Coolier - 新生・東方創想話

【ドラゴンライダー】 第1話

2013/02/05 03:36:33
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また続き物です。今回が第1話になります。
タグにある通り、登場人物がいろいろとんでもないことになってますし、これからなりますが、趣味です。


それでもよろしければ、どうぞ。





***************










 森に、甲高い金属音が響く。

「はっ!」

 ゆらめく銀色の軌道。剣先が頬をかすめる。私はなんとか体をひねって躱す。

「大人しくしていれば命までは取りません!黙ってその金目のブレスレットをよこしなさい!」
「真剣で斬りかかられてるのに大人しくできると思ってんの!?」

 白髪おかっぱの山賊少女は無茶苦茶なことを言ってくる。頬に入れた赤い刺青を歪ませもせず、真顔で、自分の腕くらいあるでかい山刀を振り回しながら。
 こちらの得物はダガーが2本。あんな鉄の塊なんかまともに受け止めたらへし折られる。これを投げて仕留めようとも思ったけど、相手の動きは速いし、分厚い皮の鎧で体の要所要所を覆ってる。一撃で致命傷にはできないだろう。

「大人しくしてください!」
「それで何かいいことある訳?」
「黙って斬られれば痛みも半減です!」
「馬鹿じゃないの貴女!」
「人狼のくせに生意気よ!お前!」

 さっきと言ってる事違う!
 彼女の凶悪な山刀を何とかダガーで受け流し、自分でもわけのわからない体捌きで避けているけど、このままじゃらちが明かない!

「!」

 突然襲った悪寒に、私は直角に横っ飛び。頭を刃先が掠め、何本か髪の毛を切られた。

ざばっ!
 
「よく気が付きましたね!それが野生の勘ですか!」

 振りかえれば、一本の白樺が横薙ぎに両断されて倒れてゆくところだった。あのまま真後ろに飛んでたら、木に背中を打ち付けて一緒に切り飛ばされていただろう。
 だけど、今がチャンス!

「うおおおおおお!」
「!」

 雄叫びを上げて、私は真正面から山賊少女に飛び掛かる。彼女はあわてて得物を構えようとするが。
 
ごっ。

「んあっ!」

 山刀が倒れた白樺に引っかかる!得物のサイズぐらいよく考えて振り回しなさい、このスカタン!

「ねてなさいっ!」
「――――!」

 両手に持ったダガーの柄で、少女のこめかみを思い切り両側から叩き潰す!

「ぴょあ!」

 山賊の少女は奇声を上げ、びくりと震えてその動きを止めた。

「ふうううう‥‥」

 白目を剥いて崩れ落ちる少女の前で、私は深く息を吐く。食いしばった歯の間から飛び出した犬歯が、唇をつつく感触。耳は立ち、尻尾も広がっているのがわかる。のどの奥から湧いてくるのは、獣の呻り声。ああ、わたし、興奮してる。
 とりあえず復活されても困るので、山刀を奪い取り、手足を近くの蔦を切ってふんじばり、木から逆さづりにしておく。誰か親切な人が通りかかれば助けてくれるでしょ。‥‥こんな森の中、山賊を助ける様な通りすがりのお人よしが居たらだけどね。
 ついでに、持ち物も漁る。腰に巻いた布袋の中に、干し肉と薬草が少し。お金は持っていなかった。

「メイリン!美鈴!終わったわよ!」
「‥‥」

 一息ついた私は、森の中にその名を呼んだ。
 返事がない。

「美鈴!」
「‥‥ぐー」
「起きてよ!」
「んがっ!」

 見渡した森の中にその姿を見つけた私は、石を拾って投げつける。命中。
 そいつは、私が命がけで戦っていたというのに、木の上でいびきをかいて寝てた。石をぶつけられた頭をふって、ふがふがと文句を言う。

「イタイですよ咲夜さん。コブができちゃいます」
「何してんのよ。こっちはちょっと危なかったってのに。そっちは片付いたの?」
「あ、もうとっくに。いやあ、相手があんまり手ごたえ無かったんで、咲夜さんの方も同じですぐに片付くかなぁと思ってたんですけど」
「龍のアンタと一緒にしないでちょうだい。‥‥で、賊は?」
「あ、食べちゃいました」
「‥‥」

 木の下に扇子が一振り落ちている。さっきの山賊少女の仲間の物だ。よく見りゃ美鈴の腹が膨らんでいる。私と美鈴、バラバラに戦えば何とかなると思ったのだろうけども。哀れ。
 美鈴はくあ、とアクビをすると、木の上からするりと降りてきた。地面に降りると、わたしのブレスレットと同じ意匠の、銀の首輪が嵌まった大きな首をもたげて鼻先を近づけてくる。

「さて、邪魔者も居なくなりましたし、早く出発しましょう。結構広いですから、この森。この分だと今日も野宿ですね。日が暮れる前に寝場所探しましょう」
「美鈴が手伝ってくれればもうちょっと早く戦いも終わってたと思うんだけど」
「2分かそこらでしょ。誤差ですよ。それより、お腹が空きました。早くご飯食べたいです」

 ふん。と切なそうに鼻息を出すと、美鈴は首をかしげてこちらの顔を覗き込む。彼女の赤いたてがみがふわりと揺れた。

「‥‥本当に美鈴、そうやってると昔から龍だったみたいよね」
「咲夜さんもそれ、似合ってますよ。さっきの戦いもワイルドでしたね」

 言って美鈴は私を見る。頭の両横。銀髪から飛び出た、同じく銀髪に覆われた、尖った耳。そして短いズボンの後ろから飛び出た、銀の尻尾を。

「‥‥さっさとこんなバカなこと終わらせなきゃ。早くしないと戻れなくなっちゃうかもしれないから」
「えー。結構カッコいいのに。“人狼の竜騎士・イザヨイサクヤ”なんて」
「漫画の読みすぎ。‥‥美鈴もそのままじゃ、漫画読めないでしょ」
「ですねえ」

 鳥の足のような、3つ指に分かれたゴツイ前足を見下ろして、美鈴は苦笑する。その間に私は美鈴の背にまたがった。

「水を汲むつもりが余計な時間とられたわね。あなたの言うとおり、さっさと寝床さがしましょ」
「了解です。ご主人様」
「それ、ご主人様はやめてよ。変な気分になるから」
「はーい」
 
 のんびり返事をすると、赤いたてがみを持つ緑の龍は、私を背に乗せてふわりと宙に浮かんだ。
 龍にまたがる銀毛のワーウルフ。それが今の私。十六夜咲夜。
 その、“愛馬“、赤毛の龍が、紅美鈴。 
 なんでこんなバカなことになってるのか。すべては、あの日のお嬢様の思いつきとパチュリー様の無駄な魔道技術、そして私と美鈴の不本意なミスによるものである。‥‥たぶん。
 森の上空。美鈴の背中の上で心地よい空の風を受けながら、私はぼんやり懐かしい紅魔館の生活を思い浮かべる。
 もう、こんなことになってから何日たったっけ。ああ、紅魔館が懐かしい。お紅茶淹れたい。お掃除したい。
 お嬢様ー、妹様ー、パチュリー様ー?元気ですかー?

 わおーん。










*****************
ドラゴンライダー #1












「はい。お嬢様、お茶が入りましたよ」
「ん。ありがとう」

 大図書館の一角にて。ワゴンに乗せて持ってきたティーセットを机の上に広げるわたしに、お嬢様は読んでいた本から顔をあげて返事をする。
 お嬢様の両脇にはうず高く各種の本が積まれ、まるでパチュリー様が二人に増えたようだ。暇を持て余す夜の王の本日の暇つぶしは、読書のようである。

「今日はまた一段と熱心ですね」
「なんだか珍しく熱中しちゃったわ。今日はあたりね」
「良い本ありましたか」
「悔しいけど」

 吸血鬼の私の時間をこんなに奪い去ってくれちゃって。作者には丁寧に礼を言わないといけないわ。とかなんとか言いつつ、久しぶりに“当たり”を引いたせいかその横顔はえらくほっこりしている。
 数えきれない本があるこの図書館、ラインナップも厳選された物ばかりではない。とんでもない駄作も、素晴らしい名作も、わけのわからない妖魔本も、開いたら噛み付いてくる魔道書も何でもござれ。その日の気分にあった面白い本を適当に選ぶだけでも相当な苦労である。ギャンブルといってもいい。司書の小悪魔に聞けば、ある程度はよさそうな本を見つけてくれるが、まだまだ完全とはいかないわけで。
 ふう、とため息をつくお嬢様の前に、茶器やクッキーの皿を置いて行く。時間を止めて一瞬で準備してもいいけど、今日はゆっくり時間を使って準備する。本の世界に浸っていた頭の目の前に、いきなり茶器を出現させては楽しい余韻をぶち壊してしまうしね。
 クッキーを摘まむお嬢様に、今回の“当たり”の内容を聞いてみる。

「今日はどんな本が見つかったんですか?その様子ですと、かなりの時間その本に熱中していたようですが」
「ふん。まあ、くだらない英雄譚よ。剣と魔法と。展開も結構王道だし。中世ヨーロッパみたいな世界観だけど、泥臭いところが全然ないし。突飛な展開もない。その分心配しないで話に集中できるけど」
「へえ‥‥」

 批判しているような褒めているような、よくわからない評価をされたのは、しおりが挟まれたゴツイ装丁の分厚い本。表紙に書いてある文字は、私には読めない。異国の本か、妖魔本か。

「主人公がちょっと異色かもね」
「へえ」
「女の子なのよ。しかも、盗賊」
「あら、泥棒ですか」
「武器がナイフでね」
「お」
「銀髪」
「‥‥」
「手癖が悪い銀髪のナイフ使いの女の子。まるで誰かさんみたいよね」
「そうですかねえ‥‥」

 お嬢様がニヤニヤとこちらを見ている。‥‥わたしは泥棒じゃないわよ。うん。
 とぼける私に、お嬢様はもう少し詳しく本のストーリーを説明し始めた。

「でね、その女の子。入ってた盗賊団が“勇者”に壊滅させられて、頭領も殺されちゃうんだけど、その頭領に娘みたいに可愛がられてた捨て子なのよ」
「あらら」
「ストーリーは、その娘の仇討の話。健気な子でねえ。殺された頭領の仇討ちのために勇者一行を追いかけるのよ。そのお馬鹿な忠犬っぷりが良いの」
「へえ‥‥」

 お馬鹿な忠犬、って言葉にちょっと反応してしまう。わたしの事言ってる?訳ではないわよね。

「あなたも私が封印とかされたら、かたき討ちしてくれる?」
「もちろんです。って、封印されるおつもりで?」
「たとえ話よ」

 くい、とカップを傾けながら、笑いかけるお嬢様。
 まあ、私も事あるごとに犬だのなんの言われてるし。荒筋聞いただけだけど、その主人公にはなんか共感できる気がする。

「あれ、またなんか面白そうな話を」
「‥‥美鈴。門は?」
「休憩ですよ。それに、良い匂いがしたんで、ちょっと分けてもらいに」
「それ、御代り用なんだけど」

 暢気な声に振り向けば、丸めた外套を小脇に挟んだ美鈴が立っていた。彼女はわたしの返事も聞かずに、ワゴンの上のクッキーを一つまみ。はふ、とほっこりしてくれるのはまあ、嬉しいけど。行儀悪いわよ。美鈴。

「雪か、外は」
「ええ、猛吹雪。さっきもハイテンションな雪女とチルノが勝負しに来ましてね、凍えちゃいましたよ。さむさむ」
「勝ったんだろうね」
「もちろん。氷漬けにされたときはちょっとどうしようかと思いましたが」

 ‥‥氷漬けって。それで平然と勝って見せるところは、やっぱり妖怪だ。

「ところで、今日はどんな本読んでたんですか。あれ、マンガじゃないですね」
「久しぶりに当たりでね」

 机の上を覗き込む美鈴に、お嬢様はさっきと同じ話をしてみせる。へえー!と面白そうに表紙を見る美鈴。
 心なしか、本が喜んでいるように見える。こうやって皆の話題に上るのなんて、一体いつぶりなんだろうか。小悪魔に言わせると、そういう時はほんとうに本は喜んでいるものらしい。こんどあの唐傘ちゃんに通訳してもらおうか。どんなきもち?って。

「誰かみたいでしょ」
「誰かみたいですねえ」
「‥‥誰の事でしょうねえ」

 美鈴とお嬢様がダブルでニヤニヤ見つめてくる。‥‥やめてよ。

「こういう本見てると、変なこと思いついちゃうのよね」
「なんですか」

 御代りのお茶を注がれながら、お嬢様はニヤリと口元を上げてつぶやく。
 だいたい予想はつく。

「こういう本の中に入って冒険できたら最高の暇つぶしだと思わない?」

 そら来た。
 
「それはあまたの先人が思いついて通ってきた道ですわ」

 不快にならないよう、あくまでも呑気な口調でお嬢様に突っ込みを入れる。今の流れじゃ、その本の中に入る役はどう考えても私だ。

「おや、つまらないとおっしゃる?」
「そうじゃないですが」
「‥‥できないことはない」
「うおっ」

 地獄の底から響いてきたような声に、美鈴が大げさに驚いて見せる。図書館の暗がりの向こうから幽霊みたいにパチュリー様が漂って来た。
 何も言わずにテーブルに着くパチュリー様に、ハーブティーを淹れる。今日はのどの調子はいいらしい。座るなり、いつもの早口でパチュリー様はお嬢様に話しかけた。

「方法なんてとっくに確立されてる。ガイドブックもあるくらいだわ。‥‥その昔、魔界で出版されたそうよ」
「できるの?」
「ええ。そんなに難しい話じゃない」

 ガイドブックとは。世の中にはいろんな本があるんだな。
 その存在を聞いたお嬢様はにわかに顔をほころばせ、わくわくした様子でパチュリー様に話しかける。

「じゃあ、やりましょ、早速やりましょ。あるんでしょ?この図書館に、それ。見たいのよ。咲夜の忠犬っぷり」
「私はまだまだ忠犬じゃないのですね。精進致しますわ」
「そういうわけじゃない。健気なヒロイン役な咲夜が見たいのよー。わたしはー」
「演劇は苦手でして」
「あは、たしかに咲夜さんなら、いつものその調子でストーリ無視して勇者の寝首を掻きかねませんねえ」
「美鈴はわたしをなんだと思ってるのよ」
「おっかない殺人メイド長」
「‥‥」

 そこはお世辞でも「可愛い女の子」とか言ってほしかった気がする。
 
「盛り上がってるところ悪いけど、その遊び、今では廃れているわ。ガイドブックもすぐに出回らなくなった」
「ん?」

 ぼそぼそと、パチュリー様が私達に突っ込みを入れてくる。

「何が言いたい?」
「確かに一時期、本の内容を追体験するって遊びができたとき、皆画期的な遊戯としてこぞってガイドブックを買い求めたわ。だけどね、大きな落とし穴があった」
「落とし穴ですか?」

 美鈴が首をかしげる。パチュリー様はお茶を啜ると、天井を見上げて話し始めた。

「欠陥と言っていいわね。とてつもなく、危険な」
「ガイドブックの方法じゃ駄目だったんですか」
「そうじゃない。‥‥まあ、そうと言えなくもないけど」
「どっちなのよ」

 ちょっとむすっとし始めたお嬢様に、気にする様子もなく友人の魔女殿は話を続ける。

「ガイドブックに記されている方法はこんな感じよ。まず、入りたい本を、入りたい人間皆で読む。頭にストーリーを入れる。そして、対象の本に魔法をかけ、みんなで寝るのよ」
「寝る?」
「夢の中で再現するわけですか」
「そう。魔法と、参加者があらかじめ読んで記憶した本のストーリーを媒介にして、全員に強制的に同じ夢を見せるわけね。各々には、本の登場人物の役と記憶が与えられるわ」
「おお!それこそわたしのやりたかったことよ!良いじゃないそれ!」
「‥‥」

 手を叩いてはしゃぐお嬢様に、パチュリー様は眠たげな眼で人差し指を突き付けた。

「ここで欠点が一つ」
「な、何」
「それぞれが完全にストーリーを把握して居なければ、夢の中で齟齬が起きる。話が成り立たなくなる」
「あー、それは確かに」
「ありそうな展開だあね」
「二つ。完璧な本なんてそうそう無い。どんな本にも何かしら、脈絡の合わない所や小さなミスがある。そういう場合も、夢の中で本を再生したとき、齟齬が起きる」
「まあ、この本も確かに、設定があいまいなところがあるみたいだしね」

 お嬢様はそう言って手元の本を見る。しおりは大体半分くらいのところに挟まれているが、そこまでの間になにか変なところがあったのだろう。

「三つ。齟齬が起きた場合でも、魔法は無理矢理夢の中で各人をストーリーの最後まで進ませようとする。話はどんどん破綻し、手が付けられなくなり、ついにストーリーと魔法は暴走する」

 欠点だらけじゃない。

「そうなると、どうなるの」
「夢からさめなくなる、とかですか」

 ごくりと唾を飲みながら、お嬢様と美鈴がパチュリー様に質問する。魔女はそんな二人の表情を見てニヤリと楽しそうに笑うと、話を続けた。

「ある意味、そうね。暴走した魔法は、致命的なバグを発生させたわ。夢がひっくり返るのよ」
「ひっくり返る?」
「夢が現に、現は夢に。まあ、ありがちな事故よね。ウチの本にも、そういうストーリーの外界本があるわね。暴走した魔法は夢の中に意識を取り込んで、離さなくなるのよ」
「夢の世界が現実になるって、うはあ」
「ひええ、それは怖いですねえ」
「夢からは醒めるわ」
「えっ」
「その程度の魔法で世界までひっくり返らないわよ。夢からは醒める。だけどね。夢から覚めても、暴走した魔法に囚われた人間は、夢で与えられた登場人物の記憶のママ、目覚めるのよ。つまり、現実でも本の世界を演じ続けるわけね。滑稽な光景だと思わない?目覚めても剣と魔法の世界の勇者と魔王のママ、キザで恥ずかしい台詞を吐き続けるのよ。うふふふ」
「‥‥」

 暗い笑い声を上げる魔女殿。何を想像しているんだろう。
 
「役が人間や悪魔ならまだましね。ドラゴンにされた者は吐けもしない炎を吐いて四つ足で這い回り、淫魔にされた者はところ構わず淫乱な言動をする。バグは役もない役を与えることもあったわ。岩とか、木とか。そうなれば、もう動くことも喋ることもできずにいるしかない。滑稽を通り越して、哀れよ。魔法はそんな被害者たちに容赦なく、ストーリーを続けさせる。暴走したストーリーは、いつ終わるともわからない。何日も、ひどい時には何年もしっちゃかめっちゃかな演技を続けさせられる。飲まず食わずで。ああ、途中で殺された役はひどいわね。ストーリーが終わるまで死んだ演技を続けさせられるんだから。そのうち本当に死ぬ者もいたわ」
「‥‥」
「本来ならば、それはすべて夢の中で起きることよ。何日だろうが何年かかろうが、それは一炊の夢。一晩で終わる。でも、目覚めてしまえば時間は1倍で進むわ。どういうことか分かるわね。100年かかるストーリーなら、100年間、そのまま本の世界を演じ続けるのよ。でもストーリーは暴走してるから、すんなり100年で終わる保証もないけどね」
 
 恐ろしすぎるその話に、すっかりお嬢様も美鈴も意気消沈したようだ。引きつった顔で、手元の本を見ている。

「誰か魔道の知識がある者が気づけば、魔法を強制解除することもできたわ。でも気が付かれなければそれまでね。死人も出たわよ」
「そりゃ、廃れるわね」
「結局当時じゃ、そのバグを直せる者は居なかったのよ。魔界でさえね」
「‥‥く、くわしいな」
「一回実物を読んでみたことあるからね。やらなかったけど」

 ふう、と長話を終えたパチュリー様はお茶でのどを潤す。今日は本当にのどの調子が良いようだ。

「じゃあ、それはあきらめるしかなさそうね。見たかったのになあ、咲夜の活躍」
「ですねえ」
「本じゃなくても活躍してますわ」

 なんとか、本の世界に放り込まれるのは回避できたようだ。
 しかし、ここに悪魔が居た。‥‥紫色の悪魔が。

「さて、そんなバグを修正したガイドブックがここにあるわ」
「ぶっ」

 ひょいとテーブルの下から真新しい本を取り出すパチュリー様。お嬢様がお茶を吹きだし、美鈴と一緒にざざざと後ずさる。ついでに私も。

「ちょ、いきなり何言ってんの何出してんの?やめてよそんな危ない代物!バグ直したとか、大丈夫なんでしょうね!近くに居るだけで魔法にやられないでしょうね!」
「わたしも信用無いわね」
「あろうがなかろうがそんなおっかない話聞かされて実物目の前に出されたら誰だって警戒するわよ!」
「ちょろいバグだったから、今の話してる間に思い出して、魔法で新しいガイドブックを書いてみたの」
「信用できるかーっ!そんな即席魔法!」
「大丈夫よ」
「胡散臭いっ!」

 かーっ、と翼を広げて威嚇するお嬢様。パチュリー様はやれやれとため息をつくと、その本をテーブルに置いた。

「何者も恐れない夜の王らしくない発言よね」
「煽ろうとしたって無駄よ。それに、危険を知っててそのうえで実行するなんて、恐れを知らないのでなく、無謀っていうのよ」
「ふふん」

 パチュリー様はまた不気味に笑うと、お茶を飲みほした。
 お嬢様は興が覚めた、と言った感じで机の上の本を見つめている。しかし、読む気にならなくなったわけではないらしい。「あとは部屋で読むわ」と言って、本を抱えると薄気味悪そうに魔女の手元の本を見つめながら、部屋に戻っていった。

「‥‥さて、私達も仕事に戻りますか」

 美鈴がうん、と頷いていそいそと外套を羽織る。やっぱりちらちらと横目でガイドブックを見ながら。

「‥‥この本から早く離れたい?」
「ぶっちゃけ」

 あはは、と笑うと美鈴は図書館から出て行った。後には、魔女とわたしだけ。
 お茶の後片付けをする私に、パチュリー様がガイドブックを手元で弄りながら話しかけてくる。

「咲夜は最初から乗り気じゃなかったわよね」
「まあ、私はそんな本の世界であそぶよりは、現実で皆と遊んだ方が良いですから」
「そう。まあ、そういう人間もいるかもね」
「パチュリー様は違うんですか?」

 しみじみと吐かれたパチュリー様のセリフに、私は質問をしてみる。帰ってきたのは苦笑だった。

「あなたみたいな人間ばっかりだったら、こんな本もできなかったでしょうしね」
「はあ」
「遊ぼうとしているのは、何もヒトの方からだけとは限らないということよ」
「‥‥本、が?」
「そういうことも、あるかもね」

 ガイドブックをトントンと指でつつくパチュリー様。あまり的を得ない回答に、その時は首をかしげることしかできなかった。





 ――――その晩眠りにつくとき、やけに窓の外が気になったのは、今考えれば何か予感があったのかもしれない。
 しばらく、この光景とお別れしなければならないということに。










***************






 ゆっくりと目を開く。朝の光がまぶしい。
 森のしっとりとした空気が、体を包み込んでいる。
 あー、いい天気。今日は洗濯日和かな。
 ‥‥

 森っ!?

「んなああああああ!?」

 驚いた。すごく驚いた。思わず素っ頓狂な悲鳴を上げてしまうくらいに。
 見渡せば、いつもの紅魔館の自室ではなく、朝霧漂う深い森の中。え、雪は?いつの間に春に?って、な、なにこれ、どこよここ!

「ああ‥‥“ご主人”‥‥朝からどうしたんですか一体‥‥」
「!?」

 足元から響いた声に、私はあわてて下を見る。座り込んでいたふわふわとしたもの。それはベットのマットレスじゃなくて、真っ赤なふかふかの毛‥‥そしてその下に覗くごつい鱗。

「ひょわああああ!?」
「んにゃっ!‥‥ちょっと、咲夜さん‥‥どうしたんですかさっきから‥‥」

 そいつ―――― 真っ赤なたてがみの、一抱えもありそうな胴体の龍 ――――は驚くわたしの名前を呼びながら、ふがっと顔をあげた。
 眼の前で、水晶玉のようなおっきな目玉がぐー、と開かれる。
 
「はわ、あ、ああ」
「んー、咲夜さん‥‥どうしたんですか、そのカッコ」
「‥‥はへ?」
「仮装大会ですか?」

 呆気にとられてうまくしゃべれない私をよそに、そいつは、どこかで聞いた声で、がふがふと寝ぼけ声を出してきた。とんでもない台詞と一緒に。
 あわてて自分の手を見れば、指出しの皮手袋を嵌めた薄汚れた手。‥‥な、なにこれ!

「な、なあああ」

 見渡せば、黒いマントが体を覆ってる。その下に覗くのは、見たことも着たこともない麻の服。腰に皮の鞘。短剣が一本下がっている。足元は継ぎはぎだらけの古い皮のブーツ。メイド服では断じてない。

「ふえ、ふえええっ、っちょ、なっ」
「咲夜さん?」

 思わず私はドラゴンの背から飛び降りる。着地点に水たまり!私はあわてて時間を止めて、コースを変えようと‥‥

「ふべっ!」

 私はそのまま、まっすぐ水たまりに突っ込んだ。背中にしょっていたらしい皮袋が水たまりの向こうにすっ飛んで行く。って、時間が、操れない!?

「ど、どうなって‥‥!」

 髪を伝ってぽたぽた滴り落ちる泥水が、水たまりに戻っていく。その水滴を追いかけた私の目は、見てしまった。そこに写る、わたしの姿を。
 ‥‥銀色のぼさぼさ髪に獣の耳を生やし、ほつれたマントに地味な服をまとった、わたしの姿を。
 耳っ!?
 果てしなく悪い予感に、慌ててお尻に手をやれば、マントの下にぬいぐるみのようなふわりとした感触。
 尻尾っ!?

「えええええ‥‥」
「ちょっと、大丈夫ですか咲夜さん‥‥ぬわああああにいいいいいい!」
「きゃあ!」

 硬直するわたしを覗き込んだドラゴンが、同じように水たまりを覗き込んで悲鳴を上げた。その声に、脳みそが強烈に揺さぶられる。
 
「っど、どどどどどおどどどどおおお!わ、た、わたし、ドラゴン!?龍!?えええ!?」

 ドラゴンが驚いている。わたしと同じように、自分の姿を見て。‥‥その声には聴き覚えがある。うん。思いたくないけど、そうとしか思えない。

「‥‥さささささ、咲夜さん!?ちょ、どどど、どーいうことですか、これっ!?」
「お、落ち着きなさい、‥‥美鈴!」
「だ、だってこれ、わたし、ええええ!」

 やっぱり美鈴だった。龍の姿の美鈴は私以上に慌てふためき、どかどか足を踏み鳴らし、尻尾で木をなぎ倒して暴れ‥‥あ、あぶなっ!
 踏み潰されないように慌てて龍‥‥美鈴から離れるわたしの脳裏に浮かぶのは、“ガイドブック”を片手にじとっと笑う、パチュリー様の姿。

 ‥‥うあああああああ!まさか、パチュリー様ぁぁぁぁぁぁ!?

「ちょ、これ、わたし、あ、髭が、あふっ、へぶしっ!」

 ごあっ!

「ひああああああ!」

 いきなりくしゃみをした美鈴ドラゴン。その圧倒的な風量に、私はなすすべもなく吹き飛ばされ、藪に頭から落ちた。

「ぎっ!」

 頬に走る鋭い痛み。枯れ枝が顔を引っ掻いていた。傷口にさわれば、鈍い痛みに、強烈な血の匂い。
 夢じゃないっ!?

「さくやさーん!さくやさーん!どこ行っちゃったんですかー!」

 ずしんずしんと言う地響きが近づいてくる。とりあえず私は美鈴を落ち着かせようと、何とか藪からはい出した。
 必死に美鈴をなだめる私の頭に浮かぶのは、お嬢様が読んでた本の荒筋に、パチュリー様が作ったガイドブック。
 でもおかしい。わたしには記憶がある。「十六夜咲夜」の記憶がある。たしか、パチュリー様の言っていた内容では、参加者は完璧に役に入り込んでしまうはず。
 それに、お嬢様の本の荒筋。確かに今の私はあの主人公っぽい恰好してるのかもしれない。けど、主人公って人間じゃなかったっけ?なに、狼女?それに龍って出て来たっけ?全然泥臭くない話ってのはどこ行ったの?まるで浮浪者なんですけどこのカッコ!
 結局美鈴を落ち着かせるのに、小一時間かかった。その間2回吹き飛ばされ、1回蹴飛ばされた私はもうどろどろのぐちゃぐちゃ。

「咲夜さん、痛い」
「こう、してない、と、美鈴、あばれちゃうで、しょうが‥‥!」

 涙目でふがふが言っている美鈴のヒゲを手綱の様に持って引っ張りながら、美鈴に踏み荒らされた森の泥の上に座り込み、何とか息を整える。
 向かい合った美鈴は、それはそれはごっついお姿に変わり果ててしまわれていて。
 犬か狼の頭を引き延ばしたようなすらっとした顔。小さめの鼻。長いひげに、頭には枝分かれした角。翼のない、緑色の鱗が覆う長い体に鋭い爪の生えた短い前足と後ろ足。体調は私の身長の4~5倍くらいだろうか。ずるりと伸びる胴体を飾るように、赤いふさふさのたてがみが、頭の後ろから尻尾の先まで続いている。尻尾の先だけは全体が長い毛におおわれている。
 見た目は東洋系の龍の姿。翼はないけどそれでもしっかり飛べるらしく、困惑する美鈴をなだめている間、どっかに飛んで行かないようにするのにえらい苦労をした。

「‥‥は。ご、ごっつくなったわね、美鈴」
「あははは‥‥もう、なにがなにやら。咲夜さんもまた、なんていうか、ワイルドなお姿で。‥‥うん。狼ですねえ。ワイルド」
「ワ、ワイルドすぎよ、こんなの」

 器用に困惑の表情を浮かべる美鈴に、私はうつむいて頭を振る。髪が毛の生えた耳に擦れる感触がする。
 仮装大会なんてレベルではない生々しい匂いのする自分たちの恰好。一体全体、どういうことか。頭に浮かぶのは、パチュリー様の持っていたあのガイドブック。本の中なの?本当に?ここが?マジで?
 
「さ、咲夜さん‥‥いったいこれ、どういうことなんでしょうね‥‥」
「わかんない‥‥」

 混乱するわたしに、美鈴がふがふがと鼻を鳴らして涙声で尋ねてきた。

「パチュリー様が言ってた、“ガイドブック”の魔法でしょうか‥‥」
「やっぱり本の中だって、わけ?ここが?」
「だって、こんな状況、不自然ですよ。ありえないじゃないですか」

 美鈴の不安そうな声。やめてそんな声ださないで。聞きたいのはこっちも同じだってば!

「わ、わからない、わかりません、私ホントに分かりませんおしえて美鈴!さあはやく!」
「咲夜さん壊れないで!」
「だってどうしたらいいかなんてわからないのよーっ!」

あおーん!


「!」
「さ、咲夜さん‥‥?」
「ふ、ふえっ」

 天を仰いで絶叫する。森に響くわたしのその叫び声は、どっからどう聞いても狼のそれ。ほ、本気で私、狼にっ‥‥
 美鈴が考え込むようにゆっくりとでかいまぶたを閉じる。私はもうどうしたらいいのか分からず、途方に暮れていた。
 その時である。私の狼の耳に、遠くの雷のような音が聞こえてきたのは。

ごおおおおん‥‥

「‥‥悲鳴?」
「咲夜さん、あれ、悲鳴に聞こえました?」
「あ、あれ?違った?」

 その音は美鈴の耳にも届いたらしい。顔をあげて、空の彼方を見つめている。
 驚いたのは、私の耳はその音を悲鳴と判断したこと。
 
「声がする、ってことは、誰かいるってことよね」
「そうですね‥‥うえ、何このにおい」
「‥‥?っ!?」

 突然森の中に漂う、強烈な腐臭。な、なにこれ、鼻が曲がる!
 鼻を抑える私に、美鈴がぐるる、と話しかけてくる。

「咲夜さんも私と同じみたいですね。私達、かなり鼻が利くようになってるみたいですよ。‥‥こんな嗅ぎ分け、気を使ってなきゃ普段の私でもできません」
「嗅ぎ分けって」
「わかりません?‥‥これ、腐った匂いだけじゃない。死体と、生きた人間の匂いと、死にかけてる動物の匂い、焼かれた土と木の匂い‥‥」
「‥‥!」

 言われるまで気が付かなかったが、確かに美鈴の言うとおり、それらの匂いが風上からまじりあって漂ってくる。

「‥‥どうします?」
「へ?」

 呆然と風上を見つめる私に、美鈴が尋ねかけてきた。

「どうします?様子だけでも見に行きますか?‥‥ここでこうやって座ってても、何もわかりませんよ。私は飛べるみたいですし、咲夜さんは狼です。お互い体を使う練習がてら、偵察といきませんか」
「‥‥」
「何かあったら、逃げるまでですよ」

 体がでかいせいもある。だけど、なんだか今は、美鈴がすごい頼もしい。その姿は龍なのに、目は、すごく優しい。いつの間にか私が、美鈴になだめられていた。パニックになりかけていた私の頭の熱が、あっという間に消えていく。
 ふう、とため息をつくと、頬の泥をぬぐって、私は立ち上がる。

「‥‥そうね。行きましょう」
「あ、久しぶりに咲夜さんだ」
「なによ、それ」
「その暢気な落ち着いた声じゃなきゃ。咲夜さんは」
「‥‥」

 美鈴が嬉しそうに笑う。ちょっとモノ申したいことはあるが、美鈴がそういうなら、私はもう大丈夫、だろう。
 ふん、と笑いながら、私は美鈴の背中の方にまわる。美鈴はがふ、と鼻を鳴らして首を下げてくれた。

「じゃ、乗ってください。あ、髭は痛いんで、引っ張らないでもらえると助かります」
「くれぐれも慎重にね。まだ慣れてないんだから」
「了解です」

 鱗に手を掛け、美鈴の背中に登る。太ももに当たるその感触に存在を思い出し、腰の短剣を抜いてみる。錆びてはいないが、どうにも切れ味は悪そう。後で砥がなければ。

「じゃあ、いきます」
「お願い」

 言うと、美鈴は静かに集中し、ゆっくりと宙に浮く。段々木の梢が近くなり、すぐに木々の上に出る。
 
「!」

 その先に見えたのは、空に向かって立ち上る、一すじの黒煙。

「あれね」
「そう、みたいですね」

 段々と美鈴の飛ぶ速度が上がる。初めてだと言うのに、戸惑う様子もなく美鈴は飛ぶ。普段から飛び慣れているせいもあるかもしれないが、これも“ガイドブック”の魔法のせいなのだろうか。‥‥ここが本の中なんて、まだどうにも信じられないんだけど。

「‥‥実は私達、”ひっくり返って“たらどうしましょうね」
「うは、それはあんまり考えたくないですねえ‥‥」
「あなた龍だしね」
「咲夜さん吠えてましたもんね」

 最悪“ひっくり返って”ても、紅魔館の中だ。お嬢様が私達の”演劇“を一通り楽しんだら、パチュリー様がすぐに戻してくれるだろう。
 ひっくり返ってないのなら、途中キャンセルもなしに、この荒筋もわからない、物語のようなものを、夢の中とはいえ何年かかっても結末まで走り抜けなくてはならないことになる。
 ‥‥それはなるべく、考えないことにしよう。
 頭を振って、視線を前に戻す。美鈴の飛行速度はすでにかなりのものになりつつあり、黒煙は加速度的にその大きさを増してゆく。
 私は鼻を鳴らし、耳をそばだて様子を探る。‥‥あの天狗の椛みたい。そうか、いっつもあの子はこういうことしてるんだ。

「匂いは大分強くなった。人間の匂い。数はそんなに多くない。獣の匂い。家畜じゃない‥‥悲鳴が聞こえる。子供!」

 私の言葉に、美鈴の目が細くなる。尻尾が大きく振られ、高度が少し下がり、速度が上がった。

「‥‥いきますよ、咲夜さん。まずは最大速であの煙の上を突っ切ります。何かあったら援護宜しくです」
「了解」

 美鈴がさらに速度を上げる。私は馬に乗るように、膝を立て、前傾姿勢で美鈴の鱗に左手を掛け、右手で短剣を抜く。
 



 私と美鈴の突発的な冒険の旅は、こうして、その幕を開けたのだ。
■第2話
■第1話


懲りずにまた続き物&人外化ものです。
某所の龍美鈴動画見てからと言うもの、いつかそんなの書きたいなぁともやもや思っていた話です。
‥‥今度は2年かからないようにしたいです。

もしお口に合うようでしたら、お付き合いいただければ幸いです。
蕗でした。
■2/24
龍美鈴の描写があっさりしすぎていたので、ちょっと改訂しました。

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コメント



0.910簡易評価
4.無評価がる削除
面白かったです。これは大長編の予感…wwこの物語の世界には咲美以外の東方キャラっぽい方々は出たりするのかな?続き楽しみにしてます。
6.70名前が無い程度の能力削除
あれ、初っぱなにやられてた山賊ってひょっとして冥界の…。
もしかしてモブキャラはみんなどこかで見たことあるような面子になるのだろうか。
面白そうなのでこの先への期待を込めて100点。しかし個人的には最初におぜうが読んでた話の内容でいってほしかったのでガッカリ分で-30点。合計70点入れます。

7.80名前が無い程度の能力削除
期待を込めて
11.70奇声を発する程度の能力削除
ここからどう繋がるか
12.100こーろぎ削除
物語の中へすんなり入っていけ、面白かったです!続きに期待し楽しみに待ってます!
14.100名前が無い程度の能力削除
前のシリーズ面白かったので、今回も期待してます!
24.803削除
中々面白そうですね。こういうそのSSならではの世界が広がっているのは好きです。