Coolier - 新生・東方創想話

老いては子に従がわず『一夜』

2011/10/12 21:17:47
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この作品は東方プロジェクトの二次創作小説です!

この作品は、「老いては子に従わず 「序夜」」の続編となっております。

さらに、この作品には、激しい捏造、オリジナル設定、キャラ崩壊など多分に含みます!
これをみて危機感を覚えた人は戻るをクリック!


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『老いては子に従がわず「一夜」』






















「そう! ここで私の鮮やかな出篭手がすいこまれるように決まったのです!」

「へー」
「ふぅん」



幻想郷を守る巫女、 博麗霊夢の住まう神社、博麗神社。
そこでは、次の宴会の準備と、催しを相談するために、霊夢と魔理沙が縁を陣取ってのんびりと話し合っていたところだった。



「そしてそして! ここで私がひらりと身をかわして・・・・!」

そして現在、博麗の神社では、のんびりとお茶をしていた霊夢と魔理沙の前に 魂魄妖夢が突如現れ、
彼女はつい先日に起こった、自身の経験を基にした英雄譚じみた演舞を二人の前で披露し始めた。



「あ、魔理沙、飴とって」
「おう、これか?」
「そしてぇ! 見切った私は爺様の鋭い剣を巧みに捌ききって・・・・!」


抜き身の剣を必死に振り回す妖夢。
それを、ぼんやりと、庭の草木を眺めるように穏やかな気持ちでお茶をすすっている少女たち。


終始つれない、
見様によっては冷たいと思える二人の態度にめげもせず、妖夢は熱心に詳細を伝えようとする。


「こんにちは、 宴会の準備はどう?」
「よう、咲夜、 相変わらずとんとん拍子で話は進んでるぜ」


ふらりと、夏の濃い影の中から華奢な人影が現れる、
普通の女人とは思えない色の白さ、端正な顔、


だが、夏の猛暑に耐えかねて、額に汗をちょっぴりにじませているのが、彼女が一応は人間だということを知らせてくれる。


十六夜 咲夜、紅魔の瀟洒メイド。
彼女はこの時期になると頻繁に、日の下が苦手な主人の代わりによく宴会の首尾を覗きにくる。


「ええ、とりあえず、だれが宴会の出費を負担してくれるか決まれば明日にでもできるわ」
「要はなんにも決まってないってことね」
「あえて、言い換えるとするなら、そういう言い方もあるぜ」


はぁ、とため息をつき、「ほんと、いつも通り」と柔らかい笑みを浮かべて、かぶりを振る。

彼女も、こうして、呑気な会話を楽しみにして、博麗神社の境内に足を運ぶ。


「ほんと、 この時期はやりくりに困るわよね~ 、・・・・あ、咲夜 髪切った?」
「ええ、 わかるかしら?」
咲夜が髪をさらりとかるくはらってみせる。


「よねェ~、なんかぁ~、いつもと雰囲気違うわよぉ~」
にやにやと、あまり好ましくない声色で様子を伺うように、霊夢がとりあえず咲夜の髪を褒め始めた。





彼女を熟知する友人なら「すわ、偽者か!?」と確実に錯覚するであろう態度。
「・・・なんか、ありきたりで、軽い軟派男の口調みたいで気味が悪いぜ? 霊夢」


手の垢を擦りながらじわりじわりとにじりよってくる、博麗の巫女は極めて気味が悪い、 魔理沙は率直に感想を述べてみる。


「妙なこといわないで 私はいつもこんな感じじゃない?」
「断じて違うぜ」



彼女もできることなら安酒でなく上等な酒で大暴れしたいのかもしれない。




「・・・・あら、魔理沙、貴女もしかして、香水変えたかしら?」
「え、やっぱ判る?」
と、ふと驚いた風に咲夜が話題を、輪の中では一番幼そうな少女に振って見せた。



今度は魔理沙が「んぅ・・・・」と、自分の髪をちょいと摘んで自分の鼻の前で揺らしてみせる。
「ふきすぎたかな・・・・」
若干、眉をひそめて自分の髪を香ってみる。



「いいえ、 魔理沙の雰囲気にとてもあっているわ」
「急に色気づいたわね、なにかあったの?」
「べっつにー、 ただの気分だぜ? そういう霊夢こそ、髪のつやが全然違うじゃん、香油、また代えたのか?」



「変えたって、言うか・・・・、寝る前に、ちょっとやり方を変えてみたのよ、結構かわってるかしら?」
「それ、やり方どうするの?」
「マジ、それどうしてんだ?」
「だから、こんな感じでまとめてから・・・・」
レクチャー交えながら、少女達が、姦しく、和気藹々と髪の毛談義を始める。




何も考えずに、縁側で一人茶をすするのも悪くないが、こうして年の近いもの同士で、たわいもない話に華を咲かせるのは悪くない。













「そして! 返す刃を千切っては投げ! 千切っては投げ!」



半分ヤケクソ気味に叫びつつなんとか注意を引こうと、妖夢が猿のような叫び声を上げて腕を振り回し始める。

よほど、前日に起こったことが嬉しかったのか、誰かに話したくて仕方がない妖夢はこうして博麗神社の境内で、午前からこうして日差しの元、こうして汗をかいている。


「・・・・ところで、あれはなに?」
「・・・さぁ?」
「しばらくしたら、やり始めたんだよ」



「よくぞ聞いてくれました! この不肖 魂魄 妖夢! この度、白玉楼のお庭番、 爺様から免許皆伝を許されたのですっ! これが免許皆伝の証! これからは半人前ではなく! 一人前のお庭番として、精進し研鑽を重ねる心積もりです!」

一声で、ここまで言い切り「ふぅーっ」と鼻息荒く、懐に隠し持っていた巻物らしき棒をすばやく三人の前で広げて見せる。



「きいてはいないんだけどね」
「そろそろつきやってやるか」
「ねぇ、それはもしかして、巻物か何かかしら?」



三人の娘は、妖夢を中心に「どれどれ」顔を寄せて、紙に連なる文字を読み流していく。
妖夢は得意げに鼻を鳴らして、ない胸を轟然と張った。


「へぇ~」
「まぁ」
「・・・・ふーん・・・」
「もっと御覧あれ! これこそが魂魄家、由緒正しい脈々と受け継がれた魂魄家の魂の権化!」

純粋に嬉しいのだろう、
真面目な性格から、あまり傲慢と振舞うことの少ない彼女もこれには、



どうだ、まいったか!  



と周囲を認めさせたかったのか、



このときばかりは咲夜もからかうのに適当な言葉が思いつかなく「剣術の巻物なんて、始めてみたわ」と意味なく感想を述べるだけだった。



「免許皆伝なんて・・・・、すごいのね・・・・・」
「苦節、・・・鍛錬の日々、私もコレで一人前となりましたよ!」


なにかと比べられることの多い、完全で瀟洒なメイド。
こうして免許皆伝を許され、ようやく同じ5面ボスとしての貫禄を手に入れた妖夢にとって、彼女からの賞賛の声は、一種の快感だった。


「自分で捏造したんじゃないのか?」
魔理沙が茶々を入れ始める、

この、なにかと真面目でからかいがいのある少女の、
馬鹿正直な出世自慢を若干面白くなく感じての言葉。


「ふんっ! そんなチャチな真似などしませんっ! ほらっ この書を見てくださいよ! 爺様の筆跡です!」
「むぅ・・・・」

達者な渋い筆跡を見て、うなり声を上げて、ぐぅの根もでなくなる魔理沙。



「妖忌さん、いつ帰ってらっしゃったの?」
「一週間ほど前ですね」

「うーむ・・・」
魔理沙がいまだにのどを鳴らして、何かいちゃもんをつけることはできないかと呻っていた。


「・・・ねぇ、これって、妖忌さんの直筆?」
「はい、その通りです」

「もしかして、出来立てのホヤホヤってこと?」
「はい! それはもうできたてのほやほやで! 爺様がお戻りになられて直に! 爺様も私の腕に感服しておられましたよ!」
「流石ね」
「はいっ!」

とてもいい表情で妖夢が返事をした。

「ちぇっ・・・・」

魔理沙は拗ねたように、唇を尖らせて、縁側で足をぶらぶらさせ始める。
二人の賞賛の声に自分も納得せざるを得ないのだと思った。








なにか、この少女に先を越されたのだと思うと、妙に悔しかった。

妖夢とは、弾幕勝負では勝ち越しているものの、称号のない遊びの戦いよりも、ああいう、具体的な勲章の様なものがある妖夢が、




いいな、かっこいいな





と思わされてしまう、それが悔しかった。

にこにこしている、話題性たっぷりの妖夢の周りに視線が集まり、認められた『一人前』の彼女を見るのは、





こいつって、すごいやつだったのか




と、思い知らされる。


「ふぅ・・・・」


魔理沙の耳に、落胆のような感情が混じる、疲れたため息が掠めた


「? 霊夢?」


霊夢のため息だ


実は、こいつも、こいつで、悔しいとか思っているのだろうか?
魔理沙がそんな風に思った。




「なんにせよ、おめでとう、頑張ったのね」


柔らかい微笑みと、明るく凛とした、霊夢の励ましの声。


「言われるまでもなく! 私がいれば白玉楼も安泰ですよ!」


「ふふ、がんばってね」
咲夜が元気のいい返事に呼応して笑みをもらす

「どうですか 魔理沙さん! 私もやるときはやるのです!」
「・・・・ああ、すごいぜ、見直した・・・・」

ぶうたれていながらも、ようやく賞賛をくれた魔理沙の返事に、ますます嬉しそうな顔をする妖夢。



魔理沙の悔しそうな顔を前に、ものすごく嬉しそうに、いそいそと、巻物を大切そうに懐にしまった。

「むー・・・」
うらやましそうにその様子を眺める魔理沙、
魔理沙の胸中にも「なにか私もできないかなぁ」とむくむくと、向上心のような、嫉妬のようなものが湧いていた。

うきうきとした、上機嫌な妖夢が、魔理沙の横に座って、巾着袋に入っていた、飴をふるまい始める。
「なぁ、巻物、もいっかいみせてくれよ」
「だーめです、大事なものですから、おいそれと見せられません」
「なんだよー、減るもんじゃあるまいによ」
「減るんです、あんまり開いたり閉じたりすると、墨がにじむんですよぅ」

きゃっきゃっ、とはしゃいでいる少女。


そんな、妖夢の様子を、霊夢は無表情に見つめた。

















「・・・・だから、足元にもおよばないのよ・・・・・」





「え?」




霊夢が、「あっ」と口を押さえて、気まずく、そして、申し訳なさそうに

ごめんなさい

と謝った。


妖夢は、かえって申し訳なさそうに、
「え? い、いえ、何を言ったのか聞こえなくて・・・、なにか言ったんですか?」
あわてて言葉を正した。

声の小ささが、虫の音と、草木のさざめきでかき消されたのか、霊夢のふとした言葉はその場にいる少女たちに伝わることはなかった。



「・・・そ、そうだったわ! 妖夢、貴女のところはどうなの、宴会の会場? ウチでやるよりも広いし、お座敷だってきれいじゃないの!」

らしくもなく、霊夢が慌てて、話題を無理に変えようとする。


意外にも、聞き逃しのことは追求されず、
返答と一緒に、妖夢がちょっと妙な顔をした。



「・・・・そのことなんですけど・・・・、ちと、厄介なことが・・・・・」
「? なんだよ? 厄介なことって?」
「それがですね・・・」

妖夢が昨日の自分が知ったことを、ぽつぽつ、話し始めた。
作者のねおです

お付き合いいただきありがとうございます

相当に久しぶりの投稿になりましたが、
その節は実に申し訳ありません。

これから、こっそりあげていくつもりではありますが、遅れることが十分に予想されますので、長い目で見てやってください。

これからも、この話は、急展開、あるいは「ねーよ」な展開を多分に含みますので、これまた生暖かいめで見てやってください。

白玉楼の面子のエピソードは、私にとって、元ネタの時点で大分難解ですので、
設定、その他、人物等の間違い、指摘などがあれば幸いです。

誤字、表現もみなおしてはいるのですが、指摘してくださると幸いです

ではノシ
ねお
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コメント



0.270簡易評価
1.70愚迂多良童子削除
なんか霊夢が意味深だな・・・
個人的にはこれの2倍くらいの容量で上げてもらったほうが良いです。
前作のラストの続きが気になって仕方ない。
4.80名前が無い程度の能力削除
序と合わせての感想になりますが、私としてはこのはじまりにはかなり期待出来る予感がしています。

ただ内容はもう少し量を増やして区切ってもらいたいな、とも思いました。満足度が少し足りなかったのが気になったので。

前シリーズのような、しっかり筋の通った良い作品になる期待を込めてこの点数とさせていただきます。

続編頑張って下さい、楽しみにしています!

長々と失礼しました。
5.無評価ねお削除
作者です

コメントと評価をどうもありがとうございます。
勇気がわいてきます。

次回は分量をまとめて、がんばって放出したいですね。
展開的には、「ねーよ」が多くなると思いますので、生暖かく見てやってください
ではノシ