Coolier - 新生・東方創想話

そばにいるから

2011/07/29 01:17:33
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ここはマーガトロイド邸
アリスの家だ。

「アリス」
「なぁに?魔理沙」

今日はアリスの家にお泊りをする日。
今は晩ごはんを一緒に食べ終え片づけも一段落して
まったりとした食後のひとときを過ごしている。


ただ一点の問題を除いて


「確かに魔導書読ませてほしいって言ったぜ。」
「ええ、だから貸してあげてるじゃない。」
「ああ、その点は感謝してる。……でもな」
「なによ、なにか不満でもあるの?」
「…………。」

大アリだ。言わなくたってわかるはずだ。

「もう。はっきり言ってくれないとわからないじゃない。」

アリスは困った様子で溜息をついた。
だが今回の件に関しては私には非はないはずだ。

「じゃあ一つ聞くが。なんで私はアリスに抱っこされてるんだ?」

今の私の状態を言葉で表すと


ソファーに座っているアリスが読書中の私を膝の上に座らせて後ろから抱っこしている体制


本を借りて読もうとしたところ、先に座っていたアリスが、おいでおいでってしてたから
ついつい釣られてしまったのだ。
汚いな。さすが人形遣いきたない。

「いいじゃない。その本ちょうど私も読みたかったし。こうすれば一緒に読めるでしょ?」
「別の本を読めばいいじゃないか。」
「イヤなの?」
「え……あ……イヤじゃないんだけど……」
「ならいいじゃない。」

1分で丸め込まれた。ちくしょう
嫌かどうかって聞かれたら、当然イヤじゃない。イヤなわけがない。
好きな人に抱っこされていることがどれほど幸せなことかわからないほど私もこどもじゃない。
でも……

「今は勉強中なんだ!」
「特等席って言ってたじゃない。」
「今は別なの!!」

若干口調がぶれてしまったようなするが気にしない。
アリスの方を向くと少し残念そうな顔をしていた。

「……読書中は集中したいんだ。だから下してくれ。」

私がそういった瞬間、アリスの目がきらりと光った。
できるだけアリスを傷つけない言葉を選んだつもりだったが、それが裏目に出たようだ。

「魔理沙の集中力って、その程度なの?」
「うっ」

残念そうな顔からまさかのドヤ顔。
いつもアリスが私にいじわるをしてくる時の顔だ。
意地でも私を離さない気なんだろう。

「そ……そんなことないぜ。」
「じゃあ問題ないわね。」

私を抱きしめているアリスの腕にさっきよりほんの少しだけ力が入る。
そのせいで、さっきよりほんの少し密着度が上がる。
それに連れて私の顔がどんどん熱くなっていくのが分かった。
耳元や首筋にアリスの吐息がかかる。

「くすぐったいぜ。」
「まだなにもしてないじゃない。」

まだ……っていう言葉に少し引っかかる。
が今は耐えるしかない。
読書に集中しなければ。

「そうそう、分からないことがあったら聞いてね。せっかく近くにいるんだから。」

アリスが私の肩に顎を軽くのせて耳元で優しく囁く。
くすぐったさにビクッと反応してしまう。

「あ、ああ。その時はたのむぜ……。」

黙ってるのも悔しかったので
できるかぎり平静を装ってアリスに返事をした。


------------------------------------------------------------------------------------------------------

それから数分後


魔理沙は読書に集中してしまっているみたいだ。


時折、魔理沙が部分的にわからないところを質問をしてくるので
私がそれに応えたりする。
それはそれで頼られているというのが実感できてうれしいんだけど
それ以外に特に会話がないのはちょっとつまらない。

せっかく近くにいるわけだからもうちょっと魔理沙も空気を読んでほしい。

とは言ってもまだまだ子供なわけだからそれは無茶な願いだとは思うけど。

そんな事を考えている中、私の頭の中に響く悪魔のささやき


≪ちょっとくらい悪戯しても罰は当たらないわよね。≫


魔理沙は今、完全に無防備な姿で私に背を向けている。
私はあっけなくそのささやきに耳を傾けてしまった。

妖怪としての私の血が騒ぐ。



「ひゃっ!」
「どうしたの魔理沙?」

なんてことはない。魔理沙の首筋にふーっと息を吹きかけただけ。

「い……息を吹きかけるな!」
「ちょっと溜息ついただけじゃない。」

抗議してくる魔理沙を得意の都会派ポーカーフェイスでいなす。
こちらを向いて私をにらんでくる魔理沙。
でも目が潤んでいて全然こわくない。

「もぅ……じゃまするなよな!」
「はいはい。」


魔理沙には悪いけど…ちょっとたのしい。
じゃあ今度は……


「ふぁああ!!」
「どうしたの魔理沙?」

なんてことはない。魔理沙を抱きしめている手の指を少しこしょこしょと動かしただけ。

「ありすぅ……」
「なにもしてないわよ」

ちょっと棒読みになってしまったが得意の都会派ポーカーフェイスに揺るぎはない。
こちらを向いて私をにらんでくる魔理沙
でも目が潤んでる+耳まで真っ赤にしていて全然怖くない。
むしろかわいい。

「次やったら怒るからな!」
「はいはい。」


魔理沙には悪いけど…超たのしい
今度は……


これはヤバいかな。流石に本気で怒るかも……
少しドキドキしながら抱きしめている手を上の方。つまり魔理沙の胸の方に少し移動させた。
が……それがまずかった

「ぐすっ…………」
「えっ」
「うぅ…………ふええええん……っ」

とつぜん魔理沙が泣き出してしまった。


「……ど…どうしたの魔理沙?」
「やだ!帰る!アリスのばか!!」

ちょっと悪戯が過ぎたみたい。やっちゃった……。

「ちょっ……待って!もうしないから!」
「嘘だ!さっきからなにもしないって言ってたくせに!!」

言ってることがあってるから何も言い返せない……。

「ごめんね魔理沙!本当にもうこんな悪戯しないから」
「離せよっ……ぐすっ……帰るって言ってるだろっ」
「ちょっと、落ち着いて……あっ」
「うわっ……」

暴れる魔理沙を止めるつもりだった。それだけのはずだったんだけど。

「あ、ありす……」
「まりさ……」

もみあっているうちに私が魔理沙をソファーの上に押し倒す体制になってしまった。

「これは……その……悪気があったわけじゃないわ……。」
「…………しってる。」

とりあえずここを退かなければ。

「アリス。」
「え。」



ちゅ



「!?」


気が付いたら魔理沙に唇を奪われていた。

「ま……まりさ……」

わけがわからず魔理沙の顔を見る。顔が熱い。

「べつに……そういうのもイヤじゃないんだぜ……でも……時と場合ってのがあってだな……」

魔理沙は顔を赤らめながらそういうと恥ずかしそうに私の視線から目を逸らした。



「ええ……そうね。ごめんなさい。」

流石に今回はやりすぎた。だから反省の意味を込めて真剣に謝る。

「……わかってくれればいいんだぜ。」

魔理沙は小さな体で私を抱き寄せてくれた。



----------------------------------------------------------------------------------------------------


アリスがお風呂の準備を終えてリビングに戻ってくると魔理沙は本を近くのテーブルの上に置いた。

「ねぇ魔理沙。いっしょにお風呂はいりましょう?」
「ん?いいぜ。」
「その前に」
「なんだ?」
「わたしからも、いい?」
「…………もちろんだぜ。」


それから数分して

すっかり仲直りした二人は浴室へと歩いて行った。


--------------------------------------------------------------------------とある上海人形の映像記録より
ちょっかい出したくなっちゃいますよね。

それでは読んでくださった方。ありがとうございました。
SWI
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コメント



0.1690簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
ちゅっちゅ
2.100名前が無い程度の能力削除
あまーい!
3.100名前が無い程度の能力削除
マリアリは好きじゃなかった(過去形)
7.100奇声を発する程度の能力削除
王道な甘さ!
9.100名前が無い程度の能力削除
これは結婚すべき。そうすべき。
12.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい
14.100名無し程度の能力削除
ちゅっちゅ!
18.100名前が無い程度の能力削除
結婚
19.90名前が無い程度の能力削除
いいぜ
20.100名前が無い程度の能力削除
上海さんその記録ください
23.100名前が無い程度の能力削除
やばい悶え死ぬ
27.100名前が無い程度の能力削除
上海さま記録の複製をお願いします
28.100名前が無い程度の能力削除
これもう結婚してるよね
29.100名前が無い程度の能力削除
これは「萌死に注意」って警告タグを入れるべきレベル
30.100名前が無い程度の能力削除
魔理沙かわゆす
31.100名前が無い程度の能力削除
かわいいぜ…
41.100名前が無い程度の能力削除
式場はこちらと聞いて
44.100名前が無い程度の能力削除
安定の甘々度ですね
45.100名前が無い程度の能力削除
なるなるちょっかい出したくなるなる。
分かりすぎるぞちくしょー。
52.無評価名前が無い程度の能力削除
oh…
56.100名前が無い程度の能力削除
ちゅっちゅ
62.100名前が無い程度の能力削除
マリアリはむはむ。

む…これは……めいぷるしろっぷだぁ☆