Coolier - 新生・東方創想話

ウルトララン 最終話

2005/04/17 05:02:08
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博麗神社跡地。
結局、本部になりそうなところは殆ど壊滅してしまったため、急遽修理が行われる事となった。
方々から、人員を集めて。

    魔理沙「働け働け~!馬車馬のごとく!」
   ルーミア「重い~!」
  ミスティア「眠い・・・・。私、夜行性なのに・・・・。」
    リグル「もう嫌だ~!」
    チルノ「何でこんなことしなきゃいけないのよ~!」

その辺の妖怪たちをはじめ、

   メルラン「姉さんも律儀よね。」
    リリカ「だね~。」
    ルナサ「ここに迷惑かけたの、何処の誰だったっけ?」
   メルラン「あ~・・・、う~ん。」
    リリカ「でもまぁ、ここがこんなんじゃ、仕事も減るだけだしね。」
    ルナサ「そういうこと。だから二人もせっせと働く。」

プリズムリバー三姉妹、

     永琳「ウドンゲ、ちょっとそれ取って。」
     鈴仙「はい、師匠。」
     永琳「ありがと。・・・・って、あれ?姫は何処?」
     鈴仙「え?・・・・あれ?さっきまでそこに居たのに。」
     永琳「飽きたから、逃げたのね・・・。ウドンゲ。」
     鈴仙「はい?」
     永琳「あとは、お前に任せたわ。」
     鈴仙「え!?ちょっと、ししょ~!」

永遠亭の住人など、
     
     萃香「建築材も人材もこの通り。萃めといたよ。」
    魔理沙「ん。いい仕事してるな。」
     咲夜「この分なら、神社の再建も近いわね。」
     霊夢「出来れば今日中にして欲しいけど。」
    アリス「まぁ、こんな時はトラブルの一つ二つ、付き物なんだけどね。」
     霊夢「不吉なこと言わないでよ。」

結構沢山来ている。
さらには、


 カン!カン!カン!


     妹紅「釘が足りないよ。回して頂戴。」
     慧音「ああ。」

慧音は、藤原妹紅を援軍として連れて来ていた。

     妹紅「こんなところに連れ出されたかと思えば、大工仕事?」
     慧音「無理言ってすまんな。」
     妹紅「いや、仕事自体は別にいいんだけどね。後で酒も出るって言うし。ただ・・・。」
     慧音「ただ?」

何であいつも居るのよ?
そう、妹紅が口を開こうとした、そのとき、

     輝夜「とう!」

 どん!


『あいつ』が現れ、妹紅を押した。

     妹紅「わ!・・・・と!か、かぐ・・・!」
     輝夜「えい!」

 どん!


バランスを崩す妹紅に、追い討ちをかける輝夜。
     
     妹紅「わ~~~~~~~!!」


 ひゅ~~・・・・・


妹紅は、落下していった。
そして、


 ぐちゃ・・・


嫌な音がして、死んでしまった。

     輝夜「南無~。」
     慧音「こらぁ!突然出て来て突き落とすな!!」
     輝夜「ご挨拶代わりよ。」
     慧音「挨拶した途端、さよならかよ・・・。」

慧音が輝夜に怒鳴っていると、


 ごち~ん!!


     輝夜「あう・・・・・。」

下から飛んできたトンカチが、輝夜に直撃した。
輝夜は気を失い、


 ひゅ~・・・・・


落下して、


 ぐちゃ・・・


死んだ。

     妹紅「ったく・・・。いちいち殺される暇は無いってのに。」
     慧音「お~い、大丈夫か~?」
     妹紅「一応ね~。」

トンカチを投げたのは、さっき死んで、早々に生き返った妹紅だ。

     輝夜「それは残念。」
     妹紅「・・・あんた・・・・。」

輝夜も早々に生き返る。
死んだにも関わらず、早々と復活するのは、不死人の特権だ。

     霊夢「そこ!殺しあってる暇があったら、さっさと働く!」
     妹紅「好きで殺しあってるわけじゃないってば。」
     輝夜「嫌よ嫌よも、好きのうちってね。」


 ガン!


     輝夜「あう・・・・。」


 ぱた・・・


輝夜は、妹紅にトンカチで殴られて気を失った。
死んだのか普通に気を失ったのか、まぁどっちにしろ大差は無い。

     妹紅「誰か~、コレ、どっかにやって~。」
    魔理沙「人柱として、壁に埋めるか?」
     妹紅「あ、それ賛成。じゃあ早速・・・。」
     霊夢「うちを猟奇殺人の現場にするな。」

輝夜を壁に埋めたりしたら、毎晩呻き声に悩まされることだろう。
猟奇的で怪奇的だ。

     永琳「姫~。どこ行ったんですか~?」
     妹紅「こっちこっち。」
     永琳「ん?」

ちょうど良いところに、永琳が現れた
妹紅は永琳をちょいちょいと手招きする。

     永琳「あ~もう、またこんな所で殺されて・・・。」
     妹紅「さっさと引き取って頂戴。こちとら真面目に働いてやってるんだから。」
     永琳「そりゃあ悪かったわ。」

永琳は、意識の無い輝夜を担いで、向こうへ行ってしまった。

     妹紅「やれやれ。」
     慧音「問題児を追っ払ったところで・・・。そろそろ昼時だぞ。」
     霊夢「ああ、そういえばそんな時間ね。」
     咲夜「交代で、休憩とっていいわよ。」

現場監督の咲夜が、指示を出した。
そうすると、作業を中断して、続々と皆が集まってきた。

     萃香「酒が飲める飲めるぞ~。」
    魔理沙「酒が飲めるぞ~。」
    アリス「昼間っから、いい気なもんね。」
     霊夢「ていうか、今飲まない。午後もちゃんと働いてよね。」
     鈴仙「ささ、師匠も一杯。」
     永琳「ん、苦しゅうない。」
     霊夢「そこも!」

何故か全員が休んで、現場は宴会騒ぎになった。

     咲夜「交代って言ったのに、おかしいわね・・・。まあ、いいか。」

とりあえず、細かいことなので気にしないことにした。
しかし、気にした方がよかったと、咲夜は後でちょっとだけ思った。
その理由は・・・。

     輝夜「ささ、おひとつ・・・。」
     妹紅「いらないわよ。」

ここである。
何か怪しい料理を、妹紅に勧める輝夜。

     輝夜「あら。食べなきゃ成長しないわよ?」
     妹紅「いや、止まってるし。・・・どうせ、何か仕込んでるんでしょ?」

普段、妹紅を殺す気満々な輝夜である。
何か仕込んでると考えるのが普通であろう。

     輝夜「・・・。いいから。はい、あ~ん。」
     妹紅「その間は何?ていうか、絶対開けてやるもんか!」
     輝夜「あ~ん。」
     妹紅「・・・・・・。」

妹紅は、どうあっても口を開けようとはしない。
仕方ないので輝夜は、

     輝夜「い~ち、に~い、さ~ん。」
     妹紅「?」

カウントダウンの後、

     輝夜「モッコスモッコス~!」
     妹紅「ぶ~っ!」
     輝夜「モッコスモッコス~!」

ハッスルしてみた。
シッコクでは無い。

     妹紅「く、下らないこと言ってんじゃないわよ!」


 ひょい


     妹紅「むぐっ!」

怒鳴ってしまったが最後。
妹紅の開いた口に、すかさず輝夜はソレを放り込んだ。

     妹紅「もぐもぐ・・・。」

妹紅はソレをよく噛んで、

     妹紅「ごっくん。」

飲み込んで、

     妹紅「・・・・。」

ご馳走様。

     妹紅「わ~!食べた飲んだ~!」
     輝夜「お粗末様でした。」

恭しく頭を垂れる輝夜。
裏では、してやったりと思ったりしているが。

     慧音「おい、大丈夫か?」
     妹紅「いやぁ~!きっとまた避けるような痛みの後、臓腑が弾けて血反吐を吐いて・・・。」
     慧音「早く吐け!・・・あ~、食事の方な。」
     妹紅「うぐっ!!・・・・く、苦しい!」
     慧音「!?」

突然苦しみだす妹紅。
やっぱり何か入っていたらしい。

     慧音「おい!やっぱり毒か!?」
     妹紅「うぐぐ・・・・・!」
     輝夜「毒なんて・・・。余りにワンパターンだから、盛らないわ。」
     慧音「じゃあ、何をし・・・!」

何をしたんだ!と言おうとしたそのとき!


 ぴか~~~~~~!!


妹紅の身体が、眩いばかりに光った!

     霊夢「眩しいわねえ。」
    魔理沙「あ~、これは途轍もなく嫌な予感がするな。」
     慧音「くっ・・・・!一体、何が・・・?」

慧音は、妹紅の方を見た。
そして、視界に入ってきたモノは・・・。

     妹紅「・・・・・・・・。」
     慧音「うわ~~~~~!?」

巨大化した妹紅。
そう、毎度の如く怪獣化してしまったのだ。

     輝夜「なるほど。」
     永琳「まだ、隠し持ってたんですか。」
     輝夜「永琳もまだまだ甘いわね。」
     永琳「威張って言うことですか。大体、このタイミングで使いますか、普通。」
     輝夜「このタイミングだからこそ、よ。上手くいったもん・・・・。」
     妹紅「・・・・・。」


 ごぉぉォォォォォ!!!


巨大妹紅が、輝夜に向かって火を噴いた!

     輝夜「熱い熱い~~~~!」
     妹紅「・・・・・・。」


 ずず~ん・・・


 ずず~ん・・・


     輝夜「何か私だけ追いかけて来てる~!?」

巨大化した妹紅は、逃げる輝夜を追いかける。

     永琳「・・・・・。」
     霊夢「何で、このタイミングで出てくるのかしらねえ、怪獣・・・。」
    魔理沙「今回は、他のとは違うな。明らかに、輝夜だけを狙ってるぜ。」
     霊夢「『ふんぎゃ~!』とか、叫んだりもしないし。理性残ってるのかしら?」
    アリス「蓬莱人の特性かしら。研究してみても、面白いかもね。」
    魔理沙「それについては、同感。」
    アリス「蓬莱怪獣『モッコン』。少し、手間はかかりそうね。」

突然舞い込んだ仕事に、半ば呆れる暇得隊。

     咲夜「さて、と。その前に、色々聞かせてくれないかしら?」
     永琳「ん、私?」
     咲夜「あなた以外、誰が話してくれると?」

ちょっとくらい、配置に気遣っておけばよかったな、と思いつつ、
咲夜は永琳に話を振った。

     慧音「この現象。どういうことか、説明して貰おうか。」
     永琳「そうねぇ・・・。」

一部始終、ていうか全部見ていた暇得隊は、永琳を問い詰める。
見るからに聞くからに、妹紅の巨大化は永琳の薬のせいである。

     永琳「まず、何処から話したものやら。」
    魔理沙「最初から。」
     永琳「と、なれば今から千年以上前になるけど。」
     霊夢「じゃ、最後の方だけ。」
     永琳「こうなった。以上。」
     輝夜「私が、風邪引いて寝込んだくらいからでいいんじゃない?わ~~~~!」

追いかけられてる輝夜が、横から口をはさんだ後、また逃げ出した。
とりあえず二人は放っておいて、暇得隊は永琳への尋問を続けることにした。

    アリス「風邪?」
     永琳「ええ。結構前に、姫が風邪引いたから、風邪薬を精製しようとしたの。」
     霊夢「輝夜が風邪ねぇ・・・。」
     永琳「ところが、対象は不死身の蓬莱人。まともな薬が通用するとは思えない。」
     慧音「それで、あんな理不尽なもん作ったのか!」
     永琳「最初は、ちょっと強くなるだけだったわ。言ってみれば、強壮剤。
        しかしその程度では、風邪薬にはなれない・・・と思ったの。」
     咲夜「で、強力にしていくうちに、あんなモノを生み出す薬が、ってこと?」
     永琳「結局、姫の風邪が自然治癒したから、風邪薬はどうでもよくなったわ。」
     霊夢「まぁ、普通に寝てれば治るわね。」
     永琳「で、廃棄しようとして暫く置いておいたら、何時の間にか無くなってた。」
     慧音「まさか・・・。」
     輝夜「そう、全ては私がやった。熱い~~~!」
   モッコン「・・・・・・。」

正直に言っても、妹紅ことモッコンの怒りは収まらない。
火で焙られながら、輝夜はひたすら逃げる。
そんな二人は放っておいて、永琳は語る。

     慧音「結局、毒じゃないか。」
     永琳「まったく。姫ってば、ご自分の影か薄いのをいいことに、
        薬を持ち出しては、方々の妖怪に投与していたみたいなの。」
     輝夜「何か酷いことをさらりと言ってない?永琳。あ~れえ~~~~!」

追いかけられても影の薄い輝夜は置いといて、永琳は続ける。

     永琳「しかも、悪戯に使うなんて・・・。」
     輝夜「悪戯なんて心外だわ。知的好奇心を止めることが出来なかっただけよ。助けて~~~!!」
    魔理沙「悪戯だと?」
     咲夜「そこらの、通りがかりの妖怪に、薬を投与したわけね。」
     永琳「そう。夜な夜な抜け出しては、たまたま見つけた妖怪に、ね。そして、ウドンゲにも。」
    魔理沙「・・・霊夢に関しては、どうなんだ?」
     永琳「あの場に姫は居なかった。つまり、考えられる原因は・・・?」
    アリス「薬を作った本人。」
     霊夢「って!ひょっとして私が巨大化したのは・・・!」
     永琳「突如現れた知的好奇心を、止めることが出来なかっただけよ。」
     霊夢「あんたねえ!」
     咲夜「うちの門番。」
     輝夜「知的好奇心がね。えーりん!たすけてえーりん!」
     永琳「取り上げたと思ったら、まだ隠し持っていたらしいわね。」
    アリス「私も、魔理沙の家ででっかくさせられたわ?」
    魔理沙「ちなみに、原因は私じゃあないぜ。」
     永琳「そういえば・・・。姫ってば薬を何処かに落としたとか何とか。」
    魔理沙「いつぞのアレは、その薬をたまたま拾ったことが原因か。」
    アリス「つまりソレに関しても、原因はあんただったのね!」
     霊夢「じゃあ、萃香が神社再建を邪魔したのも!」   
     永琳「それは多分、神社に充満していた薬の残り香を吸ったのね。」
     咲夜「そして、パチュリー様の術の失敗で、
        体内に残る薬の成分が活性化し、前回のような事態に・・・。」
     永琳「でも、私もまだまだ甘かったということね。」
     慧音「まだ隠し持ってたということか。」

全ての謎が、取って付けたんじゃないかと言う位の勢いで、解けていった。
何のことは無い。
殆どが輝夜の仕業だったのだ。
     
     永琳「あら、これで謎は全て解けたわ。素敵ね。」
     霊夢「素敵、じゃないわよ!も~、あんたがどうでもいいことするから、
        こんな事件が起こって、どんどん大袈裟にになったんでしょ!」

多分一番の被害者である霊夢が、怒りを爆発させる。

     永琳「ところで、そろそろ姫が限界っぽいわね。」
     霊夢「輝夜はいいけど。とりあえずこいつを退治したら、この事件は終わるのね!」
    アリス「じゃあ、やりますか。」
    魔理沙「最終決戦か。腕が鳴るな。」
     慧音「まったく、仕方が無いな・・・。」
     咲夜「全軍、攻撃を・・・・?」

咲夜は、来ている面子全員に指示を出した。
しかし・・・。

  ミスティア「ぐ~・・・。」
   ルーミア「zzzz・・・。」
        
夜行性のミスティアと、多分夜行性であろうルーミアは、
周りが騒がしいにも関わらず寝入っている。
寝不足と重労働のせいだろう。

    チルノ「あわわわ・・・・。」
    リグル「ひええ・・・・・。」

一杯一杯な二人は、やっぱり一杯一杯だ。

     鈴仙「し~しょお~・・・ひぃいめぇ~・・・。もう飲めませえ~ん・・・。」

鈴仙は、勝手に酔いつぶれていた。

     咲夜「・・・何でコレだけしか居ないのかしらねぇ。」
    アリス「ああ、ちんどん屋は、『食事は自分達の家で』って言ってたわ。」
    魔理沙「言いだしっぺ赤いのか、まったく。」
     咲夜「萃香は?」
    アリス「指示と同時に四散したわよ。ほら。」
     霊夢「サボるな~!見てないで戦え~!」
     咲夜「なるほど。う~ん・・・。」
    
見ると、暇得隊以外、まともに戦えそうなのが居ない。

     霊夢「結局、いつものパターンじゃないの!」
     咲夜「仕方ないわねぇ・・・。」

ともあれ、モッコンを止めなければ神社再建工事は進みそうに無い。
暇得隊はモッコンに攻撃を仕掛ける!

    魔理沙「よし、行くぜ!ブレイジングスター!」


 ギュルルルルルル!!


モッコンへの一番槍!
魔理沙が、モッコンに向かって突撃した!


 ぺちっ


    魔理沙「あ~・・・・・。」

案の定、あっさり落とされてしまった。

     霊夢「魔理沙!も~、最後の最後まで役に立たないわね!!」
    アリス「でも、最後の最後くらい役に立ってもらわなきゃね。拾ってくるわ。」
     咲夜「お願いね。」

アリスは、魔理沙が墜落した方へと向かった。
その間にも暇得隊は、モッコンへの攻撃を続けた。

 ・
 ・
 ・

さて、墜落した魔理沙である。
    
    魔理沙「いけるか?ウルトラランよ。」
      藍(ふん。私だってEXTRAボス。同じ立場の人間なんかに、やられてたまるか。)

皆に見つからないよう変身するために、わざと撃墜されたのだ。

    魔理沙「きっとこれが、最後の変身だな。」
      藍(よし、たまには気合入れて行こうか!)

魔理沙は懐からスペルカードを取り出した。
そして、それを天高く掲げた!


 ぴか~~~~~~!!


辺りが光に包まれた!
そして現れたのは!

 ウルトララン「ヘアッ!」

巨大な八雲藍こと、ウルトララン!
これが、ウルトラランと怪獣との、最後の決戦になるだろう!
がんばれ、ウルトララン!
    
    アリス「・・・・・思い出した。」

その様子を見ていた、人妖。
以前ウルトラランの正体を見破ったが、記憶を飛ばされてしまったアリス。
だが、この様を見て、その時の記憶が蘇ってしまったのだ!

    アリス「これは・・・。皆に伝えなきゃ。」

 ・
 ・
 ・

一方の、暇得隊。

   モッコン「・・・・・。」


 ゴオオオオ!!


     霊夢「熱っ!も~、しぶとい!」
     永琳「流石に、分が悪いかしらね・・・。」

モッコンの、『自称一兆℃の炎』と耐久力の前に、暇得隊は劣勢だ。
前回のように空気を抜こうにも、刺さるものが無い。
ジリジリと押される暇得隊。
しかし、天は彼女らを見捨てることはなかった!

 ウルトララン「ヘア!」
   モッコン「・・・・・・・!」

空の彼方からウルトラランが現れ、モッコンの前に立ち塞がる。

     霊夢「あ、ウルトラランよ!」
     咲夜「これで、処理は早くなる・・・かもね。」
     永琳「また、壊されるんじゃない?」
     霊夢「あ、そうだった。ちょっと~!今度は気をつけてよ~!」
 ウルトララン「デュワ!」

戦いが長引けば、周りへの被害は広がるだけだ。
そう思ってかウルトラランは、手を十字に構え、
いきなり必殺技のマスター狐狸妖怪レーザーを放った!


 どばばばばばっ!!


   モッコン「・・・・・。」

 
 どっか~~~ん!


   モッコン「・・・・・・。」


 ばた~ん・・・

 
必殺技はモッコンに直撃!
モッコンはそのまま倒れてしまった。

     霊夢「あれ?もう終わり?」
     永琳「まさか。相手は不死身の蓬莱人よ。そう簡単には。」

 むくっ


   モッコン「・・・・・。」
 ウルトララン「!」

モッコン復活。
そう、彼女は死なない、何度でも蘇るのだ。

     永琳「いかないわけよ。凄いでしょう?」
     霊夢「そこは自慢するところじゃないでしょ!」

下の方では騒がしいが、ウルトラランはそんなことを気にせず、再び構えを取る!

 ウルトララン「シュワ!」


 ギュルルルルル!

今度の技は、アルティメットブディストの卍を投げる、ブディスト光輪だ!

   モッコン「・・・・・・・。」


 サクッ!


   モッコン「・・・・・・・。」


 ずず~~ん・・・・


光輪は、モッコンの脳天に見事にぶっ刺さった。
また倒れるモッコン。

    魔理沙(どうだ・・・。)


 むくっ


    魔理沙(うわ、やっぱりか。)
 ウルトララン「(一筋縄ではいかん、か。)」

脳天に何かが刺さっても、平気で起き上がってくるモッコン。

     霊夢「優勢に見えて、全然優勢じゃないわね。」
     咲夜「ウルトラランには時間制限がついてる。長期戦とは行かないわね。」
     慧音「む~、何とか穏便に出来んものか・・・。」
     霊夢「穏便も何も、この状態が既に穏便じゃないわけだけど。」

暇得隊は、ウルトラランの戦いを見守っている。
そんなときである。

    アリス「大変よ!」
     霊夢「アリス?遅かったじゃない。」
     咲夜「どうかしたの?」
    アリス「どうかしたの!」

アリスが、大変な情報を持って帰ってきた。

    アリス「みんな聞いて!ウルトラランの正体は、魔理沙だったのよ!」
     霊夢「え・・・?」
     咲夜「何ですって!?」
     霊夢「何だってー!?」

驚愕の事実を口にするアリス。
そういう事実だけに、みんな驚いている。

     慧音「前々から、タイミングがアレだと思っていたが・・・。」
     永琳「薬がどうこう、ってわけでもなさそうだったけど。」
     霊夢「そういうことだったのね!今回は流石に驚いたわ。」

全員が、ウルトラランの方を向く。

 ウルトララン「ヘア!」

そんなことは露知らず、ウルトラランは復活したモッコンを見据えている。
そして、再び必殺技を使おうと、腕を構えた!

    アリス「魔理沙~。みんなに教えておいたから、気にせず頑張りなさいよ~。」
     咲夜「お嬢様にも教えておくからね~、魔理沙~。」
     霊夢「魔理沙!後で色々責任とりなさいよ!」


 ズルッ!


暇得隊の面々の声援に、ずっこけで応えるウルトララン。

    魔理沙(な、なんてこった・・・・。)

大変だ。
このままでは、万が一タイムリミットが切れたとき、
『ウルトララン=魔理沙=スッパテンコー』の図式が、完全に成り立ってしまう!

 ウルトララン「(こうなれば是非も無し。あいつらもやっつけて、上手く記憶を飛ばし・・・)」


 テンコー!テンコー!


 ウルトララン「ゲッ!」

図式が成り立った瞬間に、この音。
大ピンチである!

    魔理沙(不味い・・・。非常に不味いぜ。)

時間が無い!
ひとまず、この戦いを今すぐにでも終わらせなければ!

 ウルトララン「デュワ!!」


 ドババババババ!!


必ず殺せるとも限らないことが実証されてしまった、必殺技のマスター狐狸妖怪レーザー!


 どっか~~~ん!


   モッコン「・・・・・。」


 ずず~~ん・・・・


また直撃を喰らい、モッコンは倒れた。

 ウルトララン「デュ・・・!」

急いで離脱しようとするウルトララン。
しかし、


 ぐいっ!


 ウルトララン「!?」

と、足をつかまれ、


 べちゃっ!


 ウルトララン「ブベッ!」

と、勢い余って地面に顔面を打ち付けてしまった。


 テンコー!テンコー!テンコー!テンコー!!


   モッコン「・・・・・・・。」
 ウルトララン「デュ・・・。」

生き返ったモッコンが、逃げようとするウルトラランの足を引っ張ったのだ。

    魔理沙(くそ!しつこいにも程があるぜ!)

いくらそう思っても、モッコンは蘇る。
モッコンは不死身なのだ!


 テンコー!テンコー!テンコーテンコーテンコーテンコーテンコー!!!!


 ウルトララン「アア・・・・・・・!!」
    魔理沙(おい!気をしっかり持て!自分に負けるな!)

ウルトラランの理性が、今まさに崩れようとしている。
そして!!

 ウルトララン「ア・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


 ぱり~んっ・・・・


何かが、壊れた・・・・。

      橙「あ~!藍様愛用のお皿落とした~!」

のは、家での出来事であった。
不吉である。


 どっくん・・・・


 どっくん・・・・


現場で、何故か聞こえる鼓動音。

     霊夢「ウルトララン?」
     咲夜「様子がおかしい・・・?」
    アリス「まさか・・・。」

ウルトラランの動きが止まった。
次の瞬間!!




 ウルトララン「テンコォォォォォォォォオオーーーーーーーーー!!!!!!!」











 ※ただいま、非常に「テン 不適切な場「イイヨテンコ~ 面がありましたこと 「ブディス
  を深くお詫び「四面楚歌たのしー!! 申し上げます。
  「テンコーたのしーよ~!! もう暫く、お待ち願いますと「てん ともに、皆様のご理解、
   ご協力のほどを、お願いいたします。引き続き「テンコー!たの ウルトラランをお楽しみ下さい。



   「プリンセス楽しいよォ~~~~!!」








 ※一旦CM


    幽々子「カリスマ一番スキマは二番♪惨事のおやつは香霖堂♪」

     霊夢「は~、お茶がおいしい。」
    魔理沙「こっちの菓子も中々だな。」
    霖之助「だから、勝手に入り込んで店の商品を漁るのはやめろと何度も・・・。」

     咲夜「軽い食事は、香霖堂。」
    霖之助「うちは茶店じゃない。そういう宣伝はやめてくれないか。」
     霊夢「大丈夫よ。どっちにしろお客なんて来ないから。」
    霖之助「・・・・そうか。」

 ・
 ・
 ・


辺りは、静まり返っていた。
  
 ウルトララン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」 

ウルトラランは大地に倒れ伏している。
その体毛、雰囲気など、全てを一言で言い表すなら、白である。
巨大化した分、カロリーの消費は激しい。
その上で、激しい運動をしたらどうなるか。
結果は、明日の何とやら最終回である。

 ウルトララン「(ふ・・・。燃え尽きたよ、真っ白にな・・・。)」
    魔理沙(ああ・・・・。)
 ウルトララン「(こんな大衆の前での痴態・・・。もう、生きてゆけない・・・。)
    魔理沙(ああ・・・・。)
 ウルトララン「(思えば、色々あったな。)」
    魔理沙(ああ・・・・。)
 ウルトララン「(三分でスッパテンコーを知った時の驚愕、技を失敗したときの脱力感、
         紅白にはボコボコにされ、それ以降はロクに怪獣退治なんぞ出来なかった・・・。
         幻想郷の結界にぶつかり、怪獣達に絡まれたり返り血を大量に浴びせられ・・・。
         そして、この体・・・。ふふ、ロクな思い出がないわ・・・・。)」
    魔理沙(ああ・・・・。)
 ウルトララン「(私、もう眠いんだ・・・。魔理沙・・・。)」
    魔理沙(ああ・・・・。)
 ウルトララン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

ウルトラランの意識が、完全に無くなった・・・。

     咲夜「ウルトラランが・・・・・。」
     霊夢「死んだのかしら。」
     慧音「無残な。」
    アリス「もう、見てられないわね。色々と。」

暇得隊は、割と冷静だ。

   モッコン「・・・・・・・・。」


 ゴオオオオオ!


     輝夜「熱い~!」

邪魔者を始末したモッコンは、再び輝夜に攻撃を加え始めた。
そんなことを忘れていたのか輝夜は、思いっきり炎を浴びてしまった!
怒りの炎は、輝夜のみならず、・・・。

     霊夢「わ~!神社に燃え移った~!」

恐れていたことが。
直りかけの神社に、炎が飛び火してしまったのだ。

     咲夜「消火活動!急いで!」

と、言いつつ咲夜は、何かを掴んだ。

    チルノ「ちょっと~!わ、私を投げて火を消すなんて、誰も認めないわよ!」
     咲夜「・・・・ち。」

チルノ殺害事件は、未遂に終わった。
          
     霊夢「あんたのせいでしょ!何とかしなさいよ!」
     永琳「しょーがないわねぇ・・・。」

永琳は、見るからに怪しい注射器を取り出すと、


 ちくッ


     霊夢「痛っ!」

何の躊躇も予告も無く、霊夢に刺した。

     霊夢「何すんのよ!って、その注射は何よ?」
     永琳「ああ、これ?例の薬の在庫。」
     霊夢「え?」


 ぴか~~~~!!!


 R&Wキング「ケーーーーーヒーーーーー!!!」
   モッコン「・・・・!」

霊夢の身体が光り、以前ウルトラランを打ち倒した、
あの『二色蓮花獣 レッドアンドホワイトキング』が出現した!
思わぬ事態に驚くモッコン。
そして、第二の戦いが始まったのだ・・・。


 ・
 ・
 ・

ここは、藍の精神世界。
大量のカロリー消費と羞恥による精神ダメージで、身も心もボロボロになり、
真っ白になってしまったウルトラランこと八雲藍は、生死の境界を彷徨っていた。
もう、このまま楽になってもいいや、何て思っていた藍に、何者かが語りかけてきた。

      ?「ウルトララン・・・・。ウルトララン・・・・・。」
      藍「・・・・私を、ウルトラランと呼ぶのは、誰だ・・・・。」

答えるのも面倒な様子で、藍が尋ねる。

      紫「おはよう、藍。」
      藍「げげっ!紫様・・・・・・。」

声の主は藍の主、八雲紫であった。
季節はもう春。
冬眠から目覚めたのだ。

      紫「何こんなところで遊んでるの、私を放っておいて。放任主義教育は橙で十分でしょう?」
      藍「いや、私を教育するのが、紫様でしょう?」
      紫「そうよ。きちんと教育してあげるから、早く帰って仕事しなさい。」
      藍「あ~、その・・・・。少々、問題がございまして・・・・。」
      紫「あら。私の命が聞けないと言うの?」
      藍「め、滅相もございません!」
      紫「嗚呼、私の教育が至らないばかりに、藍がこんな子に・・・・・。
        こうなったら、明日からスパルタ教育実行で、その腐りかけた根性を叩きなおして・・・。」
      藍「それだけはご勘弁を!と、とりあえず私の話を聞いてください!紫さま~!」      

とにかく、話を聞いてもらわないことにはどうしようもない。
藍は、命乞いをするかのように、これまでの経緯を紫に話した。

      紫「そう。じゃあ仕方が無い、かしらね・・・・。」
      藍「ははっ!決して、決して仕事をサボっていたわけではございません!」
      紫「ふうん。それが本音ね。」
      藍「ご、誤解です!紫さまぁ~!!」

紫のその言葉が本気なのかどうかは良くわからないが、
とにかく平謝りする藍。
うっかり変なこと言ってしまうと、そこからどう発展して行くか解らない。
しかもそれが、良い方向に向かうとは到底考えられない。

      紫「まぁ、こちらとしても、藍には帰ってきて貰わなきゃ面倒だし。」

藍の願いが通じたのか、ちょっと良い方に話が向かってきた。
・・・・と、思う。
  
      紫「私が、生と死の境界を弄って、魔理沙を生き返らせるわ。」
      藍「そ、それでは・・・!」
      紫「お前は白玉楼逝きね。」
      藍「うそぉ!?何でですかー!?」
      紫「お前の命を魔理沙に与えるからよ。」
      藍「じゃあ、私は?」
      紫「気が向いたら、適当に何とかするわ。」
      藍「私ってばそんな扱い!?」

やっぱり、藍にとっては良い方向には向かわなかった。

      紫「さ、逝きましょうか。」
      藍「魔理沙~!助けて魔理沙~!」
      紫「当分、幽々子の家の雑用でもやって・・・。あ、私と橙も、暫く泊めてもらおうかしら。」
      藍「あ~れぇ~・・・・・。」

こうして藍は、魔理沙の身体から離れていった。
命だけを残して・・・。

 ・
 ・
 ・

戦いは、熾烈を極めたらしい。

     妹紅「う~ん・・・・・。」

どれ程の時間が経ったのかは知らないが、モッコンは倒され、妹紅に戻っていた。

     慧音「お~い、生きてるか?・・・って、お前は死なないんだよな。」
     妹紅「・・・・痛い・・・。」

巨大化してたとは言え、相手は最強を誇るR&Wキング。
それはもう、こっ酷い目に遭わされた様子だ。

     輝夜「いたたたた!永琳、滲みるってば~!」
     永琳「痛いのは最初だけ。後は楽になれますから我慢してください。」

一方、モッコンから文字通り集中砲火を浴びた輝夜は、
永琳手製の火傷薬の痛さに苦しんでいた。
別に放っておいても治るのだが。

     輝夜「も~、これもあんたが火なんか吐くからよ。」
     妹紅「あんたが一服盛るからでしょうが!」
     慧音「暴れるな。薬塗るぞ。」

妹紅の方も、擦り傷などによく効くという薬を塗られる。

     妹紅「痛っ!もっと痛くないように塗ってよ!」
     慧音「と、言われてもなぁ。」
     妹紅「う~、何で私がこんな目に・・・。」
     輝夜「ほんとよ。何で私が・・・。」
     永琳「姫の場合は、自業自得です。」
     慧音「お前の場合は、因果応報だ。」
     輝夜「う~・・・。」

輝夜に反省の色はあるのか、よくわからない。
    
     妹紅「いたたたた!」
     輝夜「いたたたた!」

五分ほど、二人仲良く、薬の痛さを共有することになってしまった。
さて、妹紅をボコボコにした霊夢はと言うと。

     霊夢「ああ・・・。結局こういうことになるのね・・・。」

愕然としていた。
モッコンの炎が飛び火したり、巨大化した自分が暴れて壊したりで、
半分くらい直りかかっていた博麗神社は、またも廃墟となってしまった。

     咲夜「今度は6割程度よ。霊夢が下した被害は。」
     霊夢「大小の問題じゃなくてね・・・。は~・・・。」

嘆息する霊夢。
神社再建は、まだ少しかかりそうだ。

     慧音「おい、あれは何だ?」

と、ようやく慧音が、何かに気付いた。
ウルトラランが倒れた方向だ。

     霊夢「空間の歪み・・・。紫?」
     咲夜「紫でしょうね。きっと、藍を回収しに来たんだわ。」
    アリス「じゃあ、ウルトラランは。」
     咲夜「もう二度と、出ては来ないでしょうね。」
     霊夢「藍の方も居なくなっちゃいそうだけどね。」
     慧音「そりゃあ、あんな痴態を晒せばなぁ・・・。」

空間の歪み、紫が作った境界、隙間。
隙間は、元の姿に戻った藍を回収すると、空の彼方へと去って行った。

    魔理沙「う~ん・・・・。」

そして、ウルトラランが居なくなった跡には、魔理沙が残されていた。

     霊夢「魔理沙!」
     咲夜「魔理沙、大丈夫?」

駆け寄る暇得隊の面々。

    魔理沙「あ~、酷い目に遭った・・・。」
     霊夢「魔理沙、藍は?」
    魔理沙「逝ったよ。あの世に。」
     霊夢「あ、死んだんだ。」
    アリス「ほんとに居なくなったのね。」
    魔理沙「紫が連れてくとか言ってた。で、私は生き返らせて貰ったわけだが。」

ともあれ、これで全てが終わったんだな。
魔理沙が、そんな一言で締めようかと思った瞬間!

     霊夢「で、ウルトラランだったあんたは、どうやって弁償してくれるのかしらね。色々と。」
    魔理沙「っておい、私のせいか!?」
    アリス「連帯保証人みたいなものね。」

何か、責任を追及されてしまった。

    魔理沙「くそ、お前が要らんこと思い出さなきゃ・・・。」
    アリス「事実だから仕方ないの。」
     咲夜「じゃあ、うちの修理も手伝ってもらおうかしら。」
     永琳「じゃあ、うちも。」

何だか知らないうちに、魔理沙は大量の借りを請負ってしまった。

    魔理沙「私はさっき、紫に記憶操作されたから、ウルトラランとしての記憶が一切無い!」
     霊夢「そんな言い訳が通じるかー!」

霧雨魔理沙が、その借りを全て返したのか、踏み倒したのか。
それはまた、別のお話・・・。



 さようならウルトララン。
 偶然の事故のため、謀らずとも幻想郷の平和を守ったウルトララン。
 被害状況はともかく、である。
 とりあえず輝夜と永琳も反省し、幻想郷から巨大な妖怪たちは姿を消した。
 紫のお陰で魔理沙は生き返り、ウルトラランは、二度と我々の前に姿を現すことは無いだろう。
 一部、それにほっとする連中が居ることは置いといて、ウルトララン、ありがとう!
 ウルトララン、さようならーーーー!!




      藍「こんなこと、もう二度とやるもんか・・・・。」
    幽々子「藍~、ご飯~。」
     妖夢「あ~、何もしないで済むから楽ね~。そうだ、部屋の掃除もやっといて。」
      橙「お腹すいた~。」
      紫「よかったわね、藍。人気者よ。たまには、死んでみるのもいいのかもね。」
      藍「しくしく・・・。」






 ウルトララン THE END


















































 おまけ
























































 巨大妖怪たちは、暇得隊やウルトラランの活躍によって、幻想郷から消え去った。
 幻想郷に、静寂と平和が戻ってきたように見えた。しかし!

     妖夢「幽々子様!また裏庭に出ました!」
    幽々子「また~?おちおち、昼寝もできないわね。」

 冥界、西行寺のお屋敷では、幻想郷以上の異変が起こっていた。
 そこで幽々子は、彼女らを集めた!

     霊夢「こんな所に呼び出して、いったい何なのよ~。」
     咲夜「私、忙しいんだけど。」
    アリス「何なのよ、ほんと。」
    魔理沙「私はまだ死にたくないぜ、まったく。」
    アリス「この間まで、半分死んでたじゃない。」
     
 西行寺のお屋敷。
 そこの裏庭には、近頃なにやら異変が起こっているとのこと。
 
    幽々子「と、いうわけで。経験者は語るということで隊長。」
     咲夜「ん?私?」
    幽々子「妖夢はお茶係ね。」
     妖夢「そんな~!もっと良い役くださいよ~。」
    幽々子「で、私は社長で。」
     妖夢「いやいや、幽々子様。社長って何ですか?」
    幽々子「守る場所は裏庭。名付けて、『ウラニワ警備隊』!」

 裏庭を警備するから、ウラニワ警備隊。
 名前は安直だが、幽々子はそんな組織を結成してみる。

     妖夢「と、ここが裏庭で・・・・。」
     霊夢「ちょっと!アレは何よ!」
 
 さっそく裏庭に向かう暇得隊改めウラニワ警備隊。
 そこで見たのは、何と巨大な幽霊だった!
 そう、あの悲劇が、今まさに繰り返されようとしていたのだ!!

    魔理沙「今回、私は脇役というか、変身できんぜ。」
      藍「紫さま~、早く何とかしてください~・・・・。」

 ウルトラランの居ない彼女らに、巨大な幽霊に対抗する術があろうか。

     妖夢「くぅ!斬れない!」

 妖夢の刀をも跳ね返し、暴れまわる巨大幽霊。
 ウラニワ警備隊は、早々にピンチを迎えた。
 しかし、奇跡が起こった!!

    幽々子「へァ!」
     妖夢「ぶーーーーー!!」

 何と、巨大化した幽々子が出現!
 巨大幽霊と戦い始めたのだ!

     妖夢「な・・に・・・?ん・・・・ああ!?ええ~!?」
    魔理沙「混乱するな。で、アリスよ。アレに、あえて名前をつけるなら?」
    アリス「ええと・・・。私に、魔理沙、霊夢と・・・・・。」

 何故かアリスは、数を数え始める。
     
    アリス「あれは、『カリスマセブン』よ!」
     霊夢「カリスマセブン?」
    アリス「そう。私たちウラニワ警備隊は、六人。あいつのあの姿は、まさに七人目の隊員よ。」
    魔理沙「だから、カリスマセブンか?」

 巨大幽々子は、カリスマセブンと名付けられた!

カリスマセブン「ヘァー!!」

 暴れまわるカリスマセブン!


 どどどど~~~ん!!

 
     妖夢「わ~!お屋敷が~!」
     霊夢「ああ、やっぱり、こういうことになるのね。」

 繰り返す悲劇。
 妖夢と幽々子は、家なき子になってしまうのか?

カリスマセブン「ジュワ!!」

 額の@から放たれるビーム!
 必殺の、カリスマショットだ!

カリスマセブン「ジェア!!」

 全てを切り裂くカリスマセブンの扇子!
 名づけて、センスラッガー!

     妖夢「ゆ、幽々子様・・・。何てことを・・・・・。」
カリスマセブン「ヘアッ!」
     妖夢「ヘアッ!じゃな~~い!!」



 新番組『カリスマセブン』。

 
     妖夢「だめ~~~~!!正体全然隠してないし、幽々子様に
        こんな醜態を晒させるなんて、絶対だめ~~~~~~!!」

 堂々・・・

     妖夢「未来永劫・・・・ざぁぁぁぁーん!!!」



 放送打ち斬りっ。

セブン セブン セブン・・・

セブン!セブン!セブン!
カリ!スマ!セブン!

白玉楼に住んでいる

カリスマセブン ドリキャスセブン
カリスマセブン セブン セブン

進め!庭の果てまでも
カリスママークフラッシュ!


 帰ってきたウルトラランの歌を作ってくれた方に対抗(?)して、カリスマセブンの歌を。

 さて、ウルトラランの最終回でございます。理不尽極まりない事件の黒幕は、黒幕ではなく黒髪。原因解明も、全部まとめてやっちゃいました。取って付けたかのように。
 元ネタでは、ゼッ○ンがウルトラ○ンを打ち倒しますが、ここは最後なので、倒されずに、盛大にスッパ・・・。殆ど生殺しのような気もします。ゾ○ィ役が紫様ってところは、最初からバレバレだと思いました。
 盛大なスッパ、CM、ウルトララン消滅と、結構盛り沢山になってしまいました。でも、大オチとしては、オマケのはずのカリスマセブンに全部持ってかれた気がしてなりません。きっと七分経ったら(セブンの変身時間は七分)カリスマが消滅します、多分。

 こんな良く分からない作品を、ここまで全部見てくださった方、本当に感謝です。暫くしたらまた、昔話か童話でも書こうと思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。・・・カリスマセブンは勘弁してください・・・。

(しまった、妹様だけ出てない気が・・・。)
Piko
[email protected]
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コメント



0.1810簡易評価
14.100シゲル削除
涙が出るほど笑ってしまいました♪
次の作品も頑張ってください。
ともあれ完結お疲れ様でした。。
16.70七死削除
一回も出てこないと思ってたらまさか次回作まで用意しているとは・・・。
毎回毎回ピコさんの長編パロディ内の冥界組って、影は薄いながらいろいろな意味で美味しい所にいますよね。

で、魔理沙は毎回ひどい目に遭う・・・とw。 何はともあれ連載完了ご苦労様でした。 またの連載をお待ちしております。
17.100名前が無い程度の能力削除
一話から一気に読んでみる。
…少し疲れたので、目を瞑ってみた。
目蓋の裏に浮かんでは消える、幻想の少女たち。
ルミアー、メルラン躁人、リグモン、巨大ミスティア、R&Wキング、
ジミナ人間、ウドンゴ、チャイナ、レティラス星人、スイカドン、
パチェロニモン、モッコン。
暇得隊の皆。
……そしてウルトララン……

長い間お疲れ様でした。素晴しい作品を有難う御座います。

………カリスマセブン、期待したいけど、駄目ッスか…?(笑
22.90|||削除
全編通して、楽しく読ませていただきました。
しかしネタキャラにされた怒りで変身する~といった下りは慧音の妄想でしょうか。
少し布石を拾いきれない感じが残ったので、90点です。
逆に、それであってもとてもおもしろかったので、90点です。
本当にお疲れ様でした。
27.無評価帰ってきたウルトラランの歌を考えた名無し削除
>カリスマセブンの歌
自分の思いつきに対抗していただいて、感激です。
あと、ウルトラランの続編は、藍(モロボシ・欄
29.90帰ってきたウルトラランの歌を考えた名無し削除
途中で投稿してしまいました。orz
以下書き直しです

>カリスマセブンの歌
自分の思いつきに対抗していただいて、感激です。
あと、ウルトラランの続編は、藍(モロボシ・藍)がアリスに変身する
ウルトラ七色(セブン)なんてどうですかね?
30.80てーる削除
続編・・・・続編!?

いろいろ他にも巨大化して欲しい人がたくさん・・コーr(バキッ

長編ご苦労様でした。
33.80名前が無い程度の能力削除
ゼッ○ンはもこだったか・・・。
妹様かゆゆ様だと思ってたんだけど・・・。外した。
34.80nanasi削除
感銘と尊敬の意を込めて一言。
このネタで、よく続いたよなぁ(勿論、いい意味で)w
続編、期待しております。
49.100名前が無い程度の能力削除
シリーズ全部笑わせてもらいましたwww
51.100名前が無い程度の能力削除
かっこいい