Coolier - 新生・東方創想話

魔女たちの眠り

2005/06/16 05:07:55
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「おい、起きろアリス」
「……んー……?」
その声に、アリスは覚醒する。
聞きなれた声ではある。
が、目覚めの時を迎えるに辺っては、決して耳にする類の声ではない筈だ。
「……あれ、何で魔理沙が私の部屋に?」
「寝惚けるのも大概にしろ。ここは私の家だ」
「……」
どうも、思考が定まっていないようだ。
状況を整理する為に、周囲を見渡してみる。
所狭しと置かれた魔道書を始めとする、数々のマジックアイテムが、
部屋を埋め尽くさんばかりに散乱していた。
これではホームヘルパーを雇った所で、泣きながら逃げ出すであろう事は想像に難く無い。
結論として、ここが魔理沙の家なのは確かだろう。
そう、アリスは綺麗好きだった。
「ああ……そうね、思い出したわ。おはよう、魔理沙」
「おう、おはよう。っつーかお前寝すぎだ。何で私より後に起きるんだ?」
「うっ……」
確かにそうだった。
寝床に着く時点で、まだ魔理沙は色々と調べ物をしていた筈だ。
それほどまでに自分は疲弊していたようであ
大して気を張っていたつもりは無かったのだが、やはり体は正直という事か。
「……卑猥な表現だな」
「!? 人のモノローグを聞いてるんじゃないわよ!」
「全部口に出てたっての。お前も人の事言えないなぁ」
「……うー……」
「それよか、朝飯にするぞ。……まあ、この時間じゃ昼飯兼用だが」
「……ええ、頂くわ」


食卓に並べられていたのは、白い御飯に味噌汁を基準としたもの。
いわゆる純和風の朝食風景である。
しかし、妖食……もとい、洋食派であるアリスには、あまり馴染みのある物ではなかったようで、
不思議そうな表情で卓上を見渡していた。
と、その視線がある一点に注がれる。
「何よこれ……あんたには腐った物を客に食べさせる趣味があるの?」
「失礼な奴だな。これは納豆と言って、れっきとした食品だ。
 チーズだって発酵してるだろう? あれと同じようなもんだ」
魔理沙が小鉢の中の粘ついた物体をぐにぐにとかき回す。
それを疑わしそうな目で見ていたアリスだが、諦めたのか、魔理沙に倣ってかき回し始める。
もっとも、使っているのはフォークだが。
「おいおい、箸を使えって」
「どう食べようと私の勝手でしょ。第一、もしこれが結婚披露宴の場だとしたらどうするのよ。
 むしろ魔理沙のほうがフォークを使うべきだわ」
「……無茶苦茶言いやがるなお前。よっしゃ、いいだろう。その挑戦受けて立とうじゃないか!」
魔理沙は醤油をひと垂らしすると、獲物をフォークへと持ち替え、超高速で攪拌を開始した。
負けじとアリスの速度も上がる。

「くおぉーーーーーーーーーーー!」
「ふぬぅーーーーーーーーーーー!」

あまりの速度に二人の手がぶれて見え始めた。
ついにはプチ竜巻を巻き起こし、荒れ狂う納豆。
だが、それすら好都合であると言わんばかりに、魔理沙がカラシを投入。
間髪入れずアリスが葱をぶち込み、納豆は一つ一つ進化を辿ってゆく。
このまま行けば、納豆から食物神『ナツ・トーウ』へと上り詰めるのも時間の問題だろう。
信仰の対象にはなりそうもないが。



「……」
「……」
三十分後。
二人は無言で箸を進めていた。
話す事が無いわけではない。
単に疲れて口を開く気が起きないだけだ。

無益だ。
この上なく無益であった。
一日のエネルギーを蓄える為の朝食で、体力を使い果たしてしまうとは。
せめてもの救いは、納豆の混ざり具合は生涯最高の物であった事か。

「……負けた、な」
金平牛蒡を突付きつつ、魔理沙がぼそりと呟く。
それが納豆攪拌勝負の事を言っているのではないことは、アリスにも分かっていた。
「……ええ」

ここ、霧雨邸にて二人が朝食などを共にしているのには理由がある。
昨晩……時間にして十時間ほど前の事。
月夜の怪異をいざ解決へ、と意気込んで飛び出したは良いものの、
蛍やら夜雀やら半獣人やら巫女やらの妨害の前に、著しく時間と体力を消耗。
ようやく目指す場所へと辿り付いた所を、待ち構えていた化け兎どもに襲撃された。
千切っては投げ、投げてはエリアルレイブと奮戦した二人だが、ついには親玉らしき人物まで現れタイムアップ。
今日はこの位にしておいてやる。と負け犬全開の捨て台詞と共に逃げ帰った次第であった。

「何が悪かったんだろうな……」
「そうね……考え無しに特攻する魔理沙とか、道が違うって言ってるのに聞いてない魔理沙とか、
 視界が悪いのにマスタースパークを発射して自滅する魔理沙とか、その辺りに問題があるんじゃないかしら」
「おい! 全部私かよ!」
「……まぁ、それは置いておくとしても、準備不足だったのは確かじゃない?」
「ん、そうだな……」
正直な所、相手を甘く見ていた感はあった。
アリスが自分を頼って来たという事は、感情を度外視してでも戦力が必要と判断したからだろう。
にも関わらず、お互いに好き勝手に突き進むという、考え無しの戦法を取ってしまったのだ。
今回の敵は、それで何とかなるほど甘い相手ではなかった。

「諦める?」
「馬鹿言え、私の新約辞書にそんな言葉は無い。今夜も行くぞ」
「勿論よ……と言いたい所だけど、このままじゃ同じ事の繰り返しよ」
「……だな」
二人は決して個々で敵を圧倒出来るような力の持ち主では無い。
だからこそ、それを補えるだけの物が必要である。
そして、魔理沙にはある種の心当たりがあった。
「アリス。昨日、霊夢と弾幕りあってる時、何か感じなかったか?」
「……もしかして、アレの事?」
「そう、アレだ」
「只の偶然じゃないの? 結局あの後は一度も上手く行かなかったじゃない」
「そんなの分かるもんか。一度出来たなら何回でも出来ると思うほうがずっと建設的だぜ」
そう言うと、魔理沙は椅子から立ち上がり、トレードマークのとんがり帽子を被る。
これが、出発の合図である事を、アリスは理解していた。
「行くぞ、あまり時間に余裕は無いからな」
「ち、ちょっと待ってよ、行くってどこへ? と言うか、まだ食べ終わって無いんだけど」
「朝食は素早く、日本人の常識だぜ」
「私は日本人じゃ……」
返事を待つことなく、魔理沙は箒片手に部屋を出て行った。
「ああ、もう、待ってって言ってるでしょ!」
アリスは茶碗の白飯に、残ったおかずと茶をぶちまけると、一気に掻き込んだ。
「我ながら下品ね……」
呟きつつ、魔理沙の後を追う。
アリスは知らなかった。
それが日本式の朝食において、多いに正しい行為だと言う事を。










いつもの如く、スピードの限界に挑戦とばかりに気分良く突き進む魔理沙。
それをアリスは必死の形相で追う。
元々、可能速度限界に差がある上に、食後すぐという事もあり、アリスにとっては相当に厳しいフライトである。
「遅い、遅いぜアリス。今日は時間も待っちゃくれないぞ?」
「む、無茶言わないでよ。お、お腹が……」
「ったく、世話の焼ける奴だな」
魔理沙は一端停止すると、アリスの手を取り、箒の後ろへと強引に乗せた。
「ほら、しっかり掴まってろよ。全速で飛ばすぜ」
「え、う、うん」
言われた通りに、魔理沙の腰に両手を回す。
それと同時に、何故か顔を赤らめる。
全力で飛ばしたせいで息が切れたから……という訳でも無いようである。
「……襲うなよ?」
「な!? な、なに馬鹿な事言っちゃって下さいますのかしら!?」
冗談めかした台詞に、全力で動揺するアリス。
さては本心だったのだろうか。
「じ、冗談だ、そんなに必死になるな」
「……うう……」
「ま、まったく。変な奴だな」
慌てふためくアリスを前に、魔理沙にも赤面症が伝染していた。
超高速で飛ばしている最中だというのに、暢気な連中ではある。



ぷぅっ


「……」
「……」
それは、本当に小さな音であり、そして総ての雰囲気をぶちこわす音でもあった。
このような体勢でなければ、決してアリスも気が付くことは無かったろう。
だが、悲しいかな二人は密着状態。
どんな些細な音だろうと聞き逃しようが無かったのだ。
「……」
魔理沙の顔は、みるみる内に青ざめ、そしてある時を境に、再び赤く染まってゆく。
「……あ、そ、そうね、牛蒡や人参といった繊維質には胃腸の働きを活発にする作用があるのよ。
 だから今の音も、極自然な現象に過ぎないわ。いえ、むしろ無いほうが不自然よ。うん。ええ」
よせば良いのに、しどろもどろで言葉を並べ立てるアリス。
それにより、魔理沙の顔にますます血が集まって行く。
「……」
「だからそんな気にしないで……魔理、沙?」
「……う……」


「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

レッドゾーン、突入。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

「ま、魔理沙ぁ! 私は聞いてないから! 本当に! だから落ち着いて!」

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

必死の静止も、魔理沙の耳には届かない。
憤りをそのままスピードに転化し、ただ突き進むのみ。
いつしか、二人を乗せた箒は、一筋の閃光へとなっていた。








「あー……今日も良い天気……」
うーん、と伸びをしているのは、紅魔館が門番、紅美鈴。
無論、門番と行っても、彼女一人ではない。
門番隊と称されるメイド達が数名、各所に配置されている。
が、彼女らも美鈴と同様に、いくらか気を抜いた様子であった。

昼食後の昼下がり、天気は快晴。
ある本能を誘うには絶好のコンディションである。
「こうも良い陽気だと、眠くなっちゃうなぁ……」
壁に寄りかかり、だらしなく手足を伸ばす美鈴。
この醜態を某メイド長に見咎められた暁には、漏れなく千本ナイフがプレゼントされるであろう。
が、幸いと言うべきか、本日、メイド長殿は臨時休暇中である。
それを知ってであろうか、門番隊の多くは、リラックスし切った美鈴の姿を、どこか微笑ましげに眺めていた。
美鈴が普段、どれだけ気を張っているか知っていたから。


しかし、そんな平和な一時も長くは続かなかった。


「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

叫び声と共に、遠方から迫り来る、一つの物体。
それは、まさに彗星だった。

まともな神経の持ち主であれば、その圧倒的な姿の前に逃亡を試みたであろう。
現に門番隊の殆どは、即座に退避済みであった。
だが、只一人のみ、その場へと残る人物がいた。
言うまでも無いが、紅美鈴その人である。
彼女には門番たる矜持があった。
門を守らずして何が門番であろう。
だから、だからこそ、彼女は門前へと立ちはだかり、宣言した。
「と、止まりなさいっ! 許可無くここを通らんとするものは排除しま……」
決まり文句を、最後まで言う事は許されなかった。

「マッヅォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーム!!」

彗星に弾かれた者は、また彗星と化す。
果てしなく吹き飛んでゆく美鈴の姿を見て、そんな感想を漏らす門番隊一同であった。






「ど、どうだ私の頭脳的プレイは、これで弾幕りあう手間が省けただろ?」
「……ああ、もうそういう事にしておくわ。
 でも、これはまかり間違っても頭脳的じゃないわよ」
過程はどうあれ、紅魔館へと侵入に成功した二人は、
全身に疲弊を感じつつ、目的地へと向かってのんびりと歩く。
「にしても、図書館に何の用なのよ」
「ああ? 決まってるだろ。あいつに知恵を貸してもらうんだよ」
「知恵、ねぇ」
あの偶然の産物としか思えない攻撃に、果たして知識人が役に立つのだろうか。
甚だ疑問ではあったが、今は他に頼るものもない。
「……あー、で、さっきの事だけどな」
「さっきの事? ……ああ、魔理沙がおな」
「言うな!」
魔理沙は慌ててアリスの口を塞ぎにかかった。
「いいか、忘れろ。記憶から完全に消し去れ。米国国防省方式でだ」
「大袈裟ねぇ。別にあんな事くらい、誰だってしてるじゃないの」
「やらない。美少女は決してあんな事はしないもんだ」
自分で言うか、と思いつつも、その必死な形相に頷く他ないアリスであった。



程なく二人は、目的地であるヴワル魔法図書館へと辿りついた。
不思議な事に、普段は鬱陶しいほど現れる妨害者も、今日に限っては皆無であった。
恐らくは慣れられたのだろう、と都合よい結論を出しつつ、魔理沙は扉を開け放った。

「あ」
扉を開いたと同時に、史書である小悪魔が二人に気が付いた。
「よう、邪魔するぜ」
「あ、あの、お二人とも、今日はちょっと、その」
些か慌てふためいた様子で、静止に走る小悪魔。
「ん? いないの?」
「いえ、パチュリー様はいらっしゃいますが、その、少し事情がありまして」
「はぁ? 訳が分からんぞ」
魔理沙は小悪魔を押し退けるように、中へと入って行く。
強制するつもりはないのか、小悪魔も強く抵抗する素振りは見せなかった。
勝手知ったる我が家……という訳でもないが、魔理沙にとっては十分に馴染んだ場所である、ここ図書館。
パチュリーの存在を発見するまで、さして時間は要さなかった。
「お、いたいた。おいパチュ……」
「ん、どこに……」
二人の言葉が途切れる。
「「……うわぁ……」」
そして、同時に呆れた声を漏らした。

確かに、パチュリーはいた。
薄暗い一角で、椅子に座っている。それ自体はまさに何時も通りである。
が、その内容が問題であった。
「……効率的に私を排除する方法……自殺? 自殺の為の101の方法……」
ぶつぶつと独り言を呟きながら、本をめくっては引きちぎり、ペンを握っては投げ捨てる。
紅茶のカップを抱えたかと思うと、中身が空である事に気付き放り投げる。
まさに奇行の数々である。
元々陽気とは言い難い彼女だが、流石にこれは異常だ。
「……私は不要……私はいらない……私は用済み……」


「……おい、一体何事だありゃ」
「えーと、私にもよく分からないんですが、何でも昨晩、レミリア様と咲夜さんから不要発言を受けたとか」
「……不要発言?」
「ええ、『もういらない』を連呼されたらしいです。それ以来ずっとあんな感じで……」
「一晩中自分と戦ってた、ってか。ネガティブなのかポジティブなのかよく分からん奴だな」

「いいの、私は多分三人目……はっ!?」
ようやく異質な存在に気が付いたのか、パチュリーは勢い良く立ち上がった。
「んきゃっ!」
勢い余り過ぎてランプに頭を強打する。
ひとしきりのた打ち回った所で、今度は足元の本に躓き転倒。
起き上がろうと、無意識に手を本の山へとかける。
当然の如く、本はバランスを崩して崩れ落ち、哀れにもその中に埋もれる事となった。

「ああ、もう、何やってるんですか……」
「……ん、ありがと」

数分後、小悪魔の手により助け出されたパチュリーは、ぱんぱんと埃を叩きつつ起き上がる。
そして、今始めて気が付いたかのように、二人へと向き直った。
「……また猫が侵入したようね。しかもまとめて二匹だなんて、うちの猫イラズは何やってるのかしら」
不要なのはお前じゃないのか? と突っ込むべきか迷ったが、
それはあまりに不憫……というか洒落にならない気がしたので、心の内に止めておく事にした。
「あー、今日は普通に頼みがあって来たんだが」
「……一応聞いておこうかしら」

魔理沙は先日の出来事について簡潔に説明した。
「……という訳だ」
「成る程。怪事の解決に向かったは良いものの、日頃の行いもあってけちょんけちょんにやられて逃亡。
 なんとか借りを返したい事もあり、偶然一度だけ成功した合体攻撃を確実な物にする方法を求めてやって来た。
 ……そういう事ね?」
「ええ、妙に棘がある上に説明的な台詞どうも」
アリスの言葉を無視するように、なにやら思案に入るパチュリー。
まるで、そのまま息絶えたかのように、ピクリとも動かない。
本当に死んだんじゃないかと不安になりかけた所に、突如として目を見開く。
「そんなの私の知った事ではないわ。帰りなさい……と言いたい所だけれど」
「けれど?」
「少し私にも事情があってね。今回に限り協力してあげるわ」
「事情って何よ」
「聞かないで、それが協力する条件よ」

「ああ! 私分かりました!
 実は先日、レミリア様達も同じ場所に向かわれたんですよ。
 でも、私が様子を見た限りでは、お二人も失敗したようなんです。
 だから、こうして魔理沙さん達に協力する事によって、
 間接的に自分の力を示したいという事じゃないかと。
 よほど不要発言が堪えてたんですね」

よせば良いのに、全力で持論を展開する小悪魔。
彼女に悪気が無い事は、その無垢な表情を見れば良く分かる。
小悪魔とは良く言ったものである。
「……悪魔には破邪が効果的」
パチュリーは無表情で振り返ると、無数の光弾を展開した。
ターゲットは……言うまでも無かろう。
「え、ええ!? 光が……広がってくる!?」
小悪魔、退場。



「……さて、その合体攻撃とやらだけど」
「あ、ああ」
何事も無かったかのように本題へと戻るパチュリー。
諦めたのか、それとも怖いのか、魔理沙もアリスも突っ込む事はしない。
「具体的にどんな攻撃だったの? 実際に見てみない事には何とも言えないわ」
「ん、それもそうか」
パチュリーが、ぱちんと指を打ち鳴らす。
……事に失敗して、かしゅんという鈍い音が鳴った。
が、それでも命令の形としては十分だったのか、一つの魔方陣が浮かび上がる。
「これに攻撃してみなさい」
「おう、行くぞアリス」
「……ええ」
二人は同時に飛び退る。

「ええと、こう、だったか?」
中腰になった魔理沙が、左手を頭の後ろに、右手を膝の前に構え、ポーズを取る。
「それじゃ歌舞伎でしょう。確か……こう」
アリスはピンと背を伸ばし、左手を開くと前方へと突き出す。
言うならば弓を打つときの構えに近い。
「ああ! それだ、それ!」
それに倣うように、魔理沙も構えを取る。
一つ違うのは、アリスと対称になるように右手が前であるという所か。
「よっしゃ、行くぜ」
「良いわよ」
二人の手に、魔力が収束して行くのが感じ取れる。
「「はぁっ!!」」

アリスが放ったのは、一筋のレーザー。
命中精度より、威力を重視したものである。
魔理沙が放ったのは、お馴染みのマジックミサイル。
それは、流れに乗るかのようにレーザーと同調する。
赤き閃光と、緑の光弾。
二つの異なる攻撃が、文字通り一つとなって、魔方陣へと炸裂した。

「ん、まぁこんな所か」
「でも、やっぱり昨日程じゃないわね。何が悪いのかしら」
「……確かに、これは効果的ね」
抵抗の間も無く消滅した魔方陣を見て、パチュリーがぼそりと呟く。
「二者の、しかも性質の異なる攻撃を同調させるなんて、理論的には明らかに不自然なのに……
 この目で見た以上、認めざるを得ないわ。貴方達は余程相性が良いのね」
「ああ? そりゃ聞き捨てならんぞ。私とこいつの何処が好相性だってんだ」
「……何で否定するのよ」
「……えあ?」
何時もの如く、倍にして言い返して来ると思っただけに、これは意外であった。
「あ、ああ、別に嫌って言ってるわけじゃ無くてな」
「だったらそう言いなさいよ」
「……ったく、さっきから訳がわからんぞ。お前、何が言いたいんだ?」
「何よ! 言わないと分からないの!?」
「分からないから聞いてるんだろうが!」

「はい、そこまで。痴話喧嘩なら後にしなさい」
「「痴話喧嘩言うな!!」」
またしても綺麗にハモった。
呆れたのか、パチュリーは軽やかにスルーする。
「その技には一つ問題点があるわ」
「ああ?」
「体勢……ポーズよ。貴方達、身長差が割と大きいから、どうしてもアンバランスに見えるわ」
アリスは魔理沙より頭半分以上背が高い。
魔理沙にしてみれば、これから成長するんだよと言いたい所であろうが、
残念ながら、今日一日で伸びる物でもない。
「と言うか、ポーズが技の効果と関係あるのかよ?」
「あるわ」
言い切ったかと思うと、机の上から一冊の本を手に取る。
「例えば、これ」





 湯弐損攻撃……
 明代の中国で発祥した拳法、福音拳の奥義。
 時の師範、諸豪気と弐剛毅が、肉体的な不利を補うべく編み出したものである。
 その特徴は、寸分違わず呼吸を合わせる事により、強靭なる敵に効果的に打撃を与えるというものである。
 彼らは、技の進捗状況において、常に新たなる姿勢を考案していたと言われ、
 それが湯弐損攻撃を絶対の物へと高めたとされる。
 個の力が及ばずとも、知性を持ってすれば克服も可能。それが武術の真髄であると諸剛毅は言った。
                              美鈴書房刊 
                            『六十二秒の奇跡』より抜粋





「……何て胡散臭い本だ」
「失礼ね、私の知る限り、未知の知識を与えてくれるという点で、この出版社は至高よ?」
「未知というか、無知じゃないの?」
「五月蝿いわね。論より証拠って言うでしょう。
 ポーズさえ決まればその技は確実かつ威力を増すのは間違いないの。
 だから貴方達はさっさと新ポーズを開発する!」
知識人にあるまじき結論を出すパチュリー。
とは言え、他に頼る相手もいなければ、時間も無い。
二人は渋々といった様子で立ち上がった。


「えーと、ポーズ……なぁ。こんな感じでどうだ?」
「え? こ、こう?」
横並びに立ち、体を斜めに傾け、互いの人差し指を合わせる。
どことなく、これから二人に変化が起きそうな予感がするポーズである。
「ううん……ポーズ自体は悪くないけど、それでどうやって弾幕を展開するの?」
「あ……」


「あ、思いついたわ。こういうのはどうかしら」
「……ほう、良いかもな」
耳打ちされた魔理沙は、地面へと四つんばいになる。
その上を跨ぐように立ったアリスが、自らの腰に手を当てる。
同時に魔理沙は向こう側を仰ぎ見るように手を掲げた。
「気のせいかしら、貴方達が兄弟に見えるわ……何にせよ、それは空中では出来ないわね」
「あー、うー……」


「ああ、分かったぞ、左右対称だから駄目なんだな。よし、これでどうだ!」
勢いある言葉とは裏腹に、魔理沙の雰囲気が突如として厳粛な物へと変貌した。
そして慈悲深き眼差しで、じっとアリスを見据える。
アリスは耐え切れずに跪くと、祈りを捧げる。
気のせいか、何処からオルガンの音まで流れ始めた。
「ああ、なんて感動的な光景なの……」
パチュリーの瞳から、止め処なく涙が溢れ出す。
「……でも、まったく弾幕に関係ないわ。赤点」
「ははっ、やっぱりそうか」
「分かってるならやるんじゃないわよ!」


「くっ……ならばこれはどう!?」
アリスはひょいと魔理沙を肩車すると、首を抜いて、両手で膝を支える。
中々にして強靭な膂力である。
そして魔理沙は両手を広げ、決める!
「ダメダメね。オリジナリティーが皆無よ。3点」
「き、キツイわね……」
「つーかな、これは何か違うと思うぞ」



「もいっちょ! どうだ!」
「オチが弱い! 13点!」
「まだまだっ、次っ!」
「雅さが足りないわ! 25点」
「取っておきだぜっ!」
「因果律に触れてる! -34825点!」
「!」
「!」
「!」







「……はぁ……はぁ……」
「……ふぅ……ひぃ……」
「…………」

疲労困憊といった感の三人。
いや、約一名は既に自立呼吸が出来ているかも怪しい。
ただ見ていただけなのだが。
「……決まらない、わね」
「……そうだな」
あれからどれだけの時間が経過した事だろう。
無駄であったと断言できる、空しい時間であったのは確かだ。
「……こうなれば……」
と、これまで無言で横たわっていたパチュリーが、突如として起き上がる。
「お、生きてたか」
「残された手は、これしかないわ」
その瞳には、ある種の決意のようなものが見えた。
魔理沙とアリスは、息を呑んで発言を待つ。



「ポーズはもう……自由!」




「……だったら……」
幽鬼の如く、ゆらりと起き上がる魔理沙。
パチュリーを正面に見据え、右手を振りかぶりつつ走り出す。

「……やらせるんじゃ……」
時を同じくして、アリスも立ち上がった。
丁度魔理沙と鏡合わせとなる位置……そして腕。


「「……ないッ!!」」

タイミングを計った訳ではないにも関わらず、それは寸分違わず同時に炸裂した。
めきょ、とか、ぐしゃ、とか、そういった擬音が空しくなるような一撃。
これぞクロスボンバー也。

「……むきゅー……」
前後から挟まれたにも関わらず、何故か真上へと吹き飛ぶパチュリー。
素で喰らうより、車田飛びをしたほうがダメージが少ないとの判断らしい。
知識人の考える事は、良く分からない。





「ああ、またこんな所で寝ちゃって。駄目ですよ、体弱いんですから」
二人のマスク狩りならぬパチュリー狩りも終了したところで現れたのは、
塵となった筈の小悪魔であった。
「本当にな、良く躾けておいてくれ」
「はあ、分かりました。……それにしても、さっきからお二人とも何をやっていたんですか?」
「……聞かないで頂戴。今日ほど時間の無駄という言葉を実感した日は無いわ」
「そ、そうですか……ところで、今日はお人形さんは連れてきて無いんですか?」

「「!?」」

何気なく、本当に何気なく放たれた小悪魔の言葉。
だがそれは、二人を驚愕させるに余りあるものだった。

「そ、そうだ……何かが足りないと思ってたんだ……」
「し、上海っ!」
「ハァーイ」
ポン、と上海人形がその姿を見せる。
今だにどういう原理で呼び出しているのか分からなかったが、今はそれどころではなかった。
「おい! 何か的に出来るような物は無いか!?」
「え、な、何ですか急に……ええと、パチュリー様……は流石に不味いですね。
 そうだ。この間発見したラアルの破壊集大成がありますけど」
「何でもいい、早く持って来てくれ!」
「は、はーい」
良く分からない、といった態で、ぱたぱたと駆け出す小悪魔。
その間に、魔理沙とアリスはあるポーズを取る。
それは、一番最初にパチュリーに見せたものと同じように見えた。
一つだけ違うのは、二人の手の上に、上海人形が乗っかっている事。


程なく、彼女は一冊の本を抱えて戻ってきた。
「気を付けて下さいね。封印を解いた瞬間に暴れだしますから」
「おう、いつでもいいぜ!」
「はい、それでは……散っ!」
小悪魔が念じた瞬間に、本はその荒々しい正体を現した。
邪念の塊とも言えるそれは、膨大な魔力を発しては、己の標的となるものを探し当てた。
無論、真正面で構える魔理沙とアリスである。

「行くわよっ魔理沙!上海!」
「任せろ!」
「イキマース!」

本は既に行動を開始していた。
巨大な火球を複数呼び出し、そして、それを魔理沙たちへ向けて展開した。
だが、彼女達に焦りは無い。
成功すると、確信していたから。

「シャンハーーーーイ!!レーザーーーーー!!」
先陣を切るように、上海がレーザーを本に向けて打ち放つ。
アリスと比べても寸分も劣らない威力を持つそれは、火球を弾きつつ一直線に突き進む。
「……そこっ!!」
続けてアリスが放つのは、針状の薄い弾幕。
ともすれば、レーザーにかき消されそうにも見えるが、
その実、正確にレーザーと同調し、威力と範囲を増幅していた。
「行くぜっ!!」
真打とばかりに、魔理沙が打ち出したマジックミサイルが、流れへと乗る。
バラバラであった各種の弾幕が一つとなり、目標へ殺到した。

本能的に危機を察知したのか、本は幾重にも渡って防護結界を展開する。
が、完成を見た合体攻撃の前には、それも無駄な抵抗であった。
この攻撃は足し算ではない、掛け算だ。
と、感想を漏らしたのは誰であろうか。
結界は、紙の如くあっさりと打ち破られ、破壊の集大成とまで呼ばれた魔道書は、その生涯を閉じた。




「……出来たな。至極あっさりと」
「ええ……ごめんね、上海」
「ナニガ?」
意味が分かっていないのか、きょとんとした表情で見上げる上海。
ともあれ、合体攻撃はここに完成を見たのである。
「うっわー、凄いですねぇ。これならスペルカードにも対抗できるんじゃないですか?」
暢気な感想を口にする小悪魔。
主に無断で本を一冊燃やしたというのに、この様子。
度胸が据わっているのか、天然なのか。
「ああ、元々それが目的だったからな……って、それより、今、何時だ?」
「へ? ええと、もうすぐ三時ですね」
「そう……それなら一度戻る余裕はあるわね」
「だな、流石に疲れたぜ。今夜に備えて休むとするか」
魔理沙の言葉に、小悪魔は不思議そうな表情を見せた。
「あのー、三時って、今は深夜の三時ですよ?」



「「なんだとぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



小悪魔の言う事が事実とするなら、ポーズの追求に十二時間以上を費やしていたという事である。
呆れたい、自分達の愚かさに呆れたい。
が、状況がそれを許さなかった。
「すまん、後は任せた! 行くぞアリス!」
「ええ!」
「はぁ、行ってらっしゃ……」
言い終わるより先に、二人は一陣の風となり、消えた。




「相変わらず忙しない人達ですねぇ……」
「……そうね」
返答を期待していたわけではなかったのか、小悪魔は僅かに驚きの表情を見せる。
「生きて……もとい、起きてらっしゃったんですか」
「ええ、伝説の奥義『消力』を使ったのよ。二人ともまんまと引っ掛かったようね」
「……その技、忘れたほうが良いと思いますけどね」
パチュリーは小悪魔の呟きを軽やかにスルーしつつ立ち上がる。
もしかしたら、彼女には他者の言語を自動的に排除する能力があるのかもしれない。
「流石に疲れたわ。少し眠るから、後は宜しくね」
「あ、はい、お休みなさい」
とは行っても、図書館を出る気は無いように見受けられた。
恐らくは今日も、片隅に設えた簡易の寝台で休息を取るのだろう。
この主が、図書館を出る事は、極稀である。
動かない大図書館とは良く言ったものだ。

「……」
「……あれ?」
てくてくと歩みを進めていた筈のパチュリーは、何時の間にか地に伏していた。
どうやら、寝台まで持たなかったらしい。
半日以上も読書以外の行動を取っていた事が負担になっていたのだろう。
……無論、先程のクロスボンバーの影響も否定できないが。
「……くー……」
「……やれやれ」
小悪魔は軽くため息をつきつつ、パチュリーを背負う。
「百年以上生きてるって言うのに、こういう所は子供と変わらないんですからねぇ」
「……くー……」
「まぁ、日々が充実してる証拠、かな」
背ですやすやと眠るパチュリーを、横目に眺める小悪魔。
その表情は、慈愛に満ちたものであった。











「急げぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「急いでるわよぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

飛ぶ、と表現するよりもはや奔るというほうが正しいかもしれない。
それほどの勢いで二人は、前方へとひた突き進む。
ただ、前へ、前へと。
明日になってしまえば、レミリア達が確実に事を成してしまうであろう。
それだけは、何としてでも避けねばならなかった。
冷静に考えるなら、別に魔理沙達が解決しなければならない理由も無いのだが、
今の彼女らには、そんな事を考える余裕はなかった。

先日、霊夢と弾幕りあった竹林を通り過ぎ、ついに目的地である屋敷まで辿りつく。
ここまで妨害らしい妨害を受ける事は、一切無かった。
「……どういう事だ?」
流石に奇妙に思ったのか、二人は一端立ち止まった。
「変ね……中もほとんど気配を感じないわ」
先日、嫌というほど邪魔をされた兎達の姿も、まったく見えない。
何か釈然としないものを感じつつ、二人は屋敷へと入っていった。




「……なんだこりゃ……」
「……酷いものね……」
二人は、すぐに気配の無い理由を知った。
屋敷の廊下に、無数に横たわる兎達の姿が目に入ったからだ。
意識を失っているのだから、気配を感じないのも当然である。
ひょっとしたら、意識のみならず命も失っているのかもしれない。
「どうするの?」
「……とりあえず、そこの変な耳した奴から聞いてみるか」

「……うう、私は食べてもおいしくないよぉ……」
変な耳、と称された少女が、うわ言を漏らす。
見たところ、外傷は無い。
が、どうも心に傷を負っている気がしてならなかった。
「おい、起きろ」
「……な、なによぉ……って、誰! あんた達!」
気丈にも怒鳴りつけんと起き上がった少女だが、二人の眼光の前にすぐに黙り込んだ。
「いいか、今から私の言う事に答えろ。それ以外の言葉は不要だ。いいな?」
「は、はい……」
「お前を、いや。お前達を殺ったのは、何者だ?」
「まだ生きて……ああっ!」
念を押されたにも拘らず、少女は問いを無視して、明後日の方向を指差した。
それが、隙を突く為の行動で無いことは明白である。
なぜなら、その時の少女の表情は、恐怖以外の何物でもなかったから。


「あー、疲れた。早く帰って御飯にしましょう」
「まだ食べるんですかぁ……」


ふよふよと、こちらに飛んで来る二人の少女。
それが誰であるのか、魔理沙もアリスも一瞬で理解した。
……いや、最初から分かっていたのかもしれない。
「……そうね。霊夢は気が付いていないし、レミリア達も来ていない。
 他に考えられる奴なんて……」
「……ああ、あいつ等以外にいるわけが、ない」


「ん? こんな所で合うなんて珍しいな」
今ひとつ、場の空気を読んでいないのか、のほほんと声をかける妖夢。
何故かその瞳は、赤く充血している。
「本当に珍しいぜ。恐らくこれが生涯最後の邂逅だろうからな」
「……はぁ?」

「あの、私達疲れてるんだけど。出来れば明日にしては頂けないかしら?」
幽々子から放たれた言葉は、いつになく、弱気な提案であった。
それ程までに疲弊しているという事もあるだろう。
だが……。
「それは無理な相談ね、何しろ貴方達に明日は存在しないもの」
「ま、まぁ、怖いこと」
それ以上に、魔理沙とアリスから放たれる怒気が、恐ろしかったのだ。

「もう考えるのも面倒だ。全部お前達の仕業という事にしておくぜ」
「そうね。何もかも消し去ってしまえば証拠も残らないわ……おいで、人形達!」
二人は、すっ、と構えを取った。
今日一日で、すっかり馴染んだ、合体攻撃の態勢である。
一つ違うところといえば、上海人形のみならず、無数の人形が二人を取り巻いている所だろうか。
「ゆ、ゆ、ゆ、幽々子様! 何だか、とても嫌な予感がします!」
「い、いやいや妖夢、それは予感じゃないわ。確信よ!」
「余計悪いです!」

両者の掌に収束されてゆく魔力。
溜めに溜め込んだそれは、放出を待ちきれないかのように、魔力の嵐となっては、屋敷を駆け巡る。

「う、きゃあああああああああああああ!!」
半ば忘れられていた少女が、嵐に飲まれ、吹き飛んで行く。
無論、この程度は前座に過ぎない。
お楽しみは、これからだ。

「よ、妖夢! 今こそ冥界一堅い盾の力を見せる時よ!」
「い、嫌ですよぉ! こんなの喰らったら死んじゃいますよ!」
「半分くらい良いでしょ! ケチケチしないの!」
「いやあああああああああああああああああ!!」



「「喰らえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



霧雨魔理沙とアリス・マーガトロイド。
水と油であり、犬猿の仲であると称されるこの二人。
だが、彼女達が手を組んだ時、その力は二倍にも三倍にも膨れ上がり、
目の前のあらゆる敵を打ち砕く。

これぞ、マリス砲なり。
どうもYDSです。
タイトルと内容の剥離が進む今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

えー、今まで黙っていましたが、実は私はマリアリ派です。
……何を今更ですね。ええ。
まぁ、そういう訳で、私の脳内におけるパチュリーのスタンスはこんな感じです。

なお、小悪魔の設定についてですが、絵板3、301番の天田聖さんの作品から激しく影響を受けております。
なので、普段はともかく、いざという時にはお姉さん体質が発揮される……それが小悪魔!
と、謎な宣言をしておきつつ、ドロンさせていただきます。
YDS
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コメント



0.4700簡易評価
5.70no削除
ビバ魔理アリ!
でもパチュリーを加えた三角関係にも食指が動く裏切り者ですが!無念!
馬鹿はほどほどにして内容のことですが、途中でちょっと焦点がぶれたかな、とも思います。
しかし勢いで読ませる技は流石です。
14.70名前が無い程度の能力削除
>「取っておきだぜっ!」
>「因果律に触れてる! -34825点!」
どんなポーズですかw
19.70変身D削除
>>「ポーズはもう……自由!」
思いっきり吹きましたw
まさか、ここでマ○ルさんネタが炸裂するとは……
23.90名前が無い程度の能力削除
なんて新感覚!
25.80じっぱひとからげ削除
マリス砲、いいですよね。
当初はあきらかに最弱と呼ばれながらもこの技のおかげで攻撃力最高に。

システム的にもアリスが魔理沙を援護する形になっているのがらしいですね。
33.80SETH削除
マリーとアリーもパッチュいいけど小悪魔さんが急にツボったw
35.60削除
>アリスは魔理沙より頭半分以上背が高い。
何故かアリスが小さいほうかと思いました。
ああ、某キノコゲームの影響か……
53.70おやつ削除
魔理沙絡みのカップリングにはあまり関心の無い私ですが、とても楽しく読めました。
最後の冥界組みがいい味出してたと思います。
59.70沙門削除
>ええ、伝説の奥義『消力』を使ったのよ。
まさか図書館の魔女様が、そんな奥義を使えるとは・・・・・・。所々にちりばめられた小ネタも、リアルタイムで読んだり見てたりしていた自分には、とても楽しめました。謝々。
89.90名前が無い程度の能力削除
おもしれーなwwwwwwwww
92.90名前が無い程度の能力削除
小悪魔、小悪魔にしてグレートマザー
107.70名前が無い程度の能力削除
何というフリーダムぱっちぇさんwww
115.100名前が無い程度の能力削除
マリス砲の話大好きですw