「えーっと…なんですかこれ?」
紅魔館の門番である私、紅美鈴は小さな封筒を片手に持ちながら目の前にいるメイド長に聞いた。
笑顔を作ろうとしているのだけど、逆に顔が引きつってしまっていることが自分でも分かる。
「見てわからない? それは手紙って言うものよ」
紅魔館のメイド長、十六夜咲夜さんはいつもと変わらない笑顔で私に説明してくれた。
「いや、それくらいはわかりますよ! 私が言いたいのはこれが何なのかってことですよ!」
咲夜さんに向かって私は叫んだ。
私の叫びに対して咲夜さんはずっと笑顔を保ったままこう言った。
「まあ、後ででもいいから見てくれればわかるわよ。それじゃあね」
そこまで言うと咲夜さんはくるりと私に背を向けて紅魔館の中へと戻って行ってしまった。
「…一体何が書いてあるんだろう」
とりあえず読んでみようかな…
早速封を切って恐る恐る中に入っている手紙を取り出した。
私は声に出して手紙を読んだ。
えーと、なになに…
「美鈴。夜になったら私の部屋に来なさい。…もし来なかったらひどいわよ? 咲夜より」
手紙を音読し終わったあとの私の顔は恐らく真っ青だっただろう。
例えるなら湖に住む氷精の服の色くらいに。
「部屋に来い…!?
わ、私、怒られるようなことなんかしたっけ…!?」
咲夜さんの部屋に呼ばれるなんて…
恐らく身の毛もよだつようなお仕置きをされるに違いない…!
「怒られるようなこと…
うーん…アレかな? 魔理沙に紅魔館の一角を破壊されたこととか。
いや、もしかすると咲夜さんのおかずをつまみ食いしたこと…?」
とりあえず私は最近怒られるようなことをしたかどうか思い出してみる。
…思い当たることはたくさんあるわね。
理由がなんにせよこれだけはほぼ確定した。
「私は今日の夜、咲夜さんからお仕置きを受ける」
考えただけで失神しそうになる。
逃げ出したいけど逃げ出したらもっと酷い目にあっちゃうだろうし…
ここは大人しく咲夜さんの部屋に行ったほうがいいみたい。
あぁ、今日はついてないなぁ…
私はそんなことを思いながら空を見上げた。
とりあえず夜までに仕事はしっかりとしておこう。
…ここで居眠りとかしている姿を見られてしまうと非常にまずい。
もし居眠りをしているところを目撃されたらお仕置きがさらに酷くなってしまう。
今日は眠気をぐっとこらえて寝ないようにしよう。
うん、そうしよう。
「私は紅魔館の門番の紅美鈴! この屋敷に勝手に入ろうとする奴は許さないわよ!」
気合を入れるために私は一人でそう叫んだ。
叫ぶとなんだかやる気が起きてきた。
…まぁ、他の人から見たら痛い人っぽいけど。
「さあ、どこからでもかかってきなさい…!」
誰もいないのに私はそんなことを呟いていた。
きっと叫んでテンションが上がったせいだろう。
無意識のうちに言葉を呟くほどまでにテンションを上げるとは…
叫びの効果、恐るべし。
そんな私の呟きから5分もしないうちに紅魔館不法侵入者ランキングのトップに君臨する魔理沙がやってきた。
今日も愛用の箒にまたがって鼻歌を歌っている。
「よー、美鈴。今日も入らせてもらうぜー」
そんなことを言いながら彼女は私の横をゆっくりと通過していこうとする。
「ちょっと待った!」
私はそう叫びながら魔理沙の襟首をつかむ。
「むぐ!?」
いきなり襟首をつかまれた魔理沙は苦しそうな表情を見せた。
あ、さすがに苦しいかな。
襟首をつかんでいた手から力を抜く。
「はぁはぁ、お前、私を殺す気か!?」
息を荒げながらそう抗議する魔理沙。
「ごめん。止めるにはこの方法しかなかったから…」
私は頭をかきながら苦笑した。
「で、何の用だよ?」
落ち着きを取り戻した魔理沙は私をまっすぐに見て聞いてきた。
「今日は私に許可をとってから入ってくれないかしら?」
「…門番がしっかりと仕事をしている…だと…!?」
なんだか驚かれてしまった。
「む、何よ。仕事している私がそんなに珍しい?」
「おっと、失礼。で、いつも見逃してくれるのに今日はまたなんで?」
「実はこういうことがあってね…」
私は朝に起きた出来事を彼女に話した。
「あー、お前も大変だなぁ…」
「だから今日はこれ以上咲夜さんからマイナス評価をうけたくないのよ…」
「よし、わかった。これも人助けだ。今日はしっかりと許可をもらってやるよ」
…ありがとう魔理沙!
心の中でそう叫ぶ私。
「それじゃあ、私の許可は受けたって咲夜さんに出会ったら言ってくださいね」
「あいよ。お前も頑張れよ」
魔理沙はそう言いながら紅魔館の中へと消えていく。
…魔理沙は話せば分かる人だった。
うん、あなたが男だったら私、惚れてたかも。
おっと、仕事仕事。
私はまた門の前に立って仕事を続けることにした。
ところ変わって紅魔館内。
「あら、魔理沙。また不法侵入かしら? まったく、今日も美鈴は…」
咲夜は呆れたような表情で私を見ている。
「おいおい、今日はしっかりとあいつに許可をもらって入ってきたぜ?」
「え、そうなの?」
軽く驚く咲夜。
「珍しいわね、美鈴がしっかりと仕事をしているなんて」
…美鈴、お前本当に信用されてないみたいだな。
同情するぜ。
「とりあえず、今日も図書館に来たぜ」
「パチュリー様はいつもの場所にいるわよ。案内するわ」
別に一人でも行けるのだが、いつも私は咲夜に案内をしてもらっている。
図書館にたどり着くまでの間でいろいろと雑談も出来るしな。
「それじゃあ、お願いするよ」
そう言って私は咲夜の後についていく。
「あ、そういえば美鈴のことだがな」
「美鈴がどうかした?」
「どんなヘマをしたんだ?」
「は? ヘマ?」
咲夜は何を言っているのわからないといったような顔をしている。
ん、違うのか?
「今日は美鈴を部屋に呼んだんだろ?」
「ええ、そうだけど…」
「だったらお仕置きされるような大きなヘマをしたんだよな?」
「…あっははは! 別にそんなことじゃないわよ!」
…大爆笑された。
しかし、そんなことじゃないとすると…
「お仕置きじゃなかったら何のためにあいつを部屋に呼んだんだよ?」
「え、えーっと、それは…」
お? なんだ?
「誰にも秘密にしておいてよ…」
「ああ、もちろん。私の口は堅いんだ」
「絶対だからね…実は…」
咲夜は周りに誰もいないのを確認してから私の耳に口を近づけた。
…なるほど。
「それは面白いな!」
「秘密だってこと忘れないでよ…」
「わかってるって。それじゃあ頑張れよ!」
私は笑いながら咲夜の背中をバンバンと叩く。
…これは面白いことになりそうだ。
そう思いながら私はパチュリーの元に向かった。
「はぁー、それにしても暇ねぇ…」
私は門の前に座り込んでいた。
魔理沙を入れてから、ここには誰も現れない。
「少し寝たいけど…寝たらお仕置きが酷くなりそうだし…」
私は咲夜さんのお仕置きのことを考えると寝るわけにはいかなかった。
その時ある考えを思いついた。
「そうだ! 体を動かそう! そうすれば暇もつぶせるし目も覚める!
まさに一石二鳥ね!」
早速私は立ち上がって軽く目をつぶり精神を落ち着かせる。
しばらく目を閉じたあとにまた目を開けてゆっくりと体を動かした。
私がしているものは太極拳。
古くから伝わっている武術の一つだ。
ゆっくりとした動きであるが、これを長い間繰り返すことによって体の使い方などを覚えるのである。
実は以前とある氷精に「そんなゆっくりな動きで敵を倒せるわけ無いでしょ!」と笑われたのだが、その時は本気を出して驚かせてやった。
太極拳を極めたものは俊敏で力強い動きをすることが可能になるのだ。
ちなみにそのあと氷精に教えてくれと頼まれて、今ではたまにだが一緒に太極拳の練習をしている。
「それにしても私、最近何かしたっけなぁ…」
体を動かしながら小さく呟く。
そこまで大きなヘマはしていないと思うのだけれど。
「とりあえず行ってみるしかないわよねぇ…」
はぁ、とため息をつきながら私は体を動かし続けた。
…厳しいお仕置きじゃありませんように。
さらに時間は過ぎて、あたりは夕日の真っ赤な光に包まれていた。
遠くではカラスが鳴いている。
「…今日の来訪者は魔理沙だけみたいね」
結局今日は魔理沙以外には誰も来なかった。
あとは魔理沙の帰りを見届ければ今日の仕事は終了だ。
「お、お疲れ様」
ちょうどいいタイミングで魔理沙が姿を現した。
「あ、もう帰るところ?」
「ああ、そんなところだな」
よし、これでやっと休めるわね。
休むって言ってもそこまで疲れるようなことはしてないけど。
「それじゃあ、私は帰ることにするぜ」
「はい、さようなら」
私は笑顔で手を振った。
「それとだな、今日咲夜が何をするのか聞いてみたんだ」
「え」
私は手を振った体勢のまま固まってしまう。
嫌な汗がだらだらと顔を流れ落ちるのがわかった。
「な、なんて言ってたの!?」
「それはだな…」
そこまで言うと魔理沙は盛大に噴き出した。
「ふふふ、あーっはははは! すまないが自分の目で確かめてくれ!」
な、何よ…一体何が起こるっていうの!?
「それじゃあな!」
まだ笑いながら魔理沙は箒に飛び乗る。
結局魔理沙は何も語らずにそのまま帰っていってしまった。
…ますます怖くなってきた。
一体私はどうなってしまうのだろう…
もしかしたら明日、意識不明の状態で発見されたりして…
とりあえず今日の仕事は終わったので紅魔館の中に戻る。
ちょうど夕食時ということもあって、妖精メイドたちが忙しそうに走り回っていた。
「あ、美鈴。そろそろ夕食が出来るから食堂に行ってちょうだい」
咲夜さんは私を見つけると声をかけてきた。
「はい、わかりました」
私は咲夜さんの言葉に頷いて、食堂へと向かうことにする。
「…絶対にあのこと、忘れないでよ?」
「は、はい…わかってますよ…」
咲夜さんの横を通り過ぎる時に、二人にしか聞こえないくらいの声でそう言われた。
…下手な怪談よりも怖い。
私は何事もなかったかのように食堂へと歩いていくが、手や足はガクガクと震えていた…
食堂に着くと私は適当なイスに座った。
…震えはまだ止まらない。
こ、怖すぎる…
もしかしたら私、一週間くらい寝込んじゃうかも…
そんなことを考えながらガタガタと震えていると目の前にはいつの間にか料理が置いてあった。
驚いて周りを見渡すと、紅魔館に住んでいる全員がイスに座って食事をしている。
…どうやら恐怖で震えていて食事が始まったことに気づかなかったようだ。
(周りのことに気づかないくらいに怖がっていたなんてね…)
私は苦笑しながら料理を口へと運んだ。
料理は美味しかったのだが、楽しんで食事を出来るような余裕は私には無かった…
食事が終わり外は真っ暗になった。
夜が来たのだ。
「…はぁ、とうとう夜が来たわね」
ため息をつきながら咲夜さんの部屋へと向かう。
恐怖によって私の心臓は破裂寸前だ。
…落ち着け、私。
何回も心の中でそう呟くが、効果は全く無い。
そしてそう呟いているうちに私は咲夜さんの部屋の前に立っていた。
「ふぅー…」
ゆっくりと深呼吸をする。
…少しは落ち着くことが出来た。
「よし、行こう…」
ノックをするが中からの返事はない。
仕方が無いのでドアのノブをつかんでゆっくりと回す。
キィ、と小さな音がして扉が開いた。
「失礼します」
そう言ってから中に入るが…
「あれ、咲夜さん?」
部屋の中は真っ暗だった。
…?
これは一体どういう…?
「!?」
そう思ったとき、私は何者かの体当たりを受けて床に転がった。
「な、誰!? 離しなさい!」
私は驚き、上に乗っている不審者から逃げ出そうとして暴れた。
しかし相手は私の体をがっちりと押さえつけているため、抜け出すことが出来ない。
「くっ…!」
駄目だ、逃げれない!
私が助けを呼ぼうと大きく息を吸い込んだその時、部屋の電気がついた。
電気がついて初めて私は上に乗っていた人物が意外な人だったことに気づく。
「…どう、驚いた?」
「さ、咲夜さん…?」
私の上に乗って見下ろしている人物は咲夜さんだった。
咲夜さんはニヤリと笑っている。
…もしかしてただ私を驚かすためだけに私を呼んだの?
「え、えーと、咲夜さん。どういうことか説明してくれますか…?」
「…つまりこういうことよ」
「え、えっ!? 何を…!?」
咲夜さんはなんと私に抱きついてきたのだ!
咲夜さんの体温が伝わってくる。
私は驚きのあまり、何も出来なかった。
「美鈴、好きよ」
咲夜さんは私の耳元で小さくそう呟いた。
「ほ、本気ですか…!?」
戸惑いながら答える。
「ええ、本気よ」
また耳元で咲夜さんはそう呟いた。
「実はね、あなたをここに呼んだのは私の思いを伝えたかったから。
いつもあなたを叱っていたのもあなたを愛していたからこそだったの…」
「咲夜さん…」
私はさっきまでの恐怖とは違う別の感情が心の奥から湧き上がってくるのに気づいた。
多分私も咲夜さんのことが…
「…わかりました、私なんかでよければ好きになってもらって構いません」
私は微笑む。
咲夜さんは顔を耳元から私に見えるところまで離した。
「…ありがとう」
咲夜さんは笑顔を見せる。
ずっと彼女と一緒に過ごしてきたが、今の笑顔は今までで一番美しかった笑顔だった。
「咲夜さん、とてもかわいいですよ」
思わず口からそんな言葉が出ていた。
咲夜さんは赤くなりながら微笑んだ。
「も、もう…恥ずかしいわよ…」
…やはりかわいい。
そう言って顔を背ける咲夜さんを今度は私から抱きしめる。
「きゃっ…」
咲夜さんは可愛らしい悲鳴を上げた。
「咲夜さん、こんな頼りない門番ですけど…いつまでも好きでいてくれますか?」
「いいえ、あなたは頼りない門番なんかじゃないわ。素晴らしくて立派な門番よ」
「ありがとうございます」
嬉しかった。
こんな駄目な門番を立派な門番といってくれたことが。
「それと一つ約束してくれる?」
「なんですか?」
「…私と二人でいるときは咲夜って呼んで。…命令よ?」
「…命令だったらしょうがないですね。わかりました、咲夜」
私と咲夜さ…いえ、咲夜は鼻が当たるような距離でお互いに笑いあう。
咲夜の笑い声、笑顔は世界で一番美しいと思えた。
私たちは一緒に寝ることにした。
一人で眠るよりも暖かく、なにより咲夜が横にいることが嬉しい。
「美鈴、明日は一緒に買い物でも行かない?」
「なんでですか?」
「デートも兼ねて…ね」
「ふふ、そうですね」
たまには息抜きにそんなことをするのもいいだろう。
二人で買い物帰りに原っぱにでも寄って、咲夜が作ってくれたお弁当を広げて…
「咲夜、買い物のついでにピクニックにでも行きませんか?」
「いいわね、それ。わかったわ、明日は腕によりをかけて美味しいお弁当を作ってあげる」
「だったら早く寝ないといけませんね」
私は笑いながら言った。
「…今日は少し遅く寝たい気分なのよ」
「実は…私もです」
いたずらを思いついた子供のようにお互いクスクスと笑う。
「ねえ、もうちょっと話してから寝てもいいかしら?」
「いいですよ。まだ時間は十分にありますからね」
それから私たちは明日のピクニックの計画を立てた。
紅魔館から少し離れた静かな丘。
そこで二人で綺麗な景色を眺めながら咲夜が一生懸命作ってくれたお弁当を食べる。
これほど幸せな時間は無いだろう。
「それじゃあおやすみ、美鈴」
「おやすみなさい、咲夜」
私たちはそう言葉を交わすと、ゆっくりと目を閉じた。
次の日の昼。
紅魔館の近くの丘で…
「今日は晴れてくれてよかったですね!」
「ええ、本当に綺麗な空ね」
私たちの上には雲一つ無い空が広がっている。
私たちはいつも着ている服に身を包んでここまでやってきた。
…メイド服以外の服を着た咲夜も見てみたい気もするけどね。
私は腕に買った品物を、咲夜は腕にバスケットを持っている。
中身は彼女の手作り弁当だ。
「さて、さっそく食べましょうか」
咲夜は地面に腰を下ろしてバスケットの中身を取り出した。
サンドイッチやお茶、卵焼きなど…
おいしそうな料理がたくさん入っている。
「凄くおいしそうですね!」
「ええ、お一つどうぞ」
「あ、それじゃあいただきますね」
私は持っていた品物を地面に置いて、咲夜が手渡してくれたサンドイッチを一口かじった。
「…おいしいです! 咲夜が作っただけのことはありますね!」
「ふふふ、ありがとう」
咲夜はお茶を口に運びながら笑っている。
遠くに見える妖怪の山、太陽の光を反射してきらきらと光る湖…、
私たちは食事を取りながら丘から美しい景色を見ていた。
すると…
「あ…咲夜、見てくださいよ!」
「…とても…綺麗ね」
吹き抜けていった風が私たちの髪を揺らし、あたりに咲いていたタンポポの綿毛をたくさん運んでいく。
まるで童話の世界か何かのような光景だ。
綿毛は空高く舞い上がって遠くに飛んでいく。
私たちはそれを静かに見つめていた。
紅魔館の門番である私、紅美鈴は小さな封筒を片手に持ちながら目の前にいるメイド長に聞いた。
笑顔を作ろうとしているのだけど、逆に顔が引きつってしまっていることが自分でも分かる。
「見てわからない? それは手紙って言うものよ」
紅魔館のメイド長、十六夜咲夜さんはいつもと変わらない笑顔で私に説明してくれた。
「いや、それくらいはわかりますよ! 私が言いたいのはこれが何なのかってことですよ!」
咲夜さんに向かって私は叫んだ。
私の叫びに対して咲夜さんはずっと笑顔を保ったままこう言った。
「まあ、後ででもいいから見てくれればわかるわよ。それじゃあね」
そこまで言うと咲夜さんはくるりと私に背を向けて紅魔館の中へと戻って行ってしまった。
「…一体何が書いてあるんだろう」
とりあえず読んでみようかな…
早速封を切って恐る恐る中に入っている手紙を取り出した。
私は声に出して手紙を読んだ。
えーと、なになに…
「美鈴。夜になったら私の部屋に来なさい。…もし来なかったらひどいわよ? 咲夜より」
手紙を音読し終わったあとの私の顔は恐らく真っ青だっただろう。
例えるなら湖に住む氷精の服の色くらいに。
「部屋に来い…!?
わ、私、怒られるようなことなんかしたっけ…!?」
咲夜さんの部屋に呼ばれるなんて…
恐らく身の毛もよだつようなお仕置きをされるに違いない…!
「怒られるようなこと…
うーん…アレかな? 魔理沙に紅魔館の一角を破壊されたこととか。
いや、もしかすると咲夜さんのおかずをつまみ食いしたこと…?」
とりあえず私は最近怒られるようなことをしたかどうか思い出してみる。
…思い当たることはたくさんあるわね。
理由がなんにせよこれだけはほぼ確定した。
「私は今日の夜、咲夜さんからお仕置きを受ける」
考えただけで失神しそうになる。
逃げ出したいけど逃げ出したらもっと酷い目にあっちゃうだろうし…
ここは大人しく咲夜さんの部屋に行ったほうがいいみたい。
あぁ、今日はついてないなぁ…
私はそんなことを思いながら空を見上げた。
とりあえず夜までに仕事はしっかりとしておこう。
…ここで居眠りとかしている姿を見られてしまうと非常にまずい。
もし居眠りをしているところを目撃されたらお仕置きがさらに酷くなってしまう。
今日は眠気をぐっとこらえて寝ないようにしよう。
うん、そうしよう。
「私は紅魔館の門番の紅美鈴! この屋敷に勝手に入ろうとする奴は許さないわよ!」
気合を入れるために私は一人でそう叫んだ。
叫ぶとなんだかやる気が起きてきた。
…まぁ、他の人から見たら痛い人っぽいけど。
「さあ、どこからでもかかってきなさい…!」
誰もいないのに私はそんなことを呟いていた。
きっと叫んでテンションが上がったせいだろう。
無意識のうちに言葉を呟くほどまでにテンションを上げるとは…
叫びの効果、恐るべし。
そんな私の呟きから5分もしないうちに紅魔館不法侵入者ランキングのトップに君臨する魔理沙がやってきた。
今日も愛用の箒にまたがって鼻歌を歌っている。
「よー、美鈴。今日も入らせてもらうぜー」
そんなことを言いながら彼女は私の横をゆっくりと通過していこうとする。
「ちょっと待った!」
私はそう叫びながら魔理沙の襟首をつかむ。
「むぐ!?」
いきなり襟首をつかまれた魔理沙は苦しそうな表情を見せた。
あ、さすがに苦しいかな。
襟首をつかんでいた手から力を抜く。
「はぁはぁ、お前、私を殺す気か!?」
息を荒げながらそう抗議する魔理沙。
「ごめん。止めるにはこの方法しかなかったから…」
私は頭をかきながら苦笑した。
「で、何の用だよ?」
落ち着きを取り戻した魔理沙は私をまっすぐに見て聞いてきた。
「今日は私に許可をとってから入ってくれないかしら?」
「…門番がしっかりと仕事をしている…だと…!?」
なんだか驚かれてしまった。
「む、何よ。仕事している私がそんなに珍しい?」
「おっと、失礼。で、いつも見逃してくれるのに今日はまたなんで?」
「実はこういうことがあってね…」
私は朝に起きた出来事を彼女に話した。
「あー、お前も大変だなぁ…」
「だから今日はこれ以上咲夜さんからマイナス評価をうけたくないのよ…」
「よし、わかった。これも人助けだ。今日はしっかりと許可をもらってやるよ」
…ありがとう魔理沙!
心の中でそう叫ぶ私。
「それじゃあ、私の許可は受けたって咲夜さんに出会ったら言ってくださいね」
「あいよ。お前も頑張れよ」
魔理沙はそう言いながら紅魔館の中へと消えていく。
…魔理沙は話せば分かる人だった。
うん、あなたが男だったら私、惚れてたかも。
おっと、仕事仕事。
私はまた門の前に立って仕事を続けることにした。
ところ変わって紅魔館内。
「あら、魔理沙。また不法侵入かしら? まったく、今日も美鈴は…」
咲夜は呆れたような表情で私を見ている。
「おいおい、今日はしっかりとあいつに許可をもらって入ってきたぜ?」
「え、そうなの?」
軽く驚く咲夜。
「珍しいわね、美鈴がしっかりと仕事をしているなんて」
…美鈴、お前本当に信用されてないみたいだな。
同情するぜ。
「とりあえず、今日も図書館に来たぜ」
「パチュリー様はいつもの場所にいるわよ。案内するわ」
別に一人でも行けるのだが、いつも私は咲夜に案内をしてもらっている。
図書館にたどり着くまでの間でいろいろと雑談も出来るしな。
「それじゃあ、お願いするよ」
そう言って私は咲夜の後についていく。
「あ、そういえば美鈴のことだがな」
「美鈴がどうかした?」
「どんなヘマをしたんだ?」
「は? ヘマ?」
咲夜は何を言っているのわからないといったような顔をしている。
ん、違うのか?
「今日は美鈴を部屋に呼んだんだろ?」
「ええ、そうだけど…」
「だったらお仕置きされるような大きなヘマをしたんだよな?」
「…あっははは! 別にそんなことじゃないわよ!」
…大爆笑された。
しかし、そんなことじゃないとすると…
「お仕置きじゃなかったら何のためにあいつを部屋に呼んだんだよ?」
「え、えーっと、それは…」
お? なんだ?
「誰にも秘密にしておいてよ…」
「ああ、もちろん。私の口は堅いんだ」
「絶対だからね…実は…」
咲夜は周りに誰もいないのを確認してから私の耳に口を近づけた。
…なるほど。
「それは面白いな!」
「秘密だってこと忘れないでよ…」
「わかってるって。それじゃあ頑張れよ!」
私は笑いながら咲夜の背中をバンバンと叩く。
…これは面白いことになりそうだ。
そう思いながら私はパチュリーの元に向かった。
「はぁー、それにしても暇ねぇ…」
私は門の前に座り込んでいた。
魔理沙を入れてから、ここには誰も現れない。
「少し寝たいけど…寝たらお仕置きが酷くなりそうだし…」
私は咲夜さんのお仕置きのことを考えると寝るわけにはいかなかった。
その時ある考えを思いついた。
「そうだ! 体を動かそう! そうすれば暇もつぶせるし目も覚める!
まさに一石二鳥ね!」
早速私は立ち上がって軽く目をつぶり精神を落ち着かせる。
しばらく目を閉じたあとにまた目を開けてゆっくりと体を動かした。
私がしているものは太極拳。
古くから伝わっている武術の一つだ。
ゆっくりとした動きであるが、これを長い間繰り返すことによって体の使い方などを覚えるのである。
実は以前とある氷精に「そんなゆっくりな動きで敵を倒せるわけ無いでしょ!」と笑われたのだが、その時は本気を出して驚かせてやった。
太極拳を極めたものは俊敏で力強い動きをすることが可能になるのだ。
ちなみにそのあと氷精に教えてくれと頼まれて、今ではたまにだが一緒に太極拳の練習をしている。
「それにしても私、最近何かしたっけなぁ…」
体を動かしながら小さく呟く。
そこまで大きなヘマはしていないと思うのだけれど。
「とりあえず行ってみるしかないわよねぇ…」
はぁ、とため息をつきながら私は体を動かし続けた。
…厳しいお仕置きじゃありませんように。
さらに時間は過ぎて、あたりは夕日の真っ赤な光に包まれていた。
遠くではカラスが鳴いている。
「…今日の来訪者は魔理沙だけみたいね」
結局今日は魔理沙以外には誰も来なかった。
あとは魔理沙の帰りを見届ければ今日の仕事は終了だ。
「お、お疲れ様」
ちょうどいいタイミングで魔理沙が姿を現した。
「あ、もう帰るところ?」
「ああ、そんなところだな」
よし、これでやっと休めるわね。
休むって言ってもそこまで疲れるようなことはしてないけど。
「それじゃあ、私は帰ることにするぜ」
「はい、さようなら」
私は笑顔で手を振った。
「それとだな、今日咲夜が何をするのか聞いてみたんだ」
「え」
私は手を振った体勢のまま固まってしまう。
嫌な汗がだらだらと顔を流れ落ちるのがわかった。
「な、なんて言ってたの!?」
「それはだな…」
そこまで言うと魔理沙は盛大に噴き出した。
「ふふふ、あーっはははは! すまないが自分の目で確かめてくれ!」
な、何よ…一体何が起こるっていうの!?
「それじゃあな!」
まだ笑いながら魔理沙は箒に飛び乗る。
結局魔理沙は何も語らずにそのまま帰っていってしまった。
…ますます怖くなってきた。
一体私はどうなってしまうのだろう…
もしかしたら明日、意識不明の状態で発見されたりして…
とりあえず今日の仕事は終わったので紅魔館の中に戻る。
ちょうど夕食時ということもあって、妖精メイドたちが忙しそうに走り回っていた。
「あ、美鈴。そろそろ夕食が出来るから食堂に行ってちょうだい」
咲夜さんは私を見つけると声をかけてきた。
「はい、わかりました」
私は咲夜さんの言葉に頷いて、食堂へと向かうことにする。
「…絶対にあのこと、忘れないでよ?」
「は、はい…わかってますよ…」
咲夜さんの横を通り過ぎる時に、二人にしか聞こえないくらいの声でそう言われた。
…下手な怪談よりも怖い。
私は何事もなかったかのように食堂へと歩いていくが、手や足はガクガクと震えていた…
食堂に着くと私は適当なイスに座った。
…震えはまだ止まらない。
こ、怖すぎる…
もしかしたら私、一週間くらい寝込んじゃうかも…
そんなことを考えながらガタガタと震えていると目の前にはいつの間にか料理が置いてあった。
驚いて周りを見渡すと、紅魔館に住んでいる全員がイスに座って食事をしている。
…どうやら恐怖で震えていて食事が始まったことに気づかなかったようだ。
(周りのことに気づかないくらいに怖がっていたなんてね…)
私は苦笑しながら料理を口へと運んだ。
料理は美味しかったのだが、楽しんで食事を出来るような余裕は私には無かった…
食事が終わり外は真っ暗になった。
夜が来たのだ。
「…はぁ、とうとう夜が来たわね」
ため息をつきながら咲夜さんの部屋へと向かう。
恐怖によって私の心臓は破裂寸前だ。
…落ち着け、私。
何回も心の中でそう呟くが、効果は全く無い。
そしてそう呟いているうちに私は咲夜さんの部屋の前に立っていた。
「ふぅー…」
ゆっくりと深呼吸をする。
…少しは落ち着くことが出来た。
「よし、行こう…」
ノックをするが中からの返事はない。
仕方が無いのでドアのノブをつかんでゆっくりと回す。
キィ、と小さな音がして扉が開いた。
「失礼します」
そう言ってから中に入るが…
「あれ、咲夜さん?」
部屋の中は真っ暗だった。
…?
これは一体どういう…?
「!?」
そう思ったとき、私は何者かの体当たりを受けて床に転がった。
「な、誰!? 離しなさい!」
私は驚き、上に乗っている不審者から逃げ出そうとして暴れた。
しかし相手は私の体をがっちりと押さえつけているため、抜け出すことが出来ない。
「くっ…!」
駄目だ、逃げれない!
私が助けを呼ぼうと大きく息を吸い込んだその時、部屋の電気がついた。
電気がついて初めて私は上に乗っていた人物が意外な人だったことに気づく。
「…どう、驚いた?」
「さ、咲夜さん…?」
私の上に乗って見下ろしている人物は咲夜さんだった。
咲夜さんはニヤリと笑っている。
…もしかしてただ私を驚かすためだけに私を呼んだの?
「え、えーと、咲夜さん。どういうことか説明してくれますか…?」
「…つまりこういうことよ」
「え、えっ!? 何を…!?」
咲夜さんはなんと私に抱きついてきたのだ!
咲夜さんの体温が伝わってくる。
私は驚きのあまり、何も出来なかった。
「美鈴、好きよ」
咲夜さんは私の耳元で小さくそう呟いた。
「ほ、本気ですか…!?」
戸惑いながら答える。
「ええ、本気よ」
また耳元で咲夜さんはそう呟いた。
「実はね、あなたをここに呼んだのは私の思いを伝えたかったから。
いつもあなたを叱っていたのもあなたを愛していたからこそだったの…」
「咲夜さん…」
私はさっきまでの恐怖とは違う別の感情が心の奥から湧き上がってくるのに気づいた。
多分私も咲夜さんのことが…
「…わかりました、私なんかでよければ好きになってもらって構いません」
私は微笑む。
咲夜さんは顔を耳元から私に見えるところまで離した。
「…ありがとう」
咲夜さんは笑顔を見せる。
ずっと彼女と一緒に過ごしてきたが、今の笑顔は今までで一番美しかった笑顔だった。
「咲夜さん、とてもかわいいですよ」
思わず口からそんな言葉が出ていた。
咲夜さんは赤くなりながら微笑んだ。
「も、もう…恥ずかしいわよ…」
…やはりかわいい。
そう言って顔を背ける咲夜さんを今度は私から抱きしめる。
「きゃっ…」
咲夜さんは可愛らしい悲鳴を上げた。
「咲夜さん、こんな頼りない門番ですけど…いつまでも好きでいてくれますか?」
「いいえ、あなたは頼りない門番なんかじゃないわ。素晴らしくて立派な門番よ」
「ありがとうございます」
嬉しかった。
こんな駄目な門番を立派な門番といってくれたことが。
「それと一つ約束してくれる?」
「なんですか?」
「…私と二人でいるときは咲夜って呼んで。…命令よ?」
「…命令だったらしょうがないですね。わかりました、咲夜」
私と咲夜さ…いえ、咲夜は鼻が当たるような距離でお互いに笑いあう。
咲夜の笑い声、笑顔は世界で一番美しいと思えた。
私たちは一緒に寝ることにした。
一人で眠るよりも暖かく、なにより咲夜が横にいることが嬉しい。
「美鈴、明日は一緒に買い物でも行かない?」
「なんでですか?」
「デートも兼ねて…ね」
「ふふ、そうですね」
たまには息抜きにそんなことをするのもいいだろう。
二人で買い物帰りに原っぱにでも寄って、咲夜が作ってくれたお弁当を広げて…
「咲夜、買い物のついでにピクニックにでも行きませんか?」
「いいわね、それ。わかったわ、明日は腕によりをかけて美味しいお弁当を作ってあげる」
「だったら早く寝ないといけませんね」
私は笑いながら言った。
「…今日は少し遅く寝たい気分なのよ」
「実は…私もです」
いたずらを思いついた子供のようにお互いクスクスと笑う。
「ねえ、もうちょっと話してから寝てもいいかしら?」
「いいですよ。まだ時間は十分にありますからね」
それから私たちは明日のピクニックの計画を立てた。
紅魔館から少し離れた静かな丘。
そこで二人で綺麗な景色を眺めながら咲夜が一生懸命作ってくれたお弁当を食べる。
これほど幸せな時間は無いだろう。
「それじゃあおやすみ、美鈴」
「おやすみなさい、咲夜」
私たちはそう言葉を交わすと、ゆっくりと目を閉じた。
次の日の昼。
紅魔館の近くの丘で…
「今日は晴れてくれてよかったですね!」
「ええ、本当に綺麗な空ね」
私たちの上には雲一つ無い空が広がっている。
私たちはいつも着ている服に身を包んでここまでやってきた。
…メイド服以外の服を着た咲夜も見てみたい気もするけどね。
私は腕に買った品物を、咲夜は腕にバスケットを持っている。
中身は彼女の手作り弁当だ。
「さて、さっそく食べましょうか」
咲夜は地面に腰を下ろしてバスケットの中身を取り出した。
サンドイッチやお茶、卵焼きなど…
おいしそうな料理がたくさん入っている。
「凄くおいしそうですね!」
「ええ、お一つどうぞ」
「あ、それじゃあいただきますね」
私は持っていた品物を地面に置いて、咲夜が手渡してくれたサンドイッチを一口かじった。
「…おいしいです! 咲夜が作っただけのことはありますね!」
「ふふふ、ありがとう」
咲夜はお茶を口に運びながら笑っている。
遠くに見える妖怪の山、太陽の光を反射してきらきらと光る湖…、
私たちは食事を取りながら丘から美しい景色を見ていた。
すると…
「あ…咲夜、見てくださいよ!」
「…とても…綺麗ね」
吹き抜けていった風が私たちの髪を揺らし、あたりに咲いていたタンポポの綿毛をたくさん運んでいく。
まるで童話の世界か何かのような光景だ。
綿毛は空高く舞い上がって遠くに飛んでいく。
私たちはそれを静かに見つめていた。
と思いきや、本当に咲夜の告白シーンが来てしまい、逆にやられました。
あと、この物語なら美鈴の一人称で統一した方がしっくり来るんじゃないかと。
序盤からなんとなく先が読めて、結局これといったオチも無く普通に終幕……
ホノボノ話だから良いのかも知れんけど、もう少しストーリーに起伏が欲しいね。
平坦な一本道で、山なし谷なしオチなしではちょっとアッサリしすぎな感が強いです。
貴方の今までの作品にも共通して言える事だけど、好きになった過程や理由付けがしっかりしていないので、感情移入しにくい。
貴方の作品の傾向として、キャラクターの好きだって気持ちは凄く伝わるけど、それがいつからなのか、きっかけは何だったのかとか根底を為す部分が書かれていない。
後になって、「実は前から好きでした」みたいな説明だけのパターンが多いけど、それだとどうしても展開が早いとか唐突だとかのイメージが残ります。
その場面だけを書くのでは無く、結果的に何故そのような場面に至ったかの背景を伝えないと厚みのあるお話にはならないですよ。
特に事件も無くこう来るのであれば咲夜と魔理沙の会話とかは無い方がシンプルで良いのではと思った。
ていうか魔理沙の存在意義が少しでも文字数を増やして間を持たせるためだけの存在と化してる気がします。
まあめーさく好きなのでそれでも読んじゃうわけですがw
コメントを見ていて思ったのですが、最近の作品はほとんどワンパターンでしたね・・・
ということでしばらく百合物は封印してみようと思います。
同じ展開を書き続けても意味がありませんしね。
今回のアドバイスは参考にさせていただきます!
どうもありがとうございました!
前作は同じ百合風味でも、姉妹愛の発展系だったので細かな説明が無くても別に違和感も無かったし、展開が早い感じもしなかったけど、今回はそれとはキャラの立場も状況も異なるから話を組み立てる上での難易度は高いと思う。
人の感情は複雑だから相手のどこが好きなのか、何故好きになったのか、いつ好きになったのか、どの程度好きなのかを表現しないとお話が薄く感じてしまう。
以前にも似たような事を書かせてもらいましたけど、告白シーンに行く前にもっと色々と前置きや伏線のエピソードを入れておかないから、唐突な感じを読者に与えてしまうのです。
恋愛小説とか読めば分かると思いますが、様々な紆余曲折を経て結ばれるから盛り上がるのであって、いきなり告白、即OKでは物語として成り立ちません。
まぁ、物語の世界では無く、現実の世界ならその方が苦労なくて有り難いですけどねw
しっかし想像するとニヤケるな・・・
どうにかならんかな、この顔・・・
どうやら自分はキャラの心情や情景をもっと詳しく書いたほうがいいみたいですね。
次からは「書きすぎ」と言われるくらいに細かく書きこんでいきたいです。
まだまだ未熟者の私ですが、これからもどうかよろしくお願いします!
二人のピュアな感じが初々しくて素敵でした
展開が分かってても胸がどきどきしてくるんだよ!
次に書くときにはもうちょっと描写を細かくして読みやすく面白い文章を作って行きたいと思っているので、
次回もよろしくお願いします!
ちょっと部屋に呼ばれただけでこのビビりよう……そんなに自信もてないような仕事振りならちゃんと働けww
アドバイスありがとうございます!
読んでて思ったのは、美鈴にとって咲夜サンは、最初の方は恐怖の対象としか認識してない感じがするのに、実は好きでした。なんぞこれ?
咲夜サンも、日頃叱ってばかりで、でも愛の裏返し。
愛ならなんでもOKなのか。ってコトの2点。
二人が引かれ合う理由が、見いだせないんだが。
過去に何らかのハプニングがあったり、日常の一コマだったり、他愛のないやりとりを入れてあげるだけで、随分変わると思います。
まだまだ実力不足ですね・・・
今回のアドバイスを生かして、もっと面白い作品を作っていきたいので応援よろしくお願いします!