Coolier - 新生・東方創想話

氷の妖精と紅い妹

2010/03/13 14:33:01
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「フラン、早く寝ないと明日起きられないわよ」
「わかってるわお姉様」
「それじゃあ、おやすみ」
「おやすみ、お姉様」
フランはレミリアにそう言われて、ベッドに向かう。
彼女が早く寝ないといけない訳。
それは彼女は明日、遊びに行くからだ。
フランは明日遊ぶ相手に対して友情以上の感情を抱いていた。
(チルノちゃん…私の大好きなチルノちゃん…)
ベッドに入ってからも、フランはずっと彼女のことを考えている。
(これってやっぱり…恋、なのかな)
彼女はチルノと出会った日のことを思い出していた。

ある日の湖。
「こうやって湖を見てると心が落ち着くなあ…」
フランはたまに外に出てはこうやって湖を眺めていた。
こうしていると心が落ち着いて、癒されるのだ。
「それにしても、なんだか…眠くなって…きた…」
座りながら湖を見ているうちにいつの間にかフランはうとうとと眠ってしまった。
…どのくらい経っただろうか。
少しづつ意識が戻ってくるにつれて、あることに気がついた。
(ん…? 何かが顔に当たっているような…)
フランは少しだけ目を開いた。
視界に何かが映っている。
(これは…指かな…?)
「もしもーし、生きてますかー」
「えぇ!?」
いきなりそんなことを言われてフランは起きた。
「うわ! 生きてた!」
「び、びっくりしたぁ…」
フランが声のしたほうを見ると青い服の少女が尻餅をついていた。
「あれ、あなたは誰…?」
「あたい? あたいはチルノ! この湖に住んでるさいきょーの妖精よ!
 で、あんたこそ誰なのよ。」
「あ、私はフランドールっていうの。よろしくね」
とりあえず自己紹介をするフラン。
「で、フランは何でこんなところで寝てたわけ?」
「えへへ、湖を見ていたらついうとうとしちゃって…」
「ふーん、そうなの。ところで…あんた暇?」
「え、まあ、暇だけど…」
「だったらあたいと遊ぼ! さっきから暇でしょうがなかったのよ」
「え? え?」
返事を聞く前にチルノはフランの手を引っ張って、走っていった。

「で、何をするの?」
「うーん、そこまで考えてなかった!」
豪快に笑うチルノ。
普通の人ならなんだよそれ、と呆れるところだが、フランはくすくすと笑った。
「な、何よ」
「いや、おかしくてつい…」
フランはそう言っている間も笑い続けていた。
「ムキーッ! そこまで笑わなくてもいいじゃない!」
「ごめん、ごめん」
怒るチルノにフランは笑ったせいで出てきた涙を拭いながら謝った。
「むー、それにしても何して遊ぼうかな」
「チルノちゃんが面白いって思った遊びとかないの?」
「そうねぇ…蛙を凍らせたりとか」
「蛙を…凍らす?」
「うん。その辺にいる蛙をね、こう…カキーンて感じに凍らすの。
 これがなかなか面白くてさぁ」
「そ、そうなの。…変な遊び」
「変な遊びって言われた…」
なぜか落ち込むチルノ。
「あ、ごめん…」
フランはとりあえず謝っておく。
「別にいいわよ…だけどこれが今のあたいのブームなの!」
「わかったから、落ち着いて…」
何とか興奮したチルノを落ち着かせた時、フランは気づいた。
「ねえ、チルノちゃん。二人で出来る遊びって少ないんじゃ…」
「あ、そういえば。二人じゃ鬼ごっこやかくれんぼは出来ないもんね」
「それじゃあ、今日はお話するだけにしようよ」
「あたいは遊びたかったんだけどなぁ。でも、今日は話をするだけでいいや」
「うん、そうしようよ」

「でね、あたいはその時池の主の大蛙をね…」
「うん」
フランはチルノの嘘っぽい話もしっかりと聞いてやる。
二人はそんな話をしながら、湖のそばに日が暮れるまで座っていた。
「あれ、もう空が真っ赤に…そろそろ帰らないとお姉様が心配するわ」
「えー、もう帰っちゃうの…」
チルノは落ち込んだ。
「大丈夫。また今度遊びに来るから」
「本当に?」
「うん」
「…わかった。今度遊ぶ時には大ちゃんも呼んで三人で遊ぼう!」
「それじゃあ、今日はこれでさよならね」
「うん…絶対に…絶対に遊ぼうね! あたいとフランは友だちなんだからね!」
チルノはそう叫びながらフランの姿が見えなくなるまで手を振って見送った。

その夜のこと。
食事の時間にフランはレミリアに向かって言った
「ねえ、お姉様」
「何かしら、フラン?」
「私…友達ができちゃった」
「そう、よかったわね」
レミリアは笑顔でフランにそう言った。
「よかったら…今度連れてきなさい。
 おもてなしくらいはするわ。…主に咲夜が」
はい、お任せください、と咲夜は笑いながら返す。
そして次の日からフランは湖に遊びに行ったり、チルノを家に招いたりするようになったのである。
そんなことがしばらく続き、フランはチルノに友情以上の感情を抱いていったのだ。
チルノと一緒にいるだけで彼女は幸せだった。
(明日もチルノちゃんと一緒に…)
最近は咲夜に教えてもらって料理を作れるようになった。
明日はチルノに自分の料理を食べてもらおう。
そう考えながら、フランは眠りの世界へと落ちていった。

「あ、おはようフラン!」
湖のそばでチルノはフランを待っていた。
「おはよう、チルノちゃん!」
フランはチルノの姿を見つけると、彼女の立っている場所に向かって駆けていく。
「ごめん、遅かった?」
「あたいも今来たところだよ、ぜんぜん大丈夫!」
「今日はチルノちゃんのために、料理を習ってきたんだよ」
「え!? 何もそこまでしなくてもいいのに…」
「いいの、私がしたいだけだから」
「あ、そ、そう? それじゃあ、お願いするわ…」
「任せてよ!」
二人はチルノの家へと向かう。
お互いに笑いあいながら。
「ねえ、チルノちゃん」
「ん、何?」
「私、チルノちゃんのこと…大好きだよ…」
「え、えぇ!? い、いきなり何よ!」
「ふふ、なんでもない」
「じ、実はあたいも、フランのことがす、好き…」
「え?」
「い、いや! なんでもないわよ!」
「そう」
笑いながらフランは流したが、チルノが好きと言ったのはしっかりと聞こえていた。
「これからも…一緒だからね?」
「う、うん…あたいもフランと離れるのなんて嫌だからね…」
赤くなりながら二人は微笑んだ。
なぜこんなものを書こうと思ったのか。
それは・・・ただなんとなくですw

フランとチルノってありなんじゃないですかね?
性格とか似てるかもしれませんし。
いつもの4人組にフランが加われば・・・いろいろと面白そうですね^^
双角
[email protected]
http://blogs.yahoo.co.jp/soukaku118
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コメント



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17.70ずわいがに削除
正直、アリだと思ってしまった。いや、まだちょっとわかりませんかな。
でもチルノなら色んなキャラと友達にはなれるでしょうねぇ。
19.無評価双角削除
ちょっとわかりませんか^^;

チルノは好奇心の塊(悪く言えば⑨)ですからねw