでいた頃、夜になると人間が皆一様に、仮面を貼り付けたように無気力になっていた事件。
 いつの間にか、元に戻っていたけれど。
 でも赤蛮奇は、たぶんきっとあれが、化けの皮のはがれた人里の姿なんだろうと思っていた。

 自分が熱に浮かされていたのが、ひと時の夢であったように。




 里をめぐるもなかなか仕事が見つからず、昼を過ぎた頃にはすっかりやる気がなくなっていた。
 もう日を改めることにして、もう夜に備えて寝ようかという無気力極まりない提案が赤蛮奇の脳内首会議に提出された頃。
 通りの一角がやたら騒がしいような気がした。
 ふとした好奇心でその人だかりによっていくと、そこで蛮奇は驚くべき物を見た。

「やぁやぁ、皆さん、ごきげんよう!」
「九十九楽団のゲリラライブ、はっじまっるよー!」
「今日はいかしたゲストの踊り子もいるわよー!」

 即席の舞台の上で手を振る、琵琶や琴、そして変わった太鼓を携えた付喪神たち。
 例の逆さ城異変が終わった後に見るようになった音楽集団である。
 人里でゲリラライブとは豪気なことだが、蛮奇が驚いたのはそこではなく、その傍らに立っていた存在。

「秦こころだよー、よろしくー!」

 無表情で愛想を振りまくと言う器用なことをしている、例の憎い奴。
 蛮奇が驚く中、楽団の演奏とこころの舞が始まる。
 騒霊楽団の洋風な演奏がポピュラーになっていた幻想郷においては、和風に近い九十九楽団の演奏は逆に新鮮で受けがよく、こころの舞ともよくマッチしていて、道行く人が足を止めて喝采を送っていた。

「……ムカつく」

 昨日自分の場所を横取りしておきながら、今はこんなところで人々の注目を集めているだなんて。

(あんたの居場所は、ちゃんとあるのに!)

 赤蛮奇は理不尽を感じて、怒りを抱いた。
 どうしてあんなに光り輝いて生きている奴が、暗く安心できる、自分の場所を奪うのだ。

(許せないわ! 全部……ぶっ壊してやる!)

 そうして赤蛮奇は人知れず首の分身を一つ生み出し、人々の雑踏に紛れて地面を這うように進ませて、舞台の下へともぐりこむ。
 そうして、木組みの舞台を支える足の一つへと狙いをつけた。

(これをへし折れば、舞台は倒壊。ライブも台無しだわね)

 赤蛮奇はそう内心ほくそ笑みながら、足に弾を撃ち込もうとする。
 だが。

(そう、今度は私が……奪ってやるのよ)

 心ではそう強く思いながらも、一向に弾を撃つことが出来ない。

(どうして、私――!?)

 赤蛮奇はどこかでためらってしまっている自分に気づいて、愕然とした。
 憎々しいはずだ。吠え面をかかせてやりたいはずだ。
 それなのに、なぜ。

「こらー!」

 その時、咎めるような声が響いて、赤蛮奇の本体はびくりと身を震わせる。

「幻想警察の小兎姫さんだぞー! あんたたちー、ちゃんと場所の許可は取ったのかなー!?」
「やべえ、サツだ! 逃げろー!」

 結局、赤蛮奇が邪魔をするまでもなく、こころたちは警察に追い散らされてしまっていた。
 呆然としながらも、蛮奇は分身を消してきびすを返し、その場を後にする。

「はぁー、何やってんだろ、私」

 虚空を見上げながら、一つため息をつく。

「いい気味だ。無理な背伸びをするからそんなことになる」

 すぐれない表情のままに、蛮奇は呟いた。

「ひと時の夢なんだよ。今が楽しいなんてものは。ただの錯覚だ」

 だが、警察に追い散らされていたあいつらの、こころの顔がやたら生き生きしているように見えて。
 蛮奇は、どこかうらやましく感じていた。




 今夜もまた、赤蛮奇は例の柳の木へと向かった。
 気まぐれそうなあいつのことだから、今日はフラッといなくなっているのではないか。
 そういう希望的観測を打ち砕くように、今日も柳の木の傍らには、不似合いな薄紫色の髪が揺れていた。

「そこは、私の場所よ」
「だけど今は、私の場所だ」

 何の面もつけない素の表情で、秦こころは振り返った。
 その無表情の深遠さに、赤蛮奇はどきりとする。

「……今日はずいぶんと騒がしかったじゃない」

 その動揺を抑えるように、蛮奇は昼間の話題を口に出した。

「おお、見てくれたの? 私たちのライブ」

 火男の面を浮かべて、こころは楽の気を発する。
 それをへし折るように、蛮奇は冷たく言葉を投げた。

「ふん、私が見たのは、警察に追い散らされて情けなく逃げてるところだけよ。そこだけは笑っちゃうくらい面白かったわ」
「ふえええん! 残念だよぉ! でもねー、警察に追い散らされるところまで含めてロマンなんだよー。って雷鼓が言ってた」

 よくわからないが、それは何か違う気がした赤蛮奇であった。

「……友達が多いのね」
「うん、雷鼓たちは私の舞の評判を聞いて話しをしに来てくれたんだ。他にもね、神子もよくしてくれるし、お寺のみんなもすごいやさしーの」
「ふぅーん……」

 複数の面をころころと変えながら、楽しげな気を発して語るこころに、蛮奇は努めて興味なさ気に相槌を打つ。
 実際、そんな話を聞いていてもムカつくだけだった。

「そんな友達もいっぱいいて超人気者の秦こころ様が、なんだって夜の寂しい私の場所に居座っているのよ」

 昼にも抱いた理不尽を、今改めて言葉に出す。

「あんたは私と違う。他にもいっぱい、居場所があるくせに」

 すべてに虚しさしか感じない自分とは違う、楽しいという錯覚に酔いながらも、今を全力で、輝いて生きているはずだのに。

「何でだと思う? 何でだと思う?」

 笑顔の面を浮かべて揺れる姿がうっとうしい。

「えへへ、特別に教えて差し上げましょう。それはですねえ……」

 そうしてこころはなぜだか困ったように猿の面を浮かべ、揉み手をしながら近寄ってくる。

 そして次の瞬間に蛮奇の視界を埋めたのは、狐の面。


「――お前がムカつくからだよ。赤蛮奇」





「ひっ、ひぃ、ひぃ……」

 赤蛮奇はその日も逃げるように、自分の家へと帰り着いた。

「ち、ちくしょう。な、なんなのよ……なんなのよ……!」

 まるで命からがらといった様相で、蛮奇は隠れるように布団にもぐりこんだ。
 こころに向けられた突然の敵意。
 昼に邪魔をしようとしたのがばれていたという雰囲気でもない。
 何の脈絡もなく襲い掛かられ、赤蛮奇ももちろん応戦した。
 だが、二回戦って、今度こそ嫌というほど思い知った。

 秦こころという妖怪は、自分などとは格が違う。

 実際にこころは付喪神としては最上級クラスの格を持つ大妖怪。赤蛮奇はそこまで詳しくは知らなかったが、それでもしがない一般妖怪でしかない自分との差は、痛いほどに感じていた。
 能天気なバカで、自分が一方的に敵意をぶつけていると思っていた相手に突然に敵意を向けられ、更に格の違いまで思い知らされ。
 赤蛮奇は恐怖に駆られて、決闘の途中で尻尾を撒いて逃走した。

「私が、私が、何をしたっていうのよ……」

 布団を被って震えながら、赤蛮奇は唇を噛む。
 恵まれた能力を持ち、豊富な友人もあり、情熱を持って日々を生き、人々の注目を集める人気者。
 そんな自分とは生きる世界が違いすぎる妖怪に、なんで自分がここまでされなければいけないのか。
 自分の場所を奪われ、意味のわからない敵意をぶつけられ、こんなにみじめにさせられなければいけないのか。
 嘆いても、赤蛮奇には頼れる人妖なんて誰もいない。
 蛮奇は布団の中で悔しさと恐怖に震えながらも、ただ泣き寝入った。




 次の日。赤蛮奇は出かけなかった。
 その次の日も、そのまた次の日も出かけなかった。
 ずっと家の中で、無気力に呆けながら、自らの境遇を呪っていた。
 力が欲しい。
 あいつをぎゃふんと言わせられるくらいの力が。
 友人が欲しい。
 こんなどうしようもない時に、力になってくれる友人が。
 情熱が欲しい。
 こんなにいつまでも腐ってないで、遮二無二駆け出せる無鉄砲なまでの情熱が。

 『あの夜』のような、情熱が。

「……なんだ、私は、そんなものが欲しかったのか」

 煮詰まりきって、堂々巡りを繰り返す思考の中。
 ふと赤蛮奇は自分が何を考えているかに気づいて、苦笑をもらした。
 あれだけ下らない下らないと吐き捨てながらも、追い詰められたら結局こうだ。
 一体、どっちが錯覚に過ぎなかったというのか……。

「結局私は、秦こころがうらやましくてしょうがなかったんだ……」

 その憧れを自分で誤魔化すために、そして結局自分は秦こころのようにはなれないという諦めから目を逸らすために、赤蛮奇はひたすらこころを軽蔑して見せていた。
 そんなものを自覚したところで、結局どうしようもない。
 だが、その自覚は赤蛮奇に少しの余裕を生んだ。だからこそ、蛮奇はこころの残した一つの違和感を思い起こすことが出来た。

「……なんであいつは、私の名前を知っていたの……?」

『お前がムカつくからだよ。赤蛮奇』

 確かにあの時、秦こころは自分の名を呼んだ。
 だが、赤蛮奇はこころに名乗った覚えはない。

「何か、理由があるの……?」

 こころは、何の脈絡もなく敵意を向けてきたわけではないのかもしれない。
 自分のあずかり知らぬところで、何かがあったのかもしれない。
 赤蛮奇は窓から空を見た。
 あたりは既に暗く、月明かりが窓から差し込んでいる。
 蛮奇は、久方ぶりに感じたにわけのわからぬ衝動のまま、家を飛び出していた。




 その夜も、柳の木の隣では、薄紫の髪が寂しげに揺れていた。
 その姿を見ると、やはり蛮奇は尻込みしてしまう。だが、ここで臆してはいけないという、確信めいた何かがあった。
 思ったほどには怖くない。そう言い聞かせて、赤蛮奇は意を決して声をかける。

「……秦こころ」

 すると、その人影がびくりと震えた。

「……赤蛮奇」

 再び素の無表情で、こころは蛮奇へと向き直る。
 蛮奇はそんなこころに、素朴な疑問をぶつける。

「あんた、夜はずっとここにいたわけ? 昨日も、一昨日も、その前も。どうだった? 過ごし心地は」
「綺麗だけど、寂しいね」

 そう返すこころには、蛮奇があの時感じた敵意は見受けられなかった。
 面を浮かべていないのでまったく感情が読めないが、どこかしょぼくれているようにすら見えた。
 だから、蛮奇はすっとそれを口にすることができたのだ。

「文句を聞きに来たわ」
「え?」

 蛮奇の言葉に、こころはびっくりした面を浮かべる。

「私があんたにムカついてるのは、私の場所を取られたから。でも、あんたがなんで私にムカついてるのかわからない。わけもわからないままにムカつかれてたんじゃ納得がいかないのよ。……だから、あんたの文句を聞きに来た」

 しばらくこころは固まっていたが、やがて両腕を広げると、ぽんっと青白い扇子が出現する。
 秦こころは、静かに舞いながら、語り始めた。

「それはかの、『逆さ城』の夜のことでございました」


 弱きものが力を得、道具もまた意思を持って動き出す、騒がしい夜のこと。
 その騒がしさに私もまた、いてもたってもいられず飛び出しました。
 数多の付喪神が生まれ、妖怪たちが活気付いたあの夜。
 私も楽しくなって、いろんな場所を見て回っていました。
 その時に、あなたをお見かけしたのです。
 たくさんの首を操り、その一つ一つに、活き活きとした表情を浮かべて戦うあなた。
 私は表情一つ、ものにできていないというのに。
 あの時のあなたは、私のあこがれる姿、そのものでした。
 その時私は、その姿に見とれるばかりで、声をかけるなんてことを思いも寄りませんでした。そうこうしているうちに、退治屋に負けてしまったあなたは素早く逃げていったのです。
 私は我に返り、慌てて追いかけました。結局、その夜はあなたを見つけることが出来ませんでした。
 出会った他の妖怪にも尋ねてみました。しかし、赤蛮奇というお名前だけはわかっても、それ以上に詳しいことは誰も知りません。私は途方にくれました。
 結局私はその時は諦めざるをえず、その結果に非常に落ち込みました。私はとんでもない好機を逃してしまったのだと。
 だからこそ、後に人里の柳の木の傍であなたをお見かけしたときは、飛び上がるほどに喜んだのです。
 でも結局、そこで声をかける勇気がなくて、その次の日の夜に、柳の木の下でお待ちしていました。
 そうして、あなたがやってきた。
 ……だけど、やってきたあなたは、あの夜とは似ても似つかないほどの仏頂面。
 何をするにもつまらなさそうなその顔は、私のあこがれたあなたではありませんでした。
 しかし私には、あなたに笑顔を浮かべさせる力があった。だから、戦いを挑んだのです。
 私は、あなたに色々な表情を見せて欲しかったのです。
 だけど、あなたは逃げてしまった。
 ……次の日も、あなたは来てくれました。
 能力で無理やりやったから嫌だったのかなって思って、あなたとお近づきになりたくて、一生懸命、お話しました。
 だけど、あなたは応えてくださらなかった。
 だから、だから、私は……


 そこでこころは、語りと舞いを止める。

「……それが、あの時の敵意の理由だっていうの……?」

 赤蛮奇は、こころの語りを聞きながら、大きな衝撃に動揺を隠せないでいた。
 自分にないもの全てを持っていて、住む世界が違うと確信できるほどに煌いていたこの妖怪が、あの日の自分に憧れていたなどと。
 にわかに、信じられる話ではない。

「本当は、もうちょっと理由がある」

 こころは、扇子を仕舞い、かしこまって言葉を続けた。

「今のあなたが、昔の私によく似ていたから」
「……え?」

 もう一つ、信じられない言葉を聞いた。

「私は希望の面をなくしてあの事件が起こるまでは、全ての感情が完璧に均衡した付喪神だった。何に心を動かすこともなく、この世の全てに興味を持たない。そんな、妖怪だった」

 その言葉に、蛮奇はどきりとした。
 自分は何にも心を動かすことがない、なんて高尚なところにいたわけじゃない。
 だけど、何事もくだらない、と吐き捨てていただけのこんな自分に、秦こころはかつての自分を重ねていたのだ。

「でも、私は変わった。希望をなくして、新しい希望を見つける間に、いろんな人に出会って、みんな、いろんなものを私にくれた。だから今は私は、毎日が楽しい」

 こころはそう言って、蛮奇を見つめる。

「だけどあなたは、頑なに変わろうとしなかった。でも、きっとあなたは本当は変わりたいはずだって、私は今でも思ってる。だって、あの日のあなたは、本当に楽しそうだったから」

 こころの顔に、悲しみの面が滲む。

「でも、楽しいっていう感情をぶつけても、あなたは怯えるようにそれから逃げてしまう。それがもどかしくて、やるせなくて、そして、私には、私にしてもらっただけの何かをあなたに伝えることもできないんだって思うと、腹が立ってきて……」

 そして、あの日の台詞が出てしまった。
 ムカついたのは、意固地な蛮奇にでもあり、自分自身の力不足にでもあった。
 まだまだ修行中のこころは、そんな感情がない交ぜになって、八つ当たりをしてしまったのである。

「あなたがまた逃げてしまった後、私はものすごく後悔した……。どうしていいかわからなくて、聖に話したらすごく怒られた。だけど最後には抱きしめてくれて、ちゃんと謝って、自分の気持ちをちゃんと言葉で伝えなさいって、言ってくれた」

 こころは、蛮奇を害したかったわけじゃない。
 彼女も彼女で、いっぱいいっぱいだっただけだ。

「ずっとここで待っていたけど、あなたは来なくて。もうずっと謝れないんじゃないかって、不安だった。だけど、やっと言えるよ。あの時は、本当にごめんなさい」

 ぺこりと、こころは頭を下げた。

「こころ……」

 その姿を見ていると、赤蛮奇はこの三日間恐怖に震え、うじうじして閉じこもっていたことすら、何か申し訳なく思えてきた。
 結局、自分が素直じゃなかったから、こんなことになってしまったんだ。

「……何よ、そんなにくだらないことで悩んでいたの。あなたも、私も」

 だけど、それを素直に口に出して詫びれるほどには、赤蛮奇もまだまだ素直になれなかった。
 蛮奇はこころの顔に手を添えて、ぐいっと自分に向けさせる。

「……赤蛮奇?」
「私が何もかもくだらないって思ってたのは、諦めきってたからよ。たかだか弱小妖怪の一つが、いきがったって何にもならない」

 蛮奇はせめて、気持ちにだけは応えようとしゃべり始めた。

「力の差を埋めて決闘ができるスペルカードルールが出来たからって、結局語られるような異変を起こせるのは、大妖怪だけなんだ。そう決め付けてた」

 吸血鬼異変以前の退廃した世界から、本質的は何も変わっちゃいない。
 幻想入りする前の情熱なんかすっかり忘れて、赤蛮奇は腐り続けていた。

「だけどあの夜は、全てが逆転したの」

 突然湧いてきた力。弱者と強者を入れ替えんとした、逆さ城の夜。
 全てを諦めきっているように見えながら、心のどこかで待ち望んでいた日が来たんだと、直感的に蛮奇は感じていた。

「後で聞いた話だけど、あの異変の首謀者は、そう大した妖怪じゃなかったらしい。でも、その時の私にはなぜだかそれが分かってて、誰かが私の代わりにやってくれたんだって思って。確かに、あの夜の私は輝いていたでしょうね。本当に、楽しくて、嬉しくて、酔い痴れたわ――」

 懐かしげに、蛮奇は目を細める。

「そう――ひと時の夢に」

 だが、それは結局、一夜の夢だった。
 たった一晩のうちに異変の首謀者は懲らしめられ、世界は全て元に戻った。
 結局のところ、何も変わらない。逆さ城の主はいずこかへと消えうせ、何を残すこともなかった。

「それが私がどこかで持っていた希望が、完全に消えた瞬間だった」

 それからの赤蛮奇は、今までに輪をかけて腐っていた。
 結局希望にすがったところで、それは夢。
 最後に突きつけられるのは、ただつまりもしない現実だけだ。

「だからあんたみたいな、情熱を持って日々楽しく生きている奴を、馬鹿だと思うしかなかったわ」

 そうして誰かを蔑むことで、蛮奇はやっと自分を保つことができた。
 そうしないと、本当になぜ自分が生きているのか、わからなくなるから。

「あんたの感情をもらったとき、私はあの夜の中にいるようだった。本当に楽しかったわ。だけど、あの夜のように、それは結局錯覚でしかなくて、夢が覚めれば私はみじめで無気力な雑魚妖怪。それをまた突きつけられるのが怖くて怖くて、手を差し伸べるあんたが信じられなくて、私は逃げた」

 もう、希望なんて信じられなかったのだ。
 自分の勝手な期待を、また裏切られるのが怖かったのだ。

「そう、それが本当の私なのよ。目の錯覚で輝いていただけの、ただの石ころ。あなたが憧れることなんて何もない。今度こそ全てを諦めきったと思い込んで清々としていた、愚かな妖怪よ」

 自嘲の言葉を口にしながら、こころの目を見る。
 最初に惹かれた、その無表情な瞳に吸い込まれるように。

「――本当は、あんたがうらやましくて仕方がなかったのにね」

 蛮奇は、伝えなければいけないことを、やっと吐き出した。
 結局自分は、希望を諦めきることすらできずに、こころに羨望を抱いていたのだと。

「……蛮奇ちゃん」
「え……」

 こころの口をついて出た、親しげな呼びかけ。
 赤蛮奇の懺悔のごとき心情を聞いて、こころは、その内に決意の感情を浮かべていた。

「それでも蛮奇ちゃんは、私の希望なんだ」

 こころは喜びの面を浮かび上がらせ、蛮奇の頭にちょん、と乗せる。
 たちまち、喜びの感情が流れ込み、蛮奇の顔は笑顔になった。

「笑おうと思えば、そんなに素敵に笑うことが出来るんだもの」

 無表情で小首をかしげながら言うこころに、蛮奇は苦笑しつつ面を外す。

「誰だって、笑おうと思えば笑えるわよ。それに私は、あなたの感情をもらって、やっと笑っているだけ」
「でも、私は笑おうと思っても、笑えない」

 こころの言葉に、蛮奇ははっとする。
 こころは修行中とはいえ、まだまだ自我をものにするには遠く、本当の意味では、笑えない。

「でも、そんなの、私じゃなくたって」

 それでも蛮奇は、そんな誰でも出来ることで自分を持ち上げられるのが、納得行かなかった。
 こころができない数少ないこととはいえ、生きとし生ける人妖の大多数が出来ることだ。

「それでもあの夜の、あの時の蛮奇ちゃんが、私の憧れなんだもの」

 たとえおんなじことができる同族のろくろ首を連れてきたって、それは違うと断言できる。
 秦こころが憧れた妖怪は、あの日、あの時出会った、素敵な表情の顔をいくつも操る赤蛮奇。
 それは、一目惚れに近い感情だった。

「こ、こころ……」

 そうまで言い切られて、さしもの赤蛮奇も赤面し、顔の下半分をマントにうずめた。

「蛮奇ちゃんがあの夜のように輝けないって言うのなら、私があなたの希望になるよ」

 そんな蛮奇を、こころは感情の見えない双眸で見つめた。

「ずっとあなたの傍にいて、蛮奇ちゃんに感情をあげるよ」

 まるで恋人の交わす契りの言葉のように。

「その代わり、私に蛮奇ちゃんの表情を頂戴?」

 蛮奇は、こころが心でぶつかってくるのを、痛いほどに感じていた。

「私の希望に、なってほしいの」

 そうして、差し伸べられた手。
 あの日払いのけてしまった手を、蛮奇は、震えながらも握り返す。

「私でいいの? あなたの持っているもの、何にも持ってないこの私で」
「あなたがいいの。私の持っていないもの、全部持っているあなたが」

 言葉を交わして、どちらともなく喜びを浮かべあう。
 一人は表情で。一人は感情で。

「そっか、私たち二人揃って、やっと一つの顔を作れるのね」
「ううん、二人揃えば、一つなんかじゃ終わらないわ」


「「二人合わせて、百面相だね」」





『百面相の妖怪』

 最近人里で目撃されるようになった妖怪である。
 明確な正体は不明だが、多くの頭に取り囲まれたという事例から、ろくろ首の変種と思われる。
 ただ、通常のろくろ首と違い、顔が色々な表情――それこそ、朗らかな笑みやしょんぼりとした顔など、明らかに驚かすには不似合いな表情も含めて――を浮かべていることが目撃例に共通する特徴である。
 もう一つ特徴的なところといえば、頭の一つ一つに何らかのお面をつけているという報告が挙がっている点である。
 この妖怪を見る前に柳の下で寄り添うようにしている二つの人影を見たという報告もあり、もしかしたら二人以上の妖怪が組んで作り出した怪異なのかもしれない。
 また目撃例が挙がれば、情報提供をお願いしたい。

 ――稗田阿求
第十二回こんぺでの拙作『虚実幻想~Veritas mendacium』(http://thcompe3.hiho.jp/compe12/1/1382831469)にて、やろうとしたけど不慮の事故でこがここに変化してしまった『ここばんき』に再度、真面目に挑戦。
いかがだったでしょうか。

片や首を、片や面を飛ばす者。
赤蛮奇の設定では、蛮奇は心綺楼の宗教戦争を否定的ながらも意識していましたので、その中心にいたこころに対し、好意的でないにせよ何らかの感情を抱いている可能性は、少なからずあると思います。
そして、斜に構えて誰とも打ち解けないという赤蛮奇と、希望の面が失われる前の安定した状態では感情を全く出さず、何事にも興味を示さない静かな付喪神だったと言われるこころは、結構対比できる存在なのではないかなって。

そういえば、狙ったわけではないんですけど、去年の今日に心綺楼が発売されたんだそうですね。
こころちゃん、一周年おめでとう!

ともあれ、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ナルスフ
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コメント



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2.90名前が無い程度の能力削除
意外だけどなるほど、と思う組み合わせでした。

お互い自分にないものを相手に見出していたのですね。
こころちゃんが初めて感情を身につけた時には赤蛮奇も初めて浮かべる表情になりそうだなーと微笑ましく思います。
3.100名前が無い程度の能力削除
ここばんきいいねぇ
5.80奇声を発する程度の能力削除
こんな組み合わせも良いですね
7.100名前が無い程度の能力削除
おお、あとがきで納得した
これはいい組み合わせ
9.90名前が無い程度の能力削除
良かった
11.100名前が無い程度の能力削除
よかったです。
前半と後半のこころのギャップを見ると、多少の無理をしてるのかなぁ、と思ったり。
二人で笑顔を浮かべられる日がくればいいですね。
20.100名前が無い程度の能力削除
赤蛮奇ってどこか擦れたイメージがありますよね
そんな赤蛮奇と異変後の充実したこころの組み合わせが面白かったです
しかし、太子謹製の希望の面をつけた首が飛び回っているとかどんなホラーですか…
24.100ハイカラ削除
やはりここばんきは素晴らしい