Coolier - 新生・東方創想話

なんだか霊夢が可愛くて。

2010/06/07 00:14:50
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 霊夢には敵がいない。
 霊夢は無敵である。
 故に、霊夢は最強であった。



 霧雨魔理沙は、霊夢のことを気に入っていた。
 上品な猫の様につんとしているかと思えば、お酒やお菓子一つでころっと態度も表情も変わってしまう所。何者よりも幼く、面倒くさがりのくせに諦めるということだけはしない所。成し遂げると決めたら、どれだけ辛い道のりでも一人でずんずんと歩いていく勇敢で無謀な所。そして、誰にだって親しいようで、誰とも特別近い存在にならない所。感謝の言葉はどこか偉そうだが、決して無駄な意地は張らず詫びも感謝も素直に告げる所。
 そういった懐かない癖にすり寄ってくる愛玩動物じみた部分が、なんとなくだが、魔理沙の庇護欲を的確に刺激していた。

 そんなわけで、魔理沙は霊夢の所によく出かけた。
 甘やかしに往くわけでもないし、可愛がりに往くわけでもない。
 喧嘩もするしからかうし邪魔もするし悪戯もする。そういう感じだ。

 そんなある日、異変が起こった。
 霊夢が紅い霧へ向かっていく。
 魔理沙はそんな霊夢に同行した。
 いざとなったら、倒される前に守ってやろう。この諦めの悪い巫女を。そんなことを考えて。

 そして、二人は協力して紅魔館を攻略した。
 高出力の魔法と追尾弾。
 魔理沙が薙ぎ払い、漏らしを霊夢が倒す。霊夢が主の様に針を投げれば、魔理沙はその周囲にマジックミサイルを撃った。
 感謝されないように。挑発するように。
 そんな微妙な距離を置きながら、魔理沙は霊夢を支えていた。
 やがてその主と対峙することになる。

 霊夢はその吸血鬼に針を突きつけた。
 吸血鬼は面白がって霊夢を襲おうとした。しかし、霊夢は無防備という姿勢で、いや、本当に無防備なまま挑み掛かった。魔理沙は咄嗟に八卦炉を取り出そうとしたが、遅かった。
 鋭く紅い爪が霊夢の額に触れる寸前、そこで吸血鬼は動きを止めた。
 ここの人間を襲ってはいけないというルールがあった。だから攻撃が出来なかった。だがそれ以前に、この無防備すぎる少女に、興味を持ってしまったのであった。



 レミリア=スカーレットは、霊夢のことを気に入っていた。
 自分を少しも恐れない人間は少ない。だが、それどころか霊夢は妖怪と人との区別がつかないかのように、馴れ馴れしく接してくる。あの魔法使いでさえ少しは怯んだというのに、初めてあった場であの巫女は何も考えていないように漫然と足を進めた。
 少しだけゾッとした。あの時の感覚が、レミリアには新鮮で、楽しかった。

 だから、レミリアは霊夢に近寄った。
 神社を訪れ、側で観察をした。
 この巫女がどうして自分を恐怖しなかったのか、警戒さえしなかったのか。
 そして触れ合って、なんとなく理解した。
 この巫女は、他者に興味がないのだ。
 自身に関わる物には反応するが、それ以外、相手の地位も感情も力も理念も、何一つ興味がない。
 だから、彼女は誰かを恐れない。恐れる理由が生まれない。
 そう思うと、レミリアは面白そうに笑った。
 変な子だ。変な子だと。
 それから、この咲夜以上に変わった少女に一層の興味を持った。

 やがて、季節が変わらない異変が起きた。
 巫女と魔女が解決へ向かったらしいと聞くと、レミリアは咲夜に指示を出しその後を追わせた。
 咲夜は咲夜で、あぶなっかしい霊夢と魔理沙へ庇護欲が湧き、三人は霊夢を中心に包み込むように異変解決へと向かっていった。

 そしてその一連の事件の解決後、元より霊夢に興味を持っていた大妖怪が、霊夢に接触を図った。



 八雲紫は、霊夢のことを気に入っていた。
 博麗の巫女は結界の管理をおこなう為、八雲紫にとっては大事な存在であった。
 その中で、この巫女は特別異質だった。歪といっても良い。
 行動に深い疑問も持たず、ただ思い付いたことをそのまま実行していく。
 危なっかしいと思った。突いたら壊れると思った。
 だから、見ていたくなった。

 紫は、壊れやすい物が好きだった。
 ガラス細工や竹細工のように、迂闊にちょいと力を加えるだけで歪んで壊れてしまうものが好きだった。
 壊したいわけではない。ただ、壊れてしまうギリギリのものがどうにか留まっている状態が好きだったのだ。
 だから、紫は霊夢を間近で触れて、支えようとした。

 となれば、魔理沙とレミリアは面白いわけもない。
 二人はどうにか紫と、そしてお互いを出し抜けて霊夢の隣に行こうと考えた。
 そこで、永夜の異変が起きる。

 霊夢の隣にいる紫をどうにかしようと、二人はお互いパートナーを誘い霊夢の後に続いた。
 計六名。
 永遠亭へ殴り込み。

 楽しいが、それぞれ霊夢を庇い、霊夢を支え、地味にお互いを牽制し合う素敵な関係。
 気付かぬは霊夢一人。

 こうしていつの間にやら、竹林で起こった一つの異変は解決してしまったのであった。

 この時、竹林の奥にいる兎たちは、暴れる人妖の中で一人落ち着いて兎を無視した霊夢に、興味を持ったのであった。

 かの様に、霊夢は人を惹き付けた。
 理由はない。ただ、なんとなく異質で、人の目に映った。
 か弱く、可愛く、無邪気で、怠惰で、褒められる点ばかりじゃないが、とにかく目立った。
 そして誰しも、この幼い少女を守りたいと思ってしまうのであった。

 霊夢は大勢に好かれた。
 だから霊夢には敵がいない。
 つまり霊夢は無敵である。

 故に、霊夢は最強なのである。
諸君。私は霊夢が好きだ。
諸君。私は霊夢が好きだ。
諸君。私は霊夢が大好きだ。

腋巫女が好きだ。鬼巫女が好きだ。貧乏巫女が好きだ。やさぐ霊夢が好きだ。へた霊夢が好きだ。
泣いてる霊夢が好きだ。笑ってる霊夢が好きだ。不機嫌な霊夢が好きだ。怒っている霊夢が好きだ。

神社で。森で。冥界で。マヨイガで。山で。人里で。地底で。天界で。魔界で。月で。
この幻想郷で確認されるありとあらゆる霊夢の行動が大好きだ。

戦列を組んだ妖精がホーミング射撃にあっと言う間に掃討されるのが好きだ。
空中高く放り上げられたお札が川のように相手へと流れていく光景など心がおどる。

スペルカードを放ってボスを打ち倒するのが好きだ。
特に必要もなく封魔陣を発動し、発動中に相手を倒した時など胸がすくような気持ちだった。

霊夢がみんなに過剰なほど愛されいるのが好きだ。
周囲のキャラクターが不器用な愛情や親密感で霊夢を支える様など感動すら覚える。

全員が全力で行動してことを成すという原作ではありえない光景などもたまらない。
強大な敵に全員が一致団結して行動を起こしそれが完遂される様など最高だ。

霊夢が誰かといちゃいちゃしているだけの物語が好きだ。
とりあえず仲良く話しているというだけでも私は言葉にできない満足を覚える。

書籍版の東方が好きだ。
三月精や魔理沙に良いように騙されている様は、とてもとても悲しいものだ。

優しい笑顔を浮かべて微笑むような霊夢が好きだ。
私の心を熱くさせる作品を産み出してくれた人がいるということだけで、感謝の極みだ。

諸君。私は東方を、楽園の様な東方を望んでいる。
諸君。私の作品を読んでくれた東方仲間諸君。 
君達は一体何を望んでいる?
腹を抱えるギャグを望むか? 
山もオチも意味もないが、暖かく癒されるほのぼのを望むか?
激しい心理と鮮烈な情景で臓腑や眼孔が穿たれるほどに心が刺激される感動を望むか?

「東方!! 東方!! 東方!!」

よろしい。
ならば東方だ。

我々は満身の力をこめて、今まさに東方を舐め尽くそうとする読者だ。
だが、この蜜の尽きない楽園の中で永き時を過ごして来た我々に、ただの二次創作ではもはや足りない!!

大傑作を!! 
一世一代の大傑作を!!

諸君、ここまで読んでくれたことに感謝をする。
それから、昨日が霊夢霊夢(06/06)の日だと教えてくれた某氏に感謝をする。
惜しくもその日に投稿することができなかったが、しかし、書き上げられたことで感謝を伝えたい。

では、これから私は期待しよう。
諸君ら百万鬼夜行の同胞が、素晴らしき作品を仕上げることを私は願い、そして成されることを信じて止まない。
さあ、乾杯をしよう。
諸君らが善き創作に出会い、諸君らが善き創作を成すことを願って。

乾盃!
大崎屋平蔵
amusukeryuuseigun@yahoo.co.jp
http://ozakiya.blog.shinobi.jp/
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コメント



0.6780簡易評価
3.無評価感想を書く程度の能力を持つ男削除
素晴らしい…実に素晴らしい。ある意味で東方らしさを出しています…
そして…あとがきもまた素晴らしいものですw
4.100名前が無い程度の能力削除
剣術の「夢想」に通ずるものがありますね。
無敵とは敵を作らない事である
とかまぁ置いといて、霊夢かわいいよ霊夢
9.90名前が無い程度の能力削除
更なる善き創作に触れ得ることを願って 乾杯!
11.100名前が無い程度の能力削除
Exactly!!

本文も後書きも全て真理でございますっ!
ございますともっ!
21.100名前が無い程度の能力削除
本文にも後書きにも、全力で同意しなければならない。
霊夢が好きで、何より東方が好きな身として。

さぁ…守られ、愛されている霊夢は風以降の出来事にどう動き、周囲はどうカバーしていったんだろう。
29.90名前が無い程度の能力削除
乾杯!

なんか霊夢がヴァッシュっぽいと思ったのは私だけでいい。
32.100煉獄削除
霊夢と魔理沙たちの関係とか面白かったです。
皆が彼女に惹かれていったり本人だけが気づいてなかったりとか良いですね。
35.100名前が無い程度の能力削除
貴方とは良い酒が飲めそうだ。
36.100名前が無い程度の能力削除
東方の地を霊夢色に染めるのだ。
プロージット!
43.100名前が無い程度の能力削除
私のほうがもっと好きだー!
100点じゃ足りんぜ
46.90名前が無い程度の能力削除
よろしい、ならば東方だ!
54.100椿削除
よろしい、ならば霊夢だ!
58.100名前が無い程度の能力削除
霊夢!霊夢!霊夢!
なるほど。弾を撃たずとも霊夢は最強な訳ですね。
61.100v削除
霊夢は弾でなく魂(たま)で全てを包みこむのだ……
霊夢! 霊夢! 霊夢!
東方に、神主に、魂の同胞たちへ、乾杯!!
64.100名前が無い程度の能力削除
むしろ後書きが本文www
私も霊夢が一番好きだーーーー!!
77.100miyamo削除
少佐殿!ww
なんだかんだ言って最強な霊夢のなぞが解けた
しかしあとがきwww
やはり最後には霊夢に行き着きますよねww
だが霊夢はやらん
80.100名前が無い程度の能力削除
ああそうさ!霊夢が出てるだけでその作品は心の中のマイリスに登録さ!
そんな阿呆共ごまんと集まる此処こそが楽園だ!
82.100名前が無い程度の能力削除
平蔵殿は佐官であったか
霊夢を取り囲む人妖達のヒト垣はこれからも大きくなり続けるだろう
このSSを読んで確信した
83.90名前が無い程度の能力削除
亡霊達は無視かw
86.100名前が無い程度の能力削除
なるほど、こいつが霊夢が最強の理由ってやつか・・・
107.無評価名前が無い程度の能力削除
パーフェクトだ、平蔵。
117.100名前が無い程度の能力削除
よいではないか!
151.90絶望を司る程度の能力削除
後書きェww