Coolier - 新生・東方創想話

東方永夜抄・紅魔館編

2005/02/25 17:08:25
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今夜の幻想郷は満月だった
満月と言えば、かの有名な紅魔館の主が最も力を発揮する夜であり
その他の妖怪達も月の力の影響を受けて活発に活動する夜であり
人間達は月の毒を受けないようにする為にあまり外には出ない夜である




PM9:00

紅魔館の主人にメイド長である咲夜が呼び出される

「最近何かおかしくないかしら?」
「おかしいと言いますと・・・」
「月よ」
「月?ああ、そういえば今夜は満月ですね」

そう、今夜は満月。空には丸い月が輝いている
レミリアの力が最も高まる日である

「今日はこれからお出掛けですか?」
「咲夜。貴方は何も感じないの?」
「はぁ、特に何も」

人間である咲夜には感じ取れないものをレミリアは確かに感じ取っていた
それは月の力の影響を強く受けるヴァンパイアだからだったのかもしれない

「パチュリーはまだ起きてるかしら」
「パチュリー様ですか。あの方の生活サイクル的に恐らくもうお休みになられているかと・・・」
「ちょっと図書館まで行って連れてきてもらえる?」
「寝ていた場合はどうしましょう?」
「勿論起こして連れてきて。ちょっと急ぎの用があるの」
「分かりました。ではちょっと行ってきます」

と返事をしながらも少し気が向かないが図書館の方へ向かう
何の用か分からないけど、お嬢様の気まぐれで起こされるなんてパチュリー様も災難だ。
それにしても起こすなんて・・・嫌な役目だなぁ。。。はぁ・・・
などと思いながら。
図書館に着くと明かりが付いていた

「おや、まだ起きているみたいだ」

明かりを確認すると同時にほっとする咲夜
こんな時間なので静かに図書館に入る

「あら、咲夜じゃないの。どうしたの?こんな時間に珍しい」
「パチュリー様。お嬢様が呼んでいたのでお迎えに参りました」
「レミィが?あぁ、そう。やっぱりレミィも気づいていたのね~」
「は?お嬢様も何やら意味深な事言ってましたが、パチュリー様もですか?」
「咲夜は気が付かないようね。仕方ないわよ、レミィみたいに勘が鋭くないと気が付かないくらいだもの」

それをただの勘で済ませていいのだろうか?という疑問が頭を過ぎる
そしてなぜパチュリー様は?と聞き返そうとした咲夜だったが、パチュリーならちょっと調べればすぐ分かりそうだなどと勝手に納得した
何よりその時は寝ている所を起こさなくて済んだという点の安堵感が大きかった為細かい事に気を回していなかった

「来たわね、パチュリー。ご苦労様咲夜」
「で、やっぱりレミィも月が?」
「当たり。さすが大魔法使いというだけあるわね。咲夜は気が付かなかったみたいだけど」
「申し訳ありません・・・」
「いいのよ、咲夜。多分幻想郷の半分以上は何も気づいていないと思うから」

やはり相当な勘の鋭さを持つ者かあるいは知識を持つ者、力を持つ者じゃないと気が付かない程度らしい
それでも咲夜は自分が気が付いていない点が悔しかったのだが

「どこの誰だか知らないけどどういうつもりなんだか」
「そうねぇ。こんな月じゃレミィは本来の力の1/2も出せないんじゃない?」
「1/2だろうが2/1だろうがこんな事してる犯人は叩きのめすわ」
「あら怖い。でも実際これは普通じゃない状況ね」
「幻想郷に普通の事なんてあったかしら?」

咲夜が蚊帳の外のまま二人は話を進めていく
話を割るのは非常に申し訳ないと思いながらも聞かずにはいられなかった

「あの・・・話を割って申し訳ありませんお嬢様、パチュリー様。最近一体何が起こっているのですか?」
「あ、そうだった。咲夜は気が付いてないんだったわね」

最初からそう言っていたはずだったのだが・・
それも忘れてしまうほど重要な事件なのだろうか。月がどうとか言っていたような

「あのねぇ、具体的にはわたしにも分からないのだけど。とにかく月がおかしいのよ」
「月がおかしい?」

それはどういった意味だろうか。満月と見えるが実は若干欠けてるとか?
漠然としすぎて理解出来ていないのを感じ取ったパチュリーが付け加える

「それじゃ分かりにくいわレミィ。ん~とねぇ、簡単に言えば月が偽物っぽいっていうか」
「そうそう。わたしもそれが言いたかった」
「全くそうは聞こえなかったけど?」
「何か言った?パチュリー」

微笑みながらパチュリーを凝視するレミリアを尻目に咲夜は満月を眺めていた
う~ん、やっぱり良く分からない。これに気づく二人はすごいなぁと素直に関心していた

「で、多分これは自然現象じゃなくて誰かが故意に起こしていると思うのよ」
「月が自然現象で偽物になったら怖いわね」
「パ~チュ~リィィィィ!」

的確に突っ込むパチュリーのその勇気に感服しながらもレミリアを宥める咲夜
そして横でくすくすと笑うパチュリー
いつものような光景
しかし今夜はこれで終わっていい夜ではなかった

「さて、じゃあ出かけてくるわ」
「お嬢様、どこへ行くのですか?」
「その辺の奴ら片っ端から潰していけばいずれ本命に当たるでしょ」
「お嬢様は夜の間しか活動出来ないのですからもっと考えたほうが・・・」
「何か言った?咲夜」

月を弄られて頭に来ているのだろう。若干怒っている様子が伺える
こうなってはもう止める事は出来ないと分かった咲夜はレミリアの護衛として付いて行く事にする

「一人で大丈夫よ」
「いいえ、私も咲夜に付いて行って貰ったほうがいいと思うわ」

パチュリーと咲夜の説得によりレミリアも折れる

「だけどレミィが不在の間紅魔館はどうするの?まぁ美鈴が居るからある程度は大丈夫だろうけど・・・万が一って事も」

紅魔館には進入を試みようとする妖怪達や目的不明の妖怪達が度々現れるのだ

「万が一何か起こったらフランを暴走させちゃって良いわ」

逆にそれが一番危ないのではないかと思う咲夜だが言葉を飲み込んだ
一方パチュリーは了承したようで既に話の内容が変わっていた

「そうねぇ、じゃあとりあえずレミィの勘は何気に鋭いから怪しい方向にバンバン行ってみれば大丈夫じゃない?」
「そんなパチュリー様適当な・・・」
「じゃあ月の方へ向かったら?」
「それは良い考えね」

レミリアもその考えに賛同したようで、レミリアと咲夜は月を目指す事にした
現在の時刻はPM10:30
会話が長かったのか予想以上に出発時間が遅くなってしまった。朝までに解決出来るのだろうか?帰りの時間も考えるとおよそ4時間くらいしか時間が無い
そのような心配で顔を強張らせている咲夜にレミリアが声を掛ける。

「咲夜。夜を止めるわよ」
「え?夜を止めるって・・・?」
「言った通り。貴方の時間を止める能力を借りて夜を止めるのよ」
「なるほど・・・そんな事今まで試した事ないですが大丈夫ですか?」
「理論上はね。多分疲れるからやりたくないんだけど、今はそんな事言っている状況じゃないわ」
「では私はどうすればいいのでしょう?」
「いつも通りの時を止める術式を詠唱するだけでいいわ。後はわたしがその術式の流れに乗せて夜を止めるから」
「分かりました。いきます、お嬢様」

「パーフェクトスクウェア!」

辺りの空間がモノクロになってゆく・・・全てがモノクロになって時が止まろうとした瞬間
空間が反転し元に戻ってゆく

「ふぅ・・・これでしばらくは大丈夫なはずだわ。それでも永遠に止めていられるわけじゃないから急ぐわよ」
「はい、お嬢様」

見た目には何も変わっていないように見えるが何かが違う。恐らくこれが夜を止めているという状態なのだろう
夜のお嬢様はやはり凄まじいと思う咲夜

「月の方向っていうと・・・こっちのほうね」
「何か嫌な感じがしてきました、お嬢様」
「この空気は・・・結界かしら。何か結界らしきものが張られているような気がするわ」

月が近づいて来る。ここまで来てようやく咲夜にも月の異変が感じ取れた・・・

「これが・・・月?」
「月ね・・・でも普通の月じゃないわ。何か知らないけど舐めた真似してくれるわね」
「お嬢様、目の前に竹林がありますが」
「突っ切るわ」

竹林の中をまさに弾幕を避けるかの如く竹を交し進んでいく二人
しかし何やら気配を感じる

「あら、こんな所で奇遇ね」

二人も良く知っている紅白の巫女・・・博麗霊夢だった

「こんな所で何してるの?」
「妖怪退治の帰りよ。貴方達こそこんな所で、しかも二人でなんて何か怪しいわ」
「こっちは急いでるの。貴方の相手はしてられないわ」
「今さ~、夜が変なのよね。なんていうか止まってる感じ。私が見る限り貴方達が一番怪しいんだけど」

さすがは博麗の巫女。何もかもが普通とは違う。
人間の身でありながら微かにしか感じられない異変を感じ取っていた
それより月の異変に気づけよ!と突っ込みたい咲夜だったが今は真面目な場面なので心に秘めておいた
そして今のレミリアは霊夢さえ目に入らず、目の前の月だけを見ていた

「そうね、でも今はそれより重大な事が起こっているのよ」
「私には朝が来ない事が最も重要だわ。どうせ妖怪退治の帰りだったし、最後にもう二人くらい増えても問題ないわね」
「私は妖怪じゃない」
「悪魔と一緒に居るならどっちだって一緒よ」

言い終わると同時に霊夢の周りを陽陰玉と御札が膜を形成してゆく

「くっ、こんな所で時間を取られている場合じゃないのに」
「咲夜、任せたわ。竹林の向こうに怪しい屋敷を見つけたの。先に向かってるわね」
「分かりましたお嬢様。こちらはお任せください。早々にあしらって向かいます」
「あら、二人共逃がさないわよ」

しかしそこは咲夜の時と止める能力で数秒の時間を稼ぐ
いくら力のある巫女でも相手の能力を完全に防ぎきる事は難しい
その数秒あればレミリアに取って霊夢を切り抜けるだけの行為は容易だった

「あぁ!もう、逃げちゃったじゃない」
「逃げたんじゃない。相手にしている余裕が無かっただけ。私一人で充分だし」

咲夜と霊夢の真夜中の弾幕戦が始まった

一方レミリアは着々と屋敷に近づいていた
近づけば近づく程それがこの月の原因である事が分かってくるようだった

「やっぱりこの屋敷の中が原因なのね」

咲夜を待つ事もなく無くレミリアは一人で屋敷に入っていく
屋敷の中は広かった。外からの見た目とは裏腹に先が見えない廊下、数え切れない程の扉の数

「これは・・・この屋敷にも空間弄るのが好きな人が居るようね」
「お客さん?貴方誰?」

そこに表われたのは兎のような耳を持った妖怪。若干幼い感じを漂わせているが普通の妖怪ではない事はレミリアにはすぐ分かった

「貴方が犯人?いえ、そんな事どうだっていいわ。全員潰していけば本命に会えるから」

相手が何を言う前に既に臨戦体勢なレミリア。彼女の周りに血のように紅いオーラが充満してゆく
すぐに危険を察知した耳を持つ妖怪。臨戦体勢を取ろうとするが、誰が見ても圧倒的な実力差は明確だった

「ちょっと待って!」

もう一人耳を持った妖怪が現れる。黒幕だろうか?

「うどんげちゃん~」

兎耳1号(最初に出てきた方)が2号(後から出てきた方)に名前のようなものを叫びながら抱き付く

「てうぃ、お前の手には負えない。私が時間を稼ぐ」
「任せたぁ~!」
「・・・・・・。ま、まぁいいわ・・・それにもうすぐ扉は封印は完了して姫は連れ出せないし」

兎耳1号はその言葉を聞くと廊下の奥の方へ向かっていった
どうやら1号は「てうぃ」2号は「うどんげ」という名前らしい。しかしそんな事はレミリアにとってはどうでも良かった

「時間を稼ぐ?夜の王である私相手に貴方ごときが時間を稼げるとでも?」
「あら、良く見たら月の追っ手ではなかったようね。でも月の兎を舐めないで。月の兎である私の目を見ても狂わないでいられるかしら!」

うどんげの紅い目が光る。
通常の妖怪達や人間なら真っ先に狂っていたのかもしれない。しかしレミリアも月の力を媒体吸収する

「月の力?私は月の力を糧にしているのよ。そんな狂気効かないわ」
「そんな・・・。たかが妖怪に」
「残念、悪魔よ。それにもう貴方の相手している暇はないわ。どうやらその姫っていうのが元凶らしいし」
「しまった、まだ扉が完全に封印出来てない・・・!」

師匠に叱られる!と嘆いている妖兎を残しレミリアは奥へと消えて行った


永遠に続くかに見える廊下を進んでいくと紅と青のちょっと変わった服を着た兎耳とは違う何者かが佇んでいた

「こっちに来させたらダメって言ったのに、あとでお仕置きだわ」
「その前に私が貴方にお仕置きね」
「あら、そう簡単に私はやられないわよ?」
「さっきの兎もそうだけど、ここの住人は私の力を知らないようね」
「貴方ちょっと危険ね。月の追っ手ではないようだけど、目的は何?」

時間稼ぎなのかあの兎耳の師匠とやらはレミリアに問い掛ける

「月よ」
「月?あぁ、あの月の事かしら?良く気づいたわね。あれは過去の月。まぁ偽物みたいなものね・・・」
「私くらいになるとすぐ気づくわ。早く戻しなさい」
「大丈夫よ、朝になれば戻るわ」
「どうしてあんな事をしたのかしら?」

月が戻るという事が分かったので今度は理由を聞くレミリア。
しょうもない理由だったらただじゃ済まさないぞという勢いである

「私達は月の民。ある理由により姫を月の追っ手から守る為に、月と地上を隔離して月からの追っ手を来させないようにしたの」
「・・・・・」
「今頃月の追っ手は向こうから見た偽物の地上に降り立ってる事でしょう」
「・・・・・」
「でも貴方達みたいなのが入って来たのは予想外。まぁ月の追っ手じゃなくて良かったわ」
「なるほどね、逃げてるという事は罪人か何かなのね」
「罪人・・そうね。罪人かもしれないわ」

その罪状には興味ない。月が戻ると聞いて一瞬安心したが、既に気分は切り替わっていた
「罪人なら私が懲らしめようかしら」
「貴方は月を取り戻したくて来たのでしょう?月は朝までに戻るわ」
「それはもういいわ。それより私をここまで出向かせた償いでもしてもらおうかしら」
「それで私達を懲らしめると?」
「そういう事になるわね」
「私としては遊んでる暇あまり無いのだけど・・・引いてくれないみたいだし実力行使で。もうすぐ朝になる時間だし」
「生憎・・朝にはならないわ。私が夜を止めているから」

そう、レミリア達が夜を止めている。実際の時間ならあとほんの数時間で朝になる
しかしレミリア達が術を止めなければまだまだ夜は続くだろう

「そうだったの。何かおかしいと感じていたけど、地上にもそんな能力使える人が居るなんてね。でもこれで私にも貴方と戦う理由が出来たわ」

二人の間の空気が徐々に強張っていく

「お嬢様!無事ですか?」

咲夜が追いついてきた

「あら、早かったわね。途中で兎っぽいのにに絡まれなかった?」
「剥いておきました」

どうなったのか分からないがとにかく倒したらしい

「これで2:1ね。まぁ私はそんなに鬼じゃないから1:1でもいいわ」
「あら、お嬢様は吸血「鬼」ですよ」
「そうだった。じゃあ2:1ね」
「・・・・・」
「あら、そちらが二人ならこちらも二人かしら」
「姫様!?」

周りの空間が変化してゆく。広い空間に出たと思うと一つの人影と丸く輝く月が見える
そこには黒髪の少女、その後ろには本物の満月が輝いていた

「久々の満月ね」
「ええ、そうですねお嬢様。と言っても私は最近まで気が付きませんでしたが・・・」
「良いのよ。今この場で満月に出会えた事が全てだわ」

黒髪の少女の登場は完全に無視されていた

「ちょ、ちょっと!少しは反応しなさいよ!」
「あ、何か居るわ」
「本当、何か居ますね」

登場の時点で完全に満月にインパクト負けしている彼女・・・名前を蓬莱山 輝夜

「あのねぇ、貴方達が探してた黒幕って私でしょ?もう少し良いリアクションしたらどうなのよ」
「んー?あぁ、何か満月見たらけっこうどうでも良くなった」
「ですねぇお嬢様」
「・・・・・」

これにはさすがの彼女も呆然とする。

「貴方達・・・覚悟は出来てる?」

相手にされないことが気に障ったのか先ほどより低い声で問い掛けてくる

「それはこっちの台詞なんだけど」
「たかが悪魔ごときが月の民の力に及ぶものですか」
「試してみれば分かるわ。すぐにでも」

レミリアの紅いオーラと輝夜の月の力が激しくぶつかり合い辺りが閃光に包まれる

「お嬢様!!」
「姫様!!」



「パァァァァァァァ!!!!!!!!」











身に付けていた服があちこちぼろぼろになっているレミリアと咲夜は先ほど通った竹林を引き返していた。
先ほどの凄まじい力のぶつかり合いは、本物の満月の力を間近で受け本来の力を取り戻したレミリアに若干武が有り
輝夜を倒すことは出来なかったが数日動けなくする事くらいは出来た
そして傍に居たもう一人の月の民が薬を取り出し、輝夜の手当てをしながら

「輝夜様はもうこれ以上無理だ。私達にも悪気は無かったんだ・・・すまない。二度としないから許してくれないか?」

と言われたので満月も戻る事だし、別に彼女達自身にはそこまで腹が立っているわけではなかったレミリア達は大人しく引き返した
レミリアにとっては「折角ここまで出てきたのだから暴れないと」といった感じだったに違いない
しかしさすがのレミリアも無傷では済まず、見た目には服装がぼろぼろになっていた

「あーあ、これ卸したてだったのに」
「そんな物着て出かけるからですよ、お嬢様」

卸し立てと言っても普通の人には見分けが付かない。何せデザインが全て一緒なのだから

「また新しいの繕ってあげますから」
「じゃあ今回の事件を心機一転として黒いデザインを繕ってもらおうかしら」
「あまり関係ないような気がしますが・・・」

すっかり機嫌も元に戻り、少し疲れてしまった様子のレミリアと護衛で付いて来たけどイマイチ出番の無かった咲夜は紅魔館に帰っていった
そしてその数時間後には無事に朝を迎え、月も無事元に戻ったという




幻想郷にいつもの月が戻った
変わった事と言えば例の月の民達が幻想郷に出没するようになった事くらい

「ここは元々隔離されていた空間だったのか・・・」
「こんな場所があったなら引篭もってる事もなかったわねぇ」






幻想郷はどんなものでも歓迎してくれる
彼女達月の民もこれから幻想郷の歴史にその名を刻む事になるのだろうか・・・






追記

「ちょっと悪ふざけしただけなのにあのメイド・・・本気でやったわね」

人目見れば分かるほど消耗しきった例の巫女さんがようやく神社に到着した

「私だって月の異変は気づいていたわよ。というか私もあの屋敷に向かってたんだけど・・・」

どうやら霊夢も月の異変を解決すべく犯人を探していたようであった

「珍しい二人にあったからちょっとからかってみたらあんなに本気で打ってくるなんて」
「というかあれから一度も話題に上がらないなんて扱いが随分ひどいわ。レミリア覚えてなさいよ~」

と言いながらも今回はちょっと自分の行動に反省しながら、満月が無事戻った事を確認出来た博麗神社の巫女はまた明日の為に静かに眠りについた

初投稿です。東方永夜抄の紅魔館ペアのストーリーを脳内補完により組み上げた物語です
何分初めてなので文の構成や言葉の表現なども足りてない部分があるかと思います。

こんな物で少しでも楽しんで頂ければ幸いです



月の民と使者の表記を間違えていました。
自分の中では輝夜達は月の民だと思っていたのですが、その辺も自信はあまり・・・
という事で若干修正を。
夜桜
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コメント



0.940簡易評価
1.40lll削除
月の使者と輝夜達がごっちゃになってませんか?
設定の無い部分に控えめに付け加える分には問題ない派ですが、
既存の設定を捻じ曲げるのはかなり苦手な派です。故に辛口評価です。
20.30名前が無い程度の能力削除
whi