Coolier - 新生・東方創想話

幻想郷ミシュラン

2010/09/10 18:26:45
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※一部過去の作品の設定が出てくるけど・・・どっちでもいいと思う。



下界にかかる雲が薄くなってきた。

その雲の切れ目から、郷の見慣れた景色が次第にはっきりと見えるようになってくる。

(今日は何しようか?)

眼下に広がる幻想郷の景色を眺めながら、天人:比那名居 天子は満面の喜色を浮べていた。

郷の景色は、天界と違い田舎くさいけどなんだかすごくほっとする。元気が出てくるっていうか。

「ん?」

早速天子は低い所を飛んでいる見慣れた人影を見つけた。すーと風に乗るように飛んでいる。射命丸文だ。

「文ー!」

天子は文に向かって手を振った。ややあって向こうからは弾ける様な笑顔が返ってくる。

文は好きだ。こういう屈託の無い空気は天人には無い。郷の妖怪達のいいところだと思う。

「やあ、天子さん。」

文も自分を大事にしてくれてると思う。自分のことを『ネタの宝庫』と言ってるけど、友達として好いてくれてるっていうのが分かる。

「神社行くの?」

天子は笑って言う。こっちは神社まで一直線の方角だから特に聞くこともないんだけど。

「ええ」

文の受け答えはいつもハッキリしていて、自分としては気兼ねしなくていい。

「天子さんも神社ですか?」

文はなにか出前の岡持ちの様な大きな箱を持っていた。何の箱だろう。

「うん。私も神社行くとこだけど。」

「ああ~!あなたそう言う運はありますね。いい所に来ましたよ。」

文はそう言って笑顔をみせる。そう言う運てどういうこと?

「なにそれ?」

文は明るく笑うと、「じゃ~ん」とか言いながら手に持った箱のフタをずらしてみせる。

見ると箱の中には色とりどりのケーキやデザートがたっくさん詰められていた。カラフルなデザートがまるでおもちゃ箱のように輝きを放っている。天子の心はいっきに躍り上がった。

「わあ!」

「これからね。神社でお披露目のお茶会をするんですよ。数が多いから誰か呼ぼうかと思ってたんですけどね~。・・・天子も来る?」

そう言って文はにや~と笑う。「お茶会」「デザートのお披露目会」「みんなで楽しいおしゃべり」天子の心は花畑のようにぱあっと明るくなっていった。

「うんうん!!私!そう言うの・・・!!行く行く!!」

天子は興奮した。比那名居の娘として閉鎖的な環境で暮らす天子にとって、こういうイベントはめったに味わえない。毎日孤独でつまらない日々をおくっている彼女にとっては夢の様な出来事だ。

「あは~!分かりやっす~!そういうあなたのキャラけっこう好きですよ。」

文も楽しそうに笑う。「じゃあ早く行こう行こう!」天子は文の手を引っ張った。


神社では霊夢がちょうど居間でお茶を飲んでいるところだった。魔理沙と咲夜も一緒だ。

「ええ!?うそ?ホントに!?」

文がちゃぶ台の上で箱の中のデザートを見せると、霊夢は目をむいて立ち上がった。

「ええ、新聞の取材の一環ですけどね。みんなで味の感想を言ってほしんですよ。」

魔理沙や咲夜もおお~と言った顔つきで箱の中を覗き込んでいる。

「文!!あんたって!も~最高~~っ!!」

「きゃーー!」

霊夢は歓声をあげて文に飛びついた。そのままもつれ合いながら畳に転がる。

文も「やめて~!」とか言って笑いながら二人で畳の上を転げまわっている。

「じゃあ私お皿とコップ持ってくるわ。」

咲夜はそう言って一瞬で食器を持ってきた。魔理沙はうきうきしながらお湯を沸かしに走る。

「え~と・・・え~い!」

天子も手持ち無沙汰だったので霊夢と文に混じって畳の上を転げ回った。

「ちょと・・・OK!オーケーです・・・!もう降参!降参ですって!」

文は何故だか霊夢と天子の二人掛りでくすぐられ続けて悶絶していたが、ようやくのことで抜け出す。

「い・・・いや!いやですね。これは取材の企画なんですよ。さっきも言いましたっけ?」

文はすっかりぐちゃぐちゃになったシャツを直している。

「うん。言った。」

「新聞の別冊の企画です。『幻想郷ミシュラン』ていうイベントです。」

「なにそれ?」

天子は首を傾げた。他の三人も頭の上に「?」マークが出ている。

「幻想郷にある食べ物やお店をジャンル別に毎回テーマを決めて、品評しようって言う企画です。」

「へ~面白そうだな。」

魔理沙は身を乗り出す。こう言うことには頼まれても無いのに首を突っ込んでくるのは毎回のことだ。

「それで、今ちょっとしたカフェブームじゃないですか?そこで第一回目としてカフェのスイーツをテーマにしようと思うんです。みなさんに実際にお店のスイーツを食べてもらって、それぞれスイーツのこだわりに関する薀蓄を語ってもらう、ていう内容にしようかと思うんです。」

「なるほどね~。でもこのメンバーでいいの?」

天子の疑問はもっともだ。今ココにいるのは料理の専門家でもないフツーの女の子なのだから。

「もちろんです!むしろ普通の女の子の意見でいいんです。なんたって「カフェのスイーツ」ですからね。女の子のステージです。巫女、魔法使い、メイド、天人。種族もそれぞれでいいじゃないですか!」

へ~そうなんだ。まあでも考えてみれば咲夜は完璧メイドだし私も天人で味にはうるさいし、魔理沙は魔理沙でこだわりが強いし、霊夢は貧乏だし。個性的なメンツではあると思う。

「ちょっと、テンコいま何か変なこと考えてなかった?」

「いや!?・・・全然!!」

さすがは霊夢。ニュータイプ並みの勘の鋭さ・・・。

「まあ、それがないとこうして私もケーキに在り付けなかったわけだし。」

霊夢は上機嫌だ。細かいことはどうでもいいらしい。私、助かったよ衣玖。

「そういうことです。」

文は本当は神社に来た後、誰かを呼ぼうと思っていたらしい。でも魔理沙と咲夜がいたからちょうど良かったと言う訳だ。

「それじゃあ今からの発言を私がこの文化帖に記録しますね。霊夢さんは「霊」魔理沙さんは「魔」咲夜さんは「咲」天子さんは「天」で表記します。」

「おいおい。名前でるのか?」

「そうですよ?だから面白いんですよ。大丈夫です。もう好き放題言いまくって下さい。」

ふ~ん。なんだかおもしろそう!わくわくしてきた。

「あーわくわくしてきたわ。」

霊夢がおんなじ事を言う。そうだよね。なんか楽しみだよね。


「じゃあ1品目は、カフェ「HUJIWARA」の『ショートケーキ』です。」

そう言って文が箱から取り出したのは、真っ白いイチゴのショートケーキだ。霊夢は拍手喝采を送る。

霊:キターーーー!キターーー!
魔:お!妹紅の店だろ!!この間行ったよ。正統派直球勝負って感じだよな。
天:でもお洒落じゃん。カワイイ。妹紅こんなのできるんだ。
魔:ていうか文、書くの早いな!
咲:速記術ていうのよね。

――ふふふ。幻想郷最速です。

咲:私はまだお店行ってないのよ。好評だって言うわね。

――そうですね。開店一ヶ月ですけど結構賑わってますよ。

霊:うまい!最高!
魔:はや!さすが紅白繋がりだな。反応良すぎだろ(笑)
咲:この厚塗りのクリーム!イチゴの色もいいアクセントね。見た目もお洒落で・・・やるわね妹紅。

――お!咲夜さん早速きましたね!いいですよ~。

魔:くあ~!生クリームたっくさん!!幸せ絶頂だぜ!

――霊夢さん紅白繋がりでショートケーキに関する薀蓄はありますか?

天:紅白繋がりって・・・。こじつけすぎ。
霊:そうね・・・。ショートケーキは「ストーリー」よ!

――ストーリーですか・?

一同:本当かよ!(笑)
霊:もっともこれはケーキ全般に言えることだけどね。導入の薀蓄としてはいいかもしれないわ。

――ほうほう!それはどんな?

霊:ケーキの三角の形はね。ちゃんと意味があるの。意味があって楽しむものなのよ!
一同:何ー!?
霊:最初の一手二手は「出会い」よ。ファーストコンタクト・・・。未知との遭遇だわ。
魔:なんかエライ話になってきたな。
霊:ケーキの三角の先端部にはそんなにデコレーションは乗らない。面積が小さいからよ。だからクリームの味、スポンジの硬さ、風味、そのバランスを知る導入部分なの。それは静かな出会いだわ。
一同:はあ・・・。
霊:ケーキの精霊が私に語り掛けてくるの。「こんにちわ!私は○○ケーキ。よろしくね!」

霊夢はいちいち声色を変えて臨場感をあおる。余計な演出だ。

霊:三手目からはややケーキの面積が広くなる。上に施されたデコレーションの先端部分に突き当たるわ。そこから静かに始まるの。「シンフォニー」が!
魔:・・・なんか長くなりそうだぜ?大丈夫か?
文:あややや・・・。もう後戻りできませんからねぇ。
霊:ココからは一度にフォークで崩すのは難しくなるわ!・・・そっと、そっと・・・2回3回にわけてカットするのもいいわね。
天:なるほど。だんだん広がるもんね。
霊:そうして中心部に進むに連れてデコレーションは激しくなる。クリームが!或いはチョコが!そしてなかのフルーツ!スポンジの変化が激しくなってくる・・・!それらが奏でる絶妙のハァーモニィーー!!
霊:5手以降は「サビ」の部分よ!もっともケーキにデコレーションが乗せやすい十分な面積が確保されるステージに!!踊るわ!!クリーム!チョコ!ショートケーキならいちごの部分ね!中のクリームの層もいっそう厚くなってくる!!

霊夢は立ち上がる。でも手にはしっかりとケーキのお皿を持っているのがすばらしい。
 
霊:口いっぱいに広がるクリームの濃厚な味わい!!牛さん!ありがと~~!!!!!
魔:牛さんて、戻りすぎだろ。
霊:私はこのケーキのステージに宇宙を見るわ。見て!雄大な平原を行く牛の群を。なんて堂々とした姿なの!

霊夢はおんぼろ神社の天井を指差して言う。

一同:は、はあ・・・。。
霊:豊かに実った小麦の黄金の輝き。まるで金の絨毯のよう。

それから霊夢はパクッとイチゴを食べる。表情がふにゃ~んとだらしなく緩んでいく。

霊:自然の恵み!太陽の果実!フルーツって何てすばらしんだろう!
咲:まあ、、おっきなイチゴよね。
霊:ストーリーは最高潮へ。デコレーションのトップの部分を十分に堪能しても、まだ形が崩れないケーキは本物だわ!スポンジがしっとりとしていないと全体の強度が生まれないもの!!
天:まあ・・・スポンジも高級感あるよね。
霊:そしてフィナーレ!!もう分かるわよね!?ね?文!わかるわよね!?
文:え!?・・・ええ・・・。わ・わかります・・・。

何を言ってるのか分かるはずもないが、文はとりあえず頷いておく。あまり変に刺激しないようにしないといけない。

霊:そう!端の部分よ!!ケーキの背中の部分にはホールの形を取るためにクリームがふんだんに塗られている!!この部分が一番好きだと言う人は多いわ。私もそう!!一番楽しみにしてた!
霊:ケーキの精霊との饗宴は最高潮に達するわ。夢中で踊る!歓喜の濁流に身を任せて!!クリームが!!生きていてよかったーー!!
天:いや・・・ただのケーキだから。
霊:でも、楽しい時間てすぐに終わってしまうのね。。最後に残った一片のケーキに、そう、ここまで食べても尚型崩れしない。最後の一片になってもまだケーキが立っている。見事だわ。。

霊夢はあーんと口を開け、最後の一片を口に運ぶ。

霊:藤原妹紅。あなたは本物だった。あなたの生き様、とくと見させてもらったわ。
魔:いや、妹紅死んでないから。むしろ死なないから。
霊:永遠に続くとも思えた幸せの時間・・・。クリームとスポンジの余韻が残るわ。ケーキの精霊は私と一体になったの。
文:精霊食べちゃいましたもんね・・・。
霊:あなたとの時間はすばらしかった・・・。忘れないわ・・・。私は左手をポケットに突っ込み。右手を高々と掲げ、背中越しにこう言うでしょうね。


「グッバイ!感動をありがとう。」

場はしーんと引けていた。全員ぽか~んとした顔であんぐり口をあけている。

霊夢だけが右手を掲げたポーズのまま男前の顔になっている。


――じ、じゃあ・・・続いてはコッチの・・・。

霊:私にもよこしなさいよぉぉぉぉーー!!!
咲:うわ!はや!!
魔:おま、、もうちょっと余韻に浸ってろよ!
霊:うるさいわね。戦いは始まったばかりなのよ。

――え・・・え~と、今度は和菓子ですね。

霊:フッ「和菓子ハンター」の異名を取る霊夢さんに掛かれば、恐れる物はあんまり無いわ。
魔:狩ってどうする。

――これはちょっと問題作。「犬走カフェ」から『MOMIJIまんじゅう』です。ウチのもみもみのお店です。

咲:あら?椛もお店やるの?

――はい。て言っても屋台ですけどね。

一同:屋台!!??

――身内だから個人的にはプッシュしたいんですけどね~・・・

魔:ちょ、完全にもみじまんじゅうじゃんか!
咲:どっから見ても何の変哲も無いもみじまんじゅうだわ。

――もう「何故!?今もみじまんじゅうか!?」て感じですよね・・・。

天:屋台のカフェってことはオープンカフェみたいな感じなの?

――いや。完全屋台です。メニューも『MOMIJIまんじゅう』と玉露一本槍です。

魔:何だそりゃ!?カフェじゃ無いじゃん!茶店じゃん!
咲:椛らしいと言えばむちゃくちゃ椛らしいけどね。
霊:和菓子のことは任せなさい!さあ咲夜!日本茶の用意よ!早く!
咲:しょうがないわね・・・(笑)。ちょっと待ってて。はいどうぞ。
天:はや!待ってない!待ってない!
魔:しっかし椛も職人気質だよなぁ。もみじまんじゅうてウケるのか?

――アヅキの苗植える所からやってましたからねぇ。

魔:・・・やべ、なんか涙でてきた。

――もみもみがガラガラ屋台引いてるとこ想像しちゃいますもんねぇ・・・。

霊:ストイックすぎる・・・!
魔:まあでも問題は味だよ。
天:・・・ん!?
魔:・・・お!?
咲:おいしいわ。

――え!?ホントですか!?

魔:ホントだよ!これ!・・・うまいぞ!?
天:うん!こしあんが濃厚で!まったりしてて!
咲:文も食べてごらんなさい。はい、あーん。
文:あーん。・・・あやや!?おいしい!!
魔:このこしあんがネットリしてて、舌にざらつく感覚も全然無いぜ!やるな!!もみもみ!
文:アンコ根性で漉してましたからねぇ。生地も濃厚で風味がいいですね!
咲:全体的にまったりディープな仕上がりだわ。これ並みの手間じゃないわよ?
天:「和菓子ハンター」は何か言うこと無いの?
霊:・・・・・・。
魔:ありゃ?・・・おーい霊夢?
霊:戦じゃああああぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!
魔:うわ!
天:ちょ、びっくりさせないでよ!
霊:もみじ戦争の勃発じゃああああぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!!
天:霊夢がぶっ壊れた!?
魔:うまいらしいな。
文:ええ。うまいらしいですね・・・。

――コホン・・・え~と、どんどん行きましょう。続いては、おっとこれはまだお店が出来てません。どこよりも早くご紹介です。

天:へー!すっごーい!

――この秋、人里にオープン予定の永遠亭プロデュースの「月都茶屋」からのご提供です。

魔:でたーー!!永遠亭!!
咲:またお店するのね?うわさには聞いてたけど・・・。

――はい。以前やったうどん屋さんに続いて企画第三弾だそうです。

魔:あれはすごかったよ!!あのアリスがハマるんだから!
咲:衝撃だったわね。
天:私もあんなの初めて食べたけど、すっごくおいしかった!

――その「月都茶屋」から、『月見だいふく』です。

一同:おーー!!

――アイスクリームを薄い餅の皮でくるんで中に色々な果物が入ってます。

霊:うまい!言うこと無し!
魔:速攻!!?
天:いや!もうちょっと引っ張ろうよ!!見た目がああだとか。永遠亭っぽいねとか。
霊:だって!おいしんだもん!!
文:もう、むしろすがすがしいですねえ・。
咲:うう~~ん!!
天:どうしたの!?咲夜?トイレ?

ぐさぐさ!!

天:イタイ・・・。
魔:おい!血ぃでてる!でてる!!
咲:これくらいで死なれたら困るわ。

――咲夜さん一口食べましたね。どうですか?

咲:・・・相変わらず。斬新だわ・・・。
魔:どれだよ・・・。オーー!!
天:ん!?モチっとしてて・・・おーのびるのびる。
文:うにょ~~ん。ひゃっこい!
霊:う・うまい!・・・?
魔:おま、、他に何か言えないのかよ。
霊:う・・・こう言う新しいお菓子って、なんって言ったらいいか分かんなくって。
天:「和菓子ハンター」ダメじゃん。
咲:餅もクリームも極めて安い素材を使ってると思うわ。でもアイデアで勝っちゃってるって気がする。
魔:イチゴが入ってたお! 果物はいいんじゃないか?
文:ですね。このお餅と言うか、アイスというか・・・。今までに食べたことがないですよ!
天:もちもちっとしてて。餅の食感は絶品!おいし~!!
咲:これ?幾らなの?

――え~と・。一個180円です。

一同:おーー!!
魔:絶対ウケる!
咲:値段が安いわ。サイズも大きいし。シビアな女の子のサイフの紐も緩むと思うわ。

――カフェ的にはどうでしょう?

天:他のメニューも見たいって気になる。
魔:だな。店の雰囲気と他のメニューも良ければ間違いないぜ。

――他のメニューは分かりませんけど、こういう包装で出すそうです。

一同:かわいーー!!
天:何これ?和紙で包んでるの?かーわいーー。
咲:和紙か・油紙みたいな・。これなら保冷効果もありそうね。持ち帰りもできるし。
魔:これ、絶対輝夜のデザインだな。
文:そう思います。輝夜さんってセンスありますもんねー。
一同:大いに納得
天:髪もきれいだし。
一同:だーよーねーー!!
文:輝夜さん髪きれーーですよねーーー。
霊:めちゃくちゃキレーよね。しっとりしてて流れるようでさ。
魔:あいつよく髪こうやってかき上げるだろ?
霊:するする!
魔:その時いっつも嫉妬するんだよなー。私の心が軋むんだよ。
咲:わかるわ!(笑)
文:わかります!(笑)
天:わたしも!(笑)
霊:ていうか文は手が綺麗よね。

――へ!?

魔:今ひょっとして書いてるとこ見てたか!?
霊:見てた。
魔:私もだ!
天:わたしはいっつも見てるよ。その度に思ってる!
咲:爪なんかすっごい綺麗だものね。


「ちょっと!脱線してますよ!」


文はほのかに紅く染まった顔で、ペンを置いた。

「だってホントに綺麗なんだもん。」

霊夢は口から月見だいふくをみよ~んと伸ばしながら言う。

「いや・・・それは・その・ありがたいですけど・・・!」

「ちょっと見せてみろ。」

魔理沙は文の手を掴んで、ぐいっとちゃぶ台の真ん中にもってくる。

オー!

一同から歓声があがった。

「指ほっそ~。」

「色しろ~」

場の好奇の目線に晒されて、文は「え?」「え?」と混乱している。

「爪なんか見て。ホラ。綺麗よね~。」

咲夜が爪をなぞるように触る。文は軽く悲鳴の様な声を上げた。

「文はもっと手入れしないと駄目よ。これ、あげるからこれで綺麗にしなさい。」

咲夜はそう言って懐から油性クリームを出す。いわゆるマニキュアだ。それを文の爪に丁寧に塗ってあげる。

「お、ラメはいってるのか。」

透明な文の爪にかすかにキラキラとラメが反射してよりいっそう綺麗に見えた。

文はたぶん爪なんか手入れしたこともないのだろう。気に留めたことすら無いに違いない。天子は呆けたような顔をして自分の爪を見ている文を微笑ましく思った。

妖怪はお洒落にはわりと無頓着だ。

元はかわいいのにもったいないなと度々思うことがある。文は着る物に多少は気を使っている方だが、それでも全然「ズボラ」だと思う。

今度衣玖に頼んで文の髪を梳いてもらおう。比那名居家に呼んで侍女達に本格的に理容してもらってもいいかもしれない。


結局「幻想郷ミシュラン」の取材は夜まで続いた。

おかげでおなかいっぱいおいしいものを食べることが出来た。

文は取材のあいだ、チラチラと自分の爪を見ていた。これからお洒落に目覚めるといいな。


あ、そういえば後から聞いた話だけど、椛の茶店、、じゃ無くてカフェが行列出来て大人気なんだって。

やっぱり手間隙かけて苦労したらそんだけ皆見てくれるんだよね。良かったね!もみもみ!


なんか天人の意見とかあんま意味無かったな~とか思ったけど。まあいっか。

おなかいっぱい胸いっぱいってことで!


(了)
残念だわ。私も居られれば幻想郷最強の薀蓄を披露出来たのに。。


だって「女の子」のためのカフェのスイーツよ?無理よ絶対。


紫涙目。。



いつものお茶の時間をそのまんま抜き出したって感じね・・。ああでもケーキの話はテンション上がるな~!霊夢が少しおかしいのはそのせいね。ああ~!ケーキ吐くほど食いたい!

ごきげんよう!お嬢様・冥途蝶・超門番の三人です。
夏休み終わっちゃったけどまだまだがんばりたいです!次回は霊感少女・冥途蝶の怪談話とかのせたいなあ。。
お嬢様
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コメント



0.1790簡易評価
16.80名前が無い程度の能力削除
とりあえず、天子が可愛すぎてつらい
女の子の会話の一場面って感じで好みでした
妹紅のショートケーキが一番食べてみたいかな
17.70名前が無い程度の能力削除
うーん、女の子の集まって駄弁るだけというシチュエーションのせいか、過去作の、焼肉にあった熱さ、カレーやハンバーガーにあったノリと勢い、うどんにあった丁寧な描写というものが中途半端にしか感じられませんでした。
女の子同士の、とりとめの無い会話らしいと言えばらしいのですが、最後の文の爪の話も唐突かなぁ。
良くも悪くもハイティーン向け雑誌の一ページっぽくて、残念といえば残念です。
なので、今後への期待と、もみもみのもみじまんじゅうを合わせてこの点数で。
18.80名前が無い程度の能力削除
今回はあっさり目で。
もうちょっと濃厚な方が好みだけどこういうのもいいなぁ。
19.100名前が無い程度の能力削除
胸いっぱいだと!?貧にゅ(ry
20.無評価名前が無い程度の能力削除
16番様  読んでくれてありがとう!ホントおしゃべりだけの話になっちゃったけど。またよかったら読んでね! お嬢様
      デザート死ぬほどくいてぇぇぇ~~!!!! 冥途蝶
17番様  丁寧な感想ありがとう!!ちょっとぐでぐでな感じになっちゃったけどちゃんと読んでくれてコメントしてくれて感謝してるわ!!やっぱ力抜けてたわね。。次回も楽しみにしてて!  お嬢様
      本当に誠意あるコメントありがとうございます。フツーの会話文ですもんねぇ。。 超門番
      どうかよろしければ次回もご覧下さいませ。 冥途蝶
18番様  ちゃんとコメントと点数いれてくれて・・ありがとう・・うう・・。  お嬢様
      ちょっとバテ気味の感じはありますよねえ・・  超門番
19番様  ちょ!そこ!???テンコて貧乳キャラなの??  お嬢様
      ホント胸ネタはおおいですよねぇ。しょうがないけど! 超門番  
23.80名前が無い程度の能力削除
お嬢様。夏を超えても活動してくれるたぁ、ありがたいねぇ。
27.80名前が無い程度の能力削除
まぁ毎回いい話に持っていくのもワンパターンだし、こういう楽しい日常話に終始というの
もまたよろしいかと。
しかし永遠亭はどこまで手をひろげるのかw
28.80.45ACP削除
今までとは毛色も違い軽めではありましたが、女子の会話はこうですね。実家の妹を思い出す。
ともあれ十分に楽しませてくれてありがとう。

それと一応作品はありますが、投稿の仕方が良くわからなくて。いずれ乗せたいものです。
29.無評価名前が無い程度の能力削除
23番様  ま、まあ、、こっちこそありがとうっていうか、、べ!別にそんなんじゃないんだからっ!!  お嬢様
      デレツンっ!!??  超門番
27番様  いっつも来てくれてるのかしら?ホントありがとう!ちょっと毛色の違う感じだけど私は楽しかったわ! お嬢様
      永遠亭はやっぱり永遠に・・ですね・・その、、  超門番
45ACP様   あら?ごきげんよう!私もお姉ちゃんいるけど同じこと言ってたわ!!「まんまの会話じゃん」
  とかって、、。物語を考えるのってとっても面白いわ!   お嬢様
      こんにちわ!まだあついですね~。・・作品。楽しみにしてますよ!  超門番
        
48.90名前が無い程度の能力削除
純粋に文とか天子のアクションが可愛すぎるんだよな〜いいな〜