Coolier - 新生・東方創想話

紫、幽々子の妖夢いじり

2005/05/19 10:01:39
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こんばんわ、皆様。
私、八雲 紫と申しますわ
昨夜は面白い物が見れましたね。
……あら、昨日の事をご存知ないのかしら?
そうねぇ、一言で言えば……麗しき主従愛と申しましょうか
でも、それだけじゃ面白くも何とも無いでしょ?
もし、一人しか居ない従者が二人に増えてたら……
うふふ……、面白いでしょ?
興味を惹かれるでしょ?
だから明日は遊びに行くんです。
あの子の家に、久しぶりに。
ふふ……楽しみだわ~

……そういえば、明日はアノ日でもあったわね……


△▼△▼△

なでなで
「ひゃぅ」
私は大きなソレを抱きかかえ、撫でながら友人の説明を聞いていた。
「つまり、コレとそっちは、感覚を共有してるって事かしら?」
なでりなでり
「ゃん」
「えぇ、そうみたいね……って、妖夢、うるさいわよ?」
先ほどから変な声を出している従者を叱り付けるその主人
「ぅぅ……紫様が私の半身を撫で回すから……」
顔を真っ赤にしている妖夢が可笑しくて、私はついつい笑ってしまう。
「クスクス……、でも、コレが本当に人型になるの?」
妖夢の半身である幽霊を指でふにっと突付く。
ひゃぅっと小さな悲鳴が聞こえた。
「えぇ、妖夢、見せてあげて」
「は、はいッ……紫様、半身を返してください」
「あぁん、残念」
私が手を緩めると、半身はしゅるりと抜け出し、逃げるように妖夢の元に戻ってゆく。
「では、いきます…………幽明の苦輪!」
魂符に刻まれた術式を起動し、スペルカードを発動させる。
幽霊である半身が本体の妖夢に入り込み、同化する。
そして、妖夢の右半身が右側に、左半身が左側にズズズッと分かれて、
二人になる。
「ふぅ……」
左右が反転しているが、まったく瓜二つの存在が目の前にいた。
「へぇ……左右対称だけど、そっくりねぇ……」
素直に感心する。
真っ直ぐすぎて不器用に思える妖夢がこんな器用な真似ができるとは……
「でもね、完璧ではないのよ」
と、幽々子が教えてくれる。
「どう言う事かしら?」
「半身の方は喋る事が出来ないの」
コクコクと頷く半身妖夢
ぅ……なんか可愛いかも……
「へぇ~……ちょっとこっちいらっしゃいな」
ちょいちょいと手招きする。
少し妖夢を見てから、すぐ隣まで来て正座する。
本体妖夢が心配そうに私を見ている。
「ちょっといいかしら」
と、半身妖夢の手を取って触ってみる。
「凄いわね……さっきまでの霊体とは大違いねぇ、低いけど体温もあるなんて……」
サワサワと触っているが何か先ほどと違う。
さっきまでは…………
「妖夢、触られても何も感じないの?」
違和感の主に聞いてみる。
顔色一つ変えず、平然と妖夢が答える
「はい、その子も私ですけど、今の状態だと別々に感じたり、記憶したりするんです。
えぇっと・・・右手と左手の関係でしょうか」
なるほど・・・、左手怪我しても、右手が痛いわけじゃないって事ね
それでも二人は「同じ自分」って事なのかしら
見てみれば、私に手を触られている半身妖夢が恥ずかしそうにしていた。
「…………ッ、」
上目使いに私を見る。
その目が私に訴える。
―――恥ずかしいです―――と。
な・・・何この小動物!
すぐさま幽々子に目配せする。
(ゆ、幽々子!)
(えぇ、まかせなさい)
さすがに古い友人である。
私の心中を察して、行動に移ってくれる。
「妖夢~、お願いがあるんだけど」
「なんですか?」
「おはぎを買ってきて欲しいのよ」
と両手を合わせ、買ってきて~と小首を傾げてねだる。
あぁ、幽々子、それ可愛いわッ
「確かまだあったはずです。持ってきますね」
部屋を出て行こうとする妖夢
「あ、待って、あー、えーっと……」
ワタワタと慌てながら妖夢を引き止める。
「?」
「か、買ってきて欲しいのよ。
あのハクタクの居た集落のおはぎが美味しいらしいから、お願い妖夢~」
「はいはい、では行ってきます」
財布を受け取ると、やれやれといった感じで妖夢が部屋を出てゆく。
「えぇ、ゆっくりして来ていいわよ~」
と幽々子が手を振って見送る。
私も幽々子の真似をして手を振って妖夢を見送る。
「「…………」」
ニヤリ
二人して笑いあう。
「さて、半身ちゃん、さっきみたいにココに座ってくれる?」
と、膝の上を指す
「・・・ッ!?」
目を見開いて、口をパクパクさせて驚く半身
「ほら妖夢、さっきと同じでしょ?」
と、幽々子が促して、ようやく私の膝の上に乗ってくれた。
もぅ、慌てる仕草が愛くるしいわねぇ……
「んふふふ・・・教えてくれないかしら? 私がさっき触ってたところ……」
耳元で囁く。
すぐさま半身は首をブンブンと左右に振る
「ふーん・・・じゃあ、適当に触っちゃおうかしら……」
指をワキワキさせながら、ゆっくりと半身妖夢に近づける
「ッ!?」
半身妖夢は、もう一度ブンブンと首を振って、私の手を取り、
「あら?」
その行動には幽々子も驚いたようだ。
頭の上に。
「んふふふ……もう片方はどこかしら?」
「…………」
躊躇するも、暫くして自分のおなかに私の手を持ってゆく。
ふにっ、と服越しに柔らかい感触が手の平から伝わる
なでなで
思わず手を動かしてしまう。
ん~、このさわり心地は……癖になりそうね
「……ッ」
妖夢の顔を肩越しに見てみると、耳まで真っ赤にしていた。
それを見た瞬間
つぅー……ポタッ
「ゆ、紫!?」
赤い雫が垂れて、妖夢の肩に付着した。
「ふぇ? って、幽々子も!」
私に驚いた本人も鼻からあごに向けて赤い線が引っ張られていた。
「「ぁわわッ」」
慌てて二人してソレを拭う。
……私としたことが……メイド長みたいに鼻血を出すだなんて……
妖夢も怯えて私から逃げ出しちゃうし
でも涙目が可愛いからいっか
「でも……、好都合じゃない?」
と、幽々子がニヤリと笑う。
「そうね」
と、怯える妖夢に視線を向ける。
「ッ!?」
パニックになり、慌てる半身妖夢に幽々子が近寄る。
「汚れちゃったわね?」
じり、じり、
妖夢がブンブンと首を振って後ずさりする
「でも安心していいわ」
私もじり、じり、と妖夢に近寄る。
後ずさった妖夢だが、柱にドンとぶつかってしまう。
「……ッ!?」
「「さぁ、着替えましょう」」


△▼△▼△

一方、人間の集落では……

道の両側に、店が立ち並び、人々が品物を買い求める。
商店街と言われる場所
この集落の守人、上白沢 慧音の姿もそこにあった。
「慧音さん、いい魚が入ったよ、どうだい?」
店の主人の勧めてきた魚を吟味する。
ふむ、煮魚もいいな……そうだ、今日は妹紅を呼んで……
「うむ、では2尾頂こうか」
「まいどありッ」
代金を渡して、魚を受け取る。
「さて、後は野菜か……ん?…あれは……」
集落の上空から降りてくるナニカが視界に移る。
一人の少女だ。
どうやら向うも私を見つけたようだ。
こちらに向かってくる。
「おーい」
あれはいつぞやの半人前な剣士か
「幽霊が昼間ッから現れるんじゃ……って、何か足りなくないか?」
「んん?……あぁ、半身は置いてきたわ」
そうか、半分いないのか
「それで、人間だけが昼間ッから何の様だ?」
「幽々子様が突然ここのおはぎが欲しいと言い出して」
「……そ、そうか……」
わがままに付き合わされる従者か。
どこぞの館や屋敷にも似たのが居たな……
「紫様も来てるから早く買って帰らないと」
「ふむ、それなら案内してやろう」
と、評判の店に案内してやった。
商店街が珍しいのか、魂魄 妖夢は道中落ち着きの無い様子で辺りを見渡しながら私についてくる。
だが、店にたどり着くと、おはぎを数個買い求め無事に店から出てくる。
「ありがとう」
妖夢が嬉しそうに礼を言う。
普段から、刀を振り回すイメージがこの娘にはあるので少しばかり微笑ましかった。
そんなことを思いながら集落の外れまで歩きながらその二人の話をする。
「……しかし、怪しさで一二を争う奴が一緒に居るとはな」
「幽々子様と紫様は古くからの友人なんですよ」
ほぅ、幻想郷外の歴史…か?
まぁ、個人の情報だから私が知らなくても仕方ないか……
しかし、
「残った半身がなんだか哀れだな」
「え?」
きょとんとした表情で私を見る。
「だってそうだろう。
幻想郷一胡散臭い存在と、食い意地の張った超天然お嬢さまだぞ?
お前の半身なんか良いオモチャだろうに」
「ッ!?」
「今頃天麩羅にされてたりしてな」
冗談で言った事だが
「す、すぐ帰る!」
むぅ、本気にしたようだ。
「今日はありがとう、この礼はいつか……」
妖夢はそれだけ言うと、大慌てで空を駆け抜けていった。
「あ、あぁ、じゃあな」
うーむ、間抜けというか、先を見ていないというか……
まぁ、頑張れよ。
そんなことを思いながら未熟な従者を見送った。

△▼△▼△

しまった、私としたことが
幽々子様と紫様が揃うとどれだけ危険か身をもって知ってるのに……
猛スピードで白玉楼の階段を上る
「ハァ、ハァ、もうスグだから……イロイロと無事でいてね、私の半身」
やっと階段を上りきり、すぐさまお座敷に向かう。
……なにやら騒がしい……
ドスン、バタン
「うふふふ……さぁ、観念なさい」
ガタガタガタッ
「ほら~、妖夢じっとしなさい……」
ガタタッ、ドスン、ドサッ
「もう逃げられないわよ~」
わ、私が捕まりそう!?
一瞬天麩羅が脳裏に浮かんだ。
「幽々子様!紫様!何してるんですかぁあああ!!」
スパーーーンッ
勢い良く襖を開けて、叫ぶ。
「――ッ!!」
と、同時に、ドロワーズと肌蹴たブラウスという姿の私が泣きながら私に飛び込んできた。
「うひゃぁ!?」
ドスン、突然の事で私は倒れてしまった。
「いたた……」
「あら妖夢、お帰りなさい。 早かったのね」
と、スカートを手に持った幽々子様が答える。
「……チッ」
密かに紫様の舌打ちが聞こえた気がした。
まさか、本当に天麩羅……
「ッ…ッ……」
私は未だに泣いている半身を抱き起こすと、二人に事情を聞く。
「どうして半身を脱がしてるんですか!」
「あーぁ、本当だったら帰ってくる前に終わってたのに……ねぇ?」
「本当、妖夢は気が利かないのね」
紫様と幽々子様が頷きあう。
「無駄です。
元に戻った時に記憶を共有するので全部わかりますよ」
「ねぇ幽々子~、あの子私に頂戴~」
「あら~、紫の頼みでもそれはダメよ。
あの子は私のだもの」
二人とも、話聞いてくださいよぅ……
「って、何言ってるんですか! この子は私のです!」
と、半裸の半身をぎゅっと抱く
私の腕の中で半身もコクコクと頷く。
「「………プッ」」
あはははははッ
と、二人とも大爆笑
な、なんで!?
「もう、妖夢ったら笑わせないでよ~」
「な、なんで笑うんですか!」
ケタケタ笑いながら、紫様が説明してくれる。
「妖夢は幽々子の従者でしょ?」
「はい、そうです」
「それなら幽々子のものでしょ?
だから、幽々子に聞いたのに……くフッ…あははははッ」
「うぅ……」
どこか釈然としないけど、幽々子様に仕えるのが魂魄家であるので仕方が無い。
でも、納得できない……
「まぁ、幽々子はあなたを手放さないんだから、そう脹れないの」
と紫様が私の頬を隙間から伸ばした手で突付く。
「さて、主従の絆を見せてもらったし、本題に入りましょうか」
「そうね、さぁ、脱ぎなさい、妖夢」
「なッ、何言ってるんですか幽々子様!」
半身がガクガク震えながら私の意見に同意する。
「もう、本当に意味がわかってないの?」
「え?」
なんの意味だろう?
脱げってそのままの意味でしか……?
「幽々子、直接言いなさいよ。 この子忘れてるみたいだし」
「まったく、妖夢はダメねぇ……
今日は、あなたが指南役兼庭師になった日であり、」
で一旦区切り、紫様が続ける。
「私と初めて会った日、でしょ?」
「ぁ……」
忘れてた……
そうだ、今日は私が幽々子様に仕えた初めての日で
紫様と出会ったの今日。
そんな大事な日なのに、いままで忘れていたなんて……
「す…すみません……! そんな大事な日だって事、すっかり忘れてました……」
と、畳に額を擦り付けて平伏する。
となりで半身も同じように平伏している。
「どうせ忘れてるだろうと思ってたから、気にしなくていいわ。
それより、妖夢にプレゼントよ」
と、幽々子様が左が赤、右が青に分かれた着物を左右対称一着ずつ、
紫様がフリルの沢山着いた真っ黒と真っ白の洋服を取り出した。
あぁ……、だから「脱げ」って言ったりしたんだ……
「……あれ、どうして二着ずつあるんですか?」
「妖夢は右足しか靴下履かないのかしら?」
幽々子様の妙な言い回し
でも今は、スグに思いつく。
「あッ……半身の……」
昨日の今日で半身も、私である事を忘れてしまった私に比べ
この二人は半身も個人で扱ってくれる。
なんて優しいんだろう……
少し涙が滲んでしまった。
「「さぁ、どっちがいいかしら?」」
目を擦って私は答える。
「え…選べないですよ……」
半身もコクコクと嬉しそうに頷く。





しかし、これが災いの元だった。








「やっぱり……」
「予想通りね……」
「ぇ?」
二人が予想したとおりの答えを出してしまったらしい。
怪しく笑みをこぼす。
「選べないなら……」
紫様が笑顔で呟き、
背後の襖がひとりでにピシャリと閉まる。
「決められないなら……」
幽々子様が嬉しそうににじり寄る。
じり、じり、
半身が涙目になって私にしがみ付く
後ろを振り向いて襖を開けようとしたけど、案の定、中からじゃ開かない。
二人の手がポン、と私達の肩に乗せられる
「「!!」」
振り向くとそこには満面の笑み。
そして、何故か二人とも鼻息が荒い。
半身が逃げ出そうとした気持ちが、やっと解った。




「「着せ替えね!」」
「ひ、ひえぇ!!」


この後、二人が飽きるまで着せ替え人形と化した妖夢と半身だった。
やっと書けた・・・
ネタがあっても拡がらなくて苦労しました。
で、やっぱり面白いタイトルが浮かばないのでそのままつけました。


妖夢はやっぱり弄られ役ですね。
紫は、幽々子も妖夢も半身も萃香も霊夢もその他も皆好きそうです。
やっぱり幻想郷と、そこに住む存在が全て好きなんでしょうかね~?
で、幽々子は二人とも大好きなわけで
・・・うーん、平和だ(妖夢除く

妖夢にゴスロリと和服なのは完全に自分の趣味です。
和服の配色は元ネタがあったりします。
双子の和風吸血鬼

某スレで返信し損ねたのでここで。
半身ネタはギャグが冴えるっぽい事を言われましたが、
前の話は妖夢を反省させるってネタが最初に浮かんで、
どうすれば妖夢が怒られ役になるか、を考えてて半身ネタが浮かんだ。
という順序なので、ギャグ路線は書けませんでした。

と、言うわけで今回ギャグ風味ですが、いかがでしょうか?
正直、
紫「何この小動物(*゚∀゚)=3」
が書きたかっt(ry

感想、指摘などあると嬉しいです。
EXAM
exam0@hotmail.co.jp
http://homepage3.nifty.com/exam-library/
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コメント



0.4180簡易評価
12.無評価上泉 涼削除
>ドロワーズと肌蹴たブラウスという姿
オーケー、0.1秒で幻視したぜ(*゚∀゚)=3
やはり弄られてこそ妖夢ですね。もはや妖夢のアイデンティティ。
けど、なによりアレです。その妖夢の着せ替えに俺も混ぜr(ry
15.80沙門削除
>慌てて二人してソレを拭う。
……私としたことが……メイド長みたいに鼻血を出すだなんて……
やばいっす。俺の鼻もマスタースパーク気味・・・ゲフン。
29.80名を呼ばれない程度の能力削除
何この小動物(*´Д`)
53.60ねこりん削除
紫と幽々子の企みっぷり、妖夢に迫っていく二人の表情を想像して和みました。
59.70裁くのは俺のスt(ry削除
あられもない姿になった半身と上司二人組みがいた部屋は
勿論明かり無しの暗闇な素敵和室ですよね!!?
69.100ナナシメジ@774本目削除
こ、これは…
う…うおおおおおっ!!!!
72.無評価十字架削除
>双子の和風吸血鬼
アカイイト?
ノゾミとミカゲ?
98.80西行妖削除
よ、妖夢ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
あと、妖夢の半身んんんんーーーーー!!
99.無評価名前が無い程度の能力削除
まさか和風吸血鬼なんて言葉がここで聞けるとは