Coolier - 新生・東方創想話

おぜう様のカリスマ指南書

2011/01/14 23:54:32
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「そう、咲夜も不老不死になってみない? そうすればずっと一緒に居られるよ」

「私は一生死ぬ人間ですよ。大丈夫、生きている間は一緒に居ますから」

「咲夜がそういうなら仕方が無い、残念ね」

                                     とある肝試しの夜に


     ◆     ◆     ◆


 私の主人であるレミリアお嬢様は、ときどき変な思いつきをしては周囲を巻き込んで騒動を起こす。
周囲とは主に私、メイドとしてお仕えしている十六夜咲夜のことだ。
困ったご主人様であるが、言葉では語りつくせないほどの恩もあるので、私は黙ってそれにつき従う。
 無論のこと、従者の言論統制をするような狭量な主人ではない。僭越ながら意見させていただくこともある。
でも私を振り回している時のお嬢様は本当に楽しそうで、見ているとこちらまで幸せな気持ちになってしまう。
だから私は、レミリアお嬢様の思いつきには、全身全霊をもってお付き合いすることにしている。
それが従者としてあるべき姿だと信じているから。

 今日はどこからか『一からはじめるカリスマ指南書』なる本を持ってきて、ティーカップを傾けながらページをめくっている。
最近、カリスマがなくなってきたと言われていることを気にされているのだろうか。
そんな本を人前で読んでいるこの瞬間に威厳が失われている気がするが、真剣な眼差しのお嬢様の邪魔を誰ができよう。
そして、座学で満足されるお方ではない。
おそらくこの後は、本で仕入れたカリスマ的知識を実践されることだろう。

「咲夜」

 ほら、きた。
私を呼ぶお嬢様の表情は、悪戯を思いついた時のキラキラした笑顔で――私は覚悟を決めた。

「こう毎日暇じゃ刺激が足りないわ。咲夜――」


     ◆     ◆     ◆


 Stage1 「お嬢様の左手(生クリーム添え)」


 ティータイム。
淹れたての紅茶と焼きたてのクッキーを目の前にしたお嬢様が口を開く。

「咲夜、クリームを頂戴」

 クリーム、という単語が聞こえた時点で時間停止。
フワフワの生クリームを盛った小皿とパレットナイフを用意し、お嬢様の前に置いたところで時間停止を解除する。

「……流石ね」

 お嬢様の口から感嘆の声が漏れる。私にとってこのくらいは当たり前なので、特別な感情は湧かない。
クッキーに生クリームをつけて頬張るお嬢様を眺める。
手作りのものを美味しそうに食べてくれる姿は、見ていて心地よい。

「美味しいわ」
「ありがとうございます」

 私の視線に気付いたのだろうか、またもお褒めの言葉をいただく。
時を止める能力は生まれついてのものだが、料理の腕は自分で磨いたものなので、賞賛は素直に嬉しい。
と、食べ終わったお嬢様が左手を眺めている。
どうやら指にクリームがついてしまったようだが、そこは抜かりなく少し湿らせたナプキンもテーブルに用意している。
しかしお嬢様は私の方を見ると、妙なことを言い始めた。

「咲夜、手が汚れたわ。綺麗にしてくれる?」
「は、はい」

 ご自分で拭かれるものと思っていたが、どうやら今日は主人の威厳を顕示したいらしい。
さっきの本にそうしろと書かれていたのだろうかと思いながら、ナプキンに手を伸ばしたところで意外な言葉によって制された。

「誰がナプキンを使っていいと言ったの?」
「……ええと」
「咲夜、お前は私の犬よね。犬が主人の手を綺麗にするのにナプキンを使うかしら」

 ……何か今、とんでもない発言を聞いた気がする。
混乱しそうな頭をなんとか鎮め、一つずつ冷静に考えてみることにする。
まずお嬢様の犬。これはいい。私はお嬢様にお仕えする身、犬扱いされることは何の問題もない。(お嬢様以外に言われると腹は立つが)
 では次。
犬はナプキンを使うか。使うわけがない。
 最後。
ナプキンを使わない犬が、飼い主の手を綺麗にするにはどうするか。考えるまでもない。
……これはつまり、舐めて綺麗にしろと、そういうことなのですか、お嬢様。

「どうしたの、これじゃ本も読めないのだけれど?」
「か、かしこまりました……失礼します」

 命令を無視するわけにもいかず、テーブルの上に置かれたお嬢様の手に顔を近づける。
私は瀟洒なメイド、これくらい何ともないと自分に言い聞かせる。
が、あと少しというところで手を引かれてしまう。

「……?」

 固まった私を一瞥したお嬢様が、一度引いた手を再度こちらに差し出してくる。
先ほどと違って腕をダラリと下げているため、腰をかがめても届きそうにない。
こちらを無言で見つめるお嬢様の目は、跪いて舐めろという意図を明確に示していた。
流石に……恥ずかしい。なんとかお許しをもらえないものかと、悪あがきを試みる。

「きゅ、急にどうされたんですか、お嬢様。今日は随分と――」
「“咲夜”」
「は……い……」

 すでに高鳴っていた心臓の鼓動が、一段階ギアを上げた。
お嬢様が私の名前を口にする時、それは主人と従者の絶対の契約を示している。
 私は何も考えられなくなり、へたり込むようにお嬢様の足元に跪き、震える舌先でお嬢様の手についたクリームを舐めとる。
親指から順番に口に含み、指の腹や爪の間に至るまで舌を這わせる。
非日常的な行為に息苦しさを感じ、おのずと呼吸が荒くなる。
やっとお許しが出た時、私は少し涙ぐんでしまっていた。

「よしよし、いい子ね」

 あいている方の手で頭を撫でられる。
梳くように指が髪の間に滑り込んできて、とても気持ちがいい。
お嬢様にこうやって撫でてもらうのは久しぶりで、恥ずかしさも忘れて身を任せてしまいたくなる。
その気持ちがあったからだろうか、お嬢様が撫でるのをやめた時、もの欲しそうな声がつい漏れてしまった。

「あ……」
「ん、もっと撫でてほしいの?」
「あっ、いえ、そ、そんなことは……!」
「遠慮しなくてもいいわ。主人に忠実な犬にご褒美よ」

 再びお嬢様の手が伸びてくる。
身を引こうとも思ったがその魅力には抗いがたく、されるがままになってしまう。

「瀟洒なメイドも、こうなると可愛いものね」

 その言葉に、今の自分の姿を客観視してしまう。
今の私は、飼い主に撫でてもらって尻尾を振っている犬そのものだ。
カァッと自分の顔が紅潮したのを感じるが、お嬢様は何も言わずにタップリと撫でてくださった。


     ◆     ◆     ◆


 Stage2 「オプション:お嬢様の右手」


「咲夜、その辺りを歩きたいわ。付き合いなさい」
「はい」

 玄関を開け、外の天気を確認する。
曇天ではあるが雨は降りそうにない。お嬢様にとっては絶好の散歩日和だ。
それでも念のためにと日傘を用意していると、必要ないとお嬢様が仰られた。

「今日は傘の代わりに、持ってもらいたいものがあるのよ」

 見たところお嬢様は手ぶらであるが、外でお花でも摘まれるのだろうか。
笑顔で手を振る門番の見送りを受けながら、お嬢様のやや後方を歩いて門を出る。
霧の湖が見えてきた辺りでお嬢様が足を止め、半身をこちらに向けた。

「咲夜」
「はい」

 私の返事を待って、お嬢様が右手をこちらに伸ばしてくる。

「持って頂戴」
「……? 何も見えませんが」

 差し出された手は握られておらず、握手を求めるかのような形だ。
と、お嬢様が軽く嘆息された。

「察しが悪いわね、咲夜らしくもない。主に全て言わせるつもりかしら?」

 ん? と軽く目を細め扇情的な笑みを投げかけてくる。
その意味が分かり、ハッと息を飲んでしまう。

「い、いけません、お嬢様。私なんかにその御手はもったいなく存じます」
「いいじゃない、誰も見ていないわ」
「で、ですが……」

 ダメ、冷静でいられない。
何とか理由をつけて諦めていただきたいが、何も思いつかない。
何故なら……恐れ多くも嬉しい申し出を断る名文句なんて思いつくわけがない!
 それでも思い切れずに逡巡する私に対し、お嬢様が次の行動に出た。
私の正面に立つと、左足を半歩分後ろに引いてスカートの端を両手でつまみ、軽く頭を下げる。

「一緒に歩いてくださらないかしら?」

 まるでダンスに誘うかのような華麗で淀みない動きに、思わず見とれてしまう。
私はもちろんそのお誘いを受けた。
主人にここまでされて断れる従者がいたら、一度会ってみたい。


     ◆     ◆     ◆


「咲夜が小さかった頃は、よくこうして一緒に歩いたわね」
「は、はい……」

 顔が赤い。
私の左手は今、遠慮がちにお嬢様の右手を握っている。
お嬢様はとてもご機嫌な様子で色々な話をされるが、私は掌に滲む汗がお嬢様を不快にしていないかと気が気でなく、途切れとぎれに返事をするのがやっとの状態だった。
私の様子が変なことに気づいたのか、お嬢様が立ち止まる。

「おかしな咲夜ね、何をそんなに恥ずかしがることがあるの?」

 お嬢様がクスクス笑いながら下から覗き込んでくる。近い。

「っ……! い、いえっ! 恥ずかしがってなんか……!」
「そう? なら、もっとこちらに寄りなさいな」
「あっ……」

 お嬢様が手に軽く力を込めると、抗う暇もなく身体をピッタリと密着させられてしまう。
もう私は口をパクパクさせるだけで何も言えない。
お嬢様はそんな私を見て、本当に楽しそうに笑う。
と、左手で前方を指差しながら、

「あら、霊夢」

 時を止める能力を使うまでも無く、光に近い速さでお嬢様から離れ、何事もなかった風を装う。
が――

「フフ、咲夜ったら……もう、本当に可愛いわね」

 お嬢様がお腹を押さえて笑いをこらえている。
先ほど指差していた方を見るが、そこには何もいない。
……かつがれた。

「お嬢様ぁ……」

 我ながら何とも情けない抗議の声を挙げる。
視界の端がジワリとにじみ、その場にへたり込んでしまった。

「よしよし、お前は主人を楽しませてくれるいい従者ね。これほどイジメがいのある子も他にいないわ」

 褒められているのかよく分からないお言葉をいただき、ハグされた上にまた頭を撫でてくださった。
そして、それだけで私の機嫌は直ってしまっていた。
だって、主人にここまでされて不満に思う従者なんていないでしょう?


     ◆     ◆     ◆


 Stage3 「お嬢様のフォーク(鴨肉添え)」


「お嬢様、おゆはんの用意が整いました」

 主のために食堂の扉を開き、椅子までエスコートする。
相手の座るタイミングに合わせて椅子を動かすのは存外難しいが、長年の経験と勘でそつなくこなす。

「本日は鴨肉のブラッディ・オレンジソース和えでございます」
「美味しそうね」

 グラスにワインを注ぎながらメニューの説明を手早く済ませると、お嬢様の後方で静かに控える。
ワインを注ぎ足すためにテーブルに近づいたところで、お嬢様がこちらを振り返った。

「私好みの味付けね。さすが咲夜だわ」
「ありがとうございます」
「オレンジソースなら貴女も食べられるわね。ねえ、たまには一緒に食べない?」

 とても魅力的なお誘いであるが、私が食事の際にお傍に控えるのは給仕をするため。
従者としてのけじめを、メイド長である私が破るわけにはいかない。
断腸の思いではあるが、今回ばかりはキッパリとお断りさせていただこう。
それでなくとも、今日は散々ペースを狂わされている。

「いいえ、お嬢様。従者が主人の前で飲食など――」
「咲夜」
「……はい」

 嫌な予感がする。
ティータイムの時は厳しい鞭で、散歩の時は甘い飴だった。ならば次は――

「飼い主が餌の時間だと言っているの。犬は尻尾を振って喜ぶべきではなくて?」
「は、はい……」

 やはり鞭だった。
お嬢様に犬と言われては、もう私に逆らう術はない。
料理は余分に作ってあるため、時間を止めて自分の分を持ってこようと懐から懐中時計を出したところで、お嬢様に手招きをされた。

「口を開けなさい」
「……え、ええと……」

 あろうことか、ご自分が使っていたフォークに鴨肉を刺して私の方に向けてきたのだ。
おじょ、お嬢様、これではか、か、間接キ……
固まった私を見て、やれやれと肩をすくめるお嬢様。

「何、もっと恋人みたくやって欲しいの? 仕方のない犬ねえ。『はい、あーんして?』」

 一体どこからそんな声がでるのか、甘く囁くお嬢様。
悪戯っぽく笑うその表情は、曰く言いがたい魅力に包まれている。
完全に弄ばれていると分かっていながら、胸のドキドキがちっとも静まらない自分が情けない。
それでも思い切れない私を見て、お嬢様が業を煮やした様子で、

「床に這いつくばって食べさせてもいいのよ? それこそ、犬みたいにね」

 数秒前とはまるで違う、人外の威厳を漂わせる口調にビクリと背筋が伸びる。
今日のお嬢様には、何を言っても無駄なのだと悟る。
しかし私はフォークに顔を近づけることはせず、お嬢様の足元にゆっくりと跪く。
ティータイムと同じ過ちは繰り返さない。今の私は、お嬢様の犬なのだ。
 お嬢様は私の行動に大変満足されたようで、微笑みと共にフォークを私の口元に持ってきてくださった。
口の中にフォークが侵入してくる。
私が口を閉じたのを確認し、ゆっくりとフォークが引き抜かれていく。
肉をゆっくりと咀嚼し、飲み込む。味なんかちっとも分からない。
それを見たお嬢様は席を立ち、私の首に腕を絡めてきた。

「主人と間接キスするなんて……いけない従者ね」
「……申し訳……ございません……」
「悪いメイドにはお仕置きが必要ね」

 耳元に吐息を感じ、思わず身震いをする。
身体の芯が熱い。熱に浮かされたように頭が働かない。
逃げることも抵抗することもできない私は、私の耳を甘噛みし始めたお嬢様に対してひたすら無力だった。

「ひゃんっ!」
「ふふ、鴨肉と咲夜のどちらが美味しいか、食べ比べしてみるのもいいかしらね」
「やっ、おじょ、さまぁっ……」
「あまり声を出すと、誰か来ちゃうわよ?」

 その言葉に、ハッと両手で口を押さえる。
みっともない格好だが、そうでもしないととても耐えられそうにない。
私にできることは、漏れそうになる嬌声をなんとか押し殺し、お嬢様の気まぐれが終わるのを待つことだけだった。

「頑張るじゃない。でも、いつまで保つかしら……?」

 言うが早いか、お嬢様が少し強めに耳たぶを噛んだ。
痛みを感じるか感じないかの境界線上の責めに、私はあっけなく陥落してしまった。

「ふぁっ! あっ、やぁっ……も、許して……お嬢様ぁ……」
「もう、あっけないわねえ、次はもう少し主を楽しませなさい?」

 艶かしく唇を舐めながらクスクス笑うお嬢様の言葉が耳に入ってくるが、脳まで届きそうにない。
次、という空恐ろしい単語を聞いた気がしたが、私は目尻に涙を浮かべてグッタリとお嬢様に身を預けることしかできなかった。
従者としてあるまじき失態であるが、お嬢様は私が気を持ち直すまでその胸を貸してくださった。


     ◆     ◆     ◆


 Stage4 「お嬢様のカリスマッサージ(30分 39,800円)」


「お嬢様、そろそろ湯浴みの時間でございます」
「分かったわ」
「私は外に控えておりますので、御用件があればお申し付けください」
「ねぇ、咲夜――」

 私はとてつもなく嫌な予感がした。いや、予知と言ってもいい。
今日の今までの流れからすると、お嬢様がこの次に発する言葉は大体の予想がつく。

「たまには一緒に入らない?」

 私に拒否という選択肢が用意されていないのは明白だった。



「髪を洗ってくれる?」
「はい」

 お嬢様の髪はとても繊細で綺麗だ。
私は小さい頃、お嬢様に憧れて同じ髪型にしようとしたことがある。
だがくせっ毛気味な私の髪では似ても似つかず挫折してしまった。
メイドという立場上、あまり髪を伸ばすわけにもいかなかったのだ。

「……」
「咲夜? どうしたの?」

 お湯を纏ってしっとりしたお嬢様の髪に触れられる機会などそうそうあるわけもなく、気付けばぼぉっと見とれてしまっていた。

「もっ、申し訳ありません、只今……」

 慌ててお嬢様の髪に指を通しシャンプーを泡立て、丹念に時間をかけてご奉仕する。
ああ、この時間が終わらなければいいのに……
だが時間を止めては、この生きている髪質を指先で味わうことはできない。
己の能力に奇妙な無力感を味わいながら、シャワーで泡を洗い流す。

「終わりましたわ、お嬢様」
「ん、ありがとう」

 片目を瞑ったお嬢様がこちらに振り返り、私は思わず目を逸らす。
お嬢様の一糸纏わぬ姿など、まともに直視できるはずがない。

「それじゃお礼に、私が咲夜の背中を流してあげるわ」
「なっ――」

 鞭、飴、鞭ときていたから今度は飴ですか、飴なのですかお嬢様!
メイドには刺激が強すぎてもう耐えられません。

「じゅじゅじゅ、従者が主人に背中を流しあひゃんっ!」

 ろれつの回らない舌を必死に動かしていたら、お嬢様の指でわき腹を軽く突かれた。
自分でも聞いたことのないような甲高い声が浴場に響いてしまった。

「嫌なら別にいいわよ。私は咲夜のお腹を突っついて遊ぶから」
「ひゃんっ、やめっ、おじょっ、ひんっ!」
「あら、意外と面白いわねこれ。ちょっと楽しませなさい」
「こ、これ以上はダメ、ですっ……も、やぁっ……許してぇっ」

 お嬢様の指がわき腹から徐々に上に登っていき、胸に差し掛かる寸前で私は陥落した。そこから先のことはあまり覚えていない。
背中を洗っていただくだけのはずが、あれよあれよという間に全身泡まみれにされた挙句、『全身カリスマッサージ』なるものを延々され続けた。
私は逃げることも抵抗することもできず、ひたすらお嬢様のオモチャにされ、息も絶えだえに許しを乞うことしかできなかった。
そしてそのままのぼせてしまい、いつの間にか気を失っていた。


     ◆     ◆     ◆


 Stage5 「お嬢様専用抱き枕39,800円」


「ん……ここは……」
「気がついたようね、気分はどう?」
「お嬢……様?」

 目の焦点がボヤけている私の顔を、お嬢様が不安げに覗き込んでいる。
意識が次第にはっきりしてくるにつれて、五感が正常に働きはじめるのが分かる。
必要最低限の家具しか置いていない殺風景な空間は、私の私室。
私は何か柔らかいものに頭を乗せて横になっているようだ。
その柔らかいものは暖かく、とても寝心地が良い。
 このまま眠ってしまいたくなる欲望に駆られるが、気持ちとは裏腹に意識が完全に覚醒。
それもそのはず、こともあろうに私は、お嬢様の膝に頭を乗せていた。

「咲夜? 大丈夫?」
「ひああああっ! もっ、申し訳ありませんお嬢様!」

 すぐに飛び起きてベッドに腰掛けているお嬢様の足元にひれ伏す。
メイドが主人に膝枕させるなど、前代未聞だ。
だがお嬢様は、深々と頭を垂れる私に優しく声をかけてくださった。

「いいのよ咲夜。貴女があんまり可愛いものだから、人間だってことを忘れて調子に乗りすぎたわ」
「お嬢様……お許しいただけるのですか……?」
「咲夜の寝顔をたっぷり堪能できたし、私は今日の貴女の働きぶりにとても満足しているわ」
「あ……もったいないお言葉でございます……!」

 じいん、と胸が熱くなる。
今日は一日中お嬢様の好き放題にされたけれど、終わりよければ全て良し。
お嬢様は気を失った私にずっと付き添ってくださって、優しい言葉もかけてくださった。
それが嬉しくて、つい頬が緩んでしまう。
寝顔云々が少し引っ掛かるが、些細な問題。
だけどそんな時間も長くは続かなかった。

「最後は咲夜に枕になってもらおうかしら」

 顔が微笑んだまま固まり、次第にひきつっていくのが自分でも分かる。
私はおそらく違うだろうなと、半ば諦めの境地で口を開く。

「え、ええと……私も膝枕をして差し上げたらよろしいのでしょうか」
「抱き枕に決まってるじゃない。一晩、私の抱き枕になりなさい」
「………………はい」

 ガックリとうなだれて承諾する。
どうやら今日は、とことんまでお嬢様のオモチャにされるらしい。
 そういえば、いつの間にか愛用の寝巻きに着替えさせられている。
おそらくお嬢様が私に着せてくださったのだろうが、それは同時に身体のありとあらゆる場所を見られていることになる。
それが恥ずかしくてまともにお嬢様の方を見られなくなった私を、お嬢様がお姫様抱っこの要領で軽々と持ち上げる。

「きゃっ! お、お嬢様!」
「暴れないの。落ちるわよ」

 お嬢様は私を優しくベッドの上に降ろすと、御自分もベッドに横になり、私に手招きをする。

「おいで、咲夜。可愛がってあげるわ」

 その言葉は、私をおかしくしてしまう魔法のように聞こえた。
主人にそんなことを言われてときめかない従者がいたら、きっとそれは従者ではないと思う。


     ◆     ◆     ◆


「咲夜の肌はすべすべね。気持ちいいわ」
「……っ、あ、ありがとうございます」

 お嬢様に頬擦りをされ、私の緊張は極限まで高まっていた。
最後にお嬢様と一緒に寝たのは何年前だったか。
まだ小さかった私は怖い夢を見て寝られなくなってしまい、ぐずって一緒に寝てもらったのだ。
 その時のことは未だに笑い話としてたびたび持ち出され、その度に私は顔から火が出る思いをしている。
だが今の状況は、火が出るとかそんなレベルではない。顔面不夜城レッドだ。

「咲夜、もっとくっつきなさい。お前は枕なのよ」
「ひゃいっ」

 お嬢様が足を絡めてきた。
お嬢様のひんやりした素足がふくらはぎに触れ、じわじわと体温が移動していくのが分かる。

「咲夜は暖かいわね。冬の間はずっと私専用の枕にしようかしら」
「そ、そんなことをされては、怒られてしまいます……」
「あら、この紅魔館で誰が私に怒るというの?」
「それは……」

 お嬢様が私の頭を抱え込むように胸元に抱き、よしよしと頭を撫でてくださる。
私はそれだけでとろけてしまい、お嬢様の服に顔をこすり付けて甘える。
お嬢様はそんな私を見て笑い、額に口付けをしてくださった。

「咲夜は本当に犬っぽいわね。今の、飼い主に自分の匂いをつけてる犬そのものよ?」
「うぅ……」

 無意識の行為に秘められた欲望を言い当てられ、二の句を継げなくなる。

「人の身でありながら犬扱いされるのは屈辱かしら?」
「いえっ……! わ、私はお嬢様の犬でいられて幸せです!」
「フフ……お前は可愛いわね」

 そう言うとお嬢様は私の首筋に舌を這わせながら、

「ねえ咲夜。いつかの質問をもう一度するわ」

 一息。

「不老不死になってみない?」


     ◆     ◆     ◆


 Stage6 「お嬢様の告白」


「そうすれば、ずっと一緒にいられるわ」

 今日一日、私は一度たりともお嬢様に逆らえなかった。
でも、これは、こればっかりは……

「……いくら、お嬢様の御命令でも、それだけは従えません」
「これは命令じゃないわ。『お願い』よ」

 不死の王たる存在が、たかが百年も生きられない脆弱な存在の人間に『お願い』をする。
この異質さは、痛いほど分かる。
一度言い出したら聞かないお嬢様が、この件に関してだけは私の意思を尊重してくれる。
それがどれ程ありがたいことか、大切にしていただいているということの裏返しなのか、胸が締め付けられる程にはよく理解している。
 でも、私は……私は……!

「どうしてっ……どうしてそれを貴女が聞くの……?」
「咲夜、待って、私は――」
「嫌っ!」

 頭に伸びてくる手を払いのけ、起き上がる。
ベッドから降りようとする私の身体を、一度は跳ねのけた手が優しく、だけど力強く抱きしめた。

「咲夜、いえ、咲夜“さん”、待ってください!」
「っ……!」

 ぎゅうっ、と後ろから抱きしめられ、私は少し落ち着きを取り戻す。
お嬢様の……美鈴の私よりも少しだけ低い体温が、乱れた心をクールダウンしてくれる。
一分も経った頃、私は美鈴に謝罪をして離してもらった。

「落ち着きましたか?」
「うん……」

 美鈴が部屋にあった紅茶を淹れてくれた。
自分で用意したものとは違う優しさを感じ、身も心も温かくなるのを感じる。

「咲夜さんみたいに美味しくはないかもしれませんが」
「ううん、ありがとう」

 カップを持ち、ベッドに二人で並んで腰掛ける。
カップの中身が半分くらいになった時、美鈴がポツリポツリと話し始めた。

「レミリアお嬢様に、勝負を持ちかけられたんです」
「勝負……?」
「ええ。どちらが、咲夜さんのパートナーに相応しいか」

 その言葉に、今朝レミリアお嬢様に呼ばれた時の会話を思い出す。


     ◆     ◆     ◆


「こう毎日暇じゃ刺激が足りないわ。咲夜、クジを用意して」
「クジ、ですか?」
「そうよ。クジにみんなの名前を書くの。それを引いて、書いてあった人に一日なりきるの。どう、面白そうじゃない?」

 みんなとは、レミリア、フランドール、パチュリー、小悪魔、美鈴、咲夜の六人。
それぞれ紅魔館当主、当主の妹、図書館管理者、司書、門番、メイドの立場であるが、クジ引きでシャッフルしようというのだ。
 クジの結果、レミリアが図書館管理者、フランが門番、パチュリーが司書、小悪魔が当主の妹、美鈴が紅魔館当主の役割になった。
唯一、咲夜だけがメイドのままであったが、クジのやり直しは行われなかった。
 クジの後、レミリアは美鈴に一冊の本を手渡した。
紅茶を飲みながらレミリアが読んでいたものだ。

「美鈴にカリスマのバイブルを貸してあげるわ。一日とはいえ私の代役だからね、これを読んでしっかりやりなさい。順番が大切だから、先に全部読まないこと。いいわね」


     ◆     ◆     ◆


「本当は、お嬢様と私で咲夜さんに一日かけてアプローチをかけ続ける約束だったんです。私はお嬢様に渡された台本の通りに行動することになってて。でも……」

 美鈴は鼻をグスリと鳴らし、瞳を少し潤ませている。

「お嬢様は、咲夜さんに一切関わろうとしなかった。それどころか、台本は私と咲夜さんをくっつけようとするものばかりで……」

 レミリアから受け取った本を取り、ページをめくる美鈴。
そこには二人で一緒に寝ることの指示のほかに、このように書かれていた。

『目の前の人に、貴女の言葉で素直な気持ちを伝えなさい。大丈夫、きっと受け入れてくれる』

 その筆跡には見覚えがあった。
忘れるはずもない。敬愛する主人のものだ。
美鈴への行動指示が書かれたこの本は、レミリアが執筆したものだったのだ。

「私、お嬢様に申し訳なくて……。だって、お嬢様は咲夜さんがお出かけで居ないとき、いつも寂しそうに、つまらなさそうにしてるんですよ」

 頬を流れる涙を拭おうともせず、美鈴が続ける。

「門のところで、ずっと咲夜さんの自慢話を聞かされたこともあります。私の自慢のメイドだ、咲夜は世界一の従者だ、って」

 そんなこと、ちっとも知らなかった。
お嬢様は、私の前ではそんな素振りを見せたこともなかった。

「でも、お嬢様は気づいておられたんです。私と咲夜さんが、隠れてお付き合いしていることを……。咲夜さんが、お嬢様の同族になろうっていうお誘いを断ったことを負い目に思って、私たちの仲を公にできないでいることを……」

 以前、美鈴につきあって欲しいと告白された時、私は断った。
理由は美鈴が言った通り。
主人のお誘いを断っておきながら、従者同士で付き合うなんて、できるはずもない。
それが例え、私の初恋の人からの告白であったとしても。
 お嬢様に申し訳ないと思いつつも、美鈴にだけは理由を話し、それでも私たちは諦めきれず、こっそり逢瀬を重ねていた。

「だから私は、せめてもの償いに、お嬢様の代わりにあの質問をしたんです。それで咲夜さんの心が少しでも動くなら、私が、身を、引こうと……」

 最後の方は言葉にならず、ボソボソと話す美鈴。

「でも、結果的に咲夜さんを悲しませただけでしたね。私ったらほんと、バカで……ごめんなさい」
「ううん、いいの、美鈴の気持ちは分かったから。私は、美鈴のことが好きだから。もう泣かないで?」
「うわあああああああああん、咲夜さぁーん!」

 美鈴が大粒の涙を流しながら抱きついてくる。
私は美鈴の背中をゆっくり撫でてなだめながら、クジを作っている時に自分が考えていたことを思い出した。

(そもそも、運命操作できるお嬢様がいらっしゃるのに、クジ引きなんて意味があるのかしら?)

 私は、今回の件もお嬢様のいつもの気まぐれだろうと、特に意味のない遊びだろうと深く考えていなかった。
でも、意味はあった。
レミリアお嬢様は、おそらくはクジ引きの運命を操作し、美鈴を私の主人にして自筆の本を渡した。
私と美鈴の仲を言外に認めた上で、進展させるために。

 お嬢様……ありがとうございます。
十六夜咲夜は、お嬢様にお仕えできて本当に幸せです。
私はお嬢様と同じ時間を生きることはできません。
ですが、この身が許す限り、一生お仕えいたします。


     ◆     ◆     ◆


「でも、どうしてお嬢様のお誘いを断ったんですか?」

 当然あるだろうと思っていた質問だから、用意していた答えを返す。

「逆に聞くけど、もし美鈴がお嬢様に吸血鬼になるお誘いを受けたらどうする?」
「ええー、私なんかがお嬢様やフラン様と同族になるなんて、恐れ多くてできませんよっ! 当然、丁重にお断りさせていただきます」

 これも予想通り。この子は、身の丈をわきまえた発言をする。
そして忠誠心も極めて高い。

「……だからよ」
「え? ああ、咲夜さんも同じ理由ですか」
「違うわ。もし私が吸血鬼になったら、美鈴に主人扱いされるでしょう?」
「あ……です、ね。そうなる、かもしれませんね」
「私はそんなの嫌。美鈴とは今のままの関係でいたいの」
「っ……咲夜さぁーん」

 感極まった美鈴が抱きついてくる。
これも思惑通り。本当、この子は分かりやすくて助かる。
と思っていると、そのままベッドに押し倒され、美鈴に上に乗られてしまった。
美鈴を見ると、嬉しそうにニヤニヤしている。

「そうですよねー。咲夜さんは、私にイジメられるのが大好きですもんね。私より力が強くなったら、無理やりイジメられてるっていう言い訳ができなくなりますもんねー」
「なっ、ちょっ、何言ってるのバカじゃないのっ!?」

 え、何これ。こんなの予想してたのと違う。
まずい。このパターンは、まずい。

「またまたー、今日の咲夜さん、ずーっと『もっといじめて』っていじめて光線だしまくりでしたよ? もう、自分を抑えるのに大変でしたよ」
「こっ、こら! 今ならまだ許してあげるからやめなさいっ!」

 あ、ダメだ。私、今ものすごく顔赤い。説得力ゼロ。このバカ門番、止まりそうにない。
ってちょっと何よその首輪とリードは、どこからだしたの、どこから!
もう許さない、今日という今日は、ビシッと教育してやるんだから。

「よしよし。今日はずっと寸止めでしたから、その分たーっぷり可愛がってあげますからね、“咲夜”」
「っ……は、はい……」
「まずはお散歩ね。ほら、返事なさい?」
「……………………わ、わん……」

 ……ここで呼び捨てとか、ずるい。逆らえるわけ、ないじゃないの。
結局私は、最後までこの“お嬢様”に逆らえない運命なのね。


     ◆     ◆     ◆


 Extra Stage 「吸血鬼と魔女」


「これでよかったの? レミィ。貴女にもまだチャンスはあったかもしれないのに」

 紅魔館地下にある大図書館の一室。
七曜の魔女ことパチュリー・ノーレッジの私室に、紅魔館の主、レミリア・スカーレットの姿があった。

「私はとっくの昔に振られていたよ。同族になって欲しくて何度も誘ったけど、答えはいつもノーだった」
「あの子はあれで強情なところがあるものね。芯が強いと言うべきかしら」

 そうね、と苦笑するレミリア。
と、パチュリーがからかうような口調で、

「でも、あの二人の仲を取り持つなんて、随分とお節介を焼くじゃない? 昔の……私と出会った頃のレミィなら、ほっときそうなものだけれど」

 対するレミリアは、仕方ないじゃない、と苦々しく告げる。

「だってまどろっこしいんだもの。好き同士ってのバレバレなのにコソコソしちゃって。美鈴のやつはヘタレだし、咲夜は私に遠慮して迷ってるし」
「そうね、門のところで二人して楽しそうに会話して、あれでバレてないと思ってる方がおかしいわね」
「私は、振られたからって人の恋路の邪魔をするほど狭量じゃないつもりよ。だから背中を押してやったのよ、主人として」

 そう言って、あーあ、と大きくため息をつく。

「人間ってのは不便な生き物ね。百年にも満たない寿命のくせに、つまらないことでウジウジしちゃって。だから何度も誘ったのに」

 どこか得意気な声でレミリアが続ける。

「でも、どうかしらパチェ、恋のキューピッド役を華麗にこなした私のカリスマぶりは。少しは見直したかしら?」

 先ほどからずっとうつむいて、決して目を合わそうとしないレミリア。
パチュリーから表情はうかがえないが、テーブルにはポタポタと水の雫が落ち、小さな水溜りをいくつも作っているのが見える。
背中の羽は力なく垂れ下がり、鼻水をすする音すら聞こえてくる。
そんなカリスマには程遠い吸血鬼の友人に対し、魔女は優しく微笑みかけた。

「そうね、今のレミィはカリスマとは呼べないかもしれない。でも――」

 一息。

「私は、貴女という友人を誇りに思うわ」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
冒頭の会話は、永夜抄Exステージでのやりとりを引用したものです。
私はこれを見たとき、これは完全に告白だろうと思いました。
作中でも触れていますが、不死の王たる吸血鬼が、ただの一人の人間に「同族になって、ずっと一緒に居て欲しい」と言ったのです。
しかも命令じゃないのです。
紅魔郷では「やっぱり、人間って使えないわね」なんて言っていたお嬢様がこのデレよう。
これが吸血鬼から人間に対する最大級の求愛の証でなくて、何だというのでしょうか。

しかし今回のテーマはめーさく。
私はレミ咲もめーさくも大好きですが、今回の主役はあくまでもめーさく。
それならば、美鈴におぜう様のフリさせて、色々セクハラしまくって、可愛く喘いじゃう咲夜さんを書いたらどうだろうという、ほんと一回逮捕されろよという発想で今回の作品ができました。
Stage6まで美鈴お嬢様に気づかず「え…? えええー? あーそういうことかー」と思ってもらえたのなら、もう私はそれだけで満足です。
一周目はレミ咲として、そして二周目はめーさくとして(美鈴がこんなことを咲夜さんに!)二回楽しめる作品になっていたらいいなぁ……と。

今回、おぜう様に泣いていただく結果になりましたが、おぜう様にはフランやパチュリー、そして咲夜さんがいます。
きっと上手く折り合いをつけて付き合っていくのだと思っています。

最後に。
よろしければ是非、ご意見ご感想をお聞かせください。
読んでくださってありがとうございました。
以下オマケ。



「ところで、随分とイジメてくれたけど……お嬢様はあんなことまで指示されてたの?」
「いえいえ、間接キスしろとか、手を繋げとかそのくらいですよ?」
「……じゃあどうして私はあんなに色々セクハラされまくったのかしら……?」
「いやー、咲夜さんを合法的にイジメて可愛く喘ぐ様を見る機会なんてそうそうないですからねー、頑張っちゃいました!」
「……ふーん」
「咲夜さんってば、イジメられるの大好きなくせに、普段はガード固いですからねえ」
「……」
「お風呂場で「も、もう焦らさないで、お願い、なんでもするから……」って泣きながらおねだりしてくる咲夜さん、鼻血噴きそうなくらい可愛かったですよ?」
「……ザ・ワールド」
「あれ、咲夜さんどうしたんですか。え、ちょ、何ですかそのおびただしい数のナイフはそんなのルナティックでも見たことなっ――! \ピチューン/」
斎藤
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コメント



0.2040簡易評価
4.100名前が無い程度の能力削除
途中までどこがめーさくなんじゃい、と思ってたら騙された
ぬぅ…
6.100奇声を発する程度の能力削除
最高のカリスマですよお嬢様!
後、色々と悶えた
7.100名前が無い程度の能力削除
パーフェクトなめーさくだ。これでもかというほどめーさくだ。
いつ美鈴が出てきてお嬢様から咲夜さんをゲットするのかなーと思ってたら、まさかの展開。
なんという発想……感服致しました。

永夜抄EXの会話ですが……確かに告白として考えると、なんというデレ!
10.100削除
ありがとうございます…!ありがとう!
12.100名前が無い程度の能力削除
これは一本取られた
13.100名前が無い程度の能力削除
髪型の所であれっ?って思ってたけど、これはいいミスリード
16.80名前が無い程度の能力削除
それにしてもこの美鈴ノリノリである

おもしろかったです
17.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい。
完全にミスリードされました。
ちょっと、もいっかい読んできます。
19.100名前が無い程度の能力削除
これはいいカリスマ
完全に騙されました
29.100タナバン=ダルサラーム削除
髪型の所まで、しっかりミスリードしちゃいましたぜ!
とっても甘くて、転換も見事なめーさくの名作・・・面白かったですぜー。

追記→斎藤さんに先を越されたぁーっ!!(大爆笑)プレゼントとしては、最高の一品かと思います。
33.60名前が無い程度の能力削除
タグで騙すのは卑怯ですよー
38.100名前が無い程度の能力削除
おっきした
41.100名前が無い程度の能力削除
ネタ割れしてから、もう一度初めから読み返しました。なんとゆーめーさく!
そしてそういう理由だったなら、吸血鬼化以外の方法で延命するのはOKなのね。
47.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい
53.100名前が無い程度の能力削除
にゃんにゃん最高
55.100名前が無い程度の能力削除
タグ見てもネタばらしまで全然気付かなかった
良いめーさくとレミリア様だった
何よりミスリードすんの上手いなと思ったわ
56.100名前が無い程度の能力削除
やられた!
何カ所か不自然な場所はあったのに……
59.100名前が無い程度の能力削除
パチュリー・・。
素晴らしいめーさくをありがとう。