Coolier - 新生・東方創想話

咲夜をこよなく愛そう

2013/11/22 23:10:52
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ある夜の紅魔館、、、

「私に決まってるじゃない(呆)」
「いいや、違うもん!絶対フランだもん!」
その声は紅魔館の別館で新聞を読みながら休憩を取っていた紅魔館で働くメイドの咲夜のところまで聞こえていた。
「お嬢様!妹様!」
彼女は読んでいた文々。新聞を床に落とすと最高速度で声のした食卓に向かった。
「お嬢様!妹様!どうなされましたか?」
そこには紅魔館の主であるレミリア・スカーレットとその妹のフランドール・スカーレットが言い合いをしていた。
「ねぇねぇ、聞いてよ咲夜!!お姉ちゃんってば咲夜を一番愛しているのはこの紅魔館の主の私よ。とか言うのよ!信じれない!」
フランはそう言うとレミリアにもっと怒った顔をして睨みつけた。
咲夜はあまりにも突然で予想もしていなかった質問にキョトンとしていた。
しかしレミリアは何も言わず夕食のデザートのキウイシャーベットをフォークでパクパクと食べていた。

「で、咲夜どう思う?」
3秒間ほどの沈黙のあとレミリアが口を開いた。
「え?ええっと、その、あの、、、」
戸惑う咲夜の前に視線を送る二人。
「わ、私はお二人共に平等に愛されていると思いますよ。ほら、私がこうして紅魔館にずっと居れるのもお嬢様や妹様のおかげですし」
咲夜はそう言ってニコリと笑おうとした。
「ダメーーーー!!」
「咲夜、ダメよ。」
咲夜は笑う暇もなく二人に喝を入れられた。
「私か、フラン。どちらがあなたを一番愛されているかなんか簡単に分かるわよね?咲夜♪」
何かとてつもない重みのある言葉を咲夜は受け取った。
「ねぇ、咲夜ー、フランはね、いつでも咲夜を愛しているだよ。朝から晩までも!いや死んでも愛していくもん!」
咲夜さんは限界だった。すでに咲夜の鼻からは鼻血がだだ漏れしていた。あまりの混乱で咲夜は自分の鼻血を拭くのを忘れていた。
その時、レミリアとフランは立ち上がり二人ともポケットからハンカチを取り出し勢いよく咲夜の鼻血めがけてハンカチを持った手を伸ばした。レミリアは右の鼻から出た鼻血を拭き取り、フランは左から出ている鼻血を拭き取った。
咲夜は拭き取られる瞬間大量に鼻血を出し倒れた。
「ついに咲夜は気を失った。」

「あぁー、お姉ちゃんのせいで咲夜死んじゃったじゃん!!」
「そんな簡単に死ぬわけないでしょ!馬鹿フラン!」
二人は倒れている咲夜をそっちのけで喧嘩を始めた。
そこに、門番をしていた美鈴が声を聞きつけ口元からたれていた涎をぬぐい眠そうな目をパッチリ開け走ってきた。
「う、うあ咲夜さんしっかりしてください!これは一体どういうことなんですか、お嬢様!妹様!」
しかし二人は美鈴が来たことにすら気づかず言い合いを続けていた。
「お姉ちゃん、フランもう怒ったよ!フランの弾幕よけれるかな?」
「あら、フラン。上等ね、受けてたつけど泣いても知らないわよ?」
美鈴は流石にやばいと思い仲裁に入った。
「レミリア様!フラン様!いい加減してください!咲夜さんが倒れている中何をやっているのですか?弾幕ごっこか何かは知りませんがそんなの咲夜さんを助けてからにしてください!」
「うぅ、、」
「美鈴、、」
二人は美鈴に怒られ泣きそうになっている。
「反省してくれればいいんですよ、あなたたちの大事な咲夜さんなんだから大切にしなさいよ。」
レミリアとフランは美鈴にあやまり三人は咲夜さんをベットに寝かせ妖精メイドに様子を見るように頼んだ。
「本当にごめんなさい。私どうかしてたわ。先に病人を助けるのが当たり前よね、、ごめんなさい。私は悪い子だわ。」
「フランも咲夜さんのこと忘れてたし、弾幕なんて出そうとしたし、、ごめんなさい。フランも悪い子になっちゃった。」
二人は美鈴にまた謝った。
「そうやって、謝れることは素晴らしいことですよ。ぜんぜん悪い子なんかじゃありませんよ。」
二人は涙を浮かべながら微笑む美鈴に抱きついた。


その後、咲夜さんは一晩寝て回復した。
そしてレミリアとフランは、、、

「私に決まってるじゃない(呆)」
「いいや、違うもん!絶対フランだもん!」
二人は美鈴をどちらが一番愛しているかで論争を繰り広げていた。
「ねぇ、咲夜!どっちが一番美鈴を愛してると思う!!」
二人は咲夜に問い詰めた。
「さぁ、どうでしょう?」
咲夜はかすれ行く意識の中美鈴が自分のためにレミリアとフランを叱っていたのを知っていた。
「さあ、美鈴。今日も門番がんばって頂戴☆」
咲夜は美鈴にウインクした。
「あぁー、咲夜ずるーい!」
「咲夜、抜け駆けはダメよ。」

今日も紅魔館はにぎやかだ。

今回は感動ものではなくほのぼの系です。たまにはこういうのもいいいよねw
またアドバイスなどがあればお申しつけくださいw
village
kensin.0siki@icloud.com
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コメント



0.470簡易評価
1.70名前が無い程度の能力削除
中々いい感じ。フランがちょっと舌足らずですね。
10.100やくたみ削除
内容も体裁も頭にすんなり入り、姉妹の可愛らしいやりとりにニヤニヤしながら読ませていただきました。
11.70奇声を発する程度の能力削除
雰囲気が良かったです