-ある朝のぎゃーてー-
Stage0 命蓮寺 BGM.欲深き霊魂
村紗さんが成仏してしまいました。正しく言うと、村紗さんを成仏させてしまいました。
この時間に村紗さんが起きているなんて思わないじゃないですか。いつものように読経しながら石畳を掃いていると、今日も元気いいね、なんて笑顔で言ってきた村紗さん。私ははっとしてすぐに読経を止めましたが、時既に遅し。ふわりとなめらかに、そしてナチュラルに村紗さんは召されてしまいました。いい笑顔でした。
「ひ、ひひひひひひ聖ー!聖ー!!」
まだ半分の人数も起きていない命蓮寺を叫び回りながら私は聖和尚の部屋に突撃します。今の私は鶏代わりです。こけこっこー、ぎゃーてーぎゃーてー、こけっこっこー。あ、五七五だ。
ふすまを開けると聖はまだ寝ていました。ですが私の叫び声で起きたのでしょうか、目をこすりながら顔を上げていらっしゃいます。私を認識すると薄く笑って、おはようございますと細い声で挨拶なさった。
「おはよーございます聖。突然ですが、事件が!」
事件と言う言葉に聖は不思議そうにさらに顔を上げられる。黒のすけすけネグリジェの上にバスローブを巻いて、私の言葉に反応された。
「事件とは何ですか?」
「あの、えっと、村紗さんが......」
よく考えると、これ言うと私が犯人になってしまうんじゃないかしら。少しためらったが正直に告白することにした。
「私が読経してたら、村紗さんが」
「ああ、成仏したんですね」
「おろ?」
案外安い反応。一体どういうことか、聖に聞いてみる。
「今回で7回目なんですよ。うふふ。まったく、いつも気をつけなさいと言っているのに」
「あ、そ、そうなんですか......」
私、こういう時どんな顔すればいいか分からないの。またですかー、と笑っていらっしゃる聖は身内の成仏に対して大らか過ぎだ。でも、これが7回目なら今までの6回はどうやって村紗さんをこっちに呼び戻してたんだろう。私の疑問の表情を受け取ったのか、聖が私に話しかけられる。
「冥界の西行寺幽々子さんという方の所から村紗の霊魂を引っ張り出してくるんですよ。幽明結界が曖昧になっていますからね、村紗の魂は直接冥界に向かったのです」
「は、はあ」
私はよく分からない説法のようなものを聞きながら、とりあえず村紗さんは無事だという事を確認した。
「しかし困りました。西行寺さんの所へ行くにも、今日は全員出払う予定ですので......」
「私が行きます!」
もともと責任は私にあるのだし、これくらいは苦ではない。胸を叩いてお任せあれのポーズをとってみる。しかし聖は少々怪訝そうな顔をなさる。
「冥界は普通の人間や妖怪には辛いところです。なんせ浄土ですからね。穢れを好む妖怪にとっては酷です」
うーむ、辛いのか。私の心に不安が生まれるが、私はその不安に押しつぶされて責任を放棄するほど柔な妖怪ではない。
「行きます!」
廊下中に響き渡る声で聖に言った。聖は目を閉じてゆっくり考えた後、開いて私の頭にぽんと手をお乗せになった。にっこりとほほ笑む。
「ではよろしくお願いします、響子」
「はい!」
朝日がだんだん差し込んで来た命蓮寺の厨房で、聖がお弁当にとおにぎりを作ってくださった。思わぬ嬉しい出来事であった。
それに加えて、道中何かあればと聖にスペルカード「超人『聖白蓮』」を与えてもらった。えっと、これ私が使えるのかしら。動けと?
とにかく準備は整ったので、行きます。村紗さん、待ってて下さい!
Weapon Select
山彦装備
ショット :「パワーレゾナンス」
ボム :「チャージドヤッホー」
⇒超人装備
ショット :「ライスボール」
ボム :「聖白蓮」
少女反響中...
なのでこの点数
精一杯書かせて頂きます。
3様
期待してて下さい!
4様
まだStage0なので、これで十分です。ありがとうございます!
どれくらいのROM期間だったかは知りませんが、しばらくROMってれば大体の理由は分かるでしょう
面白そうな作品だけに惜しい。
でもプロローグにしても短い。これ位なら次回とくっつけるべきだったかなぁと。
9様
切れを考えたらここがよかったので。すみません。
7様
そう思っていただけるだけで嬉しいです。
ありがとうございます。2上げました。