Coolier - 新生・東方創想話

東方花短歌

2011/11/27 02:25:30
最終更新
サイズ
2.65KB
ページ数
1
閲覧数
806
評価数
5/12
POINT
710
Rate
11.31

分類タグ

ごきげんよう。私は八雲紫。
最近スキマを覗いてみると、幻想郷中が歌で溢れてきているのが感じられるわ。
歌は簡単だけど難しくもある。何がいいのか何が悪いのかも人次第。
ここに競争なんてない。ただ思い思いに生まれた五・七・五・七・七の歌だけがあるわ。
さて、みんなの作った歌を見てみようかしらね。

「花もよし しかし心に華を持て 美しき世に 詩の華咲け」
この説教じみた言葉と華を2回も押すあたり、仙人かしらね。
あの子が歌ブームの原因に間違いなさそう。
ちなみに「花」というお題で他も覗いてみるわよ。

「花香る でも胃袋は それを無視 これ不味いわね 余計つらいわ」
最初の5字は意識して歌を作ろうとしたのかしらね。でも乱雑。
そして生きるために花さえも食べる辺り、霊夢に間違いないわ。

「暗い夜に ジャックの咲かす 夜の花 裂けて飛び散る 血の薔薇ですわ」
これはひどい通り魔だわ。切り裂きジャックに自らを投影してるみたい。
これは紅魔館のメイドしか思いつかないわね。
歌まで瀟洒に仕上げるのも彼女の癖かしら。

「花ならば ドンと弾ける 花火もね 酒と喧嘩も 私らの華」
萃香の歌は楽しそうね。でも火とお酒の取り扱いには注意。
火事と喧嘩は江戸の華って言うけど、ここは幻想郷よ。

「花ならぬ 鼻であたいが 嗅ぎつける それは血の香か 焼けた匂いか」
花のようで鼻の歌、鼻歌じゃないの。
匂いだけでどう死んだかもわかるくらい地獄の猫は鼻がいいみたい。
犬に生まれ変わるといいわ。

「今夜こそ さらに華やか 磨きかけ 人の畑に 咲き踊るのです」
畑って言葉で幽香が思い浮かぶけど、内容自体は全く別ね。
この歌の主は人から歓声を浴びながら踊るのが大好きみたい。
土曜日の夜だけはあの子の時間らしいわよ。
スターが花ならファンは畑っていう例えね。

「目にきつい 赤い花満つ その場所で 来世待つだけ 華がないねぇ」
死神しかこの歌は詠めないわ。
彼岸の彼岸花はさぞかし赤いのでしょうけど、それも意識しないほど死人は心が空っぽなのかしら。

「庭の花 眺める時も 持っていく 私はほんの 生花かしらね」
「もってかないでー」って言わせたいのかしら。
わざと平仮名にしてわかりづらくする辺りに詠み人の策略を感じるわ。
本の生花。彼女は本に生かされているような生き方をしているのでしょう。
自分を滑稽に思い笑うほどあの魔女は本と一心同体みたいね。

「お花摘み 人間も花? まあいいや エントランスに お花飾ろう」
人間を花程度にしか見てないのにそれを悪いと気付いていない。
どんな育ち方をしたのかしら。
あんまり無意識に人を殺しすぎると私と閻魔が許さないわよ。

「花咲かす 力はないけど 祈りこめ 小さな花咲く 民の喜び」
神様が民を思う気持ちから実りの象徴、米(稲)がたくさんとれるように祈った歌ね。
秋の情景とささやかな喜びを感じる歌だわ。
ここでの小さな花は米の花ね。米にも花が咲く事を知ってる人、少なそうだけど。

今日はここまで。寒いからもう寝るわ。
あら、少ないって?ごめんなさい。
せめて私から歌を贈るわ。お題は花じゃないけど。

「眠りつく 目覚めは春ね 会う日まで 夢見ているわ あなたの事を」
読んでくれた方、ありがとうございます。
東方キャラの心情を思い短歌を書きました。
イメージの偏った物もあり、それが不快感を与える結果になったのならごめんなさい。
そしてゆかりんの解説がメインみたいになってます。
楽しんでいただけたら喜びがフィーバーします。
パイオニア
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.280簡易評価
3.無評価名前が無い程度の能力削除
これは小説と呼べる物なの?
4.40名前が無い程度の能力削除
うーん、意欲は汲めるのですがこれをSSとは言い難いかと……

短歌がお好きならご存知でしょうが、古典文学に「歌物語」というジャンルもあります。
そういうのを参考に、例えばSSの中に一首か二首の短歌を編み込む、などの工夫をなさるべきです。

SSとしては残念ながら評価できませんが、短歌は巧いと思ったのでこの点数で。
次回作に期待します。
5.90名前が正体不明である程度の能力削除
まあいいよ 次の作品 待ってるよ 短歌はとても いいと思うよ。
6.100名前が無い程度の能力削除
東方といえば、音楽、唄ですね
そういう世界がまた見たいです
10.100名前が無い程度の能力削除
歌、お上手だと思います。パチュリーの歌のギミックにおっと思いました。
各キャラクターの性質や特徴がうまく三十一文字に凝縮されていて、楽しめました。
東方は世界設定ゆえに和歌と非常に相性がいいですよね。
大事なのは作品の形式ではありません。
こういう作品もアリだと思います。
12.100S.Kawamura削除
 いいssだと思いました。ssとはサイドストーリーの略ですが、この作品は十分、ストーリーになっていると思いました。
この短歌を読むだけで、他のssと同じ位、その光景が頭に浮かびます。
 いたずらで投稿したわけではない、この作品は創想話にふさわしい作品だと思います。
ugigiで検索すると、短歌だけを投稿したのはこの作品がはじめてのようですが…。パイオニアさん、どうぞその名前の通り
これからもネタが集まったら、創想話に短歌という新しいssを投稿していただきたいです。
 
 歌自体もおもしろいし、歌の意味がわからない人にもしっかり「紫の解説」として読者に説明しているところも、
丁寧な対応だと思いました。次回もこんな解説付きのをお願いしたいです。
 「短歌だけだから。」という理由で評価が伸びないのは残念です。東方幻想板でも短歌のスレが立っていますが、
そちらだけではなく、こちらにもお願いしたいです。