Coolier - 新生・東方創想話

東方外伝

2011/03/25 08:02:09
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東方X戦記



外伝編「鬼・龍宮・吸血鬼 緊急大弾幕」
一方、T‐Jの魔の手によって死んだのに謎の世界にいるレミリア達は突如、現れた謎の門の前に立っていた。
徐々に仲間が合流し始め、映姫と幽香、魅魔も駆けつけて来た。
「遅くなってすみません!」
「閻魔殿!あの門は一体・・・・・・?」
「分かりません・・・・・・ですが、この世界と何か関係あるのかもしれません・・・・・・。」
「それにしても大きい門だね~。」
「何だかあの門、とてつもなく厄いわね・・・・・・。」
雛が言う通り、巨大な門からは只ならぬ雰囲気を発していた。それが何かは知らないが只の門ではないらしい。
「まさに怪しさ全開の様ですな~。」
「もしかしたら、私達の事にと関係あって、この世界に起きた大変を知っている黒幕では・・・・・・。」
「ふん、黒幕がいるなら、私が成敗してやるっ!」
「ま、待て、レミリア・スカーレット!うかつに突っ込んでは危険だ!」
赤き槍を持って門に突っ込もうとするレミリアを必死で止めようとする藍。その時!
「待ていっ!!」
「しつこいわね!まずはあんたから消されたいの、狐!・・・・・・って違う声だけど・・・・・・。」
「?ねぇねぇ、門の上に誰かいるよー?」
「「「っ!?」」」
こいしの声に一同は見上げる。すると先程の声の正体か謎の女性が立っていた。
服装は動きやすそうな道着らしきもので、髪は黒いロング、そして鋭い目つきが印象的だった。
「・・・・・・服装からして、中国の同族かしら?さしずめ、門番Mk-Ⅱ?」
「良かったね、美鈴!門番の同業者がいて!」
「う~ん、何か違う様な気が・・・・・・それよりもお二人の言葉を聞いて何だか嬉しいのか悲しいのか・・・・・・。」
「つーか、何者なんだいあいつ?」
神奈子の問いにその女性は太極拳の様な動きでレミリア達を睨みつつ、構えて叫ぶ。
「・・・・・・ほぉ?この世界には創造物共がいたのか?計画に支障はつきものだな・・・・・・だが、誰であれ、この門からは、指一本触れさせんぞ!この“魂の門”の番人が・・・いる限りはぁ!」
「「「“魂の門”???」」」
番人らしき女性に一同は首を傾げる。一体何なんだ、あの女は?
「どうやら、私を誰だと知らない様だね・・・・・・私は紅魔館の高潔なる主・・・・・・レミリア・スカーレット!」
「ん?次は私か?私は守谷神社の神の一人・・・・・・八坂神奈子だ!」
「ふふふ・・・・・・アイアム、風見幽香よ♪」
「(何で、外国語なんだろう・・・・・・?)」←リグルンです。
「そして私が・・・・・・。」
「はいはーい、全員だと何だか長い紹介になりそうなので後回し!以上、伊吹萃香からのお知らせでした~!」
「・・・あーうー・・・ケロちゃんでお馴染みの洩矢諏訪子でした~。」
「「「我等・・・・・・“東方外伝ズ”―――!!・・・・・・ってあれ?・・・・・・“東方外伝ズ”~~~!!?」
そして、一同はビシッとポーズを決めて叫ぶが、何やらおかしい事に気づく一同・・・東方外伝ズ。
「って何で“東方外伝ズ”なのよ!?もーちょっとカッコいい名前とかあるでしょう!?」
「恐らく、作者が考えた結果でしょう・・・・・・“負け犬組”とか“チーム・リタイア”よりはましでしょう?」
そう言い合っているにもかかわらず、番人は謎の門から飛び降りて彼女達に挑発する。
「さぁ!何だか知らんが、誰でもいいからどっからでもかかってこんかい、東方外伝ズ!」
「もう名前が定着しちゃったよ!?どうするの、皆さん!?」
後ずさりしているルナの問いに真っ先に飛んだのは魔理沙の師であり、悪霊の魅魔だった。
「もう何が何だか知らんが・・・・・・売られた喧嘩は買ってやるさ!皆!戦闘じゃなかった、弾幕開始だ!」
「「「お―――――――!!」」」
かくして、東方外伝ズと謎の女性(番人らしい)の戦いが始まった!そんな中、衣玖と椛は・・・・・・!?



「どれにしようか迷いますね、正直・・・・・・椛さんは何かいい武器がありましたか?」
「・・・・・・ねぇ、衣玖?何で私達が武器庫で武器を調達しに・・・・・・?」
椛の言う通り、衣玖達は先程、レミリア達が発見した屋敷の武器庫で武器を漁っていた。すると衣玖が答える。
「あの門から発する空気からして只者じゃない事が判明したので、念の為に使える武器を探しに・・・・・・それに・・・・・・。」
「それに?」
「椛さんも丸腰では戦うのは厳しいでしょう?と言うより、持っていた剣はどうしましたか?」
「あっ!?そう言えば、剣はお守り代わりとして早苗さんに渡していたんだった~!」
「早苗さんにですか?彼女なら恐らく、貴方の剣を信じて戦っているかもしれません。」
「戦っているってZの生き残りと?でも、私の剣は至って普通の剣だし、早苗さんもあの性格だしなぁ・・・・・・私の剣を凄く信じて敵の攻撃を防御したら剣が折れて大怪我したらどうしようかと・・・・・・。」
「まぁ、普通は剣が折れる様な事は決してありませんし、早苗さんも貴方の剣を大切に扱っていますよ。」
しかし、衣玖達は知らなかった・・・・・・まさか、早苗がZの残党(勇者2号こと神影)と戦っている最中、そのスペルを防御する際に椛の剣を使った結果、剣が折れて早苗自身が重傷を負った事を(本人は剣が折れたのは自分の修行不足だと嘆いていたが)
「とにかく、使えそうな武器を探して一刻も早く皆さんを援護しましょう。皆さんも向かっている様ですし。」
「そうだね・・・・・・急ごう。」
そう言って、衣玖と椛はありったけの武器を持って武器庫を後にした。ちなみにその武器は・・・・・・
投槍×1
刀×1(椛が所持)
三節根×1
ナックルクロー×1
軽そうで大きい盾×1
黄金の弓×1
黄金の矢×2
であった。



「喰らいなっ!」
一方、巨大な門の前では謎の番人と東方外伝ズの戦いが始まっていた。
魅魔が真っ先に弾幕を放ち、他の者達も援護する様に弾幕を放つ。だが・・・・・・
「ふん、片腹痛い・・・・・・トォ!」
何と多くの弾幕の間を通ってかわしまくっていた!その光景にたじろく一同。しかし、幽香が攻撃に移ろうとする。
すると番人はそれを見て、何かを取りだした。見ると新体操のリボンみたいなものだが・・・・・・?
「目に物を見せてやるわいっ!」
そしてリボンっぽい何かを幽香に向けて振り下ろす。慌てて傘でガードする幽香。
「くっ・・・・・・あの武器、電気みたいなのが付いているわ・・・・・・厄介ね・・・・・・っ!?」
「幽香さん!でやぁぁぁぁぁっ!!」
幽香を援護する為、リグルが必殺の飛蹴りを放つが、哀れ、番人の攻撃に吹っ飛ばされて近くの宿の壁に激突する。
今度は自分の番だ!と言うかのようにフランが番人に突っ込んで行く。番人も同じように突っ込む。
「とりゃ――――――!!」
「甘いわぁぁぁッ!!」
驚く事に、番人は拳をまるで北○の如く高速で連続に出してフランに攻撃する。たちまち拳のラッシュを受けてしまうフラン。
「あいててて・・・・・・悔しいけどあいつ、ちょっとやそっとじゃ壊れない位、強すぎだよ~。」
「あれ、フランちゃん?それ・・・・・・。」
「ん?あ~!何百年か前にお姉様から貰った武器が~!とほほ・・・・・・。」
吹っ飛ばされて尻もちのまま呟いている途中でこいしに武器(?)が折れ曲がっている事を指摘され、涙目のフラン。
「くそっ・・・・・・何とかして当たらないのか・・・・・・!」
「どうした!?これで本気のつもりか?」
藍達が弾幕を放つが番人は優雅にそれをかわす。数は多くても、このままでは圧倒的に不利の状態だ・・・・・・
「よ~し!今から私がホーミング弾を放ってみるよ!」
そうお燐がやる気満々にホーミング型弾幕を放つ。成程、これなら当たるだろうと思いきや・・・・・・。
「ホイッ!ホイッ!」
「「「!?」」」
全く、チートにも程がある。番人は驚く事に両手でホーミング弾を掴んで・・・・・・お燐の方へ投げ返したのだ。
ピチューン!そして爆発して、黒焦げのお燐がヤマメの方へ吹っ飛んだ。
「にゃぁぁぁぁっ!?」
「だいぶやられた様だね?」
「面目無いです・・・・・・。」
「やれやれ・・・・・・ん?」
お燐を介抱している中、さとりは番人の心の中を読み取る。どうやら、番人は心が読めるらしい。
「(・・・・・・“管理者”の我慢も限界の今、一刻も早く“生贄”の魂を回収しなくては・・・・・・あの時は確かに獲った筈だが、一体・・・・・・?ともかく、さっさとこいつらを片づけなくてはならん・・・・・・。)」
「(・・・・・・“管理者”?“生贄”?・・・・・・はて?)」
その意思を読み取ってさとりは考える。恐らく、あの番人は“あの時”に “生贄”の魂を取り損ね、“管理者”に処罰されるのを恐れて、再び獲る為にやって来た・・・・・・?あの思想からはそう考えるしかない。
番人の攻撃に苦戦する東方外伝ズ・・・・・・その時!
「え~い、さっさと当たれっつーの!!」
「ふん・・・・・・・・・・・・ぐほっ!」
レミリアのヤケクソな弾幕を難なくかわした番人だったが、突如、背中からの攻撃を受けてしまう。背には槍が
「「「槍・・・・・・?」」」
一同が不思議がっていると槍が出た方向に人影がいる事に気づく。そしてその人影はこう言った。
「昔、ある人が言いました・・・・・・『悪に栄える例なし・・・・・・正義は必ず勝つ!そして日輪は我にあり!』と・・・・・・!」
そう、人差し指を天に向けて、カッコいいポーズを決めているのは紛れもなく衣玖だった。
「衣玖!」
「衣玖さん!」
「キャーイクサーン!!」
「後でサインしてー!」
周りからの声(歓声?)を聞きながら、椛と共に降り立つ衣玖。彼女の言葉を聞いて一同の士気が高まる。
「そうだった・・・・・・あの時の異変は異常だったから忘れる所だった・・・・・・!」
「勝利の為なら・・・・・・自己利益の為なら持てるスペルカードの最後まで!」
「ぐっ・・・・・・舐めおってからにぃ!!」
突然の攻撃にたじろぐ番人だったが、すぐさま体勢を立て直してリボンらしき武器を振う。
「そんな物―――!!」
それに向かって椛が突進し、衣玖からもらった刀でリボンらしき武器を細切れにした。それに驚く番人。
「何っ!?」
「よーし、私だってカッコいい所見せてやるよー!」
そう言って、弾幕を放ったのはこいしだ。彼女の無意識の能力に流石の番人も全弾当たってしまう。
「ぐあぁぁぁ!何だと、そんな馬鹿な・・・・・・!この私が・・・・・・魂の門の番人が創造物如きに手も足も出せないなんて、たまるかぁ!」
何とか防御しつつ、上へ回避する番人。だが、既に誰かが待ち構えていた。
「えーい!トドメはこの東方シリーズ(旧作除く)第1作(紅魔館の異変)の巨乳キャラ、紅美鈴だー!」
衣玖から三節根を貰ってすっかり調子に乗っている美鈴が三節根で攻撃するが・・・・・・
「調子に乗るでない、このチャイニーズがぁ!!」
美鈴の突進に番人は再び、リボンらしき武器を取り出して美鈴に攻撃する。どうやら、予備のある武器の様だ。
「!何の ぉ!・・・・・・ってあら!?」
慌てて三節根で防御した結果、美鈴自体は全くの無傷だが、せっかくの三節根が折れて驚いてしまう。
「うははははは!ざまぁ見ろ!」
「それって腕の無い像の事でしょー!」
「それはミロのヴィーナス・・・・・・グボォォォォ!!」
美鈴の武器を破壊する事で油断した番人にフランが衣玖から貰ったナックルクローで後ろから攻撃した!
フランのボケに対するツッコミ(?)に気を取られ、腹に攻撃を受ける番人。吹っ飛ばされる姿は少し可哀そう。
「(馬鹿な・・・・・・奴等は・・・・・・進化していると・・・・・・いうのか・・・・・・!?)」
番人が倒れているのを見た衣玖は黄金の弓矢を取り出して、その狙いを謎の巨大な門に定める。
全てはコウとの約束の為に・・・・・・異変の原因らしき門を破壊してコウを孤独から救う為に・・・・・・
「(仮に違っていても・・・・・・コウさんをもう二度と悲しませる訳にはいきません・・・・・・!)」
そう覚悟を決めて弓を引く衣玖を見た番人は焦りを含んだ表情で何やら叫んでいる。
「!!よせぇ、創造物!魂の門なくして・・・・・・“全ての幻想界の境界”はぁ!」
「(無視です)コウさん・・・・・・貴方の約束を果たして見せます・・・・・・!」
番人の叫びに無視して、衣玖は・・・・・・門に向って矢を放った・・・・・・
「今の絶対無視だろ・・・・・・って、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
そして黄金の矢は門に向かって飛んでいき・・・・・・凄まじい閃光と共に大爆発が起きた
「って何その高性能すぎる矢は!?」
「チートにも程があるでしょう!?」
「作者、まさか受け狙いですか!?」
いつもは騒がしいプリズムリバー3姉妹が思わず突っ込むが無理もない事である。



大きな音を出して、門が崩れ落ちていく。それを見て、驚愕の表情で見ている番人。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」
「・・・・・・やりました・・・・・・!」
「私の・・・・・・私の“魂の門”が・・・・・・このままでは、“全ての幻想界の境界”が・・・・・・!」
見ると、番人は震えている。それは怒りと言うより、恐怖に震えているのが分かるが・・・・・・?
「・・・・・・処罰される・・・・・・“管理者”に処罰される・・・・・・もう駄目だ・・・・・・お終いだぁ・・・・・・!」
そして、涙目(多分?)で東方外伝ズを睨みつける。その怒気にたじろぐ東方外伝ズ。
「許さん・・・・・・許さんぞ、東方外伝ズ!!貴様等は自分が何をしているのか分かっているのかぁ!?」
「い・・・・・・いけませんでした・・・・・・?」
番人の怒りに思わず、美鈴が恐る恐ると言うが、衣玖は怯まずに番人に言い返す。
「貴方が誰であれ、この世界はコウさん達の物です・・・・・・決して支配する事はいけないのです!」
だが・・・・・・
「愚かな!私がそんな事を言った!?いいか、私の目的はこの世界の“生贄の魂”を回収する事だったのだぞ!」
「「「な・・・・・・なんだって―――!!?」」」
番人の言葉にまるで漫画のキャラの如く驚く東方外伝ズ。まさか、この世界の支配ではなく、生贄を欲していたとは・・・・・・!
「いや・・・・・・この世界は仮初めの世界かもしれんな・・・・・・。」
「!?何ですって!?」
「良いか?全ての世界に最初に君臨したのが“管理者”の祖先だと言う事は貴様等も知っておるな?」
「“管理者”の祖先?ねぇ、知っている?」
「知りません。」
「・・・・・・。」
フランとこいしの言葉に転びそうになるが、番人は説明を続ける・・・・・・。
「かつて、貴様等の世界で“管理者”の祖先は最初に君臨した・・・・・・それらは貴様等とは違う姿だったが、同じ様に寿命や死を持っていた・・・・・・だが、弱肉強食の世界に神罰を与えるかのように天から“裁きの石”が落ち、祖先は滅びの道へと歩んだ・・・・・・その時、“管理者”は寿命やかつての姿を捨て、不老不死として生まれ変わった姿を偶然生き残った獣に移した・・・・・・それが、後の貴様等だ。」
「っ!では・・・・・・では、私達はその“管理者”に作られたというのですか・・・・・・?」
「そうだ、そして“管理者”は時代の流れに取り残されない様に、そして新たな力を得る為に数百年ごとに“生贄”の魂を欲していた・・・・・・そうだ、それでいい・・・・・・そうするべきだ・・・・・・創造物共は皆、“管理者”の人形に過ぎん・・・・・・。」
「「「・・・・・・!!」」」
番人の言葉に言葉を失う一同。まさか、自分達が“管理者”の姿を模って作られたなんて・・・・・・
その思いが頭の中で一杯になって戦意を失い始める中、1人だけ声を挙げる者がいた。
「それは違います!」
「っ!龍宮の使い・・・・・・!?」
レミリアが向くとそこには意を決した表情の衣玖だった。
「・・・・・・確かに、その“管理者”は私達の創造主かもしれません・・・・・・ですが、それは間違っています・・・・・・誰にだって感情があり、心があるのです・・・・・・ですから、皆が笑い合い、一生懸命に生きるのが私達の本当の生き様です!!」
そう、誰もが笑い合い、生きる・・・・・・それが幻想郷の生き様だと思う。それは他の世界でも同じだと思う。
外の世界も、コウの世界も自分達の故郷、幻想郷と同じかもしれない・・・・・・だからこそ、力で人の生き様を決める者は誰であろうと許せない・・・・・・例え、自分達を生み出した創造主だとしても・・・・・・それが衣玖を動かしていた。
「貴方達を決して許しません・・・・・・自らの生き方は自分で生きます!!」
「・・・・・・貴様、名は?」
「永江衣玖です。」
「そうか、永江衣玖・・・・・・ならば私が正しいか、貴様が正しいか・・・・・・サシで決着を付けてくれる!」
そう言って構える番人。その様子からして本気を出す様だ。警戒する東方外伝ズ。
「あーうー・・・・・・どうする神奈子?」
「ふっ・・・・・・決まってんだろ?天人がやると言ったら、とことんやるまでよ!行くぞぉ!」
「「「お――――――!!」」」
「いっとくけど、私に指図しないでよね!」
衣玖の意を決した言葉で戦意を取り戻した一同は真っすぐ、番人に突っ込む。それに対し、番人は・・・・・・
「はあぁぁぁぁぁ・・・・・・!!」
気を高めているのか番人は立ったまま、気合を入れているその周りの小石などが浮かび始める。
「魂の一族の最終奥儀・・・・・・天下・列空弾!!」
番人がそう叫んだと同時に、何ととてつもない弾幕を発射する。それは真っすぐ東方外伝ズへ・・・・・・
ズド―――――ン!!
「うわぁぁぁ!」
「きゃぁぁぁ!」
悲鳴を挙げて吹っ飛ぶ東方外伝ズ。だが、1人だけ踏ん張って弾幕と押し合っているのがいた。
「くっ・・・・・・皆さん・・・・・・!」
衣玖だった。軽くて大きい盾で何とか凌いでいるのだ。だが、徐々に押され始めている。
「ほぉ?どうした永江衣玖!それが限界か!?それが貴様の本気なのか!?」
「(私が負けない・・・・・・負けたくないのです・・・・・・あの人の言っている事が正しいならこの世界は・・・・・・ですが例えそうだとしても、どうしても守りたいのです・・・・・・コウさんの為に守りたいのです・・・・・・私に・・・・・・力を・・・・・・!!)」
「何をしている!?そんな力では、貴様等にとって悪の私が倒せんぞ!」
番人と衣玖の押し合いの中、他の一同はそれを見ているしかなかった。堪りかけて、パルスィが魅魔に言う。
「ねぇちょっと・・・・・・貴方の妬ましいスペルで何とかならないの?」
「駄目だ!下手をすれば天人に当たって、焼き天人になっちまう!」
「衣玖・・・・・・!」
椛が見守る中、遂に衣玖が膝を着く。
「ふん、膝を着くのは既に負けを認めた者のする事ぞぉ!」
「うぅ・・・・・・!!」
「・・・・・・貴様が守りたいもの・・・・・・“管理者”に逆らってまで守るべきものなら何度でも立ち上がるのが常識ではないか!?・・・・・・立て!己の守るべきものや自らの覚悟の為に立つのだ、永江衣玖!!」
「っ!!」
番人の意外な言葉に衣玖はハッとなる。コウのあの笑顔・・・・・・そして幻想郷にいる霊夢や総領娘様(天子)の笑顔
何としても守りたい・・・・・・!そう決意を見せて、衣玖は立ち上がり、突っ込む。
「ぬおっ!!??」
「これで・・・・・・これで、最後です!!!」
ありったけの力を振り絞って衣玖が先程、放った槍で番人に突きを入れた。
「ぐっ・・・・・・!」
腹部を刺され、後ろへ下がる番人。そこを狙って反撃を開始する東方外伝ズ。
「ようし!反撃開始だー!」
「「「お―――!」」」
だが、そんな中で慌てている者がいた。鬼の萃香である。何故、焦っていると言うと・・・・・・
「ちょちょちょ!?サブタイトルにも出ているから、私も何か活躍しないと!」
「じゃあ、能力を使ったらどうかしら~?」
「う~ん・・・・・・あ、そうだ!私の馬鹿力で・・・・・・ナイス幽々子!」
幽々子のアドバイスを受けて、意気揚々と突っ込む萃香。狙いは番人の背後。
「あいや、しばらく~!皆~下がってくれよ~!どすこーい!」
「!?」
番人が気付く時はもう遅い。番人は萃香に羽交締めされて、物凄い勢いで放り投げられてしまう。
番人が投げ飛ばされ、とある宿屋に突っ込んでいるのを見て、今度は幽香と魅魔が飛び上がる。
「これで決めるぞ、幽香!」
「えぇ、分かっているわ!」
2人は一気に番人に向けて得意技を放つ。それはかつて、T‐Jにトドメとして放った必殺のスペルだった。
「トワイライト・・・・・・!」
「ダブル・・・・・・!」
「「スパーク!!!」」
魅魔のトワイライトスパークと幽香のダブルスパークを合わせた破壊力抜群の弾幕が降り注ぎ、大爆発が起こる。
「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そして爆発した所から、番人の断末魔が響き、番人のいた所から大きなキノコ雲が上がった。



「「「・・・・・・勝った!勝ったぞー!!」」」
戦いが終わり、勝利の余韻を噛み締める東方外伝ズ。やっと手強い敵を倒したんだ。無理もない。
「龍宮の使い・・・・・・今回は貴方が大活躍したのだから、元・紅魔館の主として礼を言うわ・・・・・・。」
レミリアのデレっぽい言葉に対し、衣玖は微笑みながらも首を振る。
「いえ・・・・・・皆さんが頑張ってくれましたから、この戦いに勝ったので・・・・・・」
「待てぃっ!!」
突如、彼女等に降りかかる声。恐る恐る見ると・・・・・・。
「何を、寝言を言っている!!」
「「「「どひゃーお!!」」」」
カリスマ溢れるレミリア、幽々子、神奈子、さとりが素っ頓狂な声を挙げるのも仕方ない。番人が生きていたのだ。
「私の事を知らんのか?私は“魂の門”を守護する魂の一族・・・・・・“管理者”と同様、不老不死なのだからな!」
その言葉に驚く、東方外伝ズ。不老不死と言う事は永遠亭の輝夜と妹紅みたいなものか?
「きょ、今日は行数が長くなりそうなので・・・・・・!」
「逃げんなよ、諏訪子!」
「話して、神奈子!」
「まだならば・・・・・・また、戦うだけです!」
そう言って、逃げようとする諏訪子等を除いて戦闘態勢を取る東方外伝ズ。しかし・・・・・・
「だが・・・・・・今日はこの辺としておこう・・・・・・。」
「「「マジでっ!?」」」
彼女の言葉に驚く一同。そして番人は衣玖達にこう言う。
「良いか・・・・・・貴様等が取った行動・・・・・・貴様等が選んだ道を進む事・・・・・・それをよく覚悟するがいい・・・・・・さらばだっ!」
そう言って、番人は飛んで何処からも無く去っていった・・・・・・。
「あれだけの攻撃を受けても平気なんて・・・・・・あの番人の人、凄すぎる・・・・・・!」
「ふん、本当に人かしらねぇ?」
「あぁ、全く気味の悪い奴だったな・・・・・・。」
「しかし、私達の生きる道を否定するなら何度でも戦って見せます。」
そう言って、衣玖は番人が去った方向の天を見る・・・・・・

辛くも、謎の番人との戦いに勝ったとはいえ、衣玖の心には何とも言えない感じが残っていた・・・・・・
果たして、次の番人の攻撃は!?そしてこの世界の謎とは!?
東方外伝ズはその状況を打ち破る事が出来るのか!?戦え!ぼくらの東方外伝ズ!!



本編に続く



「・・・・・・読者の皆さん・・・・・・作者さんには悪いですが、まだあります・・・・・・。」
そう言って、衣玖は意を決した表情で他の皆にこう言った。
「皆さん・・・・・・分かりましたよ、この世界の事が・・・・・・。」
「「「えっ!?」」」
衣玖の言葉に一同は驚いた表情で衣玖の方を見る。この世界の事が分かった?一体、何を言っているんだ?
「本当ですか、衣玖さん?この世界の謎が分かったのですか?」
「はい・・・・・・先程の彼女の言葉から確信はありませんが、少なくとも・・・・・・。」
「さっきのあいつの言葉~?こいし分かった?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かんない、エヘヘッ♪」
「それと、コウさん・・・・・・あの少女の元へ向かいましょう・・・・・・彼女にも言いたい事がありますし・・・・・・。」
そう言って、背を向けて去る衣玖。首を傾げながらもそれについて行く一同。
「これで・・・・・・これで、いいんですね・・・・・・総領娘様でしたら、これで宜しいのでしょうか・・・・・・?」
衣玖のその呟きに聞いた者はいなかった・・・・・・果たして、衣玖は何を知ったのか・・・・・・
そして・・・・・・衣玖のその悲しみの表情は一体・・・・・・?



本編に続く



衣玖:「またか?と思いですが、本当に“続く”です。皆様、ご愛読ありがとうございました。」
ZRXです。今回はちょっとだけ、前作でリタイアした衣玖達を活躍させる為にちょっとだけ、外伝っぽいのを書きました。
何故か衣玖が目立っている様な気がしますが、そこはご愛嬌で(ぇ
次回は本編へ戻ります。
ZRX
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コメント



0.300簡易評価
1.無評価物語を読む程度の能力削除
まだ書いてたのか
自慰小説にしても続けられないだろ、ここまで……
なので釣られてみる、

しかし勿体無いな、これだけの量を書く気力をそそわ向けの作品に費やしていれば、今頃は人気作家の一人だったかもしれないのに……
2.無評価名前が無い程度の能力削除
貴方の作品は大好きです。なぜかというとコメント欄がいつも大変面白いからです。
何度も言われていることですが、是非貴方の創作へのモチベーションを教えていただきたいですね。

①妄想を垂れ流したい
②東方、又は東方厨が嫌いなので嫌がらせ
③日ごろの鬱憤を東方キャラを用いて晴らしている
④東方の世界観はこういうものであるという自信がある
⑤必死に頑張ってこれである

どれなんだろうか
4.無評価名前が無い程度の能力削除
東方X13 で13番のコメをさせて頂いた者です。

作者さん。コメ見てなさそうですね…
7.無評価名前が無い程度の能力削除
うざい連投すんな
16.無評価愚迂多良童子削除
どうしてもツッコミたかったんだけど、
どうして「東方X3」と「東方X10」が欠番なのか。
なにかしらの伏線?
24.無評価名前が無い程度の能力削除
この作者病んでるだろ……
狂人の精神に触れるようでなんか怖い。
27.無評価名前が無い程度の能力削除
とりあえず、終われww