Coolier - 新生・東方創想話

射命丸ハゲ

2012/05/24 22:57:24
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一息、私は大きく息を吐いた。
目の前には真っ白な原稿があって、今か今かと文字で埋められるのを待っている。
原稿という存在は文字で埋められてこそ原稿と成り得る。
だからこそ、真っ白なままでは原稿になれないのだ。
つまり、真っ白な原稿は文字に飢えている状態。
元が木だけに植えて(飢えて)いる。

「……なんちゃって」

しかし、原稿に文字は刻まれない。
真っ白なままの原稿は、果たして原稿と呼べるのだろうか。
それはただの紙であって、文字が書かれてこそ原稿となるのではないだろうか。
いや、そんな事はどうでもいい。
問題は原稿の定義ではなく、白紙の原稿なのだから。

「いっその事、紙魚に食べられてしまったのなら……」

いやいや、と私は首を横にふった。
私こと射命丸文は、ほとほと困り果てていた。
原因は簡単だ。
面白い新聞が書けない、という事。
たったそれだけか、と思われるかもしれないけど、私にとっては重大な事だ。
なにせ、ブン屋が新聞を作れなきゃ、いったい何なのだという話になってしまう。
餅屋が餅を焼く様に、桶屋が桶を作る様に、傘屋が傘を作る様に、新聞屋は新聞を作らなくてはならない。

「例外は香霖堂ぐらいでしょう……」

あぁ、ダメだ。
下には下がいる、なんていう考えは愚か過ぎる。
自分よりダメな存在を笑って満足している場合ではない。
そんなものは下賎な人間のする事だ。
この幻想郷最速と謳われる射命丸文のやる事ではない!

「と、自分を鼓舞したものの……」

原稿用紙が文字で埋まる訳ではない。
一応、現段階で書かれている文字は『文々。新聞』だけ。
いっその事、『馬鹿には見えない記事』として発行してみようか。

「お前馬鹿だろう、と仲間に言われるのがオチですねぇ」

結果は目に見えている。
見た事もないけど、見えてしまう。
予知能力でも手に入れてしまったかの様な気分。
あぁ、見える。
くら~い未来が見える。
きっと、私は一生新聞大会で勝てないんだ。
あああ~。
あああああああああ。

「いっそ、嘘八百を……」

いやいや。
それでは真実だけを伝える私の文々。新聞が泣いてしまう。
これでも伝統のブン屋だ。
譲れないラインと、越えちゃいけない一線は守らないと。

「はぁ~」

ついにため息が零れてしまった。
精神的にまいってしまっているらしい。
う~ん。
一応はネタはある。
私は机の引き出しから幾枚かの写真を取り出した。
すでに現像は終わっていて、きっちりと撮れている事を表している。
ひとつは、追いかけられる魔法使い、霧雨魔理沙。
人間最速だが、しょせんは人間。
私のスピードには敵わないみたいで、余裕で写真におさめる事が出来た。
なんでも、彼女の身体が甘くなってしまったらしい。
それで皆に舐められそうになり、そこから逃げているそうだ。

「問題はもうすでに使用済みのネタという事。号外として出したのは性急だったかしら」

舐めたら甘い新聞とか出来ないかな?
今度、にとりに聞いてみよう。
とりあえず、このネタはボツ。

「次~」

天人と香霖堂店主の写真だ。
二人の熱愛発覚、というのなら面白いのだが、現実は厳しい。
そもそも店主絡みなら、熱愛発覚というより不倫発覚かしら。
はやくお姫様とくっつけばいいのに。
あの朴念仁め。

「それはさておき、この写真よね……」

なんでも、新種の妖怪に二人は襲われたそうだ。
インタビューした結果、自動二輪車という物にのった新参者らしい。
危ないところを博麗の巫女に助けられたみたいなんだけど……

「面白くない」

そもそも、その妖怪が写真に写ってない。
というか退治されてしまったので、もう二度と見かける事はないだろう。
これじゃ見所でも何でも無い。
という訳で、ボツ。

「次」

紅魔館の当主、レミリア・スカーレットの写真。
なんでも、パチュリーの魔法が失敗して、ゾンビパニックが起こっていたらしい。
その間は紅魔館を立ち入り禁止にしていたそうで、被害は小規模に抑えられたとか何とか。
解決したのは、メイド長の咲夜と門番の美鈴。
二人で協力して、ゾンビとなった吸血鬼姉妹を倒し、事件解決となったそうな。

「ネタとしては面白いのですが……写真がね~」

解決した後の紅魔館の写真など、ひとつも面白くない。
やはりこういうネタは事件の真っ最中が最高だろう。
ゾンビとなったレミリアやフランドールの写真があれば一番なのに!
あぁ、どうして私はこんな面白い事件に遭遇できなかったのか。
どうして、当日、紅魔館に向かわなかったのか。
悔やんでも悔やみきれない!

「あふ~ん」

机に突っ伏しながら、息を漏らせば妙な声が出た。
もうダメだ。
今日はダメだ。
何も出来ない。
こんな日もある。
こんな日だらけだけど。
いやいや。
明日はきっと大丈夫。
何をやっても、ダメな時はダメ。
こんな時はアレだ。
そう、アレ。
一杯呑んで、気持ちよくなって、温かいお風呂にでも入って寝てしまうに限る。

「うん!」

おしまい、とばかりに私はペンを放り投げた。
ペンは剣よりも強し。
ちょっとの衝撃で壊れたりなんかしない!

「酒だー!」

まだ逢魔ヶ時にも早いけど。
まぁ、いいよね?
あははははは!


~☆~


「……うへあ~?」

翌朝、目が覚めた。
ちょっとしたマドロミを楽しんでから、自分の状態を確認する。
昨日は何やって、どうなったんだっけ?
え~っと。
……あぁ~。
当たり前だけど、昨日の馬鹿みたいな自分を思い出して、ベッドに突っ伏した。
うわ~ん、と泣き言を言いたいけど、誰も聞いてくれる者がいないので我慢した。
こんな時に伴侶がいたらなぁと思ってはみるが、一種の気の迷いだ。
きっと邪魔になるに違いないし。
とりあえず、昨日の私は過去の私だ。
今日の私には何ら関係ない。

「うん」

という訳で、朝の支度をする事にした。
まずは顔を洗って、髪の毛を整えよう。
これでも私も少女の端くれ。
カラスの行水なんて言葉があるけれど、カラスほど綺麗好きな鳥はいない。

「まったく人間は何も見えていま……せん……ね」

私の独り言は途中から弱くなり、最後には蟲の鳴き声の如く小さくなってしまった。
鏡に映った私。
いつも通りの私。
でも、昨日と違うところがあった。
髪だ。
髪の毛だ。

「足りない……」

鏡の中の私には、足りないものがあった。
頭頂部付近の髪の毛が。
明らかに少なくなっていた。
というか、見事な落ち武者ヘアーだった。

「ええええええええええええええええええええ!!!!????」

叫んでみたところで、結果は変わらない。
そんな事は分かっている。
だが、叫ばずにいられようか。
見てよ、これ。
いや、見ないでよ!

「え、なに、どういう事!?」

慌てて枕を確認する。
そこには、まるで打ち捨てられたかの様に、大量の髪があった。
ちょっとしたホラー映像。
いや、実際にホラーですよ、これは。
打ち捨てられたというか、正確には、抜け落ちていた、と表現するべきだろうか。
あぁ、そんな表現なんてどうでもいいのに。

「あぁ、ああああぁ、なんで、どうして……」

どうして、は、はは、ハゲたんだろう。
ハゲって。
なによ、ハゲって。
ハゲてないわよ!
まだあるわよ!
薄くなっただけよ!

「ぎゃあああああああああああああ!!!」

とりあえず、有らん限りの力をこめて叫んでおいた。
落ち着け。
落ち着け、射命丸文。
まだ、間に合う。
まだハゲてはいない。
そう、まだまだ間に合う。
まずは落ち着いて原因を考えよう。

「すぅ……はぁ……」

一息、私は大きく深呼吸をする。
よし、何とか落ち着いた。
今すぐ叫びたい衝動があるが、それを封じ込められる程度には落ち着いている。
ふむ。
まずは、原因ね。

「ハゲの原因と言えば……ストレスかしら」

恐らく、原因というか根源はストレスだろう。
このところ、まるで新聞が書けていない。
それがついに爆発したに違いない。
妖怪とは、元より精神に依存する存在だ。
何者よりも肉体は強いが、心が折れた瞬間に死を迎える。
そんな妖怪も少なくない。
だからこそ、精神面が肉体に出やすいと言える。

「それがハゲに……」

よ、よし。
原因は分かったぞ。
つまり、ストレスを取り除けばいい訳だ。

「新聞が売れれば、ハゲが治る!」

って、

「それが出来ないからハゲたんじゃーん! うわーん!!!」

頭を掻き毟りたくなるが、すんでのところで私は指を止めた。
危ない。
被害の度合いを高めるところだった。
今は一本一秒……じゃなかった、一分一秒も髪の毛を無駄にする訳にはいかない。

「どど、どどどお、どうすれば……」

ハゲ。
ハゲを助けてくれそうな妖怪。
いや、この際人間でも構わない。
ハゲ、ハゲ、ハゲハゲハゲ!

「そうだ!」

ハゲといえば、頭のお皿。
河童だ。
河童に相談しよう!

「にとり! にとりさん! きっと彼女なら何とかしてくれるはず!」

そうと決まれば善は急げ。
私は烏帽子を被り……

「いや」

慌てて鏡の前に移動した。

「ダメだ……バレる」

鏡の中の私は、烏帽子で誤魔化しきれない程に薄毛だった。

「ちくしょう! ちくしょう!!!」

帽子を投げ捨て、地団駄を踏む。
すでに外出する事すら封じられた訳か。
私は今、気づいた。
神を封じるのに、結界などいらない。
ただ、髪の毛を毟り取ってしまえばいい。
そうすれば、自分から引きこもってくれるだろう。
岩戸の向こうで裸で踊ったって無駄だ。
なにせ髪の毛がないのだ。
出たくっても、出られないよ!

「何か、何か方法があるはず」

私は部屋の中を見渡す。
散乱した紙ばかりで、役に立ちそうなものはない。

「……紙ばかりか、髪まで散乱とするとは。神は我を見捨てたか……」

しょうもない。
センスの欠片も見当たらない言葉だ。
だけど、落ち着いた。
そして救世主を見つけた。

「こ、これだわ!」

それは人間の里で買い物した時にもらった薄茶色の紙袋だ。
これを被れば、何とかなるはず!

「とりあえず、目の部分を切って……よし」

ガサガサと音をたてながら、私は紙袋を被った。
目の位置はバッチリで、ちゃんと見る事が出来る。
さすがに自由とはいかないけれど、これならばハゲた事がバレないで移動する事も可能だ。

「後は、他の鴉天狗に見つからない事を祈るばかりね」

得に姫海棠はたてに出会う訳にはいかない。
あと、写真も絶対に不可。
自分の新聞じゃなくて、他人の新聞にネタを提供してどうするっていう話だ。

「いざ、自由への明日へ!」

私は意を決し、広大な幻想郷への扉を開いた。
そして後悔した。
目の前に、犬走椛がいたから。


~☆~


扉の外にいたのは白狼天狗である犬走椛だった。
どうして椛がこんな所に!?
よりによって、こんな時にどうして!?
そんな疑問が私の脳内を駆け回るあまり、私の体は硬直して動かなかった。
どちらにしろ、逃げも隠れも出来ない状況なので関係はないけど。

「な、ななな、何者だ!」
「は?」

しばしの混乱から立ち直った私とは裏腹に、今度は椛が混乱しているみたい。
椛は背中の剣を抜きながら、距離を取った。

「そこは射命丸文の家だ。無断侵入している貴様は何者だ!?」

じゃきん、と今にも音が鳴りそうな程の剣を私へと向けてくる阿呆な犬。
どうやら私が私と判断できていないらしい。

「落ち着きなさい椛。私ですよ、私。清く正しい射命丸そのものです」
「……あれ?」
「あれ、ではありませんよ。剣を収めてください。物理的には剣はペンよりも強いのですから」

もちろん、社会的にはペンの方が強い。

「どうしたんですか、その格好?」

どうやら椛は分かってくれたみたいだ。
剣を背中へ収めながらも、クリティカルな質問を繰り出してきた。
この犬、実は新聞記者に向いているんじゃないだろうか。
そんな世迷い事さえ浮かんでくるが、霧消させる。

「この姿には理由がありますが、今は言えません。そうですね、新しい取材方法とだけ答えておきましょう」

嘘も方便。
人間が導き出した言葉ではあるが、これほど的確だ、と思ったのは生まれて初めて。
今は彼等を褒めてあげたい気分だわ。

「へー、そーなんですかー。頑張ってくださいねー」

何か、やたらめったらに棒読みで答えられた。
ついでに目がじと~っと粘っこい。

「え、えぇ。ところで、どうして私の家の前に?」
「あぁー。先ほどから、妙な悲鳴が木霊してましたからー。何事かと思ってー」

身から出た錆だった。
人間が導き出した言葉ではあるが以下略。

「あ~、気にしないで下さい。私の余りにも素晴らしい記事に自画自賛を繰り返していただけですから」
「なるほどー」

こんな嘘に納得するとは、可愛い犬だなぁ~。
もぅ、私、ありがたくって涙がちょちょ切れそう。
だから、椛が棒読みで話している事なんて、なんにも気にならない!
今度の鳥類哀れみの会に彼女も誘ってあげましょう!
きっと、楽しい呑み会になるに違いないわ!

「それでは椛、お仕事頑張ってください。私も頑張ります」
「あ、はーい。いってらっしゃいませー」

すご~く、いぶかしげな目でこちらを見ていた白狼天狗さんに別れを告げて、私はそそくさと飛び立った。
危ない。
危うく、ハゲがバレれるところだったわ。
まったく、椛のどこからどこまでが本気だったのか。
これだから真面目な白狼天狗は厄介だ。
くわばらくわばら。
と、言ってる間にも、にとりの工房へと到着した。
幻想郷最速は伊達ではない!
紙袋が脱げない様にと押さえながら急降下して、無事に着地する。

「ふぅ……まわりに人は……?」

キョロキョロと見渡す。
他の河童の姿は見えないが……この感じは……

「千里眼ね。椛はまだ疑っているのかしら」

妖怪の山の中、という事もあって彼女はまだ私を見張っているらしい。
ここは何としてでも何とかしてもらわないと。

「河童に願いを」

パンパンと拍手を打ってから、私はコンコンとノックした。

「にーとーりー。居ますか~?」

と、言ってから耳をすましてみる。
中から、どうぞ~、と声が聞こえた。
許可が出たところで、私は遠慮なく扉をあける。
にとりの工房は、相変わらずごっちゃりと散らかっていた。
発明品を作っては、ロクに使用もせず並べておくだけ。
完成品には興味を示さない、まるで芸術家みたいなスタイルのせいで、工房はいつも散らかっていた。
と言っても広いので、足の踏み場がないとかそんな事は無い。
折角なので、パシャリ、と工房内をカメラにおさめておく。
写真撮影は禁止されてはいない。

「誰~? 椛~?」

そんな工房の主は、作業台にむかって何やら作業中らしく、まだ私が誰なのかを把握していないみたい。

「清く正しい射命丸です。今日はにとりさんに助けを求めに来ました」
「へ~、文が来るなんて珍しいね。ちょっと待ってて。キリの良いところまで作っちゃうから」
「それは何ですか?」

作業台を覗き込むと、何やら細かい部品を色々と組み合わせているらしかった。
いったい何を作っているんだろう?

「これはね、お風呂の水位をチェックする機械だよ」
「ほう。どうやって使うんです?」
「こっちの機械を浴槽に貼り付けておくと、ここまで水が来た時にぴぴぴってこっちが鳴る仕組み」

なるほど。
これで離れたところで作業していても、浴槽から水が漏れ出す事が無いという事か。
にとりにしては、珍しくまともな発明品ね。

「ここをこうして~……よっと。ふぅ~、おまたせ~。それで助けてほし――」

ようやく作業が一段落したらしく、にとりがこちらを向いた。

「ぴぎゃああああああああ!?」

で、叫び声をあげて工房の奥へと逃げてしまった。
いやいや、さっきまで普通に話してたじゃないですか。
どうして今更……

「あぁ、これか」

ジャストフィットしている紙袋を忘れていた。
慣れれば、視界の悪さなどどうって事ないわね~。
まぁ、そんな事よりも。

「にとりさ~ん、大丈夫です。ちゃんと射命丸文ですよ~。怖くないですよ~。安全ですよ~」
「ほ、ほんと~?」
「落ち着いてください。ほら~、紙袋を被っているだけです」

私は自分の眉あたりまで紙袋を上げた。
顔の半分以上が見えれば、十分に私だとにとりさんも認識できるでしょう。

「あ、ほんとに文だ。びっくりしたよ~、なんでそんな格好してるのさ」
「いえ、これには実に深い理由がございまして……」

う、うぐ。
実はハゲました、と気楽に言うつもりだったのだけど……
なんという勇気が必要なんでしょう!
まるで自分の裸をさらす以上の勇気が必要なんじゃない、これって!?

「急に悶え始めたけど、どうしたのさ? とりあえず、座るといいさね」

にとりがソファの上にある機械類をがっちゃんがっちゃんと放り出してくれた。
とりあえず、彼女の申し出通りに座るとしましょう。

「……はぁ~」
「ん~、酷く重大な悩みみたいだね。その紙袋と関係が?」
「えぇ、その通りです。え~っと……笑わないでくださいますか?」
「なんだか分からないけど、とにかく了解だよ」

にとりはドンと来いとばかりに胸を張った。
あぁ、なんと頼りになる河童でしょう。
彼女ほど真摯で紳士な河童は存在しない。
今度、おいしい酒を持ってきて、一緒に呑みたいものです。

「それでは……これを見てください」

と、私は紙袋を取った。

「――――――――――――――――――――!!!」

ん?
何か聞こえました?
あれ?
にとりさん?

「爆笑してるじゃないですか!?」

目の前の河童がお腹をおさえ、私の頭を指差して、声なき声で笑っていた。

「ちょっと! 笑わないって約束したじゃないですか!!!」
「来ないで、こっち来ないで! っく、はやく! はやく被ってー!!!」

河童は歯を食いしばって笑いを封じ込めている。
いやいや……なによそれ。
なんかもう、私が悪いみたいじゃないですか。
とりあえず紙袋を再び被った。

「これでいいですか?」
「ひいいいい、いいいいいん、んぐ、はい、はい、いいです。ぐ、んぐ。ふ」

時折、河童の口から、ぼひゅ、と空気が抜けるけど、段々と収まってきた。
良かった。
このまま河童が死ぬまで笑い続けるのかと思った。
いや、もう死ねばいいと思うけど。

「ど、どうしたのさ、それ。ぐひゅ。んぐ、大変じゃない?」
「えぇ、それで助けを求めてきました。でも、逆にトドメを刺された気分です」
「ごめんごめん。いや、でも、ん、ぐふ、ひひひひひひ、ん、ごめん、ちょっとまって」

にとりはスタスタと歩いていくと、隣の部屋へと移動した。
ドアは開けっ放しなので、その様子はここかでも見える。
で、何をしたかと言うと……

「あははははははは、はははははははは! あひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

と、本気で笑いやがった。
ちくしょう。
河童め。
絶対にお酒なんか持ってきてやらない。

「ん、ごめんなさい。さて、どうしようかね」

なんかスッキリとした顔で戻ってきましたよ、この河童。

「河童といえば、頭のお皿ですからね。何か秘術でも持っているのかと思いまして」
「そっか」

にとりが帽子を取る。
しかし、そこにはお皿はなくて、普通の頭だった。
ふっさふさの髪の毛。
なんだろう、酷くうらやましい。

「しばらくだったら、帽子貸してあげようか?」
「いやいやいやいやいや、それじゃ根本的解決になってません。何か無いですか、その~、毛が生える的な機械的な」
「ん~、ハゲの河童もいるけど、そんなに悩んでる風じゃないからね。元より河童らしいし」

あぁ、そうですね。
元よりハゲてる方が河童らしい。
ハゲで悩む河童はいないという事か。

「では、オプティカル・カモフラージュの応用とかありませんか?」
「どういう事?」
「姿を隠すのではなく、姿を別に見せる様な機械って作れませんか? 例えばほら、顔だけ別の映像にして別人に見せる、みたいな」
「おぉ、それは面白そうだ。凄いアイデアだね!」

おっと。
思いつきで言ってみましたが、どうやらこれはいけるかもしれない。

「どれくらいでいけますか? 出来れば早く欲しいのですが……」
「そうさね~。三年くらいかな」

……

「え、三時間?」
「三年」
「三日?」
「三年」
「三週間?」
「三年」
「なんでやねん!」
「三年やねん、って、しょうがないよ、ちゃんと作るには時間がかかるんだから」

あぁ、ダメだ。
涙が出てきた。
終わった。
私の長い人生が終わった。
天狗生か。
どうでもいいか。
あとは笑われ続けて死んでいくんだ。

「う、ぐすっ」
「わぁ、泣かないでよ、文。ほら、私はダメだけど、別の人なら助けられるかもしれない」
「……誰ですか?」
「え~っと、香霖堂の店主なんかどうだい? ほら、外の世界の道具があるし、もしかしたらハゲを直す画期的な物があるかもしれない」
「本当?」
「いや、保障はできないけど……って、大丈夫、きっと大丈夫!」

河童が必死に慰めてくれたので、私は何とか立ち上がる事が出来た。
うん。
もうちょっと、頑張ろう。

「ほら、帽子と作業着も貸してあげる。これでパッと見たら河童だと思われるから」
「ありがとう、にとり。ここに来て良かった。笑われた事は一生恨むけど」
「あはは……天狗は山に住む仲間さね。うん、困った事があったら助けるのは常識じゃないか」

あっはっは、と河童は笑って誤魔化した。
まぁ、いいか。
作業着に着替え、帽子をかぶる。
翼は収納した。
飛べないけど仕方がない。
背に腹は代えられない。

「ありがとう、にとり。しばらく借りるわ」
「うん、頑張ってね」

河童の顔がひきつっている。
また笑いかけたな、この河童。
ちくしょう。
まぁ、いい。
ハゲが治ってから、密着取材を慣行してやる!
と、にとりの工房から出ようとして、扉を開けた。
そして驚愕した。
扉を開けた先に椛が居たから。


~☆~


「いえー、にとりの工房から悲鳴にも似た笑い声が聞こえましたのでー」

とか言いやがる白狼天狗に適当な言い訳を並べて、私は香霖堂へ辿り着いた。
少しだけ帽子を深く被り直すと、入り口の扉を開ける。
カランコロンとドアベルが私を快く迎え入れてくれた……気がする。
あぁ、どうか香霖堂店主が私を救ってくれますように。

「いらっしゃい、ようこそ香霖堂へ」

その言葉に私は、おや、と思った。
香霖堂と言えば偏屈な店主である森近霖之助の店だ。
彼は男であり、こんな女性らしい声の持ち主ではないはず。
という訳で、奥の勘定台を伏し目がちだった帽子のツバから覗き見た。

「おや、これはお姫様じゃないですか」

そこに居たのは、偏屈な主人ではなく、変なお姫様だった。
永遠亭の主、蓬莱山輝夜。
サラサラの黒いロングヘアーが殊更にうらやまし……美しいお姫様だ。

「ん? 私の事を知っているのね。あなたみたいな河童とどこかで会ったかしら?」

おっとっと。
どうやら輝夜は私の姿を見て河童と勘違いしているらしい。

「いえいえ、私です。清く正しい射命丸文ですよ」

私は少しだけ帽子を浮かせて、顔を見せた。

「あら、天狗だったのね。どうしたの? 新手の嫌がらせ?」

失礼な。
というか、この格好のどこが嫌がらせだというのでしょうか。
くひひ、とお姫様は意地悪く笑っているし。

「いえいえ。それにしてもどうして輝夜さんがここに? 霖之助さんはどちらへ?」
「あら、お店じゃなくて香霖堂に用事があったのかしら」
「いや、まぁ、その……」

私は言葉を濁す。
先のにとりの件もあって、私は帽子を脱ぐ気にはなれなかった。
できれば、被害を極最小限に抑えておきたい。
被害を無駄に拡大させる必要は無いのだ。

「香霖堂なら工房に居るわよ。呼んで来ましょうか?」
「あ、いえ。それより輝夜さんはどうしてここに?」
「ただの職業体験中よ。住み込みでね」
「ほう」

これはスクープのチャンスか。
カメラカメラっと……

「一枚よろしいでしょうか?」
「断っても撮るんでしょ?」
「えぇ、もちろん」
「いいわよ。ある事ない事、全部話してあげる。その代わりあなたのその格好の意味を教えて頂戴ね」
「うっ……」

この姫、策士か?
これだから退屈に喘いでいる存在は嫌だ。
興味本位で全力を出してくるので、あんまり近づきたくない。
私が紅魔館に近づかないのは、そういう理由から。
しかし、そうも言ってられない状況よね。

「実は……」

私は覚悟を決めて帽子を取った。
嘲笑や爆笑を覚悟したのだが、意外や意外にそんな声は届いてこなかった。
うん。
聞こえなかっただけで、目の前のお姫様は笑っているんだけどね。
なんというか、こう、面白さが一周しちゃって声なき笑い声で笑っているというか、なんか、そう、そんな感じで笑ってらっしゃる。
死ねばいいのに。
不老不死だけど、死ねばいいのに。

「いや、むしろ私が死にたい……」

がっくりと膝をついた。
いや、ほんと、誰か殺してくれないかなぁ。

「……ご、ごめんなさい。ん、どうしたのそれ?」

ようやく私の姿に慣れたお姫様は涙を拭いながら聞いてきた。
という訳で、私は四つん這いのままに説明する。
もう、立てる気がしない。

「なるほど、いわゆるストレスが原因ね」
「……でしょうね」
「えぇ。何か気分転換してみては?」
「この頭で何を転換しろっていうのですか……」

簡単に言ってくれるな、このお姫様。

「いっその事、全部そっちゃえば?」
「なんでですか!? 髪は女の命ですよ!」
「転じて、神は女の医の値、ってね。神頼みはどうかしら? 髪を司る神様って居たかしらね?」

活字にしないと分かり難いわね~、とヘラヘラしている輝夜にスペカの三枚くらい叩き込みたくなるが、ここは我慢しておく。
なにせ今は藁にもすがる思い。
お姫様の暇潰しにも全力で応えよう。

「神頼みより、外の世界の道具でそんなの無いんですか? それを探しに香霖堂に来たんですけど」
「あら、お客さんだったのね」

それ以外の目的でお店の来る人がいるのだろうか?
そもそも訪ねてくる者は全て『客』だろうに。

「え~っと、そうね。ちょっと待ってて」

そう言って輝夜は本棚辺りを探り始めた。
そこは外の世界の本が並べられており、それらを抜き差ししつつ何かを探している様だ。

「本ですか?」
「確か、育毛か何かの本が有ったはず……ん、これだわ」

輝夜が一冊の本を抜き出した。
どうやら雑誌の様で、風雨に晒されたのか表紙はボロボロになっている。

「え~っと、これだわ。『海草』を食べましょうだって」
「カイソウ?」

カイソウとはどんな食べ物でしょうか。
幻想郷で手に入る物だったらいいのですが。

「そうそう。え~っと、ワカメとかが良いんですって」
「って、それって海の物じゃないですか! 幻想郷に海ないですよ!」
「うん、知ってる」

しれっと言う輝夜に思わずキレた。

「お前もハゲろ!」

死ね!
もう、死んでしまえ!
ハゲてない奴以外、全員死んでしまえ!

「うわ~ん、もうやだ~、誰か助けて、助けてくださいよ、お願いします……」
「あははは!」

私の心が折れ始めたのを見て輝夜は笑い出した。
もう嫌だ。
死んで欲しい。
その前に殺して欲しい。
この世の全てがハゲになればいいのに。

「なんの騒ぎだ?」

自暴自棄になって香霖堂の床に四肢を投げ出していると、店の主人がやってきた。
森近霖之助。
もう、頼るべきはこの男だけなのかもしれない。

「おいおい、文。どうしたんだその頭。輝夜、君の仕業かい?」
「酷い誤解だわ、香霖堂。心を折ったのは私だけど、ハゲにしたのは文自身よ」

という訳で、鬼畜姫が私の代わりに救世主に説明した。

「なるほど。だが、文。残念ながら香霖堂に君が求める商品は無いよ」

救世主はただの凡人だった。
お終いだ。
もう、この世には地獄しか残っていない。

「例えばここに『毛生え薬』なる外の世界の薬があったとしよう。これを幻想郷の住人が使えるかといえば、答えは否だ。なぜなら、その薬は外の世界の人間用だからだ。つまり、妖怪用の薬ではない。妖怪と人間は全然別の存在だ。何らかの物質によって人間の髪の毛が生えたとしよう。それに対し、妖怪においてはその本質が人間とは違っているという事だ。人間と妖怪は違う。そして、妖怪は妖怪で違う。妖怪とは、妖精とまではいかないが、それでも自然に近い存在な訳で、姿を変える事はほとんど無い。つまり、今の君は射命丸文であって射命丸文ではないという状態だな。妖怪が姿を変化させるという事は、その本質から変わってしまっているという事だ。子供が大人になるが如く、ね。つまり、そういう理由から外の道具を頼っても意味がないという事だな。頼るべきは道具ではなく……僕の言葉を聞いているかい?」

聞いていません。
もう、凡人などの言葉に耳を傾けるヒマもない。
誰か何処かに天才はいらっしゃいませんか?
いないのならば殺してください。
今すぐに。

「お~い、文。ダメか、聞こえていない様だ」
「香霖堂の話があまりにつまらないからよ」
「僕のせいだって言うのかい? まったく。僕なら少しだけど助けられるっていうのに」

え?

「ほ、本当ですか?」
「なんだ、聞こえてるじゃないか。根本的な解決にはならないけれど、外を歩く程度にはしてあげられるよ」

ちょっと待っててくれ、と言って凡人改め救世主は店から出て行った。
恐らく彼が貴重品を仕舞っている蔵に向かったのだろう。
霖之助さんは有益な物等を非売品にしてしまう悪癖がある。
その内の一つに、何か現状を打破してくれるものがあるのだろうか。

「お待たせ」

しばらく待っていると、店主が戻ってきた。
手に持っていたのは……

「髪の毛?」
「いや、これはカツラと呼ばれる物だ」

丁度お姫様ぐらいの長い髪を霖之助さんが持ってきた。
それを受け取ってみると、なるほど被れる様になっている。
私は試しにカツラを被ってみた。
まるで帽子を被ったみたいな感覚だけれど、これで大丈夫なんだろうか?
背中を流れる長い髪が、何か凄く新鮮だ。

「はい、姿見」

と、お姫様が大きな鏡を持ってきてくれた。
私はそれを覗きこむ。
そこには、ロングヘアーの私が映っていた。
当たり前だけど、作業着でロングヘアーな私を見るのは初めてだ。
なんというか、凄い違和感を感じる。

「わ、笑われないでしょうか?」
「美人に成り過ぎだ、って笑う奴はいるかもしれないな、ぐっはぁっ!?」

お世辞を言い終わらない内に、霖之助さんの腹に輝夜の右ストレートが炸裂した。
先ほどまでの私の様に、霖之助さんは膝を折り、地面へと手を付いた。

「ふん、まったく。大丈夫よ文。ハゲには見えないわ」
「殊更ハゲを強調しないで下さい」
「ふふ。まぁいいわ、楽しませてもらったし、私からもお礼をあげる」

そう言ってから、お姫様は勘定台から紙を取り出して何事かを書き出した。
すぐに書き終ると、その紙を差し出してくる。
私はそれを受け取り、中を検めた。

「『射命丸文を助けなさい。輝夜』。これは?」
「永遠亭に行って、永琳に見せればいいわ。月の頭脳はきっとあなたを助けてくれるでしょう」
「ほ、本当ですか?」
「不老不死の薬が作れて、妖怪用の毛生え薬が作れない道理はないわ」
「あ、ありがとうございます!」

お姫様は、やっぱりお姫様だったという訳か。
人の上に立つ者は違いますねぇ~。
うんうん。

「……あぁ、文。カツラが脱げない様に移動は徒歩の方がいい。僕から言えるのはそれだけだ」

救世主はそう言って、ぐったりと椅子に座り込んだ。
ありがとう。
あなたの尊い犠牲は無駄にしない。

「それでは、早速永遠亭に向かいます! ありがとうございました!」

私は勢い良く礼をしようとするが、すんでのところで留まった。
ここでカツラが脱げてしまっては台無しだ。
危ないところだった。

「えぇ、それじゃあね」

と、手を振る輝夜に、私も手を振り替えして香霖堂を出て行く事にした。
カランコロンとドアベルが鳴る。
そして、目の前にいた椛に、私は悲鳴をあげるのだった。


~☆~


それから先の事をまとめて話す事にしましょう。
私は犬に適当な言い訳をしてから徒歩で永遠亭に向かいました。
正直に言って不安だらけです。
何せ、迷いの竹林。
なかなか永遠亭に辿り着けないのは明白でした。
でも、その日は何故かすんなりと永遠亭に辿り着く事が出来ました。
これが『縁が合う』という事なのでしょう。
そして、八意永琳様にお姫様の手紙を見せ、私は治療してもらえる事となりました。
もちろん、すぐに髪が生えた訳ではありません。
しばらくはカツラであるロングヘアーで、徒歩の生活が続きました。
大変に不便な毎日でした。
幻想郷最速の名が泣いています。
それを姫海棠とかいうツインテールに馬鹿にされ、新聞にされる事もありました。
ですが、そんな事はどうでもいいのです。
ハゲさえバレなければ。
落ち武者ヘアーを晒されたのでなければ、私の心はもう揺れ動かないでしょう。
そして月日は流れました。

「おめでとう、文さん。もう大丈夫よ」

永琳さまに言われて、私は涙が零れそうになりました。
鏡に映っているのは、以前の私です。
河童の帽子でもない、ロングヘアーでもない、以前のショートヘアーの私がそこに居ました。

「あぁ……本当だ。私だ、私がいますよ、ここに」
「えぇ。もう辛い事は何一つ無いでしょう。あなたは一段階、大きくなったわ。人間でいうところの徳をあげた、という具合かしらね」
「ありがとうございます! もう、何も怖くない! 空だって飛べます!」

私は勢い良く腰を折りました。
最大角度の礼です。
今までは、お礼に頭を下げる事も出来ませんでした。
でも、今はありがとうと共に、頭を下げる事ができるのです。
こんなに素晴らしい事はないでしょう。
感謝の気持ちを態度で表す事が出来るのですから。

「お大事に」

永琳さまはそう言って、私を見送ってくださいました。
それから私は日常へと戻りました。
イメージチェンジからマイナーチェンジ。
そう仲間内に言われる事もありますが、動じる事はありません。
そう。
なにせ、日常なのだから。
普通を楽しめるのだから。

「ねぇ、文?」

穏やかなある日の午後。
姫海棠はたては、私に向かって言葉をかけてきました。

「なに、はたて?」
「最近なんか優しくなった?」

静かな風を二人で感じながら、私は答えました。

「そうかしら?」


おわり。
十数年前。
陸上部だった私は、グランドの片隅で寝転んでいました。
半ドンだった土曜日の麗らかな午後。
風は涼しく、とても心地よい時間でした。
グランドからは野球部やサッカー部の喧騒、校舎からは吹奏楽部の練習音が聞こえてきます。
そんな、とても素敵な午後をひとり寝転んで過ごしていました。
と、そんな所へ後輩の女の子がやってきました。
彼女も私と同じくその場所に座り、麗らかな午後を感じていたに違いありません。

「久我先輩」
「ん?」

後輩の女の子の呼ぶ声に私は応えました。

「久我先輩って将来ハゲますね」
「!?」


今思えば、彼女は未来予知の能力者だったのかもしれません。
作中で射命丸文は救われましたが、私はもうダメです。

アルシンドになっちゃうよ!?

という訳で、これを読んだ皆様の毛根が無事なよう祈っております。

※追記
言われてみれば、椛さんに何にも役目を与えてませんでした。
すっかりと失念してました~。
う~む、椛さんに申し訳ないです、反省。
久我拓人
http://junit.blog118.fc2.com/
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コメント



0.3160簡易評価
1.無評価名前が無い程度の能力削除
最近のここはなんかおかしい。
2.無評価名前が無い程度の能力削除
へぇそーなのかー
3.100名前が無い程度の能力削除
b
7.100名前が無い程度の能力削除
まぁ皆疲れてるんだよ。
父方はハゲだなぁいやだぁ
11.100名前が無い程度の能力削除
男性でもハゲは辛いというのに……。
16.70白銀狼削除
ハゲもそうだけど…白髪(かなり目立ってしかも多い)も辛いのよね…学生だと尚更…
29.無評価名前が無い程度の能力削除
いや、しつこいくらいに登場した椛に何の意味も無いとかww
36.70名前が無い程度の能力削除
ノングの文はちょっと見てみたいかも
38.100名前が無い程度の能力削除
ハゲだけでも大変なのに、いつも飛んでいる妖怪が歩くことを強いられるのは何気に辛いかもしれませんね
50.80愚迂多良童子削除
う~ん、自分は恐らく禿げるんだろうけど、育毛とかするか、それともカツラにすべきか悩む。
こう、雨の日に駅のホームでカツラを取って「いや~濡れちゃったよ~」とか言いながらハンカチで叩きつつ周囲の様子を窺ってみたい気持ちもある。でもカツラって面倒でしょうね。
53.70名前が無い程度の能力削除
いや、話としては悪くなかったけど、椛になんか役を持たせようぜwwwww
55.70ぺ・四潤削除
あれぇー。
椛が意味ありげに出てきたからてっきりイタズラで烏帽子に脱毛剤塗ったとかそういうの想像してたけど本当に出てきただけなのか。
原因もなんかすっきりしなかったし面白かったのにいろいろ勿体ないなー。
56.100名前が無い程度の能力削除
なにもないんかーい!!
って突っ込ませる役割があるから無問題
63.10名前が無い程度の能力削除
(iPhone匿名評価)