Coolier - 新生・東方創想話

夕暮怪談「町に棲むもの」

2010/11/27 17:42:11
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 連休を利用してフィールドワークに出かけることになった。
 行き先は京都から随分離れた地方都市。そのさらに奥にある山の中の町。
 移動は寂れた感じのする旧東海道線の新幹線。旧で新って滅茶苦茶だわね。
「あ~……京都から二時間……おしり痛い」
 新幹線から降りて開口一番蓮子は文句を漏らす。
 下品だわね蓮子。そのかわいらしい小ぶりなおしり撫でまくるわよ。
「東京駅からあなたの実家までのバス移動よりマシよ。新幹線は揺れないもの」
「まーそーなんだけど。私ほら、じっとしてるのが苦手だからさ」
「そうねえ」
 小型犬っぽいのよね蓮子。元気でやかましくじっとしてない。
 かわいいのはいいんだけど、正直蓮子の外見にそぐわない印象だった。
 彼女は割と背が高く、スマートな体つきをしている。犬で例えるならドーベルマン。
 だけれど、言動から受ける印象は小型犬そのもの。実に惜しいわ、かわいいのに。
「あなたの背がもう20cm小さかったらよかったのに」
「170越えてるからって自慢か。自慢かよメリーさん」
 なんとなく自身の目線よりそれなりに低い蓮子の頭頂部を撫でる。
 小さくなれ、小さくなれ、小さくなぁれ。
「なんか呪いの気配感じるんだけど!?」
「失敬な! 純然たる願いよ!」
「呪ってるじゃん!?」
 おしりじゃなくて頭を撫でてるだけ自制してるわ!
 などとじゃれ合いながら改札を抜ける。ええと、北口でいいんだっけ。
 出た先にはそれなりに充実してそうな町並みが広がっていた。
 これからどうしようかな……休憩してから動いてもいいけど。
「あ~……」
 隣で大きく伸びをする蓮子の気の抜けた声が耳に届く。
 あーもうかわいいなあ。抱き締めたい。
「さて。目的地はまだ遠く?」
「そうね、確か――バスで小一時間、だったかしら」
「まだ結構あるわねぇ」
 うーん。休憩は後回しかな。移動にどれくらい時間かかるかちょっとわからないし。
 見回す先には様々な商店が並んでいる。バスターミナルも見えるけど……
「レンタカー借りる?」
「バス路線までは憶えてないからその方がいいかもね。ナビ付きの借りましょ」
 蓮子の提案に乗り公衆回線を使い駅周辺情報をケータイにダウンロード。
 ホロディスプレイを開きマップを起動。使い方がよくわからないので片っ端から見ていく。
 おいしそうなレストラン情報に目が行ってしまうけど頑張ってスルーして目的の店を探す。
 レンタカーは――こっちか。
「蓮子、行くわよ。土産物見てないで」
「これおいしそう」
「帰りに買えばいいでしょ」
「メリーおごってーおごってー」
「無視」
 口で言って歩き出す。
 さて何借りよう。二人だし、軽で十分かな。
 うん、せっかくのドライブだしちょっといいのを借りてもいいかもね。
 見知らぬ土地で二人きりのデートと洒落込みましょう。
 ま、デートと言っても我らが不良サークルのフィールドワークなんだけど。





 ことの始まりはミーティングだった。
 いつもの如くサークル棟の空き部屋を不法占拠していたところ蓮子が唸り出したのだ。
「ネタが無い」
 突拍子の無い発言に私を首を傾げた。
 読みかけのミステリ小説にしおりを挟んで声を掛ける。
「何時からマン研に浮気してたの?」
「マンガ描けないわよ私」
「そう、目的はマン研部員なのね……蓮子の趣味からいって部長の佐藤さん?」
「ないないメリーあいしてる」
 ツッコミに覇気がない。うーん平仮名であいしてるってなんかおまぬけ。
 ちなみにマン研の部室は隣りである。聞こえてたらどうしましょ。
 にしてもここまで元気ない蓮子なんて珍しいわね。何があったのかしら?
「何もないのよメリー」
「ないって……」
「サークル活動しようにも面白そうなネタがないのよー」
 ああ、そういうこと。蓮子がしょげるのもわからないでもない。
 兎角彼女は活動的で何もしないでいるというのが出来ないのだ。
 そうそうフィールドワークのネタが転がっているわけじゃない、というのは当たり前だけど……
 ちらと蓮子の様子を窺う。机に倒れ込んで唸るばかりで動こうともしない。
 この様子ではしょっちゅうしてる議論のネタもないらしい。
 ふぅむ。いつもは蓮子がなんかしら見つけてくるのだからたまには私から出してもいいのだけれど。
「ネタ、ねぇ」
 任せ切りと言えば聞こえが悪いがいつも彼女が率先して探していたので私にもネタは出せない。
 探し方すら覚束ないというのが実情だ。
 宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンの二人だけで作った私たちのサークルは所謂オカルトサークル。
 不思議なこと――蓮子曰く心の底からわくわくできる不思議なこと、を探し求めている。
 だがしかし。そうそう転がっていないからこその不思議なのだ。簡単にみつかるようでは不思議ではない。
 故に私にもネタは出せないのだけれど――机に倒れ伏す蓮子を見る。
 位置が悪いのか、見えるのは彼女の黒髪だけでどんな顔をしているのか窺えない。
 それでも大体想像がついた。短くはない付き合い。こういう時どんな顔をするかなんて考えるまでもない。
 元気のない蓮子なんて、気の抜けたコーラみたいなものだ。
 ただただ甘ったるいだけで――美味しくはない。
 どうにかしてあげたい。
 そんなことを考えていたら、頭の隅の方に埋もれていた記憶が顔を覗かせた。
「――ねえ蓮子、今度の連休だけど――空いてる?」
「んぁ? そんなの聞くまでもないじゃない。蓮子さんはオールウェイズフリーダムよ」
 英語ダメだよなぁこいつ。
「じゃ、出かけない?」
 誘いの言葉に返されるのはきょとんとした黒い瞳。
 それを、紫色の瞳が覗き込む。
「……出かけるってどこに?」
「フィールドワーク」
 彼女は首を傾げる。
 私は笑う。
「あなたの求める不思議があるわよ」
 目を閉じれば鮮明に思い出せる。
 霞がかった町並み。高台から見下ろせる通っていた学校。
 忘れ難い、友人たちの――顔。
「昔住んでた町なんだけどね、なんか、さ――」
 きりきりと口の端が吊り上がるのを自覚する。
「怖かったの」
 私は笑っていた。






 窓から流れ込む風が気持ちいい。
 秋の風は涼しく心を透明に溶かしていくかのよう。
 私たちにそんな風流さは欠片もなかったのだけど。
「やっぱさー、ガ●ダムは20世紀から21世紀初めくらいが一番だと思うわけよ」
「あーわかるわー。最近のはちょっとねー。MSのデザインがさー」
「懐古趣味とか言われるけどこれは譲れないのよ。ガ●ダムは00が一番」
「あ? G●ンでしょ。なに寝惚けたことぬかしてんのよ蓮子」
「あれもうガ●ダムじゃねーわよ!」
「るっさいわ! ポ●戦でも観てろ!」
 あー! ほんっと趣味合わないなー!
 ごつんと行儀悪く頬杖を突く。丁度肘のツボに開いた窓の突起が当たったようで、とても痛かった。
 ああああああ。この痺れるような痛みがあああ。おのれ蓮子……あとでジュース奢らせてやる。
「なんか嫌な予感する! 運転させられてるのに理不尽に労われないような!」
「随分具体的に当ててくるわね。あなたってテレパシストだっけ」
「堂々と認めるなメリー。なんでもいいから奢ってよもう」
 車は国道を走る。
 連休だというのに交通量はとても少なく、前後も対向車線も殆ど車の姿は見えなかった。
 田舎だからかしら。みんな観光地にでも行っちゃってるとか?
 そんなことを考えている内にだんだんと緑が増えていった。
 人工物が視界を占める割合がどんどん減っていったのだ。
 すこんと人工物と自然が切り替わる京都に住んでいると随分珍妙に見える光景である。
 昔見た時もこんなだったかな。あまり思い出せないや。
「ねえメリー」
 ハンドルを切りながら声を掛けられ、視線を彼女の横顔に向けた。
「ん?」
「そういえばさ、詳しくは聞いてなかったんだけど何がおかしかったの?」
「何が、って」
「目的地。怖かったとか言ってたじゃない」
 ああ。そう言って誘ったんだっけ。
 珍しい私の主導によるフィールドワーク。その起点を頭の中で掘り起こす。
 視線はいつの間にか彼女の横顔から外され、流れる景色ではなく記憶の内面を見ていた。
「……正確には、怖かったのは隣町。線で引いたようにわかりやすい区分けでね、川が境界だったの。
川を渡るとすぐ坂道で、山の斜面にある町だったのよ。よく遊びに行ったわ。公園があったから。
私の住んでた町には公園がなかったのよ。子供が遊ぶとなると隣町に行かざるを得なかったの」
 私が小学生だった頃。まだまだこの国に馴染んでいなかった頃。
 幼少期に刻まれた、トラウマを掘り返す。
「親の転勤で来たんだけどね、当時は日本語殆ど喋れなくて――友達なかなか出来なかったのよ」
「メリーにもそんな時期あったんだ。生まれた時からぺらぺらかと思ってた」
「今じゃ英語の方が苦手だけどね。気持ちを表すのに適当な単語が見つからなくてさ」
「なるほどね」
「まあ、それでも……友達は出来たのよ。中原さんっていう子がね、仲良しグループに入れてくれたの。
からっとした姉御肌っていうのかな。面倒見のいい子だったのよ。それで彼女たちと遊ぶようになった。
片言なりにコミュニケーションとってさ、楽しい学校生活送れた。でも、ね」
 声のトーンが落ちる。
 全ては過去形で語られる。
 それは、過ぎた過去であるからではなく――失われた思い出だから。
「友達が、死んだの」
 蓮子が強張ったのを肌に感じる。
「4人、ね。忘れられないわ」
 言葉にすれば、改めて尋常な数字ではないことを理解する。
 仲良しグループは私を含め5人。つまり、私以外の全員が――死んだ。
「なに、まさか……殺じ」
「ううん、全部事故死や病死。事件性のあるのはなかった筈よ。偶然――4人も死んだ。それだけ」
 彼女の声を遮り記憶を語る。少なくとも刑事事件ではなかった。
 グループの死に関連性はなかった。ただ、一点を除いては。
「ただ、ね」
 口の中が乾いている。
 体がいやに冷えてしまっている。
「一人は交通事故、一人は高台の柵が壊れて転落事故、一人はアレルギーの発作。もう一人は」
 それは、苦痛に等しかった。
「……風邪をこじらせて、入院した隣町の・・・病院で、亡くなったわ」
 車内に沈黙の帳が降りる。私の話を反芻しているだろう蓮子に声は掛けない。
 彼女は頭の回転が速い。今私がこの話をしたことの意味を察しているだろう。
 目的地。私の住んでいた町の隣町。
 それが怖いと言った、理由。
「ちょっと、メリー、まさか」
「そう」
 確信を持った問い掛けに頷く。
「全員、隣町で死んだの」




 時刻は三時過ぎ。そろそろ目的地が見えてくる頃。
 蓮子の運転する車はもう川沿いの県道に入っていた。
 車載ナビが指定するポイントまではまだもう少し距離があるけど……ん、まだあったか。
「蓮子、そこで停めて。あそこの駐車場なら駐車料金掛からないから」
 ナビに代わって指示を出し市営プールの駐車場に誘導する。
 ここは温水プールなので一年を通して営業しているがあまり真面目に経営していない。
 夏場はともかく秋冬春は駐車場に警備員の一人も居ないから運転中の休憩所として穴場扱いされている。
 シートベルトを外し罅割れたコンクリートから枯れ草が生えている地面に降りる。
「なに? 休憩?」
「車はここに置いてきましょ」
「なんで? 向こうにも駐車場くらいあるでしょ?」
「あったと思うけど、用心したくて」
 エンジンを切って彼女が降りてくるのを確認し続ける。
「事故死、したくないでしょ?」
 強張った笑顔。冗談にしては性質が悪かったかしら。
 本音を言えば……あまり、冗談とも思っていないのだけど。
 車から離れ道の方へ数歩歩く。県道と川を挟んだ先に見える町。
 すっと指し示す。
「あれがその隣町」
 見上げる。山の斜面にある町。
 頂上付近に病院が見えた。……中原さんが亡くなった病院だ。
 この町に住み、あの隣町で遊んだのはほんの一年くらいのことだった。
 それでも忘れられない。
 日本で初めて出来た友達。彼女たちと遊んだ数ヶ月。
 そして、友達が全員死に呪われてるとクラスから浮いてしまった二月ほどの記憶。
 呪い――当時こそ反発したが、今思えば……そうとしか思えない。
 運が悪かったなんて言葉じゃ済ませない。
 どうして……あんなことになってしまったのか。
「へえ……なんか、霞がかったような町ね」
 それは、
「蓮子」
 かつて私が抱いた感想ではなかったか。
 何も、おかしなところはない。同じ感想を口にするなんていくらでもある偶然。
 単なるデジャヴュ。なのに、鼓動が速くなる。偶然なのに。なんでもない筈なのに。
「メリー?」
 心配そうに顔を覗き込まれていた。
「あ、ううん。なんでもない」
 何を、妙なこと考えてるんだか。ただ趣味が合ったってだけじゃない?
 気分が気分だからホラー映画か何かのこと思い出して、それが偶然同じ映画だった。
 だから偶然同じ感想が出てきたってだけ。きっとそう。
 でも、彼女とは、趣味が合わない筈ではなかったか。
「……行きましょう」
 ぐずぐずしてたら日が暮れてしまう。
 警察に声を掛けられても面倒だし、早く済ませてしまおう。
 足早に隣町へと向かう。付き纏う違和感を振り払いながら。
 県道の脇を少し歩き、橋を渡り――隣町まであと一歩というところで止まる。
「山の斜面の町……メリーの話通りね」
「ん――よく遊んだとこはちょっと奥まった道にあるの。そこから見てみる?」
「そうね。私は何も知らないし、任せるわ」
 了解と頷いて一歩を踏み出す。
 珍しい、私の先導。
 隣町に入る一歩。
 その瞬間感じたのは昂揚感だった。
 子供の頃よく感じた、禁じられた場所に入る昂揚感。
 廃墟とか、子供同士で作った秘密基地とか、防空壕跡とか。
 懐かしい感覚だ。
「あんまり変わった町、って感じはしないね」
 そうねと返す。見るからに――とかそういうことはない。
 実際幾度も遊びに来た町なのだから。
 坂道を上りながら口を開く。
「隣町でも、よく住人が亡くなった憶えがあるわ。お肉屋さんのおじさんが急に亡くなったり、とか。
大きな本屋さんがあったんだけど、私が通ってた間だけでも5~6人は店員が入れ替わってた気がする。
お葬式もよく見かけたし……霊柩車もよく見たわね」
「呪われた町?」
「だったらネットで噂くらいにはなってそうだけどね」
 私は調べたことがないけれど、よくネットで情報収集を行っている蓮子が知らないのだ。
 きっと噂にはなってない。子供だった私がオーバーに憶えているだけなのかもしれないし。
 大通りから小道に入る。車一台が通れるかってくらい狭い道。標識を見ると、一方通行ではないらしい。
 ふぅ……結構急な坂だな。こんなだったっけ。京都の気づいたら疲れてる緩やかな坂とは大違いだわ。
 左京区のあたりとか結構キツイもんなー……と。
「わ、霧出てきた」
「夕霧かしら。予報出てたっけ?」
「ええっと」
 彼女はケータイを取り出して天気予報を調べ出す。
 私からは画面が見えないので彼女の顔を見ていたのだが、眉根が寄せられる様に声を掛ける。
「どうしたの?」
「……予報が晴れのままなの。濃霧注意報も出てないわね」
「注意報もって、ちょっと濃過ぎない?」
「そうよねぇ……」
 警報くらい出てもおかしくない霧の濃さ。濃霧としか言い表せない光景に首を傾げる。
 気象庁の職務怠慢? 観測員は何を見ているのだろう。
 ん――街灯が点いた。腕時計を見る。まだ四時。助かるけれど、早くないだろうか?
 日が暮れるまでまだまだ時間があるのに。
 ……あれ? 市営プールに着いてからもう……一時間も経ってたっけ?
「…………」
 先に進もう。もう四時だというのなら尚更うだうだしてる時間はない。
 もっと奥へ。もっともっと奥へ。この町の更なる深みに入っていかないといけないのだから。
 小道を抜け多少は広くなった道を上る。ああ、懐かしいな。あの駄菓子屋さんまだあったんだ。
 子供の頃はよく遊んだ帰りにここでジュースを飲んだっけ。あっちの小さな本屋さんも憶えがある。
 ずっと先には学校みたいな建物もあったな。いつも洗濯物がいっぱい干してあった。
 ここをもう少し行くと大きな白い家があって、やっぱり大きな犬小屋が門から見えて――
 え。
 ある。まだ、大きな白い家がそのまま残っていた。門の鉄格子の隙間から大きな犬小屋が見える。
 まったく変わらない街並み。記憶の中と寸分と変わらない。……あれから十年は過ぎてるのに?
 待て。寸分と変わらない? こんな、濃い霧は――憶え、てる。
 そうだ、遅くなるといつも霧が出ていた。煙に巻かれるようで怖いからと、いつも早く帰っていた。
 霧が出やすい土地……なんだっけ?
「売り家が多いね……過疎?」
「さあ……そういう話は聞いたことないけど」
 言われて気づく。通り過ぎた家々には売り家の看板が多かった。
 数軒に一軒は看板が掛かっている。なのに、違和感を感じない。
 昔からこうだった? だから見ても気にならなかったのか。
 なにか、なにかおかしい。
 変なものを見たわけではない。ただ過去の体験が想起されているだけ。
 冷静に考えればトラウマを刺激されているだけなのに、なんで、ここまで。
 びゅうと急な坂を風が駈け下りる。ほんの少し霧が散らされて――それが見えた。
 20世紀を再現したドラマにでも出てきそうな洋風の木造建築。
 学校のようなその建物の庭には、無数の洗濯物が干されていた。




 霧を掻き分け坂道を進む。
 もう山の半分ほどまで登っただろうか。
 目指す場所、子供の頃よく遊んだ神社まではあともう少しの筈だ。
 その筈だが……何故か、自分の記憶に自信が持てない。違和感が無い違和感。
 矛盾した、なんとも言えない気持ち悪さがべったりと張り付いて来て判断力を失わせる。
 幾度も売り家の看板の前を通り過ぎ路地や小道に分け入り進む。
「人気がないわね」
「――そうね」
 ここに来るまで、殆ど人とすれ違わなかった。
 大通りを歩いているわけではないので当然かもしれない。
 これだけ濃い霧が出ているのだから出歩いていないだけかもしれない。
 そう自分に言い聞かせ歩みを進める。
「メリー、早いよ」
 だって早く済ませたいじゃない。立ち止まっていたくないのよ。
 彼女とは身長が10cm近く違う。歩幅も私の方が大きい。だから普段は努めてゆっくり歩いていた。
 でもそんな余裕は今は無い。なんでもいい、安心材料を見つけたい。
 思い出を否定してしまうような違和感を払拭したい。
「メリーってば」
「あっ……」
 着いた。
「あれ、ここ神……公園?」
「両方。神社の中に公園があるの」
 胸を撫で下ろす。記憶通りに、昔遊んだ公園が見つかった。
 中に入る。錆の浮いた遊具を見回す。仲良しグループで遊んだ昔のまま。
 誰が祀られているのかも知らない神社も昔のままだった。
「見たところ普通、ね。ここで何か事件があったの?」
「そんなことないわよ。事件が起きたのは別の公園。ここみたいに小さくなくて、広場まであるとこ」
「……ねえメリー? 不思議探索に来たのになんでここに連れてこられたのかしら」
「あー……」
 深く考えていなかった。彼女の文句も尤もだ。
 ただ不安から逃れたくて早足でここに来てしまっただけ。
 何と言って誤魔化そうかしら。
「ここはー……ひとさらいが出るって噂があってね?」
「ひとさらい? 変質者でも出んの?」
「それが元ネタかもね。でも私たちが遊んでた頃は真実お化けの仕業だったわ」
 そうそう、そんなことでも遊んだ。たしか……あった。
 あの一際太い木。あれを勝手にご神木なんて呼んで、ささくれに名札を掛けてゲームをした。
 名札を掛けて帰って、翌日遊びに来た時名札が無くなってたり落ちたりしてたら呪われる、なんてゲーム。
 落ちてたら怪我をして、無くなってたらさらわれる、だったかしら? そんなルールだった。
「この神社でよく遊んだわ。友達の一人が、最初に死んだ時以来来てなかったけど」
「なんで?」
「え?」
 振り返る。
 彼女の顔を見る。
 黒い瞳が私の目を覗き込んでいる。
「なんで来なかったの? よく遊んだんでしょ?」
「ええと……なん――で……?」
「ここでは事件なんてなかったって言ったじゃない」
 そうだ。ここでは事件は起きてない。
 最初に死んだ子は、ここから少し下った坂の下で車に轢かれた。
 次に死んだ子は、別の大きな公園の高台から落ちて死んだ。
 その次に死んだ子は遊び終わって帰る途中、大通りで突然倒れて、運び込まれた病院で亡くなった。
 最後の子は、中原さんは風邪をこじらせて――山の上の病院に入院して、そのまま帰ってこなかった。
 この小さな公園とは何の関係もない。なのに、何故最初の子の死がトリガーになっている。
 ふらふらと「ご神木」に近づく。寄りかかるのかと思ったのに、私は何かを探していた。
 なにか、硬い物を踏む。拾ったそれには、拙い字で「大山ひろ子」と書かれていた。
 ――最初に死んだ子の名札、だった。
 「ご神木」から名札が落ちたら呪われて、怪我をする。
 そういうルールだった。
 まさかと思って近くを探す。這いつくばって探す。
 半ば土に埋もれた形でもう一枚の名札が見つかった。転落して、亡くなった子のもの。
 病院に行った子たちの名札が見つからない。つれていかれた子たちの名札が無い。
 「ご神木」から名札が無くなってたら、さらわれる。
 でも、でもあれは私たちが勝手に作った遊びだ。強制力なんてある筈が無いルールだ。
 じゃあ、じゃあなんで、
「め、メリー?」
 顔を上げる。
 見上げた先、「ご神木」のささくれに、古びた名札が掛かっている。
「……なんで?」
 それには、下手くそな字で、「まえりべりーはーん」と書かれていた。
「なんでまだ私の名札が掛かってるのよっ!?」
 慌てて引っ手繰る。目測を誤って落としてしまう。這って拾う。
 うそだ。うそだ。あの遊びで、そんな、こんなので人が死ぬ筈ない……!
「メリー、メリー! ちょっとしっかりしてよ!」
 肩を揺すられる。やめて。落としちゃう。私の名札を落としちゃう。
「メリーっ!」
「おとしちゃったね」
 誰の、声。
 彼女の声じゃない。
 私の肩を抱いている、真横に居る彼女の声じゃない。
「うわっ!?」
 彼女の驚く声。「ご神木」の裏から、子供の顔が覗いていた。
 にこにこと笑う小学生の女の子。
「おかえりなさい」
 それは、私を仲良しグループに入れてくれた中原さんの顔だった。
 悲鳴も上げられない。喉が引き攣ってしまって息も出来ない。
 そんな私を見て、にこにこ笑ったまま――顔が引っ込められる。
「ちょ、待って!」
 彼女が飛び出す。「ご神木」をぐるりと回って、戻ってきた。
「……いない」
 青ざめた彼女の顔を見つめる。応えられない。
 なんと言えばいい。何も言えない。考えがまとまらない。
 だって、あれは間違いなく、でも彼女は確かに死んでて、大体なんで小学生のまま、あれから、
「――メリー、休みましょう。そこ、ベンチあるから」
 肩を抱かれて、強引に立たされる。
 あ――スカート、土で汚れちゃった。
「ねえ、ちょっと大丈夫?」
「え、う、あ、あ」
 わからな――い。わからない。何がなんなのかわからない。
 なんなの? 何が起きてるの? あれ、中原さん、だった。
 はじめてのともだち。しんじゃった。なんでいまごろ。
ばちんっ
 い、たい。
 かおが、ヒリヒリ――する。
「しっかりして。メリー、私がわかる?」
「え、え、れ――」
 蓮子。
「わか、る。蓮子。蓮子よ」
 黒髪に黒い瞳。いつもお葬式みたいな白黒の格好をした私の親友。
 宇佐見蓮子。
「自分の名前言ってみて」
「え、まえりべ」
「違う」
 な、違うって。これ私の本名なのに。
 あ――ああ、そういう意味、か。
「……うん。私は、メリーよ」
「よし、大丈夫そうね」
 きっつい気付けの一発だったわ。
 でもおかげで呪縛から抜けれたらしい。
 名札に書かれた「まえりべりーはーん」から、逃げれたらしい。
 あれがなんだったのか、あれは本当に中原さんだったのか未だにわからない。
 でも、とても危険な感じがするというのは、よくわかった。
「帰りましょう、蓮子」
「そうね」
 一瞬たりとも彼女は迷わなかった。
 気づいたのだろう、これは彼女が求める不思議じゃないと。
 わくわくなんて出来ない、怖いだけの、なにかだって。
 ぎゅっと自分の名札を握り締める。
 この町に居てはいけない。理屈も何もかもすっ飛ばしてその結論が正しいと悟る。
 スカートに付いた土を払って立ち上がる。腕時計を見る。
 時間は――五時半。もう日が暮れてしまう。早く帰らないと。
 来た道を戻る。早く大通りに出たいのだけど生憎道がわからなかった。
 袋小路に入っちゃったら最悪だし……迷うリスクを冒すのは危ない気がする。
「わ、閉めるの早いなー」
 呑気な声に溜息が洩れた。
 状況を理解してるのかしら、蓮子は。
 なに見てそんな平和な声出してんのと彼女の視線を辿る。
 私の目は見開かれた。
 あれ、は。
「うそ」
 まだ終わってないの?
 まだ逃げ切れてないの?
「あの、ひと――私が子供の頃に亡くなったおじさんだ」
 ガラガラとシャッターを閉める中年の男性。店の中からの逆光でわかり辛かったけれど、間違いない。
 あの店は、お母さんがよく行ったお肉屋さん。あのおじさんは、あの頃の、店主さんだった。
「え――見間違い、じゃないの? そうじゃなきゃ息子さんとか」
「違う。息子さんは見たことある。違うの。あれ、おじさんだ」
 あのお肉屋さんがまだ残ってたのはいい。だけど何故、亡くなった人が。
 蓮子と目配せして駆け足で店の前を通り過ぎる。
 追われるなんてことはなかったけれど、一欠片も安心できなかった。
 だって、通り過ぎる一瞬、聞こえたんだ。
 あの頃のままの、おじさんの声が。
 走る。この町の出口、坂の下の橋を目指して。
 走る、走る。千切れんばかりに足を振って駆け抜ける。
 殆ど人と擦れ違わない霧の町から脱出する為に。
 息が切れる。高校時代に比べて体力が落ちてしまっている。
 なんで、大学じゃ体育が選択なのよ……! 毎週やってればもう少し走れたかもしれないのに!
「ちょ、めり、ま、まって……」
 先に蓮子がへばってしまう。
 でも、私も一瞬後には止まっていただろうから大差ない。
 二人で電柱によりかかって呼吸を整える。
 はぁ――ああもう、中々回復しないな……
 大分暗くなってきた。橋に着く頃には真っ暗かもしれない。
 ぼうっとした視界の先で、人が家に入っていくのが見えた。
 ああ、よかった。普通の光景。なんとなくだけど、安心、
「メリー」
「え? なによ」
 暗くて見難いけれど、彼女の顔が青くなっているのはわかった。
 何を見てそんな――え?
 家。たった今人が入っていった家。
 もう日が暮れているのに真っ暗な家には、売り家の看板が掛かっていた。
「あれ……売り家だよね?」
「う、うん。何しに入ったんだろ」
 業者の人? でも、こんな時間に?
 普通に、仕事を終えた家人が帰ったみたいに――入っていったのに。
 のろのろとその家に近づいていく。鉄格子の門は開いていた。
 見上げるが、どの窓からも灯りは見えない。
 ……私が見たのは、普通のサラリーマンだった。
 おかしなところなんてなかったと思う。
 どこからどう見ても普通のサラリーマン、だった、筈。
 ずんと横から影が飛び出る。
「ちょ、蓮子っ」
 門を抜けて玄関まで彼女は行ってしまった。
 一人になるのは怖いから、後に続く。
「なにしてるのよ蓮子、早く帰らなきゃ」
「うん、でも……」
 止める暇もなく彼女は呼び鈴を押す。
 なにしてんのよ!? もし何か出たらどうする気!?
「あ、あれ?」
 何度も蓮子は呼び鈴を押す。でも、なんの音もしなかった。
 電気が来てないんだ。ここは無人の廃屋、なんだ。
 がちゃり。蓮子は扉を開ける。鍵は――掛かっていないようだった。
 そっと二人で覗き込む。暗くて、何も見えない。
 蓮子はケータイを取り出してライトで廊下を照らす。
 廊下には埃がうず高く積っていた。誰も、歩いた形跡は無い。
 今、たった今、人が入っていったのに。
「……ねえ、人が入っていったよね?」
「うん……サラリーマンだった」
 するりと蓮子の細い体がドアの隙間から滑り込む。
 慌てて止めようとしたけれど捕まらない。怒鳴りたかったけど、我慢して後を追う。
 土足で埃の積もった廊下を歩く。どこからも灯りが漏れてこない。
 やっぱり、無人……?
「メリー」
 袖を引っ張られる。
 何事かと目を向ければ、蓮子はケータイのライトを消していた。
 手から彼女の震えが伝わる。怖がって、る? だったらなんで灯りを消して――
 声。
 灯りの無い家の中から、団欒の声。
 開け放たれたドアの奥から、何もない部屋の中から、団欒の声だけが響いていた。
 二人で駆け出す。無人の家から飛び出る。
 あれは、あれは生きた人間じゃなかった。
 肉屋のおじさん、サラリーマン、……中原さん。
 皆、皆――生きてなかった。
「死んだ人たちが、今も住んでるの?」
 口にして、ぞっとした。
「メリー、帰ろう。ここに居ちゃダメよ」
「う、うん……」
 殆ど涙声になってる蓮子に頷いて走り出す。
 もう少し、もう少しで大通りに出る。
 日が暮れる前は人が大勢居た。きっとあそこまで出れば。
 もしそうでなくても大通りを駆け降りさえすればそこはもう町の出口。
 早く大通りまで――あ、見えた。大通りまで繋がっている小道。
 ぜえぜえと息が切れる。
 走り続けて酸欠を起こしかけた身体が休息を訴えている。
 蓮子ももう限界だ。少しだけでも休まないと。
 彼女の手を握ってスピードを落とす。
 あとは、歩いて大通りに出れば……
「おかえりなさい、まえりべりー」
 後ろから、女の子の声が聞こえた。
 振り返る。
 私に見えたのは、女の子の姿ではなかった。
 見えたのは、ライトの点いてない、無人の車が坂を滑り落ちてくるところだった。
「――メリーっ!!」


    「ご神木」から名札が落ちたら呪われて、怪我をする


 ――――それからのことは、憶えていない。
















 新幹線の席に、一人で座っている。
 一人、だ。二人掛けの広い座席の隣には誰も居ない。
 この車両には他に誰も座っていない。私一人だけ。
 ぼうと窓の外を眺めた。まだ、発車時刻まで間がある。
 通常客車よりも柔らかいグリーン車の座席に身を沈める。気が重かった。
 あの落ちてきた車の持ち主が帰りの旅費を出してくれたから、タダなのだけど……気は晴れない。
 包帯の巻かれた右手を見下ろす。なんで、こんなことになってしまったのだろう。
 ああ、私が……私があの町に行こうだなんて言い出さなければ……
「鯛飯でよかった? あ、スプーンもらってきたから」
「鯛飯にオレンジジュースは合わないわ、蓮子」
 突き出された弁当より小脇に抱えられたペットボトルに目が行ってしまう。
 鯛飯、甘いのに。飲み物まで甘いなんて。こいつの味覚はどうなっているんだか。
「わらわは緑茶を所望するぞよ」
「自分で行けよ女王様」
 冷たくあしらわれてしまう。っかーほんっと冷たいわね蓮子。こちとら足首捻挫してるのよ。
「歩けなーい」
「こっちだってあちこち打撲でつっぱるの。文句は行く前に注文言わなかった自分にね」
 言いながら彼女は隣に座る。初めて乗るグリーン車にご満悦のようだ。
 あんなことがあったってのに元気のよろしいことで。
「文字通り骨折り損、だったわね」
「ぴったり過ぎて腹が立つわよ」
 唸りながらオレンジジュースを一口飲んだ。
 車が落ちてきて――私は気を失った。
 だから顛末は蓮子と警察の人に聞いた伝聞でしか知らない。
 あの車はサイドブレーキを引いてなかった、なんていうよくある理由で落ちてきた。
 私は蓮子に突き飛ばされ、彼女はその反動で反対側に飛び幸いにも直撃は免れたらしい。
 ただ私はその際頭を打って気絶してしまった。おかげで前後の記憶が曖昧だわ。
 車の持ち主は落ちていく車を追っていたらしく、すぐに救急車を呼んでくれたという。
 私は蓮子が突き飛ばしてくれたおかげで、軽い脳震盪と右手小指の骨折、左足首の捻挫で済んだ。
 彼女はもっと軽傷で、軽度の打撲数ヶ所と右手首の捻挫のみである。
 二人とも、あの町の病院に入院せずに――済んだ。
 どうやら私たちは、逃げ切れたらしい。
 事故については大事に至らなかったし、裁判だのは煩わしかったので届け出ないことにした。
 そしたら車の持ち主はホテルに一泊する料金から治療費、レンタカーの代金に旅費まで出してくれた。
 終始平謝りだった彼がかわいそうになるほどの高待遇だった。
「……いや、儲けてない?」
「……うん。あの人には悪いけど儲けてるよねこれ」
 一泊する気はなかったからホテル代とかはまあ出してくれないと困るところだったが……ううむ。
 発車のベルが鳴る。少しだけ揺れて、新幹線は走り出した。
 窓の外を眺める。もう、二度と訪れることはないだろう町は――見えなかった。
「今思えば、呼び出されたのかしらね。あんなに怖かった町に行こうだなんて……変だわ」
「そうかもね。ちょっと、洒落にならない感じだった」
 簡単に同意を得られた。蓮子なら色々と理屈をこねると思っていたのでそれは意外だった。
 呪いとか信じる? と問えば信じない。と返ってくる。ただ、けど、と短く彼女は漏らす。
「ああいう、呪いとしか言えない何かってのは、あるのよね」
 絆創膏の貼られた横顔を見る。
 真面目な顔。とても、冗談で言っている様子はなかった。
「……あのまま死んじゃってたら、あの町の住人になってたのかな」
 蓮子は続けて言う。私は、答えに詰まる。
「わかん――ない、な。私たちの体験だけで語れるものでもない気がするし。目的も、わからなかったし」
 思い出したくもない体験。正直考えるのも嫌だわ。
 だから茶化して誤魔化すことにする。
「なに、あなたはあの町に住みたかったの?」
「は? なんでよ」
「だって残念そうに言うんだもの」
「そんなこと」
「私と二人ならいいかな、って思ったりした?」
 にやにや笑って蓮子の黒い瞳を覗き込む。
 予想通り彼女の顔は赤くなった。
 うん、やっぱり蓮子はこうしてる方がかわいいわ。
 あんな町のこと考えてる蓮子より、あたふたしてる蓮子の方が好きだもの。
「……まあ、そうだけど、さ」
 おっと、認めてくるとは予想外。
 真赤になって反則よ、とか言い出すと思ってたのに。
「でも」
 また、彼女は窓の外を見た。
 その視線は辿るまでもない。
 辿りたくは、ない。
「やっぱり、あんな怖い町には――住みたくないわね」
 逃げ切った町なんか――振り返りたくはない。















    お  か エ  り  ナ さ   イ














七十四度目まして猫井です

ここまでお読みくださりありがとうございました

……七十四話目、以上です



七十四本目の蝋燭が、消えました


意図せぬ改行があったので修正しました
猫井はかま
http://lilypalpal.blog75.fc2.com/
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コメント



0.2510簡易評価
2.100名前の無い程度の能力削除
人がいるから街ができるのか
街があるから人が集まるのか
4.100名前が無い程度の能力削除
人がいたから街はある。
街の中には人はいない。
7.100名前が無い程度の能力削除
怖えーよ
9.100名前が無い程度の能力削除
ぞくっとした
10.100奇声を発する程度の能力削除
最後の一文が…
12.100名前が無い程度の能力削除
今回も得体のしれなさが文章からひしひしと伝わってきました。
この夕暮怪談シリーズをはじめ、猫井はかまさんの怪談は
いつも楽しみにしています。
13.100名前が無い程度の能力削除
不気味でした。
14.100名前が無い程度の能力削除
面白かったです
26.100名前が無い程度の能力削除
猫井さん、こわっ!
30.無評価名前が無い程度の能力削除
2人ともキャラが何か違う
33.100半妖削除
携帯から見ると傍点の見栄えが悪くなってしまうのが残念。傍点タグがあったらいいのに。
後半のドキドキ感がすさまじく、面白かったです。
こういうの大好きだなあ。
34.100名前が無い程度の能力削除
お後がよろしいようで……
35.100名前が無い程度の能力削除
このシリーズ好きです
ぞくっとした
37.100名前が無い程度の能力削除
ジャパニーズホラーのツボを抑えた侵食する恐怖、流石です。妖怪や幽霊に対する原初の恐れ、得体の知れなさが襲ってくる良質ホラー、ありがとうございました。
40.100名前が無い程度の能力削除
koeeeeeeeeeee!!!!!!!
怪談シリーズで思わず声が出たのはこれが初めてだよ・・・蓮子が一緒にいてくれて本当に良かった
隣町はさっさと封鎖すべきw
44.100名前が無い程度の能力削除
わぁ…素敵な怪談
静かな恐怖、錆びついた霧の街

夜に読むもんじゃねぇw
47.40名前が無い程度の能力削除
この二人でやる必要がないでしょ。
軽自動車とか、普通の現代劇に見える
58.100名前が無い程度の能力削除
名札を落としたから怪我をする運命に囚われ
名札を持ってったから神隠しの主犯になる運命に囚われたのか
60.100名前が(以下同文)削除
ガチで怖かった。途中でやめることも出来ずにやっと読み終えたと思ったら後書きで泣いた。怖すぎる。
62.100名前が無い程度の能力削除
こわっ!
日常に溶け込んでいるであろう隣町が怖い。
噂にも問題にもならず……。
面白かったです。
63.90S.Kawamura削除
こわいなぁ。でも、どうしてメリーだけ、あのご神木の
呪いから逃げられたんだろう?それについては何も書かれてなかったみたいだけど…
66.90euclid削除
普通に怖かったんですけど……
普通に夢に出てきたんですけど……
67.100名前が無い程度の能力削除
久々に怖さを感じました…
この二人であればこそこちら側に親しみのあるふうな恐怖。

…後書きの一文にまたゾクリ
69.100名前が無い程度の能力削除
これは怖かったです
71.100名前が無い程度の能力削除
いいね
72.100絶望を司る程度の能力削除
そして誰もいなくなるか?答えは否。魂だけとなっても呪われし街へ留まり続ける。あらたな魂を求めて……。
ちょっとリアルに怖すぎですね。
75.無評価名前が無い程度の能力削除
かつてのスパイクの、サウンドノベルシリーズみたいな雰囲気。
76.無評価名前が無い程度の能力削除
かつてのスパイクの、サウンドノベルシリーズみたいな雰囲気。