「バカじゃないの死ね死ね、私は帰る」
その日、博麗神社は遺憾の意を示した。要するにめんどくさいからあんたらでどうにかすれば、の姿勢である。環境汚染、即ち妖怪が絡んでる訳でもない異変に、巫女さんなど無力だからだ。というか霊夢も少し破廉恥なイベントに興味があった。
自分は大丈夫。結界とか理性とか紫とかで守られてるから。などと他力本願が漏れているのに気付かず、さっさか帰路について眠ってしまった。終始はぁはぁしていた自分の体調を疑いもせずに。
翌朝霊夢が目を覚ますと、既に幻想郷の様子が一変していた。
「俺、魔理沙! アリスの唇を唇で塞ぐのが仕事なんだぜ!」
「わらわはレミリア! 咲夜のおっぱいもみもみ楽しいぞ!」
「妖夢でござる! 幽々子殿のふとももすりすり最高でござるな!」
遺憾の意では済まない。もう全部いかん、キャラリセットしたい。溢れる性欲が東方二次創作のタブーさえぶち抜いていた。もはや全員、キャラの原型が無かった。
「これはひどい」
とりあえず全員にスペカをぶつけてから、霊夢は考えた。早くなんとかしないと。このままではピンク色のあれこれが止まらない。幻想郷が滅びる。紫とイチャイチャしたい。紫のエッチなところ夢想封印したい。
霊夢も媚薬に屈していた。
「あら霊夢……むぐ!?」
ぷっくりと膨らんだ形のいい唇を、霊夢の指が捉えた。悲鳴も嬌声も外には漏らしたくなかった。完全犯罪でありたい。
霊夢は厳重に妖怪封じの札を紫に貼り付けると、靴下を脱いだ。ここまで駆け足で来たせいか少し湿っている。まあ問題はあるまい、どうせもっと湿るのだ。
「……! んぐー! んぐー!?」
無造作にそれを紫の口に放り込む。紫は首を左右に振りながら、何か言いたげだったが聞いてやる霊夢に育った覚えは無かった。今では年上の女の乳を揉みしだく立派な腋巫女に育っていた。一人前の変質者である。
全部、薬が悪いんだ。永琳のせいだ。私も被害者だ。そして私が未成年だ。無罪だ。どうせ無罪ならもっと触っておこう。霊夢の暴挙は止まらない。
そわそわと細い指が這うたび、紫の瞳から大粒の涙が零れ落ちた。掘りの深い、マネキンのように整った顔立ちの女性がそんな表情をするのは、凄く倒錯的だった。霊夢は大人の女が泣くところを滅多に見たことがない。
「紫、かわいい」
泣いている紫は、霊夢だけの紫だった。誰にも見せたことのない、いや見せられない顔をしている。私が紫を支配してる。
全てを手に入れた気分だった。
何でも出来る気がした。
何でもやろうと思った。
「いけない体してるわよねぇあんたって。人肉食べるとこんな風に育つのかしら」
ふにふに、と人差し指で胸を持ち上げながら言う。紫は身をよじって抵抗したが、力を封じられている今は、ただ単に霊夢の劣情を誘うだけであった。
「いいもん着けてるわねー。あーけしからん。けしからなさ過ぎる。けしかるけしかる。これは押収しておこう」
紫のブラジャーを剥ぎ取る流れだと感じたので、実行してみた。
オトナ、としか形容しがたいデザインだった。花をかたどった刺繍がいっぱいで、自分のサラシとも魔理沙の子供ブラとも全然違う、エロくてまろやかなものだった。まろい。
そしてノーブラの紫が出来上がった。
金髪金目、白人女性を連想させる容姿でありながら、その仕草には古めかしい日本の淑女を連想させる恥じらいがある。
服の上から直に色々なふくらみが確認できる。
犯罪だった。
規制が必要だった。
でも成人女性だから合法だった。
だから私は犯罪者じゃない。
完璧な理屈だ、相手は泣きじゃくってるけど。
「着けてない状態で……触ったらどうなるんだろう」
もう紫は遠くを見ていて、心ここにあらずと言った様子で放心していた。霊夢はもっと早く理性がここにあらずな状態だった。
紫の二丘に、手のひらを乗せてみる。
もにゅっ、と大きく沈み込んだ。そして僅かに弾力で抵抗を見せた。同時に汗ばんだ体臭が、谷間から漂ってきた。女の中の女の匂い、雌の香りがした。
蒸し暑い。だからこんなに汗をかいてるんだ。紫の鎖骨から、深い胸の谷間へ雫が流れ落ちるのを見て、霊夢は察した。
「あんたも興奮してんの?」
紫は一層、悲しげに目を伏せるばかりで声は発しなかった。しかし、紅潮していく頬と耳が、如実に紫の心中を語っていた。
「へぇー……なんだかんだで、楽しんでたのね。この、スケベ妖怪」
ぐりぐりと、裸足になった右足で紫の膝を踏みつける霊夢。心なしか活き活きとしている。
「じゃ、じゃあさ。じゃあさ。こんなことしたら、どうなっちゃうんだろうね」
紫の胸に――自分の小さな膨らみを、擦りあわせる。少女の育ちかけの敏感な部分が、控えめな弾力が、紫に密着していた。
「息、荒いわよ?」
そして、霊夢も己の衣類に手をかけたところで――
「はい、終了ー」
「……終了?」
背後には永琳が立っていた。なんだろう。こいつもムラっときて混ざりにきたのかな。襲おうかな。襲っていいよね。霊夢はそんなことを考えるのに夢中だった。
紫は霊夢との0距離コミュニケーションが嬉しすぎて泣いていた。
「やーまさかここまで影響出ると思わなかったわ、貴方達って単純なのね。とてもとても興味深い」
「何言ってんのさっきから? 混ざるの?」
「ごめんごめん。今、ネタばらしするわね。媚薬が漏洩したって、あれ、嘘だから」
「……えっ?」
「プラシーボ効果の検証ね。人は思い込みだけで、どこまでエロくなれるのか。実に有意義な実験だったわ」
「あ……あ……」
「霊夢?」
「あああああああああああああああああああ! 殺せっ! 殺せっ! 私を殺せうわあああああああああああああああああああああああああ!」
その後一週間、霊夢は紫と目を合わせられなかった。
初期の頃は一定数生息してたのに、とんと見なくなったな。
その一方でPAD扱いされないで普通に揉まれてる咲夜さんもいたりと、面白い。
狙ったなら大したものだ!
俺魔理沙ござる妖夢わらわレミリアを盛って来た辺り意図的なぶっ壊しでしょうけど、文章としては……ちょっと……。
展開の早さが気になったからこの点数で
良いお話だった
その一方で紫さんの反応や、やわこさは笑いを崩さない程度のエロスとして過不足なく伝わってきて、大変素敵だと思います。ドキドキしました。
ただ、どうせなら最後まで霊夢が紫の体を一方的に弄るだけであって欲しかったな、と思うのでそこだけ減点させて頂きます。好みの問題ですが。
それにしても、たったの一週間でまた紫と目を合わせられる様になるとは、この霊夢は随分精神的にタフですね。
いいぞもっとやれお願いします
どうせなら風とか地とか星とか神の顔でやってみて欲しい
最初の三人は仕込みですか?
相手が相手なだけに面白くなかった。